Devil May Cry鎮守府   作:しゅんしゅん@よし

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クリスマス関連の お話が、クリスマスまでに間に合わないかもしれないので急いで投稿します。次々と投稿して忙しなく申し訳ないです。

162話です!どうぞ!


Mission162 ウッドローン~社会保証局 潜入~

*異空間*

 

異空間に飛ばされたネロは、そこでバージルと再会し、協力して2人の赤バージルと戦っていた。

ベオウルフを装備したバージルと、それに似た籠手具足を装備した赤バージル、2人の打撃技が ぶつかり合う。

 

バージル「(こいつらの正体が読めたぞ)」

 

バージルは赤バージルの正体に気付いた。恐らく、自分とダンテから奪った力の一部で造られた、ルキフェルスの兵隊だろうと予測する。

 

バージル「だが、力の一部 如きで勝てると思うなよ」

 

バージルは赤バージルを2回 殴り、百烈脚を繰り出す。無数の蹴りが、赤バージルを捉えて攻め立てる。直後、ストレートパンチで赤バージルを吹き飛ばし、バージルは跳躍し、急降下キック『流星脚』も繰り出す。

赤バージルが立ち上がるが、既に接近していたバージルが前宙を繰り返し、その勢いを乗せた踵落としを放つ。

赤バージルが地面に倒れている隙に、バージルはベオウルフの力を溜める。赤バージルが顔を上げた瞬間、2連続のアッパー『ドラゴンブレイカー』で打ち上げた。

 

バージル「まだだ!」

 

今度はミラージュエッジを手に取り、相手を打ち上げる斬擊『ハイタイム』で落ちてきた赤バージルを再び宙へと飛ばす。

自身も飛び上がり、ミラージュエッジを振り下ろして『兜割り』で叩き落とし、ミラージュエッジを逆手に持つと、剣風によって生み出される蒼い衝撃波『ドライブ』を2発 飛ばす。

 

ネロ「舐めるな!」

 

もう1人の赤バージルを相手にしていたネロは、赤バージルの刀の刃を躱し、反撃にオーバーチュアの電撃の掌底打ち『バッテリー』を放つ。

流れるような華麗な動きで一気に踏み込み接近すると、レッドクイーンの斬り払い『ストリーク』を繰り出す。

更にデビルブリンガーで赤バージルを引き寄せ、レッドクイーンから繰り出す『ハイローラー』で打ち上げる。

ネロも跳躍し、赤バージルを逆さまに掴んで回転し、そのまま地面に叩き付けるように投げた。

 

ネロ「刻むぜ!」

 

閻魔刀から次元を斬り裂く『ディメンジョンスラッシュ』を繰り出すと、赤バージルは無数の斬擊に巻き込まれた。

 

バージル「ネロ、何故お前が閻魔刀とダンテの剣を持っている?」

 

ネロ「天龍に渡された!」

 

バージル「返せ」

 

ネロ「これが終わったらな!」

 

赤バージルと戦いながら話し、異空間での戦いは まだ続く。

 

 

*ジミーの自宅 12月10日 1:20*

 

ジミーを どうにか説得し、彼は独自に調べた事を話し始めた。彼はトバル・ラングマンの事と、その目的を密かに調べていたのだ。

4年前、国防相はトバル・ラングマンをサイバー工作員として雇った。

 

ジミー「出勤初日、奴はボスに言った。“この国の公共保安システムは欠陥だらけだ”とね」

 

その時の上司が適当に あしらうと、彼は統合参謀本部の会議に乗り込み、ラップトップ1台で防空総司令部の防御システムを停止させた。頭に銃を突き付けられ、やっとハッキングをやめたのだ。

 

ジミー「ラングマンはラップトップで防空総司令部を震え上がらせるような男さ、分かったか?」

 

呉「どうやったら見付けられる?」

 

ジミー「そんなこと俺が知るか、幽霊だよ。この数年、雲隠れして足取りがない」

 

呉「時間の無駄ね・・・」

 

健「待って おじさん」

 

呉「おじ・・・!」

 

顔を引き攣らせる呉提督を無視し、健は1つ気になる事をジミーから聞き出そうとする。

 

健「ジミー、僕は奴に頼まれて・・・」

 

ジミー「変動型暗号アルゴリズムを使う保安コードを提供した?」

 

健「そうなんだ。何をする気かな?」

 

ジミー「調べたが分からん。そうだ!」

 

ジミーは何かを思い出してソファーに座り、自身のコンピューターを操作する。巨大スクリーンには数々の情報が映し出された。

ジミーの話では、該当するテンプレートを保安システムに使っているのは1ヵ所だけらしい。

 

ジミー「社会保証局って所だ、それも1部門。ウッドローンにある この建物だ」

 

そう言いながら画面に出したのは、何かの機械がある建物内の図だった。それを見て健は顔を険しくさせ、ジミーも興奮気味だった。呉提督は何を言ってるのか付いていけず、チンプンカンプンだった。

 

呉「何?どういうこと?」

 

健「電力消費が・・・」

 

ジミー「膨大だ」

 

健「冷却タワー?」

 

ジミー「ご名答」

 

呉「何の話?冷却タワー?」

 

呉提督の質問に、健とジミーは呆れた顔をした。

 

健「冷やすってこと。大型サーバーは温度が上がるから、冷却が必要なんだけど・・・どうして ここに?」

 

ジミー「どう考えても社会保証局じゃない」

 

 

*???*

 

同じ頃、ウッドローンのサーバーにアクセスしていたテログループが、異常を検知した。自分達以外の誰かが、ウッドローンの施設に侵入していると、技術班のトレイが特定する。

更に その侵入者の特定まで行った。

 

トレイ「“ジミー・ラッセル”、何者だ?」

 

トバル「あのデブか」

 

トバルはジミーを知っていたようだ。

自宅を特定し、テログループは逆にジミーのコンピューターにハッキングを仕掛ける。

ジミーの地下室にあるチャット用のカメラを起動して向こうの様子を探ると、画面には呉提督、健、ジミーの姿が映る。

 

トバル「呉提督の仲間は どこに居る?」

 

トレイ「携帯を追跡、1人おいしい状況ですよ。お顔を拝見」

 

コンピューターを操作し、エレベーターに電力を供給する。エレベーター内の照明が点き、内部の監視カメラに映る青葉の姿が、ジミーの自宅を映す映像の横に映し出される。

 

 

*ジミーの自宅*

 

トバル『ジミー、俺のネットに何してんだ?』

 

突然 声が聞こえ、ジミーは焦る。

直後、巨大スクリーンにトバルの姿が映る。

 

トバル『大佐、生きてたのか』

 

呉「よく言われるわ」

 

呉提督は地下室にあるカメラに手を添え、トバルの視界を遮ろうとする。

 

呉「居場所を突き止められる?」

 

ジミーはソファーから立ち、どこから こちらにアクセスしているのか調べ始める。

すると また、トバルの声が聞こえてくる。

 

トバル『大佐、手でカメラを覆っても、マイクは聞こえてる』

 

ジミーが居場所を特定している間、呉提督は時間を稼ぐために話を引き延ばそうとする。

 

呉「そう・・・確かにコンピューターの事では あんたには敵わないでしょうね。それでも・・・まだ私 生きてるわよ。そっちに味方するワルは そろそろ品薄でしょ?どう?」

 

トバル『・・・・・・・・・』

 

呉「ラングマ~ン?どうやってスカウトするの?殺し屋 斡旋専門のフリーダイヤルでもあるの?それとも宅配便?今“少々お待ちください”って言われてるんでしょ?アジア系やんちゃ娘の宅配便に問い合わせ中で。例えば人を蹴りまくる あの忍者ガール、いい女だったけど補充は難しいでしょ?」

 

トバル『アンタ自分に酔ってないか?あまり調子付くなよ』

 

呉「いい気分でね」

 

トバル『そうか・・・じゃあ これは?』

 

トバルがヘッドセットを装着すると、トバルが映っている映像の横に青葉の姿が映る。それを見て、呉提督の顔から笑みが消えた。

 

青葉『もしもし』

 

トバル『こちら緊急救援サービスです』

 

青葉『あぁ、良かった・・・』

 

呉「青葉ちゃん、聞こえる?」

 

青葉『私は日本海軍Devil May Cry鎮守府所属の青葉です。アメリカ海軍とFBIに協力して こちらに来たんですが、エレベーターに閉じ込められて・・・』

 

呉「青葉ちゃん、電話を切って」

 

トバル『落ち着いて。場所は分かっていますから、すぐに救出します』

 

呉「早く切って!」

 

呉提督が大声を出すと、トバルが咄嗟にヘッドセットのマイクを握る。

 

トバル『大佐、話の邪魔をするな』

 

呉「・・・・・・・・・」

 

トバル『今夜は通報が多く立て込んでいますが、すぐ誰かを送ります。人手が足りない場合は、私が行きましょう』

 

青葉『ありがとうございます』

 

トバル『誰かに連絡しましょうか?』

 

青葉『アメリカ海軍のアイオワさんと、一緒に来た呉鎮守府の提督に。上官なんです』

 

トバル『連絡を取ってみます。もう少しですから ご辛抱を』

 

通話を切りヘッドセットを外し、呉提督を見ながらトバルは笑みを浮かべる。

 

トバル『いい部下じゃないか、会うのが楽しみだ』

 

呉「・・・・・・・・・」

 

トバル『あれ?舌を切られた?どうした大佐、ジョークは?笑わせてくれ』

 

トバルは、東部の供給局で呉提督が言った言葉を使い挑発してくる。

すると口笛が聴こえ、呉提督は横を見た。ジミーが紙を持って こちらを見ている。その紙には、トバルの居場所が書かれていた。“ウッドローン”。

健がテログループに渡した変動型暗号アルゴリズムを使えるのは、ウッドローンにある施設。トバルの居場所もウッドローン。間違いなく そこに何かがある。

呉提督は何も言わず、地下室を後にする。

 

健「どこに?」

 

健は呉提督を追った。

ジミーの自宅の外に出た呉提督は、ジミーの家の車を拝借する。

 

健「待てよ、どこ行くんだ?」

 

呉「どこへ?奴を殺し、部下を救う」

 

健「でも部下が居なかったら━━」

 

呉「来ちゃダメよ、修羅場になる。ここに居なさい」

 

健「いや僕は・・・」

 

呉「君のためよ、勝ち目は薄い。巻き込んで ごめんなさいね。あとで迎えを寄越すから」

 

そう言って呉提督は車に乗り込んだ。エンジンを掛けると、助手席に健が乗り込んでくる。

 

健「勝ち目が薄いなら助ける」

 

呉「・・・・・・ベルトを」

 

ヘッドライトが点き、車はウッドローンに向けて走り出した。

 

 

・・・・・・

 

*ワシントンD.C. 2:50*

 

青葉が閉じ込められているエレベーターのドアが抉じ開けられる。来たのはスーツを着た数人の男達で、エレベーターの中には青葉の姿が。

 

FBI「FBIです」

 

青葉「身分証を見せてください」

 

FBI「・・・勿論」

 

青葉が そう言うと、FBIと思われる男は懐から顔写真付きのIDを見せる。青葉は顔写真と男を見比べ、本人である事を確認して彼を信用した。

 

青葉「鳳翔(お母さん)が“確認するように”と いつも言ってたので」

 

FBI「便りになる お母さんだ」

 

エレベーターの外に引っ張り出してもらうと、突然 後ろから、首に2種類の注射を打たれた。

 

青葉「な、何を・・・」

 

青葉は最後まで言葉を紡げず、意識を失ってしまった。

その注射には、艦娘の力を抑制する薬と麻酔薬が使われていた。

 

 

・・・・・・

 

*車内 3:50*

 

ウッドローンに向かう長い道中で、呉提督はFBIに電話できるか聞いていた。健は携帯を車に繋ぎ、充電しながら確認するが・・・。

 

健「通じない。衛星通信も全部 切りやがった」

 

どちらも黙り、静寂が車内を包むが、しばらくして健が口を開いた。

 

健「青葉さん、心配だね。兎に角・・・僕が皆を巻き込んだ」

 

呉「・・・気にしないで」

 

 

*ウッドローン 社会保証局*

 

建物内で、トバルと その部下達が目的を果たすために動いていると、今 居る部屋の扉が開いた。入ってきたのはFBIと偽っていた男と、その男に腕を掴まれ引っ張られる青葉。

 

青葉「放して この嘘吐き!」

 

男「この女、とんだ じゃじゃ馬だ」

 

青葉はFBIと偽っていた男の顔を殴るが、トバルと もう1人の男に押さえられ、椅子に座らされる。

すると、殴られた男が青葉の顔を平手打ちする。トバルは呆れながら部下を見ていた。

 

トバル「痛かったか?」

 

部下の大人気ない行動に皮肉を言い、今度は青葉を見る。青葉は椅子に座らされた状態で取り押さえられているが、ずっと暴れ続けている。

 

トバル「おい、いい子にするんだ」

 

青葉「何さ、表に出なさいよ。相手になるわよ」

 

トバル「流石は()()が育てた艦娘だ」

 

青葉は気丈な態度でトバルに言い放つが、その様子を見てトバルは笑っていた。反対に、トバルの言葉に青葉の顔色が変わる。

 

青葉「(英雄・・・?私が提督の部下だって知ってるの?こいつら、どこまで私達の事を・・・)」

 

トバル「縛れ」

 

トバルに命じられ、部下が動く。青葉は必死に抵抗するが、そのまま椅子に拘束されてしまった。

社会保証局の建物の外に停まっているセミトレーラーに、トバルの部下の1人が向かう。中に入ると、サイバーテロを起こした技術班の面々が居た。

 

男「トレイ、ボスが呼んでる」

 

トレイ「時間か?」

 

男「あぁ」

 

トレイ「よし、すぐ戻る」

 

トレイは必要な荷物を纏め、他の技術班のメンバーに そう言ってからセミトレーラーから出ていく。

直後、トレイを呼びに来た男が銃を抜き、その場に残っていた技術班を皆殺しにした。トバルの目的が果たされる目前となり、彼らは用済みとなったのだ。

 

 

・・・・・・

 

それから約1時間半後、呉提督と健が乗る車がウッドローンに到着した。

車のヘッドライトを消した状態で社会保証局に近付き、敷地を囲む壁の横に停める。

車から降り、素早く静かに移動し、敷地の中が見える場所へ行く。様子を窺うと、セミトレーラーと危険物運搬車、テログループのメンバーと思われる1人の姿を確認できた。

呉提督と健は どうにか敷地内に入り込み、メンテナンス用の梯子を下って内部に侵入する。

しかし、それはテログループに気付かれていた。青葉に殴られていた男が それを報告する。

 

男「外部からの侵入者です」

 

トバル「・・・・・・調べろ、すぐ移動する」

 

梯子を下りた呉提督と健は、パイプや電気配線が幾つも通るメンテナンス区画を進む。

 

健「作戦は考えてある?」

 

呉「青葉ちゃんを救って他は殺す」

 

健「もっと作戦っぽいものは?」

 

呉「こっちよ」

 

健「図面だと、冷却タワーは地下にある」

 

地下へ続く鉄扉を見付け、2人で重い扉を開けて また梯子を下りる。下に下りると また長い通路が伸びている。

 

健「どこかには行けそうだ」

 

長い通路を進み、途中で呉提督は、メンテナンス後に忘れられたであろうゴツいレンチを手にする。銃を失くしてしまったので、武器にできるなら無いよりマシだ。

そのまま進み、メンテナンス区画の制御室を見付けた。健は立ち並ぶ機械を見ていき、メインフレームの冷却装置に繋がる制御コンピューターを探す。

 

健「メインフレームの冷却装置は・・・あった。ハッキングすりゃ、警報がなってFBIが気付く」

 

健がハッキングして、3つある冷却装置の内の1基を止める。警報が鳴り、それはテログループにも聞こえている。

 

トレイ「警報です」

 

トバル「聞こえているよ、早く切れ」

 

 

*ワシントンD.C. FBI本部*

 

FBIの捜査官2人が、コソコソと何かを話していた。それを、アイオワは聞き逃さなかった。FBI捜査官に詰め寄り、問い詰める。

 

アイオワ「ウッドローンが何?何があるの?」

 

FBI「・・・NSAの施設だ。9.11後に作られた部門で、全ての金融データのバックアップを保管してる」

 

攻撃を受けると金融データが自動的にサーバーに送られる。銀行、証券会社、法人記録、政府財源も全て。それがアメリカの富の大切な控えだった。

 

アイオワ「全てを1ヶ所に?ラングマンは それで どうするの?」

 

FBI「奴が侵入したら、データをポータブル・ハードディスクに移すだろう」

 

そうなれば、世界中の どこからでも口座にアクセスでき、追跡されずに巨万の富を手に入れる事になる。

トバルの引き起こした“投げ売り(ファイアー・セール)”の狙いは そこにあったのだ。第1段階(ステージ1)で混乱を起こして人員を割き、第2段階(ステージ2)で通信網を遮断し、警察やFBIの連携を崩す。第3段階(ステージ3)で完全に身動きが取れない状態にしてから、トバルは雲隠れして大金持ちだ。

 

FBI「データを消去されたら、我々は石器時代に逆戻りだ」

 

アイオワ「私は知らされてなかったわよ」

 

FBI「そう、君の・・・給料のレベルではね」

 

天龍「ふざけんなよテメェ!」

 

金剛「天龍!」

 

FBI捜査官の物言いに天龍が怒り、FBI捜査官の胸ぐらを掴んで詰め寄る。金剛が止めようとするが、天龍は聞く耳を持たない。

 

天龍「給料レベルだと?お前らが大事な情報を共有してないせいで、事態は悪くなる一方なんだろうが!呉の提督と健は、今も奴らを追ってる!こっちは仲間を1人 消されてるんだぞ!」

 

愛宕「天龍ちゃん、そこまでにして!」

 

木曾「死んじまうぞ!」

 

天龍「どけよ!こいつら殴らないと俺の気が済まねぇ!殴らせろー!」

 

天龍に胸ぐらを掴まれていたFBI捜査官は、首が締まり息ができなかった。そこを愛宕と木曾が取り押さえ、引き離す。

だが今度は、アイオワが問い詰める。

 

アイオワ「どうして そんな事を、ラングマンが知ってるの?」

 

FBI「・・・奴が設計した」

 

それを聞き、アイオワも どうしようもないほど呆れた表情を見せる。

 

FBI「奴のプログラムだ。今回のハッキングは、この事を想定している」

 

アイオワ「素晴らしいわね!あなた達 天才は、もう何もしないで。ここからは海軍で対処する」

 

 

*ウッドローン 社会保証局*

 

健は制御室のコンピューターを通し、建物内の詳しい見取り図を探していた。

そこに、銃を持ったテロメンバーが現れた。青葉に殴られていた男だ。

 

男「動くな!そのバッグから離れろ!」

 

後ろから銃口を向けられ、呉提督は微動だにしない。だが その顔には、恐れはない。

健はビクビクしながら、コンピューターから手を離す。

 

男「お前に会いたかった」

 

呉「そう?こっちもよ」

 

男が近付いてくると、呉提督は後ろを見る事もなく男の腕を取る。男は引き金を引くが、呉提督が腕を掴んで放さない。

健は発砲に驚き足を踏み外し、制御室の更に下に落ちてしまった。

呉提督は男に頭突きを入れ、首を掴んで椅子に座らせる。そのまま押していき、階段から落とした。男は転げ落ち、階段の下で動かなくなった。

 

健「おーい!おじさーん!」

 

呉「健ちゃーん!おーい!」

 

健「おじさーん!おじさーん!」

 

上と下から互いに呼び掛けるが、機械の駆動音に掻き消されて声が届かない。

健は仕方なく、ダクトに入り移動する事にした。

テログループも、本格的に事態の対処に動こうとしていた。部下の1人に、停止した冷却タワーの1基を調べるように命じた。命じられた男は武装のチェックをしてから、冷却タワーに向かった。

 

 

*ワシントンD.C. FBI本部*

 

FBI本部に居た艦娘達も、出発するための準備をしていた。弾薬は、テイラー・ドローンと2人の赤バージルとの戦闘で残り少ない。入渠もできていないので、負った傷のダメージも そのままだ。それでもやるしかない。他は頼りにできない。

そこでアイオワは、確保した回線でアメリカ海軍と連絡を取り、人質救出部隊とヘリを要請した。もし呉提督と健が、犯人の狙いと居場所に気付いているなら、連絡が取れない今、2人だけで向かっているはずだ。助けが要る。

そこに、ずっと意識のなかった川内が来た。

 

川内「私も行く・・・」

 

木曾「そんな身体で無茶だ!それに、艤装も使えないんだろ?」

 

川内「それでも行く・・・仲間でしょ?」

 

天龍「青葉は どこ行ったんだ?」

 

アイオワ「戻ってくるのを待ってられないわよ?」

 

金剛「川内、一緒に来るのは許しマース。どうせダメって言っても勝手に来るデショウカラ。だけど、後方で待機デス。いいデスネ?」

 

川内「分かった・・・」

 

 

*ウッドローン 社会保証局*

 

呉提督は階段の下に落ちた男を仰向けにする。まだ息がある。

 

呉「青葉ちゃんは どこ?」

 

問い詰めるが、男は打ち所が悪かったのか言葉を発する事ができないでいた。

そこに、男が持っている無線機からトバルの声が聞こえてくる。

トバルは無線機を持ちながら、苛立った様子で部下からの応答を待っていた。

 

呉『お仲間なら、あんたの彼女のとこへ行ったわよ。待って、意識が戻ったわよ』

 

男『て・・・敵は3階に━━』

 

直後、無線から銃声が響いた。青葉はビクッとし、トバルも目を見開き呆然としていた。

 

呉『聞こえた?その通りよ。地下3階から あなた達を殺りに行く』

 

そこで無線は途絶えた。

自棄になったトバルは、部下の1人に呉提督を殺すよう命じる。

 

トバル「あのオヤジを殺せ。マイの取り分をやる」

 

男「了解」

 

呉提督は青葉を助けるために、艦娘達は呉提督と健を助けるために動き出す。

異空間に居るネロは、艦娘達の元へ戻るためにバージルと共に戦い続けている。

事態は、最終局面へと動き始めた。




あと2話で、サイバーテロの お話が終わります。もうちょっとですよ!

次回も よろしく お願い致します!
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