Devil May Cry鎮守府   作:しゅんしゅん@よし

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感想ありがとうございます!
今回は、ダンテ達の活動の場が少し変わります。

136話です!どうぞ!


Mission136 手紙~救援信号を追え~

*Devil May Cry鎮守府 演習場 9月2日 9:23*

 

長門「島風、速いだけでは意味はないぞ!しっかり狙え!(可愛いなぁ)。天津風、周りを もっと見ろ!それでは敵に撃たれるぞ!(可愛いなぁ)」

 

演習場では、長門の指導の元、島風と天津風が訓練をしていた。先に着任してる艦娘には遠く及ばないが、2人共 着実に練度を上げている。

2人の訓練を、陽炎型が見守っていた。

 

陽炎「ねぇ、天津風は私達の姉妹艦でしょ?何で島風の姉妹艦って事になってるの?」

 

秋雲「まぁ、島風にも色々あったらしいし」

 

磯風「皆で仲良くすればいいじゃないか」

 

黒潮「仲間が増える事は いい事やしねぇ」

 

島風が着任した時、陽炎型はAL海域の前線基地に残っていたので、諸々の事情は後から聞かされていた。

 

不知火「・・・・・・・・・」

 

そんな中、不知火は長門を ずっと見ていた。不知火は陸奥に言われ、駆逐艦 相手に暴走しないか見張っておくように言われていた。

 

長門「いいぞ島風、天津風!ご褒美にハグしてやろう!」

 

それは長門への ご褒美だろ。

不知火は艤装を展開、長門に砲撃を始めた。

 

長門「イタッ!?痛い!不知火やめ・・・!痛い!痛いと言ってるだろ!イタッ!」

 

問答無用で砲撃を続ける不知火。陽炎型も止めはしない。

 

天津風「・・・・・・どうなってんの?」

 

島風「・・・・・・分かんない」

 

 

*工廠*

 

工廠では、バイク形態のキャバリエーレの後ろから、夕張が忍び足で ゆっくり近付いていた。その手には、何やら工具を幾つか持っている。

 

夕張「怖くないよぉ~、ちょこっと分解するだけだからねぇ~」

 

とんでもない事を口にしながら血走った眼をしている夕張。

エンジン音が鳴り響くと、キャバリエーレは独りでに走り出し、夕張から逃げた。

 

夕張「逃げないでー!」

 

バイクに追い付ける訳がないのに、夕張は必死に走ってキャバリエーレを追い掛けた。

大きな作戦が一段落し、鎮守府は平和だった。

 

 

*食堂*

 

食堂では、ダンテと ほっぽがストロベリーサンデーを食べながら、朝のデザートタイムを満喫していた。

艦娘の多くも食堂に残っている。

 

赤城「そういえば、深海棲艦って普段、何を食べてるんでしょうね?」

 

ダンテ「本人に訊けよ。ほっぽ、海じゃ何 食ってたんだ?」

 

ほっぽ『・・・サカナ・・・カイソウ・・・

 

うん、深海に居るだけあって それっぽい。

しかし、その後に飛び出た言葉に食堂の時間が止まる。

 

ほっぽ『ニンゲン・・・

 

『え・・・・・・?』

 

艦娘達は皆 引いた顔をする。

そして、その後に出る言葉が1番 問題だった。

 

ほっぽ『カンムス・・・

 

その瞬間、ドタドタと艦娘達が食堂の端っこに逃げた。食べられたくないので、この反応は当然だ。

 

天龍「おい提督、こいつヤバイって!」

 

ダンテ「落ち着けよ」

 

漣「漣は まだ食べられたくないです!」

 

ダンテ「心配するなよ、食わないよなぁ?」

 

ほっぽ『カンムス・・・トモダチ・・・

 

ダンテ「こう言ってるし、それが友達に対する態度か?」

 

曙「艦娘 食べるのよ!?私達 食べられるのよ!?夜 寝てる時に食べられたら どうするのよ!?」

 

ダンテ「はいはい、その時は ご馳走様でしたってなるだけだ」

 

深雪「何か今日の司令官 冷たくね!?」

 

ダンテ「はいはい、うるさいぞー」

 

『もう ちょっと心配して!!』

 

艦娘達が騒ぐ中、大淀が食堂に来た。手には、1通の手紙がある。

 

大淀「皆、何してるの?」

 

天龍「き、気を付けろよ大淀!ほっぽには気を付けろ!」

 

大淀「いつも気を付けてるわよ?」

 

よく分かっていない大淀は気にせず、ダンテに近付き手紙を渡した。その手紙は、旅に出ている川内型からの手紙だった。

 

ダンテ「川内達から?そういえば、こっちに戻ってから見てないな」

 

赤城「言ってませんでしたか?前回、提督が元の世界に戻ってから、川内型の3人は旅に出たんです」

 

ダンテ「旅?それで夜は静かだったのか。どこまで行ってる?」

 

大淀「全国を回ると思ってたのですが、どうやら世界中を回ってるみたいですよ」

 

ダンテ「そりゃ土産が楽しみだな」

 

大淀「手紙には、近々 中国に行くと書いてありますね」

 

 

・・・・・・

 

*中国某所の山奥 21:35*

 

川内「こいつ、強い・・・!」

 

夜、中国にある山奥で、川内型は金と銀の衣服を纏う2人の男と戦っていた。戦っていると言っても、川内型の相手をしてるのは銀の衣服を纏う男1人だけだった。どうやら川内型は苦戦を強いられているようだ。

 

神通「姉さん!」

 

川内「行くよ、神通、那珂!」

 

那珂「どっかぁーん!」

 

川内型の3人は動き回りながら、銀の衣服を纏う男に砲撃する。しかし、瞬間移動され全ての砲弾が躱される。

銀の男は、手に持つ細身の剣で川内を斬り飛ばした。

 

神通「姉さん!」

 

銀の男「おい、神通と那珂」

 

那珂「はい?」

 

神通「・・・何ですか?」

 

銀の男は瓢箪を出し、神通と那珂の名を呼ぶ。

それに返事をした瞬間、瓢箪が神通と那珂を吸い込もうとする。神通と那珂は踏ん張るが、その甲斐もなく瓢箪の中に吸い込まれてしまった。

 

川内「神通!那珂ぁ!」

 

神通と那珂を助けるために動こうとするが、川内は力尽きて意識を失った。

倒れて動かない川内に、銀の男は止めを刺すために剣を振り上げる。

 

金の男「待て」

 

金の男に止められ、振り下ろされた剣は川内の首の手前で止まる。

銀の男は不満そうに金の男を見た。

 

銀の男「兄者、なぜ止める?」

 

金の男「小娘の相手など時間の無駄だ」

 

金の男は、川内にゴミを見るような視線を送ってから その場から去る。銀の男も、仕方なく剣を引いて その場から去った。

2人が去った後、倒れる川内に近付く人影が・・・。

 

 

・・・・・・

 

*Devil May Cry鎮守府 執務室 9月12日 13:10*

 

昼食が終わり、ダンテは執務椅子に座りながらダラダラし、赤城と加賀はダンテの代わりに仕事をしていた。

すると、慌てた様子で大淀が駆け込んできた。

 

大淀「提督、川内からの救援信号をキャッチしました!」

 

ダンテ「場所は?」

 

大淀「それが・・・中国です」

 

ダンテ「あいつ、何やらかしたんだ?」

 

大淀「分かりませんが、救援信号を出す程です。川内型でも対処できない事態が起きたのかと」

 

ダンテ「仕方ない、サクッと行ってくるか・・・」

 

赤城「待ってください」

 

場所は中国だ。中国の領土で日本海軍が動くとなると、中国政府に許可を貰う必要もある。それに海の上なら兎も角、国外での活動となると勝手も違う。今までと同じように動く訳にはいかない。

だが この男に、そんなものは関係ない。

 

ダンテ「そうか、とりあえず行ってくる」

 

赤城「話 聞いてました!?」

 

加賀「そろそろ勝手な事をするのはやめてくれないかしら。深海棲艦を拿捕して それを内密にしてるだけでも問題なのに、今度は外交問題にまで発展させる気?」

 

ダンテ「・・・お前らにとって、1番 大事なものは何だ?」

 

「「「・・・・・・・・・」」」

 

ダンテ「それを前にして、何もしないつもりなのか?」

 

加賀「そういう訳では・・・」

 

赤城「提督の言いたい事は分かりました。けど今すぐ行くのは待ってください」

 

ダンテ「悠長に許可が出るのを待つ気はねぇぞ」

 

赤城「そこは任せてください。青葉さん!」

 

青葉「呼ばれて飛び出て青葉ですぅ☆」

 

呼ばれて すぐに執務室に入ってきた青葉。こいつ、さては盗み聞きしていたな?

青葉を呼んだ理由は、偽造パスポートを作ってもらうためだ。スキャンダル目的で あらゆる場所に潜り込むために、青葉は時々、偽造した物を作成しているのだ。

 

ダンテ「お前・・・艦娘売買の方は どうなってる?何の進展もねぇぞ」

 

青葉「そっちは まだ調査中です!」

 

ダンテ「こいつに任せて大丈夫なのか?」

 

大淀「私も手伝いますから大丈夫です」

 

大淀の言葉に、ダンテは意外そうな顔をした。大淀は こういう事には反対だと思っていた。

しかし、1番 大事なもの━━仲間━━の危機となれば、そうは言ってられない。仲間のためなら、Devil May Cry鎮守府の艦娘達は どんな手を使ってでも助けに行く覚悟だ。

それから数日後、偽造パスポートが完成した。

 

 

・・・・・・

 

*中国某所の港 9月17日 13:45*

 

ダンテ、バージル、天龍型、球磨型、夕張、飛鷹型、鳳翔、伊勢型の15人は、旅客船で乗客に紛れながら中国に渡航した。思ったより大所帯になってしまった。

艦娘達は大きな荷物を背負っている。

旅客船はDevil May Cry鎮守府の艦隊が護衛していた。

旗艦である赤城はダンテに頷くと、ダンテも頷き返して船を降りた。

艦隊は鎮守府に戻るために引き返していく。

 

グリフォン『ヒィ・・・ヒィ・・・おも・・・しんどっ・・・!

 

港の上空を、エボニー&アイボリーを ぶら下げて飛ぶグリフォンの姿があった。

グリフォンがエボニー&アイボリーを持ってる理由は、金属探知機をスルーするためだ。空から持ち込まれれば、流石に気付けまい。

港から離れ、人気のない場所まで移動すると、グリフォンが降下してきてエボニー&アイボリーを落とす。ダンテは2丁銃をキャッチすると、すぐにホルスターに仕舞った。

 

グリフォン『飛鷹チャン、オレ疲れちまった・・・

 

飛鷹「お疲れ様、ゆっくり休んで」

 

グリフォンは黒い粒子となり、飛鷹の身体に戻った。

 

伊勢「外国に来るのって、何気に初めてじゃない?」

 

日向「ん?・・・そうだな」

 

大井「どうせ行くなら、北上さんと2人でヨーロッパとかロマンチックな場所がいいのに・・・」

 

北上「いいじゃん大井っち、川内達のためだし」

 

多摩「折角だから観光もしたいにゃ」

 

旅行気分も悪くないが、今は それよりも優先すべき事がある。観光は その後だ。

 

木曾「川内からの信号は どこから出てるんだ?」

 

夕張「ここから かなり離れてる。途中まで列車で行く事になるわ」

 

天龍「途中?何で途中までなんだよ?」

 

夕張「どうやら山の方から信号が出てるみたいなの。そこまでは列車は通ってないからね」

 

伊勢「えー、山登りするのぉ~?」

 

何にせよ行くしかない。一行は信号のある場所へ向かうために移動を始める。

 

飛鷹「隼鷹、行くわよー」

 

隼鷹「この お酒、美味しそ~」

 

隼鷹は近くの酒屋に並ぶ酒を、店の窓ガラスに へばり付くようにしながら見ていた。こんな時まで呑みたいのか?

 

ダンテ「隼鷹!」

 

隼鷹「はいはい今 行くって!」

 

ダンテに怒鳴られ、隼鷹は後ろ髪 引かれるような思いで店から離れた。

人混みの中に入っていくダンテ達を、1人の少女が見ていた。

 

 

・・・・・・

 

*山 23:19*

 

大井「やっと・・・着いた・・・!」

 

列車を降りて、長距離を歩きながら やっと目的の山に着いた。

 

夕張「信号は・・・どうやら山の頂上ね」

 

天龍「マジかよ・・・」

 

伊勢「もう疲れたんだけど・・・」

 

北上「今日は野宿だね」

 

鳳翔「では、食事の準備ですね」

 

時刻は夜中だ。今から山登りするには危険だ。

ダンテ達は山の麓でテントを張り、そこで一晩 過ごす事にした。こんな時のために、キャンプ道具一式を持ってきていた。

艦娘達は手分けしながらキャンプの準備を始めた。

その後、ダンテ達は焚き火を囲みながら、鳳翔が作った料理を食べ始める。

 

飛鷹「グリフォン、ご飯よ」

 

飛鷹の身体から姿を現し、グリフォンはバージルをチラチラ見ながら遠慮がちに出された食事を食べ始めた。まだ気まずいらしい。

 

北上「そういえば、飛鷹さんとグリフォン、随分 仲良くなったね」

 

飛鷹「まぁ、何だかんだで ずっと一緒だし、愛着は湧いたかな。今じゃ一心同体みたいな感じだし」

 

時雨を始めとする白露型も、シャドウと よく戯れている。ナイトメアは その大きさから、あまり外に出す機会は少ないが、羽黒はナイトメアを信頼している。

3体の悪夢と、それに深く関わる艦娘は、今のところ いい関係が築けているようだ。

 

バージル「チッ・・・」

 

グリフォン『っ・・・!?

 

ダンテ「・・・・・・・・・」

 

鳳翔「・・・・・・どうしました?」

 

突然バージルが舌打ちし、ダンテは笑みを浮かべている。理由が分からず艦娘達は首を傾げるが、グリフォンは その舌打ちにビクッとなった。

 

ダンテ「腹 減ってねぇか?こっちで一緒に食うか?」

 

ダンテは焚き火を見ながら誰かに話し掛けるが、返事はない。誰に話し掛けてるのか分からず、艦娘達は更に首を傾げる。

1本の幻影剣が現れ、暗闇に向かって飛んでいく。

 

?「きゃあっ!」

 

すると、1人の少女が幻影剣に驚いて飛び出してきた。見知らぬ少女が現れた事に、艦娘達も驚いた。

ダンテは立ち上がり、少女に近付く。

 

ダンテ「港から ずっと俺達をつけてただろ?」

 

伊勢「港から!?」

 

日向「そんな前から・・・」

 

球磨「ていうか、誰クマ?」

 

?「あんたがダンテ?」

 

ダンテ「こいつは不思議な話もあったもんだ。初対面で俺を知ってるのか?」

 

?「川内から聞いた」

 

天龍「川内!?お前、川内を知ってるのか!?」

 

シャオ「“お前”じゃない、私の名前は『小蘭(シャオラン)』!皆からはシャオって呼ばれてる」

 

ダンテ「それで小蘭、何で俺達をつけてた?」

 

小蘭の話では、数日前に倒れる川内を見付けたらしい。小蘭は近くの村に住んでいて、川内は そこで看病を受けていたそうだ。ダンテの名を知っていたのは、川内の思い出話で何度も聞かされ、港に居たダンテと特徴が同じだったので、もしかしてと思って尾行していたのだ。

そして、小蘭が これから行こうとしてた場所は、ダンテ達と同じ目的地らしい。

目の前の山には、数年前に村を出た祖父が住み着いているとか。川内は祖父に会いに行き、自分も会いに行くつもりだった。

 

大井「こんな山に住むって、どんだけ変わった老人よ」

 

小蘭「おじいちゃんをバカにしないでよ!!」

 

小蘭の祖父に対する小言に、小蘭は激しく怒る。身内の悪口を言われ怒るのは分かるが、それにしても小蘭の怒り方は異常だった。わざわざ村を出て険しい山に住む事も含め、これは何かありそうだ。

 

球磨「今のは お前が悪いクマ」

 

多摩「反省するにゃ」

 

大井「ふんっ」

 

姉2人に怒られ、大井は不貞腐れたように顔を背ける。

怒る小蘭に、優しい笑みを浮かべながら鳳翔が近付いた。

 

鳳翔「お腹 空いてませんか?良かったら一緒に食べましょう」

 

小蘭「あ、ありがとう・・・」

 

小蘭も皆と一緒に焚き火を囲み、鳳翔の作った料理を食べる。

だが もう夜中だ。明日は朝から山登りをしなければならない。皆は急いで食事を終わらせ就寝するのだった。

 

 

・・・・・・

 

*1:30*

 

深夜、艦娘達と小蘭が寝静まっている頃、ダンテとバージルは、テントから離れた場所で2人だけで話していた。

 

バージル「あの女を信用するのか?」

 

ダンテ「いや、ムリだな。川内を助けたらしいが、それなら俺達を尾行する理由にはならない」

 

バージル「置いていくか」

 

ダンテ「しばらく様子を見る。川内達が巻き込まれたトラブルと、何か関係があるかもしれないしな」

 

バージル「その川内とやらも、艦娘なのか?」

 

ダンテ「あぁ、おもしろい奴だ。夜になると うるさいけどな」

 

そのまま話を終わらせ、ダンテとバージルは朝を待つのだった。




遂にダンテ達が海外進出しました。今後そういう話も増やす予定です。

次回も よろしく お願い致します!
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