誤字など見付け次第、修正させていただいてます。読み辛かった箇所もあったと思います。申し訳ありません。
今回は気の利いた内容が思い付かず、話の日付が ちょっと駆け足で進みます。
そんな190話です!どうぞ!
FS作戦の第2段階までが終了した。
次の第3段階は、遠征による遠洋潜水艦作戦だ。潜水艦3隻以上と支援艦艇で構成される潜水艦隊で、FS方面における敵兵站を遮断する。
第4艦隊に編成された旗艦 伊58、随伴艦の伊19、伊8、伊168、満潮、霞の潜水艦隊が出撃した。
この遠征任務は12日間の日数が掛かると予測されており、ダンテや他の艦娘達は、ドロップした阿賀野と能代を連れて、一旦 鎮守府に戻る事にした。
*Devil May Cry鎮守府 艦娘寮 3月12日 20:10*
艦娘達と共に戻ったダンテは、同じく鎮守府に戻っていたネロに連れられ、艦娘寮のセリーナの部屋まで来ていた。
鎮守府に戻ると、ダンテはイタリアでの仕事が失敗に終わった事を聞かされた。
勿論、ネロはダンテ達が戻ってくる前に、セリーナにも その話をしていた。だが、それが今は問題だった。
ダンテとネロの目の前では、セリーナが布団を頭から被って震えていた。何かに怯えている。
ネロ「イタリアでの事を話して、本を奪っていきやがった奴の事を話したら こうなっちまってさ・・・」
ダンテ「それから ずっとか?」
ネロ「飯の時間になっても部屋から出てこないし、もう ずっと この調子なんだ」
ダンテ「おいセリーナ、何があった?」
聞いても、セリーナは何かに怯え続け、時折 小さな悲鳴を漏らすだけで話にならない。これではダンテとネロも、どうしてやるべきか分からず困り果ててしまう。
ダンテ「肉でも食わせれば元気 出るんじゃねぇか?セリーナ、バーベキューにでも行くか?」
セリーナ「バーベキュー・・・?火・・・?燃やされる・・・火炙り・・・ひぃっ!」
訳の分からない事を呟き出したと思えば、更に怯えてしまった。火に何かあるのだろうか?
ネロ「金が入った途端に いきなり散財か?」
ダンテ「金は使わなきゃ意味ねぇだろ」
元帥が大本営に戻った事で、振り込まれなかった給料や その他 諸々の経費が2日前に振り込まれていた。10日遅れの給料に、艦娘達も気分が高揚していた。
兎に角、今は話ができそうにないので、セリーナが落ち着いたら、改めて話を聞く事にした。
*大本営 元帥執務室*
元帥は1人で、書類仕事に勤しんでいた。
秘書艦である大和はDevil May Cry鎮守府に出向させているので、執務室も静かなものだった。
そこに、ノックの音が鳴る。
元帥「入れ」
?「失礼します」
?「失礼します」
元帥の執務室に訪ねてきたのは、どうやら2人 居るようだ。入室の許可を出すと、2人の艦娘が入ってくる。2人は同じ白の制服を着ており、姉妹である。
片方はメガネを着用し、薄いオリーブ色のような髪色で、束ねた髪をアップにして纏めている。こちらが姉になる。
もう片方は綺麗な銀髪で、軽くウェーブの掛かったツインテールの髪型をしている。こちらが妹である。
元帥は書類仕事を一時中断し、艦娘の姉妹を見る。
元帥「まだ何か話があるのか?」
元帥からの問い掛けに、姉妹の姉が口を開く。
?「やはり納得できません。元帥は宜しいのですか?深海棲艦を匿うような鎮守府ですよ?」
元帥「その話は もう終わったはずだ」
姉妹は、元帥に異議 申し立てのために来ていた。正確には、不満があるのは姉妹ではなく、姉の方だけなのだ。妹には不満はなく、無関係ではないので、一応 話を聞いておこうと一緒に来ただけであった。
そして、姉の抗議は終わらない。
?「しかし、海軍内部でも疑問に思っている者は少なくありません。いつ その深海棲艦が、我々に牙を向けるかも分かったものじゃありません。その時に、Devil May Cry鎮守府が対処し切れるか どうかも━━」
元帥「だから君達を行かせるんだ」
?「元帥!」
元帥は、姉妹の姉の話に取り合う気がない。姉の方も、このまま話を終わらせる気はなかった。
妹の方は何を考えているのか分からないが、ニコニコと笑って話を見守っている。
元帥は大きく息を吐きながら、執務椅子の背凭れに身を委ね、自分の考えを話し始めた。
元帥「私も最初は そうだった。ダンテ提督の人柄や在り方、考え方は軍人である私には到底 理解できぬ存在だった」
?「では どうして・・・?」
元帥「彼は いつも ふざけた態度を崩さず、常に自信に満ち溢れている。不可能とされる問題でも、彼は平気な顔で対処してしまう。不思議なものでな、今では私も、今回も大丈夫と彼を信じてしまっている」
?「それだって いつまで続くか分かりません。彼でも、1人ではできない事もあるはずです」
元帥「その通りだ。だがダンテ提督は1人ではない。彼を慕う艦娘や、協力者達と力を合わせ、これまで問題を解決してきたんだ」
?「それでも、今回は駄目だったら どうするおつもりですか?」
姉妹の姉は、尚も食い下がる。
元帥は この話を、いくら話しても時間の無駄だと始めから分かっていた。自分の考えを理解するには、自分と同じように その目で確かめるしかない。
元帥「だから君達に頼んだんだ。彼らが束になっても太刀打ちできない事態になった時の事を考え、彼らの力と連携を強化するために、君達が教え、鍛えるんだ」
姉妹の姉は沈黙した。これ以上の抗議の言葉が見付からない。元帥には何を言っても、決定を覆さないだろうと感じていた。
元帥は妹の方に視線を向ける。
元帥「君の方からは何かあるか?」
?「いいえ。元帥と大将、多くの提督さんが認めた人が どれほど特別な存在なのか、会えるのが今から楽しみです♪」
妹の方は、笑顔を崩さず そう答えた。
元帥は立ち上がり、姉妹を見据える。その顔は、軍人として、上官としての顔に戻っていた。姉妹も元帥の顔付きが変わった事に気付き、姿勢を正す。
元帥「君達を、15日付けでDevil May Cry鎮守府への着任を命ずる!変更はない!」
「「了解!」」
艦娘の姉妹は、海軍式敬礼で、元帥からの命を拝命して応えた。
・・・・・・
*Devil May Cry鎮守府 執務室 3月13日 11:30*
赤城「それでは提督、くれぐれも お願いしますからね」
ダンテ「分かったから早く行けよ」
執務室にはダンテと赤城、鎮守府に着任したばかりの阿賀野と能代が居た。
能代も阿賀野と同じで、新鋭 阿賀野型 軽巡の2番艦だ。チャームポイントは、能代独自の飛行機運搬軌条との事だ。
赤城「では阿賀野さん、能代さん、あとは お願いしますね」
阿賀野「きらりーん☆任せてください!」
能代「お気を付けて」
ダンテ「(きらりーん・・・?)」
ダンテは この時、阿賀野に対して嫌な予感がした。阿賀野から、那珂や愛宕と同じ臭いがすると。自分が苦手とするタイプの艦娘だと。
赤城「では、行ってきます」
「「「いってらっしゃーい」」」
赤城は どこかに行く予定があるのか、執務室から退室した。
艦娘達は喉から手が出るほど待ち望んでいた給料が入り、浮かれていた。
遠征任務に出ている潜水艦隊からも、しばらく連絡は入らないと判断し、折角なので艦娘達に休みを言い渡した。
ところがどっこい、ダンテも今日は ゆっくりしようと思っていたのに、一航戦の2人から阿賀野型の2人に鎮守府での仕事などを教えておくように言われた。
当然ダンテも文句は言ったが、揚げ足を取られ、論破され、何も言えなくなったダンテの敗北で教育する事になってしまった。なので、これからダンテが、2人に鎮守府での事を色々 教えなければならない。
阿賀野「それじゃあ提督さん、お願いしまーす!きらりーん!」
能代「宜しく お願いしますね」
阿賀野型2人が指導を お願いすると、ダンテは執務机に両肘を置き、顔の前で手を組みながら、真面目な顔で2人を見据える。
ダンテ「そうだな・・・先ずは この鎮守府の艦娘として、覚えなきゃならん仕事がある」
茶化してはいけないような雰囲気に、2人も固唾を飲んで、ダンテの次の言葉を待つ。
ダンテ「先ずはピザの注文からだ」
予想外な角度の仕事内容に、2人も頭の中での処理が追い付かない。
能代「あ、あの・・・それは仕事ですか?」
能代の疑問は至極 当然だろう。艦娘の何たるかを教えられると思っていたのに、全く関係ないピザの注文の仕方だった。
そんな2人の様子など お構い無く、ダンテは執務机の引き出しを開けて中を漁る。
ダンテ「えっと・・・どこに入れといたっけ?おっ、あったぞ」
引き出しからピザのチラシを取り出し、執務机の上に置いて2人に見せる。
ダンテ「ピザが注文できない人生なんて、人生じゃない!好きなのを選びな」
阿賀野「なるほど!」
阿賀野は真面目に、艦娘としての仕事内容をメモしていく。最初の項目は『ピザの注文の仕方』。
それから それぞれ好きなピザを注文し、届いたデリバリーのピザを食べ始める。阿賀野型2人もピザの美味しさに、最初の頃の疑問など吹き飛んでいた。
・・・・・・
赤城「ただいま戻り・・・」
夕方、一航戦の2人が戻って執務室に入ってきたのだが、執務室の様子を見て固まってしまった。
阿賀野「ウェーイ!」
ダンテ「そこは こうするんだ」
能代「こ、こうですか?・・・・・・あ」
阿賀野がハイテンションでエレキギターを掻き鳴らし、能代はダンテからドラムを教えられていた。仕事そっち退けで完全に遊んでいる。
ダンテ達も一航戦が戻ってきた事に気付き、能代は怒られるかもしれないと あたふたしていた。
ダンテ「おぉ、戻ったのか」
加賀「鎮守府での事は覚えたのかしら?」
阿賀野「はい、ピザなら注文できるようになりました!」
加賀「・・・・・・は?」
全く関係ない事が阿賀野の口から飛び出し、加賀は教育を任せたダンテを睨んだ。その睨まれたダンテも、あたふたしていた。
ダンテ「おい、それは言うなって言ったろ」
阿賀野「あ、すみません!」
赤城「て・い・と・く?」
加賀「少し、5人で話しましょうか」
赤城は笑っているのだが、何故か怖い。
加賀はゴミを見るような目で、ダンテに視線を送っていた。
それから否応なしに、一航戦の説教が始まる。
実は、ピザを食べ終わってから仕事らしい仕事は教えていなかった。
大事な仕事だからと教えられ、メモまで取ったのに、それで怒られるとは思わず、阿賀野は捨てられた子犬のような目で説教を聞き、能代も意気消沈している。
だがピザの注文の仕方は覚えた。これで いつでも注文はできる。
・・・・・・
*街 3月14日 15:15*
日付も変わり、今日はホワイトデーだ。土曜日だからか、まだ この時間では行き交う人は疎らだった。
そんな街を、気怠そうなダンテと、お洒落をしてダンテの腕に絡み付く ご機嫌な如月が歩いていた。
ホワイトデーという事もあり、艦娘達は お返しを期待していた。お返しは要らないと言ってた艦娘も、内心では期待していた。
しかし、そもそもネロとバージルは、こちらの世界では稼ぎが無い。となると、残るは海軍から幾らか貰ってるダンテに期待するしかない。それでも、全員分の お返しとなると酷な話である。
そこで、艦娘達はダンテからの お返しを貰える権利を賭けて、恨みっこなしの くじ引きで決める事にした。ただ、くじを引く時点で内容が変わり、ダンテを“1日 自由にできる権利”に変わっていた。
そして見事、当たりを引き当てたのが如月という訳だ。ハズレだった艦娘の内、数人は床に崩れ落ちて泣いていた。
艦娘達が そんな事をしてるとは知らず、ダンテは嫌々ながら如月に連れ出される事になった。
それからは如月の要望に応え、支払いなどは全てダンテが持つ事になった。
如月「司令官、私パフェが食べたいなぁ~」
ダンテ「お前なぁ、1時間前も何か食ってたろ」
如月「だって今日は、司令官を1日 好きにできるんですもの。しっかり甘えとかないとね♪」
ダンテ「1日ねぇ・・・本人の居ない所で勝手に決めやがって・・・」
ダンテが どれだけ嫌そうに愚痴を溢しても、如月は笑顔のままだった。何だかんだ言っても、それでも来てくれる。如月は、自分の司令官がダンテ良かったと思っている。
鎮守府に着任している艦娘の中には、過去に酷い扱いを受けていた艦娘も居る。如月は最初からダンテの下に着任したので、本当に恵まれていると思った。
如月「司令官、他の人が私達を見たら、どう思うかしら?恋人とか?」
ダンテ「良くて親父と娘だろ」
如月「出会った頃と違って、司令官も おじ様になっちゃったもんね」
ダンテ「お前はガキのままだしな」
如月「それ酷い!」
そんな話をしていたからか、如月は遠くを見詰め、ダンテと出会った頃を思い出す。着任した日の事は、今でも鮮明に憶えている。
如月「司令官と出会って、もう20年以上 経つのね・・・長いような短いような」
ダンテ「人生なんて そんなもんだ」
如月「司令官は憶えてる?私と出会った日の事を」
ダンテ「あー・・・」
ダンテは口から気の抜けた声を出し、眼が泳いでいる。そこから何も言葉を発する事なく、沈黙してしまった。
如月「・・・もしかして、忘れちゃった?」
ダンテ「・・・・・・どうやって着任したんだっけ?」
如月「もう・・・」
如月は呆れたように肩を竦めると、1つ1つ思い出すように、ダンテと出会った時の話をした。
・・・・・・
*20年以上前 Devil May Cry鎮守府*
如月が鎮守府に着任したのは、ドロップで連れて帰ったからだ。
その日 艦隊は出撃しており、敵主力艦を撃破して鎮守府に帰投した。そしてダンテは、その日たまたま鎮守府を訪れていた当時の元帥と、艦隊を出迎える事にした。
天龍「敵主力艦撃破で海域突破したぜ!まっ、この天龍様なら当然の結果だけどな」
大した海域ではないのだが、旗艦の天龍が ふんぞり返って自慢気に報告する。
だがダンテには、看過できない問題が目の前にあった。
ダンテ「・・・ちょっと待て」
天龍「何だよ?」
ダンテ「お前ら点呼 取れ。はい番号!」
天龍「1!」
龍田「2~」
北上「さーん」
暁「4!」
雷「5!」
電「6、なのです」
如月「7♪」
初雪「・・・8」
龍田「皆ちゃんと居るわよ~」
ダンテ「何で行きは6人で、帰りは8人になってんだ?」
その出撃で、艦隊は如月と初雪をドロップし、2人が鎮守府に着任する事になった。
そして この時に、ダンテは艦娘ドロップの事を教えられたのだった。
・・・・・・
*現在 街*
如月「それから悪魔の話を聞かされて、司令官にホーリーウォーターを貰ったのよね。思い出した?」
ダンテ「フッ、俺は過去を振り返らないのさ」
如月「そういう司令官も悪くないけど、思い出は大切にしてほしい」
ダンテ「善処するよ」
とりあえず言い訳してみたが、如月には窘められてしまった。
パフェが食べたいとの事だったので、2人は手頃な店を探す事にした。
その道中、不意に誰かに呼び止められた。
占い師「あの、占いはいかがですか?」
呼び止めた女性は全身黒ずくめで、頭にはヒジャブという頭髪を隠すスカーフを巻き、顔はレースで隠されている。怪しさプンプンだ。
女性の前には卓と椅子が置かれており、簡易的な店構えの占いをやっているようだ。
如月「えっと、私達ですか?」
占い師「はい、そうです」
ダンテ「悪いが興味ない。他を探してくれ」
占いなど宛にならないと思い、ダンテは さっさと立ち去ろうとする。しつこく勧められ捕まったら、面倒この上ない。
歩き出すが、袖を引っ張られ足が止まる。振り返ると、如月がダンテの袖を掴んでいた。
如月「占ってもらいましょうよ」
ダンテ「あのなぁ、占いなんかに振り回されても仕方ないぞ?」
如月「今日1日、私の
ダンテ「そんな話じゃなかったろ」
如月「すいませーん、占ってくださーい!」
ダンテ「おい」
ダンテを引っ張り、占い師の方まで連れていく。ダンテと如月は、占い師の対面に位置する椅子に座った。
如月としては色々と聞きたいので、何を占ってもらうか迷ってしまう。だが、先に占い師が口を開いた。
占い師「あなた、恋してますね?」
如月「えっ、分かっちゃうんですか!?」
占い師「その恋路、成就するか視てあげましょうか?」
如月「お願いします!」
意図せず、如月の恋が実るか占ってもらう事になった。それに対して、如月の食い付きも凄い。
ダンテは露骨にウンザリした態度を見せ、占いを信用していなかった。
占い師はタロットカードを卓の上に置き、如月の恋の運勢を占い始める。カードが並び、1枚1枚 捲られていく。それを、如月は固唾を飲んで見守る。
占い師「・・・・・・なるほど」
如月「ど、どうですか?」
占い師「あなたは想い人に何度もアピールしてますが、その人は全然あなたに振り向いてくれないんですね?」
如月「凄い!そうなんです!鈍感なんです!」
占い師「心配しなくても、その人は あなたの気持ちに気付いてますよ。ただ、気付いてない振りをしてるだけ」
そう言われ、如月は凄い勢いでダンテに顔を向ける。そのダンテは、如月を見ずに占い師を冷ややかな目で見ていた。
占い師「そして恋のライバルも多そうね。ただ、諦めた方がいいかもしれない」
如月「どうしてですか!?」
占い師「あなたの恋は実らないと、結果に出てます。それに、その人の周りには不吉な何かが憑き纏ってる。早目に手を引くべきですね」
如月「そんなぁ~・・・」
占いの結果に、如月は肩を落として落ち込み、ダンテは好き勝手 言いたい放題の占い師を鼻で笑った。
他人事だと思い鼻で笑うダンテを、頬を膨らませて不機嫌になった如月がポカポカと殴る。
気を取り直し、如月はダンテにも占ってもらう事を勧める。
如月「司令官も占ってもらいましょうよ?」
ダンテ「俺はいい」
如月「占うの!」
占ってもらうまで、ここから梃子でも動きそうにない如月。仕方ないので、やるだけ やってもらう事にした。
ダンテ「んじゃ、女運を視てくれ。怖い借金取りの女や口うるさい女に、トラブルを持ち込む面倒な女共に付き纏われて困ってるんだ。どうにかする方法があるなら、是非とも聞きたいね」
如月「・・・それって誰のこと?」
ダンテ「レディだろ、トリッシュにパティに、お前 入れた艦娘全員と、あとは元帥のババアと横須賀の提督だな」
如月「何で私も入ってるのよー!」
また不機嫌になる如月に殴られるダンテ。
占い師は徐に水晶玉を取り出し、卓の上に置くと それを覗くように顔を近付ける。ダンテと如月も、何か見えるのかと思い水晶玉に顔を近付けてみるが、何も見えない。
占い師「視えます、視えますよ。あなたは、不思議な運命の星の下に生まれたようですね」
ダンテ「・・・・・・へー」
ダンテは あまり反応を示さなかったが、占い師の言葉に如月は、半魔であったりするダンテの数奇な運命が分かるのかと唖然としていた。
占い師「確かに、あなたからは女難の相が出てますね。近々、その女難が あなたに降り掛かります」
ダンテ「・・・で、方法は?」
占い師「転職するなど、環境を変えると吉ですね」
今更 便利屋を辞めて、違う仕事ができると思わないし やる気もない。
提督を辞めると言えば、恐らく艦娘達から武力行使も厭わず止められる。
転職の選択肢がないダンテにとって、この占いの結果は聞くだけ時間の無駄だった。これ以上 付き合ってられないので、占いの代金を払い早々に引き上げる事にした。
ダンテ「近々 女難が降り掛かるって何だよ、冗談じゃねぇよ」
如月「私の占いの結果が悪いのは、司令官のせいだから」
ダンテ「俺のせいってか、じゃあパフェはナシだ」
如月「パフェは食べるの!絶対 食べる!」
ダンテ「我儘な奴め・・・」
騒がしく立ち去っていく2人の背中を見ながら、占い師はスッと立ち上がって見送る。
占い師「ふふっ、おもしろい人。ダンテ提督、明日が楽しみですね」
ダンテは不意に立ち止まり、後ろを振り返った。その行動に、如月も不思議そうにする。
如月「どうしたの?・・・あれ?」
ダンテの視線を追って如月も気付いた。さっきまで占ってもらっていた場所で、占い師の姿が消えていた。
次回も宜しく お願い致します!