ちょっと無理矢理な部分もありますが、このまま投稿します。
146話です!どうぞ!
*誰かの別荘地 10月31日 9:14*
青葉型が手に入れた買い手の情報により、ダンテと長門型、そして夕張は、バンの中で次なるターゲットを確保しようとしていた。
買い手の内の1人、その人物の名は『ジョン・グルーバー』。海外の経営コンサルタントでアメリカ人とオーストラリア人のハーフ。経営コンサルタントと言えば聞こえはいいが この男、犯罪組織も相手に仕事をしている。この男が次のオークションで艦娘を買うつもりだ。日本に別荘を持っており、丁度 日本に滞在していた。
ダンテは双眼鏡で別荘に居る男を見ていた。
ダンテ「若いな」
陸奥「若くても碌でもない奴なんでしょ?いくつかの犯罪組織に経営アドバイスしてるみたいだし」
ダンテ「頭 悪そうだが、アドバイスなんかできるのか?」
その男の姿は髪がボサボサで、タンクトップに下着、上からバスローブを羽織ってるだけの だらしない格好をしていた。
ダンテ「サクッと行って捕まえてくるか」
夕張「ダメダメダメダメダメ!」
ダンテがバンから出ようとしたが、夕張が慌てて引き止めた。
この別荘のセキュリティシステムは かなりレベルが高いらしい。無理矢理 中に入ろうとしても警報が鳴る。ハッキングでシステムに割り込んだだけでも警報が鳴る。気付かれると逃げるチャンスを与えてしまうので、正面突破はできない。
夕張が作った盗聴器で、ダンテ達はグルーバーの話し声を聞く。グルーバーは誰かと電話していた。
グルーバー『そうだ、艦娘を安く買える機会が回ってきた。買ったら全員、メイドとして働かせて夜の相手もバッチリだ。お前にも貸してやるよ。・・・・・・おいおい、今日はハロウィンだぜ?前祝いにパーティーしようぜ?お前も来いよ』
陸奥「・・・最低」
夕張「・・・変態」
長門「外道が・・・!」
ダンテ「おい、こいつのマヌケな話ずっと聞かなきゃダメなのか?」
夕張「こっちは準備できたから」
夕張は無線LANチップと空き缶で、小型アンテナを作っていた。
システムの最大の欠点は、それを扱う人間だ。ならば人間を操ればいい。夕張が作った この小型アンテナを使えば、防犯装置に繋がる信号を断てる。
夕張は小型アンテナのスイッチを入れる。すると、すぐに別荘の警報が鳴った。
グルーバー『ったく、何なんだよ!明日 警備会社に文句 言ってやる!』
グルーバーは誤作動と思い、パスワードを入れる端末の方に行く。
こうして警報が鳴れば、あとは それを止めるパスワードを見るだけ。そうすれば、無理矢理 中に入る必要はなくなる。
夕張「1・5・3・9・・・苺サンキュー!」
長門「随分 覚えやすいな・・・」
陸奥「やっぱり頭 悪いかも・・・。一面ガラス張りの別荘でカーテンしてないし、あれじゃ“パスワード見てください”って言ってるようなものね」
ダンテ「よし行くか」
夕張「だから すぐに突撃しようとしないで!」
ダンテ「まだかよ・・・」
長門「あいつが寝静まってから中に入る」
陸奥「その方が簡単に捕まえられるでしょ?」
ダンテ「用心深い事で・・・」
それからダンテ達は、ジョン・グルーバーが寝るのを待った。
・・・・・・
約2時間後、意外にも早く、ジョン・グルーバーはベッドで寝始めた。“今日はパーティー”だと言っていたので、それに備えてだろう。思っていたより早くチャンスが回ってきた。
ダンテと長門型の2人は静かに別荘に近付く。
陸奥がセキュリティのパスワードを入力すると、玄関の鍵が開いた。ダンテは すぐに寝室に行き、長門と陸奥は別荘の中を物色していた。
寝室に入ったダンテはベッドを見下ろしていた。ジョン・グルーバーは安眠マスクをして よく寝ている。
と思いきや、ジョン・グルーバーがモソモソと動き頭を上げる。何か気配でも察知したのか、安眠マスクを外した。寝起きのジョン・グルーバーとダンテの眼が合う。
グルーバー「うわぁぁっ!?誰だ この犯罪者!」
ジョン・グルーバーはベッドから転げ落ち逃げようとする。ダンテは面倒臭いと思い、溜め息を吐いてから ゆっくりとした足取りで追う。
ジョン・グルーバーが寝室から出ようとした瞬間、角から出てきた長門に顔面を殴られた。見事にヒットし倒れる。
ダンテ「お見事」
陸奥「痛そ~・・・」
グルーバー「あ~・・・鼻が折れた・・・。お前ら誰だよ!?」
長門「お前を拘束する」
長門に腕を取られ拘束されるが、ジョン・グルーバーは口八丁で この状況から逃げようとする。
グルーバー「お前らCIAか?それともFBIか?いくらだ?いくらなら納得する?」
ダンテ「・・・・・・・・・」
長門「・・・・・・・・・」
陸奥「・・・・・・え、何?もしかして私達を買収するつもり?」
グルーバー「うおっ、スゲー美人。なぁ、良かったら今夜 俺と付き合わないか?満足させ━━」
今度は陸奥のパンチが顔面にヒットする。下心 丸出しの発言に、今度は陸奥が我慢ならなかったようだ。
グルーバー「おい、何だよ・・・!お前ら艦娘か?もしかしてアンタも艦娘を買ったクチか?俺も買う予定なんだ」
ダンテ「俺は買ってねぇけどな」
グルーバー「もしかして海軍か?俺を解放しないと後悔するぞ!訴えてやる!」
ダンテ「俺も殴りたくなってきた・・・」
耳障りな声で喚くので、ダンテも だんだんイライラしてきた。ダンテがボコボコにしてしまう前に連れていった方が良さそうだ。
ジョン・グルーバーを拘束した状態で外に出ると、車で待っていたはずの夕張が来た。夕張の顔を見て、またジョン・グルーバーが色めき立つ。
グルーバー「うおっ、また美人・・・けど胸がないな・・・」
夕張「うっさい!」
今度は夕張のパンチが顔面に めり込む。その前に2回 殴られてるのに懲りない男だ。
夕張「提督、こいつの車に乗ってって」
ダンテ「何?何で こいつの車なんだ?」
夕張「ジョン・グルーバーなのに、
グルーバー「おい、俺の車 盗む気か!?ふざけんな この犯罪者!」
陸奥「犯罪者と仕事してる あんたは何なのよ?」
長門「話なら私が聞いてやろう、来い!」
グルーバー「嫌だぁああ!!」
何故この男の車が必要なのかは後ほど説明しよう。
長門がジョン・グルーバーをバンに連れてった間に、ダンテは別荘のガレージを開ける。中にはスーパーカーが2台 置かれていた。
車のロックは開いていたので、その内の1台に乗り込みキーを探す。サンバイザーを下ろすとキーが落ちてきた。
キーを差し込みエンジンを掛け、スーパーカーとバンは鎮守府に戻るために走り去る。
・・・・・・
*Devil May Cry鎮守府 会議室 16:00*
その後ジョン・グルーバーは、FBIに引き渡される事が決まった。陸奥が別荘から持ち出したパソコンを夕張が解析すると、中には犯罪組織との取引記録が残っていた。証拠品と一緒に引き渡すので、FBIも犯罪組織を潰すために動けるので喜ぶ事だろう。
今は鎮守府の牢に ぶち込まれ、駐屯してる憲兵が見張っている。
そして今は、最後の手掛かりを手に入れるための作戦会議中だった。
バージル「なぜ俺まで・・・」
大淀「人が多い方が いい意見が出るかもしれないので、一緒に考えてください」
バージル「直接 行って訊けばいいだろ」
陸奥「そのまま行っても教えてくれないでしょ。何のために車まで盗んだと思ってるのよ?」
バージル「俺の知った事ではない」
オークション会場の場所を教えてくれるクラブには、紹介を受けた買い手しか入れない。違う者が行っても門前払いだ。だからジョン・グルーバーに誰かが成り済まして行かなければならない。
車を盗んだのも そのためだ。ジョン・グルーバーの車は日本でも中々 見ない車だ。それ故に目立つ。先方が車種を把握してる場合、違う車でクラブに行けば別人だと気付かれる。
オークションについて聞き出した男は川内型が監視している。自分の組織 以外の人間とは接触していないようで、こちらの情報が漏れている心配はなさそうだ。
そして今は、誰がジョン・グルーバーに成り済ますかで話が進まなかった。ダンテは こちらの世界で有名になってしまっているので すぐバレる。バージルも双子なのでダンテだと思われる可能性がある。艦娘は女であるため論外。憲兵も仕事で鎮守府を離れられない。ここまで順調だったのに、ここに来てオークション会場に潜入できる者が居なかった。
赤城「どうしましょうか?」
鈴谷「艦娘を売り買いするなんて許せないけど、いい案も浮かばないし・・・どうしよ~・・・」
加賀「・・・・・・?バージル、どこに行くの?」
加賀が見た先では、バージルが会議室から退室しようとしていた。話に加わる気はないようだ。
バージルとしては、喧嘩を売ってきた黒コートの連中を倒し、魔界に戻ってダンテと決着を着けたい。他の事には興味がなかった。
バージル「付き合ってられん、食堂に行く。間宮、茶を頼む」
間宮を同伴させようとしたが、間宮はバージルの前に回り込み道を塞ぐ。
バージル「・・・何をしている?」
間宮「私も艦娘です。艦娘が物みたいに売られるのは許せません。バージルさんも手伝ってください」
バージル「・・・・・・・・・」
間宮はDevil May Cry鎮守府に着任する前、赤城や加賀と同じく横須賀鎮守府に居た。当時の横須賀鎮守府では艦娘は兵器と言われ続け、物扱いを受けていた。物みたいに艦娘がオークションに出されるのは、間宮にとっても目を背ける事はできない問題だった。
すると、飛鷹の意思に反してグリフォンが出てきた。
飛鷹「あんた また勝手に・・・」
グリフォン『なぁ、Vなら行けんじゃね?』
飛鷹「Vって確か・・・」
艦娘達は一斉にバージルを見る。バージルはグリフォンを睨んでいた。
“V”は、バージルが悪魔の部分と人間の部分を切り離した人間の部分だ。そのせいで魔界化が広がったが・・・。ダンテも嫌な顔をする。
グリフォン『Vなら見た目も変わるし絶対にバレねぇ』
間宮「バージルさん、お願いします!」
バージル「・・・・・・・・・」
間宮は目をウルウルさせながら上目遣いで お願いする。そんな間宮を、バージルは苦虫を噛み潰したような表情で見るのだった。
ダンテ「おい、それで
グリフォン『その時は また倒しちまえよ、ダンテちゃん』
ダンテはグリフォンの楽観的な考えに首を振りながら呆れていた。
すると、艦娘達が一斉にバージルに群がる。間宮に続いて目をウルウルさせながら上目遣いで お願いを始めた。囲まれて逃げ場がない。
グリフォン『賛成派 多数で可決ってか?諦めな、バージル・・・・・・ア゛ーーー!!』
幻影剣が飛び、グリフォンの羽に突き刺さる。グリフォンは壁に磔にされた。
グリフォン『飛鷹チャン抜いて!コレ抜いて!』
飛鷹はバージルへの お願いで忙しい。グリフォンは しばらく そのままだった。
そんな中、鈴谷は加わらずにダンテに近付いた。
鈴谷「何か、ハロウィンやれる空気じゃないね・・・」
ダンテ「仕方ねぇさ」
今日はハロウィンだが、艦娘売買の件もあって浮かれている気分ではない。
そこで、騒がしい会議室の扉が勢い良く開かれた。騒いでいた艦娘達やバージル、ダンテと鈴谷も そちらを見る。そこには仮装した ほっぽが立っていた。そして ほっぽの後ろには、苦笑いの鳳翔。
ほっぽ『ハロウィン・・・・・・ヤロウ!』
知らない間に、ほっぽは人間の文化に染まっていた。
“やろう”と言われても、今は何かを楽しむような気分にはなれない。艦娘達が気まずそうな顔で ほっぽを見ていると、鳳翔が自分の考えを話し出す。
鳳翔「ハロウィン、やりませんか?」
瑞鶴「けど鳳翔さん、こんな時にハロウィンなんてしてる場合じゃ・・・」
鳳翔「こんな時だから、じゃないですか?艦娘が売られてるのは確かに許せません。物みたいに買うのも そうです。私も艦娘の仲間を助けたい。でも、少しは息抜きをしないと、気持ちに余裕がないと、成功するものも失敗してしまいますよ?」
艦娘達は互いに顔を見合わせてから、ダンテを見る。どうやらダンテの意見を聞きたいようだ。
鳳翔「提督、いいですか?」
ダンテ「俺は別に構わねぇよ」
蒼龍「じゃあさ、残りの時間はハロウィンパーティーって事で!」
筑摩「利根姉さん、仮装は どうしますか?」
利根「今から作るぞ!」
千代田「今から!?千歳お姉、どうする?」
千歳「う~ん・・・私は そのままでも・・・」
深雪「去年の仮装、どこに仕舞った?」
叢雲「シミ付いてたから捨てたでしょ?」
深雪「何で勝手に捨てた!?」
叢雲「捨てたの吹雪よ」
吹雪「ええ!?私じゃないよ!?白雪ちゃんじゃないの?」
白雪「ち、違うよ!?磯波ちゃんじゃ・・・」
磯波「私でもないよ!?」
深雪「じゃあ誰だよ?!」
初雪「・・・私です」
深雪「お前かよ!」
初雪は手を挙げながら悪い笑みを浮かべて自白した。
艦娘達は もうハロウィンムードになっている。変わり身の早さにダンテも ちょっと引いてる。
艦娘達が浮かれてる隙に、バージルは会議室から抜け出そうとした。すると、コートを誰かに引っ張られた。振り返ると、卯月が初雪 以上の悪い笑みを浮かべながら、バージルのコートを掴んでいた。
卯月「バージル、トリック・オア・トリートぴょん」
バージル「・・・・・・・・・」
その後、残りの時間を使って細やかなハロウィンを楽しんだのだった。
・・・・・・
*グラウンド 11月2日 13:00*
今日はオークション会場の場所を聞き出すために、クラブに行く。そのための準備をグラウンドでするのだが・・・。
ダンテ「おい、本当に大丈夫なんだろうな?」
バージル「心配ない。それに、これ以上こいつらに群がられるのも鬱陶しい」
バージルは この2日間、艦娘達に囲まれ お目目ウルウル上目遣い攻撃を受けていた。鬱陶しく思うバージルは我慢ならず、仕方なく引き受けた。
そうなると今度はダンテの心配事が増える。これからバージルがやろうとしている事は、大惨事を引き起こす前科がある。デビルハンターの お膝元で魔界化が発生しましたなんて笑い話にもならない。ダンテも念のために備えている。
バージルは閻魔刀を抜き、逆手に持ち切っ先を自分に向ける。そして自身の身体を貫いた。
それを見て今度は艦娘達が焦る。とんでもない事を頼んでいたと、やっと自覚した。
飛鷹「ごめんごめんごめんごめんごめん!!」
天龍「俺達が悪かった!自殺とか馬鹿なマネやめろ!」
間宮「もう お願いしませんから!やめてください!」
バージル「ここまで刺して・・・今更やめられるか・・・!」
卯月「こんなグロいの見せられるって分かってたら頼まなかったぴょん!」
更に深く突き刺し、血がドクドク流れる。
今度は止めるために、艦娘達がバージルに群がる。バージルの腕を掴んで閻魔刀を引き抜こうとするが、バージルの突き刺す手は止まらない。
艦娘達がバージルに近付いた事で、次はダンテとグリフォンが焦る事になる。
ダンテ「お前ら離れろ!」
グリフォン『今のバージルに近付くんじゃねぇ!』
バージルを中心に光が爆発的に広がり、ダンテとグリフォンの心配の甲斐もなく、艦娘達が吹き飛ぶ。ダンテも その光に眼が眩み、手で光を遮る。
光が消えて艦娘達が起き上がると、バージルが居た場所に銀髪で露出の多い黒い服、杖を持った男が立っていた。
『・・・・・・誰?』
V「上手くいったようだな。そうだな・・・この姿の時は“V”とでも呼んでくれ」
時雨「あれが、V・・・」
天龍「いや誰だよ!?変わり過ぎだろ!どうなってんだよ!?どうなって━━」
足柄「天龍うるさい!」
ダンテは やれやれと思いながらグリフォンと一緒にVに近付く。
ダンテ「ユリゼンは どうした?」
V「以前のように悪魔と人間の部分を切り離した訳ではない」
レッドグレイブの時とは違い、今回は悪魔の側面を封じ込めただけだ。これなら悪魔の心配もない。
V「だが、このままでは心許ないな。不本意だが、返してもらうぞ」
グリフォン『え、ちょっと!?』
時雨「な、何!?」
Vが手を翳すと、時雨と羽黒の身体からシャドウとナイトメアのコアが飛び出し、グリフォンもVに吸収された。Vの身体に入れ墨が入り、髪が黒く染まる。
その瞬間、Vは頭を押さえながら蹲ってしまった。グリフォンを始めとする3体は、バージルの悪夢そのもの。Vの脳裏には、思い出したくもない悪夢が蘇っていた。
V「(悪夢など・・・見たくないというのに・・・!)」
間宮「あ、あの、大丈夫ですか?」
V「心配は無用だ・・・少し昔を思い出していただけだ」
羽黒「あの・・・ナイトメアさんは どうなっちゃったんですか?」
羽黒の質問を切っ掛けに、Vからグリフォンが出てくる。
グリフォン『俺達ならVに宿ってる、心配ねぇ。いきなりで驚いたが、こうしてると懐かしいなぁ』
V「保険は必要だからな、また お前達の力を借りるぞ」
Vの状態では不安要素もある。以前と違い身体は魔力で強化できるので、少々の事なら死にはしないだろうが、如何せん力が弱い。戦闘になれば自力で対処するには不安が大きい。そのために3体の悪夢と契約し直した。
ダンテとVは、ジョン・グルーバーのスーパーカーに乗り、問題のクラブへ向かった。
どっかでVを出したいなと思ってたんですが、ラストまでの想定している話の中で出すタイミングがなくてですね、無理矢理ですが ここで捩じ込みました。
希望されれば また出すかもしれません。
次回も よろしく お願い致します!