Devil May Cry鎮守府   作:しゅんしゅん@よし

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193話です!どうぞ!


Mission193 β遮断薬~仮死状態と蘇生~

ダンテ、摩耶、鹿島は、アレックス・テイラーの護送のためにアメリカへ渡った。

護送の途中、アレックス・テイラーの口を封じるために襲撃者が現れた。

鹿島の機転で襲撃者は振り切ったものの、今度はアレックス・テイラーに問題が発生し、手術器具も医療知識もないまま緊急オペをする事になってしまった。

明石と夕張の助けもあり、オペは成功してアレックス・テイラーも息を吹き返す。

しかし、そこで また襲撃者が現れた。ダンテ達はアレックス・テイラーを連れ、一先ず逃げる事にした。

 

 

*アメリカ 3月23日 15:49*

 

襲撃者から逃げたダンテ達は、街の入り組んだ裏路地に入って物陰に隠れた。

 

摩耶「何で あいつら、あたしらの居場所が判ったんだ?」

 

鹿島「(情報が漏れてる・・・?いえ、それだけでは説明が付かない部分が多過ぎる・・・)」

 

襲撃者は先ず最初に、街へ向かうための幹線道路で襲ってきた。ダンテ達が どのルートを通るか知らなければ、それは不可能だ。

だがダンテ達が どの道を走るかは、事前に決めていた訳ではない。どこを走るかは、運転していたダンテが その場で決めたのだから。

そして立体駐車場でも、ダンテ達が そこに居ると知っていたかのように現れた。

あの場所へはダンテ達も たまたま入っただけだ。情報が漏れているというだけでは無理がある。まるで、こちらの動きが筒抜けであるかのようだ。

鹿島が あれでもない、これでもないと考えていると、ダンテはアレックス・テイラーを見た。

 

ダンテ「・・・おい、お前 何か知ってるんじゃないのか?」

 

テイラー「奴らはミスター・Jの部下に間違いない」

 

摩耶「やっぱ そうなるのかよ・・・」

 

テイラー「ミスター・Jは恐ろしい男だ。世界中の政治家や軍、テロリスト、経済を担う様々な業界をも動かせるだけの力を持ってる。それでも、誰も あの男の詳細を知る者は居ない。僕でさえな」

 

そんな男が、口封じのために武装した連中を送り込むのだ。アレックス・テイラーが知ってるのは それだけではないと、ダンテは疑っていた。

鹿島も意味ありげな視線をアレックス・テイラーに向けている。恐らく彼女も同じ考えなのだろう。

しかし、これから どうするかは少々 困った問題である。こちらには、お荷物のアレックス・テイラーが一緒だ。

現れる襲撃者を1人1人 対処するのもいいが、こちらの居場所が判るなら、いつまでも追ってくるだろう。完全にイタチごっこになる。どうせ倒すなら、一網打尽にして終わらせたい。

考えていると、話し声が近付いてくるのが聞こえる。物陰から少しだけ顔を出すと、武装した2人の男が自分達を探していた。

 

摩耶「あいつら もう来やがった」

 

ダンテ「こりゃ時間の問題だな」

 

鹿島「私に考えがあります。彼には死んでもらいましょう」

 

鹿島の突拍子もない提案に、ダンテと摩耶は耳を疑った。確かにアレックス・テイラーが死ねば、これ以上 奴らが追ってくる事はないだろう。しかし、それでは今回の仕事の目的から逸脱する。

洒落にならないのは死んでもらうと言われた本人だ。

 

テイラー「何で僕が━━むぐっ!?」

 

アレックス・テイラーが抗議しようとしたが、その声は思いの外 大きかった。今 気付かれると面倒なため、摩耶が慌てて口を塞いだ。

だが もう遅かった。声に気付いた武装する2人は、こちらに少しずつ近付いてくる。

 

鹿島「本当に死んでもらう訳ではありません」

 

ダンテ「いい方法があるんだな?」

 

鹿島「はい、私の頭脳に お任せください♪提督さん、彼らの注意を引いてもらえますか?」

 

ダンテ「派手にか?」

 

鹿島「勿論です」

 

それなら得意だと、ダンテは笑った。

この近くに中華街がある。そこを合流場所に決めると、ダンテが物陰から姿を出し男達の前に立ち塞がる。

男達は警告や要求もなく、問答無用で自動小銃を撃ってきた。ダンテもエボニー&アイボリーを撃ち、弾丸を全て相殺する。

 

ダンテ「悪いな、早撃ちは ちょっとした自信があるんだ」

 

早撃ちが得意なんて次元の話ではない。常人なら目視するのも難しいスピードで発射された弾に、弾を ぶつけて全て防がれる離れ業を目の当たりにし、男達は唖然としていた。

男達は再度 撃とうとするが、それよりも早く、ダンテが自動小銃を撃ち抜く。

手から自動小銃を弾き飛ばされた男達は、お互いの顔を見合わせてからダンテに向き直り、近接格闘術の構えに入る。

 

ダンテ「本気か?こっち銃 持ってんだぞ」

 

ダンテの役目は時間稼ぎだ。相手の土俵に付き合ってやるために、エボニー&アイボリーをホルスターに仕舞うとカンフーの構えを取り、掛かってこいと手招きする。

近接攻撃を仕掛けてくる男達の拳や蹴りを往なし、躱し、捌きながらカウンターを入れ、的確に急所に入れていく。

2人を倒すと、その仲間が集まってきた。ダンテは大勢の武装した連中を相手に、銃撃戦を繰り広げるのだった。

 

 

*オフィスビル*

 

摩耶と鹿島は、アレックス・テイラーを連れてオフィスビルにまで来ていた。

エレベーターに乗り、適当な階で降りる。降りた階では、働いてる会社員がチラホラと居る。

 

摩耶「何で こんな所に来た!?」

 

鹿島「欲しい物があるんです」

 

鹿島は、アレックス・テイラーを殺すために必要な物を探していた。手頃に入手するのに、会社なら それがある確率が高いのだ。

人が出払っているオフィスを見付けると、アレックス・テイラーを椅子に座らせ、鹿島は手当たり次第に引き出しや棚を漁る。

その間、摩耶は見張りを担当する。

人を仮死状態にして、事務用品を使って蘇生するのは難題だ。入手困難な ある物が、成功のカギとなる。β遮断薬、つまり高血圧の薬だ。

ただ今の時代、高血圧を患っている人は多い。会社のオフィスなら、探せば誰かが持ってる。

 

鹿島「ありました!」

 

β遮断薬を見付け、鹿島は他にもボールペン、目薬、フロス、紙コップに入れた水を用意する。

β遮断薬を溶けやすいように砕き、水の中に入れる。その間に、ボールペンと目薬、フロスを使って即席の注射器にしてしまう。

因みに、注射は心臓に近い方が少量で済む。

 

摩耶「本当に大丈夫なんだろうな?」

 

鹿島「β遮断薬は脈拍を低下させるんです。素人が その場で脈を取ろうとしても、脈がないと勘違いするはずです」

 

テイラー「なぁ、本当に死にたくないんだ」

 

鹿島「大丈夫です。あなたが死んだと思って彼らが引き返せば、回収して蘇生させますから」

 

テイラー「上手くいくのか?」

 

鹿島「・・・どうにかします」

 

確約してくれない事に、アレックス・テイラーは先行きが不安になる。

蘇生させる時はインスリンとブドウ糖を打てば、β遮断薬が中和されて生き返る。

ブドウ糖は どうにでもなるが、問題はインスリンの方だ。インスリンは重度の糖尿病患者でなければ持ち歩く事は許されない。しかも正規の処方箋がなければ、薬局で貰う事もできない。欲しいから買いたいと言って買える物ではないのだ。

 

摩耶「おい、来たぞ」

 

オフィスビルにも武装した男が現れ、摩耶達を探している。

鹿島はβ遮断薬の入った注射器を持ち、摩耶とアレックス・テイラーと共にオフィスビルを脱出した。

 

 

・・・・・・

 

*中華街 18:41*

 

中華街で、ダンテと摩耶達が合流した。あとは この人混みで死ねば、奴らを騙す芝居は完了だ。

その要となるアレックス・テイラーは、まだ不安そうだ。もし偽装だと気付かれれば、待っているのは本当の死だ。

 

テイラー「大丈夫なんだよな?」

 

鹿島「インスリンとブドウ糖があれば蘇生させれます。インスリンは入手困難ですが、どうにかして手に入れてみせます」

 

テイラー「あぁ・・・当たって砕けろだな・・・」

 

鹿島「大丈夫、私を信じてください」

 

テイラー「もし本当に助かったら、僕の知ってる事を全て話すよ」

 

アレックス・テイラーの言葉に鹿島は頷いてから、彼の胸に注射を打った。

 

鹿島「さぁ、行ってください」

 

アレックス・テイラーはフラフラと歩きながら、人混みの中へ入っていく。すぐに意識を失い、倒れる事だろう。

 

摩耶「あいつ改心したのか?」

 

ダンテ「どうだろうな。何にせよ、今は あいつを助けるしかない」

 

物陰から様子を見ていると、顔色を悪くしたアレックス・テイラーが倒れた。周りに居た人々は大騒ぎだ。

その様子を、アレックス・テイラーを探していた男達も目撃した。

 

 

・・・・・・

 

少し時間が経ち、今は摩耶と鹿島の2人だけで、ダンテの姿が見当たらない。

2人は救急隊の制服を着て救急車に乗り、アレックス・テイラーが倒れる現場の近くで待機していた。

 

摩耶「おい、インスリンは?」

 

鹿島「困りましたねぇ、まんまと目論見が外れちゃいました」

 

摩耶「お前ふざけんなよ!」

 

救急車になら、不測の事態に備えてインスリンを置いてるかと思い盗んだのだ。そのまま救急隊に成り済ましてアレックス・テイラーを運び出そうと考えていたのだが、救急車にインスリンは無かった。

本当に困ったような様子ではない鹿島に、摩耶はフツフツと怒りが湧いてくる。

姿のないダンテは単身、インスリンを確保するために1人で動いていた。

 

摩耶「お前の案に乗るんじゃなかった」

 

鹿島「じゃあ他に何か、いい方法を摩耶さんは考えてたんですか?」

 

摩耶「来る奴 皆ぶっ飛ばすとか?」

 

鹿島「なるほど、バカ丸出しの脳筋思考の作戦ですか」

 

摩耶「テメェ・・・喧嘩 売ってんのか?!」

 

鹿島「さぁ、どうでしょう?」

 

摩耶「(こいつ・・・!)」

 

摩耶は予定していた流れと違ってイライラし、鹿島も無い物は仕方ないので文句を言われても困る。お互い言葉に棘を含み、嫌味っぽくなってしまう。もしかして この2人、仲が悪いのだろうか?

 

鹿島「ただ、インスリンが手に入っても1つ問題が」

 

摩耶「出たよ、後出し問題」

 

鹿島「時間が経てば経つほど、蘇生させるのが難しくなります」

 

つまり時間が掛かり過ぎると、本当に死んでしまうという事だ。

摩耶は何故もっと早く それを言わないのかと驚愕した。鹿島としては、言っても言わなくてもインスリンが手に入らなければ同じ事だ。言ったところで何も変わらない。無駄は省略という訳だ。

そこで突然、救急車の荷台の扉が開けられた。摩耶と鹿島が振り返ると、ダンテだった。

 

ダンテ「インスリン、手に入れたぞ」

 

2人に見えるように、ダンテは手に持つインスリン注射器を見せる。

あとはアレックス・テイラーを回収すれば、全て元通りだ。

 

摩耶「やったじゃん!どうやって手に入れたんだ?」

 

ダンテ「ナース口説き落として頼んだ」

 

摩耶「・・・・・・その病院 大丈夫か?」

 

鹿島「さすが提督さんですね♪」

 

ダンテ「それより転がってる奴を運ぼうぜ」

 

摩耶「あー、それなんだけど・・・」

 

ダンテ「・・・・・・何だ?」

 

勿体振る摩耶と鹿島に、ダンテは怪訝な顔をする。

実はアレックス・テイラーを狙う連中が、野次馬に混ざって まだ近くに居るのだ。連中が死んだと判断して離れてくれないと、今 行っても また追われる事になる。

 

鹿島「策とは、機が熟して初めて真価が発揮されるものです。今は待ちましょう」

 

すぐに終わらせたいダンテは、待たなければならない現状に退屈そうだ。

だが ここまでは予定通りだ。ここまで来れば、上手くいったも同然である。

だが、その予定は突如として崩れた。

 

摩耶「あいつら、何してんだ・・・?」

 

銃声が鳴り響き、野次馬が蜘蛛の子を散らすように悲鳴を上げながら逃げ惑う。武装した男達が空に向かって発砲したのだ。

それだけでなく、アレックス・テイラーを運び、自分達が乗ってきた車のトランクに押し込んだ。

 

鹿島「マズいですね・・・連れて帰って本当に死んだか調べるつもりです」

 

もし詳しく調べられ、生きてると気付かれれば、アレックス・テイラーは その場で処刑される。

 

摩耶「おい、すぐに助けに行くぞ!」

 

ダンテ「いや、待て。このまま行かせろ」

 

摩耶「何でだよ!?」

 

ダンテの考えでは、調べるにしても多少の時間は必要なはずだ。どこに運ぶにせよ、連中を追い掛けて他の奴も纏めて潰したい。そうなれば、アレックス・テイラーも助けて一石二鳥だ。

 

ダンテ「摩耶、見失うなよ」

 

摩耶「そういう事なら、摩耶様に任せときな。Devil May Cryレスキュー出動だな!」

 

ダンテ「何だ そりゃ?」

 

鹿島「サイレンは鳴らしちゃダメですよ?気付かれますから」

 

摩耶「分かってるっての、一々うるせぇな」

 

摩耶が救急車のエンジンを始動し、連中の車を追跡するために発進する。

アレックス・テイラーは情報提供する気になっていた。ここで見失うか助けられなければ、貴重な情報も得られず全てが水の泡に帰す。何としてでも助け出さねば。

 

 

・・・・・・

 

街の ある場所に、アレックス・テイラーが運び込まれた。台に寝かされ、近くには医療器具や拷問器具が置かれてる。

中にはノコギリまであり、身体をバラバラにするつもりだ。連中にとって、アレックス・テイラーが生きていようが死んでいようが些細な問題だった。身体をバラせば関係ない。

建物の外では、ここまで追跡していたダンテ達が隠密行動を取りながら、進入方法を考えていた。

 

ダンテ「さて、行くか」

 

鹿島「待ってください。正面から堂々と行けば、助ける前に彼の命はありません」

 

摩耶「けど、生きてるってバレたら同じだろ?もう行くしかねぇって」

 

鹿島「誰かを相手してる間に、他の者が命を奪う危険性もあります。形振り構わず突入するのは得策ではありません」

 

ダンテ「テイラーに手出しできない状況で纏めて倒す方法か・・・」

 

生死問わずなら、纏めて倒す方法はダンテにもある。しかし、テイラーの安全を確保した上でとなると、考えても あまり いい案は浮かばない。

摩耶も頭を捻って考えているが、難しい顔をしたままだ。

鹿島は建物全体を眺めながら考えてると、ある物に視線が向いた。それを見て口角が上がる。何かを閃いた。

 

摩耶「何で あたしが こんなこと・・・!」

 

何かを閃いたのはいいが、それを実行するためには ある物が必要だった。それを探すために、摩耶はゴミ箱の中を漁っていた。

ダンテと鹿島は手伝わず、摩耶の頑張りを見ている。

 

ダンテ「ゴミが何の役に立つんだ?」

 

鹿島「私達の安全も必要ですから」

 

摩耶「2人も手伝えよ」

 

ダンテ「何が悲しくてゴミ漁らなきゃなんねぇんだ」

 

鹿島「私も、ゴミを漁るのは ちょっと・・・」

 

摩耶「あたしだって嫌に決まってんだろ、クソが!」

 

鹿島「摩耶さん、お口が悪いですよ」

 

安全を心掛けていても、人は常に命の危険と隣り合わせだ。エアコンに使われる冷却剤は、5分で命を奪う。2分もあれば気絶させられる。

摩耶はゴミの中から2Lサイズのペットボトル、自転車のタイヤチューブ、新聞紙を必要な数だけ集めた。

先ずはペットボトルを顔を覆える形に切り、切り口の周りをタイヤチューブで覆う。頭の後ろで結べるように、タイヤチューブは余分な長さが必要だ。

次に、ペットボトルの口に濡らした新聞紙を詰める。これで、簡易的なガスマスクの完成だ。

艦娘が人間の武器に対して不死身に近いとは言っても、有害物質には耐性はない。摩耶と鹿島はガスマスクを装着し、準備OKだ。

 

摩耶「ゴミの臭いがする・・・」

 

鹿島「提督さんも付けてください」

 

ダンテ「俺には必要ない」

 

建物の中では、アレックス・テイラーが切り刻まれようとしていた。その時、物音がして男の手が止まる。

どこからか台車に乗せられた冷却剤のボンベが、男達の居る部屋に流れてくる。突然の事に、男達は訳の分からないままボンベを見詰めていた。

そこにダンテが、ボンベのバルブを撃ち抜き部屋に冷却剤が充満する。男達が咳込み怯んでる隙に、ダンテとガスマスクを装着した摩耶、鹿島が乗り込む。

 

摩耶「掛かってこいよオラァッ!」

 

充満する冷却剤の中で、ダンテと摩耶が男達を相手に格闘してる間に、鹿島はアレックス・テイラーの元へ向かう。

ダンテが使わなかった事で余ったガスマスクを、アレックス・テイラーに付けてインスリンとブドウ糖を注射しようとしたが、注射を打とうとした寸前で男の1人に捕まった。鹿島が激しく抵抗するが、男は離れない。

 

摩耶「お前の相手は こっちだバカ野郎!」

 

鹿島を後ろから羽交い締めにする男に、摩耶がタックルする。すると鹿島を巻き込んで3人一緒に倒れた。

鹿島は倒れた時に、注射器を落としてしまった。注射器に手を伸ばすが、暴れ回る誰かの足に蹴られ、掴み損なう。

ダンテが まだかと鹿島の方を見ると、鹿島は注射器を追いながら床を這ってウロウロしていた。

 

ダンテ「早くしろ!」

 

暴れ回るダンテや摩耶、男達の足を避けながら、鹿島は どうにか注射器を掴んだ。

急いで注射を打ち、意識のないアレックス・テイラーに肩を貸して外に連れ出そうとする。

 

ダンテ「摩耶、鹿島と一緒に行け!」

 

摩耶「はいよ!」

 

摩耶は鹿島の護衛を務めて一緒に外に出る。

ダンテは残党を蹴散らすため、その場に残った。

外に出た摩耶と鹿島は、アレックス・テイラーを地面に寝かせてガスマスクを取る。

未だ意識の戻らないアレックス・テイラーに心臓マッサージを行っていると、ダンテも終わったのか遅れて外に出てきた。

少しすると、アレックス・テイラーの意識が戻った。これで漸く安心できると思い、摩耶は大きく息を吐き出しながら地面に座り込んだ。

 

テイラー「上手くいったのか?」

 

鹿島「ギリギリでしたけどね」

 

 

・・・・・・

 

その後、アレックス・テイラーは無事にFBIに引き渡され、今回の仕事は完了した。

アレックス・テイラーは鹿島に惚れ込んだのか、引き渡すまでの道中は鹿島に従順だった。ただ、無駄に うるさい お喋りだけは変わらなかった。

しかし、今後の取調でアレックス・テイラーが情報を話せば、艦娘売買の捜査にも進展があるはずだ。その情報に期待したい。

1つ後味の悪い事があるとすれば、アレックス・テイラーが処刑されそうになった場所もFBIに教え、すぐに捜査官が現場に向かった。しかし、建物の中は藻抜けの殻で、冷却剤で倒した男達の姿も消えていた。

盗んだ救急車はFBIに返しておいてもらうよう頼んだ。一先ず これで、やり残した事はない。

 

摩耶「あー、疲れたー!これで やっと解放されるぜ」

 

鹿島「提督さん、赤城秘書艦に電話するのでは?」

 

ダンテ「そんなこと言ってたな・・・あー、時差ボケだ、向こう何時頃だ?」

 

鹿島「日本は13時間 進んでます。今は昼の12時頃でしょう」

 

それなら電話しても問題なさそうだと判断し、ダンテは赤城に連絡を入れるのだった。

だが それは、人間や悪魔とは違う、別の悪意ある闇との戦いの始まりだった。




いつも読んでいただき、ありがとうございます!
次回からやる予定の お話なんですが、恐らく6話に及ぶ長さになると思います。
長いと話が中々 進まないので申し訳ないですが、もし良ければ お付き合いください。

次回も宜しく お願い致します!
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