Devil May Cry鎮守府   作:しゅんしゅん@よし

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124話です!どうぞ!


Mission124 双子~伝説の魔剣士 降臨~

2000年前、人々の平和が魔界の侵略によって砕かれた。悪魔が地上を覆い尽くしていた暗黒の時代、人々は成す術もなく、ただ悪魔に蹂躙されるのみであった。だが人々の祈りを受けて、1人の悪魔が正義に目覚め立ち上がった。

魔剣士スパーダ。スパーダは自らと同じ名の剣を振るい、魔性の者を斬り伏せていった。戦いに勝利した彼は人間界に降臨し、その平和を見守った。彼の命が、伝説に刻まれるまで。

そして今、スパーダの伝説が その息子達によって受け継がれる。彼らの名は、ダンテとバージル。

 

 

*街 7月25日 17:12*

 

ダンテ「Drive!」

 

バージル「Be gone(失せろ)!」

 

ダンテは『魔剣ダンテ』から衝撃波『ドライブ』を放ち、バージルは閻魔刀から『次元斬』を放つ。

魔剣ダンテ、それはリベリオンと魔剣スパーダの融合によって生まれた新たなる伝説の魔剣。

スパーダが自身の名を冠した魔剣を振るったように、ダンテも己の名を冠した魔剣を手にする時が来たのだ。

魔剣スパーダとの融合がダンテ自身の力なのか、リベリオンの持つ力なのかは定かではないが、これが強力な魔剣であるのは間違いない。

 

ダンテ「随分と出てきたもんだな」

 

バージル「関係ない。全て殺すまでだ」

 

ダンテ「違いねぇ」

 

ダンテとバージルは、まるで お互いの動きが分かっているかのように連携して悪魔を滅ぼしていく。それでも、悪魔は まだまだ大量に居る。

悪魔を殺し続けていると、数体の悪魔が爆発に巻き込まれて消滅する。ダンテが振り返ると そこには・・・

 

赤城「提督!?」

 

鈴谷「嘘、ほんとに・・・?」

 

Devil May Cry鎮守府の艦娘達が居た。

艦娘達を見た瞬間、ダンテの失われた記憶が甦る。深海棲艦、艦娘、鎮守府、赤城。

 

ダンテ「お前ら・・・こっちの世界に来ちまったのか!?」

 

赤城「何 言ってるんですか!?提督が こっちの世界に来てるんですよ!?」

 

人間界への入り口を開いたのはバージルだ。ダンテは すぐにバージルを見る。当の本人は艦娘達を気にする事もなく、悪魔を屠り続けている。

 

ダンテ「・・・・・・バージルの奴、やってくれたな」

 

ダンテとバージルは ただ人間界に戻った訳ではなかった。時空を超え、艦娘が居る世界の人間界に来てしまっていた。

ダンテは頭痛がした気がした。また面倒な事になりそうな予感がする。

そして艦娘達は、バージルの存在にも気付く。

 

天龍「あの話マジだったのかよ・・・」

 

加賀「バージル・・・」

 

グリフォンの話で、バージルが生きている事は知っていた。それでも半信半疑だったが、本人を目の前にすると信じざる終えない。

 

ダンテ「今は悪魔だ。やる気があるなら戦え!」

 

『了解!』

 

艦娘達は悪魔に対処するために戦闘に参加する。人数が増えた事により、更に激しくなる。

 

天龍「提督、バージルは味方か?!それとも敵か?!」

 

ダンテ「今だけは味方だと思っとけ!」

 

文月「文月は“文月”って言うの。よろしくね~」

 

戦闘中に文月がバージルに挨拶するが、バージルは興味がないのか無視する。

 

深雪「あいつ無視かよ!?」

 

霞「感じ悪い奴」

 

叢雲「今は こっちに集中しなさい!」

 

愛宕「ぱんぱかぱーん!行くわよー!」

 

鈴谷「鈴谷 航空隊、ト連送じゃん!行っけー!やっちゃえー!」

 

飛鷹「グリフォン、あんたも手伝いなさい!」

 

飛鷹は自分に宿るグリフォンに呼び掛けるが、グリフォンは姿を現す処か、返事すらしない。

 

時雨「シャドウ?」

 

羽黒「ナイトメアさん、お願いします。・・・ナイトメアさん!?」

 

時雨と羽黒も同じで、シャドウとナイトメアも姿を現す事はなかった。

ダンテとバージルは怒涛の勢いで悪魔を駆逐し、艦娘達も自力で悪魔を殲滅した。

出現した悪魔が全て消滅すると、艦娘達はダンテとバージルの元に集まる。

 

鳳翔「悪魔の事は気になりますが、それより今は・・・」

 

皐月「司令官が帰ってきたー!」

 

艦娘達の多くが、ダンテとの再会を喜び、抱き付くために突撃しようとする。これにはダンテもギョッとする。

しかし、その足は途中で止まった。そしてダンテから逃げるように離れる。

 

鈴谷「臭っ!?何か臭い!」

 

ダンテはユリゼンに1度は敗北し、1ヶ月の間 眠っていた。それから更に約1ヶ月半は魔界に留まっていた。最低でも約2ヶ月半はシャワーを浴びていない。ダンテの事務所は光熱費が払えず、ガス、水道、電気が止められていた。もっと前からシャワーを浴びていない可能性がある。ダンテの身体は、約2ヶ月半の汗や血の臭いで大変な事になっていた。

艦娘達は再会を喜ぶ処か、鼻を押さえながら離れていく。残念ながら、感動の再会とはならなかった。

 

赤城「色々 聞きたい事はありますが、先に お風呂ですね・・・」

 

艦娘達はダンテとバージルを連れて鎮守府に戻る事にした。

道中、ダンテとバージルを乗せた車を陸奥が運転していたのだが、陸奥は鎮守府に着くまで ずっと吐きそうになっていた。

 

陸奥「提督ほんとに臭いわよ・・・おえっ・・・」

 

ダンテ「言われてるぞバージル」

 

バージル「お前だ」

 

陸奥「(これ どっちも臭ってるんじゃないかしら・・・)」

 

窓を全開にして風通しを良くするが、気休めにもならなかった。

 

 

・・・・・・

 

*食堂 18:30*

 

ダンテとバージルが仲良く風呂に入ってる間に、艦娘達は食堂に集まっていた。

 

北上「色々 考えなきゃいけないけど、あの臭いで何 考えるか全部 飛んだわ」

 

深雪「バージルもヤバイし。普通にシカトじゃん」

 

高雄「でも、大人しく お風呂に行った事を考えたら、こっちの話は聞いてくれてるんじゃないかしら?」

 

瑞鶴「いや、あの歳で兄弟で一緒に風呂とか、仲良過ぎでしょ」

 

足柄「とりあえず提督の兄弟って事は分かったけど、そんなにヤバイの?」

 

『ヤバい』

 

古参の艦娘が口を揃えて答える。

グリフォンから聞いたネロの右腕を奪った話から、バージルの事を よく知らない艦娘でもヤバいのは ある程度は理解している。しかし、古参の艦娘の心境は そんなものではない。夢で視たダンテとバージルの戦いの記憶。バージルの危険さを知っている艦娘は、ずっと落ち着かない様子だった。

飛鷹は、心の中でグリフォンと話をしていた。内容は、街での事だ。

 

飛鷹「(グリフォン、さっきは どうして出てこなかったの?)」

 

グリフォン『(オレ達は あの2人と顔 合わせられねぇんだよ)』

 

飛鷹「(どうしてよ?)」

 

グリフォン『(言ったろ?オレ達は━━)』

 

そこに、風呂から上がったダンテとバージルが食堂に入ってきた。グリフォンは咄嗟に黙ってしまう。

風呂に入ってる間に、バージルはダンテから この世界について既に聞かされていた。

 

ダンテ「間宮!」

 

間宮「は、はい!」

 

ダンテ「大至急ピザだ!ありったけ持ってきてくれ!」

 

間宮と食堂の妖精さんが総動員でピザを焼く。しかし、数にも限界があるのでピザ以外の料理も用意する。

それからは凄まじかった。余程 空腹だったのか、ダンテはガツガツと料理を口に運んでいく。ナイフやフォーク、箸も用意しているが、ダンテは時々、それらを使わず手掴みで食べる時もあった。

バージルは静かに、ナイフとフォークを使って食事している。

食べ方1つで大きな違いだ。

 

ダンテ「おかわりだ!」

 

間宮「追い付かない!(泣)」

 

とんでもないスピードで料理が消えていく。間宮と食堂の妖精さんが必死に次の料理を作っていくが、腕が疲れて限界が来ていた。

艦娘達は魔剣士2人を前に、言葉も出ない。

 

ダンテ「それで・・・何の話だって?」

 

鳳翔「全部です。あなたの口から ちゃんと聞かせてください。バージルさんの事も含めて」

 

ダンテ「だとよ」

 

バージル「・・・俺の事を知っている口振りだな」

 

鳳翔「話せば長いですが、提督からも あなたの話を聞いているので」

 

バージル「そうか。だが話す事などない」

 

バージルの物言いにダンテは呆れた様子だった。

全てではないが、ダンテはレッドグレイブ市での事を話した。グリフォンから聞いていた話と相違はないようだ。

 

『バージルがネロの父親!?』

 

艦娘達の中で、この事を知っているのは赤城、鳳翔、大淀だけだ。ネロと親しかった加賀ですら、この事実を知らなかった。

 

赤城「ネロさんには話したんですか?」

 

ダンテ「仕方なくな。父親を殺す業を、あいつが背負う必要はない」

 

艦娘達は各々 何かを考えたり、納得したりして沈黙していた。

 

ダンテ「とりあえず全部こいつが悪い。こいつが いつも問題を起こすんだ」

 

バージル「黙れ」

 

ダンテ「笑えるだろ?こいつ息子の腕を奪っておきながら その息子に負けてやがんだぞ!普通 負けるかね?」

 

バージル「黙れと言っている!」

 

ダンテとバージルは同時に席を立ち、魔剣ダンテと閻魔刀を交えて鍔迫り合う。

 

赤城「提督!やめてください!」

 

鳳翔「バージルさんも、閻魔刀を仕舞ってください!」

 

叢雲「食堂で暴れるんじゃないわよ!」

 

ダンテ「どうするバージル?」

 

バージル「俺は このまま続けても構わんぞ」

 

赤城「お願いですから今はやめてください!」

 

ダンテ「・・・同時に引くぞ、いいな?」

 

バージル「良かろう」

 

艦娘達は しばらく見守っていたが、鍔迫り合ったままだ。どちらも武器を下ろさない。同時に引く話は どこへ行った?

 

龍驤「やめへんのかい!」

 

赤城「提督!」

 

鳳翔「バージルさん!」

 

散々 注意され、2人は やっと武器を下ろした。

そのまま席に着くと、何もなかったかのように食事を再開した。

バージルの事を よく知らない艦娘達も、1つだけ確実に理解した事がある。

 

『(この2人、“混ぜるな危険”だ!)』

 

食事が終わると、ダンテとバージルは また立ち上がる。喧嘩が始まるのかと思い、艦娘達は焦る。

 

ダンテ「腹も膨れてサッパリしたし、魔界に戻るか?」

 

バージル「そうだな」

 

鈴谷「ちょ、ちょっと待ってよ!戻るって どういう事!?」

 

明石「しかも魔界って・・・」

 

ダンテ「俺達 勝負の途中なんだ。決着 着けないとな」

 

バージル「当然だ」

 

勝負が楽しみなのか、魔剣士2人は笑っている。艦娘達からすれば笑い事ではない。

 

鈴谷「勝負禁止!」

 

飛龍「折角 帰ってきたんだから、今日は ここに居てください!」

 

陸奥「喧嘩するなら、せめて素手でやってちょうだい。剣だとヒヤヒヤするのよ」

 

すると、何を思ったのかダンテとバージルは素手で戦い始めた。艦娘の多くは巻き込まれないために逃げる。食堂が どんどん荒れていく。

 

陸奥「ほんとにやれって言ってる訳じゃないから!」

 

叢雲「だから食堂で暴れるなって言ってるでしょ!」

 

蒼龍「言葉 通じてる?!」

 

艦娘達が止めても、ダンテとバージルは止まらない。鳳翔と赤城は止めるのを諦め、深い溜め息を吐くだけだった。

しかし、古参の艦娘達は1つ気付いた事があった。バージルの纏う雰囲気が、自分達が知っているものよりも少しだけ穏やかだったのだ。それに気付いたのは、ダンテとバージルが一緒になって笑った時だった。

夢で視たバージルは、何者も寄せ付けない冷酷な雰囲気を纏っていた。それが今は、少しだけ和らいでいるように思えた。

厨房では、力尽きた間宮と食堂の妖精さんが倒れていた。悲しい事に、誰も その事に気付いていない。

 

 

・・・・・・

 

*埠頭 20:28*

 

結局、艦娘達の説得でダンテとバージルは鎮守府に残る事になった。

バージルは埠頭から、夜の海を眺めていた。

すると、自分の背後に立つ者の気配に気付いた。しばらく黙っていたが、背後に立つ者も喋らない。鬱陶しく感じたバージルが先に口を開く。

 

バージル「何か用か?」

 

鳳翔「あなたに話があって来ました」

 

バージル「・・・・・・・・・」

 

鳳翔「あなたが提督と殺し合いをしていたのは知っています。今の あなたが どういうつもりで提督と戦っているのか知りませんが、もし提督を殺そうとするなら、私達が あなたを殺します」

 

バージル「フッ・・・」

 

鳳翔「何が おかしいのです?」

 

バージル「慣れない事はするな。あいつのために俺を殺すと言っているが、本当は俺を恐れているな?」

 

鳳翔「なぜ・・・?」

 

バージル「声が上擦り、手が震えている」

 

バージルの指摘は図星だった。鳳翔はバージルの冷酷さを少しは知っているつもりだ。自分ではバージルに勝てない事も。そして“殺す”という言葉も、鳳翔の人生で初めて使う脅し文句であり、やはり慣れない。それをバージルに見抜かれていた。

 

バージル「心配するな、ダンテを殺しはしない。約束もあるしな・・・」

 

鳳翔「約束?」

 

バージル「こちらの話だ。気にするな」

 

 

“聞けよ足手纏い。殺し合うな。他に方法があるだろ。俺が このクソ喧嘩を止めてやる”

 

“ハッハッハッハッハッ・・・そんな理由で ここまで来たか”

 

“バージル・・・?V・・・?どっちでもいいけどよ、ダンテは死なせねぇ・・・あんたもだ。文句あるか?”

 

“死なせねぇ?・・・死にかけたぜ”

 

“ネロに勝てば・・・お前に勝ったと言えるな、ダンテ?”

 

“好きにすりゃいいさ、俺は休憩だ”

 

“負けたら言うこと聞けよ・・・親父”

 

 

真の力に覚醒したネロは、ダンテとバージルの殺し合いの喧嘩を止め、ダンテの代わりにバージルと戦った。勝負に勝ったのはネロだった。

ダンテとバージルは、ネロとの約束を守り、殺し合いではなく力比べで決着を着ける事にした。故に、今ではダンテを殺すつもりなど毛頭なかった。

 

バージル「しかし、あいつが提督とは・・・どんなジョークよりも笑える話だ」

 

鳳翔「あなたが提督の前から姿を消してから、彼にも色々あったんです」

 

バージル「・・・そのようだ」

 

言いたい事を全て言ったのか、鳳翔は踵を返してバージルから離れていく。途中で立ち止まると・・・。

 

鳳翔「バージルさん、今の あなたは悪魔ですか?それとも人間ですか?」

 

バージル「・・・・・・・・・」

 

バージルは答えない。鳳翔も最初から答えを聞くつもりがなかったのか、そのまま立ち去った。

 

バージル「(ここの艦娘とやらは、口を開けばダンテの話だな。悪魔か人間か・・・)」

 

鳳翔の言葉を考えながら、バージルは そのまま海を眺め続けた。

 

 

*執務室*

 

灯りが点いていない執務室には、ダンテが椅子に座りながら不機嫌そうにしていた。

目の前には、ダンテに呼ばれた飛鷹、羽黒、時雨が立っている。

彼女達は、内心では心臓がバクバクだ。成り行きで悪魔を その身に宿し、ダンテが知れば何を言われるかも分からない。もしかすると、一緒に狩られるかもと嫌な想像までしてしまう。

そして、飛鷹の中に宿るグリフォンも緊張していた。何をされるか分かったものではない。

 

ダンテ「さて、何か言う事はあるか?」

 

飛鷹「えっと、おかえり?」

 

ダンテ「・・・刺青を彫ったのか?」

 

飛鷹「そ、そうなのよ!最近じゃ お洒落で彫ったりするらしいし、私もやってみようかな~って!」

 

グリフォン『(嘘ヘタかよ!)』

 

飛鷹「(うるさい!)」

 

グリフォンからツッコミが入るが、今の飛鷹に構ってられる余裕はない。

 

ダンテ「時雨もか?」

 

時雨「ぼ、僕のはシールだよ」

 

ダンテ「ほう、シールねぇ・・・。なら剥がしてみろ」

 

そう言われ、時雨から汗が噴き出る。剥がせと言われて剥がせる物ではない。剥がすという事は、ダンテが見ている前でシャドウを召喚する事になる。

 

ダンテ「どうした?」

 

時雨「今日 張ったばかりだから勿体ないし、このままがいいかな」

 

どうにか時雨は平静を装い、上手く切り返す。

次に、ダンテは羽黒を見る。目が合った羽黒はビクッとなり動揺する。

 

ダンテ「羽黒」

 

羽黒「は、はい!」

 

ダンテ「何で呼ばれたか分かるか?」

 

羽黒「・・・・・・・・・」

 

この面子でデビルハンターのダンテに呼ばれたとなると、流石に理由は分かる。

羽黒としては、ダンテに嘘を吐きたくない。しかし、正直に言えば取り返しのつかない事になりそうで怖い。羽黒は沈黙するしかなかった。

 

ダンテ「飛鷹と時雨、お前らの身体にある刺青を見た事がある」

 

時雨「へぇー、それは偶然だね」

 

ダンテ「おい、いい加減 誤魔化すのも大概にしろよ」

 

ダンテの声が低くなり、薄暗い部屋の中でダンテの眼が紅く光る。それを見た3人は汗が噴き出し、ガタガタと身体が震える。

 

ダンテ「俺を騙せると思ったのか?さっさと そいつらから出てこい」

 

グリフォン『(チクショー!バレてやがる!)』

 

艦娘の意思に反し、グリフォン、シャドウが現れる。これには艦娘3人も焦る。

 

グリフォン『会いたかったぜダンテちゃん!くたばっちまいな!

 

飛鷹「やめなさい!」

 

グリフォンが電撃を放ち、執務室で小規模の爆発が起きる。

ダンテは本館の外に着地し、手を翳すと魔剣ダンテが出現する。

空から光が落下すると、ナイトメアまで現れた。グリフォンとシャドウが並び、1ヶ月半前と似たような状況になる。

グリフォンから電撃が放たれると、ダンテは魔剣ダンテを円を描くように振る。魔剣ダンテの動きに合わせて魔力の剣が現れ、その全てが電撃を防ぐ。

3体の悪夢からすれば、殺られるなら殺られる前に殺してしまおうと考えていた。だが自棄になった3体の悪夢は肝心な事を忘れていた。彼らでは、ダンテには勝てないという事を。

そこに爆発を聞いたバージルも来る。

 

グリフォン『ヤベー!バージルまで来ちまった!

 

グリフォン、シャドウ、ナイトメアは、バージルが忘れたい悪夢そのものだ。バージルが二度と悪夢を視ないように、彼らはバージルから離れる選択をした。それが今、遂に顔を合わせてしまった。

そして当のバージルは、ただ静かに3体の悪夢を見ていた。

同じく爆発を聞いた艦娘達も駆け付ける。飛鷹、羽黒、時雨も到着すると、3人はダンテと悪夢の間に割って入る。

 

ダンテ「どけ」

 

時雨「提督、僕達の話を聞いてよ!」

 

ダンテ「お前らこそ、悪魔を その身に宿す意味を理解してるのか?」

 

飛鷹「分かんないわよ!こんなこと初めてなんだから!」

 

羽黒「司令官さん、この子達は私達を助けてくれたんです」

 

ダンテ「何・・・?」

 

それから、鎮守府の近くで悪魔が出た事、グリフォン達が力を貸し、助けてくれた事を詳しく話した。そこに赤城も助け船を出す。ダンテは黙って聞いていた。

 

ダンテ「はぁ・・・分かった。その代わり、悪魔を宿すなら しっかりと手懐けろ。じゃないと自分の身を滅ぼす事になるぞ」

 

「「「はい!」」」

 

飛鷹、羽黒、時雨は敬礼して応える。

一先ずダンテの説得には成功した。

ダンテはバージルを見る。

 

ダンテ「で、お前は どうする?元々は お前のだろ?」

 

バージル「・・・好きにすればいい」

 

バージルは それだけ言い残し、どこかへ行ってしまった。

グリフォン達は、バージルにとっては忌々しい記憶そのものだ。消し去るために閻魔刀で斬り掛かるかと思われたが、意外にも見逃した。これにはグリフォンもホッとする。

そして1つだけ気付いた。自分達はバージルが悪夢を視ないために、バージルから離れ、ダンテに倒される選択をした。だが今は、消えたくないと思っている。その事に戸惑いながら考え込むグリフォン。

 

ダンテ「おいチキン野郎、分かってると思うが━━」

 

グリフォン『はいはい分かってるよ!お嬢チャン達はオレ達が責任を持って・・・ムグッ!?ア゛ァ゛ーーーー!!

 

ダンテ「No talking(喋るな)

 

“責任を持って護る”と言おうとしたが、ダンテにクチバシを掴まれ投げ飛ばされた。

ダンテが言いたかったのと違っていた。

 

漣「記録、63メートルでーす!」

 

『おー!』

 

漣と朧が、何故かメジャーでダンテとグリフォンの距離を測る。

何故か艦娘達からは拍手が上がる。

 

龍驤「測って どないすんねん?誰かツッコめや、何で誰も疑問に思わんの?」

 

ダンテが この世界に戻ってきた初日は、騒々しい幕開けとなった。




次回も よろしく お願い致します!
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