Devil May Cry鎮守府   作:しゅんしゅん@よし

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前回も そうだったのですが、今回も ちょっと無理矢理な感じで話を進めちゃいます。申し訳ない。

172話です!どうぞ!


Mission172 FS作戦 発動準備(後編)~命令違反の出撃~

Devil May Cry鎮守府は、FS海域での橋頭堡確保の作戦に失敗し、作戦から外され鎮守府で待機を命じられた。

その頃、吹雪型が鎮守府の海辺でトレーニングをしていると、ダンテと共に次元の狭間に飛ばされていたバージルが、浜辺に打ち上げられているのを発見する。

 

 

*Devil May Cry鎮守府 医務室 1月22日 12:18*

 

ネロと間宮は、意識を失ってるバージルが見付かった事を知らされ、医務室に来ていた。ネロの目の前には、ベッドで眠るバージルが居る。

運び込まれたバージルは、明石とセリーナが診察していた。

 

ネロ「大丈夫なのか?」

 

明石「脈拍と血圧も正常です。目立った外傷もありません」

 

セリーナ「ただ、随分と魔力を消耗している。いつ目が覚めるか分からんぞ」

 

ネロ「そうか・・・」

 

間宮「バージルさん・・・」

 

ネロは何があったのかと、眠るバージルを見詰めながら考え、間宮も心配そうにバージルを見ていた。

 

セリーナ「しばらく寝ていたら、魔力も回復する。心配はない」

 

ネロ「親父のこと、頼めるか?」

 

明石「勿論ですよ。バージルさんも、もう私達の仲間ですから」

 

ネロ「ありがとな」

 

バージルの事は明石とセリーナに任せ、ネロは医務室を出た。

 

 

・・・・・・

 

*工廠 12:27*

 

医務室を出たネロは、その足で工廠に向かった。

工廠では夕張とニコが談笑しており、ネロが来た事に気付いた。

 

ニコ「よう、どうだった?」

 

ネロ「心配ないってさ」

 

ニコ「何だよ、親父さんが見付かったんだから もっと嬉しそうにしたら どうだ?」

 

ネロ「・・・ニコ、他のデビルブレイカーも用意しといてくれ。夕張、俺の艤装の点検も頼む」

 

ニコ「そっちは すぐにできるが・・・」

 

夕張「急に どうしたの?」

 

ネロ「何か嫌な予感がするんだよ。親父が見付かった事も含めて」

 

ハッキリした事までは分からないが、ネロは これから大きな何かが起きる予感がしていた。それにバージルが関係あるかも分からないが、準備だけはしておいた方がいい気がしていた。

夕張とニコも よく分からず首を傾げたが、言われた通り艤装の点検とデビルブレイカーの準備を始めた。

 

 

・・・・・・

 

*南太平洋FS海域 前縁部 1月29日 10:31*

 

1週間後、度重なる偵察により作戦が実行された。

作戦に従事したのは横須賀、呉鎮守府、宿毛湾泊地の艦娘で構成された連合艦隊だ。

連合艦隊は、前回 撤退した離島棲鬼の艦隊が居るポイントまで辿り着き、現在 交戦中だった。

 

離島棲鬼『コリナイ・・・コタチ・・・

 

離島棲鬼は連合艦隊に向かって新たな艦載機を発艦する。それを見て、連合艦隊も三式弾を装填する。

 

横須賀高雄「三式弾、撃てぇ!」

 

空中で連鎖的な爆発が起き、敵艦載機が それに巻き込まれて墜落していく。

離島棲鬼の随伴艦は既に沈めており、残るは離島棲鬼と浮遊要塞が2基だった。激しい交戦を経て、離島棲鬼と浮遊要塞も損害状態まで追い込まれていた。

 

呉五十鈴「そこよ!」

 

呉足柄「徹甲弾、行くわよ!」

 

離島棲鬼『シズカナ・・・シズカナ ジダイデ・・・キット・・・

 

被害を出しながらも、敵諸島防衛施設隊を撃破する事に成功した。被害と言っても、作戦遂行に支障はない。

 

横須賀神通「確かに協力な深海棲艦でしたが、Devil May Cry鎮守府が撤退にまで追い込まれる相手だったとは思えませんね・・・」

 

戦闘が終わり、横須賀の神通は疑問を口にした。それに対して、呉の五十鈴が噛み付く。

 

呉五十鈴「何だかんだ言っても、所詮は その程度って事よ。あんな所に頼る必要なんてないもの」

 

横須賀神通「・・・そうでしょうか?」

 

呉五十鈴「何よ?」

 

横須賀神通「Devil May Cry鎮守府の艦娘は悪魔との戦闘も重ねて練度が高く、重要な戦力です。それが あんな結果に終わるなんて・・・」

 

呉五十鈴「あんな()()()()()が居る鎮守府なんて、さっさと解体されればいいのよ!」

 

横須賀神通「身勝手な奴・・・?」

 

呉の五十鈴は、それ以上 話す事はないと言わんばかりに先に進もうとする。

横須賀の神通は首を傾げていたが、呉の他の艦娘達が謝った。

一先ず それは気にしない事にし、連合艦隊は先に進む事にした。

 

 

・・・・・・

 

連合艦隊は航路を進み、敵FS前線水雷戦隊Ⅱ群と会敵した。編成は軽巡ヘ級flagship3隻、駆逐棲姫、駆逐イ級 後期型2隻だった。

駆逐棲姫が居たが、他は戦い慣れた艦種であったため多少の被害も出しつつも これを撃破。

羅針盤を回すと、針は今作戦の最重要目標である敵FS前衛部隊 旗艦艦隊が居るとされている航路を示し、その航路へ進んだ。

 

 

*南太平洋FS海域 前縁部 15:34*

 

連合艦隊が航路を進んでいると、天気が怪しくなる。離島棲鬼や駆逐棲姫が居た場所よりも、厚い雲が空を覆っていた。

そして連合艦隊は、敵FS前衛部隊 旗艦艦隊と会敵した。編成は水母棲姫、戦艦ル級flagship2隻、重巡ネ級elite、駆逐ロ級 後期型2隻だった。

 

水母棲姫『イイノヨ・・・コッチニ キタラァ・・・?

 

水母棲姫は、連合艦隊の艦娘達を見ながらニタァっと笑った。

 

呉『情報通りね』

 

横須賀『皆、気を付けるのよ』

 

宿毛『が、頑張って!』

 

横須賀高雄「交戦します!」

 

戦闘が始まり、連合艦隊と敵FS前衛部隊 旗艦艦隊は五分五分の戦いを繰り広げていた。水母棲姫にも攻撃が通っている。しかし・・・

 

水母棲姫『ウッフッフ・・・イタイワ・・・ワカッテナイノネェ・・・!

 

水母棲姫は笑みを浮かべたまま連合艦隊を見ていた。その気味の悪さに、艦娘達は嫌な汗が流れる。

戦況は五分五分、偵察も繰り返し準備もしてきた。上手く立ち回れば戦況を有利に運ぶ自信もある。それでも水母棲姫は、余裕の笑みを浮かべている。深海棲艦側には戦況を ひっくり返す程の何かがあるのか?

様々な思考を巡らせながら戦っていると、異変が起きた。飛行型悪魔のブラッドゴイルが現れ襲い掛かってきた。更に水中からはブレイドが狙ってくる。

戦い慣れていない悪魔が現れた事で、連合艦隊の足並みが崩れていく

 

宿毛皐月「あ、悪魔!?」

 

宿毛文月「司令官、どうしたらいいのぉ!?」

 

宿毛『あ、悪魔!?えっ、嘘!?えっと、えっと・・・士官学校で悪魔の対処なんて教えてもらってないよぉ~!』

 

横須賀『落ち着きなさい!』

 

宿毛湾泊地の提督は、初めての悪魔との戦闘にパニックになる。

だが、状況を聞いた横須賀提督と呉提督は、冷静に連合艦隊に指示を出していく。

 

横須賀『宿毛の艦娘は対潜行動を取って!三式弾を持ってる艦娘は対空戦闘!』

 

呉『他の娘は敵艦隊への攻撃を続けて!』

 

連合艦隊は指示通りに動くが、戦い慣れていない悪魔を相手にしながら、1度 崩れた足並みを戻すのは容易な事ではなかった。

 

水母棲姫『モットヨ・・・モット・・・クロクナッテェ・・・ホラァ、ホォーラァ!

 

敵FS前衛部隊 旗艦艦隊からも砲撃や魚雷が来る。連合艦隊は被弾していき、艦娘達が傷付いていく。

 

 

*Devil May Cry鎮守府 執務室*

 

執務室ではネロ、赤城、加賀が居た。特に何かする訳ではないが、3人は執務室に居た。

すると、壁に立て掛けていた魔剣ダンテが、淡い紅い光を放ちながら明滅しだした。

 

ネロ「な、何だ?」

 

ダンテ『ネロ・・・

 

ネロ「ダンテ!?」

 

赤城「提督!?今どこに居るんです!?・・・・・・提督?提督!」

 

加賀「どうなってるの・・・?」

 

ダンテの声は それっきり聞こえなくなったが、魔剣ダンテの光の明滅は続いている。

3人が戸惑っていると、執務室に大淀が飛び込んできた。大淀は作戦が気になり、ずっと指令室で連合艦隊の無線を聞いていた。悪魔が現れ戦況が芳しくないと分かり、それを報告するために来たのだ。

しかし、Devil May Cry鎮守府の待機命令は変わっていない。悪魔が現れたのに、大本営からの連絡もない。赤城と加賀は このまま命令に従うか、命令を無視して出撃するべきなのか分からなかった。だが その迷いは、ネロが断ち切る。

 

ネロ「行こうぜ」

 

加賀「ネロ?」

 

ネロ「悪魔が現れたんだ。行くしかないだろ?」

 

加賀「けど、私達は艦娘よ。ネロと違って、命令に背けば解体だって有り得る」

 

ネロ「その時は俺が ぶん殴ってでも止める。それか海軍やめて、便利屋として生きていくとかな」

 

「「「・・・・・・・・・」」」

 

ネロ「ダンテなら どうする?」

 

赤城「提督なら・・・・・・。大淀さん、皆をグラウンドに集めてください」

 

大淀「どうするつもりなんですか?」

 

赤城「皆に決めてもらいます」

 

そうして、鎮守府内での放送で、全員がグラウンドに呼び集められた。

 

 

・・・・・・

 

*グラウンド 17:11*

 

艦娘達は朝礼台に向かって整列し、朝礼台には赤城が立っていた。

赤城は艦娘達に、FS海域に向かった連合艦隊が深海棲艦との戦闘中、悪魔に襲われ戦況も芳しくない事を伝えた。それを聞かされた艦娘達は、動揺や心配そうな顔、真剣な表情を浮かべて様々な反応を見せる。

 

赤城「大本営からの連絡は未だありません。それは待機命令が変わっていない事を意味します。もし助けに行けば、命令違反で解体の可能性もあるでしょう」

 

艦娘達の真剣な表情が険しくなる。彼女達も気付いた。解体覚悟で助けに行くか、艦娘として命令に従うか、決断を迫られていると。

 

赤城「強制はしません。助けに行くかは、1人1人 自分達で決めてください。解体を恐れ、鎮守府に残る事を決めても誰も責めません」

 

行った場合、海域に着くのは夜になる。夜間に艦載機が使えない空母は嫌でも待機になる事も伝えた。

艦娘達は お互いに顔を見合せ、迷っていた。勿論 助けに行きたい気持ちはある。だが解体されるのも怖い。

少しの間 考え、艦娘達は確固たる意思を宿した眼で頷き合う。

そして結局、ほぼ全員が志願した。

たが鎮守府の警備もあるので、全員で行くのは憚られる。そこで、名乗りを上げた者の中から4艦隊を編成し、出撃する事になった。

艦隊は第1艦隊に妙高型4人、村雨、長波。

第2艦隊に高雄型4人、睦月、白露。

第3艦隊に川内、神通、北上、木曾、響、巻雲。

第4艦隊に伊58、伊19、伊168、伊8、叢雲、秋雲の編成だ。

選ばれなかった者の中から、多少の文句も出た。

 

天龍「何で俺じゃないんだよぉ!」

 

龍田「天龍ちゃん、私達は鎮守府を護りましょうね~」

 

天龍「俺に行かせろ~!!」

 

騒ぐ天龍は、龍田に強制連行され黙らされた。

編成された4艦隊はアマ・デトワール号に乗り、ネロの操縦でFS海域に向かった。

 

 

・・・・・・

 

*アマ・デトワール号 18:03*

 

突風が吹き、アマ・デトワール号は帆で風を受け止めながら、とてつもないスピードで海を駆け抜ける。

 

川内「ヤッバイ、吐きそう・・・」

 

スピードが出過ぎているアマ・デトワール号の乗り心地は、船酔い待ったナシだった。

 

 

・・・・・・

 

*南太平洋FS海域 前縁部 20:25*

 

連合艦隊は被弾が重なり、轟沈寸前の状態になっていた。足の艤装も浮力を失いつつあり、海水に浸かり始めていた。

 

横須賀神通「このままでは・・・」

 

?「夜戦だーー!!」

 

ここには居ないはずの声が響き、連合艦隊は驚きと共に後ろを振り返った。

深海棲艦も何事かと思い、一瞬だけ動きを止めた。

 

横須賀神通「姉さん!?・・・違う、あれは・・・」

 

呉五十鈴「あいつ・・・!」

 

連合艦隊の後方から、Devil May Cry鎮守府の艦隊が全速力で接近してくる。その後ろには、巨大な帆船アマ・デトワール号。

 

ネロ「そんじゃ、俺も遊ばせてもらおうかな」

 

ネロも足に艤装を装着し、海に飛び出し艦娘達を追う。

ネロが離れると、アマ・デトワール号は方向転換して海域から離脱していく。

 

川内「夜偵 発艦!」

 

神通「発艦します」

 

摩耶「飛んでる奴は、あたしと鳥海に任せな!」

 

妙高「着弾観測射撃、よーい・・・撃てぇー!」

 

イク「酸素魚雷、しっかり味わうのね!」

 

ネロ「木曾、俺達は仕上げだ!」

 

木曾「やってやろうじゃないか!」

 

夜の空に夜偵が飛び、着弾観測射撃により敵FS前衛部隊 旗艦艦隊に攻撃。

潜水艦4人は海を泳ぐブレイドに雷撃。ブレイドは魚雷を躱したり逃げ出す個体も出てくるが、潜水艦4人は執拗に追い掛け回して追い込んでいく。

更に、対空射撃により石像と化して落下するブラッドゴイルを、ネロと木曾が剣で破壊していく。落下数に手が回らない時はネロが魔剣ダンテを投げ、回転して飛ぶ魔剣ダンテが次々と石像と化したブラッドゴイルを粉砕していく。

突然の事に連合艦隊が呆然としていると、各提督から無線が入る。

 

横須賀『どうしたの?何があったの?』

 

横須賀高雄「戦闘海域に、Devil May Cry鎮守府の艦隊が現れて敵と交戦しています」

 

横須賀『何で!?待機命令は!?』

 

横須賀高雄『詳しい事までは・・・』

 

呉『あっちゃー、あの娘達、後先 考えずに動いたわね』

 

宿毛『ど、どうしますか?』

 

呉五十鈴「あんな奴らに頼る必要ない!行くわよ!」

 

呉『待ちなさい!』

 

呉五十鈴「何で?!」

 

呉『自分達の被害状況は分かってるの?今は彼女達に任せなさい』

 

呉五十鈴「(何で・・・何で・・・!)」

 

呉の五十鈴は、Devil May Cry鎮守府に頼る判断を受け、憎らしげに戦いを見ていた。連合艦隊は最早 戦える状態でない事から、どの道 任せるしかなかった。

戦闘が続き、敵艦隊と悪魔の数が減っていく。

 

ハチ「プハァ、トカゲさんは終わりましたよぉ」

 

イムヤ「そっちは?」

 

鳥海「もう少しです」

 

木曾「はい、ラストー!」

 

ネロ「悪魔は片付いたな」

 

残るは水母棲姫と、小破の戦艦ル級flagshipと重巡ネ級eliteだけだ。

 

北上「うっはー、戦艦 残したのは痛いね」

 

木曾「いや、警戒するべきは あの水母棲姫だ。他は どうにでもなるだろ」

 

長波「数も こっちが上だしね」

 

ネロ「んじゃ、さっさと沈めるか」

 

北上「ネロは待って」

 

ここから戦闘再開という時に、ネロだけ止められた。止められたネロは よく分からず、不思議そうな顔で北上を見ていた。

北上は、“自分達だけでやらせてほしい”と言った。それは、作戦を1度は失敗させた自分達の汚名を晴らすために。

 

北上「どっか甘えてたんだと思うんだよね。提督が居てさ、ネロも居て、今じゃバージルも居る」

 

深海棲艦だけを相手にする時でも、ずっと3人に手伝ってもらっていた。本来なら、深海棲艦は自分達 艦娘が どうにかしなければならないのに、ダンテが、ネロが、バージルが どうにかしてくれると無意識に考えていた。だが、いつまでも3人に頼ってはいられない。自分達でやらなければならない事は、自分達でやらなければならない。

艦娘達の意思を聞き、ネロは まだ少し心配だった。

 

ネロ「いいのか?あの姫級の奴って強いんだろ?」

 

叢雲「まっ、相手が強かろうと、避けては通れない道だしね」

 

秋雲「ネロは向こうの連合艦隊の方を頼んでいい?流れ弾が来ないとは限らないしね」

 

ネロ「分かった。絶対 勝てよ」

 

『当然!』

 

艦隊は敵艦隊に突撃し、ネロは連合艦隊の方へ向かった。ネロが見た連合艦隊は、皆ボロボロだった。

ネロの仲間である艦娘と同じ顔をした艦娘を前に、変な感覚を覚えたが、それを気にせずネロは声を掛けた。

 

ネロ「大丈夫か?」

 

横須賀高雄「どうにか。でも、あなた達は鎮守府で待機では?」

 

ネロ「ピンチだった聞いて、動かずにはいられなかっただけさ」

 

呉五十鈴「あんた達の助けなんていらないのよ!」

 

呉足柄「ちょっと五十鈴」

 

呉の五十鈴がネロに噛み付き、呉の足柄が止めようとしたところに戦艦ル級flagshipが放った砲弾が飛んできた。ネロはブルーローズを抜き、飛んでくる砲弾を見ないまま銃弾で相殺した。

 

ネロ「何 怒ってるのかしらないけど、あいつらは信用できるぜ」

 

ネロは笑みを浮かべながら銃を仕舞い、Devil May Cry鎮守府の艦隊の方を見た。戦いは まだ続いている。

 

睦月「てぇえええ~い!」

 

巻雲「ヘアー!ド真ん中 命中させますっ!」

 

響「無駄だね」

 

砲撃と雷撃の応酬を繰り返し、重巡ネ級eliteが中破になる。それでも重巡ネ級eliteは、艦隊に向かって主砲を向けてくる。

 

村雨「あら、まだやるの?い・い・け・ど・ねっ!」

 

イムヤ「足下がガラ空きよ!」

 

イク「狙ってくれって言ってるようなものなの!」

 

雷撃での集中攻撃に、戦艦ル級flagshipが大破となる。もう少しだが、中々 沈まない。

 

木曾「あの頑丈さが忌々しいな・・・!」

 

北上「うちら装甲 紙だもんね」

 

水母棲姫も度重なる攻撃に被弾して顔を歪ませているが、攻撃の手は緩めない。艦隊も被弾し、小破や中破といった被害が出始める。

 

羽黒「負けない・・・!」

 

愛宕「やっちゃうわよ!ぱんぱかぱ~ん!」

 

水母棲姫『ナニモ・・・ワカッテナイ!

 

攻撃の応酬、攻防、戦闘が続き、苛烈さが極まっていく。

 

川内「これで!」

 

神通「最後です!」

 

止めの砲雷擊が水母棲姫に命中して爆ぜる。炎の中で、水母棲姫は少しずつ沈みかけていた。轟沈しようとしている。

そこに、アマ・デトワール号が引き返してきた。ネロは何事かと思い見詰めていると、甲板から ほっぽが飛び出してきた。連合艦隊は新たな深海棲艦の登場に臨戦態勢となるが、ネロが止めた。

ネロは疑問の表情を浮かべながら ほっぽに近付いた。

 

ネロ「お前、何で ここに来た?」

 

ほっぽ『コッソリ・・・ツイテキタ

 

ネロと艦隊がアマ・デトワール号で出撃した時、ほっぽもアマ・デトワール号に黙って乗り込んでいた。アマ・デトワール号は ほっぽの意思を汲み取り戻ってきたようだ。

 

ネロ「こっそりって お前なぁ・・・。おい、どこに行くつもりだ!?」

 

ほっぽはネロを無視して、轟沈しかけている水母棲姫へ近付いていく。艦隊も それを止めようとするが、ほっぽは気にせず水母棲姫の前まで接近した。

水母棲姫は、ほっぽが艦娘達と敵対していない事に、弱々しくも驚いた表情を浮かべている。

 

水母棲姫『ドウイウ・・・コト?

 

ほっぽは水母棲姫と何かを話している。ネロや艦娘達には、話の内容は よく分からなかった。

 

水母棲姫『・・・・・・ソウ・・・ソウ、ナノネ・・・

 

ほっぽからの話を聞き終わった水母棲姫は、ネロと艦娘達に顔を向けた。

 

水母棲姫「あり、がとう・・・!」

 

水母棲姫は轟沈した。

最後に“ありがとう”と言っていた声は、エコーが掛かったものでなく普通の人の声だった。そしてネロ達に向けた顔も、最後は穏やかな表情だった。

ほっぽは、水母棲姫が沈んだ海面を黙って見詰めていた。その ほっぽに、ネロと艦隊が近付く。

 

白露「ところで、何 話してたの?」

 

白露からの質問に、ほっぽは答えない。その代わり、別の一言を呟いた。

 

ほっぽ『・・・・・・クル

 

長波「来る?来るって何が?」

 

疑問を浮かべていると、光と共に水柱が上がった。ネロと艦隊は驚き、水柱が消えると、そこには艦娘が1人 居た。

 

しおい「ごきげんよう、潜特型2番艦『伊401』です。『しおい』って呼んでね。あなたが提督?」

 

ネロ「い、いや、俺は違うけど」

 

どうやら艦娘をドロップしたようだ。

ネロが戸惑っていると、同じ潜水艦である伊58、伊19、伊168、伊8が伊401に抱き付いた。

 

イク「潜水艦の仲間が増えたの!」

 

イムヤ「やったね!」

 

ハチ「お祝いですね!」

 

ゴーヤ「これで潜水艦の活躍の場も増えるでち!」

 

木曾「何だ潜水艦か。これ以上 必要か?」

 

北上「出てきたもんは しょうがない」

 

潜水艦が大はしゃぎしていると、空間に裂け目が出来た。そこから真魔人バージルが翼を広げて飛び出してくる。

 

ネロ「親父!?・・・お、おい、何だよ!?」

 

真魔人バージルはネロを掴むと、空間の裂け目に放り込んだ。突然の事に艦娘達も目を丸くさせる。

 

叢雲「ちょっと、あんた目が覚めたの!?」

 

村雨「ネロを どうするつもり?」

 

真魔人バージルは艦娘達に一瞬だけ視線を向けると、何も言わず自身も空間の裂け目に入った。裂け目は真魔人バージルが入ると閉じてしまった。

艦隊は何が起きているのか把握するため、急いで鎮守府に戻る事にした。

 

愛宕「私達、鎮守府に戻らないといけないから」

 

白露「じゃあねー!」

 

艦隊は連合艦隊に向かって簡単な挨拶だけし、アマ・デトワール号に向かい、ほっぽと しおいも追従する。しかし、アマ・デトワール号は艦娘達と ほっぽを乗せずに動き出した。

 

叢雲「こらー!待ちなさいよボロ船ー!」

 

長波「何で乗せてくれないんだよ!」

 

川内「逃げるなー!」

 

ギャーギャー騒ぎながら、Devil May Cry鎮守府の艦娘達は その場から離れていくのだった。

その様子を連合艦隊は呆然としながら見詰めていたが、1人だけ、呉の五十鈴だけは憎しみの眼を向けていた。

 

呉五十鈴「(川内・・・!)」




次回も よろしく お願い致します!
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