180話です!どうぞ!
ダンテと赤城の喧嘩が勃発した。
機嫌の悪い赤城は街へと繰り出し、たまたま老夫婦が何かを落としたの見た。赤城は それを拾い、老夫婦に渡してあげる。
2日後、赤城は また街へと気晴らしに出掛けた。
すると、目の前にリムジンが止まる。乗っていたのは昨日 落とし物を拾ってあげた老婦人だった。
老婦人は落とし物を拾ってくれた お礼がしたいと、赤城を自分達の住居へ招待する。
着いてから赤城が見たのは、とんでもない豪邸だった。老夫婦の提案により、赤城は その豪邸に泊まる事となった。
*屋敷前 2月9日 13:30*
翌日、屋敷にダンテと加賀が来た。
加賀は ずっと赤城と連絡を取り続け、どうにか居場所だけ聞き出し ここまで来れた。
今は、門を挟んで赤城と顔を付き合わせている。
赤城「何しに来たんですか?」
ダンテ「お前こそ ここで何してんだ?早く鎮守府に戻れ」
加賀はダンテの物言いに、肘で小突いてくる。その目は“早く謝れ”と言っていた。
ダンテ「俺が悪かった。だから早く戻れ」
赤城「それで謝ってるつもりですか?!」
ダンテ「美味しいピザもあるぞ」
赤城「っ・・・!」
ここに来る途中でテイクアウトしたピサの箱を開け、美味しそうな匂いが風に乗って漂ってくる。
実は赤城も、さっきからダンテが持つピザの箱は気になっていた。
門を開けそうになったが、グッと堪えて踏み止まった。
赤城「私は帰りません!この家の子になります!」
加賀「あ、赤城さん!?」
ダンテ「お前 何 言ってんだ?」
赤城「早く帰ってください!」
赤城は踵を返し、屋敷の中に戻ってしまう。
加賀は額を押さえて嘆き、ダンテは仕方ないので、ピザに かぶり付くのだった。
加賀「提督、日を改めましょう」
ダンテ「お前も食うか?」
加賀「帰ってからにして」
ダンテと加賀は、一旦 鎮守府に戻る事にした。
屋敷に背を向け歩き出すが、ダンテの心臓が一瞬 高鳴る。その瞬間、ダンテは険しい顔で屋敷の方を見た。だが、屋敷に異変があるようには見えない。
急に立ち止まったダンテに、加賀は不思議そうに声を掛けた。
加賀「提督、どうしたの?」
ダンテ「こいつは・・・ひょっとしたら大当たりかもな」
加賀「え・・・?」
食べかけのピザを口に放り込み、ダンテは答えらしい答えを言わずに また歩き出す。
加賀も1度だけ屋敷の方を見てから首を傾げ、よく分からないままダンテを追った。
*裏山*
鎮守府の裏山の、木々に囲まれた場所で、天龍が目を瞑りながら両手で刀を持ち立っていた。
聞こえてくるのは風が吹きすさぶ音と、その風で葉が擦れる音だけ。
天龍「・・・・・・っ!」
天龍に向かって、どこからか幻影剣が飛んでくる。それを察知した天龍は、刀を振り幻影剣を弾く。幻影剣はガラスが砕けるようにして消えた。
木の陰から、バージルが姿を見せる。
バージル「ある程度の気配は察知できるようになったな」
天龍「よっしゃあ!」
バージル「喜ぶな」
天龍「イテッ!」
喜ぶ天龍の頭に、鞘に納まったままの閻魔刀が振り下ろされた。天龍の頭から鈍い音がする。
天龍は、裏山でバージルの指導の下、刀の修行をしていた。
バージルは徐に、その場で両膝を突き目を瞑る。
バージル「刀は お前の身体の一部だ。自分の扱う得物の重みを感じ、どう動けば自分の思い通りに刀を振るえるかを見極めろ」
カッと目を開いたバージルは、立ち上がりながら閻魔刀を抜刀する。閻魔刀を何度も振り、バージルの言葉は続く。
バージル「力まず、心を落ち着かせ、筋肉の動き、気配、全ての流れを感じ、鋭く、目の前に立ち塞がる者を斬り伏せろ」
最後に、片膝を突きながら大きく閻魔刀を振り下ろす。
架空の敵を相手に、バージルの流れるような殺陣を見て、天龍は感嘆の息を漏らしながら拍手していた。そんな天龍を、バージルは睨む。
バージル「何をしている?俺の真似をしろ」
天龍は慌ててバージルの隣で両膝を突く。
一緒に殺陣を始めるのかと思ったが、天龍が口を開いた。
天龍「師匠」
バージル「何だ?」
天龍「提督と赤城秘書艦、大丈夫かな?」
バージル「知らん、あいつらの問題だ。お前が どうこうできる事ではない」
天龍「そうなんだけどさぁ・・・」
バージル「余程 気が散っていると見える。幻影剣 千本躱しだ」
天龍「嘘だろぉ~!?」
修行に集中していない天龍を見兼ねて、修行内容を変更するバージル。天龍も思わず、驚愕の悲鳴を上げる。
バージル「これでも少ない方だ。飛んでくる幻影剣を察知できるようになった お前なら余裕だ」
天龍「うへ~・・・」
バージル「お前には甘えがある。強くなりたければ、敵にも、自分にも甘さは捨てろ。でなければ、お前に待ってるのは死だ」
天龍「っ・・・!?わ、分かった!分かりました!分かったから そんな怖い目で睨むなよ~!」
天龍に幾つもの幻影剣が飛ぶ。その数は、明らかに千本を越えていた。
裏山に、天龍の悲鳴が木霊する。
*Devil May Cry鎮守府 中庭*
鎮守府の中庭にあるベンチで、北上と大井は花壇の花を眺めていた。
北上「今、ニワトリみたいな声しなかった?」
大井「気のせいですよ北上さん」
鎮守府にも天龍の悲鳴が聞こえていたが、北上と大井は気にしない事にした。
・・・・・・
*屋敷 21:05*
夕食も終わり、赤城は与えられた客間で、1人 寛いでいた。
特にする事もなく、暇を持て余していると、伏せられた写真立てに目が止まった。昨日は気付かなかった。
腰掛けていたベッドから立ち上がり、写真立てに近付く。手に取り、どんな写真が入れられているのか確認すると、赤城は目を見開き驚いた。そこに飾られていたのは、赤城だった。
いや、違う。そこに写る赤城は、赤城が着た事もない、見覚えのない服を着ている。それに、こんな写真を撮った覚えもない。
赤城は、何か薄ら寒いものを感じ、写真立てを落としてしまった。
老夫婦は子供は居ないと言っていた。では ここに写るのは誰だ?
詳しく話を聞くために、赤城は客間を飛び出すように部屋を出た。
*リビング*
老夫婦は、ワイングラスを片手に晩酌をしていた。
そこに赤城が現れると、老夫婦は優しい笑みを浮かべた。
老紳士「君も一口どうだね?」
赤城「いえ・・・それより、聞きたい事があります」
赤城は、写真に写る自分と同じ顔の女性について問い質した。すると老夫婦は、1度 顔を見合せてから立ち上がる。
その顔には優しい笑みを浮かべたままだが、赤城には どこか、作り物の笑みを張り付けているような気がしてならない。
老夫婦は笑顔を張り付けたまま何も言わず、赤城に近付いてくる。
老夫婦に恐怖を感じ、赤城は少しずつ後退る。背中が何かに当たり、振り返ると使用人の1人の顔が目の前にあった。驚いた赤城は、慌てて使用人から離れる。
気付けば、他の使用人も虚ろな目で立って何かを呟いている。
『お嬢様・・・お嬢様・・・お嬢様・・・お嬢様・・・』
老夫婦「あなたは私達の娘、どこにも行かせない」
老紳士「さぁ、家族で幸せに暮らそう」
赤城「私は、艦娘の赤城です。私は鎮守府に帰ります!」
走り、使用人を押し退け出口を目指す。
逃げる赤城に、老紳士は困ったように溜め息を吐き、老婦人はニコニコと笑う。
老夫婦と使用人達は、ゆっくりとした足取りで赤城を追った。
*エントランス*
リビングを出て長い廊下を抜けると、エントランスに出た。そのまま屋敷の外に出ようとしたが、玄関の扉が開かない。鍵を外しても開かないのだ。
別の出口を探そうとするが、既に老夫婦と使用人達に囲まれていた。
老紳士「あの日と同じだ。あの日も、我が儘を言って外に出たばかりに・・・」
老婦人「外は危険が一杯。もう この屋敷から出さない」
ゾンビが肉に群がるように、使用人達が赤城に押し寄せる。赤城は使用人の波に飲まれてしまった。
その中から、1人の使用人が赤城の髪を掴み、客間に連れ戻すために引き摺っていく。
赤城「嫌!やめてぇっ!提督、提督 助けてぇっ!」
・・・・・・
*客間 23:30*
客間に連れ戻された赤城は、どうにか屋敷からの脱出を図ったが駄目だった。
廊下へ出る扉は施錠され、外には見張りの使用人が立っているようだった。扉を開けようとすると、外からやめるよう声がした。
窓も開かず、部屋にあった椅子を投げて窓ガラスを破壊する。しかし、何かの力が働いたのか、元に戻って すぐに修復された。
他にも考えられる方法は全て試したが、全て徒労に終わり、赤城は部屋で後悔する事しかできなかった。
折角ダンテと加賀が迎えに来てくれたのに、それを突っぱねた挙げ句、こんな事になってしまうとは。あの時、素直にダンテの言葉に従っていれば・・・あの時は まさか、こんな事になるとは思いもしなかった。
部屋で泣いて後悔していると、聞き慣れたバイクのエンジン音が聞こえてくる。
赤城が窓に近付き外を見ると、ライトの光が目の前にあった。慌てて窓から離れると、キャバリエーレに乗ったダンテ、暁、曙が窓ガラスを突き破って侵入してきた。
キャバリエーレには前から曙、ダンテ、暁の順で乗っていた。
キャバリエーレの前輪がベッドに当たって急停止。その反動で1番 前に乗っていた曙が投げ出され、壁に叩き付けられる。
曙「イッタ!イッタ!クソ提督、止まるなら もう少し安全に止まりなさいよ!」
赤城「提督・・・」
ダンテ「よう赤城、迎えに来たぞ。もしかして、寂しくて泣いてたか?」
赤城「な、泣いてませんよ!」
赤城は、慌てて涙の跡を拭う。眼も赤くなっていたので、泣いていたのはバレバレだ。
赤城「それより、暁さんと曙さんまで・・・」
暁と曙を連れてきたのは、過去2人は家出した経験があるからだ。曙は着任した その日に鎮守府を飛び出し、暁はダンテに怒られ飛び出した。
どちらもダンテが迎えに行き、連れ戻している。
ダンテ「お前 入れて、家出シスターズ結成だ」
赤城「そんなの結成したくないです」
曙「別に家出したつもりないけど!」
暁「忘れたいのに・・・」
本当は曙ではなく、鈴谷を連れてこようとしたのだが、軽空母へと改装が済んでいる鈴谷は、夜間で艦載機が使えないので断念した。
鈴谷も、舞鶴鎮守府に居た頃に、当時の提督の暴力から逃げるために家出している。
ダンテ「それじゃ、掃除 始めるぞ」
赤城「掃除?」
ダンテが客室の扉を蹴り破ると、外に居た使用人が吹き飛ぶ扉と壁に挟まれた。そのまま扉の下敷きになると、ダンテが扉を踏み付けエボニー&アイボリーを連射する。
人に向かって銃を撃つダンテに、赤城は仰天した。
赤城「何やってるんですか!?」
曙「赤城秘書艦、あれ見て」
よく見ると、扉と床の間から手が見えているのだが、その手は人のものではなかった。
赤城「もしかして・・・悪魔?」
暁「司令官が赤城秘書艦を迎えに行った時、“悪魔の気配を感じた”って」
赤城「何で気付いた時に言ってくれないんですか!?」
そうは言うが、気付いた時には赤城が屋敷に戻った後だった。
悪魔が絶命したのを確認すると、撃つのをやめて、足も扉から下ろす。
ダンテ「お前と一緒だと、人生 飽きないな」
赤城「どういう意味ですか?」
ダンテ「楽しいって事さ。ボサッとするな、行くぞ」
ダンテと艦娘3人は客間から移動し、1階へ下りる階段を目指す。
その途中、通路に並ぶ部屋の扉が全て開き、中から使用人達が出てくる。
曙「うわ・・・これ全部 悪魔なわけ?」
ダンテ「暁、ビビるなよ」
暁「ビ、ビビってないもん!」
と言うが、既に涙目になっている。
使用人達の姿が変わり、マリオネットの姿を見せる。
曙「クソ提督しゃがんで!」
言われた通り しゃがむと、暁と曙が艤装を展開、ダンテの頭上を砲弾が通り過ぎる。砲弾はマリオネットに着弾し、吹き飛び後続のマリオネットに当たり、ドミノ倒し状に倒れていく。
起き上がってきたところに、ダンテがヌンチャク形態のキングケルベロスで追撃していく。
マリオネットを破壊しながら通路を進んでいると、また近くの扉が開く。中からマリオネットが出ようとするが、ダンテは扉を蹴って閉める。出ようとした所を突然 閉められたので、マリオネットは扉に ぶつかった。
扉に向かってコヨーテ・Aを撃つと、扉に大穴を空けながら散弾がマリオネットを吹き飛ばす。マリオネットが家具に当たったのか、部屋の中から騒音がする。
暁が扉の穴に、主砲の砲身を突っ込み砲撃。念のために、ダメ押しの一撃を入れておいた。
曙「ちょっと またなの!?」
階段で1階に下りると、また大勢のマリオネットが現れ集まってくる。
ダンテがアイボリーでシャンデリアに撃つと、シャンデリアはダンテ達と押し寄せてくるマリオネットの間に落下した。
マリオネットが怯んだ隙に、暁と曙が手当たり次第に砲撃し、ダンテが魔剣ダンテを手に斬り込んでいく。
下から上へと魔剣ダンテを振り上げ、剣圧で床に亀裂が走り、マリオネットが宙を舞う。
暁「ひぃ~~~!」
曙「こっち来んな!」
薄暗い屋敷の中で押し寄せるマリオネットに、暁は半泣きで砲撃し、曙もヤケクソ気味に見えるが、砲弾は的確に命中していた。
暁と曙が、赤城を護り抜きながら戦えている お陰で、ダンテは気兼ねなく、マリオネットの軍団に突っ込み暴れ回る事ができる。
現れたマリオネットを全て撃破すると、老夫婦が現れた。
老紳士「娘は誰にも渡さん」
老婦人「私達の娘を返して」
老夫婦は醜悪な悪魔の姿へと変貌する。それを見て、ダンテは どこか納得したように笑っていた。
ダンテ「なるほどな。娘を取り戻したいという欲望に、悪魔が取り憑いた訳か」
ダンテは この屋敷で悪魔の存在に感付いてから、青葉に この屋敷の事を調べさせていた。
青葉の調査結果にて、ここに済む老夫婦には一人娘が居る事が判った。
しかし、43年前に交通事故で亡くなった。当然、老夫婦は悲しみに暮れた。
老夫婦は持てる財力を使い、娘を生き返らせようと考えた。様々な分野に長けた者を雇い、死に物狂いで娘を蘇生させる方法を探させた。だが、娘が戻る事はなかった。
財産の殆どを注ぎ込んだ事で、老夫婦は実質 破産状態になり、当時 雇っていた使用人達も解雇されていた。
調査の過程で、老夫婦は怪しげな儀式にも手を出していると、噂程度の話も耳にした。もしかすると、老夫婦が悪魔に取り憑かれたのは それが原因かもしれない。解放するには、倒すしかない。
ダンテ「暁、曙、躊躇うなよ!」
暁「この・・・!」
曙「やってやるわよ!」
魔剣ダンテを手にダンテが突撃し、暁と曙が2体の悪魔に砲撃する。悪魔はジャンプし、砲撃を躱す。だがダンテも同時にジャンプしており、片方の悪魔の前に躍り出る。
空中でダンテが斬り掛かると、悪魔は鋭く伸びた爪で刃を防いだ。
もう片方の悪魔が口から溶解液を吐き出し、ダンテは鍔迫り合う悪魔を蹴って飛び退く。
着地と共に、エボニー&アイボリーを連射する。弾丸が命中して怯んだところで、暁と曙の砲撃が更に命中する。
魔剣ダンテを逆手に構え、紅い衝撃波『ドライブ』を放つ。直後にトリックスタースタイルの能力で高速移動し、駆け抜けながら2体の悪魔を同時に斬り伏せる。
悪魔の姿が四散すると、老夫婦の姿が元に戻った。老夫婦は意識がなく、床に倒れて眠っている。
・・・・・・
しばらくし、老夫婦の目が覚めた。
老夫婦は最初、何があったのか分からないのか、ボーッとしていた。だが赤城の顔を見て、少しずつ記憶が戻った。
老紳士「あ、赤城さん、わ、私達は・・・」
老婦人「私達は何て事を・・・!あなたに酷い事をして・・・」
曙「正気に戻ったみたいね」
暁「うん」
赤城は しゃがみ、床に座り込む老夫婦に視線を合わせる。
赤城「無事で良かったです。私は、あなた方の娘にはなれません。私には、待っていてくれる人達が居るので」
赤城は そう言うと立ち上がり、正面玄関から外に出ていった。暁と曙も、赤城を追って外に出る。
赤城の言葉を聞いて、老夫婦は どう思ったのか、どう感じたのかは分からないが、2人は ただただ泣いていた。
ダンテも帰るために外に出ようとするが、その足は止まった。そして、何も言わずに泣いているだけの老夫婦を見る。
ダンテ「誰も、アンタらの娘の代わりにはなれない。代わりになれる奴なんざ、どこにも居やしないのさ。アンタらの娘は、1人だけだ。赤城は そう言いたかったんだと思うぜ。その意味を、よく考えな」
言いたい事を言い、ダンテも屋敷から出る。あとに残されたのは、亡くなった1人娘を想って泣く、老夫婦だけだった。
屋敷から出たダンテは、先に外に出て待っていた赤城達と合流する。
ダンテ「折角の獲物でも、ショボいと不完全燃焼だな」
曙「クソ提督、話す事があるんでしょ?暁、向こうに行くわよ」
暁「ちゃんと仲直りしてよね」
暁と曙は気を利かせ、ダンテと赤城の2人だけにする。残された2人の間には、変な空気が流れている。
ダンテ「・・・・・・なぁ赤城、まだ怒ってんのか?」
赤城「・・・・・・・・・」
ダンテ「俺が1番に信用してる艦娘は お前だ。加賀も そうだが、俺にとっての最初の艦娘だからな」
赤城「電さんは初期艦ですよ?」
ダンテ「あいつは・・・3番目だな。俺の秘書艦は1人だけだ。それが お前だ」
赤城「ふふっ」
ダンテの言葉と様子に、赤城の顔も綻ぶ。機嫌は直ったようだ。
ダンテも その様子に安心していたのだが、次の赤城の言葉で硬直する。
赤城「“ごめんなさい”は?」
ダンテ「・・・・・・悪かった・・・」
赤城「“ご・め・ん・な・さ・い”・は?」
ダンテ「~~~~っ!ごめんなさい・・・!」
滅茶苦茶 嫌そうに謝るダンテ。ダンテが初めて、艦娘に ちゃんと謝った記念すべき日である。
赤城「私も すみませんでした。大和さんが提督に あれこれやってるのを見て、ついカッとなってしまって・・・」
その言葉を聞き、ダンテはキョトンとする。すると、徐々に悪い笑みを浮かべ始めた。
ダンテ「おい何だよ、嫉妬か?お前 嫉妬してたのか?まさか お前に、そこまで愛されてたとは知らなかったぜ」
赤城「何 言ってるんですか?もう、すぐ調子に乗って・・・」
ダンテ「モテる男は辛いぜ」
ダンテは顎を擦りながら満足そうな顔をし、赤城は呆れた溜め息を吐くのだった。
仲直りも済み、待っていた暁と曙と合流し、そのまま鎮守府への帰路に着いた。
曙「仲直りできたみたいね」
ダンテ「お陰様でな」
赤城「心配を掛けて ごめんなさい」
暁「司令官、一人前のレディは喧嘩しちゃダメなんだからね?」
ダンテ「俺は
赤城「そんな悪魔が出たら、被害も出ます。不謹慎な事は言わないでください」
そんな話をしていると、近くに大型の悪魔が出現した。悪魔が無差別に暴れて被害が出始める。
赤城「提督が あんなこと言うから出てきたじゃないですかぁ!」
暁「うわぁ・・・」
曙「クソ提督?」
“口にすれば現実になる”というジンクスが時々 囁かれるが、この状況は まさに、それを体現していた。艦娘3人は完全にダンテのせいだと思っている。
ダンテ「俺と遊ぼうぜ!」
ダンテは嬉々としながら、キャバリエーレに乗って大型悪魔に突撃していった。
・・・・・・
*Devil May Cry鎮守府 執務室 2月10日 8:30*
赤城が鎮守府に戻った翌日の事だった。執務室に大和型の2人が また来た。
執務室にはダンテと赤城も居る。
大和「ダンテ提督、今日も お手伝いしますね」
ダンテ「んー・・・いい。赤城に頼む」
そこに龍驤が、鎮守府内での演習のスケジュールを確認するために、執務室に入ってきた。
龍驤は執務室の様子を見て、少しだけ固まった。
ダンテ「赤城、あれ どこにやった?」
赤城「そっちにありますよ。提督、さっきの どこです?」
ダンテ「いつもの場所に入れといたぞ?」
赤城「そこですね、分かりました」
物が多く狭い執務室で、ダンテと赤城が忙しなく動いている。“あれ”とか“そこ”とか、抽象的な言葉だけで意思疏通していた。
そんな光景を大和型の2人と龍驤は、しばらく呆然と眺めるのだった。
龍驤「(熟年夫婦みたいになっとる・・・)」
次回は、ちょっと おふざけが入ります。
キャラ崩壊も若干あります。できるだけ抑えようとは思ってますが、どうなるか分かりません!
次回も宜しく お願い致します!