【嘘予告】EP00 2014:ソウゴと千景 作:イナバの書き置き
EP00 2014:ソウゴと千景
2018年7月30日 PM2:30 香川県 丸亀城
郡千景の回想1
「俺は常磐ソウゴ──君を迎えに来た」
「……え?」
2014年の初夏のある日、高知にある当時10才だった私の自宅に来るなり開口一番その様な事を言いはなった彼──常磐ソウゴとの1年間を私は一生忘れる事はないだろう。
そもそも私は生まれてこの方人から愛された事など無かった。
両親は私を疎んでいたし、夫婦であるというのに片や不倫、もう一方もそれを黙認していた彼らが離婚しようとしないのは、両者が私を引き取ろうとしない為であったのをずっと前から知っていた。
私が母の不倫を発端として集落の人々から村八分そのものな扱いを受けていることを知っていながら止めようともしなかったのもまた彼らだった。
それは薄情などと呼べる物ではない、ある種の虐待と言っても過言ではない。
故に私は「愛」を全く知らないのだ。
誰かに愛して欲しかったけど、周りの人達は誰一人として愛してはくれなかった。
だから、そんな家庭環境を見かねた遠縁の親戚が私を一時的に預かろうとしていると父が清々とした様に言ってきた時、きっと何かの冗談だろうと思って気にも留めなかった。
しかし、予想を裏切り現れたその男は困惑する私に手を差しのべ、今まで1度も言われた事が無くて、そして人生で1番言って欲しかった言葉をくれた。
──今日から、俺が君の家族だ──
彼からすればきっと同居する事になる私への挨拶程度でしかない一言が他者からの愛を欲していた私にとってどれだけ嬉しかったか! あの地獄以外の何物でもなかった故郷から連れ出してくれた事にどれ程感謝したことか!
だけどそう言って幼い私の手を引いて歩く彼は何故か少し寂しそうな表情をしていて、私は彼の心に巣食う孤独を図らずとも見てしまった。
──ああ、きっとこの人も私と同じで1人ぼっちなんだ──
私は彼に自分と同じような孤独を見つけてしまって、だから互いの孤独を埋める事が出来るならきっとどこまででも生きていけると思ってしまった。
だから──
「ごめん千景。俺、最高最善の魔王だからさ、やっぱり民を見捨てる事なんて出来ない。あの化物を倒さないといけないんだ。」
「──」
「でも約束する、俺は必ず君の元に帰ってくる」
──だから、天から降ってきた、後にバーテックスと呼ばれる化物から私を庇い異形の黒い戦士に『変身』して姿を消した2015年のあの日から3年。
世界がバーテックスに食い尽くされ、土地神の集合体である神樹に庇護された四国で『勇者』として戦う私、郡千景は今でもあなたが帰ってくるのを待っている──
仮面ライダージオウ×乃木若葉は勇者である
特別編
「EP00 2014:ソウゴと千景」
来春公開予定! (大嘘)
・常磐ソウゴ
TV本編を『オーマジオウとして』終えた常磐ソウゴ。帰るべき世界を失い1人孤独に世界を渡り歩く存在となる。ディケイド同様世界毎に役割が与えられ、のわゆ世界では『郡千景の遠縁の親戚』となった。
・郡千景
正直この子の救済がゆゆゆいにしかない気がしたので書いたまである。少し原作とは性格が違う気がするけどどうか許して欲しい。
正真正銘初投稿です。今のところ続きを書く予定はありませんが気が向いたら書きます。(投げやり)