タイトルの通り、遅い節分イベントです。
折角なので『艦これ』の節分ボイスの台詞を入れたら、文字数が多くなってしまいました。
無理矢理 入れた部分もあるので、変な所もあるかもしれませんが、そのまま投稿しちゃいまーす。
177話です!どうぞ!
*Devil May Cry鎮守府 食堂 2月3日 5:00*
今日の鳳翔と間宮の朝は、いつもより早い。他の艦娘が起床する時間には、既に食堂で何やら準備していた。
間宮「今日から皆、食事で不満が出ちゃいそうですね・・・」
鳳翔「仕方ないです。あれだけの事をしましたから・・・」
間宮「でも、恵方巻きだけは準備できて良かったです」
2人は朝から恵方巻きの準備をしていた。ダンテ達や憲兵達の分も用意しており、170人近くの恵方巻きを用意するので、朝食の準備とは別に朝から大変である。
・・・・・・
*執務室 6:44*
執務室のソファーで、ダンテが寝ている。反対側のソファーでは川内が寝ていた。
昨夜、川内は久し振りの夜戦をダンテに申し込み、2人は朝方近くまで戦闘訓練に明け暮れていた。
終わった後、執務室まで戻り、そのまま2人して就寝してしまった。
そこに赤城と那珂が、2人を起こしに執務室に入ってくる。
赤城「提督、朝食の時間ですよ。起きてください」
那珂「川内ちゃん、また夜戦してたの?ねぇ、起きてよぉ」
ダンテ「・・・・・・まだ朝だろ?昼に起こしてくれ・・・」
赤城「だから朝食の時間って言ってるじゃないですか!もう、起こす こっちの身にもなってください」
川内「う~ん・・・あと12時間・・・」
那珂「長過ぎだね!」
動かないダンテと川内を引っ張り起こし、どうにか食堂に連行していく。
赤城はダンテが居ない間ずっと心配していたのに、戻ってきても相変わらずで溜め息が出てしまう。
*食堂*
食堂には、朝食を摂るために艦娘達が続々と やって来る。ネロとニコ、バージル、ほっぽも時間通りに来る。遅れてダンテと赤城、川内と那珂も来た。
艦娘達の多くは、目の前にある朝食を見て顔を引き攣らせた。
北上「え゛?」
白露「味噌汁・・・」
電「だけなのです?」
天龍「他は!?」
間宮「ごめんなさい、用意できるの これだけなのよ。でも、お昼の恵方巻きは ちゃんとあるから」
長波「これで出撃とか遠征、頑張れんのかな?」
大淀「今回ばかりは どうしようも・・・」
実は、鎮守府の運営費が海軍から振り込まれていなかった。更に全員に配給される給金も振り込まれていない事も発覚している。恐らく中将の根回しと思われる。
元帥と大将は未だに出張から戻ってはいない。戻ってきた時に どうにかしてくれるかも分からないが、深海棲艦の ほっぽを鎮守府に置いている事も いずれ耳に入るだろう。その時に助けてくれるか どうか・・・。
朝潮「我々は軍人です。贅沢な食事に慣れると戦場で不満も出ます。それを防ぐには これぐらいの方がいいのでは?」
毎日ではないが、本来 軍人の食事は驚くほど質素な物だ。それは朝潮も言っていたが、戦場では長期間の間マトモな食事ができない事もある。そんな状況に耐えるため、日頃から質素な食事しかしないものなのだ。
Devil May Cry鎮守府ではダンテの意見もあり、そんなの知った事ではないと言わんばかりに日頃から普通の食事をしていたので、既に艦娘達の多くは不満そうな顔をしている。
それにしても、これは限度を超えている。質素云々とかの前に少な過ぎる。
瑞鶴「それにしたって・・・」
朝潮「司令官は どう思われます?」
ダンテ「・・・・・・え?鳳翔ピザ・・・」
鳳翔「無・い・で・す!」
ダンテは まだ寝ぼけていた。
無い物ねだりをしても仕方ないので、とりあえず与えられた味噌汁を いただく事にする。数秒で朝食が終わった。
秋雲「食べた気しなーい!」
今日は出撃任務もない。折角の休みを使い、Devil May Cry鎮守府は節分を楽しむ事にした。
・・・・・・
朝食の後、艦娘達と ほっぽは邪気を払う意味で掃除を始めた。ネロも手伝い、ニコもネロに強制されて嫌々 手伝った。
バージルは間宮が淹れた お茶を飲みながら、読書をして食堂に居座り掃除の邪魔になり、ダンテは また執務室のソファーで寝始め掃除の邪魔になり、ちょっとした問題も発生しながら概ね順調に掃除が終わった。
*艦娘寮 10:12*
ダンテは欠伸をしながら、艦娘寮の廊下を歩いていた。そして球磨型の部屋の前で止まると、ノックもせず扉を開けた。
ダンテ「入っていいか?」
大井「もう入ってるじゃないですか」
部屋には大井1人だった。
ダンテは大井に用があって艦娘寮まで来ていた。
ダンテ「お前の謹慎は終わりだ」
大井「え、いいんですか?」
突然の謹慎終了に、大井は驚いて つい聞き返してしまう。
ダンテとしては、作戦中に喧嘩しようが あまり問題視はしていなかった。生きていれば喧嘩する事もあるだろう。それよりも、あまり興味がなかった。
ダンテ「お前がストレートな物言いをするのは今に始まった事じゃないが、今更それを咎めるつもりもない。ただ、“口は災いの元”って言うしな。これに懲りたら少しは控えろ」
大井「はい、申し訳ありませんでした」
ダンテ「舞鶴の方には謝ったのか?」
大井「いえ、その・・・まだです・・・」
ダンテ「今度 謝りに行け。手土産にピザでも持ってけば許してくれるだろ。1人が寂しいなら一緒に行ってやろうか?」
大井「結構です!それなら北上さんと一緒に行きます!」
とは言ったものの、“それでは北上に迷惑が掛かるのでは?”とか、ブツブツ言いながら大井は考え込んでしまった。放っておくとキリがないので、話も そこそこに切り上げる。
ダンテ「その辺は好きにすりゃいいが、お前もグラウンドに来い。何かやるってよ」
・・・・・・
*グラウンド 10:25*
グラウンドに、鳳翔と間宮以外の艦娘と ほっぽ、ダンテ、ネロ、バージル、ニコが集まっていた。
これから節分らしく豆撒きをするのだが、今年はダンテ達が居るので普通の豆撒きではなくゲーム形式で行うらしい。
霧島「はい、という事で、Devil May Cry鎮守府 豆撒き大会を始めたいと思いまーす!」
マイクを持った霧島が、異様なテンションで場を仕切り始めた。
その前に問題があった。
ダンテ「何で豆 撒くんだ?」
ダンテ、ネロ、ニコ、ほっぽは節分を よく分かっていなかった。
バージル「日本の文化で“節分”と呼ばれるものがある。鬼払いの儀式から広まったもので、病気や災害を鬼に見立て、そういった厄を払うためにやるものだ」
意外にもバージルの口から節分の説明が飛び出し、艦娘達は予想外で唖然としていた。
ネロ「へぇー、そんなのがあるのか」
初春「うむ、節分は大切な儀式じゃ。色々な意味があるのじゃぞ」
ダンテ「さすが本ばっかり読んでる優等生は違うな。で、豆 投げるだけで鬼退治なんかできるのか?随分 楽な話だな」
北上「提督は分かってないねぇ~、こういうのは気持ちなんだから。鬼が悪魔、豆が銃弾な訳よ」
ダンテ「ふーん、ごっこ遊びみたいなもんか」
吹雪「(それも何か違うような・・・)」
村雨「はいはーい、節分ねー。この行事って いつからあるのかしら?ねぇ?」
ほっぽ『ホッポ・・・シラナイ・・・』
龍驤「バージルも よく参加する気になったもんやねぇ」
バージル「食堂から追い出された。茶は出さんと言われてな」
龍驤「そ、そうなんや・・・」
バージルは食堂で お茶を楽しんでいたのだが、おかわりを頼むと豆撒きに参加しろと言われ食堂から追い出され、仕方なく参加する。
さて、豆撒きをするとなると、やはり鬼役が必要だ。先ずは誰が鬼をするかの話になるが、今年は ある程度 決めてあるようだ。
金剛「Hey、提督ぅー!今年の節分は、この金剛型4姉妹がDirectionさせていただきマース!先ず、オニ役ですが・・・あっ、提督ぅ!なぜ逃げるデース!?」
鬼役にされそうな気がしたダンテは逃げ出した。比叡、榛名、霧島が追い、少しして捕まり連れ戻される。捕まったのを見ると、そこまで本気で逃げた訳ではなさそうだ。
大淀「今年の節分の各艦隊、戦隊の鬼役は・・・えっと、あれ?鬼役の人事資料がない・・・あれ?おかしいなぁ、昨日ちゃんと用意しておいたのに」
加賀「執務室じゃないかしら?一緒に探すわ」
加賀と大淀は人事資料を探しにグラウンドから離れる。
あとは豆が来るのを待つだけなのだが、そこに大本営から大和と武蔵が来た。
大和「ダンテ提督」
武蔵「久しいな」
ダンテ「大和、それに・・・・・・武蔵か?」
武蔵「あぁ、そうだ」
武蔵は改二になっており、以前 会った時より服や髪型が変わっていた。
大和型の2人は、どうやら中将の事で話があって来たとの事だ。
ダンテ「悪いな、今から豆撒きするらしいから後にしてくれ」
武蔵「おおっ、節分か!よーし、この武蔵が、鬼役をやってやろう。さぁ、どんどん撃ってこい!」
大和「武蔵、今日は遊びに来たんじゃないのよ!?」
吹雪「大和さんも一緒にやりませんか?絶対 楽しいですよ」
大和「まぁ、時間はあるので構いませんけど・・・」
大和型の2人も節分に参加する事が決まった。
何でもいいが、早く鬼を決めてもらいたい。
すると そこに、鳳翔と他数名の艦娘が豆を運んできた。
三日月「お豆 輸送中でーす!これ、皆さんの分に分けるの ちょっと待っててくださいね」
望月「うわぁ、豆いっぱいだー。三日月 大変そうだなぁ。ちょっと減らしてあげるよ」
三日月「あー!もっちー、まだ食べちゃダメ!」
豆が到着した途端、望月が つまみ食いする。朝食が少なかったので、普通に お腹が減っている。
豆が無くなってしまっては元も子もないので、三日月も必死に止める。
ダンテ「ん、来たか」
鳳翔「はい、節分用の お豆を、全て煎っておきました。足りないようでしたら、お知らせくださいね」
瑞鳳「提督用の卵焼きも、万全です」
ダンテ「え、ピザは?」
瑞鳳「な、無いです・・・」
鳳翔「朝食の時にも言いましたよね?」
ダンテ「えー・・・」
全然 聞いてなかった。
豆が到着して これから豆撒きをやろうという時に、日向は どこか暗い顔をしていた。それを、姉妹艦である伊勢が気付いた。
伊勢「どうした日向?節分だよ、元気ないじゃん」
日向「節分とは何かを考えている」
伊勢「え?節分とは何か、考えてる?そ、そうですか・・・」
心配するだけ無駄だったようだ。伊勢も、何とも言えない顔を浮かべる。
加賀と大淀も、人事資料を持ってグラウンドに戻ってきた。
金剛4姉妹の方で鬼役は大体 決めてあるので、それぞれの鬼役に お願いする。残りは有志で募る。
扶桑「山城、節分よ。この豆を、年の数だけ食べるの。あと、鬼役にね、投げるのよ」
山城「姉様、豆を食べて、投げるのですね?えっと、鬼役は・・・あっ、あの娘ね。ふふふふふふっ・・・」
山城から危ない負のオーラが出ている。怪我をさせるような事がないといいのだが・・・。
蒼龍「節分かぁー。いいわね、楽しそう。南雲部隊の鬼役は・・・え、加賀さん!?」
飛龍「節分ね、いいんじゃない。鬼は・・・加賀さんかぁ、誰よ決めた人は?」
どうやら鬼役の1人は加賀のようだ。二航戦の2人は、加賀と判り苦い顔をする。
翔鶴「瑞鶴、節分よ」
瑞鶴「節分ねー・・・あ、翔鶴姉、毎年 自分から鬼役を買って出なくていいのにー」
翔鶴「ううん、心配しないで。鬼役は任せて、慣れてるから」
瑞鶴「な゛ぁ゛ー もう、この お面 私に貸してよ!ほら、もう!」
気を遣って不人気な鬼役を引き受ける翔鶴、それが不憫で見ていられない瑞鶴、2人の 鬼の お面の奪い合いが始まった。豆撒きが始まるまでに終わるだろうか?
羽黒「あの、羽黒が鬼役をしましょうか?」
榛名「あ、妙高型からは妙高さんに お願いしようと思ってるんです」
羽黒「え、それは・・・」
羽黒も不人気な鬼役を引き受けようとしたが、聞き捨てならない名前が榛名から飛び出す。
妙高に豆を投げたら後が怖いので、羽黒としては賛成しかねる。しかし、そんな羽黒の心配を他所に、榛名は満面の笑顔だった。
高雄「提督、歳の数だけ、お豆 食べるんですよ」
愛宕「さぁ、提督、幾つ食べるの?見ててあげる」
高雄「えっ、要らない?そうですか・・・」
阿武隈「節分って、歳の数だけ お豆をいただくって聞きましたけど・・・うん、深く考えるのはやめましょう!あたし的にはOKです!」
高雄「あっ、妙高さん!えっ、鬼役ですか?やめた方が・・・えー・・・」
妙高はノリノリなのだが、高雄も羽黒と同じように いい顔はできなかった。
潮「あの、鬼役は、あっ、潮が担当しましょうか?」
比叡「あ、潮はいいよ。投げる方を楽しんで」
妙高「はい、提督用の お豆は こちらです」
先に豆を配り、全員に行き渡ったところで勝手に豆撒きが始まった。金剛型が意図せぬ形で始まり、収拾がつかなくなってくる。
漣「節分キタコレ!ご主人様、豆 投げますよーって、あーん・・・どう、ウマウマ?」
赤城「節分ね。この お豆を、鬼役の軽巡に・・・って、あら、美味し!あら、意外。いけまふねぇ~」
ネロ「これ食べれんの?」
由良「お豆は投げる物ですよ、ネロさん。そんなに好き、なの?」
ネロ「いや、お腹 減ってさ」
ダンテは漣に食べさせてもらい、赤城とネロも投げるはずの豆を食べ始めてしまった。朝食が少なかった事もあり、普通に お腹が減っている。
長門「節分、か・・・鬼役を買って出てもいいが。いや、これは角ではないぞ」
睦月「およ?節分ですかぁ、節分なんですかぁ?睦月、投げます!えいー!」
朧「節分ですね、多分。朧 頑張って、お豆 投げます。えい!」
吹雪「吹雪、節分も全力で頑張ります!目標確認!投げます!うりゃー!着弾確認!目標沈黙です!やりましたぁー!」
子日「2月と言えば子日、じゃなくって節分だよ節分。豆 投げるよ~、とうっ!」
白露「福はー内ー!鬼はー外ー!ふふふっ、楽しいかも節分!」
長門「あ、こら・・・もう投げてる駆逐艦が。仕方ないな・・・がおー」
吹雪「え、えぇ・・・?」
何人かが長門に豆を投げ、長門もノリノリで相手をしてあげる。鬼というより、怪獣の真似になっているのは気になる所ではある。
千歳「節分ですね、提督。鬼役は、えっとぉ・・・あっ、千代田」
千代田「えっ、千歳お姉、何?」
千歳「節分の鬼役なんだけど、どう?」
千代田「私が鬼役?い、いいけど・・・あ痛っ!駆逐艦が・・・痛っ!もうヤダ~!」
陸奥「え、私も鬼役なの?いいけど・・・そう、これは鬼の角じゃないのよ。えっ、長門が全開でノリノリなの?・・・仕方ないわね」
陸奥は仕方なく、鬼役としての役目を果たすために標的になりに行く。手加減ナシにバッシバシに豆を ぶつけられた。
夕立「この豆、全力で投げるっぽーい。えい、えい、えーいっ!あぁっ!?」
加賀「痛い・・・豆?・・・で、私に当てた娘は誰?・・・そう」
調子に乗って投げまくった豆が加賀に当たり、夕立は逃げる。そして加賀は、夕立を追い掛けた。無事に生還する事を祈る。
祥鳳「節分ですね。この豆を投げればいいのですね?えーい!や、やだ、提督、す、すみません。目測を誤りました・・・」
祥鳳がダンテに豆を ぶつけたのを横目に、報道の腕章を付けた青葉がカメラを手にウロウロしていた。
青葉「節分ですねー!えーっと今年の鬼はーっと・・・」
衣笠「節分も、この衣笠さんに お任せだよ!えいっ!」
青葉「い、痛っ!?ガサ!?青葉 鬼じゃないからぁ!ほら、腕章 見て、報道だから!ひ、ひぃーー!!」
青葉は豆撒きには参加せず、鎮守府新聞を作成するために取材や撮影に徹するつもりだった。それを邪魔するように、衣笠から豆を ぶつけられる。逃げるが、それでも衣笠は執拗に追ってくる。
摩耶「行くぜー鳥海!豆 投げんぜぇ・・・うりゃ、うりゃうりゃ!」
如月「この豆を投げるのね。えいー!」
鳥海「ほら、摩耶、如月ちゃん、節分だからって豆 投げ過ぎ!」
摩耶「なぜ逃げるー?!」
鳥海「っていうか、どこに・・・!?」
如月「嫌だぁ、変なとこ当たっちゃった?」
鳥海「んもうっ、怒るわよ!」
鬼役でもないのに、摩耶と如月に豆を投げられる鳥海は、怒り心頭だった。
最上「節分かー、うん、折角だからやってみるよ。鬼はー外ー、福はー内ー!」
三隈「三隈も、お豆を投げます。みー、くまっ!みー、くまっ!」
最上「あ、あちゃー!?」
三隈「あらやだ、最上、ごめんなさい」
三隈も目測を誤り、姉妹艦である最上に豆を ぶつけてしまう。それにより、最上から変な悲鳴が上がる。
利根「吾輩が なぜ鬼なのじゃ?ふむ、お姉さんだからか!仕方ないのじゃ!痛っ!?誰じゃ?!」
筑摩「節分は、1年の邪気を払う大切な任務。姉さんも、あんなに張り切って」
“お姉さん”と言われ気分を良くする利根だったが、どこからか豆が飛んできてキレる。そんな利根を、姉妹艦である筑摩は温かい目で見守っていた。
響「暁、ほんとに鬼をやるのか?」
暁「もう子供じゃないから、鬼役だってできるのよ!」
響「そうか、これが お面・・・」
雷「暁、本当にいいの?じゃあ行くよ!鬼はー外ー!鬼はー外ー!」
響「さて、やりますか。ウラッ!」
暁「痛っ、痛いー!ふ、ふえぇ~ん!」
雷「あれ?あれれ?」
暁が張り切って鬼役をやると決めたので、響と雷は遠慮なく豆を ぶつけた。予想以上に痛かったのか暁は泣き出し、まさか泣かれるとは思わず雷も戸惑う。
そして響は、無表情で暁を見ているだけだった。
電「なるべくなら、鬼さんに お豆を投げたくないのです。し、仕方ないのです。え、えいっ!」
天龍「イテ、イテテテテ!だっ、何で皆 俺に豆 投げてんだよ?!こら、“鬼なのです”じゃねーよ!これは角じゃねーし!」
龍田「皆ー、鬼はー外、福はー内って言って、お豆を投げるのよ。足りなくなった人は言ってね~、しっかり鬼に投げるのよ。うふふ・・・」
天龍「おいコラ龍田!豆 配るのやめろぉー!」
数名の駆逐艦が、鬼役でもない天龍に豆を投げていた。“なるべくなら投げたくない”と言っていた電も、全力投球していた。
しかも、龍田が豆を供給し続けているので、攻撃が止まらない。恐らく、龍田は困る天龍を見て楽しんでいる。
球磨「節分だクマ。豆を投げるクマー。目標は、木曾」
木曾「な・ん・だ その豆は?まさか、この木曾を鬼に見立てて投げるって訳じゃないよなぁ?なぁ?」
球磨「・・・は、やめて、大井」
標的にしようとした木曾から圧を掛けられ、即座に大井に標的を変える球磨。
球磨「・・・も、やめて、多摩だクマ!多摩、すまんクマ」
多摩「にゃー、痛いにゃ。豆 投げるのやめてほしいにゃ。逃げるにゃ」
大井から睨まれ、優柔不断な長女は多摩に標的を変える。消去法で標的にされた多摩からすれば、堪ったもんじゃない。
多摩に対しては、何故かやめようとしない球磨だった。
夕張「節分かー、豆撒きって不思議な伝統よねー」
ネロ「夕張は嫌いなのか?」
夕張「あっ、私?私は好きよ、豆撒き。えーいっ!」
鬼怒「どおおおお!?何なの?!何で皆 鬼怒に豆 投げんのよおおおお!!あ痛っ!イタタタタタ!くぅぅぅぅ反撃してやるぅ!先ずはアブ、あんたからだぁっ!」
阿武隈「痛い!やだ、何?え、あ、あたし?ヤーダーもう、お豆 投げるのやめて、やめてくださーい!痛い・・・」
鬼怒「よし、初弾命中。次は・・・由良姉、覚悟!てぇーいっ!」
“鬼怒”という名前から標的にされ、怒った鬼怒が姉妹艦を巻き込んで反撃に出た。鬼役でもないのに狙われる阿武隈は、泣きそうだった。
因みに、由良は ちゃっかりダンテの後ろに隠れ、代わりにダンテが、豆を その身に受ける事になってしまった。
若葉「節分だと?この豆を提督に投げればいいのか?・・・違うな。では、どうすれば・・・?」
投げようとしたらダンテから無言の圧を掛けられ、標的を見失う若葉。
その直後・・・
初霜「鬼は外ー、福は内ー、えい!あっ、提督に!?ごめんなさい、片付けますね」
時雨「豆撒きか・・・結構、当たると痛いね」
初霜が投げた豆がダンテに当たる。一緒に時雨にも当たっていた。
朝潮「司令官、節分ですね。お任せください、この朝潮、豆撒きも全力で掛かります!えぇーいっ!えいっ!そーれっ!」
大潮「司令官、節分です!勿論、節分もアゲアゲです!ほら、朝潮姉さんが お豆 全力射撃中です!大潮も参加します!えいっ、えいっ!」
荒潮「あら~、節分ね~。うふふふっ、姉さん達、どうして そんなに本気で お豆 投げてるの~?当たったら、少し危ないわね~」
満潮「い、痛っ!?あんた達、なんで全力で投げてくるの!?な、何なの!?何が目的なの!?も、もぉ~!」
ニコ「霰、鬼の仮面 要るか?」
霰「大丈夫です・・・鬼役は、今年も神通さんが。あ、お豆は危険なので、霰は投げません・・・」
神通「二水戦の鬼役は、私?そうですか」
磯風「節分か。いや、こういった行事は嫌いではない。我が第17駆逐隊が投げる鬼役は、誰だ?ほほう、そうか。よし、17駆、全力で参る!」
不知火「この豆を、鬼怒さんに投げるのですね?・・・居ない。では、あっ、神通さんに えーいっ!」
陽炎「節分かぁ、まぁいっか!じゃ、投げるよーって、不知火、あんた何やってんのー!?」
霞「だから、豆を全力で投げるのやめなさいよ!鬼役の神通さんが いつまでも・・・」
神通「痛っ、あ、また・・・うっふふっ、そうですか」
霞「ほら・・・ほらぁ~・・・!わ、私 知らないったらー!」
那珂「那珂ちゃんはアイドルだから、鬼役とかはしないんだよ。痛っ!?だから違うって!痛っ!?何でぇー!?」
朝潮型と陽炎型も、しっかり豆撒きを楽しんでいた。
標的となった神通は笑顔だが、その身体から怒りのオーラが揺らめいている。
顔面に笑顔を張り付けたまま、豆に当たりながらも朝潮型と陽炎型の方へ歩いていく。朝潮型と陽炎型は生き延びる事ができるだろうか?
そして流れ弾に、那珂が被弾する。
川内「おっ、二水戦の鬼は神通なんだ、へー」
吹雪「川内さんは どうしますか?」
川内「あ、うち?うちはー・・・だ・れ・に・し・よ・っ・かなー、えっとぉ・・・」
天津風「節分かー。私達の水雷戦隊の鬼役は誰?えっ、神通さん・・・!?それは ちょっと・・・」
島風「この豆を投げればいいの?えいっ・・・何か つまんない・・・えいっ、えいっ!」
天津風「あっ、島風、あんたやめなさい!こらぁ!」
“つまらない”と言いながら、島風はバージルに向かって豆を投げ続けていた。それを見て、天津風が慌てて止める。
バージルは島風を無視しながら、ずっと豆を当てられていた。
明石「節分ですねー、いいですねー!大淀、鬼やってよ鬼。え゛、私!?何で!?」
夕張「あっ、明石、今年も鬼やってんの?じゃ、私も投げちゃってもいいかしら?えいっ!」
問答無用で明石に豆を投げる夕張。
大淀も、日頃の鬱憤を晴らすために一緒に投げていた。その顔は、笑っていた。とても いい笑顔だ。
夕雲「節分of節分です。夕雲型の今年の鬼は・・・あら?私?うっふふっ、いいわよ。さぁ皆、投げてきて~」
長波「おー節分かー、いいぜー、頑張っちゃうぜー!んで、今年の夕雲型代表の鬼さんは誰よ?」
巻雲「節分ですねー。今年の鬼は~・・・ふぇっ!?夕雲姉さん!?」
長波「えっ、夕雲姉?あっちゃー・・・誰が投げんのさ、それ・・・」
巻雲「あ、えと、ねぇ、長波、代わってあげたら・・・あっ、もう お面 付けてる~!え~?うぅ~・・・」
夕雲に豆を ぶつけても、誰も得をしない。損をしなければ得もしない。
尚、夕雲はウェルカム状態で受け入れ体勢だったが、誰からも狙われる事はなかった。これは これで寂しい。
イク「節分なのー!えっと、イク達の鬼役はー、しおいなの!目標発見!節分潜深度に浮上、てぇー!鬼はー外!えい、えーい!」
ゴーヤ「節分でち!節分潜深度に浮上!しおい発見!お豆、一番から4番まで、てぇー!」
イムヤ「着任したばかりの しおいに そんな豆ぶつけたら、あっ、あ~、ほら言ったでしょ。ごめんなさい、泣かないで」
陸地なのに どこから浮上するつもりなんだ?
何故か潜水艦の鬼は新人の伊401で、先輩潜水艦からの洗礼を受けた伊401が泣いてしまった。
ダンテ「ハチ、お前は参加しないのか?」
伊8は、豆撒きに参加せず読書に励んでいた。それが気になり、ダンテは声を掛けた。
ハチ「節分ですか?いいえ、はっちゃんはいいです。提督、何で悲しそうな顔してるの?」
ダンテ「本ばっかり読んでると、バージルみたいに眉間に皺 寄るぞ」
ハチ「あ、はい、じゃあ投げます。えーい・・・」
ダンテ「(どこまでも やる気ねぇな・・・)んじゃ、俺も投げてみるかね」
足柄「豆撒きかぁ、まぁ いいけど、間違っても妙高姉さんに投げないようにね」
那智「節分か・・・まぁ今日ばかりは、ポン酒にしてみるか。足柄、提督、貴様らも どうだ?」
ダンテ「オラッ!」
足柄「あ・・・」
ダンテが投げた豆は、全弾 妙高に命中した。
妙高は笑顔でダンテの方に振り向く。間違いなく怒ってる。那智と足柄は、そそくさとダンテから離れた。
金剛「もうー!皆 勝手に始めないでくだサーイ!」
比叡「ちょっとー!金剛お姉さまが泣いちゃったでしょうがー!」
思ってたのと違う形で豆撒きが始まり、収拾も着かない節分戦争に遂には金剛が泣き出してしまった。
後半戦に続く!
次回も宜しく お願い致します!
次回の投稿予定は未定です。