Devil May Cry鎮守府   作:しゅんしゅん@よし

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誤字報告ありがとうございます!助かります。
話の流れが中々 遅いですが、もう ちょっと待ってくださいね。辻褄合わせに必死なんです。
あと、今回は ちょっと無理矢理な部分もありますが、細かい事は気にせず読んでいただけたらと思います。今までも無理矢理でしたが・・・。

127話です!どうぞ!


Mission127 師弟~天龍が抱く恐怖~

*Devil May Cry鎮守府 会議室 7月29日 11:35*

 

街で謎の黒コートの集団と戦ったダンテとバージル、そして艦娘達は、セリーナを拐われてしまった。

今は会議室に集まり話し合っていた。

 

赤城「彼らについて何か分かりましたか?」

 

青葉「いえ、手掛かりは何もありませんでした・・・」

 

加賀「2人は どう思うの?」

 

加賀はダンテとバージルに意見を求めた。しかし・・・

 

ダンテ「今 忙しい・・・!」

 

バージル「・・・・・・!」

 

2人は腕相撲の真っ最中だった。

話が進まないので艦娘達が動く。

 

鈴谷「終わり終わり!」

 

熊野「提督は あっちに座ってくださいな。バージルさんは そっちに」

 

引き離され、離れた場所に座らされる。

改めて意見を求めるが、艦娘達が期待するような返事は返ってこなかった。

 

ダンテ「俺が知るかよ。何だ あのコスプレ集団、もうハロウィンか?」

 

バージル「少なくとも悪魔に関わっているのは間違いないな」

 

赤城「提督、やっぱり ここに居てくれませんか?」

 

ダンテ「って言われてもな・・・。どうする?バージル」

 

バージル「俺の目的はダンテと決着を着ける事だ。この世界や あの小娘が どうなろうと、俺の知った事ではない」

 

朝潮「そんな!セリーナさんが拐われたのに━━」

 

バージル「だが・・・」

 

『・・・・・・?』

 

バージル「奴らは どうも気に入らん。ダンテ、勝負は預ける。先に奴らへの借りを返す」

 

ダンテ「俺も そう思ってたとこだ」

 

弥生「じゃあ・・・」

 

艦娘達の顔が明るくなる。ダンテとバージルは、自分の意思で この世界に残る事を選んだ。

あとは あの謎の集団を倒し、セリーナを助け出すだけだ。だが情報は何もない。先は長そうだ。

 

 

*???*

 

セリーナが目を覚ますと、魔力で作られた匣の中に閉じ込められていた。殴ったり魔力で破壊しようとするが、脱出は叶わなかった。

 

?「ムダだ、やめておけ」

 

セリーナ「あなたは・・・まさか生きていたのですね」

 

?「久しいな」

 

セリーナ「どうして裏切ったのです?どうして人間を裏切ったのです?!」

 

?「裏切る?裏切った憶えはない」

 

セリーナ「なら どうして━━」

 

?「セリーナ、俺は悪魔にも人間にも、この世界にも興味はない」

 

セリーナ「目的は何です?」

 

?「・・・・・・・・・」

 

 

・・・・・・

 

*Devil May Cry鎮守府 正面ゲート 14:36*

 

元帥「何だ これはあああああ!?」

 

元帥はDevil May Cry鎮守府に来ていた。

朝、街に悪魔が現れた事で、Devil May Cry鎮守府に出撃命令を出した。ダンテが戻ってきているとの噂を聞き、Devil May Cry鎮守府を訪れたのだが、元帥が見たのは、殆ど廃墟になった鎮守府だった。

 

 

・・・・・・

 

*執務室 14:41*

 

執務室に直行した元帥は、ソファーに座ってダンテと向かい合っていた。

 

大淀「お茶です」

 

元帥「ん」

 

出された お茶を一口 飲み、元帥はダンテを見据える。

 

元帥「話したい事は色々あったが、先ずは疑問に思ってる事を言わせてもらおうか」

 

ダンテ「お好きに」

 

元帥「この鎮守府の有り様は何だ?!」

 

執務室もボロボロで壁に穴が空き、夏だというのに冷房も意味を成さない。

ダンテは包み隠さず正直に話した。と言っても、兄弟と喧嘩した結果だと単純に説明しただけだが・・・。当然、そんな理由で納得できる訳もなく・・・。

 

元帥「この・・・馬鹿者があああああ!!」

 

鎮守府中に、元帥の怒鳴り声が響く。すると、空を飛んでいたグリフォンが墜落し、デザートを作っていた間宮がビックリして器を ひっくり返し、夕張が造っていた謎の作品が崩壊し、電と深雪が ぶつかり、五月雨が転んだ。いや、電と深雪と五月雨は いつもの事だった。

 

ダンテ「暑いから大声 出すなよ・・・」

 

元帥「兄弟喧嘩で普通こうならんだろ!どんな喧嘩したら こうなるんだ?!」

 

大淀「(もっと言ってください!)」

 

ダンテ「どうって、普通の喧嘩だろ」

 

元帥「お前にとっての普通は戦争か!」

 

ダンテ「そうだ、俺は兄貴(クソ)と戦争中だ」

 

元帥「お前に まともな話が通じないのを改めて実感した・・・」

 

大淀「(諦めないで~!)」

 

ダンテは気付いていた。元帥が再会を祝して顔を見せに来た訳ではないと。

 

ダンテ「で?本題は何だ?」

 

元帥「新たな任務を任せたいと思ったのだが、その前に、お前は提督として ここに残る気はあるのか?」

 

ダンテ「やる事もできちまったし、別に提督してやってもいいぞ。面倒な仕事しなくていいならな」

 

元帥「はぁ・・・それは善処しよう。お前の着任を認める」

 

大淀「(仕事しないの許しちゃうのぉ!?)」

 

悪魔が再び現れた事で、ダンテの着任に関しては元帥も前向きだった。大淀は心の中で泣き叫んだ。

今回 元帥が持ってきた任務は大規模なものだった。Devil May Cry鎮守府に2ヵ所の海域での任務を平行して当たらせようとしていた。

他の鎮守府は日本の護りと、他の海域での任務で手が空いてないらしい。

元帥は伝えるべき事を伝えると、大本営に戻るために立ち上がる。

 

元帥「それと、鎮守府の修繕費は自分達で どうにかしろ」

 

それだけ言い、元帥は帰った。

大淀は崩れ落ち、動かなくなってしまった。

 

ダンテ「・・・・・・便所 行こ」

 

ダンテは逃げるように執務室から出ていった。

 

 

*トイレ前*

 

ダンテ「やっぱ流れる便所は最高だな!」

 

ダンテの声が、トイレ前の廊下まで響いていた。そこに、たまたま吹雪が通り掛かって聞こえていた。

 

吹雪「(どんな生活してたんだろ・・・?)」

 

 

・・・・・・

 

*資料室 16:00*

 

大淀「終わったら、また声を掛けてください」

 

バージル「分かった」

 

バージルは資料を閲覧する許可を貰っていた。

資料室まで案内してもらうと、バージルは片っ端から資料を広げ、この世界について調べ始めた。深海棲艦、艦娘、悪魔、この世界の在り方について。

 

バージル「深海棲艦・・・」

 

 

・・・・・・

 

*食堂 20:05*

 

ダンテ「稽古?」

 

天龍「そうだよ、久々に相手してくれよ」

 

夕飯の時間、天龍はダンテに剣の稽古を お願いしていた。しかし、ダンテの反応は芳しくなかった。

 

ダンテ「稽古ねぇ・・・」

 

天龍「頼むよ提督、深海棲艦の相手ばっかりじゃ つまんねぇんだよ」

 

龍田「私も久々に お願いしようかしら~」

 

ダンテ「龍田は兎も角、お前のは刀だろ。バージルに頼んでみたら どうだ?」

 

天龍「絶対に嫌だ!」

 

ダンテ「あいつの方が刀の扱いに慣れてるぞ」

 

天龍「俺バージル苦手なんだよ・・・」

 

天龍も、まだバージルに慣れていない艦娘の1人だった。古参メンバーであり、バージルの冷酷な姿を知っているので それも仕方ないかもしれない。

ダンテとしては、似た武器を持つ者に教わった方が成長は早いと考えていた。それなのに、天龍は頑なに拒否する。どうしてもダンテがいいらしい。

 

ダンテ「そういや、バージルは どこ行った?」

 

大淀「この世界について知っておきたいとの事だったので、資料室に案内しました。まだ戻ってないみたいですね」

 

終わったら声を掛けるように言っておいたが、まだバージルからは何も言われていない。どうやら、あれから資料室に籠り続けているようだ。

それからダンテは、就寝時間まで稽古の相手を せがまれるのだった。

 

 

・・・・・・

 

*演習場 7月30日 9:10*

 

翌日、バージルは たまたま通り掛かった演習場で、艦娘達の訓練を見ていた。

 

バージル「(水の上に立っているとは・・・元が船というのは嘘ではないらしいな)」

 

そこにダンテが来た。顔はニヤニヤしている。

バージルは心底 鬱陶しそうにダンテを見ていると、ダンテは昨日の天龍の事を話した。

 

バージル「断る」

 

ダンテ「お前の方が詳しいだろ?」

 

バージル「なぜ俺が そんな事をせねばならん」

 

ダンテ「あいつは鍛えてやったら光るものもあるし、何よりガッツがある。弟子にしてやってくれ」

 

バージル「断る」

 

ダンテ「お前、タダ飯 食って遊びながら居座るつもりか?少しは役に立て」

 

バージル「・・・・・・・・・」

 

 

・・・・・・

 

*グラウンド 9:50*

 

それから少し時間が経ち、グラウンドには天龍型の2人、ダンテ・・・おまけにバージルが居る。

少し離れた場所には、非番の艦娘達が野次馬で集まっている。

 

天龍「何でバージルが居るんだよ!?」

 

ダンテ「今日からバージルが お前の師匠だ」

 

天龍は何度も、ダンテとバージルを交互に見る。

前日に話した事と違うので天龍も黙っていられない。

 

天龍「待て待て待て待て!話が違うだろ!俺は━━」

 

ダンテ「俺は龍田の相手だ。バージル、殺すなよ」

 

バージル「約束はできんな。それに、お前の言う通りガッツがあるなら死なないだろ」

 

滅茶苦茶な理屈を通すバージル。

色々と不安は残るが、稽古が始まった。

ダンテと龍田はバージルと天龍が心配なので、少し様子を見てから稽古を始める事にした。

天龍は刀を構え、バージルは鞘に納まったままの閻魔刀を持って棒立ちだ。

 

バージル「先ずは お前の実力を見せてもらおう。好きに掛かってこい」

 

天龍「行くぞ!」

 

バージル「どこからでも来い」

 

天龍「おりゃああああ!!」

 

天龍がバージルに向かって駆け、刀を振り下ろす。すると、それより素早い動きで、鞘に納まったままの閻魔刀で顔面を殴り飛ばされた。

 

龍田「天龍ちゃん!?」

 

天龍はボールのようにバウンドしながら地面を転がり、グラウンドの端まで吹き飛んだ。

天龍が ぶつかった事で、ベンチは粉々に粉砕された。

倒れる天龍は動かない。

 

グリフォン『あれ死んだんじゃね?

 

グリフォンも、飛鷹と一緒に その様子を見ていたのだが、動かなくなった天龍に艦娘達は顔面蒼白になる。

 

ダンテ「バージル!」

 

バージル「手加減はしたぞ。どうした、もう終わりか?」

 

天龍「まだだ・・・」

 

バージル「・・・・・・・・・」

 

天龍は起き上がると、頭から血が流れていた。

しかし、吹き飛ばされた事で、天龍の闘争心に火が点いた。

 

天龍「まだまだぁ!!」

 

刀を持ち直し、再びバージルに向かっていく。

大丈夫とは言えないが、一応 大丈夫と判断したダンテは龍田の稽古を始める事にした。

 

ダンテ「もう好きにしてくれ。龍田、始めるぞ」

 

龍田は返事も忘れ、心配そうに天龍を見ていた。それも そうだろう。大切な姉妹が血塗れにされているのだから。しかし、魔剣士は待ってはくれない。

 

ダンテ「龍田!」

 

龍田は後ろ髪を引かれる想いで、ダンテとの稽古を始めるのだった。

龍田は矛を構え、ダンテと向き合う。

するとダンテは、もう1つの魔具、ヌンチャクの形をした『キングケルベロス』を出す。

 

明石「ケルベロス?でも、何か違う・・・」

 

このキングケルベロスは、嘗てダンテが持っていたケルベロスの上位に当たるケルベロス一族の王が魔具になった姿だ。

 

長門「しかし、矛とヌンチャクでは違い過ぎるぞ。稽古になるのか?」

 

長門の心配は ごもっともだが、そこは心配無用だ。キングケルベロスは様々な形態に変化しながら氷や雷、炎を生み出す力は、あらゆる局面を打破する事ができる。

そしてダンテは、キングケルベロスを棍棒に変化させて構える。

 

雷「凄い!変わった!」

 

龍田はダンテに向かっていき矛を振る。ダンテも棍棒形態のキングケルベロスを振り、何度も打ち合う。

 

ダンテ「長く持つな!相手の力に押し負けるなら短く持て!」

 

龍田「っ・・・!」

 

ダンテのアドバイスを聞きながら、打ち合いは続く。

矛を突き出すように仕掛けるが、ダンテに弾かれる。龍田は弾かれた勢いと遠心力を利用し、その場で回転しながら矛を長く持ち、横凪ぎに振るう。ダンテは後ろに身体を反らすと、顔面スレスレで刃が通り過ぎる。

 

ダンテ「今のは いい判断だ。もう1度だ!」

 

龍田「はい!」

 

夕立「こっちは稽古って感じっぽい」

 

睦月「でも あっちは・・・」

 

艦娘達はバージルと天龍の方を見る。そちらは稽古と言うより、なぶり殺しの状態だった。

 

バージル「(確かにダンテが教えているようだが・・・粗削りだな)」

 

ダンテから聞いていたよりも期待外れで、バージルは心の中で溜め息を吐いた。

天龍が再び特攻しようとするが、動きを封じるように3本の幻影剣が地面に突き刺さる。天龍も足を止めた。

 

バージル「終わりだ」

 

天龍「え、何で・・・?俺は まだやれる!」

 

バージル「鍛えるだけムダだ」

 

天龍「な、何だと・・・?!」

 

バージルの言い方に天龍の頭に血が昇るが、バージルの話は終わらない。

 

バージル「お前は稽古と聞いて甘く考えていないか?」

 

天龍「・・・・・・!」

 

バージル「そんな奴が悪魔に勝てるのか?深海棲艦に勝てるのか?自分の身を守れるのか?」

 

天龍「(閻魔刀を抜いた!?)」

 

バージル「教えてやる。本当の戦いというものが、どういうものかを」

 

抜き身の閻魔刀を持つバージルから、殺気が膨れ上がる。殺気に当てられた天龍は動けず、汗が流れる。

 

天龍「(何だ これ・・・?何なんだよ!?・・・怖い!)」

 

ダンテ「あのバカ・・・!」

 

バージルは高速で天龍に向かっていく。それでも天龍は動けない。ダンテもバージルを止めるために走るが、間に合いそうにない。

眼前で閻魔刀を振り上げられ、天龍は咄嗟に目を瞑ってしまった。そして気付けば、地面に倒れていた。

 

天龍「・・・・・・え?へ?」

 

ダンテ「あの野郎・・・」

 

閻魔刀で斬ると見せかけて、バージルは一瞬で天龍の後ろに回り込んだ。そのまま襟首を持ち、持ち上げて地面に叩き付けていた。それが天龍が地面に倒れていた理由だ。

 

バージル「お前は0点だ」

 

ダンテと龍田が駆け寄ると、起き上がった天龍の顔がクシャクシャッと崩れて大泣きを始めた。

 

天龍「でぇどぐぅ~、ごわがっだよ゛ぉ~!」

 

ダンテ「泣かすなよ。こいつ こう見えてビビりなんだぞ」

 

天龍「ビビり言うな゛ぁ~!」

 

龍田「よしよし、もう大丈夫だよ天龍ちゃん」

 

天龍「だづだぁ~!」

 

一部始終を見ていた艦娘達の不安は大きかった。自分達も その内、バージルの相手をさせられるんじゃないかと。

 

『(・・・・・・死ねる!)』

 

最初の時とは違い、天龍のプライドから このまま引き下がる訳にはいかなかった。何としてでもバージルを認めさせようとし、何度も稽古を お願いした。

それから数日は地獄だった。何度もボコボコにされ、幻影剣で串刺しにされる時もあった。動けなくなると、入渠ドックに放り込まれ、無断で高速修復材を使うバージルに回復させられると、入渠ドックから引き摺り出されて またボコボコにされる。

身体の傷は入渠で癒えるが、精神は廃人になりかけていた。

 

ダンテ「お前、何か勘違いしてないか?ボコボコにするんじゃなくて刀を教えろよ」

 

バージル「親父の時よりはマシだ」

 

ダンテ「・・・・・・・・・」

 

 

*執務室*

 

大淀「高速修復材の数が合いません」

 

赤城「私じゃないですよ!?」

 

大淀「・・・・・・最初に焦って否定する人って怪しいですよね」

 

赤城「私じゃないですって!」

 

騒がしい日々を送る中、Devil May Cry鎮守府は これから先の任務の準備を始めるのだった。




次回も よろしく お願い致します!
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