Devil May Cry鎮守府   作:しゅんしゅん@よし

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189話です!どうぞ!


Mission189 FS作戦 上陸攻略戦~破滅の未来~

*異空間 3月8日 14:25*

 

ルキフェルス「この世界は滅亡する運命にある」

 

ダンテ「それが お前らの望みか。けど残念だったな、俺が止めてやる」

 

ルキフェルス「違う、お前は大きな勘違いをしている。望んでるのは この世界だ」

 

FS作戦を継続実施し、Devil May Cry鎮守府は作戦の第2段階へと入った。

ダンテが敵泊地へ向かう途中、気付けばFS海域ではなく真っ暗な空間に居た。

そこにはルキフェルスが たった1人で待ち構えており、否応なしに戦いになる。

艦隊はダンテと合流できぬまま作戦を続行し、戦艦棲姫が率いる水上打撃部隊と交戦する事になってしまった。

 

ダンテ「お前の兄貴も とんだペテン野郎だったが、その手の話で俺を騙せると思うなよ」

 

ダンテは この世界に呼ばれたと聞いている。この世界が抗う事のできない存在、悪魔が現れたからダンテは呼ばれたと。

だがルキフェルスは、世界が滅びるのを望んでいると言う。それは、ダンテが聞いた話と矛盾する事になる。

 

ルキフェルス「他の奴と一緒にするなと言ったはずだ。3千万年前、人類と悪魔の戦争が━━」

 

ダンテ「その話なら知ってるさ。お前は人間側に立ち、人間すら裏切って欲掻いた挙げ句、自滅したってな」

 

ルキフェルス「まぁ聞け。確かに俺は、セリーナと共に人間側に付いて戦った」

 

そしてダンテの言う通り、ルキフェルスは力を手にするために人間をも裏切り、兄であるアーロンから魔石を奪おうとした。

 

ルキフェルス「そして俺は、誤って魔石を暴走させ、偽王諸共 力の奔流に呑み込まれた」

 

そうして、3千万年前の文明は滅んだ。そこまでは、ダンテもセリーナから聞いた話と一致する。

だが この話には、まだ続きがあった。ルキフェルスが体験した、3千万年前の もう1つの真実が。

 

ルキフェルス「俺は その光の中で、未来を見た」

 

暴走した魔石の力に呑み込まれたルキフェルスは、その中で未来の光景が見えた。その風景に映るのは、今の現代社会の街並み、人の争い、艦娘と深海棲艦の戦争。

その後に見えたのは、全てが滅んだ後の世界だった。人間が居なくなった荒廃した街、砂浜に打ち上げられた艦娘と深海棲艦の艤装の残骸、命の息吹が感じられない世界だった。

 

ルキフェルス「あれは この世界が滅亡する未来だ。運命は・・・いや、世界は破滅の未来に突き進んでいる。誰にも止められない」

 

ダンテ「・・・・・・そんな話で俺が怖がると思ったか?お前の言う運命なんざ糞喰らえだ」

 

ルキフェルス「止められはしない。俺を止めたとしても、結局は誰かが破滅への引き金を引く。それが世界の意思であり、俺は それに従っているだけだ」

 

ダンテ「責任転嫁か?王様を気取る割りには、器の小さい野郎だ」

 

ルキフェルス「まだ分からないのか?俺や七騎士、悪魔、艦娘に深海棲艦、お前達デビルハンターでさえも、破滅の未来に到達するための歯車でしかない。お前や お前の仲間が何をしようと、定められた未来は変わらない。お前は元の世界に帰れ。この世界で死ぬには惜しい男だ」

 

ダンテ「お気遣い どうも、お断りだ!」

 

ルキフェルスの話を信用する気がないダンテは、ルキフェルスを黙らせるためにエボニー&アイボリーを撃つ。幾つもの銃弾が迫るというのに、ルキフェルスは避けようともしない。

命中するかと思われたが、銃弾はルキフェルスの身体を擦り抜けた。命中して貫通した訳ではない。実体が無いかのように、文字通り擦り抜けたのだ。

 

ダンテ「・・・どうなってやがる?」

 

ルキフェルス「俺は ここには居ない。意識だけを飛ばした思念体だ」

 

ダンテ「相変わらず隠れるのが好きだな」

 

ルキフェルス「これは最後通牒だ。無闇に命を捨てる事はない。これ以上この世界に干渉するな。お前も滅びる事になる」

 

ダンテ「そう言われると、首を突っ込みたくなるってもんだ」

 

ダンテの身体から紅いオーラが立ち上り、魔力が膨れ上がっていく。そしてダンテは、もう1度 真魔人へと変わる。

 

ルキフェルス「ムダだ、ここに俺の実体は無い」

 

ダンテ『狙うのは・・・お前じゃない!

 

真魔人ダンテは、頭上に向かって強力なエネルギー弾『ジ・オンブラ』を放つ。

ここにルキフェルスの本体が居ないなら、いくら戦っても時間の無駄だ。だからこそダンテは、この空間からの脱出を優先した。

『ジ・オンブラ』が空間の端に到達したのか、遥か彼方で光が爆ぜる。それを引き金に、空間が揺れて崩壊を始めた。

空間に差し込む光に当たり、ルキフェルスは消えてしまった。ダンテも光の中へ消える。

 

 

*???*

 

玉座に座るルキフェルスの身体がビクンとなると、顔を上げた。

 

ルキフェルス「飽くまで邪魔をする道を選ぶか・・・運命を受け入れぬとは、とてもじゃないが説得して どうこうなる相手ではないな」

 

大人しく身を退かないならばと、ルキフェルスは次に出るべき行動のために頭を切り替える。

その思考の片隅では、しばらくベルゼを見ていないと ふと思った。

勝手な行動を取っている可能性のあるベルゼが気掛かりではあったが、ルキフェルスは静かに、次の一手を思案するのであった。

 

 

*FS海域F諸島沖*

 

敵水上打撃部隊との戦闘は、いよいよ大詰めを迎えようとしていた。艦隊への被害を被りながら、重巡リ級flagshipと戦艦ル級flagshipは沈めた。残すは戦艦棲姫のみだ。

 

戦艦棲姫『シズマナイワ・・・・・・ワタシハ・・・モウ・・・ニドト・・・!

 

伊勢「いいえ、これで終わりよ!」

 

戦艦棲姫『ダメナノネ・・・

 

伊勢の着弾観測射撃を受け、遂に戦艦棲姫が轟沈する。

第3艦隊に戦闘が終わった連絡を入れると、それほど時間も掛からず第3艦隊が合流した。

第3艦隊は、第1、第2艦隊の被害状況を見て顔を しかめる。

 

天龍「結構やられてるなぁ・・・」

 

川内「敵泊地まで行ける?」

 

長門「どうにか中破までに抑えた。作戦を続行しようと思えば可能だ」

 

時雨「けど、ここから敵泊地に直行できるか まだ分からないよ?」

 

また羅針盤を回さなければならない。その結果次第では遠回りになったり、完全に航路が外れて辿り着けない可能性も残っている。

 

赤城「いえ、敵に時間を与えてはなりません。このまま行きましょう」

 

加賀「それに この作戦で重要なのは、あなた達 上陸部隊よ」

 

日向「君達を上陸させるだけの力は、まだ我々にも残っている」

 

第1、第2艦隊は まだ作戦を続行するだけの闘志が残されている。故に、このまま進むつもりでいる。

残す問題は1つだ。

 

羽黒「けど、司令官さんが来なければ難しいですよ?」

 

利根「まったく、彼奴は何をしておるんだ」

 

陸奥「確かに、いくら何でも遅いわね・・・」

 

ダンテが来ないなら、編成も少しは変えていた。ダンテと合流できていない今、現在の編成や被害状況を省みると作戦が失敗に終わる可能性もある。

不安が残る状況で、旗艦である赤城は決断した。

 

赤城「提督は来ます。私達も行きましょう」

 

必ずダンテが合流すると信じ、艦隊は羅針盤を回す。針が止まった方角は・・・。

艦隊メンバーは顔を見合せ、頷き合う。

向かうは北北東、敵泊地への直行ルートだ。艦隊は敵泊地へと進軍する。

この状況で、羅針盤の針が敵泊地への直行ルートに止まったのも、何かの巡り合わせかもしれない。何故だか分からないが、赤城は この作戦が上手くいくような気がした。

 

 

・・・・・・

 

航路を進み、敵泊地が肉眼でも見えてきた。

そして敵泊地には、港湾水鬼が待ち構えていた。

 

天龍「げっ、港湾水鬼が復活してやがる!」

 

先に作戦を開始した第5、第6、第8艦隊から港湾水鬼を破壊したと聞いていたのだが・・・。

それだけではない。敵泊地には、護衛要塞(A)2基と離島棲鬼も待ち構えていた。

1つ誤算だったのは、事前の偵察で得た情報に、離島棲鬼の存在は確認されていなかった。こちらの予想よりも早く立て直し、防衛を固めてきている。

 

赤城「日の入りは17:59。それまでに できるだけ被害を与え、第3艦隊は敵泊地に上陸してください!」

 

長門「道は我らが切り開く!」

 

川内「それだけあれば・・・!」

 

日が沈むまで、残された時間は凡そ1時間半だ。それが航空攻撃が可能なタイムリミットだ。

艦隊は敵泊地の機能を完全に潰すために、港湾水鬼と離島棲鬼に戦いを挑む。

 

離島棲鬼『コリナイ・・・コタチ・・・

 

港湾水鬼『スコシハ ヤルノカ・・・?タノシイナ・・・!

 

港湾水鬼と離島棲鬼、護衛要塞から敵艦載機が発艦される。艦隊からも艦載機が発艦し、艦隊を援護するために死力を尽くす。

更に港湾水鬼は20inch連装砲を撃ち、護衛要塞からも8inch3連装砲による砲撃を受ける。砲弾が着弾して上がる水柱の間を、艦隊は駆け抜けながら突き進む。

頭上から敵 味方関係なく艦載機が墜ちてくる中、艦隊は砲弾を避け、砲撃する。

すると、どこからか魚雷が迫る。その魚雷に加賀が被弾し、中破となる。

 

利根「どこから来た!?うわっ・・・!」

 

更に後続の魚雷に、利根が大破した。

水中には伏兵として、潜水ヨ級flagshipが艦隊を狙っていた。

敵泊地と敵艦載機からの攻撃と、姿の見えない潜水ヨ級flagshipの雷擊に、艦隊の足並みが崩れそうになる。

今 潜水艦に対処できるとすれば、第1艦隊の伊勢、筑摩、夕立、第2艦隊の鳳翔、妙高、そして第3艦隊だけだ。

しかし、伊勢、筑摩、鳳翔、妙高、羽黒の艦載機や水上機は、敵艦載機への対処に手一杯だ。とてもじゃないが、潜水ヨ級flagshipに手が回らない。

第3艦隊は上陸を放棄して第1、第2艦隊を助けるために反転し、潜水ヨ級flagshipへの攻撃に回ろうとする。

 

時雨「・・・!あれ見て!」

 

その時、時雨が艦載機とは違う何かが飛来してくるのに気付いた。紅い光が、水柱を上げて海中に飛び込む。

 

龍田「提督だわ!」

 

羽黒「私達は このまま敵泊地へ向かいましょう!」

 

潜水艦をダンテに任せ、第3艦隊は敵泊地への上陸を目指す。

海中では真魔人化を解除したダンテが、夕張印のニードルガンを構える。

潜水ヨ級flagshipが魚雷を発射し、ダンテがニードルガンで撃ち出した金属の杭で相殺する。

誤爆した魚雷により水中で爆発が起きるが、その中を潜水ヨ級flagshipが高速で突き抜けてきた。水中では上手く動けず、潜水ヨ級flagshipの体当たりを喰らってダンテが海底へと沈んでいく。

 

赤城「(もうすぐ日が沈む・・・!)」

 

その後も戦闘が続き、こちらの都合など お構いなしに、太陽が水平線へと隠れようとしていた。

第3艦隊も まだ上陸には至っていない。だが もう少しで辿り着けそうだ。

その第3艦隊に、直撃コースで砲弾が迫る。

 

羽黒「ふ、複縦陣!」

 

咄嗟に陣形を変え、砲弾は縦2列となった第3艦隊の間に落ちる。水柱が上がり、海水を頭から被る事になった。

 

川内「うわっぷ・・・!」

 

天龍「あっぶね~!」

 

羽黒「単縦陣!」

 

再び縦1列となり、敵泊地を目指す。

別の場所でも、一際 大きい水柱が上がった。同時に、潜水ヨ級flagshipが海中から打ち上げられた。遅れて魔人ダンテも飛び出し、空中で潜水ヨ級flagshipを真っ二つに斬り捨てる。

合流した魔人ダンテは、海を滑る第3艦隊と並走するように飛ぶ。

 

天龍「遅いぞ提督!」

 

魔人ダンテは第3艦隊を見る。その魔人の顔は、笑みを浮かべていた。

魔人ダンテが先行し、敵泊地へ向かう。

 

時雨「まだ余裕そうだね」

 

天龍「へっ、全然 反省してねぇし」

 

そこに、第1艦隊 旗艦の赤城から無線が入る。

 

赤城『航空攻撃を終了します!第1、第2艦隊は離脱します!』

 

日も暮れ、艦載機による航空攻撃ができなくなってしまった。大破艦も多く、これ以上 戦闘海域に留まるのは危険なため、第1、第2艦隊は戦闘海域より後方に下がる判断を下した。

 

羽黒「分かりました、あとは任せてください。第3艦隊、司令官さんに続きます!」

 

龍田「は~い」

 

川内「提督に負けてらんないからね!」

 

 

*敵泊地*

 

一足早く上陸し、魔人化を解除したダンテは、港湾水鬼と護衛要塞(A)、離島棲姫と相対していた。

深海棲艦側は いずれも、混乱状態で それ程ダメージが見受けられない。

そこに遅れて、第3艦隊も上陸する。

鬼級を相手に、陸の上では格段に機動力が落ちてしまう艦娘が戦えるのか疑問に思うかもしれないが、戦うのは艦娘ではない。

 

羽黒「ナイトメアさん!」

 

時雨「シャドウ!」

 

羽黒の髪から黒い粒子が浮くと、地面から黒い液体が湧き出て1つ目の巨人ナイトメアが姿を現し、時雨からもシャドウが飛び出すと、2体の悪夢はダンテと並び立つ。

 

時雨「シャドウ、あとは頼むよ!」

 

羽黒「ナイトメアさん、司令官さんを助けてあげてください!」

 

天龍「提督、敗けんなよ!」

 

ダンテ「早く行け」

 

第3艦隊は、敵泊地の施設を破壊しに向かう。

ダンテと2体の悪夢、港湾水鬼と離島棲鬼が睨み合い、両者 一斉に動いた。

深海棲艦側が艦載機を発艦して航空攻撃と砲撃を仕掛ける。ダンテと2体の悪夢は躱しながら、深海棲艦に向かっていく。

護衛要塞(A)2基の砲撃を、ナイトメアが その身に受けた。少し蹌踉けてしまうが、踏ん張り耐えてみせる。

光となり瞬時に接近したナイトメアが、護衛要塞(A)2基に向かって拳を振り上げる。至近距離で砲撃を受けながらも、その拳を叩き付ける。殴って殴って殴りまくる。

シャドウも攻撃を躱しながら、離島棲鬼の懐に飛び込み首に噛み付いた。離島棲鬼から、悲痛な叫びが上がる。

 

離島棲鬼『ハナレテ・・・!

 

離島棲鬼が引き剥がそうとシャドウを掴むが、シャドウは擦り抜けるように その手から、一瞬にして消える。

別の場所から出てきたシャドウが、離島棲鬼へと襲い掛かる。

 

ダンテ「トリック!」

 

ダンテはトリックスタースタイルで高速移動し、港湾水鬼の砲撃を躱しながら接近する。

そのまま魔剣ダンテで斬り掛かると、港湾水鬼が巨大な手で刃を受け止めた。

 

ダンテ「おぉ、やるな」

 

素直に感心してると、至近距離で砲撃してくる。ダンテは飛び退き躱すと、再び懐に飛び込みバルログの籠手で殴り飛ばす。

ナイトメアが護衛要塞(A)の1基を叩き潰すと、もう1基を掴み地面に叩き付ける。間髪入れずに足で踏み付け破壊した。

直後、空に向かってレーザー『ストロングポイント』を一閃、上空を飛ぶ敵艦載機を纏めて蹴散らす。

シャドウは その身を変化させながら、棘や刃、巨大な口となり離島棲鬼を攻め立てる。カタパルトも半壊し、離島棲鬼は損害状態までダメージを負っていた。

港湾水鬼が、巨大な手でダンテを叩き潰そうと振り下ろしてくる。ダンテが受け止め指の1本を掴むと、力任せに へし折った。港湾水鬼からも悲鳴が上がる。

 

ダンテ「痛かったか?悪いな」

 

港湾水鬼『ユルサナイ・・・!

 

砲撃が来るが、ダンテは棍棒形態のキングケルベロスで地面を突きながら跳躍する。落下の勢いも加えながら、キングケルベロスを港湾水鬼の脳天に叩き付ける。

Dr.ファウストがダンテから離れて浮遊すると、ハットの中から黒い霧が溢れ出る。それは まるで、霧がDr.ファウストを被っているようだった。ダンテは、Dr.ファウストの『マジックハット』を発動していた。

霧と共に浮かぶDr.ファウストが、ダンテの近くを浮遊しながらレッドオーブを発射し、ダンテを援護する。

 

ダンテ「そのデカい手が邪魔だな!」

 

『マジックハット』に加え、分離したキャバリエーレで幾度も斬り付け、港湾水鬼の手がボロボロになり破壊された。

敵艦載機を蹴散らしていたはずのナイトメアは、いつの間にか離島棲鬼に標的を変えてタコ殴りにしていた。離島棲鬼は損壊状態となり、もう虫の息だ。敵ながら見ていて可哀想になる。

それを、地面に ちょこんと座ったシャドウが眺めていた。

ダンテは港湾水鬼の肩を踏み台に、頭上へと高く舞い上がる。逆さまになり高速で横回転すると、エボニー&アイボリーから弾丸の雨を降らせる『レインストーム』を浴びせる。

撃ち終わると、急降下しながら魔剣ダンテの『兜割り』で縦に叩き斬る。ダメ押しとばかりに、紅い衝撃波『ドライブ』も放った。

港湾水鬼も損壊状態となり、その眼から闘志は失われていた。

 

港湾水鬼『ハナ・・・・・・サクラ・・・・・・キレイナモノ、ネ

 

港湾水鬼が、虚ろで どこを見ているのか判らない眼で そう呟くと、ダンテは辺りを見渡した。あるのは海と、自然がある島、そこに不釣り合いで無機質な、第3艦隊の破壊活動で燃える深海棲艦の施設が建っているだけだ。桜など どこにも見当たらない。

それでもダンテは・・・。

 

ダンテ「あぁ、綺麗だな」

 

港湾水鬼はダンテを見た。その顔は、どことなく微笑んでいるような気がした。

 

ダンテ「願わくば、お前さんが艦娘になれた時、また会おうぜ」

 

Dr.ファウストを被り直したダンテは、港湾水鬼に背を向け離れていく。ある程度の距離を空けると、港湾水鬼の方へ振り返る。

ダンテはDr.ファウストの力を溜めると、何かを発動した。

そこに、深海棲艦の施設を破壊し終わった第3艦隊が戻ってきた。

 

天龍「提督、助太刀するぜー!」

 

刀を抜いた天龍が、港湾水鬼に向かっていく。

 

ダンテ「天龍、そこに居たら危ないぞ」

 

天龍「え?」

 

足を止めた天龍は、ダンテに振り返る。そのダンテは空を見上げていた。その視線を追うように、天龍も空を見上げる。羽黒、龍田、川内、時雨も一緒に。

空には、空気摩擦で燃え盛る物体が、ここに向かって幾つも落下してきていた。

 

川内「・・・・・・何あれ?」

 

羽黒「こ、こっちに来てませんか!?」

 

時雨「まさかとは思うけど、その まさかじゃないよね?」

 

 

*FS海域F諸島沖*

 

それは、後方へと下がった第1、第2艦隊からも見えていた。

 

加賀「あれは・・・?」

 

日向「・・・何だ?」

 

熊野「綺麗ですわね」

 

鳳翔「まさか・・・隕石?」

 

妙高「えっ!?でも、急に現れたような・・・」

 

陸奥「あれ、敵泊地に落ちてきてない?」

 

長門「いや、そんな まさか」

 

まさか こんな時に隕石が落ちてくる訳がないと笑いたいのだが、どう見ても敵泊地に落ちてきているようにしか見えないので、艦隊メンバーは誰も笑えなかった。

ダンテは兎も角、第3艦隊の身が心配だ。

 

 

*敵泊地*

 

ダンテ「隕石 落ちるぞ」

 

天龍「何でぇー!?」

 

ダンテが最後に発動したのは、『レッドホットナイト』。Dr.ファウストの力で、赤い結晶の塊を隕石として降らせる事ができる。

天龍は慌てて引き返して逃げる。

直後、隕石が港湾水鬼と離島棲鬼に降り注ぎ、隕石は深海棲艦を破壊して爆発と共に砕け散った。

天龍は爆発の余波に巻き込まれ、吹き飛び地面を転がり、ダンテの足に ぶつかって やっと止まった。

因みに、シャドウとナイトメアは即座に、時雨と羽黒の中に戻ったので被害は被っていない。

 

天龍「何で!何で隕石が落ちてくるんだよぉー!?しかも作戦中に!俺の頭の上に!」

 

隕石が間近で落ちてくるなど、中々お目に掛かれるものではない。それが頭の上に落ちてくるものだから、天龍は心拍数が上がり、ちょっとしたパニックを引き起こしていた。

 

龍田「まさか、提督の仕業なんて言わないわよね~?」

 

ダンテ「・・・・・・桜じゃないが、派手な花火は見れたかもな」

 

時雨「提督、何の話?」

 

ダンテ「別に」

 

よく分からず、第3艦隊は お互いの顔を見合せるしかできない。

ダンテが海の方を見ると、海からは光の柱が空へと伸びていた。その中から、1人の艦娘が出てくるのが見える。

 

能代「阿賀野型 軽巡2番艦、能代。よろしく どうぞ!」

 

こうして、FS作戦の第2段階が無事 完了した。

ダンテと第3艦隊はドロップした能代を連れ、第1、第2艦隊と合流してから、ショートランド泊地へと戻るのだった。




次回も宜しく お願い致します!
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