それでは
『どうぞ!!』
とある日の学校、ごく普通などこにでもある有り触れた中学校時代、そんな普通な学校に護は通っている、護は決して学力がないわけではない、中学受験をすれば聡明中学というエリート校にすら通えたが交通の便が少し悪いのと受験が面倒という2つの理由から受けず何の変哲もない普通の中学へと進んでいた、普通とは言ったが偏差値は中の上、そこそこな所なのは間違いがない、しかしやはり若気の至りなのか悪ぶってる不良や厨二病を拗らせた連中もいたりした、そんな中護は2つの点を除けば真っ当な方だった、1つは人付き合いが殆どないという点、話しかけられれば答えるし遊びに付き合えと言われれば悪事でなければある程度は参加もしていた、しかしそこまで、友人を作ろうとせずただただ一人でいる時間が長かった、2つにやはりその見た目、白髪に白い肌、登下校時は基本大きめの帽子を被るなど周りからやはり浮いていた、帽子を外しても女の子らしい髪留め、無愛想で目つきも悪い方だが整った顔立ちになんだかんだ困っている人は助けてしまう人の良さ等から匿名でラブレターやチョコ等を送られることもしばしばあった、匿名で誰も告げ口などしていないのに誰からなのかも割り出し返答をして返しでお菓子を作る等やはり憎めない性格からなのか転生前に比べ孤立することは無かった、そんな彼だが今年で3年生、つまり受験シーズンである、この高校でもやはりヒーローを目指すものは多いらしい護を除き全員がテンションを上げ教師の言葉を聞いていた
「やっぱり皆ヒーロー科だよな!だがどこの高校も倍率は高いぞ!!…うん?おぉ!紅は雄英志望なのか!」
「マジか…あいつ個性使ったとこ見た事ないぞ…平気か?」
「でもすっごく強いって評判だし行けるんじゃない?」
「紅ー!絶対受かれよ!そしたら俺達…いや、うちの自慢になるんだからな!」
それぞれが自分勝手なことを言う、あるものは心配…というか訝しげな目で見て、あるものは期待しまたあるものは噂を口にしていた、護はそれを聞いて少しして目を開ける
「…なんか言った?寝てたんだけど」
ガラガラ!っと教師も込ですっ転ぶ、1人テンションが低かったのではなく寝ていたのだ、この男大切な時期だと言うのに居眠りをしていたのだ
「お、お前雄英志望なんだろ?だから皆がエールを送ってたんだが…」
「そうだったのか…ありがと、期待に添えるよう努力するよ」
それだけ言うとまた目を閉じる護、教師は少し呆れながらも気を取り直し授業を始める、その時護はある事を思い出していた、それは今朝ゲームギョウ界のプラネテューヌの司書イストワールからの連絡の内容だった
『護さん、ネプテューヌさんを、こちらに送り返して頂きありがとうございます、なにかお礼がしたいのですが』
『別にいいよ、それよりどうかしたのか神妙な顔をして』
『えぇ、実はこの間諜報部のアイエフさんから気になる事を伺ったので…』
『気になる事?』
イストワールは少し息をついてから落ち着いた声で話し出す、そしてその内容は護にしても驚く事だった
『それはこちらのモンスターがそちらの世界に流れ出ている可能性がある…という事です』
『…何?』
イストワールが言うにはネプテューヌが護の家に逃げ出した次の日アイエフがダンジョンに妙な男が現れるという通報を受け調査をしている時に見つけたことらしい、無防備な男が危険種のモンスターを前に何やらディスクのようなものを突き出すとそれにモンスターが吸い込まれていくところを目撃したらしい、事情を聞こうと近づいた所男は逃げ出しそのまま行方をくらましたのだとか、モンスターをディスクに封じ込めるという技術はとある企業が極秘に開発していたが危険なものと判断し廃止されていたはずの技術、その企業も知らぬ存ぜぬの態度で問答が出来ない状態だと言う、その男の人相書きをして各国のデータベースにアクセスをかけた所その男が1ヶ月前から行方不明になっていた事が発覚し、さらに調査を進めるとその男が『何も無い路地裏から姿を消した』という話を耳にしまさか…と思い至ったのだという
『…要件は分かった、こっちでも警戒しとくがただ行方くらます程度だといいんだがな』
『お願いします、もしもの時は連絡をください、直ぐにネプテューヌさんかネプギアさんを向かわせますので』
『助かるよ』
イストワールとの会話を思い出しその事について考えていると下校時間になっていた、護は荷物をまとめ帽子を被り帰ろうとすると電話がなる、呼び出し主はあかりのようだ
「…どうした?」
『護、急いでショッピングモールに来て』
「ショッピングモール?いつも買い物に行ってるとこか?どうしてだ?」
『モンスターが現れた、今居合わせたヒーロー達が応戦してるけど危険種も混じってる、このままじゃ危ない』
「なんだと!?おいお前は大丈夫か!?」
『大丈夫、周りの人と避難してる、いざとなったら私が戦う、でも急いで、なるべく力は使いたくないの』
「分かった!直ぐに『それと』」
『女神化して来て、ナイトモードだと何時かバレる』
「…分かった!すぐ行くか隠れてろ!」
そう言うと護は携帯を鞄の中に放り込みカバンを背負い走りだす、階段を飛び下り靴を直ぐに履き替えると路地裏に入り意識を集中させスカーレットハートに変身しあかりの待つショッピングモールへと向かった
「何があってもここで抑えるんだ!俺たちの後ろには一般人がいるんだ!」
「クソ!なんなんだこいつら!妙な見た目してる奴から明らかヤバいやつまでうじゃうじゃいやがる!」
「怪我したやつは下がれ!…クソ!なんなんだこれは!」
モンスターの大群に少数のヒーロー達はお互いをカバーしあいながら戦う、しかしやはり未知の相手、どう戦えばいいかもわからず徐々に押されて行く、そんな時男の声が聞こえる
「無様だなぁこの世界のヒーローってのは!この程度かよ!おらいけモンスター共!皆殺しにしろ!」
その男はイストワールの報告にあった男だった、あかりはその男を見てあることに気づく、その男は嘗て犯罪組織と呼ばれる組織に属していた事、そしてその組織が滅んだ後も復興を目論見ゲイムギョウ界中で悪さをしていたのだ
「この世界には憎き女神共はいねぇ!この世界で俺は犯罪組織を復興しあの御方を復活させるのだ!」
その言葉であかりはその男の目的を察する、そして嘲笑する、馬鹿な男だ、その存在は昔4女神とその妹達の手によって屠られたというのに…
「そしてこの世界の頂点にたち今度こそ世界を!」
「世界を…なんや?」
その声とともに無数の紅い光が降り注ぎモンスターを貫き消滅させる、全員が上を向くと男は半ば発狂したような声を上げる
「な、なんで!?なんでお前がこっちにいる!?こっちには女神は居ないんじゃないよかよ!?」
「その言い草詰まりあんたはあっちの住民やな?悪いけど一緒に来てもらうで?聞きたいことが仰山あるんや」
「こ、こんな所で俺の夢を終わらせるかよ!?いけ!アイツをぶっ殺せ!!」
男の指示に従いモンスター達が女神、スカーレットハートに突貫する、スカーレットハートは双剣を逆手に持ちモンスターの群れに突っ込みなぎ倒していく、蹴りや斬撃、時には手からレーザーのようなものまで出し圧倒する、その光景にその場の全員が圧倒される、美しくも残酷とも取れる一方的な戦い、ヒーロー達が苦戦していたモンスター達はものの数分で片付き残るは男だけとなった、地面に降り立ったスカーレットハートは剣先を男に向ける
「さ、あとはあんたや往生しいや?」
「は、ははは、終わり?まだ俺にはこれがある…!」
そう言って男はディスクを取り出す、それを天高く掲げると中から3メートルをゆうに超える巨大なドラゴンが姿を現す
「ど、どうだ!接触危惧種のモンスターだ!たとえ女神とはいえ勝てっこない!」
「…舐められたもんやこの程度の相手に負ける思われてるなんてな」
そう言うと双剣を消しスカーレットハートは体制を低くする、するとすぐさま走り出し跳躍しモンスターの頭上を超える、最高点に達すると彼女は一回転をし片足をモンスターに向ける、すると足からレーザーのようなものが飛び出しそれがモンスターに当たると紅い円錐状の物体が出現する、そこに彼女は技名を叫びながら突撃する
『クリムゾンストライク!』
紅い円錐状の物体は中に彼女が入ると凄まじい勢いで回転を始める、そしてそれが消えるとモンスターの背後に彼女が現れる、彼女はスっと立ち上がり髪を払う、その時フィンガースナップを鳴らす、するとモンスターにPCやゲーム機の電源ボタンのような模様が浮かび上がりそのままポリゴンとなり消滅した
「この程度?遊びにすらならんよ」
「ば、バカな!?…く、来るな!」
「犯罪者に情けなんてかけんよ、往生しいや」
そう言うと男の目の前に瞬時に立った彼女は腹部に強烈な拳を叩き込み男を気絶させる、一連の流れは30分にも満たない短い時間ではあったが見ていたものからすればかなり長い時間に思えた
事件は収束した、その場にいたカメラマンはヒーロー達に話を聞いていた、ヒーロー達は少し困惑しながらも話す、その時1人のヒーローがある異変に気付く、男と女神と呼ばれた少女が居ないのだ、辺りを見渡し上を見ると男を肩に担ぎ1人の少女を抱き抱え見下ろしていた、はヒーローのひとりがその男を渡すように声を掛けるが彼女はそれを拒否するように首を振る、そして彼女は深々とまるで自分の犯した罪だ、そう言いたげに頭を下げる、数秒頭を下げた彼女は後ろを向きどこかへ飛んで言ってしまった、これと同時刻、東京のとある街で子供がヘドロの敵に飲み込まれそうになったのをオールマイトが助けた、という事件が起きたがそれはまた別のお話
というわけで今回はここまで!少しスカーレットハートとの戦いを書きたかったのです、次回は恐らく雄英入試です!
それではまた次回お会いしましょう!
『待て次回!!』