Devil May Cry鎮守府   作:しゅんしゅん@よし

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前回の後書きに、今回からの話で6話に及ぶ長さになると言ってたんですが、新キャラにスポットを当てようと思い色々やってたら、7話に及ぶ長さになっちゃいました。
ちょっと長いですが、お付き合いいただけたらと思います。

194話です!どうぞ!


Mission194 魔女ハンター~800年の因縁~

*アメリカ 3月23日 23:12*

 

様々なトラブルに見舞われながらも、無事にアレックス・テイラーの護送を成功させたダンテ、摩耶、鹿島。

護送が終わったら赤城に電話しろとの事だったので、ダンテは鎮守府に電話を入れてみたのだが・・・

 

鈴谷『はい、Devil May Cry鎮守府です』

 

ダンテ「俺だ」

 

鈴谷『俺?俺って誰ですか?』

 

ダンテ「だから俺だ」

 

鈴谷『赤城さーん、オレオレ詐欺 掛かってきたんですけど!めっちゃウケる!』

 

電話に出た鈴谷が、オレオレ詐欺と勘違いして話が進まなかった。

何となく状況を察した摩耶がスマホを奪い取り、代わりに話をした。

少しの間 会話が止まり、摩耶が訝しげな顔に変わっていく。鹿島が どうしたのか聞いてみると、摩耶は徐に通話をスピーカーモードにした。

 

セリーナ『嫌だああああ!!行きたくないいいい!!』

 

ネロ『暴れんなって!』

 

赤城『加賀さん、足 持ってください!』

 

加賀『ちょっと蹴らないでよ!』

 

向こうは勝手に大騒ぎしており、意味不明でダンテ達も困る。早く説明してもらいたい。

今度は神通が電話に出ると、今ダンテ達が居る場所を聞いてくる。教えると、すぐに空間に裂け目が現れた。どうやら、閻魔刀で ここに繋がる出入り口を開けたようだ。

裂け目の中からネロと神通、縄で拘束されたセリーナが出てきた。

 

セリーナ「行きたくないって言ってるだろ!」

 

神通「落ち着いてください」

 

ネロ「待たせたな」

 

ダンテ「本 奪った奴から電話があったとは聞いてたが、何が どうなってんだ?」

 

魔術師アルバートの手記を奪った男は、手記を返す代わりにセリーナを引き渡せと要求してきた。

セリーナが居ないと始まらないので、こうして無理矢理 連れてきた訳だ。

 

ダンテ「時間は?」

 

ネロ「時間の指定はなかった。けど場所なら分かる」

 

ダンテ「じゃあ行ってみるか」

 

摩耶「ヘイ、タクシー!」

 

時間の指定がないという事は、いつ行ってもいいという事だろうと判断し、摩耶が2台のタクシーを止めて引き渡し場所へと向かった。

 

 

・・・・・・

 

*ニューヨーク・タワーマンション 3月24日 3:41*

 

指定された場所は、ニューヨークにあるタワーマンションだった。

ダンテ達は まだ中に入っておらず、タワーマンションを見上げていた。かれこれ30分は こうしており、6人組の男女が ずっとタワーマンションを見上げてる様は不審者極まりなかった。

 

摩耶「スゲー・・・」

 

ネロ「それ言うの もう5回目だぞ」

 

セリーナ「妾は絶対に行かんからな!」

 

ダンテ達は早く中に入って用事を済ませたいのだが、セリーナが嫌がって中に入れなかった。

 

ダンテ「ここまで来たら一緒だろ。お前 渡せば本 返してくれるらしいし、早く行こうぜ」

 

セリーナ「渡す気満々か!」

 

摩耶「何が そんなに嫌なんだよ?交渉すれば渡さずに、本だけ返してくれるかもだろ?」

 

セリーナ「お前ら分かってないんだ。これから会おうとしてる奴の事を・・・」

 

鹿島「そんなに危ない人なんですか?」

 

セリーナ「妾にとっては・・・」

 

セリーナは今にも泣きそうになっていた。

これから会おうとしてる相手は教会の騎士団に所属しており、魔女ハンターを生業にしてるらしい。

セリーナは魔女、これから会うのは魔女ハンター・・・という事は?

 

摩耶「え、セリーナ ヤバいじゃん。狩られるじゃん」

 

セリーナ「もっとヤバそうに感情 込めて言え!淡々と言うな!」

 

摩耶の言い方はノリが軽く、セリーナからすれば薄情な印象しかないので悲しくなる。

鹿島は あまり縁がない“魔女”という言葉に首を傾げ、どういう事か聞いてみた。すると、ダンテとネロが説明してくれた。

 

ダンテ「セリーナ魔女」

 

ネロ「3千万歳のババア」

 

簡単過ぎる説明に逆に理解できず、鹿島も困ったような表情を浮かべる。

不服なのはセリーナだ。

 

セリーナ「ババア言うな!喧嘩 売っとるのか?!買うぞ?その喧嘩 買うぞ?!」

 

神通「あの、ご近所迷惑になるので・・・」

 

神通が咎めるように、今は夜中だ。あまり大声で喧嘩すると警察を呼ばれかねない。

神通の言う事も分かるが、それよりもダンテには、1つ疑問があった。それは“魔女ハンター”という言葉だ。

魔女ハンターであるなら、セリーナ1人を相手にするだけでは仕事にはならないだろう。どうにも引っ掛かる。

 

ダンテ「魔女って お前だけじゃなかったのか?」

 

セリーナ「実は、いっぱい居たりする」

 

摩耶「え~、まだオカルトな存在が出てくんのかよ・・・」

 

どうやらセリーナは昔、人間の暮らしが少しでも豊かになるようにと、善意で数人の人間に魔術を教えたらしい。

そして時が経つにつれ、魔術を扱える女は『魔女』、男は『魔術師』と呼ばれるようになり、その力は脈々と受け継がれ、世界中に居るとの事だ。

 

ダンテ「“ハンター”って事は、狩られるような行儀の悪い魔女も居るって事か。んじゃ、行ってみるか」

 

セリーナ「何で そうなる!?」

 

ダンテ「突っ立ってても仕方ないだろ?行くぞ行くぞ」

 

セリーナ「嫌だって言ってるのにぃいいい!!」

 

神通「セリーナさん、静かにしてください」

 

セリーナはダンテに担がれ、否応なしに中に入る事になり、他の皆も それに追従した。

 

 

・・・・・・

 

エレベーターに乗り、指定されていた階に降りて部屋に向かう。

目的の部屋に着き扉をノックすると、スキンヘッドの筋骨隆々な男が出迎えてくれた。

 

?「こんな時間に来るとは・・・俺が起きててラッキーだったな。入れ」

 

敵意は感じられないので、艦娘達は何を そんなに恐れるのかと不思議だった。魔女ハンターである事からセリーナが怖がるのは分からなくもないが、最初の印象としては話ができそうな相手だ。

だがネロは そうでもない。イタリアでの仕事を邪魔され、怪我がなかったとは言えニコに危害を加え、夕張の頭にも銃を突き付けた男だ。あまり いい印象は持てない。

通された部屋まで行くと、男は机に向かって椅子に座り、細々とした作業を始めた。どうやら腕時計の修理をしてるようだ。

セリーナの引き渡しを要求してくるくらいだ。向こうから何か話すかと思っていたが、男は作業に没頭してるのか何も話さない。沈黙だけが場を支配している。

痺れを切らしたネロは、こちらから本題に入る事にして口を開く。

 

ネロ「本を返せ」

 

男は顔を上げず、黙々と作業を続ける。

その態度が気に入らないネロが、先程よりも一際 大きい声で同じ事を言った。すると、男は やっと顔を上げて こちらを見た。

 

男「魔女には関わるな」

 

ネロ「こっちの勝手だ。返さないってんなら、力ずくで返してもらう」

 

男「本気か?・・・セリーナ」

 

名前を呼ばれたセリーナは、身体をビクンと跳ねさせ反応する。それだけ この男を恐れているという事だ。

 

セリーナ「ネロ、下がれ!その男には勝てん!」

 

ネロ「はぁ!?魔女ハンターか何か知らないけどなぁ、普通の人間に俺が敗ける訳ないだろ!」

 

セリーナ「敗けはしないだろうが勝てもしない!その男とは戦うな!」

 

セリーナの焦り様から、この男がネロに匹敵するだけの力を持っているという事だろうか?

或いは、別の何かが・・・。

 

男「懸命な判断だ。お前みたいな若造に俺は倒せない」

 

ネロ「随分な自信じゃねぇか・・・!」

 

見下すような言い分に、ネロの神経が逆撫でされて怒りが止まらない。ネロは もう この男と戦う気満々だった。

 

セリーナ「その男の名は『コナー』、800年前に魔女の呪いを受けて不死になった者だ。絶対に殺せんからやめておけ」

 

摩耶「おいおい、呪いって・・・まさかセリーナじゃないだろうな?」

 

セリーナ「何で妾が この男を不死にしてやらねばならんのだ、違う」

 

コナー「少し昔話をしてやろう」

 

セリーナが魔術を伝えて以来、人間にも悪人が居るように長い時を経て、魔女の中にも悪の道に進む者達が現れた。そして800年前、『魔女の女王』を名乗る悪の魔女が現れた。

女王は世界を我が物にするため、人間に対して魔術と疫病を用いて殺戮を行った。

コナーが女王を倒したが、女王は死の間際、コナーに不死の呪いを掛けた。死ぬ事もできず永遠の生き地獄を味わわせるために。愛する者が死んでいく光景を何度も見せるために。

以来800年間、コナーは死ぬ事もなく魔女を狩り続け、セリーナも例外なく追われたらしい。それがセリーナのトラウマとなり、嫌がっていた理由だ。

 

コナー「魔女に関する物を、魔女でない者が持つ事は許されない。セリーナは それに反した」

 

セリーナ「こ、これには事情があってだな!話せば分かる!分かるから!」

 

ネロ「セリーナを殺すつもりか?」

 

コナー「殺しはしない。『魔女評議会』に連れていく」

 

セリーナ「そ、それだけは頼む!やめてくれ!」

 

セリーナを拘束するために椅子から立ち上がるが、その時コナーのスマホに着信が入った。コナーが電話に出るが、何も言葉を発さず聞くだけ聞いて電話を切った。

 

コナー「他に優先する用事ができた。今日は帰っていい。だが この街には居ろ」

 

そう言われ、ダンテ達は部屋から追い出された。

 

 

・・・・・・

 

タワーマンションの外に出たダンテ達だったが、ネロは1人ボヤいていた。

 

ネロ「何だよ あいつ、人を見下しやがって!しかも呼んどいて帰れって何だよ、ふざけやがって!」

 

ダンテ「無駄足になるのは、そんな珍しい事じゃないけどな」

 

ネロ「1発 殴っときゃ良かった!」

 

摩耶「それより、これから どうすんの?一先ずセリーナは渡さずに済んだけど」

 

神通「向こうに命を奪う意志がなかったのは幸いですね」

 

コナーも この街に居ろと言っていたが、手記を返してくれない事には このまま帰る訳にもいかない。

ダンテ達は どこかで宿を取り、ニューヨークに滞在する事にした。

 

セリーナ「妾だけでも帰ってはダメか?」

 

ダンテ「ダメだ、元はと言えば お前の因縁に巻き込まれたんだ。最後まで責任 持て」

 

セリーナ「そんなぁ~・・・」

 

セリーナの事は追々どうにかするとして、立ち話をしてても仕方ないので、一先ず宿を探しにダンテ達は その場を後にした。

 

 

・・・・・・

 

夜が明けてから数時間後の朝、コナーがタワーマンションから出てきた。

自分の愛車に乗り走り去るのを、物陰から神通が見ていた。

 

 

・・・・・・

 

人間界に息づく魔女達。

古来の魔術は色褪せ、半ば忘れ去られているが・・・恐ろしく力強い。

長き戦いの末、協定が締結。魔女は生存権と自治権を得た。ただし条件は、人間に対し魔術を使わぬこと。

しかし協定は脆い。女王が君臨した暗黒時代の復活を望む者も居る。

それを阻むコナーは、800年間 教会の騎士団に仕えてきた。

彼と それに連なる者達は悪を見張り、平和を護っている。

 

 

*教会 11:33*

 

コナーの車が、ニューヨークにある教会の脇に停められた。

コナーは車から降りて教会に向かおうとしたが、自身の愛車のトランク部分を2度見して立ち止まった。そこには小さな発信器が取り付けられていた。

発信器を外して まじまじと見たコナーは、慌てる事もなく発信器をポケットに入れ、教会の中に入った。

コナーは、ある人に別れを言うために教会に来ていた。

関係者しか入れない区画に入り、その中にある部屋の1つに入る。そこには、教会関係者の遺体が安置されていた。

亡くなったのは、長年コナーの魔女狩りをサポートしていた老神父だった。見た目から かなりの高齢である事が窺える。

死因は心臓発作とされていた。ダンテ達と会ってた時間に掛かってきた電話は、これを伝えるための電話だった。

 

コナー「安らかに眠れ、相棒」

 

コナーは800年もの間、幾度も相棒を失っている。魔女狩りの相棒となるのは、教会の普通の人間だ。病気や寿命を迎え、中には魔女に殺された者も居るが、皆コナーを置いて この世から去っていく。

そして また、コナーは相棒を失った・・・。

別れの挨拶を済ませて教会の外に出たコナーは、教会横の墓地にあるベンチに座った。

膝に肘を置き、目を瞑りながら組んだ両手を額に当てる。その姿は祈っているように、何か悩んでいるように、悲しみに暮れているようにも見える。

そこに、音もなく神通が現れた。

 

コナー「・・・・・・来るのが遅かったな」

 

目を瞑ったままのコナーは、神通が来た事に気付いていた。

 

神通「私が来ると、分かっていたんですか?」

 

顔を上げたコナーは、ポケットから自分の愛車に付けられていた発信器を取り出し、神通に手渡して笑っていた。

 

コナー「発信器を付けるなら、今度からバレない位置に付けろ」

 

神通「ご助言、有り難く受け取っておきます。座っても?」

 

コナー「・・・・・・ここは自由の国だ」

 

その言葉を了承と捉え、コナーと少し間隔を空けて神通もベンチに座った。

 

コナー「1人で来たのか?」

 

神通「はい」

 

神通はダンテに許可を貰い、1人で動いていた。

神通としては、コナーが話せば分かってくれる人なのではと考えていた。確信がある訳ではない。だが、彼の眼を見て そう思った。

ネロと摩耶には止められたが、少し頑固な所があった神通は我儘を押し通し、セリーナを捕まえようとするのを止めるため、手記を返してもらうために1人で行動していた。

その間ダンテ達は、宿泊した宿で待機している。何かあれば連絡する約束なので、問題はないだろう。

 

コナー「悪いが、本は返さない。君達が持っていても意味はない」

 

神通「それは どういう意味ですか?」

 

あの手記が、魔術師の物であるのはコナーも知っていた。

コナーも中を見ようとしたが、何らかの術が掛かっているようで、ページを開く事ができなかったそうだ。見れないなら持っていても仕方ないと、コナーは そう言いたいのだ。

 

神通「それでも、私達には必要なんです」

 

コナー「魔女に関する物に手を出すな」

 

神通「あなたがセリーナさんに思う所があるのは知っています。でも、セリーナさんは あなたが思ってるような人じゃ━━」

 

コナー「あの礎石を見てみろ。ここが まだ農地だった頃に据えられた」

 

話を遮ったかと思えば昔話が始まり、神通には何の事だか さっぱりだった。それでも話の腰を折る事なく、神通は黙って話を聞く事にした。

 

コナー「街の開発が始まった時、集団墓地が発見された。地下20メートルに、何千という奴隷の遺体だ。どうなったか知ってるか?」

 

神通「・・・・・・い、いえ・・・」

 

コナー「夜の間に穴を埋め、開発を続けた。悪の影に満ちた街さ」

 

“人間も魔女も そう変わらない”と、コナーは続けた。

徐に立ち上がったコナーは、どこかに行こうとする。話が終わったのか終わってないのか微妙な形で去られても困るので、神通は慌てて呼び止めた。

 

神通「あの、どこに?」

 

コナー「俺が知ってる魔女という存在が、どういうものか知りたいか?」

 

付いていけば、少しでもコナーが どういう考えで魔女狩りをしているのか、セリーナに対して本当は どう思っているのか分かるのではないかと思い、神通は頷いた。

 

コナー「なら、一緒に来い」

 

神通はコナーと共に車に乗り、どこかへと走り去った。行き先を知ってるのはコナーだけだ。

 

 

*ホテル*

 

宿泊してるホテルで待機していたダンテ達は、ポーカーをしながら神通からの連絡を待って待機していた。

 

ネロ「神通1人で行かせるなんて どうかしてる、ロイヤルストレートフラッシュ」

 

ダンテ「そう言うなよ。あいつも頑固だからな、気が済むまで好きにさせるさ・・・ブタ」

 

摩耶「余計な手間が増えても、あたし知らないよ?フォーカード」

 

鹿島「文句を言っても今更です・・・ストレート」

 

セリーナ「妾は・・・これツーペアか?」

 

暇潰しにと鹿島がトランプを買ってきたのだが、状況が状況なだけに遊んでていいのか些か疑問ではある。

コナーに関しては、魔女を狩る魔女ハンターで不死の力を持っていること以外は何の情報もない。信用する材料としては足りない。

しかし、ダンテは問題が起きてから動くつもりでいた。神通も馬鹿ではないし、よっぽどの事がない限りヘマもしないだろうと信用している。だからダンテも慌てる事なく落ち着いてる。

 

ダンテ「神通なら大丈夫だ。そうだよな、セリーナ?」

 

セリーナ「うん、妾も そう思う」

 

コナーが魔女ハンターであるという事は、それ故に命を奪ったり危害を加えるとすれば魔女に対してだけだ。艦娘の神通が相手なら、下手な事はしないとセリーナも断言できる。

 

ダンテ「何かあったら連絡を寄越すようには言ってあるし、それまで俺達は、気長に待ってようぜ」

 

摩耶「それよりトランプ飽きたんだけど・・・」

 

すると鹿島が、摩耶の その言葉を待ってましたと言わんばかりに笑顔を見せ、ある提案をしてきた。

 

鹿島「折角ここまで来た事ですし、ニューヨーク観光でもしましょう♪」

 

摩耶「そんな気分じゃねぇし」

 

鹿島「暗い顔してても、物事は上手くいきません。さぁ、リフレッシュしに行きましょう!」

 

摩耶「ちょっ、あたしはいいって!」

 

ネロ「俺もかよ!?」

 

鹿島はネロと摩耶を引っ張り、ニューヨーク観光に連れ出してしまった。

出ていく時、鹿島はダンテに向かってウインクしていた。セリーナはコナーに狙われてるっぽいので、部屋から出る事はできない。きっと鹿島は、ダンテとセリーナが2人で話せる空間と時間を作ろうと気を利かせたのだろう。

 

セリーナ「行ってしまったな」

 

ダンテ「香取とは大違いだ」

 

折角2人きりになったのだ。今の内にセリーナから色々と聞いておきたい。

 

ダンテ「んで、コナー(あいつ)は何で魔女ハンターなんかしてんだ?」

 

セリーナ「あいつの家族は、魔女に殺された」

 

ダンテ「復讐か」

 

セリーナ「と言っても、復讐の鬼という訳ではない」

 

コナーは知っている。全ての魔女が悪ではない事を。協定が結ばれてから、魔女狩りをするコナーも人間に危害を加える一部の魔女だけを狩るに留まっている。

それまでは人間達も魔女狩りを続け、魔女でなくとも疑わしき者は問答無用で裁かれた。有名なので言うと魔女裁判だ。

 

ダンテ「あいつとの事は、それだけじゃないんだろ?」

 

セリーナは善き魔女や無実の者を救うため、何度か教会と対立する事になった。

教会とセリーナが敵対した理由は もう1つある。それはセリーナが魔術を教えなければ、悪の魔女が誕生する事も、多くの人が命を奪われる事もなかった。つまり人間側からすれば、セリーナこそが諸悪の根源なのだ。だからセリーナも追われた。

その時から、セリーナとコナーの因縁が始まった。所謂 腐れ縁というやつだ。

 

セリーナ「いや~、あの時はヒヤヒヤしたもんだ」

 

ダンテ「余計なこと広めるからだろ」

 

セリーナ「それは・・・妾も浅はかだったと反省してる」

 

だが協定が結ばれてからは、人間に危害を加えてる訳ではなかったセリーナも追われる事はなかった。

しかし、セリーナが依頼した手記の奪還は、魔女に連なる者ではない者を巻き込んでいるため、人間と魔女の間で取り決められている法に反している事になる。コナーは そう判断したのだろう。

セリーナは今回の事で、また追われる身となってしまったようだ。

 

セリーナ「だから・・・助けてくれ半魔」

 

ダンテ「助けてって、お前なぁ・・・面倒臭い、寝る」

 

セリーナ「寝るな!どうしたらいいか一緒に考えてくれ!」

 

昔の因縁と勝手なルールに巻き込まれたとあっては、面倒臭い事この上ない。

神通は1人で動き、ネロ達は観光に行ってしまった。今のダンテにできる事と言えば、あとは寝るしかない。

何もしようとしないダンテに、セリーナは泣き喚きながらダンテを揺さぶるしかできなかった。




次回も宜しく お願い致します!
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