軽い話にするつもりだったんですが、いつも通りの長さの お話になっちゃいました。
ちょっとだけ おふざけもありますが・・・。
152話です!どうぞ!
*Devil May Cry鎮守府 執務室 11月20日 15:08*
Devil May Cry鎮守府に依頼が入った。依頼内容は動物を探してほしいとの事なのだが、ペット探しに似て少し違う。
依頼を出したのは とある動物園で、そこで飼育しているチンパンジーが逃げたそうだ。
大淀「名前は『ロン君』5才、好物はリンゴです」
ダンテ「ふーん」
大淀「提督、ちゃんと聞いてます?」
ダンテ「そういう依頼は断ってくれ。何が悲しくて お猿さん探しをしなきゃならないんだ?」
大淀「もう引き受けました。仕事しないと評判に傷が付きます」
ダンテ「うちは週休6日って忘れてないか?」
大淀「佐世保鎮守府から、借金返済を催促されてます」
ダンテ「シカトして那珂のグッズでも送ってやれ」
大淀「もう送りました」
送ってんのかい!
実は、那珂のグッズじゃなくて神通のグッズを送れと逆に文句が返ってきていた。大淀も そんなこと言われても困る。
ダンテ「なんて我儘な奴だ・・・」
大淀「提督としての仕事をしないなら、チンパンジー探してください」
ダンテ「異世界まで来て猿探しとはね、泣けるぜ・・・」
ダンテは渋々 猿探しをする事にし、翌日から動く事にした。
その間に何人かの艦娘に声を掛けておく。面倒だと思っている仕事を1人でするつもりはない。手の空いてる者、心配になるほど自分に従順な者を連れていく腹積もりだ。
・・・・・・
*正面ゲート 21日 7:00*
朝、正面ゲートに艦娘達が集まった。呼び出しを受けた艦娘は、ペット探しのプロである北上が率いる球磨型。その内の2人は動物っぽいから呼ばれた。
球磨「そんな理由で呼ばないでほしいクマ!」
ダンテ「手伝ったら給料アップだ」
多摩「・・・・・・乗ったにゃ」
大井「払う給料も無いくせに・・・」ボソッ・・・
そして、何の役に立つか分からないが、とりあえず呼んでみた川内型。
川内「せめて理由ちょうだいよ!」
ダンテ「うるさい、黙ってろ」
那珂「(横暴だ・・・)」
ダンテの有無を言わさない雰囲気に、那珂は本当に理由なく呼ばれた事を実感し、神通は心の中で溜め息を吐いた。
次に、こちらも動物っぽいのが2、3人 居るから呼ばれた白露型。
夕立「ぽい?」
時雨「たぶん、白露と僕と夕立の事だと思うよ」
夕立「提督さん、失礼っぽい!」
白露「そうだ そうだ!」
ダンテ「頭 撫でてやるから文句 言うな」
夕立「ぽい~~~!」
白露「エヘヘ~・・・」
頭を撫でられ、白露と夕立は大人しくなった。
次に、司令官のためなら どんな命令も遂行する覚悟がある朝潮と、反抗期 多数。
朝潮「司令官、どんな ご命令も お任せください」
『ちょっと待って!』
やはり朝潮は、どんな任務も受け入れ準備万端だったが、納得できない姉妹艦が待ったを掛ける。
ダンテ「ん?」
満潮「誰が反抗期よ!」
霞「陰口 言うよりマシでしょ!」
大潮「何で反抗期“多数”なんですか!?」
霰「身に覚えが・・・ない・・・」
荒潮「私も~」
ダンテ「朝潮の顔 見てみろ」
朝潮の顔を見ると、とてつもなく残念そうな顔で姉妹を見ていた。生真面目な性格の朝潮からすれば、長女として普段から好き勝手する姉妹に手を焼いている。
やっぱり納得できないので、長女VS反抗期 多数の論争が勃発。構ってる時間が惜しいので次に行く。
そして最後に、司令の忠犬 不知火と、その愉快な姉妹と島風。
黒潮「愉快って言われてもねぇ・・・」
雪風「あはっ、愉快ですか?」
ダンテ「いつも楽しそうだしな」
天津風「島風、大丈夫?」
陽炎「震えてるじゃない」
島風は寒くて震えてる訳ではない。ちゃんと防寒着は着ている。島風が震えてるのは、人間の街に出るのは今回が初めてで緊張しているからだ。本人もトラウマを克服する意思はあるので、頑張ってみるそうだ。頑張れ島風!
島風「だ、大丈夫・・・早く行こ」
島風は先に行こうとして歩き出すが、右手と右足が一緒に前に出て、左も同じだった。ド緊張の島風。
チンパンジー捜索隊は、チンパンジーが逃げ出した動物園がある町へ出発する。
・・・・・・
*町 11:35*
目的地に着いたのだが、道中で艦娘達がコンビニに寄りたがったり、疲れたから休憩で喫茶店に入りたがったりして、思ったよりも到着が遅くなった。ダンテの機嫌は すこぶる悪い。
機嫌が悪いダンテの代わりに、北上が地図を見せながらチンパンジー捜索の指揮を執る。
北上「猿は初めてなんだけど・・・とりあえず、逃げ出した動物園が ここね」
その北側には、今 居る町がある。もし逃げ出して町に行ったとすれば、チンパンジーは目立つ。聞き込みすれば情報が得られる可能性がある。町には那珂と白露型、朝潮型で聞き込みをする。
そして動物園の東側には山がある。動物の本能か何かで山に行った可能性もあるので、そこも捜索範囲に入れる。山には球磨と多摩、木曾、川内、神通、陽炎型が捜索する。
北上「私と大井っち、提督と島風は、1度 動物園で話を聞いてくるね。それじゃあチンパンジー捜索、開始!」
『おー!』
3つのグループは、それぞれの方角に向かって散っていく。
ダンテ達が動物園に向かう道中、島風は擦れ違う人が居るとサッとダンテの後ろに隠れてしまう。そんな様子が 可笑しくて、ダンテも笑っていた。
ダンテ「島風、そんな事しなくても大丈夫だぞ?」
島風「い、いいの、気にしないで・・・」
端から見れば、何かの遊びをしている子供のようだった。
・・・・・・
那珂「そうですか、ありがとうございます」
夕立「ダメっぽい・・・」
朝潮「まだ始めたばかりです。頑張りましょう」
那珂達は しばらく聞き込みをしたが、チンパンジーを見掛けた人は居なかった。まだ聞き込みをしていない場所もあるが、町には来ていないのか?
*山*
山では球磨達が捜索しているが、こちらは中々 調子が良かった。
川内「止まって」
多摩「見付けたにゃ?」
川内「ここ、草が折れてる」
天津風「それが どうしたんですか?」
神通「自然のままなら、こんな風にはなりません。動物か人が通らない限りは」
川内は地面を見る。そこには動物の足跡が残っていた。
川内「う~ん・・・チンパンジーではなさそうだね」
球磨「他の動物が居るなら、食べ物があるはずクマ。それに釣られてチンパンジーも近くに居る可能性はあるクマ」
木曾「なら、このまま行ってみようか」
天津風「(さすが先輩達)」
天津風は先輩の観察眼と判断力に感心していた。小さな事も見逃さない目と、そこから得られたヒントから、先を読み迅速に判断する。天津風は、自分も そんな艦娘になりたいと思うようになった。
*動物園*
動物園に到着したダンテ達は、さっそく担当の飼育員から話を聞く事にした。島風は ずっとダンテに へばり付いて離れないので、正確には北上と大井の2人で話を聞いている。
北上「そうですか。他に変わった事はありませんか?」
飼育員「変わった事ねぇ・・・。あっ、そういえば、逃げ出す前日の夜、他の動物達が妙に落ち着きがなかったんです」
大井「と言うと?」
飼育員の話では、その時間は いつもなら動物達も寝てる時間なのだが、その日は ずっと起きてて檻の中で暴れたりしていたらしい。
その話を聞き、北上と大井は、互いに顔を見合わせた。
大井「それって・・・」
北上「何か引っ掛かるね」
ダンテと島風は、様々な種類の鳥が入った檻の前に居た。まるで動物園に遊びに来た親子のようで、微笑ましい。
島風が横を見ると、他の来場客の親子が居た。親子は手を繋ぎ楽しそうにしている。
島風は1度ダンテを見てから、何を思ったのかダンテと手を繋いだ。
ダンテ「ん?どうした?」
ダンテは自分達の横に居る親子を見て何かに気付き、また島風を見る。
ダンテ「自分もやりたくなったってか?」
島風「う、うん・・・///////」
そこに、飼育員から話を聞き終わった北上と大井が戻ってきた。
ダンテ「どうだった?」
北上「ここの動物、逃げ出した時のために発信器を付けてるみたいなんだけど、どうやらロン君のは機能してないみたい」
大井「それと、逃げ出した前日に、他の動物達も様子が おかしかったみたいです」
ダンテ「それだけだと、何とも言えねぇな」
*山*
その頃 山では、有力な手掛かりを見付けていた。
多摩「あそこ、木の枝が折れてるにゃ」
川内が下に落ちている枝を拾うと、その枝には赤い木の実が実っていた。木に登らない動物なら有り得ない。鳥だとしても、枝を折るには少し太過ぎる。
磯風「チンパンジーの可能性が出てきたな」
神通「散開して周囲を調べましょう」
磯風「うん、早くロン君に会いたい!」
磯風は、チンパンジーを見たくてウズウズしていた。
神通が言った通り、球磨達は広がって周囲を隈無く捜索する。
・・・・・・
*町 15:30*
町で聞き込みをしていた那珂達は参っていた。町にチンパンジーが現れれば、何かしらの目撃情報が出るはず。それなのに、これっぽっちも情報が上がってこないのだ。
霰「ここには・・・居ない・・・のかな・・・?」
霞「そんな気がしてきた・・・」
すると、那珂のスマホに着信が入る。画面を見ると川内からだった。
那珂「もしもし、川内ちゃん?」
川内『那珂、すぐに こっちに来て!見付けた!』
通話を切り上げ、急いで山に向かった。
同じ頃、ダンテ達も神通からの電話で見付けた事を知り、山に向かっていた。
・・・・・・
*山 16:15*
山で全員が合流し、チンパンジーの姿を確認する。チンパンジーは木の上に居るのだが、興奮状態のようで、下手をすると危ないかもしれない。
村雨「それで、どうやって捕まえるの?」
北上「チンパンジーだしなぁ・・・」
白露「やっぱり ここは、食べ物で釣るしかないよね!」
食べ物で釣る作戦、開始!
多摩が持つ釣竿にバナナを ぶら下げ、チンパンジーが来るのを待つ。
多摩「さぁ、美味しいバナナにゃ。今日のために高級なのを買ってやったにゃ」
ダンテ「金は どうした?」
球磨「領収書 貰ったから鎮守府の経費で落としてもらうクマ」
わざわざ値段の高いバナナを買うとは。大淀が それを許すかは疑問である。
多摩「ほ~ら、来るにゃ」
ぶら下げたバナナを揺らすが、チンパンジーは見向きもしない。完全に興味がない。
朝潮「話では、ロン君はリンゴが好きだったはずですが?」
多摩「リンゴにチェンジにゃ!」
球磨「木曾、買ってこいクマ!」
木曾「何で俺!?」
球磨「末っ子をパシりに使うのは常識クマ」
北上「いってらっしゃーい」
大井「早く行きなさい」
木曾は姉4人に追い払われ、泣きながらリンゴを買いに行った。
その後 木曾が買ってきたリンゴで再挑戦するが、結果は散々だった。何のために買いに行ったのか分からん。
因みに領収書は しっかり貰っている。大淀が怒らないか不安である。
ダンテ達は次の作戦に移った。
川内「・・・何これ?」
川内は、ピチピチ全身タイツのサルの格好をしていた。そんな格好をさせられてる川内は納得できず、かなり不機嫌だった。
北上「ロン君はオスだからね、メスが誘惑したら下に下りてくるかも」
川内「だからって何で私!?」
北上「猿に襲われても平気そうだから」
川内「提督は何で選択肢に入ってないの!?」
北上「オスだから」
ダンテ「“オス”って言うな、言い方に悪意を感じる」
そう、次の作戦はチンパンジーに近付いて行う。興奮状態のチンパンジーが相手では危険なので、皆は川内を犠牲にしようとしていた。
多摩「早く行けにゃ、メスザル」
時雨「言い方・・・」
多摩の言い方に、時雨と他 数名は苦笑いだ。
川内は納得できないまま、渋々チンパンジーが居る木に近付く。
メスの誘惑作戦、開始!
川内「うっふ~ん、あっは~ん、美人なメスチンパンジーだよー、うっふ~ん」
川内はセクシーポーズでチンパンジーを誘惑する。それを見て、ダンテ達はドン引きしていた。
『(きっつ・・・)』
川内を見たチンパンジーは、何か色々 投げてきた。川内に集中砲火だ。
川内「イタタッ!痛い!イタタタタタッ!」
ガンガン物を ぶつけられ、川内が被弾していく。それを見てチンパンジーは声を上げ、枝でジャンプしながらテンションが上がっていた。どうやら笑っているようだ。
川内「やったなー、この猿!」
キレた川内は直接とっ捕まえる作戦に勝手に移行する。猿も顔負けな速さで木を よじ登り、チンパンジーに接近していく。腕を伸ばし捕まえようとするが、チンパンジーは それを躱し、逆に川内の顔を引っ掻く。
チンパンジーは別の木に飛び移り、川内が乗ってる枝が折れた。鈍い音を響かせながら、川内は地面に落ちた。
神通「姉さん!」
チンパンジーは町の方角に向かって木を飛び移り、移動していく。
ダンテはアイボリーを抜き、照準を合わせる。ダンテの考えでは、チンパンジーが足場にしている枝を撃ち抜き、そのまま落下させて捕まえようと考えていた。
島風「やめて!」
ダンテ「島風!?」
ダンテの その行動を見た島風は、ダンテがチンパンジーを撃とうとしてるように見えた。ダンテの腕に しがみ付き、撃たせないようにする。
ダンテが最後にチンパンジーが居た場所を見るが、チンパンジーは姿を消していた。
その後もチンパンジーの捜索は町と山で行ったが、発見には至らなかった。
・・・・・・
*ホテル 22日 13:45*
安ホテルに泊まり、翌日もチンパンジー探しを続けていた。朝から動いていたが、チンパンジーを見付ける事は叶わなかった。
そこで、北上は鎮守府に助っ人を要請した。来たのは鎮守府に着任している綾波型の朧、曙、漣、潮の4人。ダンテは、何故この4人を呼んだのか分からなかった。
漣「うちの ぼーのに任せてください!」
曙「“ぼーの”言うな!て言うか、何で呼ばれたのよ?!」
漣は胸を張り自信満々だが、曙は何も聞かされていないのか、状況説明を求めていた。
北上「じゃあ準備して」
漣「アイアイサー!」
曙「ちょっと何!?やめてよ!」
皆が見てる前で、曙は漣に服を剥ぎ取られ、下着だけになる。
曙「こっち見んな、クソ提督!」
ダンテ「あ、悪い」
そして慣れたもので、ヒラヒラした可愛らしい服を着させられた。
朧と潮、そして朧の友達であるカニさんが、パソコンやら何やら機材の準備をする。
曙はカメラの前に立たされた。
曙「いったい何なのよ!」
漣「配信 始まってるよ」
曙「えっ、嘘っ!?皆ー、ぼのたんだよー☆」
配信が始まってると知り、慌てる曙。曙の変わり身に、ダンテは唖然としていた。こんな曙 知らない。
皆は憶えているだろうか?
以前ネロも鎮守府に居た頃、鎮守府が借金まみれになり、艦娘達が必死に お金を稼ぐために奔走した時があった。その時に、綾波型は曙をネットアイドルにし、投げ銭で稼ごうとした。結果は好評で、今では滅茶苦茶ファンも定着している。那珂よりアイドルしていた。
曙「実はー、今日は皆に お願いがあるのっ☆」
曙が逃げたチンパンジーについての情報を求むと、配信を見ていた全国のアイドルオタクが一斉にネットで調べだした。すると情報が馬鹿みたいに集まってくる。
曙「はい」
ダンテ「お、おう・・・」
集まった情報の中で、1番 有力な情報を書いた紙をダンテに渡し、曙は不機嫌そうにホテルの部屋から出ていった。
ダンテは まだ唖然としている。
他の艦娘達は この事を知っているので、特に騒ぐような事はなかった。1人を除いて。
川内「那珂、あんたの時代は終わったね」
那珂「まだバリバリ現役ですけど!」
朧と漣、潮も機材を纏め鎮守府に戻った。
その有力な情報というのが、今日の朝に動物園で見たというネットでの情報。住み慣れた場所に戻ったのだろうか?
他は既にダンテや艦娘達が調べた後だったので、ダンテ達は動物園へと向かった。
・・・・・・
*動物園*
ダンテ達が動物園に着くと、動物園は大惨事となっていた。檻から動物達が逃げ出し、来場客やスタッフを襲っている。
川内「何で こんな事に・・・?」
倒れてる飼育員を起こし呼び掛ける。飼育員は生きているが怪我をしている。
飼育員から聞けたのは、逃げ出したチンパンジーが戻ったと思ったら、鍵を盗み他の動物達の檻を開けたらしい。動物達は檻を出ると人々を襲い始めた。
このまま放っておく訳にもいかない。ダンテ達は すぐに行動に出た。
ダンテ「俺と川内型で動物の相手だ。他は避難に回れ」
『了解!』
球磨型、白露型、朝潮型、陽炎型、島風は避難誘導のために方々へ散っていく。
那珂「はい、はい、はいはいはい♪」
那珂が歌い、動物達の気を引く。動物達は一斉に那珂に突進してきた。
那珂「ヤバッ!」
川内「それっ!」
神通「そこです!」
那珂が焦っていると、川内と神通が小さな球体を投げた。球体から煙が上がり、動物達の視界が遮られる。煙幕により、動物達の動きが止まった。そこに、ダンテがキングケルベロスで氷の壁を作り出し、動物達は冷たい氷の檻に閉じ込められた。それを繰り返し、まだ残っている動物達も捕獲していく。
キングケルベロスの鎖が伸び、上空を飛ぶ鳥類を拘束する。そのまま地上に引き摺り下ろす。
川内「こらっ、暴れるな!」
地上に引き摺り下ろされた鳥類を、川内型が木箱の中に入れていく。これなら暴れても外には出れない。
動物達を次々 確保していくが、巨体を持つ動物が現れた。いや、違う。それは悪魔だ。
悪魔『邪魔をするか人間!』
その悪魔の見た目は、青い炎の鬣を持つ獅子の姿をしていた。
ダンテ「動物の様子が おかしくなったのは、お前のせいだな?」
悪魔『儂は こいつらを、人間共から自由にしてやったまでだ。最初は猿を使ったが、中々 言う事を聞かなくてな。最後には上手くいったが、お前達のせいで台無しだ』
ダンテ「操っといて何が自由だ。来いよ、調教してやる」
悪魔『人間風情が愚弄するか!』
ダンテは手を叩きながら悪魔を挑発する。それに怒りを露にした悪魔は、ダンテに噛み付くために飛び掛かる。だが、それは空振りに終わった。ダンテの姿が消えた。
悪魔が四方を探し回ると、背中から声がした。
ダンテ「餌が欲しいなら大人しくしろよ。ここは動物園だぜ?」
ダンテは悪魔の背中で優雅に座っていた。
ダンテを振り下ろすために悪魔が暴れると、ダンテは背中から飛び降りた。
ダンテ「さぁて、サーカスの時間だ」
ダンテは魔剣ダンテを出す。
悪魔は前足を叩き付けてくるが、ダンテは魔剣ダンテで横に受け流し、逆に斬り掛かりダメージを与える。
悪魔が地団駄を踏むように暴れるが、ロイヤルガードの『ブロック』で全て防御していく。
『リリース』で溜まった力を一気に解放し、悪魔を吹き飛ばす。
悪魔が体勢を立て直すと、鬣から青い火の玉が幾つも現れ、それは一斉にダンテに向かって飛んでいく。ダンテは宙に浮きながら回転し、キングケルベロスを振り回しながら火の玉を打ち返す。
悪魔が燃える尻尾で地面を叩くと、ダンテの足下が青く光る。ダンテは地面を転がり そこから離れると、地面から火柱が上がった。それだけでは留まらず、ダンテを追うように火柱が何度も上がる。
ダンテ「どっかで見たような技だな!」
最後の火柱を躱して跳躍すると、バイク形態のキャバリエーレに乗る。悪魔はダンテを追い、園内でチキンレースが始まる。
ダンテは180度ターンすると、キャバリエーレと共にジャンプし、後輪を悪魔に ぶつける。
悪魔の背中に着地し、分離させたキャバリエーレの刃で悪魔の頭部をガリガリ斬る。
悪魔『降りろ虫けらがぁ!』
悪魔の尻尾がダンテを拘束し、地面に叩き付ける。ダンテは意に介した様子もなく、エボニー&アイボリーを抜き悪魔に高速連射する。
拘束が解けると、様々な銃火器を使い回して悪魔を攻め立てる。
悪魔『むぅっ・・・!』
ダンテ「首輪してやらないとな!」
キングケルベロスの鎖を悪魔の首に巻き、力任せに悪魔を振り回す。地面に叩き付け、魔剣ダンテの突き技『スティンガー』を繰り出す。更に斬り上げながら宙に浮き、急降下しながら魔剣ダンテを振り下ろす。
キングケルベロスで悪魔を氷漬けにし・・・
ダンテ「
キングケルベロスの棍を叩き付けると、悪魔と共に氷が砕けた。
それと同時に、暴れていた動物達が全て大人しくなった。元凶を倒した事で、動物達の洗脳が解けた。
・・・・・・
避難誘導が終わった球磨型、白露型、朝潮型、陽炎型、島風の手伝いもあり、逃げ出した動物達は全て捕獲した。あのチンパンジー以外は。
川内「ほ~ら、こっちおいで~」
川内は そっとチンパンジーに近付き、間合いを詰めると飛び掛かった。チンパンジーはジャンプして躱し、川内の背中を踏み付けて逃げた。
川内「あんにゃろー!悪魔 倒しても同じじゃん!」
那珂「待て待てー!」
神通「ロン君、こっちに おいで~」
磯風「ロン君 可愛いなぁ~!」
陽炎「い、磯風?」
その後 飼育員の手も借り、どうにかチンパンジーを捕獲する事ができた。
飼育員の話では元々イタズラ好きらしく、艦娘達とも仲良くなったが、川内は最後まで仲良くなる事はできなかった。
・・・・・・
*町*
仕事も終わり、ダンテ達は帰路に着いていた。
動物園は色々と損傷もあるため、その修理費も必要であろうから、結局 報酬は貰わなかった。
霞「結局タダ働きじゃない・・・」
荒潮「でも、動物達は助けられた。それでいいんじゃないかしら~」
黒潮「そうやね」
球磨「提督、給料アップの話は どうなったクマ?」
ダンテ「ん」
多摩「何にゃ?」
ダンテは数枚の紙切れを渡した。それは動物園の無料入場券だった。報酬の代わりに、ダンテは これを貰っていた。
ダンテ「それで我慢してくれ」
球磨「最初の話と違うクマ!金 寄越せクマ!」
ダンテ「タダで動物 見れるんだからいいだろ。あ、お前らは どっちかって言うと、檻に入って見られる方か?ハッハッハッ!」
球磨「ふざけんなクマ!このブラック会社!」
多摩「給料 払えにゃ!悪徳企業!」
ダンテ「うちは自営業だ」
球磨「クマー!」
多摩「にゃー!」
ダンテ「イテテ!やめろバカ!」
ダンテは球磨と多摩に揉みくちゃにされ、他の艦娘もダンテに意趣返しするために参戦する。
そんな中、通りすがりの人が横切るが、島風は来た時と違い、誰かの後ろに隠れたりしない。その事に、天津風が気付いた。
天津風「島風、あんた平気なの?」
島風「あ、そういえば・・・」
動物園での避難誘導の時、島風は必死に来場客を逃がしていた。それもあってか、気付けば島風は人間に慣れていた。それを自覚し、島風も笑顔を見せる。陽炎型は島風を囲み、一緒に喜んでくれた。
雪風「司令、島風ちゃんがトラウマを克服しました!」
他の艦娘達に揉みくちゃにされ、ダンテは それ処ではないので聞いていない。
それでも全て元通りになり、今回の事件によって島風もトラウマを克服できた。
めでたし めでたし。
次回も よろしく お願い致します!