ダンテ達の ちょっとした1日です。
では9話です!どうぞ!
ダンテは執務室の椅子に座りながら、いつもの姿勢で寝ていた。
「ごきげんようです!」
暁を筆頭に電、雷が執務室に入ってくる。
「司令官は便利屋なんでしょ?」
「司令官さんのためにチラシを作ったのです!」
「偉いでしょ!もっと頼って良いのよ!」
「・・・チラシ?」
「そうよ!」
「これから皆で、近くの港町に配りに行くの!」
暁と雷が張り切っている。
「行かなくていい。忙しくなると しんどいから、うちは週休6日制なんだよ」
「そんなに休んだら お金が無くなっちゃうのです!」
「ところが、何もしなくても お金が入るんだなぁ」
「「「・・・・・・?」」」
「それって私達が頑張ってる お陰で、海軍から お給料 貰えるんでしょ~?」
ドアの方を見ると天龍、龍田、如月、初雪が居た。
「おい お前ら、急に走り出すんじゃねぇよ」
「だって早く司令官に見せたかったんだもん!」
「分かったから落ち着けよ」
雷の はしゃぎっぷりに天龍も苦笑いだ。
「司令官のために、しっかり宣伝してくるわね♪」
「それじゃあ、行ってくるわね~」
「おい、ちょっと━━」
ダンテは椅子から立ち上がり呼び止めようとしたが、龍田は皆を連れて行ってしまった。・・・何故か初雪だけ執務室に残ってる。
「・・・お前は行かないのか?」
「・・・やだ、行きたくない・・・眠い・・・寝る」
初雪は そのままソファーで寝てしまった。
「・・・ったく!」
ダンテは言うことを聞かない艦娘達に不貞腐れながら椅子に座り、再び眠った。
・・・・・・
*鎮守府近くの港町*
「べ、便利屋Devil May Cry鎮守府でーす!」
「どんな仕事も引き受けまーす!」
「よ、よろしくなのです!」
「よろしく お願いします♪」
艦娘達は港町で道行く人にチラシを配っている。暁と電は人見知りをしながらも頑張って声を出していた。
「なぁ、龍田」
「なぁ~に、天龍ちゃん?」
「あいつの許可 取らずに こんな事して良かったのか?」
「あの娘達が便利屋の仕事を どうしても手伝いたいって言うし、提督に真面目に仕事してもらう良い機会じゃないかしら~。・・・チラシどうぞ~」
「(便利屋の仕事より、出撃させてくんねぇかなぁ・・・)」
・・・・・・
*鎮守府 執務室*
「失礼します」
赤城が入室するが、ダンテは相変わらず椅子で寝ている。
「提督、間宮さんが晩ご飯の食材が無いって言ってました」
「・・・・・・・・・」
「起きてるのは分かっていますよ」
「・・・なら買いに行けば良いだろ」
「やっぱり起きてましたね。それが お金が無いそうです」
「そりゃ残念だ」
「最近じゃ遠征も出撃も行くには行ってますけど、提督が無断で付いて行くせいで結局すぐに呼び戻されて帰投。ろくな成果も挙げてません」
「お~い、俺が悪いってのかよ。食材が無いのは お前と加賀がバカみたいに食べるからじゃないのか?」
「だって お腹 空くんですもん・・・。それに お金が無いのは提督が“必要経費”とか言ってギターやらドラムセットやら車やらビリヤード台やらジュークボックスまで買ったからですよ。今の時代、いくらすると思ってるんですか?挙げ句の果てには車とバイクの改造費に鎮守府の お金の殆どを使っちゃったからですよ!」
「・・・・・・・・・」
「大本営から電話があった時に大淀さんが対応して、“こんな事に鎮守府の経費 使うなんて前代未聞だ”って言われて怒られたそうですよ」
「・・・・・・・・・」
「あと当然ですけど、経費じゃ落ちないそうですよ。元帥からも直接 連絡があって“流石にムリ”って」
「経費で落ちなきゃ どうすんだ?」
「海軍から配給される提督の給料から引くそうですよ」
ダンテは思い通りの結果にならず舌打ちをする。
「駆逐艦の娘達も、お金を稼げるように朝からチラシ配りに行くって張り切ってましたし・・・ちゃんとしてください」
「必要経費だ。あと、うちは週休6日制だ」
「もう・・・」
その時、大淀が慌てた様子で執務室に入ってくる。
「提督!先程、住民から電話があって━━」
大淀の話ではチラシ配りに出た艦娘がトラブルに遭っているとの事。見兼ねた住民が わざわざ連絡して教えてくれたらしい。
「次から次へと飽きさせないね。行ってくる」
ダンテはエボニー&アイボリーだけを持って部屋を出た。
「待ってください!私も行きます!」
赤城もダンテを追って部屋を出てしまった。
・・・・・・
その頃、港町では・・・
「人が通る邪魔した挙げ句、ぶつかっといて文句 言ってくるなんて良い度胸してんなクソガキ!」
チラシ配りをしていた艦娘は柄の悪い男2人組に絡まれていた。
「何よ!そっちが ぶつかってきたんでしょ!」
暁は ご立腹で人見知りも何処かへ消えている。だが それが不味かった。
「人に ぶつかって謝ることもできねぇのか?このガキ!」
「きゃあ」
「「「暁(ちゃん)!」」」
チンピラは暁を突き飛ばし、雷、電、如月が暁に駆け寄る。
「おい、やめろ!こいつらに手を出すな!」
「じゃあ お前が責任 取って慰謝料 払ってくれんのか?」
「・・・慰謝料?」
「おい、このビラ見ろよ。“どんな仕事も引き受けます”“Devil May Cry”だってよ!」
「ダッセー名前だな!」
ダサくはない。
チンピラ達はチラシに書かれた内容を見て笑っていた。
「「「うぅ・・・うえぇぇぇぇん!」」」
「大丈夫だから・・・ね?」
暁、雷、電は自分達が一生懸命 作ったチラシを馬鹿にされ泣いてしまった。確かに字や絵などは拙いが、それでも一生懸命 作った物だ。これ程 悔しいことも無いだろう。そんな3人を慰める如月。
「この野郎・・・」
天龍と龍田はチンピラ達を睨む。
「慰謝料が無理なら違う事でも良いんだぜ?」
「お前と そっちの姉ちゃん2人で、俺達に良い事してくれたらな」
チンピラ達は下衆な笑みで天龍と龍田を見る。
その時、誰かがチンピラ達に近付いてきた。そして肩と肩が ぶつかった。
「痛ってーな、どこ見て歩いてんだ!」
チンピラは ぶつかってきた男の胸ぐらを掴む。その男は銀髪に紅いコートを身に纏っていた。
「そっちこそ良い大人が調子に 乗ってんじゃねぇぞ」
ダンテは自分の胸ぐらを掴むチンピラの腕を掴み、思い切り握り締めた。
「痛てててててててててっ!」
「相手は子供だ。それ以上、恐がらせるもんじゃないぜ」
そう言って もう1人のチンピラを睨む。そのチンピラはダンテに睨まれてから動けない。冷や汗を流し、足は震えている。それも そうだろう。ダンテは半分だけとはいえ、悪魔でありデビルハンターだ。チンピラ風情よりもヤバい世界を渡り歩いている。そんな者に睨まれれば、普通の人間は畏縮してしまう。
腕を掴まれてる馬鹿なチンピラは それでも抵抗し、ダンテに殴り掛かるが ダンテは小さい動作で それを躱す。そしてダンテは そのチンピラの額に銃を突き付ける。
「今度こいつらに手を出したら・・・殺すぞ!」
「「ひ~~~!」」
チンピラ達は一目散に逃げ出した。ダンテは、そのままチンピラ達が逃げた方角を見つめていた。
「うぅ・・・司令官・・・」
「・・・しれいかーん!」
「グスッ・・・怖かったのです・・・」
暁、雷、電はダンテに抱き付いた。
「手間 掛けさせんなよ」
「・・・提督」
「・・・・・・・・・」
「提督すまねぇ!俺達が付いていながら こんな事になっちまって・・・」
「・・・ごめんなさい」
天龍と龍田がダンテに謝る。
そこに赤城が近付いてきた。
「大丈夫ですか提督?」
「疲れた。帰ろうぜ」
「司令官、カッコ良かったわ♪」
「反省しろ」
「うふふ・・・」
如月は終始 笑顔だ。
「司令官・・・ごめんなさい」
「分かったから、鼻水 付けんな」
「だってー・・・」
暁はダンテに甘えまくりである。
「天龍さんと龍田さんは大丈夫ですか?」
「俺達は大丈夫だけど、チビ共がな・・・」
「心配 掛けて ごめんなさいね~・・・」
「無事で何よりです」
すると、ずっと様子を窺っていた町の人達がダンテ達を囲んだ。
「いや~、ずっと見てたよ!」
「あいつらには困ってたんだ!見ててスカッとしたよ!」
「この人、お嬢ちゃん達の提督さんだろ?外国人でカッコいい男だねぇ」
「えっ・・・あの・・・どうして その事を?」
赤城が疑問を口にする。
「あんたらが艦娘なのは町の皆 知ってるよ!テレビで聞いた艦娘の話だと恐いイメージだったけど、あんたら見てると普通の お嬢ちゃん達だし、可哀想だから それで皆で相談して、チラシに書いてある番号に電話したのさ」
「おばちゃんらが提督を呼んでくれたのか、ありがとな!」
「あいつら懲らしめてくれた お礼だよ!うちのパン持ってって!」
すると町の人達が色んな物を渡してきたため、ダンテ達は大変なことになった。
「おいおい、そんなに持てねぇよ・・・」
「そのチラシ貰って良いかい?どんな仕事も引き受けてくれるんだろ?」
「本当かい!?じゃあ私にも1枚頂戴な!頼りにしてるよ!」
「漁に出る時は是非 頼むよ。深海悽艦が恐ろしくて中々 行けないからねぇ」
大量の荷物の代わりに今度はチラシが無くなっていく。
・・・・・・
*鎮守府への帰り道*
「・・・町まで呼び出されたと思ったら、荷物運びですか」
「すみません、加賀さん」
不満げな加賀に謝罪する赤城。
「でも これで、暫くは ご飯に困りませんね」
「帰ったら夕飯の準備ですね」
間宮と鳳翔は張り切っている。
「重いのです・・・」
「よいしょっ、よいしょっ」
「一人前のレディは、これぐらいの荷物 運べるもん・・・やっぱりキツイ・・・」
電、雷、暁も重い荷物を危なげだが運んでいる。
「司令官、可愛い女の娘に重い荷物 持たせるのは どうかと思うの・・・」
「俺はバイクを押さなきゃならないだろ」
「提督ずるいよー」
「バイクに荷物 乗せてるだろ」
「何で・・・車じゃないの?・・・もうムリ・・・疲れた」
「何で私まで・・・」
如月、北上、初雪、明石は文句タラタラである。
「手が痛いわ~。天龍ちゃんは大丈夫?」
「あったり前だろ!世界水準 軽く超えてっからな!」
そんな中、赤城が笑顔でダンテに話し掛ける。
「でもチラシ全部 配っちゃいましたから、これから沢山 仕事が来ますね」
「俺は悪魔絡みの仕事しかしねぇよ」
北上が疑問を口にする。
「便利屋なのに?」
「便利屋は何でも屋じゃないのさ」
「どう違うんですかね?」
「さぁ?」
明石に聞かれた間宮は苦笑いだ。
「艦隊指揮の方も お願いしますね」
「あぁ、そんなのあったな・・・」
「・・・忘れてたんですか?」
「流石に理解に苦しみます」
そんなダンテに困った顔をした大淀、赤城、加賀。
「兎に角 帰るぞ」
『はーい!』
一行は夕日に照らされながら鎮守府へと帰った。
その後、鎮守府は悪魔絡み以外の仕事の依頼で電話が鳴りっぱなしになったとか、ならなかったとか・・・。
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良かった点など教えていただけると助かります。
よろしく お願いします!
そろそろ ずっと書くことから逃げてた艦隊戦も書いていこうかと思います。
正直、艦隊戦を書くの苦手です(ーー;)
それでも良ければ、次回も よろしくお願いいたします!