【嘘予告】EP00 2014:ソウゴと千景 作:イナバの書き置き
新作も書いてしまったので明日は更新は難しいです…
「えー、どうやら今回召喚されるのは勇者ではないようです」
「え、じゃあ誰って言うか、何が召喚されるのよ」
放課後、勇者部部室に集合するや否やそんな事を言い出したひなたと水都。夏凜が間髪入れずに疑問を返すのも当然だろう。
「それが……『仮面ライダー』らしいのですが、どうもソウゴさんに関係のある方らしいです」
「……俺に関係が?」
「そう言う神託です」
「うーん、誰かわかんないなぁ……」
俺は平成ライダー全ての力を受け継いでいるのでその全てと関係があると言えるし、大体ライドウォッチの継承によって1つに纏められたあの世界は既に破壊されたのだ。検討などつく筈も無かった。
「まあ神樹様が選んだライダーなのですから恐らくこちらに害を為すと言う事は無いでしょうが……」
「……藤森さんは人々の自由の為に戦った彼らを疑ってるのかしら」
「そ、そんな事は無いです! ソウゴさんから伺っている通りライダーが悪事を働くなんて思ってはいないです」
「そう、なら良いわ」
千景がライダーに対する疑問を提示した水都に詰め寄っている。ライダーを擁護してくれるのは嬉しいが、正直な所千景は彼らを美化し過ぎている側面がある。
きっと『夢』でライダーの歴史を垣間見たからなのだろうが、俺も、彼らも自らの戦いを美しいとは思わないだろう。
俺たちは凸凹な道を何度も躓いて、転んで、それでも泥塗れになって走り続けて来た。それが時代を駆け抜けた平成ライダーで、何度転んでも立ち上がる、そこに意味があると俺は今でも信じている。
「あれ、おかしいですね……召喚に成功した筈なのですが……」
「私達の時の様に、遠くに召喚されたんじゃ────なんだ!?」
遠くから何かが物凄い音を立てて走って来る。樹海化警報が鳴っていないとは言えスピード特化のバーテックスもいるのだ。警戒しておくに越した事はないとジクウドライバーを手にした瞬間、扉が開け放たれる。
「──我が魔王! 我が魔王は何処に! ええい! 我が魔王の気配がすると言うのに────我が魔王?」
「────ウォズ?」
「ええと……じゃああなたが今回召喚されたライダーって事?」
「ああ……私が君達に召喚されたウォズだ……宜しく頼むよ……」
「いやそんな泣きながら宜しくされても困るんだけど……」
部室に入るなりソウゴさんに抱き付き号泣し始めたウォズさんを落ち着かせようとしてから20分。
このままでは埒が明かないと、私達はかつてソウゴさんが現れた時同様犬吠埼さんと面談していた。
高嶋さんから借りたハンカチで涙を拭くウォズさんは何と言うか、かつての私と同じ様なモノを感じさせた。
きっとソウゴさんと離れ離れになって孤独に苦しんだのだろう。私は同情を隠せなかった。
「もーウォズったらいい加減泣き止みなよ」
「我が魔王がそう仰るなら」
「えぇ……」
いや、やっぱりこの人は芸人か何かだろう。一瞬で泣き止みキラキラとした視線をソウゴさんに向けるウォズさんに言いたい事は山程あったが、2人とも心の底から嬉しそうなので止めておく事にする。そんな2人のやり取りを眺めていると、急にウォズさんが此方を向いた。
「それで我が魔王、彼女があなたの新しい家族か?」
「そーだよー! 千景って言うの。とっても優しいんだー」
正直この芸人じみたウォズさんと会話するのは精神に多大なダメージを受ける気がしたのだが、ソウゴさんに話を振られた以上仕方がない。
「……郡千景です、宜しく……」
「ああ、宜しく。それにしても我が魔王に新たなる家族が誕生するとは──────」
「──これは、祝わねばなるまい!」
何故。この会話のどこに祝う要素があったのか。疑問符で脳内が埋め尽くされる中、周りも私を置いて話を進めていく。
「そーだねー! ウォズの歓迎パーティーも一緒にやっちゃう?」
「あら、それ良いアイデアね。私の女子力うどんが吹き荒れるわよー!」
「おお……我が魔王、その準備私にも手伝わせて頂きたい」
「ええー、歓迎パーティーなのに主役が手伝っちゃダメでしょー?」
「そーよ、私達勇者部に任せておきなさい!」
何が何やら分からないままどんどん話が進んでいる。最早間に入る事すら叶わない濃密空間に、あーもうしっちゃかめっちゃかだよ、と園子さんみたいな事を言いそうになるのを何とか抑えた私を誰か褒めて欲しい。
・常磐ソウゴ
昔馴染みに会えてとても嬉しい。
・郡千景
なんだこの芸人!?(驚愕)
近いものを感じてたのに…
しっちゃかめっちゃかは園子が言ってた気がする。
・ウォズ
劇薬
預言者要素は今のところない
・犬吠埼風
魔王に続き預言者とも面談。
胃薬が必要になるかも…?