Devil May Cry鎮守府   作:しゅんしゅん@よし

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今回は本編の主要人物が ちょっとだけ出ます。
あと展開が無理矢理な部分がありますが、これは これで楽しんでいただけたらと思います。

では後編です!どうぞ!


Episode舞鶴&横須賀(後編)~爆発!大脱出!~

*舞鶴鎮守府 執務室*

 

執務机に置かれたスマホに着信が入るが、舞鶴提督は電話に出ない。机に突っ伏して無視してる状態だ。

 

舞鶴 漣「ご主人様 電話!」

 

舞鶴「・・・・・・・・・」

 

舞鶴 漣「電話って言ってんでしょうが!!」

 

漣に何度も言われ、画面も見る事なく気だるげに電話に出る。横須賀提督の結婚式 当日となり、舞鶴提督のテンションは すこぶる低い。

 

舞鶴「もしもし、クソが」

 

そして態度も悪い。相手が目上の人間なら目も当てられない状況だ。

 

婚約者「も、もしもし!君に こんな事を言うのも どうかと思うんだが、彼女が来ないんだ!」

 

絶賛 結婚式の真っ最中であるはずの男からの電話で機嫌が更に悪くなりそうだったが、すぐに意外そうな顔になった。

横須賀提督は絵に描いたような真面目人間だ。真面目が服を着て歩いてると言ってもいい。そんな彼女が結婚式を すっぽかすとは思えない。

などと考えていると、今度は執務室の電話が鳴る。

 

舞鶴「ちょっと待ってろ、もしもし?」

 

?「よぉ、久しぶりだなぁ」

 

舞鶴「・・・・・・え?いやいやいやいや、何で お前が ここの番号 知ってんだ?」

 

?「お前のせいで俺の稼ぎが消えた。だから あの高飛車な女を こっちで預かってる」

 

舞鶴「お前が関わってたのかよ・・・。相変わらずクズだな」

 

?「クズは お前の方だろ、落ちこぼれ。女を返してほしかったら、ブツの売上になるはずだった5000万 用意しろ。来なかったら、花嫁が消し飛ぶ事になるぞ」

 

そして男は、現金と花嫁を交換する場所を指定してきた。

一方的に電話を切られ、舞鶴提督も受話器を置いてスマホを耳に当てる。

 

舞鶴「花嫁の居場所が解った。俺が送り届けるから、お前は大人しく待ってろ」

 

婚約者「わ、分かった、本当に すまない・・・」

 

こちらでも通話を終わらせ、舞鶴提督は頭を抱えて悩む。

横須賀提督を拐った男の事は よく知っている。

士官学校時代、舞鶴提督は落ちこぼれだった。それは いじめの標的になるには充分な理由だった。

その いじめの主犯各が、横須賀提督を拐った男だった。

当時 陰険な いじめを受けていた舞鶴提督だったが、それを助けたのが横須賀提督であり、いじめグループを返り討ち。それを切っ掛けに、横須賀提督は落ちこぼれの舞鶴提督の世話を焼いてくれるようになった。

そして いじめの主犯各である男も そのまま海軍に入隊。問題行動が多く、結局 除隊処分となった。どうやら今では、違法ドラッグを売り捌く組織に身を置いているようだ。

舞鶴提督は海軍捜査部の捜査官に電話した。事情を説明して協力してもらうためだ。

 

捜査官『ムチャ言わないでくれる?そんな お金、どうやって用意しろってのよ?』

 

舞鶴「巻き込んだのは そっちだろ!責任 取れよ!」

 

捜査官『・・・一応 上に掛け合ってみるけど、期待しないで』

 

そう言って電話を切る。

次に舞鶴提督は、Devil May Cry鎮守府に電話を掛ける事にした。悪魔絡みではないが、どんな助けも今は欲しい。

 

大淀『Devil May Cry鎮守府です』

 

舞鶴「あ、舞鶴です。ダンテさんは居ますか?」

 

大淀『提督ですか?今、温泉旅行に行ってて留守にしてます』

 

舞鶴「(温泉!?こんな時に!?)」

 

ダンテ、赤城と白露型と一緒に温泉旅行中。

 

大淀『今日中には帰ってくると思いますが、どうされましたか?』

 

舞鶴「いえ、大丈夫です。失礼します」

 

電話を切った後、舞鶴提督は また頭を抱えた。肝心な時にダンテが居ない。しかも温泉旅行。

 

舞鶴「どうしろってんだよ!?」

 

もう舞鶴提督の頭はパニックだった。

未練タラタラで元カノの結婚式に不貞腐れてたら、結婚式 当日に昔の因縁浅からぬ男に元カノが拐われる。

身代金の額が すぐに用意できる額ではない。

事件に巻き込んだ捜査官は助けになるか分からない。

1番 頼りにしてたダンテは旅行で不在。

自分にできる事など限られている。花嫁を救出できるか分からない。

 

舞鶴 漣「いや、どんな状況?」

 

いきなりの急展開に、漣も付いて行けない。舞鶴提督も付いて行けていない。

こんな時、あなたなら どうする?

 

舞鶴提督「漣、移動の手配を」

 

舞鶴 漣「ほいさっさ~」

 

考えていても時間は待ってくれない。時間が掛かれば掛かる程、横須賀提督の身が危険に晒される。舞鶴提督は すぐに動いた。難しい事は その時 考える。

そして、舞鶴提督は また誰かに電話を掛けるのだった。

 

 

・・・・・・

 

*Devil May Cry鎮守府 食堂*

 

しばらくして、ダンテ達が温泉旅行から帰ってきた。

 

白露「1番に ただいまー!」

 

『おかえりー!』

 

白露が1番に食堂に入り、戻った事を報告する。それに続くように、他の白露型の艦娘、赤城、ダンテが食堂に入ってきた。

鎮守府の居残り組も、元気良く出迎えた。

 

加賀「赤城さん、おかえりなさい。提督に何もされてませんか?」

 

赤城「ん?私なら大丈夫ですよ」

 

鳳翔「温泉は どうでしたか?」

 

ダンテ「こいつらと行くのは2度と ごめんだ」

 

鳳翔「何があったんですか・・・?」

 

夕立「皆、お土産 買ってきたっぽい!」

 

『お土産だー!!』

 

『のわ~~!?』

 

白露型が お土産を取り出すと、“待ってました”と言わんばかりに居残り組の艦娘が襲い掛かってきた。白露型は居残り組の波に呑まれ、最後にはボロボロの姿で倒れていた。お土産を奪われ押されたり踏まれたり殴られたり、踏んだり蹴ったりである。

 

大淀「提督、しばらく前に、舞鶴の提督から電話がありました」

 

ダンテ「何の用だって?」

 

大淀「それが、提督の不在を伝えたら そのまま・・・」

 

ダンテ「・・・・・・?」

 

ダンテは顎を擦りながら少し考えると、すぐに執務室に向かった。

艦娘達は気にせず お土産を漁る。

 

 

・・・・・・

 

*廃ビル*

 

舞鶴提督がヘリで移動する途中、捜査官から連絡があった。相手が要求してる身代金は用意できないそうだ。

合流した捜査官は、事件に巻き込んだ負い目もあり舞鶴提督に協力を申し出た。2人は武力行使に出る事にしたのだった。

そして今、2人は指定された廃ビルへと到着した。辺りは静かだが、ここには犯罪グループが潜んでいる。油断はできない。

廃ビルに入り上へと向かう。人の気配はない。

最上階の1つ下まで来ると、やっと人が居た。恐らく電話を掛けてきた男の部下達だ。

 

部下「それで、金は持ってきたのか?」

 

舞鶴「ある訳ないだろ」

 

言った途端、犯罪グループ側から銃撃される。舞鶴提督と捜査官は慌てて物陰に隠れ、自分達も銃を抜いて応戦する。

 

舞鶴「おいおい・・・」

 

違法ドラッグを売買してるだけの犯罪グループにしては、持ってる武器が豪華だった。こちらはハンドガンのみ。威力だけで言うなら勝てる気がしない。

 

『ぎゃああああ!!』

 

そんな中、犯罪グループの数人が吹き飛んだ。

現れたのは呉提督だった。そう、舞鶴提督が最後に電話を掛けた相手は呉提督だった。

呉提督はアメリカ海軍で特別な訓練を受け、傭兵の経験もある。その能力を見込んで助っ人を お願いしていたのだ。呉提督は快諾し、独自の移動手段で駆け付けてくれたのだ。

 

呉「いや~ん、お待たせ~!」

 

バズーカを両手に ぶっ放す呉提督。弾切れになると今度はマシンガンを両手に撃ち放題だ。

舞鶴提督と捜査官も、負けじと銃を撃つ。

そんな最中、捜査官の腹部に犯罪グループが撃った弾が当たった。捜査官は力なく倒れる。

 

舞鶴「援護お願いします!」

 

呉「このクソッタレ共がああああ!!」

 

キレて男に戻った呉提督の猛攻で、犯罪グループが怯んでいる隙に舞鶴提督が捜査官の傍に行く。

捜査官は意識があるようだが、出血が酷い。兎に角 撃たれた箇所を押さえる。

 

『ぎゃあああああ!!』

 

呉「・・・・・・!?」

 

そして更に異変が起きた。突如として現れた異形の存在に、犯罪グループが襲われた。現れたのは悪魔だった。突然 現れた悪魔に、犯罪グループは冷静さを失って次から次へと殺されていく。

 

舞鶴「何が どうなってんだよ・・・!」

 

悪魔は舞鶴提督、呉提督、捜査官にも襲い掛かろうとしたが、高速連射された弾丸が悪魔を吹き飛ばす。

次に現れたのはダンテだった。

 

ダンテ「楽しそうな事してるじゃねぇか。首 突っ込ませろよ」

 

「「ダンテさん!/ダンテちゃん!」」

 

執務室へと向かったダンテは、すぐに舞鶴鎮守府に電話を掛けた。既に横須賀提督の救出に向かっていた舞鶴提督は不在だったが、代わりに舞鶴の漣が電話に出た。

事情を聞き、ダンテも動く事にした。動いたのは完全に気分だ。

 

舞鶴「よく ここが分かりましたね」

 

ダンテ「こんだけ派手にドンパチしてりゃな。悪魔の相手は俺に任せろ。行け」

 

舞鶴「お願いします!」

 

舞鶴提督は捜査官に肩を貸し、2人で最上階へ向かった。

呉提督は犯罪グループを、ダンテは悪魔を相手に大暴れする。

 

 

*最上階*

 

最上階に到着した舞鶴提督と負傷した捜査官。

そこには椅子に縛られたウェディングドレス姿の横須賀提督と、士官学校時代の学友であり、海軍で同僚でもあった因縁ある犯罪グループのリーダーが待ち構えていた。

 

リーダー「やってくれたな。金を持たずに正面から殴り込んでくるとは。横須賀提督(こいつ)が どうなってもいいのか?」

 

横須賀「っ・・・!」

 

男は横須賀提督の頭に銃を突き付ける。

舞鶴提督は捜査官を床に寝かせ、説得を試みる。

 

舞鶴「落ち着け、降参だ」

 

リーダー「銃を捨てろ」

 

舞鶴「分かった、今 捨てる」

 

舞鶴提督は、自身が持つ銃を見せながら ゆっくりと床に置き、足で蹴って遠くに離す。

 

舞鶴「他に銃は無い。彼女は関係ない、解放しろ。文句があるのは俺にだけだろ?」

 

犯罪グループのリーダーは銃を、横須賀提督の頭から舞鶴提督へと向ける。

 

リーダー「関係 大アリだ。昔は お前らのせいで恥を掻いたからな。お前ら2人 纏めて殺せると思うとゾクゾクするぜ」

 

舞鶴「落ち着けって。色々 鬱憤が溜まってるのは理解できるが、晴らすなら俺だけにしろよ」

 

リーダー「もう遅い。女が椅子から離れればドカンだ」

 

横須賀提督が座らされていた椅子は特別製だった。

椅子の座る部分に感圧板があり、横須賀提督が座った時点で爆弾が起動していた。もし椅子から離れ、感圧板が浮けば、一瞬にして爆発が起きて全員 死んでしまう。

 

舞鶴「お互いに得をするように、どうにか この場を収めないか?」

 

リーダー「舐めてんのか?」

 

舞鶴提督が話を引き延ばし どうするか考えていると、後方で隠れて様子を窺っている呉提督が居た。

下で部下を一掃した後、ここまで来てリーダーを仕留めるチャンスを狙っていた。全ては舞鶴提督と横須賀提督、捜査官を助けるためだ。

ちなみにダンテは まだ悪魔と遊んでいる。

 

舞鶴「彼女を解放してくれたら こっちはハッピー。あとで金を用意して渡す。そうすれば そっちもハッピー。皆ハッピー、どうだ?」

 

リーダー「そんなバカな提案、信じると思うか?お前は昔からバカだったが、今も変わらないみたいだな。バカは死んだ方が世の中のためだ」

 

呉提督「・・・・・・!」

 

犯罪グループのリーダーの、銃の引き金に掛かる指に力が籠る。

撃つなら今しかないと判断した呉提督が飛び出し、銃を撃つ。犯罪グループのリーダーも引き金を引き、弾丸が撃ち出される。

舞鶴提督は咄嗟に床に伏せ、犯罪グループのリーダーに呉提督が撃った弾丸が命中した。犯罪グループのリーダーが撃った弾は奇跡的に外れたので、舞鶴提督は無事だった。

 

呉「皆 大丈夫?」

 

舞鶴「捜査官を お願いします」

 

呉「任せて♪ちょっと傷を見せてもらうわよ」

 

呉提督は捜査官の傷口の確認を始め、舞鶴提督は横須賀提督の方へ向かった。

 

舞鶴「無事か?」

 

横須賀「何が どうなってるのか説明してよ!」

 

舞鶴「俺も よく分かってない。色々あり過ぎて頭パンク寸前なんだよ」

 

舞鶴提督は椅子に仕掛けられた爆弾を確認していくが、解除は どうにもムリそうだ。

捜査官の傷口を確認した呉提督は、銃の弾倉から弾を取り出し、傷口に火薬を振り掛ける。

 

呉「凄い刺激的だけど我慢してね」

 

捜査官「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!」

 

傷口の火薬に火を点けると一瞬だけだが強い光と共に捜査官の肉が焼ける。こうする事で傷口が塞がり出血が止まる。それでも医者に見せる必要はあるが・・・。

 

呉「そっちは どうなってるの?」

 

舞鶴「爆弾の解除はムリそうです」

 

横須賀「ムリって どういう事よ!?何とかしなさいよ!」

 

舞鶴「おおおお落ち着けって!動くと爆発するぞ!」

 

横須賀提督が暴れて舞鶴提督も焦る。焦るのも仕方がない。動いた拍子にタイマーまで作動した。しかも時間に猶予もない。これでは横須賀提督が動こうと動かまいと関係なく爆発してしまう。

 

横須賀「お尻の下に爆弾があるのに落ち着ける訳ないでしょ!私 結婚式なのよ!」

 

舞鶴「うるせぇよ!今 頑張ってるだろ!捜査官を連れて先に行っててください」

 

呉「・・・いいの?」

 

舞鶴「はい!」

 

呉提督は倒れる捜査官を担いでその場を後にした。

舞鶴提督は どうしたものかと必死に考えた。

横須賀提督が少しでも お尻を浮かせれば爆発する。タイマーが0になれば爆発する。今すぐ解除はできない。

舞鶴提督は諦めたように床に座り込んだ。

 

横須賀「何してんのよ?あんただけでも逃げなさいよ!」

 

舞鶴「逃げねぇよ。・・・このまま2人で消えるのも悪くないかもな」

 

横須賀「・・・・・・・・・」

 

舞鶴「俺がダンテさんに初めて会った年、ダンテさんが姿を消した後に俺達 付き合ったよな?」

 

横須賀「急に何よ?」

 

横須賀提督を縛る縄を解きながら、何の脈絡もなく舞鶴提督の口から思い出話が出てくる。

注)しばらくカッコ付ける舞鶴提督の世界に お付き合いください。

 

舞鶴「俺達、昔からケンカばっかりだったよな?」

 

横須賀「まぁ、付き合う前からね・・・」

 

舞鶴「でも、本気で嫌ってた訳じゃない」

 

横須賀「・・・・・・・・・」

 

舞鶴「今でも君が好きだ」

 

横須賀「・・・今そういうこと言う!?キモッ!状況 考えろよ。爆弾あるし、私 結婚するし、結婚式 当日に人の花嫁に普通そういうこと言う!?つーか諦めんなよ!私 死にたくないから!」

 

舞鶴「・・・・・・・・・」

 

現実はドラマや映画のように いい雰囲気にはならない。カッコ付けた結果、舞鶴提督が精神的ダメージを受けるだけだった。これを舞鶴の漣が見れば、きっと爆笑していただろう。

落ち込みそうになる舞鶴提督だったが、ある事に気付いた。

 

舞鶴「ちょっと横に ずれろ」

 

横須賀「へ?何でベルト外すのよ!?」

 

舞鶴「変なこと考えんじゃねぇよ!助かる方法を思い付いたんだよ!」

 

舞鶴提督はズボンのベルトを外し、椅子と感圧板の角を一緒に括った。

舞鶴提督の考えでは、これで ほんの少しだけ時間を稼げると考えていた。時間に余裕もない。今 動かなければ もう間に合わない。

 

舞鶴「俺を信じるか?」

 

横須賀「・・・信じる」

 

舞鶴提督は横須賀提督の手を取り2人で走る。

離れた事で感圧板が浮こうとするが、ベルトが抑え込む。それでもミチミチと音が鳴りながら、感圧板が ゆっくりと浮いていく。

舞鶴提督は自分で捨てた銃を拾い、廃ビルの窓ガラスに何発も撃つ。

正面には工事のクレーンが見えている。窓ガラスを突き破り、クレーンに飛び移ろうとするが・・・

 

舞鶴「(クソッ・・・!)」

 

横須賀「きゃああああ!!」

 

瞬時に気付いた。届かないと。

その時、感圧板が完全に浮いた。仕掛けられた爆弾が爆発する。

2人は爆風に煽られ、舞鶴提督が伸ばした手がクレーンに届いた。2人は落ちないように必死に掴まっている。

 

舞鶴「やったぞ!」

 

横須賀「早く下ろしてよ~!」

 

舞鶴「うわっ!?暴れるなって!」

 

地上では消防士や救急隊、警察、ダンテと呉提督が2人を見上げていた。

ダンテも悪魔を倒し終わり、先に外に出ていた。

捜査官は救急車で運ばれ、今は病院に向かっている。

 

ダンテ「こいつは大した救出劇を見せられたもんだ」

 

呉「2人が無事で良かったわ」

 

ダンテ「誰か あいつら下ろしてやれよ。その内 落ちるぞ」

 

横須賀「きゃー!きゃー!」

 

舞鶴「だから暴れるなって!」

 

 

・・・・・・

 

*ホテル*

 

そして、舞鶴提督は車で横須賀提督を式場まで送った。

ホテルの前で停まるが、どちらも喋らず妙な空気が漂う。堪えられなくなった舞鶴提督が、車から降りるように急かした。

 

舞鶴「結婚式だろ?早く行けよ」

 

横須賀「私、どう見える?変じゃない?」

 

横須賀提督が着るウェディングドレスは、正直に言ってボロボロだ。脱出の時に窓ガラスを突き破ったからか血が付いており、爆風に煽られ焦げてる部分もある。

 

舞鶴「綺麗だよ」

 

それでも舞鶴提督は、本当の事は言わない。もう過去の事をキッパリ忘れるために、送り出さなければならない。ここで結婚式に出ないような事を言ってしまえば意味がない。

横須賀提督は舞鶴提督の言葉を聞くと、何も言わずに車から降りた。

横須賀提督が式場に入ると、新郎である婚約者は安堵した顔をした。しかし、来賓の方々は花嫁のボロボロな姿を見て騒然としていた。

横須賀提督が婚約者の前まで来るが、その顔は浮かないものだった。婚約者も すぐに その異変に気付いた。嫌な予感がする。

 

横須賀「・・・ごめんなさい」

 

婚約者「・・・・・・・・・」

 

横須賀「島風、おいで」

 

式場で ずっと待っていた島風を呼び、2人は手を繋いで式場を後にする。

花嫁を見送った婚約者は止める事もなく、その場で静かに泣くだけだった。

外では、舞鶴提督が まだ居た。忘れる覚悟を決めると、ギアを入れて車を発進させる。

 

横須賀「待って!待って!」

 

横須賀提督と島風が車の前に飛び出し、舞鶴提督は慌ててブレーキを踏んだ。そして“何を考えてるんだ”と言いたげな顔で横須賀提督を見る。

そんな様子の舞鶴提督を気にする事もなく、横須賀提督と島風は車に乗り込んだ。だが舞鶴提督が黙ってる訳がなかった。

 

舞鶴「何 考えてんだ?!危ないだろ!」

 

横須賀「いいから出して」

 

舞鶴「は?」

 

横須賀「車を出して」

 

舞鶴「おま、結婚式は━━」

 

島風「おうっ!?」

 

“結婚式は どうするつもりだ”と言いかけたが、その言葉は最後まで紡げなかった。横須賀提督にキスされ口を塞がれた。これには島風もビックリして目を見開いている。

そして2人の顔が ゆっくりと離れる。

 

横須賀「これでも まだ出さないつもり?」

 

舞鶴「いいのか?」

 

横須賀「くどいわよ」

 

島風「これが結婚式?これなら何度でも出たいかも」

 

初めて結婚式に参加した島風は勘違いしていた。人を呼び集めて逃げるのが結婚式だと認識してしまった。

島風の言葉を聞いた舞鶴と横須賀提督は笑い、そのまま車を発進させた。

 

 

・・・・・・

 

時が流れ、現在に戻る。

新婦である横須賀提督が入場し、ゆっくりとした足取りで新郎である舞鶴提督の横に並ぶ。

結婚式は順調に執り行われ、ここに新しい夫婦が誕生した。

 

舞鶴「ダンテさんにも来てほしかったな」

 

横須賀「そうね」

 

 

・・・・・・

 

*数年後 街*

 

日本は大規模なテロの驚異に晒されていた。街から電気が奪われ、交通機関もマヒしていた。

そんな状況下で、突如としてテイラー・コープが開発していたテイラー・ドローンが現れ街を破壊していく。その中に、1体だけ大型のテイラー・ドローンも居た。

大型のドローンが足を止めると、他のドローンも動きが止まる。大型ドローンのハッチが開くと、コックピットに逮捕されたはずのアレックス・テイラーが乗っていた。

 

テイラー「日本国民よ、僕は戻ったぞ!」

 

警察が即席の規制線を張り銃撃戦になるが、ドローンの装備に手も足も出なかった。

規制線の回りでは、まだ民間人の避難が終わっておらず、野次馬も多く集まっている。

すると、ダンテとネロのコスプレをした2人の子供が規制線の中に入ってしまった。

2児の母は戻るように叫ぶが、子供達はアレックス・テイラーと警察の間に立ち動かない。

 

警官「発砲を中止!発砲を中止!」

 

警官も隠れているパトカーから出て子供を連れ戻そうとするが、ドローンからの攻撃を受け中々 飛び出せない。下がるように叫ぶが、子供達は動かない。

野次馬も どうなってしまうのかと固唾を飲んで見守っている。

アレックス・テイラーは2人の子供の姿を見て嬉しそうに叫ぶ。

 

テイラー「日本国民よ、喜べ!英雄が戻ったぞ!」

 

母親は子供達を連れ戻そうと規制線の中に入ろうとするが、野次馬を抑える警官に止められる。我が子を救うために母親も必死だ。

兄弟は お互いに顔を見合せ、玩具の剣を持ってアレックス・テイラーを見詰める。

 

テイラー「勇敢だな。僕が怖くないのか?」

 

アレックス・テイラーは ゆっくりとドローンを1歩1歩 進ませる。2人の子供を見せしめに殺すために。

すると、野次馬が静かになり、警察も驚いたような顔をしている。アレックス・テイラーも自分の眼を疑うような顔をする。子供達の背後から、大きな影が差す。

 

?「よぉ、()()()()()

 

ダンテとネロと呼ばれ、子供達は自分達に言われてると気付いた。後ろを振り返ると、以前より髪が短くなり、人間の腕を取り戻したネロと艦娘の加賀が立っていた。

ネロは しゃがんで子供達と目線を合わせる。

 

子供「来てくれるって信じてた」

 

ネロ「あぁ、俺とダンテの代わりを ありがとう。君達は勇気があるな。だけど危ないだろ?あとは俺に任せて、ママの所に行け。いいな?」

 

ネロとハイタッチした子供達は、母親の元に戻った。野次馬から歓声が上がる。

 

テイラー「お前かダンテに会えるのを楽しみにしていた!」

 

ネロ「俺は会いたくなかったけどな!その人形から出て自首するなら、ケツ蹴っ飛ばすだけで許してやる!」

 

テイラー「ふざけるな!掛かってこい!民衆が見てる前で なぶり殺してやる!」

 

加賀「ネロ?」

 

ネロ「上等だ。俺は この世界に戻ったぞ」

 

ネロは背中からレッドクイーンを抜いて構えながら笑い、加賀も艤装の弓矢を構える。

テイラーはドローンのハッチを閉じると、他のドローンも動き出しミサイルを いくつも発射する。

加賀は艦載機を発艦。艦戦と艦爆がテイラー・ドローンに攻撃を仕掛ける。

ネロはミサイルの間を駆け抜けていくと、左右と後方でミサイルが着弾する。飛び上がり、大型ドローンにレッドクイーンを振り下ろす。

 

ネロ「Let's rock(派手に行くぜ)!」




『Devil May Cry鎮守府3』は これで終わりです!
次回は これまでの お話を簡単に纏めたものを出し、それから新シリーズに突入します!

『Devil May Cry鎮守府4』も よろしく お願い致します!
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