Devil May Cry鎮守府   作:しゅんしゅん@よし

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いい加減、話を動かしていかないといけませんね。1つずつ片付けていきます。

145話です!どうぞ!


Mission145 情報源~新たな手掛かりを入手せよ~

*Devil May Cry鎮守府 執務室 10月30日 14:17*

 

艦娘売買について進展があった。青葉と衣笠の地道な調査により、手掛かりになりそうな人物の特定ができた。

今は、青葉型の2人がダンテに報告しているところだった。

 

ダンテ「やっとか・・・。それで、そいつは どこに居る?」

 

青葉「いや、それが・・・」

 

ダンテ「何だ?早く言え」

 

衣笠「ヤクザなの」

 

ダンテ「ヤ・・・あ?」

 

衣笠「日本のマフィア」

 

ダンテ「・・・なるほど、それで?」

 

その人物は かなり大きい組織に所属しているようで幹部クラスの人間だ。

普段 居る場所は警備が厳重で手下もゴロゴロ居る。警察でも迂闊に踏み込むのを躊躇う程だ。ダンテの能力から考えれば“それが どうした?”と言いたくなるが、あまり騒ぎになると手掛かりの手掛かりに逃げられてしまう可能性がある。こちらも迂闊に踏み込む訳にはいかないのだ。

 

ダンテ「ただ それだけを言いに来た訳じゃないんだろ?何か考えがあるな?」

 

青葉「はい」

 

今夜、その人物は ある場所へと向かう。

シノギとして表向きは建設業者を経営しており、その業者が所有する土地に、建設現場があるそうだ。

しかし、その建設現場、いつまでも建設が終わらないのだ。恐らく密会などに使っており、建設現場はカモフラージュ。その人物は今夜そこに行く。

そこにも手下は居るだろうが、数は少ないと推測される。

 

ダンテ「それじゃ、そいつに話を訊きに行くか」

 

青葉「それなんですけど、適任者が居るので その人に任せようかと」

 

ダンテ「誰だ?」

 

そこで、執務室の扉が勢い良く開かれた。入ってきたのは川内と神通だった。

 

川内「川内 参上!」

 

ダンテ「チェンジで」

 

川内「何で!?」

 

ダンテ「お前にできるのか?イマイチ信用できねぇ」

 

川内「そこは問題ナシ!こういうの、呉に居た時に よくやってたから」

 

青葉「あ、神通さんは川内さんの お目付け役です」

 

神通「頑張ります・・・」

 

ダンテ「俺が受けた仕事なんだがなぁ・・・」

 

衣笠「提督は今日、大本営に行かなくちゃいけないでしょ?こっちは私達に お任せだよっ!」

 

そう、ダンテは今日、元帥との会談がある。元帥の仕事の都合で会うのは夜だ。ダンテが行きたくても行けない。

今回は青葉型と川内、神通に任せるしかなかった。

 

 

・・・・・・

 

*大本営 元帥執務室 21:00*

 

夜になり、約束の時間にダンテは大本営を訪れていた。

元帥の執務室に入ると、書類の山があり、元帥も忙しそうにしていた。

 

元帥「遅くなって すまなかったな」

 

ダンテ「困ったもんだ」

 

元帥「こっちもバタバタしていてな」

 

ダンテ「何かあったのか?」

 

元帥「以前、お前とネロが捕まえたアレックス・テイラーを憶えてるか?テイラー・コープの社長だった男だ」

 

ダンテ「また懐かしい名前が出たな・・・そいつが どうした?」

 

元帥「アメリカ海軍の知り合いが情報を回してくれたんだが、刑務所で死んだらしい」

 

ダンテ「・・・・・・・・・」

 

元帥「何者かが爆弾を持ち込み、テイラーは その爆発に巻き込まれて監房で死んでいるのが発見された」

 

ダンテ「悪人が1人 減ったな」

 

ダンテは興味がないのか、自身の持つ銃を光に当てながら眺めている。

アレックス・テイラーが死んだという話だけなら、元帥も わざわざ大本営にまでダンテを呼ばない。話は まだ終わっていなかった。

 

元帥「ここからはオフレコの情報だ。死んだのは偽装で、脱獄したかもしれない。しかも、この日本に密入国した可能性がある」

 

ダンテ「確かなのか?」

 

元帥「うん、それらしい人物も確認されている」

 

3日前、海上警備に出ていた舞鶴鎮守府の艦隊が、不審船を発見した。その船は艦娘に護衛されていた。

舞鶴の艦隊が所属と領海に近付いた目的を無線で問い質したのだが、艦隊は船を護衛している艦娘から攻撃を受けた。応戦して追跡したが、振り切られ見失った。

翌日、ある港で火災の通報があった。燃えていたのは舞鶴の艦隊が見付けた不審船だった。消防が出動し、港という事もあり海軍からも艦娘が出撃した。その対応に当たったのは呉鎮守府だった。

呉の艦隊が港に到着すると、燃える船の傍で所属不明の艦娘が居た。舞鶴の艦隊が攻撃を受けたのは聞いていたので、呉の艦隊は その艦娘達を拘束しようとした。しかし、拘束する前に艦娘が爆発、轟沈した。ダンテが引き取った島風と同じかもしれない。島風も、艦娘の力を抑制する薬品が入った爆弾を付けられていた。

港の周辺にある監視カメラには、アレックス・テイラーらしき人物の姿も確認されていた。

 

ダンテ「テイラーと艦娘売買が繋がってるとはな」

 

元帥「直接 関わりがあるかまでは分からないが、用心しといた方がいい。奴は お前やネロ、Devil May Cry鎮守府の艦娘を恨んでいるはずだ」

 

ダンテ「ネロは あいつが手出しできない遠い所に居る。艦娘達にも用心しとくように言っとくよ」

 

元帥「それがいい。あの薬品のせいで、今や艦娘は人類にとって驚異にも抑止力にもならんからな。それと・・・」

 

ダンテ「まだあるのか?眠くなってきちまったよ・・・」

 

元帥「今日、テイラー・コープから押収した物を保管してる倉庫が襲撃された」

 

アレックス・テイラーが逮捕され、テイラー・コープの株価は暴落、倒産した。

その後テイラー・コープが所有していた物を全て押収し、陸軍が警備している倉庫に保管していた。そこには、アレックス・テイラーが開発したテイラー・ドローンも置かれていた。

だが、今日の昼過ぎに襲撃を受け、警備の陸軍は全員 死亡し、テイラー・ドローンが全て消えていた。倉庫からは複数の大型トラックが走り去るのが監視カメラに映っていた。

 

元帥「組織の垣根を取っ払い情報共有しているが、早く事件解決の糸口を掴みたい。艦娘売買の方は どうなってる?」

 

ダンテ「そっちは今うちの艦娘が動いてる。おい、ビール無いのかよ?」

 

元帥「ある訳ないだろ!勝手に冷蔵庫 漁るな!」

 

 

*工事現場*

 

同じ頃、工事現場では複数の男達が周辺を警戒しながら巡回している。

そこに、音もなく2つの影が忍び寄る。男達は気絶させられ、影は次から次へと男達を無力化していく。時には頭上からも奇襲を掛ける。

警備の人間を粗方 片付けると、青葉型の2人が出てきた。

 

衣笠「終わった?」

 

神通「邪魔になりそうなのは無力化しました。しかし、まだ残っているので気を付けてください」

 

青葉「お~、何か秘密エージェントって感じで楽しくなってきますね♪」

 

川内「もう全員やっちゃわない?」

 

神通「姉さん、無用な戦闘は避けるって話したじゃないですか」

 

川内「全員 眠らせた方が楽なんだけどなぁ・・・」

 

川内と神通、青葉型は静かに移動し、建設中の建物に入っていく。

各階にも巡回している人間が居たので、川内と神通が物陰から飛び出し気絶させ、背中を向けている者は後ろから近付き無力化する。

そうしながら ひたすら上の階に上がっていくと、男の声が聞こえる。どうやら誰かと電話で話しているようだ。

川内が少し頭を出して確認すると、すぐに頭を引っ込めた。

 

川内「あいつっぽいね」

 

衣笠「どうする?4人で行く?」

 

神通「いえ、私と姉さんで行きます」

 

青葉「青葉こういうの苦手なんで、お任せしま~す・・・」

 

川内と神通が顔を見合せ頷くと、物陰から飛び出し男に接近する。

男は2人に気付き、懐から銃を出した。銃を向けてきた瞬間、川内が回し蹴りで銃を蹴り飛ばす。更に神通が足払いを掛け、男を倒す。

倒れた男は床を這って、川内が蹴り飛ばした銃を取りに行く。銃に手を伸ばすが、それよりも早く、誰かの足が銃を踏んだ。見上げると、川内が見下ろしていた。

 

川内「はい、ゲームオーバー」

 

神通「もう大丈夫ですよ」

 

神通に呼ばれ、青葉型の2人も物陰から出てくる。

男は艦娘4人に囲まれ、更に主砲の砲口を向けられ狼狽える。

 

男「ま、待て、お前もしかして・・・呉の川内か?」

 

川内「へー、今でも私のこと知ってる奴が居たんだ」

 

男「艦娘で こんな事するのは お前ぐらいだろ」

 

川内「まぁ、そうなんだけど、1つ訂正。私は もう呉の川内じゃない」

 

男「俺を殺すのか?金なら いくらでも渡す。だからやめてくれ・・・」

 

川内「へ?別に殺さないよ?でも・・・私達が知りたい事に答えてくれなかったら、死にたい気分になるかもね」

 

男「何だ、何が聞きたい?」

 

衣笠「艦娘売買について、知ってること全部 教えてちょうだい」

 

それを聞いて、男は唖然とした後、更に狼狽える。いや、何かを恐れている。

 

男「無理だ、それだけは言えない・・・」

 

川内「その様子だと、裏に相当ヤバいのが居るみたいだね。何か脅しのネタってある?」

 

青葉「ちょっと待ってくださいね」

 

青葉は手帳を出し、ペラペラとページを捲って何かを探す。そして目当てのページを見付けた。

 

青葉「妻子持ちで二重生活を送ってるみたいですねぇ。家では良き夫であり父親、外ではヤクザ、上手く誤魔化してるみたいですね。しかも、息子さんは今年から大学生ですか」

 

衣笠「痛い出費ね」

 

川内「息子は どう思うかな?父親が人を脅して奪った金で大学に行けてるって知ったら」

 

青葉達の話を呆然と聞いていた男だったが、我に返った。冷や汗を流しながら動揺しまくりである。男の脳裏には、いくつもの最悪なパターンが浮かぶ。

 

男「頼む・・・家族には言わないでくれ!息子は医者になるのが夢だ。そのために いい大学にも行かせてやった。もし知ったら、あの子の人生が滅茶苦茶になる!」

 

衣笠「・・・・・・ご立派」

 

川内達の顔には何の感情もない。この男の息子の夢など どうでもいい。こっちが知りたいのは1つだけだ。

川内は男の胸ぐらを掴み立ち上がらせる。

 

川内「こっちは あんたの息子や あんたの命にも興味ない。知りたいのは艦娘売買。言わなきゃ あんたが想像してる通りの事になるよ!」

 

男「言う、言う!艦娘売買を取り仕切ってるのは『J』って男だ!」

 

川内達は お互いの顔を見合わせる。“J”と言われても誰か分からない。

 

衣笠「バカにしてんの?!“J”って どこの誰?本名は?!」

 

男「正体は知らない!誰にも姿を見せないし、会った事もない!俺は買い手を紹介してるだけだ。知ってるのは目を付けられるとヤバい相手ってだけだ!」

 

その後、どうやって取引が行われるのかも吐かせた。

どうやら艦娘売買はオークションで競り落とされる形で売り買いされているらしい。

オークション会場は毎回 変わる。買い手は“J”と呼ばれる人物が経営するクラブで、次に行われる会場の場所を教えてもらわなければならないらしい。

クラブの場所と、斡旋した買い手も聞き出した。もう この男に用はない。

 

川内「背中を向けて。そのまま振り返るな」

 

衣笠「いい?家族が大事なら、艦娘売買には もう関わっちゃダメよ」

 

男「頼む、殺さないでくれ・・・!」

 

男は両手を上げたまま命乞いをする。

ガラスも張られてない建物の縁に立たされ、男は突き落とされるか主砲でバラバラにされると思っていた。

しばらく そのままで居たが、いくら待っても何も起きない。艦娘4人の声もしない。不思議に思った男は恐る恐る後ろを振り返る。艦娘4人の姿は消えていた。

 

 

・・・・・・

 

神通「必要な情報は手に入りました。ここから離れましょう」

 

川内達は既に建物の外に出ていた。だが まだ敷地内だ。さっさとトンズラするのが1番だ。

すると、何台もの車が敷地内に入ってきた。どうやら他の巡回していた者が、気絶させた男達を見付け応援を呼んだようだ。

 

男『艦娘共を逃がすな!絶対に殺せ!』

 

情報を吐かせた男が無線で部下に命令する。

部下の男達は車から下り、一斉に銃を撃ってきた。しかもサーチライトで照らしてくる。

川内達は咄嗟に資材の陰に隠れた。

 

川内「やっぱり全員シバいときゃ良かったじゃん!」

 

神通「今それ言います!?」

 

川内「いつ言えっての?!」

 

衣笠「て言うか、あいつら何で遠慮なく銃 撃ってんの!?警察が来るかもしれないのに!」

 

神通「それだけ外に漏らしたくない情報なんでしょう」

 

川内「ああいう連中は言った事がバレたら消されるからね、向こうも必死なんでしょ!」

 

川内は砲撃してサーチライトを壊しながら答える。

今は艦娘の力を抑制する薬品を利用した銃弾も出回っている。それも踏まえて動かなければならない。

 

青葉「兎に角ここから逃げないと!」

 

神通「撃ったら走ってください!」

 

川内「私に夜戦 挑むとか本気?!」

 

川内と神通が砲撃し、弾幕に隙ができる。

その隙に4人は敷地の反対側へ走って横断する。

 

川内「援護する!そのまま突っ走って!」

 

川内は途中で止まり砲撃、車に着弾して大きな爆発が起きる。男達は怯んだが、すぐに また銃を撃ってくる。

川内も3人を追って走るが、銃弾が肩に当たり倒れてしまった。

 

衣笠「川内!」

 

神通「っ・・・!」

 

神通は銃弾の中に引き返し、青葉型も砲撃して援護する。神通が川内を掴むと、引き摺るようにして走る。

 

川内「やったなー!」

 

川内は引き摺られながらも怒りの砲撃を喰らわす。

どうにか物陰に隠れる事はできた。

 

川内「戻って あいつら皆殺しにしてやる!」

 

神通「今は逃げるのが先です!」

 

衣笠「ほら行くよ!」

 

青葉「もう一丁!」

 

ダメ押しの砲撃を お見舞いし、4人は艤装を解除して敷地の横を流れる川に飛び込んだ。

男達は川に向かって銃を乱射するが、川内達は川の中を泳いで その場から離れるのだった。

 

 

・・・・・・

 

工事現場から かなり離れた場所で、川内達は川から陸に上がる。

 

衣笠「う~、さむっ・・・!」

 

川内「この傷、血が止まらないんだけど・・・」

 

川内の肩からは流血している。通常なら掠り傷にもならないはずだが、あの連中も どうやら艦娘の力を抑制する薬品を利用した銃弾を持っていたようだ。致命傷でなかったのは幸運だ。

 

神通「見せてください・・・弾は残ってないようですね」

 

川内「やっぱり全員やっとくべきだった」

 

神通「・・・謝ればいいんですか?」

 

川内「うん、謝って、可愛く謝って、那珂みたいに謝って」

 

神通「な、那珂ちゃんみたいに・・・?」

 

青葉型は引いた顔で川内と神通を見ている。

どうするか考えて考え抜いた神通は・・・。

 

神通「ね、姉さん、ごめんね!きゃはっ☆」

 

「「・・・・・・・・・」」

 

川内「・・・・・・ごめん、やらせなきゃ良かった」

 

神通「やらせといて何なんですか!?」

 

4人は寒さに震えながら鎮守府へと急ぐのだった。

 

 

・・・・・・

 

*Devil May Cry鎮守府 医務室 10月31日 0:03*

 

川内達が戻った報せを受けたダンテは、医務室へと急いでいた。医務室に着き中に入ると、明石と川内、神通、青葉型が居た。

川内は明石から、艦娘の力を抑制する薬品を中和する注射を打たれていた。

 

川内「~~~~!」

 

明石「はい、我慢して、我慢 我慢、すぐに終わるから」

 

川内「~~~~!」

 

明石「はい終わった!もう痛くない、偉かったねー!」

 

ダンテ「おい、大丈夫なのか?」

 

衣笠「あ、提督、バッチリ情報は手に入れたよ」

 

ダンテ「どこがバッチリだ。ババアから用心するように言われたばっかりだってのに、また無茶したのか?」

 

神通「申し訳ありません。相手に気付かれ戦闘になってしまって・・・」

 

ダンテ「傷は?」

 

川内「めっちゃ痛い・・・!」

 

ダンテ「入渠してこい」

 

川内は付き添いの神通と一緒に入渠ドックに向かった。

その後、ダンテは青葉型から新たな報告を聞き、次の手を打つために動くのだった。




次回も よろしく お願い致します!
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