Devil May Cry鎮守府   作:しゅんしゅん@よし

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クライマックスに向けて、ちょっとずつ準備していきます。とりあえず行事イベントを消化したい。

98話です!どうぞ!


Mission98 カエル~年越しの猛吹雪~

赤城は久しく視ていなかった、妙にリアルな夢を見ていた。

場所は日本の街だった。

上空には円錐形の巨大な機械が浮かび、その機械から、地上に向かって白く眩い光が伸びる。そこを起点に、人や車が吹き飛び、周りのビルが倒壊する。被害は どんどん広がっていく。

そして また風景が変わる。

今度は金属で出来た無機質な部屋で、ネロとアーロンが戦っている。

 

アーロン「人間に価値などない!」

 

ネロ「お前も、最初は人間だっただろうが!」

 

ネロはレッドクイーンを振るい、アーロンは禍々しい雰囲気を纏った剣を振るっている。両者の剣が ぶつかり合い、火花が飛び散る。

また場所が変わって、今度はダンテとセリーナが出てきた。2人は6つの石が乗せられた、円柱の台の前に居た。

 

セリーナ「半魔よ、本当にいいのか?」

 

ダンテ「他の奴には任せられねぇよ」

 

突如として、眩い光が広がり、全てを呑み込んでいく。ダンテとセリーナも、光の中に消滅した。

 

 

・・・・・・

 

*Devil May Cry鎮守府 艦娘寮*

 

赤城「はっ・・・!?」

 

赤城は夢から覚めた。

身体を起こし、息を整える。汗も凄い事になっており、少し肌寒い。

 

赤城「また あんな夢を見るなんて・・・」

 

赤城が視た夢は、過去の経験から現実になり得る事が分かっている。しかし、夢で視た風景は断片的で、何を伝えようとしているのか分からない。

夢で視たのは別々の出来事なのか、同時期に起きる事なのか、それすらも分からない。

 

赤城「はぁ~、憂鬱・・・」

 

夢も気になるが、今日は大晦日。今日は鎮守府の大掃除がある事を思い出し、二重の意味で、朝から憂鬱な気分になってしまう。

カーテンを明けて外を見てみると、まだ夜も明けていない。

加賀も まだ寝ている。

赤城は、汗を流す為に入渠ドックへ向かった。

 

 

・・・・・・

 

*食堂*

 

夜が明け、朝食を済ませた後、艦娘達は食堂に残っていた。これから、大掃除の役割分担が発表される。

 

大淀「では、これから振り分けを発表しますね」

 

流れとしては、先ずは自分達の私室を掃除する。その後、それぞれの分担場所を掃除する事になる。

分担して掃除する場所は執務室、指令室、食堂、本館の各階、艦娘寮の私室 以外、工廠と出撃ドック、入渠ドック、正面ゲート、中庭、グラウンド、居酒屋『鳳翔』となっている。

 

大淀「正面ゲート、中庭、グラウンドは、憲兵さん達と協力してやってください」

 

『はーい!』

 

大淀「他に何かありますか?」

 

他に報告や連絡がないか意見を求めると、夕張が挙手する。

 

大淀「夕張」

 

夕張「本館の掃除をする人は、トラップが誤作動しないように気を付けてね」

 

『解除しろよ!』

 

心配な事もあるが、艦娘達は大掃除の為に移動を始めた。

艦娘達が大掃除を始める中、ダンテは鎮守府を留守にしていた。

 

 

*車内*

 

利根「提督よ、まだ着かんのか?」

 

ダンテ「見て分かんないのか?渋滞だ」

 

?「利根姉さん、少しの辛抱よ」

 

ダンテと利根と一緒に居る艦娘は、利根型2番艦『筑摩』。利根の妹だ。

ダンテは大本営から出頭命令が出ているので、大本営に向かっている途中だった。しかし、渋滞に嵌まって中々 前に進まない。

利根と筑摩は、ただの付き添いで来ていた。

 

利根「吾輩は飽きてきたぞ・・・」

 

筑摩「そう言われても、提督も困るでしょ」

 

利根「・・・飽きた飽きた飽きた飽きた飽きた!!」

 

筑摩「姉さん」

 

ダンテ「頼むから静かにしてくれ・・・」

 

 

・・・・・・

 

*大本営 元帥 執務室*

 

渋滞のせいで数時間 掛かって ようやく大本営に辿り着いたダンテ達。

利根は大本営に着くまで騒ぎっぱなしだった。

 

元帥「来たか」

 

ダンテ「話は深海棲艦についてか?」

 

元帥「よく分かったな。珊瑚諸島海域の報告書は目を通した」

 

元帥は何かの資料をダンテに渡す。しかし、ダンテは資料に目もくれずに筑摩に渡した。

利根は横から、筑摩の持つ資料を覗き見る。それは何かの設計図だった。

元帥の説明によると、それは大湊警備府の提督が送ってきた通信機器に関する物で、現在 海軍で使っている通信回線や周波数とは独立した物らしい。しかも、無線傍受の対策も施されている。

深海棲艦が こちらの無線や暗号通信を傍受している可能性が大きい今、大湊提督が設計した物だ。

海軍全体に それを普及するには まだ時間が掛かるらしく、間に合わせで1つの鎮守府分しか用意できなかったそうだ。

 

ダンテ「で、何で俺に渡す?」

 

元帥「お前は理解してるのか知らんが、お前の鎮守府は他に比べて艦娘の人数も多い。お前が姿を消してから、あの鎮守府は海軍の中で1番の戦力を誇る」

 

それに加え、海軍では南方海域の制海権を確保する事を最優先としている。現在Devil May Cry鎮守府は南方海域の任務に携わっている途中だ。故に、Devil May Cry鎮守府が使うべきだと判断したのだ。

 

元帥「設計図は夕張に渡して頼むといいだろう」

 

ダンテ「何で あそこの提督が、そんなの作れるのかねぇ・・・?」

 

元帥「あいつは元分析官だ」

 

ダンテ「分析官?」

 

大湊警備府の提督は、提督になる前は分析官として働いていた。通信に関する事には詳しい。

余談だが、こういう機器を作るのも得意としており、そのせいで仕事もせずに部屋に引き篭っては、何かをしている。大湊警備府の艦娘達 最大の悩みだ。

 

元帥「ハッカーの噂もあるが、まぁ、飽くまで噂だ」

 

ダンテ「ふーん、ま、くれるってんなら貰っとくぜ」

 

話も終わり、ダンテは元帥の執務室から出ようとする。すると、元帥に呼び止められた。

 

元帥「1つ教えてくれ。武蔵と あきつ丸に、何が起きてる?」

 

元帥は調印式の日に、ダンテの元に武蔵と あきつ丸が居る事を知り、2人に何かが起きている事も気付いていた。

申請された休暇が終わっても戻らず、大和を問い詰めても はぐらかされる。それだけなら元帥も分からず終いだっただろう。しかし、Devil May Cry鎮守府に居る事で、何かが起きていると、良くない事が起きていると推測できた。

 

ダンテ「・・・分からない」

 

元帥「あの2人は大丈夫なんだろうな?」

 

ダンテ「分からない」

 

元帥「お前に・・・任せていいんだな?」

 

ダンテ「信じろよ。悪いようにはしない」

 

利根「わ、吾輩達を置いて行くな!」

 

筑摩「失礼します」

 

ダンテは背中越しに それだけ言い、元帥の執務室から退室した。利根と筑摩も、ダンテを追って退室する。

元帥は深く息を吐きながら、執務椅子に座った。

 

元帥「(ダンテ提督と会ってから、私も随分と甘くなったな・・・)」

 

本来なら、大本営の戦力を勝手に連れ出す事は許されない。厳罰が下っても文句は言えない。しかし、元帥は それをしなかった。

元帥は、ダンテに毒され始めている事に気付き、頭を抱えた。

 

 

・・・・・・

 

*Devil May Cry鎮守府 食堂*

 

大掃除も終わり、夜の事だった。

ダンテ、ネロ、キリエ、艦娘達、孤児院の子供達が食堂に集まっていた。理由は年越し蕎麦。

鳳翔と間宮、食堂の妖精さんが全員分の蕎麦を準備しており、艦娘達は まだか まだかと楽しみにしている。

ダンテ、ネロ、キリエ、孤児院の子供達は年越し蕎麦を食べる習慣などないので、よく分からないまま食堂に居る。

だだ、孤児院の子供達は、今日は特別に夜更かしが許されているので、訳も分からないままワクワクしている。

 

吹雪「今日は冷えるね」

 

叢雲「まぁ、冬だし」

 

深雪「でも、今日は特に冷えないか?」

 

初雪「皐月・・・温度 上げてきて」

 

皐月「自分で行きなよ・・・えっ!?」

 

文句を言いつつ、エアコンの設定温度を確認しに行く皐月。しかし、設定温度を見た瞬間、我が目を疑った。

 

朝潮「どうしたんですか?」

 

皐月「いや、温度が・・・」

 

リモコンに表示されている設定温度は、28℃だった。それなのに、食堂内は少し震えてしまう程 寒い。

 

摩耶「壊れてんじゃねぇのか?」

 

夕張「それはないわね。鎮守府リフォームした時に、設備は全部 新品にしたんだから」

 

傭兵が襲撃してきた時に、鎮守府の機能の殆どが駄目になった。元に戻すのに、必要な物は全て新調している。壊れている可能性は低そうだ。

 

如月「外も凄い事になってる・・・」

 

如月が窓から外を見ると、驚く程の猛吹雪となっていた。夜になってから雪が降り、風も強くなり始めたのだが、これでは艦娘寮に戻るのも億劫になる。

 

加賀「武蔵と あきつ丸は、どうしてフードを被ってるの?」

 

武蔵と あきつ丸は、普段 着ないパーカーを着込み、屋内であるにもかかわらず、フードを被っている。

 

武蔵「・・・気分だ」

 

あきつ丸「我々の事は、気にしないでほしいであります」

 

ダンテ「・・・・・・・・・」

 

この数日、武蔵と あきつ丸は部屋に篭りっぱなしだった。部屋にも鍵を掛け、人目に出ようとしなかった。

今回は、無理矢理 艦娘達が引っ張ってきて一緒だった。

 

間宮「準備できたから、皆 席に着いて」

 

鳳翔と間宮が蕎麦の配膳をしていく。

全員に蕎麦が行き渡ると、年が明けるまでのカウントダウンが始まる。

 

『10、9、8、7、6、5、4、さ・・・え?』

 

突然、食堂内の電気が全て消えた。エアコンの電源も落ちる。これでは凍えてしまう。

猛吹雪の影響で、電気が落ちたのかもしれない。

 

鈴谷「はい出たっ!いっつも何か起きる!」

 

那珂「エアコンも点かな~い!」

 

停電が起きれば予備電源に切り替わるはずなのだが、それも作動しないのか鎮守府は真っ暗だった。

 

大淀「私と明石、夕張で見てきます」

 

ダンテ「待て」

 

ダンテとネロは立ち上がり、何かを警戒する。

ネロの右腕も、普段より光っている。

突然、窓を突き破ってフロストの顔が出てきた。まだ顔だけだが、そのまま こちらに入ろうとしている。他の窓からも、フロストが食堂内に侵入しようとしていた。

ダンテとネロは、フロストの顔面に蹴りとパンチを入れて引き離す。

他の艦娘も箒など手に持ち、フロストの顔面をバシバシ殴る。

 

鈴谷「何これ、ホラーじゃん!」

 

ダンテ「明石、夕張、電気を復旧しろ。大淀、憲兵と連絡を取れ」

 

「「「はい!」」」

 

ダンテ「天龍型と川内型、伊勢型は援護してやれ」

 

『了解!』

 

ネロ「鳳翔、何とか暖を確保してくれ。このままじゃ子供達が凍えちまう」

 

鳳翔「分かりました」

 

フロストが窓を割ったせいで、外から冷気が入ってくる。エアコンが意味を成さない程の寒さだ。艦娘は艤装があれば平気だが、子供達は そうもいかない。

 

ネロ「キリエ、子供達を頼む」

 

キリエ「任せて」

 

ダンテ「俺とネロで外に行く。他は悪魔が入ってこないようにしろ」

 

『了解!』

 

全員が やるべき事をする為に、一斉に動く。

キリエと艦娘達は、鎮守府にある物でバリケードを作り、食堂や本館の窓と、外への出入り口を塞いでいく。

 

 

*本館*

 

明石と夕張、天龍型と川内型は、電気を復旧する為に本館の通路を走っていた。

 

明石「うわっ!?」

 

窓を突き破り、フロストが何体も襲い掛かってくる。

驚いた明石は転んでしまった。

天龍型と川内型が艤装で迎撃していく。

 

天龍「止まるな!走れ!」

 

夕張「明石!」

 

明石「うん!」

 

7人は走るが、次から次へと、フロストが建物内に侵入してくる。迎撃しても、数が どんどん増えていく。

 

 

*指令室*

 

大淀「憲兵隊、聞こえますか?応答してください!」

 

電気が落ちているせいか、内線電話も無線も繋がらない。外に救援を求める為にスマホを使うが、猛吹雪の影響なのか、繋がる事はなかった。

指令室の外では、伊勢型の2人がフロストを迎撃していた。こちらもフロストが増え続けている。

 

 

*憲兵隊 詰所*

 

肝心の憲兵隊は詰所に立て籠りながら、フロストに囲まれていた。

猛吹雪で外に出れず、視界不良ではあるが、銃を撃ちながら どうにか応戦していた。それでも、フロストは回復する上に数も多い。どう見ても、命を狩られるまで時間の問題だった。

 

憲兵「まだ繋がらないのか?」

 

憲兵「今やってる!」

 

憲兵隊もダンテ達と連絡を取ろうとしていたが、憲兵隊が持つ連絡手段も繋がらなかった。数人の憲兵が試行錯誤しながら、どうにか連絡を取ろうとしている。

 

憲兵「これじゃ無駄撃ちになっちまうぞ!」

 

そこに紅い衝撃波が飛んできて、フロストを軒並み吹き飛ばした。

憲兵隊は突然の事に呆然としている。

 

ダンテ「大丈夫か?」

 

憲兵「提督!」

 

猛吹雪の中、リベリオンを肩に担いだダンテが現れた。

 

ダンテ「しばらく そこに居ろよ!」

 

ダンテはパンドラに持ち替え、移動砲台『アーギュメント』に変形させ、無数のミサイルを発射。

爆発に巻き込まれながら、フロストが消滅していく。

 

 

*食堂*

 

比叡「ドラム缶 持ってきました!」

 

曙「薪よ!」

 

工廠から数名の艦娘が、ドラム缶と薪を持ってきた。薪をドラム缶に入れ、火を点ける。

子供達を1番 近くに行かせ、できるだけ暖を取らせる。

 

鈴谷「マズイって!壁が!」

 

飛龍「壁から離れて!」

 

食堂の壁が凍結し、どんどん拡がってくる。このままでは氷像になってしまうのも時間の問題だ。

 

 

*グラウンド*

 

その頃、ネロはフロストを倒しながらグラウンドまで来ていた。

辺りを見回し、他に悪魔が居ないか探す。すると、ネロの目の前に、青い光りを放ちながら宙に浮く2人の女が現れた。

 

ネロ「うわ、最悪・・・選りにも選って こいつかよ」

 

ネロが顔を引きつらせていると、巨大な何かが口を開けて飛び掛かってきた。

 

ネロ「バレバレなんだよ!」

 

ネロはデビルブリンガーで飛び掛かってきた悪魔を ぶっ飛ばした。

現れた悪魔の名は『バエル』。

 

バエル『小僧、やりやがったな!

 

ネロ「マジで気持ち悪いな・・・」

 

バエルは魔界の各地に暮らす悪魔の一族。

カエルのような姿をしており、背中から尻尾の先まで、背鰭のように氷柱が生えている。

そして、放出したガスで身を隠し、淡い光を放つ触覚だけを晒して獲物を誘い込み、飲み込んでしまう。その性質ゆえ、攻撃される事に不馴れな面があり、特に口内は大きな弱点である。

宙に浮いていた2人の女は、『ルサルカ』と呼ばれる触角である。

 

ネロ「カエルは お呼びじゃねぇんだよ」

 

バエル『カエルじゃと!儂をカエル呼ばわりするつもりか!

 

ネロ「どう見てもカエルだろ」

 

バエル『ぶち殺してやる!

 

バエルは雄叫びを上げて威嚇し、その声量にネロも耳を塞ぐ。

バエルが跳躍し、ネロの頭上から落下してくる。バエルは『ジャンププレス』でネロを潰すつもりだ。

しかし、ネロは逆にバエルの腹を殴って打ち上げる。そして また落ちてきたタイミングを見計らい、全力で殴り飛ばした。

 

バエル『グオォォ・・・!小僧、大人しく食われろ!

 

ネロ「冗談じゃねぇ!」

 

起き上がったバエルが『ブレス』を吐き出す。すると、地面に氷の塊が発生し、ネロに迫る。

ネロは飛び退き回避すると、そのままバエルに向かっていき、バエルの周りを駆け抜けながら足を斬る。

バエルはチョロチョロと動き回るネロを潰す為、『四股』を踏んで暴れる。

ネロはバエルの足を躱しながら離れ、尻尾に何度も斬り込む。すぐにバエルの正面に回り込むと、デビルブリンガーで殴り飛ばした。バエルは殴られた衝撃でダウンする。

デビルブリンガーでバエルを打ち上げると、自身も跳躍する。バエルの尻尾を掴み、地面に叩き落とした。

バエルは身体からガスを放出し、姿を消す。

本体であるバエルの代わりに、触角であるルサルカが姿を現す。

ルサルカは腕を刃に変え、ネロに斬り掛かってきた。

ネロは紙一重で刃を避け、反撃にブルーローズの弾丸を浴びせる。更にレッドクイーンで追撃を仕掛ける。

攻撃を受けたルサルカの身体から、レッドオーブが大量に放出される。

 

ネロ「稼ぎ放題ってな!」

 

怒涛の連擊に、ルサルカは地面に座り込むようにダウンした。

ネロはデビルブリンガーでルサルカを掴み、そのまま本体であるバエルを、ガスの中から引っ張り出した。

ネロは、出てきたバエルの口の中に自ら飛び込む。すると、バエルの身体からエンジン音が鳴り響き、同時に、バエルは苦しみながら のた打ち回っている。バエルの体内で、ネロがレッドクイーンで暴れまわっているせいだ。

しばらく暴れると、バエルの青い血と共に、バエルの背中を突き破ってネロが出てきた。

その後はバエルを翻弄するように、何度も攻撃を浴びせてダメージを入れていく。

 

バエル『こ、小僧・・・!

 

度重なる攻撃に満身創痍なのか、バエルは ひっくり返った状態で動けないでいた。

そこに、フロストを粗方 倒したダンテが合流した。

 

ダンテ「終わったか?」

 

ネロ「今 止めを刺すところだ」

 

ダンテはバエルの視界に入るように、バエルの眼に近付く。

 

ダンテ「お前は どうやって人間界に来たんだ?」

 

バエル『虫けらの人間が!儂を倒しても、儂の兄弟達が まだ居るぞ!

 

ダンテも期待していた訳ではないが、素直に質問に答えてはくれない。

だが、悠長に話している暇も与えてもらえない。突然、鎮守府の裏山から地響きが聴こえてくる。

木々を薙ぎ倒しながら、赤い光が幾つも山を下りてきているのが見える。

 

ネロ「やっぱ他にも居るよな・・・」

 

山を駆け下りてきているのは『ダゴン』。

ダゴンとバエルは同属の悪魔だが、適応した環境が違う為に、体色と触覚の色が異なっている。

ダンテとネロは、裏山に急ぎ向かった。

 

 

*食堂*

 

大きな物音が響き、ずっと様子を見に行っていた白露型が慌てて戻ってきた。

 

白露「バリケードが突破されちゃった!」

 

まだ残っていたフロストがバリケードを突破し、本館の中に侵入してしまった。

赤城は すぐに指示を出す。

 

赤城「空母 以外の艦娘で迎撃を!空母は火を絶やさないで!」

 

空母 以外の艦娘は食堂を飛び出し、手分けしてフロストの迎撃に向かった。

残った者は薪を焼べていくが、気休めにもならなかった。凍結範囲は更に拡がっている。

 

 

*地下*

 

電力の復旧に向かっていた明石、夕張、天龍型、川内型の7人は地下に辿り着き、予備電源がある場所まで来ていた。

しかし、そこでも悪魔が現れた。

 

那珂「ひ、人・・・?」

 

現れた悪魔は魔術師のような姿をしており、フード付きの黒いローブを身に纏っている。

その悪魔は『パイロマンサー』、『アウロマンサー』、『ブロントマンサー』。

邪教徒として処刑された者の魂が、無念のあまり魔性に成り果てた姿だ。完全に人間性を失っており、それぞれが魔の炎、光、雷を操り、眼前の敵を攻撃する事のみを考えている。

3種類のマンサーが魔方陣を出し、そこから炎、光の矢を放ち、雷が落ちてくる。

艦娘達は咄嗟に避けた。

 

天龍「邪魔すんじゃねぇよ!」

 

夕張「ここで砲撃しないで!」

 

天龍が砲撃しようとするが、待ったが入る。予備電源がある場所は狭く、砲撃などすると、たちまち設備が壊れてしまう。それでは復旧作業どころではない。

 

天龍「この・・・龍田!」

 

龍田「分かってる!」

 

神通「姉さん!」

 

川内「私達も行くよ!」

 

天龍型が、艤装の刀と矛で立ち向かっていく。

川内型も、徒手空拳で打撃を与えながら戦う。

天龍型と川内型が戦っている隙に、明石と夕張が復旧作業に入った。しかし、問題もあった。

 

明石「凍り付いてる・・・」

 

夕張「これ使お!」

 

夕張が渡したのは鉄パイプ。

2人は予備電源を覆う氷を鉄パイプで砕いていき、復旧作業を急いだ。

 

 

*裏山*

 

ダンテとネロは、裏山を駆け上がる。

ダゴンの大群は、もう視界に入っている。

ネロはダゴンの大群に突撃し、ダンテは、パンドラをバズーカに変形させて吹き飛ばしていく。

ダゴンの大群が鎮守府に雪崩れ込む前に駆逐しなければ、鎮守府に居る者達が危険だ。急がなければ。




次回も よろしく お願い致します!
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