129話です!どうぞ!
*AL海域 8月8日 16:36*
遠征任務で出撃していた飛鷹 率いる艦隊。丁度 深海棲艦との戦闘が終わった頃だった。
グリフォン『キッモ!さっきのが深海棲艦か?』
飛鷹「そうよ」
グリフォン『魚みたいなとか人と化け物が合体したような中途半端なのとか、気味の悪さは悪魔と いい勝負だな』
阿武隈「阿武隈からしたら、悪魔の方が気味が悪いんだけどなぁ・・・」
飛鷹「私達の任務は終わり。泊地に戻るわよ」
『了解!』
グリフォン『帰るまでが遠足だぞ。分かってるか、お嬢チャン達?』
満潮「うるさい!」
霞「何なのよ こいつ・・・」
グリフォンが喋れば満潮と霞が悪態をつく。鎮守府から出撃してから ずっと この調子だった。飛鷹も気持ちは分かるので、咎める事はしない。
グリフォン『何か疲れちまったなぁ』
飛鷹「ちょっと!あんたが着艦して どうすんのよ!」
飛鷹が着艦作業に入るために甲板である巻物を広げる。しかし、着艦したのはグリフォンだった。グリフォンが邪魔で着艦できず、飛鷹の艦載機は ずっと上空を旋回していた。可哀想に・・・。
・・・・・・
*Devil May Cry鎮守府 工廠 8月10日 8:20*
Devil May Cry鎮守府は、これよりAL作戦とMI作戦のために北方に向かう。
鎮守府にはバージルと間宮、明石と少数の駆逐艦が残る。
ダンテ「バージル、俺が居ない間 大人しくしとけよ」
バージル「言われるまでもない。する事もないしな」
加賀「(信用できないのは私だけかしら?)」
間宮「皆、気を付けてね」
明石「夕張、皆の艤装は お願いね」
夕張「任せといて!あ、アニメの録画よろしく」
明石「はいはい・・・」
艦娘達は いくつかの艦隊に分かれ、鎮守府に残る者達に見送られながら時間差で出撃した。大艦隊で動くと深海棲艦に見付かりやすい。それを避けるためだ。
・・・・・・
*幌筵泊地 17:39*
長門「ふぅ・・・やっと着いたな」
最後に出撃した艦隊とダンテが泊地に到着すると、遠征任務で先に出撃していた飛鷹達が出迎える。
飛鷹「待ってたわ。荷物は?」
夕張「提督の船に全部 積んでるから、運ぶの手伝ってくれる?」
飛鷹「分かった。作戦会議は いつするの?」
赤城「夕飯の後に、飛鷹さん達の情報を整理しながらやるつもりです」
ダンテ「そういう訳だから早く運べよー」
『はーい!』
艦娘達は それぞれ役割分担し、忙しなく動いていく。もう何度もやっている事なので仕事は早かった。
・・・・・・
*北太平洋海域 8月12日 10:00*
第5艦隊に天龍、龍田、球磨、多摩、吹雪、夕立。支援艦隊の第6艦隊に北上、大井、伊168、伊58、伊19、伊8。編成し直された第7艦隊に夕張、大淀、朝潮、大潮、荒潮、霰が、MI作戦に先駆け出撃していた。
彼女達の任務は、主力機動部隊の進出の前に前衛部隊を展開し、MI作戦の前路索敵哨戒を行う事だ。
そして今頃、別の艦隊がAL海域に向かっているだろう。
天龍「師匠の稽古から逃げ出せて、ほんとラッキーだぜ・・・」
夕立「ボコボコっぽい」
天龍「言うなよ・・・」
龍田「電探に反応、敵艦よ~」
吹雪「天龍さん」
天龍「よっしゃあ!行くぞ お前ら!」
球磨「クマー!」
多摩「やるにゃ!」
夕張「私達は後方で待機!」
敵哨戒艦隊を発見。敵艦隊は軽巡ヘ級flagship、軽巡ホ級flagship、駆逐ロ級 後期型、駆逐イ級 後期型が2隻だ。
北上「先手必勝だよ!」
大井「海の藻屑となりなさいな!」
ゴーヤ「久々の出番!ぶちかましてやるでち!」
第6艦隊から魚雷が一斉に発射される。魚雷は真っ直ぐ敵艦隊に向かっていき直撃。駆逐イ級 後期型2隻が轟沈。駆逐ロ級 後期型が大破となる。
イムヤ「どんなもんよ!」
天龍「次は俺達の番だ!」
第5艦隊が砲撃を開始し、敵艦隊も応戦する。
天龍、龍田、球磨の砲撃が軽巡ヘ級flagshipに当たり中破となる。
多摩、夕立、吹雪の砲撃により、軽巡ホ級flagshipが小破となった。
敵艦隊の砲撃は躱し、こちらは無傷だ。
それからも撃ち合いは続く。
天龍「ふふっ、怖いか?」
第5艦隊が魚雷を発射し、軽巡ヘ級flagshipと軽巡ホ級flagshipが轟沈する。
艦隊は羅針盤を回し、更に先へと進む。
*幌筵泊地*
その頃ダンテは、暇を持て余していた。
ダンテ「暇だな・・・」
赤城「敵は早い段階で動いてきました。日本は大丈夫でしょうか?」
ダンテ「そのためにバージルを残してきたんだ。大丈夫だ」
赤城「それも心配なんですよね・・・」
ダンテ「あいつは そう簡単に殺られたりはしないさ」
赤城「その心配じゃないです」
赤城や他の艦娘からすれば、まだバージルを信用する事はできない。
バージルを止められるのは今はダンテしか居ない。バージルを日本に置いてきた事で、トラブルになった時に大丈夫か心配だった。
ダンテ「それにしても暇だなぁ」
心配の“し”の字もないダンテに、赤城は溜め息を吐きながら頭を悩ませるのだった。
・・・・・・
*北太平洋海域*
艦隊はMI海域 警戒部隊II群と遭遇していた。敵の編成は軽巡ヘ級flagship、駆逐イ級 後期型2隻、駆逐イ級2隻だ。
球磨「舐めるなクマー!」
吹雪「当たって!」
多摩「撃つにゃ!」
夕立「ぽい!」
順調に敵艦隊に攻撃を当てていく艦隊。
当然 敵艦隊も やられてばかりではない。撃ち返してくると、旗艦であるはずの天龍が飛び出す。
天龍「師匠との特訓の成果、見せてやるぜ!」
刀を真っ直ぐに構え、目を瞑って意識を集中する。
直撃コースを免れない状況に、艦隊は焦る。
球磨「あいつ何やってるクマ!?」
吹雪「天龍さん!?」
砲弾は容赦なく迫ってくる。
カッと目を見開くと、天龍は砲弾の数だけ刀を振るった。すると、敵艦隊が放った砲弾が真っ二つになり爆発する。爆炎で天龍の姿が見えなくなる。
大井「嘘でしょ!?まさか あいつ・・・死んだ?」
そんな心配は必要なかった。炎を突っ切り、無事な天龍が出てくる。
敵艦隊は更に砲弾を放ってくるが・・・
天龍「いくらでも来やがれええええ!!」
天龍は次々と砲弾を斬り落としていく。天龍は完璧な砲弾斬りを会得していた。
砲弾斬りが上手くいき過ぎて、天龍の高笑いが止まらない。
多摩「あいつ旗艦なのにいいのかにゃ?」
龍田「今から私が旗艦するね~。敵が天龍ちゃんに気を取られてる隙に、側面から攻撃するわよ~」
天龍が芸を披露してる隙に、敵艦隊へ集中砲火を浴びせる。MI海域 警戒部隊II群は殲滅された。
・・・・・・
次の航路へ進んでいる途中、天龍は大はしゃぎだった。
天龍「見たかよ?!俺がカッコ良く砲弾 斬るところ!凄いだろ?!かっこいいだろ?!」
球磨「(こいつ調子乗ってるクマ・・・)」
北上「何か、私らの支援 必要なかったかもね」
大井「誰が作戦 立てたのよ?まったく・・・」
大淀「私ですけど?」
大井「・・・・・・ごめんなさい」
第6艦隊と第7艦隊との間で気まずい空気になる。そこで伊168が、空気を変えるために伊8に話を振る。
イムヤ「ハチ、最近バージルさんと話してること多いけど、何 話してるの?」
ハチ「本の話。本が好きみたいで、色々 貸してるの」
艦娘達はダンテが見る本を思い出しながら考える。ダンテが見ている物と言えば、グラビア雑誌など何の役にも立たない物ばかりだった。
北上「提督とは えらい違いだわ」
喋ってると電探に反応が。輸送ワ級flagship、輸送ワ級elite3隻、駆逐イ級 後期型2隻からなるMI基地 補給輸送船団だ。
大淀「あれは潰しておく必要がありますね」
北上「それじゃ、行くとしますかね」
北上と大井が先行し、潜水艦と潜水母艦の艦娘は海中に潜る。
北上と大井が お決まりの魚雷を発射し、潜水艦と潜水母艦の艦娘4人が、敵の死角から魚雷で狙い撃つ。輸送ワ級elite3隻に大ダメージが入る。
艦娘に気付き、駆逐イ級 後期型が反撃に転じようとする。
龍田「今頃 気付いても遅いわよ~」
夕立「撃ちまくりっぽい!」
第5艦隊から既に砲弾と魚雷が放たれていた。
魚雷と砲弾の雨に、駆逐イ級 後期型2隻が沈む。
往生際悪く、輸送ワ級flagshipは反撃に出ようとする。だが、まともに動けるのが輸送艦1隻では、艦娘の敵ではなかった。
北上「じゃあ、あとは任せるね」
夕張「了解。皆、行くわよ!・・・って、私が1番 遅いじゃない!」
北上と夕張がハイタッチし、弾薬を温存していた第7艦隊が本格的に支援に入る。
第6艦隊は一足早く、泊地へ戻るために引き返した。
夕張が気合いを入れようとするが、気付けば艦隊は羅針盤を回して先に進んでいた。
・・・・・・
航路を進んでいると、この辺りの深海棲艦を指揮している部隊を見付けた。それはMI海域 警戒部隊 旗艦だった。編成は軽巡棲鬼、雷巡チ級flagship2隻、軽巡ヘ級flagship、駆逐イ級 後期型2隻だ。
天龍「あいつ倒せば俺達の任務も終わりだな。全力で行くぞ!」
大淀「私達も全力で行きましょ」
夕張「お、置いてかないでよ?」
大淀「もう、旗艦なんだから しっかりしてよ」
朝潮「撃ちます!」
大潮「行っきまっすよぉ~!」
霰「今は強いよ・・・霰」
第7艦隊の支援攻撃。艦娘の攻撃に気付いた軽巡棲鬼の指示で躱され、敵艦隊へのダメージは少なかった。
荒潮「生意気なんだからぁ~」
吹雪「まだ終わりじゃない!」
透かさず第5艦隊も攻撃を開始する。だが敵艦隊の反撃も激しかった。
敵艦隊の駆逐イ級 後期型2隻を轟沈させたが、こちらは多摩が大破、吹雪が中破となる。
軽巡棲鬼『ソノ テイドカ・・・』
天龍「あんの野郎・・・!敵の随伴艦は任せたぞ!龍田 行くぞ!」
龍田「死にたい船は どこかしら?」
天龍と龍田が2隻で軽巡棲鬼に立ち向かっていく。
球磨「待つクマ!・・・勝手な事する奴ばっかりクマ!」
夕張「兎に角2人の援護よ!」
艦隊は天龍と龍田から敵艦を引き離すために、随伴艦への攻撃を集中させる。
天龍と龍田は ひたすら軽巡棲鬼へ砲撃を行うが、軽巡棲鬼も ただ的になるような相手ではない。
軽巡棲鬼『オロカナ・・・!』
軽巡棲鬼が砲撃を躱すと、天龍と龍田は艤装の刀と矛を振り下ろす。しかし、軽巡棲鬼は素手で それを受け止めた。
天龍「この距離なら どうだ?」
龍田「バイバ~イ」
軽巡棲鬼『・・・・・・!?』
軽巡棲鬼の目の前に、天龍と龍田の主砲の砲口が向けられる。ゼロ距離で砲弾が発射され、3隻を巻き込んで爆発する。
軽巡棲鬼は中破となるが、天龍と龍田も無事では済まなかった。2人も中破となり危険な状態だ。
天龍「しぶとい野郎だな・・・!」
龍田「私を本気にさせるとは、悪い子ね。死にたいの?うふふ」
軽巡棲鬼『ソンナニ シニタイノナラ・・・シズメテヤル・・・!』
・・・・・・
既に陽も落ち夜となり、艦隊は夜戦に突入していた。
球磨「多摩は下がってろクマ!」
多摩「面目ないにゃ・・・」
夕張「今よ!」
大破の多摩を下がらせ、夕張が照明弾を撃つ。空に上がる照明弾が辺りと深海棲艦を明るく照らす。
照明弾に気が逸れた敵随伴艦に、艦隊は一斉攻撃を浴びせる。敵随伴艦は全て轟沈した。
残すは軽巡棲鬼1隻のみだ。
艦隊は天龍と龍田に合流し、軽巡棲鬼へ最後の攻撃を開始する。
天龍「硝煙の匂いが最高だなぁオイ!」
軽巡棲鬼『サセヌ・・・サセヌワ・・・!』
天龍の攻撃が当たるが、軽巡棲鬼は まだ健在だ。
反撃に吹雪が被弾し、大破となってしまう。
龍田「追撃するね~♪絶対 逃がさないから~」
球磨「追撃戦に移るクマ!」
夕立「ソロモンの悪夢、見せてあげる!」
軽巡棲鬼は途中で逃げ出そうとしたが、最後のギリギリで夕立の砲撃が当たり、軽巡棲鬼は海中へと沈んでいった。
・・・・・・
*幌筵泊地 22:05*
赤城「提督、MI海域に出撃していた艦隊から入電です。作戦完了との事です」
ダンテ「被害は?」
赤城「天龍さんと龍田さんが中破、多摩さんと吹雪さんが大破したそうです」
ダンテ「天龍と龍田が揃って中破ねぇ・・・。またムチャしたんじゃないだろうな?あとは祥鳳達だけか・・・」
ダンテの予想は当たっていた。
現在、祥鳳が率いる艦隊がAL海域に向かっている。恐らく作戦海域に着くのは明日だろう。
AL作戦とMI作戦は まだ始まったばかりだ。
*廃工場*
その頃 日本では、屋根に空いた穴から入る月明かりに照らされた、2体の魔人が向かい合っていた。
青い魔人『それが、お前の悪魔としての力か・・・!?』
バージル『違う、神を超えた力だ』
青い魔人の傍らには、氷像となった間宮の姿が・・・。
次回も よろしく お願い致します!