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16話です!どうぞ!
*Devil May Cry鎮守府 執務室*
執務室にはダンテ、鈴谷、北上、大井が居た。
「てぇーとくぅー・・・マジで退屈なんだけどー・・・」
鈴谷はソファーに寝転びながら退屈していた。
「・・・今は昼寝の時間だ」
「かまってよぉー・・・」
「お前 提督が恐いんじゃなかったのか?」
「提督は恐いけど、提督は恐くないの」
「・・・どっちだよ」
「だからぁー、ここの提督は恐くないの!」
「前の方が汐らしかったのに、素顔は とんだ じゃじゃ馬だったな・・・」
「何それ!?ヒドッ!」
「北上さん、あの人 何なんですか?いつも寝てますけど・・・」
「提督は あれが普通だから。やる気 出すのはピザとストロベリーサンデーが人質に取られた時だけだし」
大井と北上がソファーに座りながら そんな話をしていると、執務室に大淀が入ってきた。
「失礼します。提督、住民から仕事の依頼が来てるのですが・・・」
「・・・その様子だと また退屈な話か?」
「そうですね・・・」
「そこの3人が暇らしい」
「北上さん、いつものなんですが・・・」
「ほーい」
「「・・・・・・?」」
鈴谷と大井は何の事か分からないまま、北上に同行した。
・・・・・・
*港町 民家*
「また迷子になったみたいで、お願いできるかしら?」
「じゃあ いつも通り探してくるから、おばちゃんは待ってて」
慣れた様子で婦人と話を進める北上。この家には飼い猫が居る。まだ仔猫だが、やんちゃで勝手に外に出ては迷子になる。この婦人は迷子になる度に依頼を出してくるので、北上にとっては この手の案件は何度も経験している。もう慣れっこだ。
「「(艦娘としての初任務が・・・猫探し?)」」
猫を探すため外に出る北上、大井、鈴谷。
「あの、北上さん?どうして艦娘の私達が猫探しなんて・・・」
大井は極力 笑顔を取り繕って訊くが、困惑した様子は隠せていない。
「前に鎮守府の お金 無くなっちゃってさぁ、ちゃっかり鎮守府で便利屋開業したんだよね。その時から こういうのもやるようになったの」
「あの男 何 考えてるの・・・!北上さんに こんな雑用させるなんて!」
「まぁ大井っち、そう言わずにさ。私ら艦娘って世間じゃ良く思われてないじゃん?でも こういう事で住民 助けたりしてるから、この辺じゃ比較的に艦娘を受け入れてくれてんだよねー。まぁ悪い事ばかりじゃ無いってこと」
「・・・北上さんが そう言うなら、私は構いませんけど・・・」
大井は渋々 納得。
「退屈って言ったけど、こういうのがしたかった訳じゃないんだけどなぁー・・・」
「なら鈴谷さんは帰って良いですよ、私と北上さん2人だけで探しますから♪」
「帰ったら また退屈になるじゃん!鈴谷も手伝うし!」
「チッ・・・空気 読みなさいよ」ボソッ
「何か言った?」
「2人共 仲良くしてよ、じゃあ行くよ」
「まず何処から探すんですか?」
大井が北上に質問する。
「この辺 牛耳ってる野良のボス猫が居るから、そこからかな。よくボス猫が仔猫 見付けて守ってあげてるんだよねー」
「「(めっちゃ詳しい・・・)」」
3人はボス猫が普段 居る場所に向かうのだが・・・。
「ありゃ?今日は居ないや」
「どうすんの?」
「とりあえず聞き込みだね。特徴は白猫で赤い首輪に鈴、尻尾にピンクのリボンだから、手分けして聞こうか」
手分けして住民に聞き込みを開始する3人。
・・・・・・
*1時間後*
「全然 ダメなんだけど・・・」
「それどころか、今日は誰も猫を見かけてないそうですよ」
「こっちも似たような感じ。でも おっかしいなぁ~」
腕を組んで考え込む北上。
「何がです?」
「いつもなら野良猫の一匹か二匹は絶対 居るのに、今日は見てないんだよねぇ」
「そういえば・・・」
「今日は一度も猫 見てないね」
大井と鈴谷も不思議に思う。
「他にも猫 飼ってる人 居るけど、その人達の猫も どっか行っちゃったみたいだし」
聞き込みの途中、他にも飼い猫が居なくなっている事を知った北上。
「町から猫が皆 居なくなるって、そんなこと有り得るの?」
「う~ん、足で探すっきゃないね」
3人は各地区を回りながら見て回る。だが猫は見当たらない。
「ねぇ、ここ何?」
しばらく探していると鈴谷が声を上げる。そこには古い鉄扉があった。
「私も よくは知らないけど、少し開いてるね・・・」
「もしかして、ここも探す感じ?」
「一応これが何なのか、ご近所さんに聞いてくるよ」
北上は近くの民家に訪ねに行く。
「鈴谷さん、1人で見に行ってください」
「何で!?」
「こんな汚そうな所に北上さんを入れる訳にはいかないわ!」
「1人でとか絶対ムリだし!」
大井と鈴谷が言い合いをしてると北上が戻ってきた。
「おまたせー、ここ今は使われてない廃道だって」
「どうして こんな港町に廃道なんてあるのかしら・・・」
「さぁ?使ってたのは かなり昔の話みたいだから、町の人も何のために使われてたか分かんないってさ」
「で・・・行くの?」
鈴谷は かなり嫌そうだ。
「もう探す所って此処ぐらいだし」
北上は平然と言うが、鈴谷は踏ん切りが着かない。
「提督!提督 呼ぼう!」
「いや あの人 絶対 来ないから。猫探しだし、悪魔じゃないから絶対 来ない」
「あ、悪魔だって出るかもしんないじゃん!?」
「まっさか~!どっちにしろ見付けないと終わらないし、行くしかないよね」
「世話が焼けるわね・・・」
「嫌だーーー!!」
北上は鈴谷の言葉を笑い飛ばし、鈴谷は北上と大井に引き摺られながら廃道に入った。
・・・・・・
その頃ダンテは・・・
「間宮、ピザ頼む、オリーブ抜きでな。この前オリーブ入ってたぞ」
「それが・・・今 材料を切らしてまして・・・」
「ならストロベリーサンデー頼む」
「そっちも無理でして・・・」
「・・・・・・・・・」
・・・・・・
*廃道*
「やっぱ暗いね・・・おっ、スイッチ」
北上がスイッチを入れると廃道に設置された白熱球に明かりが灯るしかし古いせいなのか電力が弱いせいなのか、明かりは弱々しく廃道の中を怪しく照らす。
「まだ電気が通ってるんですね」
「おぉ~、雰囲気 出てきたねぇ」
「悪魔は居なくても幽霊とか居るかも・・・早く帰ろうよ~」
「鈴谷さん そういうの信じなかったんじゃないんですか?」
「悪魔に取り付かれてから信じるようになった・・・」
突如 廃道の扉が閉まる。
「ひっ!」
大井が扉に触れるが びくともしない。
「・・・開かない」
「やっぱ此処、何か変だって~・・・」
「・・・雰囲気 出てきたねぇ」
北上も内心 焦っている。
「どうしますか?北上さん」
「いや もう行くしかないよね?」
扉は固く閉ざされ引き返せない。仕方なく前に進むことにした3人。途中で道の脇に扉があり、開けて中を確認するが、中にあるのは木箱や用途の分からない機材など様々だ。そんな部屋を幾つも確認しながら しばらく進むと、分かれ道に出た。
「・・・どうしよっか?手分けして探した方が早いけど・・・」
「なら私と北上さんで そっちの道に行きましょう♪」
北上が提案し大井が賛成するが、鈴谷にとっては洒落にならない案件だ。
「ムリ!絶対ムリ!知ってる!?映画とかじゃ こういう場合、手分けしたら一人ずつ居なくなるんだよ!こういう時に手分けするとか絶対 言っちゃダメだから!」
少し考え、北上が出した結論は・・・。
「・・・しょうがない、3人で行きますか」
「チッ・・・私と北上さんが せっかく2人っきりになるチャンスが・・・」ボソッ
その時、廃道に猫の鳴き声が響いた。声は反響し、分かれ道の どちらから声がするか分からない。
「今の、猫ですよね?」
「そうだね、でも響いて どっちか分かんないや・・・」
「何で こんなキモい場所に居るのぉ?鈴谷がネコなら絶対こんな所 来ないし~」
そう話していると、片方の道から猫が現れた。
「この子・・・何で こんな所 居るのさ?」
どこから取り出したか分からない猫じゃらしを持って、猫に近づく北上。しゃがみながら猫に向かって猫じゃらしを振るが・・・
「いたっ!」
猫に引っ掛かれる北上。
「北上さんに何するの この猫畜生が!!」
「あれ?いつもなら じゃれてくるのに・・・」
大井が憤怒するが猫は かなり気が立っている様子。北上は見覚えのある猫の いつもと違う様子に動揺する。
そんな中、鈴谷が異変に気付く。
「ねぇ2人共、奥、奥 見て」
鈴谷に言われ猫の後ろの通路を見ると、大量の猫が集まってきている。その猫 全てが3人に向かって威嚇している。
「北上さん・・・」
「うん、なんか、ヤバイかも・・・」
異様な雰囲気に後退る3人。
「に、逃げろー!」
鈴谷の一声で猫に背を向け走る3人。それを追って大量の猫が追いかけてくる。
「提督 助けてー!!」
ここには居ない者に叫ぶ鈴谷。その頃ダンテは・・・。
・・・・・・
「何で俺が買い出しなんかしてんだろうな・・・提督に雑用させるとはね。しかも こっちじゃピザも食えやしねぇ、困ったもんだ」
食堂でピザを食べ損ねたダンテは街に行って欲を満たそうとしたが、鳳翔に出掛けるなら序でに買い物をしてきてほしいと頼まれた。大きい街に行こうとしたが、鳳翔が指定したのは港町。ちょうど北上、大井、鈴谷が訪れている場所だ。
・・・・・・
*1時間後*
未だに猫から逃げている3人は、内部の経路も よく分かっていない状態で走る。猫の追跡を振り切り、しばらく走ると大きく広い場所に出た。部屋の中は薄暗い。
「疲れた、もう走れない」
「北上さん、手は大丈夫ですか?」
「うん、大丈夫だよ。それより此処、何だろ?」
「他の部屋とは比べようがないぐらい広いですね」
『人間の匂いがするねぇ』
部屋の奥で巨大な影が動く。現れたのは巨大な猫のような生き物。その猫は『猫』と呼んで良いのか分からない程 禍々しい姿をしている。
「な、何?」
「でかー・・・」
大井と鈴谷も その見た目から呆然としてしまう。
『こんな所に人間が来るとはねぇ』
「この猫 喋るんだけど、しかもデカいし・・・」
「鎮守府でケルベロス見たでしょ、デカくて喋る犬が居るんだから猫も居たって不思議じゃないよ」
『ほう人間、ケルベロス族を知ってるのかぁい?』
巨大な猫は ねっとりとした喋り方で北上に話し掛けてくる。
「そっちも知ってるってことは、あんたも悪魔?」
『そぉだよぉ、ご馳走から来てくれるなんて嬉しいねぇ』
「猫なんかに食べられて堪るものですか!」
果敢に猫悪魔に啖呵を切る大井。
鈴谷は何か役に立ちそうな物を探して辺りを見回す。
「あっ!あれ!」
鈴谷が指差す方には血を流し倒れている灰色の猫と、それに寄り添う仔猫が居た。
「ボス猫!?」
「仔猫も居ますよ!」
『そいつらは私の術に掛からなくてねぇ、そればかりか歯向かってきたから お仕置きしてやったんだよ』
「術って、じゃあ町の猫が居なくなったのは・・・」
『私が操って兵隊にしたからだよぉ、そして人間界を支配したら人間は私達の餌になるんだぁ』
北上は拳を握り、悪魔を睨んだ。そんな馬鹿げた話の為に、普段 温和な猫達を操り傷付けた。あまり感情を大きく出さない北上も怒りが込み上げる。
「そんな理由で・・・!」
『おや?そんな玩具で抵抗するのかぁい?上手く いくかな?』
3人は艤装を展開して構えるが、部屋に大量の猫が雪崩れ込んできた。3人は猫達に包囲された。悪魔の前にも猫が並び、迂闊に攻撃できない。猫達には何の罪も無い。
「ちょっ、どうすんの?」
「・・・鬱陶しいわね」
「提督なら こんな時・・・」
北上はダンテなら どうするか考える。
「・・・はぁ、馬鹿馬鹿しい」
『ん?』
「猫が人間の世界 支配して どうすんの?猫のテーマパークでも創るの?そんなの一部の猫好きにしか流行んないよ。脳みそは普通の猫以下なんじゃない」
「き、北上さん?」
「何で挑発してんの!?」
北上はダンテなら まず挑発して馬鹿にすると考えたが、あまりに突拍子な行動に焦る大井と鈴谷。
「隙を見てボス猫と仔猫を確保して逃げるよ」
相手を怒らせ冷静さを失わせる。そこにチャンスを見出だそうとする北上。
『何をコソコソ話してるのかなぁ?人間風情が私を侮辱するのかぁい?』
「猫風情が人間を支配して餌にするとか笑えない冗談も大概にしなよ」
『そうかぁい、馬鹿な子達だねぇ。なら・・・お前ら全員 喰ってやるよぉ!!』
悪魔の沸点は低かったらしく、北上の挑発に人格が豹変して怒る。同時に猫達が3人に襲い掛かる。3人は猫の攻撃を躱しながら鈴谷がボス猫、仔猫を大井が確保、艤装を解除して逃げる。
「このボス猫、まだ生きてるよ!」
「仔猫は怪我もありません!」
「作戦って呼ぶ程じゃないけど、作戦成功!逃げるが勝ち!急いで此処から出るよ!」
「ってか、ボス猫 重いんだけど!」
しばらく走ると、廃道に入る時の扉に似た扉が見えてきた。しかし入った時と同じで扉は動かないかもしれないと考えた大井は、再び艤装を展開、主砲を扉に向ける。
「何する気!?そんなことしたら此処 崩れるかもしんないって!鈴谷達 生き埋めだよ!」
鈴谷が抗議するが大井は主砲を下げない。
「出られなくても死にますよ!北上さん、良いですよね?」
「・・・やって大井っち!」
大井は扉に砲撃した。
・・・・・・・・・爆煙と土埃の中を突き抜けるように3人が出てくる。
「外に出られたー!」
鈴谷は喜びで一杯だ。
「ここは、山の方?」
「こんな所に出るんだね、流石の私も知らなかったよ」
話していると大量の猫が廃道から出てくる。その後に続くように、轟音と共に土を吹き飛ばしながら地下から悪魔が這い出てくる。
『この人間がぁー!』
「話してる場合じゃなかったね。2人は町に行って猫を病院に、提督も呼んできて」
「でも北上さんは!?」
「私なら大丈夫、提督が来るまでの時間稼ぎぐらいできるからさ」
「なら私が━━」
「分かった、絶対 提督 呼んでくるから。行くよ大井」
「待って!北上さーん!」
大井が話しているのを遮り、北上の案を受け入れる鈴谷。大井は鈴谷に引っ張られる。
「さぁて、こっから どうしよっかなぁ・・・」
北上は1人で大量の猫と巨大な悪魔を相手にすることになった。
・・・・・・
「おや提督さん、1人で買い物かい?」
「まぁ そんなとこさ」
ダンテは住民に話し掛けられていた。
「今日も艦娘の子達が猫探ししてたわよ。いつも大変ね」
「別に大変でもないさ」
ダンテ自身はやっていないので大変ではない為、そう答えるダンテ。
その時、山の方から騒音が鳴る。山の方を見ると土煙が上がっているように見える。
「悪い、これ持っててくれ」
ダンテは住民に買い物袋を押し付けて山に向かう。
「あいつら また妙な事になってんじゃないだろな?」
・・・・・・
「離して!北上さんが!北上さんを見捨てるつもりですか!?」
「鈴谷だって嫌に決まってるじゃん!でも猫も守りながらじゃ戦えないでしょ!」
「猫より北上さんです!北上さんが死ぬかもしれないんですよ!」
「その北上が猫 連れて逃げろって言ったんでしょ!それに そうならないように提督を呼びに━━」
鈴谷が言いかけて前方から人が走ってくるのに気付いた。それは自分達の探し人、ダンテだ。
「提督ー!悪魔が出たー!」
「北上さんを助けてください!」
ダンテは こっちに向かって走りながら叫ぶ艦娘の言葉を聞き、何も言わずに鈴谷と大井を通り過ぎる。
「足はやっ!」
「北上さん、無事で居て・・・」
・・・・・・
北上は劣勢に立たされていた。飛び掛かってくる猫を躱し、悪魔に主砲を向けると猫が悪魔の盾になり撃てない状況が続いていた。北上は悪魔の豪腕で吹き飛ばされ、大木に背中から当たり重力に従って落ちる。北上はピクリとも動かない。
「(やば、動けない。ごめんね大井っち・・・提督、私じゃ こんなデカい悪魔 倒せないや・・・)」
動かない北上に止めを刺す為に猫が一斉に飛び掛かる。だが北上と猫の軍団の間に突如、氷の壁が現れる。
『これは!?』
氷の壁が砕けて消えると、そこには北上を守るように立ち塞がるダンテが居た。
「(提督・・・)」
『また人間が増えたねぇ』
「今度は喋る猫か、そういうの こっちにも居るぜ!」
ダンテは三氷棍ケルベロスを投げると魔獣ケルベロスとなって現れる。ケルベロスを見た猫軍団は恐れ、逃げ出した。
『待て逃げるな!・・・ケルベロス』
「お前は そいつの相手してろ」
『猫が相手か・・・造作も無い』
『舐めるなぁ!』
2体の魔獣が ぶつかり合い戦いが始まる。
ダンテは北上に寄り、声を掛ける。
「猫探しにしては ずいぶんと酷い有り様だな」
「・・・・・・・・・」
北上は何も喋らないが、目はダンテに向いている。ダンテはバイタルスターを取り出し北上に使う。北上の身体が淡い光に一瞬 包まれると傷が消えた。すると、北上が ゆっくりとした動作で身体を起こす。
「提督 遅いよ」
「そりゃ悪かったな、猫探しが巨大悪魔の猫探しって知ってたら一緒に行ったのにな」
「んな訳ないじゃん。・・・提督の真似して挑発したまでは良かったけど、流石に私じゃムリだったよ」
自嘲気味に笑う北上。
そんな北上の頭に手を置くダンテ。
「お?」
「1人で無茶するのは感心しないね」
ダンテは立ち上がり2体の魔獣を見る。
「ここからは俺の仕事だからな、そこで大人しくしてろよ」
「・・・うん」
そしてダンテは駆け出す。
猫の悪魔は口から砂を吐き出し、煙幕にして姿を隠す。砂埃の中、ケルベロスは猫の悪魔を探す。
『・・・・・・!小癪な!』
猫の悪魔は砂埃に紛れ後ろからケルベロスに襲い掛かろうとするが、それに気付いたケルベロスは後ろ足で蹴り飛ばす。そして凍結ブレスを吐くが猫の悪魔は飛び退き回避する。
『ケルベロス如きに後れは取ら━━ぐおっ!?』
喋っている途中で、ベオウルフを装備したダンテに脇腹を殴られる悪魔。猫の悪魔は足でダンテを踏み潰そうとするが避けられる。ダンテに気を取られてる隙にケルベロスは氷の塊を飛ばす。それに当たった猫の悪魔は怯み、そしてケルベロスは猫の悪魔に向かっていき取っ組み合いのようになる。ダンテはケルベロスの背中、そこから頭の上に飛び乗っていき、エボニー&アイボリーを猫の悪魔の顔面に連射する。堪らず後ろに下がる猫の悪魔は口から砂を吐くが、ケルベロスも負けじと凍結ブレスを吐く。砂と冷気が ぶつかり合い拮抗する。ダンテは その隙にケルベロスの頭から跳躍し、リベリオンを悪魔の眉間に突き刺す。
『あああああああぁぁぁぁ!?』
ダンテはリベリオンを引き抜き飛び退くとケルベロスの頭に着地する。2体のブレスの拮抗が崩れ、猫の悪魔は全身 氷漬けとなる。ダンテはアイボリーを一発 撃ち、猫の悪魔は氷と共に砕け散った。
・・・・・・
「北上さん!」
山の方から戻った2人を大井と鈴谷が迎える。大井は北上に泣きながら抱き付く。
「北上さん!良かった・・・北上さん!」
「大井っち苦しいよ、それより猫は?」
北上の問いに鈴谷が答える。
「うん、大丈夫だよ。ボス猫も助かるってさ」
「そっか」
「それで提督、お金 貸してほしいんだけど・・・」
鈴谷は上目遣いで お願いする。
「は?」
「猫を動物病院に連れていって治療してもらったんだけど、お金 持ってきてなくて・・・」
「んなもん無い」
「何で!?仮にも提督じゃん!」
「それは関係ないだろ。金があったら苦労してねぇよ」
「うち貧乏鎮守府だしね」
北上も納得している。
「金は無いが そっちは宛があるから なんとかしてやる」
・・・・・・
ボス猫は無事に助かり、仔猫も飼い主の家に返すことができた。他の猫も悪魔が倒されたことで洗脳が解け、自分達の居場所へと帰った。
ダンテも買い物袋を返してもらい、4人で帰路に着く。その道中、ダンテの腕に絡み付く北上。
「なっ!?北上さん何やってるんですか!?」
「あー!何やってんの!?」
「何だ?」
大井は顔が青ざめ鈴谷も仰天、ダンテも同じ事を訊く。
「助けてくれたお礼だよ」
「す、鈴谷だって!///////」
もう片方の腕に鈴谷が絡み付く。
「歩きにくいから勘弁してくれ」
「えー何で?両手に花じゃん、この幸せ者め~」
北上は あっけらかんと言いダンテは溜め息を吐くしかなかった。
「(ちょっと大胆なことしちゃったかな?でも良いよね、ごめんね大井っち)///////」
北上の顔は ほんのり赤くなっていた。
「提督 許すまじ!」
大井はダンテの口に魚雷を捩じ込もうとして北上と鈴谷が慌てて阻止した。
・・・・・・
*後日 大本営 元帥執務室*
「何じゃ?動物病院?・・・・・・何じゃこりゃー!」
元帥に動物病院の請求書が届いた。
次回も よろしく お願いいたします!