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157話です!どうぞ!
*街 11月30日 13:24*
横須賀提督と健が乗った車の車列は、やはり渋滞に嵌まっていた。進んではいるが、徒歩に負けるような進み具合だ。
横須賀「着くまで どれくらい掛かる?」
横須賀提督が到着時間を聞くと、運転手である捜査官が無線で前の車両に居る仲間に連絡を取り、交通整理の警察に優先的に道を空けてもらえるように連絡する事が決まった。
だが その無線は、この混乱を引き起こした者達も聞いていた。
*???*
トレイ「杉山 健が現れました。目的地、海軍大本営」
トバル「よし、このまま情報を集めろ」
女「周波数を隔離、3台を追跡して。それと横須賀鎮守府の提督の資料を見せて」
女は健を抹殺するために、ヘリで探している仲間に無線を繋いだ。健の居場所を伝えると、ヘリは すぐに急行する。
*街*
大本営に向かう車列。車内では健が駄々を捏ねていた。
健「ねぇ、そこのコンビニに寄ろうよ。くどいかもしれないけど━━」
横須賀「ちょっと静かにして」
健は全く話を聞いてくれない状況に、疲れた顔をしていた。
無線の声に誘導されながら車列は進み、横須賀提督は ずっと疑っていた事を追求する。
横須賀「どうして嘘 吐いたの?」
健「嘘?僕が?」
横須賀「あの写真のハッカー達よ。知ってたんでしょ?私は軍人よ、嘘は見抜ける。正直に言いなさい」
健は少し考え、諦めた顔をして話し始めた。
健「いいよ、分かった・・・・・・ライバルだ。変動型 暗号アルゴリズムを開発したソフト会社が、“解読されないか調べたい”と言ってきた。それで僕は、セキュリティにトライしてみた。“
横須賀「仕事の後は殺される」
横須賀提督は今回の事件の経緯が見え、納得したような、どこか呆れているように健の言葉を引き継いだ。
サイバーテロ組織はソフト会社と偽り、健や殺されたハッカー達を雇っていた。そしてハッカー達が解読したプログラムを使い、今回の事件を引き起こしたのだ。
そこまで話した健は気持ちが抑えられなくなったのか、横須賀提督に向かって懺悔を始めた。
健「神に懸けて誓うよ、あんたに誓ったっていい。アルマゲドンの片棒を担ぐとは夢にも思わなかったんだ」
『その先を左です』
捜査官「セクシーな声だね。でも何故こっちへ?」
捜査官が誘導される方角に疑問を抱いていると、その無線の声に健が固まった。
健「まさか・・・」
『関係班へ、海軍捜査部の車両3台 接近中』
警官「了解」
無線から聞こえる指示に、交通整理をしていた警官が封鎖している道を空ける。車列は その道に進んでいく。
そんな時、健が声を荒げた。
健「彼女だ!」
横須賀「彼女?」
捜査官「誰?」
健「奴らだ」
横須賀「犯人グループ?」
健「絶対に あの女だ、あの声だ」
横須賀提督は車両の無線を取り、何故か無線から聞こえる犯人の声と話し探りを入れようとする。それを見て、健も焦る。
健「話さない方が━━」
横須賀「君は黙ってて。本部、そっちは どう?“587”の発生で てんてこ舞いでしょ?」
?『えぇ、全車 出動させました』
無線からの返答に、横須賀提督は確信を持った。こいつは警察でも、海軍捜査部でも、ましてや陸軍でもないと。
横須賀「私は軍人だけど、警察が どういう体制で動いてるかは知ってる。587は“痴漢事件の暗号”よ。それだけで全車 出動ですって?猿芝居はやめてボスを出しなさい」
自分達が犯人に誘導されていると分かり、捜査官は無線で他の車両に進路変更するように伝えた。
裏道に入るが、位置は犯人達に丸見えだった。車のGPSで信号を追跡されている。
すると、無線から男の声が聞こえてきた。
?『横須賀鎮守府の
横須賀「“大佐”よマヌケ、アホンダラ。自己紹介しに行かせてもらうわ、刑務所へね」
?『それは どうかな、大佐。自己紹介は不要だ。住まい、住宅ローンの額、軍に入隊して何年か、全部 知ってる。舞鶴鎮守府の旦那は?悲しいね、離婚したか。3歳になる子供達が気の毒だ』
犯人は横須賀提督の経歴やプライベートまで知っている。その事に、横須賀提督の表情も険しくなる。
?『20年以上 国に奉仕して、貰える年金これっぽっち?それに・・・アンタの退職金ゼロになった』
犯人は横須賀提督の個人情報まで操作し、将来 貰えるはずの お金を全て消されてしまった。きっと犯人グループは笑っている事だろう。
そこで、犯人から1つの提案をしてきた。
?『埋め合わせをさせてくれ。次の角で坊やを撃って逃げろ。そうすればアンタの借金はチャラ、子供達の将来も保証しよう』
横須賀「いいわね、魅力的な話だけど・・・パスするわ、ゲス野郎」
?『大佐、お前はデジタル時代の鳩時計だ。アンタは負ける』
横須賀「かもしれないわね。それとも私が あんたを見付けてボコボコにするかもよ?」
挑発を続けて相手が どう動くか様子を見ていたが、それっきり無線から声はしなくなった。
その代わり、ヘリのプロペラ音が近付いてきた。黒塗りのヘリから銃撃を受ける。
横須賀「危ない、伏せて!頭を下げて!」
捜査官達は車から降り、交通整理の警官も銃を抜いて応戦する。だが、射撃の精度は あちらの方が上で、次々と捜査官や警官が倒れていく。
横須賀「畜生、何なのよ!」
全員倒されると、横須賀提督は運転席に移り車をバックさせる。180度ターンで向きを変え、ヘリから逃げる。ヘリは車を追い、銃撃も止まらない。
どうにか逃げ続けていたが、行き止まりに追い込まれてしまった。銃弾の雨が降り注ぎ、もう逃げられない。
すると・・・
ネロ「やめろぉおおおおおお!!」
ネロが現れた。ネロは跳躍し、両手で持ったレッドクイーンを振り上げた体勢で飛んできた。
回転するプロペラが全て、レッドクイーンの刃に斬り落とされる。ヘリは錐揉み回転しながら墜落し、乗っていた武装集団は近くに居た警官達に拘束された。もっと高い位置にヘリが飛んでいれば爆発炎上していただろうが、低空飛行していた お陰で生きたまま捕らえる事ができた。
ネロは銃撃されていた車に駆け寄り、ドアを開ける。
ネロ「アンタは・・・!」
横須賀「君は確か・・・ネロ君じゃない!ヘリ落としたの君?」
ネロ「まぁな」
横須賀「君も大変な時に戻ってきたわね」
ネロ「みたいだな」
ネロは簡単にだが、横須賀提督からサイバーテロが起きている事と、その鍵を握っているであろう健を大本営に移送していた途中だった事を聞かされる。
ネロ「2人だけで行けるか?良かったら俺の仲間に送ってもらうけど?」
横須賀「心配してくれて ありがとう。こっちは大丈夫だから」
健「ねぇ、送ってもらおうよ。何か色々ヤバいしさ」
横須賀「健、あんた黙んな」
横須賀提督は健を連れて、徒歩で大本営に向かった。
2人を見送っていると、加賀に声を掛けられた。どうやら大型のテイラー・ドローンが現れたそうだが、そこは まだ避難が終わっていないらしい。
ネロと加賀は急ぎ その場所へ向かった。
*???*
健へ差し向けたヘリの抹殺部隊が墜落したのは、サイバーテロ組織も街の監視カメラを使いリアルタイムで見ていた。
トレイ「ヘリ部隊、落とされました」
トバル「クソッ!使えない奴らめ・・・!デモンストレーションは終わりだ。テイラーを呼び戻せ」
トバルは健の抹殺を諦め、部下達に撤収作業を命じた。
しかし、アレックス・テイラーは無線に応じず、連絡が取れなかった。
・・・・・・
テイラー「日本国民よ、僕は戻ったぞ!」
警察が即席の規制線を張り銃撃戦になるが、ドローンの装備に手も足も出なかった。
規制線の周りでは、まだ民間人の避難が終わっておらず、野次馬も多く集まっている。
すると、ダンテとネロのコスプレをした2人の子供が規制線の中に入ってしまった。
2児の母は戻るように叫ぶが、子供達はアレックス・テイラーと警察の間に立ち動かない。
警官「発砲を中止!発砲を中止!」
警官も隠れているパトカーから出て子供を連れ戻そうとするが、ドローンからの攻撃を受け中々 飛び出せない。下がるように叫ぶが、子供達は動かない。
野次馬も どうなってしまうのかと固唾を飲んで見守っている。
アレックス・テイラーは2人の子供の姿を見て嬉しそうに叫ぶ。
テイラー「日本国民よ、喜べ!英雄が戻ったぞ!」
母親は子供達を連れ戻そうと規制線の中に入ろうとするが、野次馬を抑える警官に止められる。我が子を救うために母親も必死だ。
兄弟は お互いに顔を見合せてから、玩具の剣を持ってアレックス・テイラーを見詰める。
テイラー「勇敢だな。僕が怖くないのか?」
アレックス・テイラーは ゆっくりとドローンを1歩1歩 進ませる。2人の子供を見せしめに殺すために。
すると、野次馬が静かになり、警察も驚いたような顔をしている。アレックス・テイラーも自分の眼を疑うような顔をする。子供達の背後から、大きな影が差す。
?「よぉ、
ダンテとネロと呼ばれ、子供達は自分達に言われてると気付いた。後ろを振り返ると、ネロと艦娘の加賀が立っていた。
ネロは しゃがんで子供達と目線を合わせる。
子供「来てくれるって信じてた」
ネロ「あぁ、俺とダンテの代わりを ありがとう。君達は勇気があるな。だけど危ないだろ?あとは俺に任せて、ママの所に行け。いいな?」
ネロとハイタッチした子供達は、母親の元に戻った。野次馬から歓声が上がる。
テイラー「お前かダンテに会えるのを楽しみにしていた!」
ネロ「俺は会いたくなかったけどな!その人形から出て自首するなら、ケツ蹴っ飛ばすだけで許してやる!」
テイラー「ふざけるな!掛かってこい!民衆が見てる前で なぶり殺してやる!」
加賀「ネロ?」
ネロ「上等だ。俺は この世界に戻ったぞ」
ネロは背中からレッドクイーンを抜いて構えながら笑い、加賀も艤装の弓矢を構える。
テイラーはドローンのハッチを閉じると、他のドローンも動き出しミサイルを いくつも発射する。
加賀は艦載機を発艦。艦戦と艦爆がテイラー・ドローンに攻撃を仕掛ける。
ネロはミサイルの間を駆け抜けていくと、左右と後方でミサイルが着弾する。飛び上がり、大型ドローンにレッドクイーンを振り下ろす。
ネロ「
振り下ろされたレッドクイーンの刃が、大型ドローンのボディと ぶつかり火花が散る。しかし、大型ドローンには傷1つ付いていない。
ネロ「っ・・・!?」
ネロを捕まえようと大型ドローンの両手が迫るが、ネロは大型ドローンを蹴り後ろに飛び退く。
もう1度 斬り掛かり、ネロは確信を得た。
ネロ「魔界金属か・・・!」
テイラー『そうだ!以前のスポンサーから譲ってもらった物で造った品だ!凄いだろ!』
大型ドローンから誇らしげなアレックス・テイラーの声が響く。
以前アーロンと繋がりを持っていた時に、アレックス・テイラーは魔界金属と それの加工方法を手に入れていた。試作機の1つとして製造された大型ドローンだが、今回の事件のために投入してきたようだ。動いているところを見ると、試作機とは名ばかりの完成品に思える。
ネロは地面を蹴り、再度 斬り掛かる。
テイラー『何度やっても同じだ!』
大型ドローンもネロを捕まえようと、また腕を伸ばす。すると、ネロの背中から魔力で具現化した、翼のある蒼い腕が現れた。
その腕と翼は、ネロが真の力に目覚めた事で具現化した『デビルブリンガー』だった。
以前は悪魔の右腕こそがデビルブリンガーだったが、父であるバージルに右腕を奪われ、戦いを経て真の力に目覚めた結果、背中に2本のデビルブリンガーを具現化できるようになった。翼を広げ空を飛ぶ事も可能だ。
おそらく、ネロにとっての力の象徴が“腕”なのだろう。
迫り来る大型ドローンの腕を、デビルブリンガーが受け止める。
ネロの背中に具現化したデビルブリンガーの鮮やかな色に、加賀は一瞬 見とれてしまったが、すぐに意識を切り替え、人間サイズのドローンの殲滅に戻る。
テイラー『潰してやる!』
ネロ「やってみろよ」
大型ドローンはネロを叩き潰すために力を込めるが、デビルブリンガーが それを抑えて びくともしない。終いには、腕の関節部分から異音が鳴り、煙が噴き出す。負荷の掛け過ぎだ。
テイラー『なぜ・・・なぜドローンのパワーに耐えられる!?』
ネロ「そんな人形とは出来が違うんだよ!」
大型ドローンの腕を押し退けると、大型ドローンの左腕がダランと垂れて動かなくなってしまった。そのせいで、ドローンからはアレックス・テイラーの焦る声がデカデカと聞こえる。
ネロ「前から お前を殴りたいと思ってたんだ。チャンスが巡ってきたぜ!」
ネロは跳躍し、空中に滞空したままデビルブリンガーで殴る。殴って殴って殴りまくる。更にレッドクイーンを背中から抜き、大型ドローンに振り下ろす。その刃を、大型ドローンは残っている右腕で防いだ。
テイラー『ムダだ!そんな剣で、僕のドローンを斬れる訳がない!』
ネロ「だったら教えてやるよ。俺に斬れない物なんざ・・・ないってなぁ!」
ネロはレッドクイーンのグリップを捻り、腹の底から響くようなエンジン音が鳴り響く。『イクシード』を発動し、刀身に熱を帯びたレッドクイーンを押し込んでいく。
レッドクイーンの熱が上昇し、炎が噴き出す。
すると、大型ドローンの腕が斬り落とされた。切断面は融解したような斬り口だった。
純粋な魔界金属だけなら そうはならなかったかもしれないが、アレックス・テイラーはコスト削減で人間界にある金属も混ぜていた。本来 発揮される魔界金属の強度は失われていた。
テイラー『有り得ない!何で斬れる!?』
ネロ「有り得ないのは お前が懲りてない事だ!」
デビルブリンガーで大型ドローンの顔面を殴り、薙ぎ倒す。
ネロ「ムダに硬いな、畜生・・・」
まるで痛みを振り払うかのように、右側のデビルブリンガーの手をプラプラさせながら ぼやくネロ。本当に痛い訳ではないが、気分で そうしている。
そろそろ終わらせるために動こうとするが、何やら後ろが騒がしい。ネロと加賀が そちらを振り向くと、警官達が迫り来る何かに止まるよう叫んでいた。ニコが運転するバンだった。
バンは止まらず、猛スピードで突っ込んでくる。警官達は轢かれると堪ったものではないので、横に避難する。
バンはバリケードに使われていたパトカーに突っ込み弾き飛ばし、ネロの5メートルほど後ろで90度ターンして止まった。
何事かと思っていると、ニコがネロに向かって何かを投げた。ネロは それを上手くキャッチすると、ニコがキレ散らかす。
ニコ「このオタンコナス!それ忘れるなって いつも言ってんだろうが!」
ネロ「何 怒ってんだ?」
ニコ「いいか?それは お前が使ってこそ真価を発揮する。私が造る物は━━」
ネロ「“芸術品”、だろ?何度も聞いた」
ニコ「分かってんなら忘れずに使え。次 忘れたら お前を大砲で撃ち出してやるからな」
ネロ「はいはい、使えばいいんだろ、使えば・・・」
ニコが渡した物は、右腕を失くしたネロのために用意した義手だった。その名も『デビルブレイカー』。デビルブレイカーは対悪魔用の性能を有しており、複数あり その性能も違う。ユリゼンとの初戦で撤退したネロが、新たに手に入れた力だ。
ネロはニコの小言にウンザリしながら、右腕を幽体化させ、デビルブレイカーを装着する。
それを見た加賀は口が塞がらない。ダンテやネロと関わり、これまで散々 非常識な光景は見てきたが、まだまだ不思議な事はあるのだと、加賀は しみじみ思った。
ネロが装着したデビルブレイカーは、その内の1つである『オーバーチュア』。
日常生活にも使えるよう、デザインは極めて凡庸な物だが、内部に電撃発生機構が組み込まれている。弱い悪魔が相手なら、この程度でも充分に戦えるだろう。
“オーバーチュア”という名前は、この作品が これから先の序曲に過ぎないという意味を込めて、ニコが名付けた。
そうこうしている内に、加賀の艦載機が戻ってきた。どうやら周辺のテイラー・ドローンの破壊が終わったようだ。
加賀「おかえりなさい」
艦載機が甲板に着艦すると、両腕が破壊された大型ドローンが立ち上がった。
テイラー『このウジ虫があああ!!』
怒りの咆哮と共に、大型ドローンからミサイルが大量に発射される。
加賀「っ・・・!?」
ニコ「マジか・・・!」
ネロ「・・・・・・!」
ニコはバンを急発進させ、ネロは加賀を横抱きに抱えて その場から飛び退く。ミサイルが着弾するが、ギリギリで躱す事ができ3人は無事だった。
大型ドローンの背中にあるジェットブースターが起動し、宙に浮く。
ネロ「おいおい、その玩具、空も飛べるのかよ」
テイラー『生身の お前では空も飛べまい。今日は調子が悪いから出直す事にする。ネロ、次に会う時まで艦娘達との時間を楽しんでおけ。次に会った時が、お前の最後だ!』
アレックス・テイラーは そんな捨て台詞を吐き、大型ドローンが一気に急上昇する。
知らない事は幸せなのだろうか?
それとも不幸なのだろうか?
確かに以前のネロであれば、生身で空を飛ぶのは無理だった。精々 高く飛び上がるくらいだ。しかし、今のネロは昔とは違う。
ネロはデビルブリンガーの翼を広げ、大型ドローンを追うように空へと舞い上がる。その様は、蒼い光を放つ流星が、天へと昇るようだった。
加賀が その光を見詰めていると、ニコは煙草を咥え火を点ける。深く吸い紫煙を吐き出すと、何やらカウントダウンを始めた。
ニコ「3・・・2・・・1・・・」
テイラー『あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!』
ニコ「0!」
ニコのカウントダウンを聞いていると、大型ドローンが落下してきた。0のカウントと共に、地面に ぶち当たる。
デビルブリンガーの翼を広げたネロも舞い戻ってきた。
ニコ「アハーッ!タイミング バッチリだな!」
ネロ「何が?」
勝手にカウントダウンされていたとは知らず、地上に下り立ったネロは首を傾げるしかできなかった。
金属特有の嫌な音が響き、大型ドローンは ぎこちない動きで立ち上がろうとする。それを見て、ネロはオーバーチュアの電撃発生機構を起動した。
ネロ「ビリビリッと痺れな!」
テイラー『アビャビャビャビャビャビャビャッ!!』
オーバーチュアを装備した右腕を突き出し、電撃の掌底打ち『バッテリー』を繰り出す。吹き飛ばされ、オーバーチュアから放たれた電撃が金属のボディを駆け巡る。中に乗るアレックス・テイラーも感電した。大型ドローンは黒煙を上げながら完全に機能を停止し、沈黙した。
決着が着いた事は誰の目にも明らかで、周りに居た野次馬達から歓声が上がる。
ネロ「ノリでやっちまったけど、これ大丈夫だよな?」
ニコ「それは対悪魔用だぞ。乗ってる奴、死んだかもな」
アレックス・テイラーの生死は大型ドローンから引き摺り出して確認するとして、その後 他の場所に分散していた艦娘達から、無線で残っている全てのテイラー・ドローンを破壊した連絡が入った。
一先ずマシーンの破壊活動は止める事はできた。あとはサイバーテロの方だが・・・。
*大本営*
横須賀提督は健を連れ、大本営に到着した。
そして2人が会う事になったのは、横須賀提督を鍛えた師であり、上官でもある大将だった。
大将「では話を聞かせてもらおうか」
横須賀「はい」
健「は、はい・・・」
『Episode舞鶴&横須賀(後編)』の最後にあったシーンは、こういう形で繋がる訳でした。やっと出せて良かったです。
次回も よろしく お願い致します!