それでは、物語の開幕です。
泡沫の夢
瞼を閉じると、その風景が必ず見える。
小さな女の子と、優しそうな男の人が二人で遊んでいる。
そこに、一人の女性が近づく。
「■■■■■、■■、ご飯の時間ですよ」
彼女がそう言うと、男の人が答えた。
「わかった、今行くよ■■■■■■」
「あっ、待ってよお父さん!」
小さな女の子が、男の人を呼んだ。
何処にでもある家族の団欒、それなのに.....私にはそれが何故か、とても懐かしく思えた。
「...またあの夢だ」
私、藤丸立香は記憶喪失者である。
このカルデアという組織に所属したのも、無くした記憶探しの為、町を歩き回っている時に偶然見かけた募集チラシを見て、何か思い出せたらと連絡したのがきっかけだ。
「この夢も、私の無くした記憶に関係あるのかな、ダヴィンチちゃんは、無くした記憶を思いだそうとする脳の作用だって言っていたけど」
レオナルド.ダ.ヴィンチ、私が特異点Fから帰還した後に偶然出会った女性、彼女はサーヴァントと呼ばれる存在の一人らしく、私の悩みを色々と聞いてくれた。
「今考えても仕方がないか、早く"Dr"のところに行かないと」
"Dr"は変わった人で、私が記憶喪失であることを話すと。
「そうか、君は大変な思いをしてここに来たんだね.....よし!、君の記憶は必ず僕が取り戻してあげるよ」
と言って、定期的に私の診察をしてくれることになった。
「Dr、いますか?」
「いらっしゃい立香ちゃん、それじゃあ今日のカウンセリングを始めようか」
「はい」
これが私、藤丸立香の現在を取り巻く日常だ。
1時間後。
「さっ、これで今日のカウンセリングは終わりだよ、もう部屋に戻って良い」
「ありがとうございます」
5分後 廊下
「戻ってもやることがないから意味ないんだけどね」
「あっ、先輩!」
「マシュ、貴女はダヴィンチちゃんとお話しをしてたんじゃ?」
「いえ、先輩のカウンセリングがそろそろ終わるとダヴィンチちゃんから聞いたので」
この子はマシュ、私がカルデアに来たとき出会った少女で、本当なら彼女の方が先輩なのに、何故か逆に私が先輩と呼ばれている。
「そうなの、それじゃあ私は部屋に戻っているから」
「あの...先輩、もしお暇でしたら、一緒に食堂へ行きませんか?、エミヤさんが新しいメニューを追加したと耳にしたので」
「ごめんなさい、今は食欲がないの、また今度一緒に行きましょう」
「そうですか、残念ですが食欲がないなら仕方ありませんね、それではまた」
「ごめんなさいマシュ、私はなるべくエミヤさんと関わりたくないの、だって彼を見ると.....」
1時間後 マイルーム
「...私は一体誰なの?、何でこんなところにいるんだろ?、何で私は.....
「立香ちゃん聞こえるかい?、今すぐ管制室に来て欲しい、新しい特異点の出現だ!」
「...了解、すぐに行きます」
ああ、何故だろう、よく分からないが、これから何か私にとって良いことが始まる予感がした。
5分後。
「それじゃ、今回の特異点について説明するよ、レオナルド」
「はーい、それじゃあ今回見つかった特異点の説明をしよう、どうやらこの特異点、一筋縄ではいかないみたいだよ」
ダヴィンチちゃんが言うには、今回見つかった特異点、規模こそ本来の特異点より小さいが、秘めている危険性は普通の特異点となんら変わらないものらしい。
「マスター、マシュ、特異点内についたら気をつけて欲しいことが幾つかあるんだ」
「何ですか?」
「正直言って、今回の特異点は不可解な点が多すぎるんだよ、もし現地で誰かに出会っても、絶対不用意に近づかないようにして欲しい、良いね?」
「了解、それでは行ってきますね」
「準備完了、いつでも行けます」
「よし、始めてくれ」
アンサモンプログラム スタート。
霊子変換を開始します。
レイシフト開始まで あと3、2、1。
全工程
グランドオーダー 実証を開始します。
いよいよFate/Grand Order編が開幕しました。
今後の予定としては、FGO編を3~5話で完結させ、余力があれば、Fate/Zero編を書く予定です。
では、次回もお楽しみに。
そして、前書きでも言いましたが、お待たせして申し訳ありません、エタるつもりはありませんので、どうか感想や評価などを頂けるとありがたいです。
感想や評価などを貰えると、誰かに見て貰えているという実感が湧き、筆も進みやすくなるので。
では、これからもこの物語をよろしくお願いします。