Devil May Cry鎮守府   作:しゅんしゅん@よし

206 / 551


感想ありがとうございます!
それとは別で、皆様に お礼を申し上げます。
お陰様で お気に入り登録も290件を越え、UAも10万を越えました。いつも読んでいただき、本当に ありがとうございます!
本当は1年程で完結するだろうと考えていたんですが、話数も200話を越え、中々 終わらない事に自分で驚いています。
何よりも、皆様に楽しんでいただければ幸いです。

201話です!どうぞ!


Mission201 海の怪物~宿毛湾艦隊を探せ~

*FS海域S諸島沖 3月28日 10:11*

 

FS作戦の最終段階に問題が発生した。作戦に従事していた宿毛湾泊地の艦隊が、作戦中に消息を絶ったのだ。

待機していた別の艦隊で作戦を完遂させ、FS海域の制海権を取り戻した後、捜索隊も出したが見付かる事はなかった。

大本営も当初は、深海棲艦との戦闘で轟沈したと考え、捜索を打ち切るよう命じた。しかし、宿毛湾提督は それを拒否した。

宿毛湾提督は、深海棲艦との戦闘で轟沈したとは考えていなかった。消息を絶った艦隊との最後の通信で、何かの歌が聴こえたそうだ。それがあり、深海棲艦とは別の要因で消えたと考えていた。

そして4日前、見兼ねた大本営の元帥は、Devil May Cry鎮守府に調査を命じた。

ダンテがニューヨークに滞在して留守にしていたが、赤城の判断で2艦隊が出撃し、第7艦隊に旗艦 扶桑、随伴艦に山城、最上、三隈、伊8、伊19。

第8艦隊に旗艦 伊勢、随伴艦に日向、千歳、千代田、利根、筑摩で編成されている。

そして念には念を押して、不測の事態に備えてバージルにも一緒に行ってもらうよう頼んだ。

艦隊は偵察機を飛ばし、捜索範囲を広げながら宿毛湾艦隊の影を探すが、まだ見付かっていなかった。

 

利根「偵察機からの連絡はないようじゃな」

 

山城「ハチ、イク、水中からは どう?」

 

ハチ『平和そのものですね~』

 

イク『怪しい物は見当たらないの』

 

上空、水上、水中から手掛かりを探すが、消息を絶った原因に繋がる物は何も無い。

捜索隊が血眼になって先に探した分、そう簡単に見付かるとは思っていなかったが、こうも何もないと、轟沈が濃厚としか思えなくなってくる。

 

バージル「止まれ」

 

ずっと黙って追従していたバージルが声を上げ、艦隊は急停止した。

伊8と伊19も浮上し、海面に顔を出す。

 

ハチ「どうしましたか?」

 

バージル「・・・・・・妙だな」

 

イク「だから どうしたのか聞いてるの!」

 

バージル「静か過ぎる」

 

制海権を確保したと言っても、その海域で深海棲艦が居なくなったという訳ではない。しかし、ここまで深海棲艦は1隻も見ていない。

捜索中も島の近くを通ったが、その島に生息してるであろう鳥が飛ぶ姿も見ていなかった。まるで、自分達以外の生命が消えたようだ。

 

日向「偶然ではないのか?」

 

バージル「艦娘が消えたのも偶然か?」

 

日向「いや・・・」

 

バージルの言ってる事に妙に考えさせられる艦娘達だったが、そんな中、潜水艦の2人はヒソヒソとバージルの事を話していた。

 

イク「バージルって、何だかんだ言って協力的なの」

 

ハチ「まぁ、鎮守府じゃ読書だけで、ちょっと退屈してたみたいだから」

 

イク「イク、こういうの知ってるの。ツンデレってやつなの」

 

バージル「聞こえてるぞ。少しは自分達の頭を使って見付ける方法を考えろ」

 

バージルにはバッチリ聞かれていた。気まずくなった潜水艦2人は、潜水して顔を隠してしまった。

バージルが不自然に思った事は一理あるが、だからと言って どうすればいいかは別問題である。それだけでは、消えた艦隊に繋がる手掛かりとしては弱い。

 

利根「う~ん、どうしたもんかのぉ・・・・・・ん、何じゃ?」

 

扶桑「これは・・・?」

 

突如として、何かが聴こえてきた。それは歌声のようでもあって、何かの楽器の音のようにも聴こえる。そして時には、何重にも重なり不協和音のようにも聴こえ、気分が悪くなる。

 

三隈「頭が割れそうですわ・・・」

 

どこから この音が聴こえるのかと辺りを見渡すが、音の発生源を突き止める事ができない。

 

バージル「・・・・・・!離脱しろ!」

 

最上「え・・・?」

 

海中から幾つもの吸盤がある巨大な触手が何本も飛び出し、艦隊に向かって振り下ろされる。艦隊とバージルは即座に動き、叩き付けられる触手を躱す。

触手の脅威は続き、バージルが閻魔刀を抜刀して触手を斬り落としていく。それでも触手は次から次へと現れ、斬り落としたはずの触手も再生してキリがない。

 

利根「何じゃー!?あれ何じゃー!?」

 

ハチ「もしかして・・・伝説の海の怪物クラーケン!?」

 

そう思った伊8は、伝説の生き物が現実に現れたと思い眼をキラキラさせていた。

 

千代田「そんな怪物 居て堪るもんですか!」

 

千歳「いや~、悪魔が居るし、そこはね・・・」

 

最上「でも おかしいよ!」

 

クラーケンの伝承で、歌や音に関する記述は無い。

それに加え、クラーケンはノルウェー近海やアイスランド沖、アフリカのアンゴラ沖で目撃されたと言われている。この海域にも現れるのかと目を疑ってしまう。

 

山城「言ってる場合じゃないわよ!姉さま、攻撃の許可を!」

 

扶桑「艦隊、未確認生物に━━」

 

イク「なあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!?」

 

最上「イクちゃん!?」

 

海面に白く尖った巨大な背鰭のような物が幾つも現れると、それは円を描くように回転を始めた。それにより渦潮が発生し、伊19が引き寄せられていく。

伊19は必死に足を動かし泳いで脱出しようとするが、艦娘の馬力でも敵わない。

 

筑摩「引っ張られる・・・!」

 

伊19だけでなく、艦隊も引き寄せられていく。

未確認生物の全体像を見るため、バージルは真魔人となり飛翔する。その目に飛び込んできたのは、巨大な生物の口だった。

背鰭だと思った物は この生物の牙で、何重もの円を描くように並んだ牙が回転し、海水ごと艦隊を飲み込もうとしている。

 

バージル『なるほど、あそこか

 

ずっと聴こえていた音は、あの巨大な口の中から聴こえていたようだ。

そうしてる間にも、艦隊は引き摺り込まれていく。

 

千代田「ちょっとバージル、見てないで助けなさいよ!」

 

最上「危なっ!?」

 

伊勢「うあっ・・・!」

 

回転する牙に当たり、艦隊メンバーは散り散りになってしまう。

それでも真魔人バージルは動かず、ただ見ているだけだった。

 

『わぁあああああ!!』

 

艦隊は遂に飲み込まれ、真っ暗な口の中へ流されてしまった。

艦隊を飲み込んだからか、その口は閉じられようとしている。

同時に、海中から伸びた触手が真魔人バージルに迫る。

 

バージル『(頃合いだな)』

 

真魔人バージルは、高速飛行で触手を躱しながら急降下し、自身も巨大な口の中へ飛び込む。

その直後、口は閉じられ、触手と共に海中へ沈んで姿を消した。

 

 

・・・・・・

 

*怪物の体内*

 

怪物の口に飲み込まれた艦娘達が目を覚ますと、自分達を上から覗き込むように見る艦娘達の顔があった。それは消えた宿毛湾艦隊の艦娘達だった。

宿毛湾艦隊に編成されていた加賀が、代表して声を掛けてきた。

 

宿毛湾加賀「大丈夫ですか?」

 

伊勢「あれ?加賀さん?」

 

千代田「何か臭い・・・」

 

まだ意識が朦朧とする中で辺りを見渡すと、少し離れた場所でバージルが立っていた。その姿を見た瞬間、Devil May Cry鎮守府の艦娘達の意識が一気に覚醒する。

高みの見物を決め込み、どうして助けなかったのかと、宿毛湾艦隊そっち退けでバージルに詰め寄った。

 

バージル「騒ぐな、こっちの方が早かったからだ」

 

バージルの考えでは宿毛湾艦隊が消えた原因は、海域に現れた怪物の仕業だと即座に予想していた。

生きてるにせよ死んでるにせよ、宿毛湾艦隊の安否を確認するには、怪物の胃の中に飛び込むのが1番 手っ取り早い。違っていたら適当に脱出すればいい。バージルには焦る必要のない問題であった。

そして見事、その予想は的中していた。まだ生きていた宿毛湾艦隊の艦娘達に会えたのだから。

 

利根「だからって、全員で腹の中に入る必要はなかろう!」

 

千代田「バージル1人で良かったじゃない!」

 

山城「脱出って、どうやって腹の中から出るつもりなんですか!?」

 

最上「これじゃあ僕達まで行方不明者の仲間入りだよ!」

 

三隈「バージルさん、責任 取ってくださいな!」

 

現状に納得できないDevil May Cry鎮守府の艦娘達が、責任追求しながら抗議の声を上げるが、バージルは それを心底 鬱陶しく感じていた。

 

バージル「一々 騒ぐな。お前達が積んでる兵装は飾りか?コスプレではあるまいし、いざという時は こいつの腹に風穴でも開けてやれば良かろう」

 

千代田「バージルが“コスプレ”知ってた!」

 

驚くべき点は そこではないだろ。

ただバージルの言う脱出法が可能か どうかは、先ずは現状を把握してからだ。

今 居る場所は、怪物の どの辺りに位置するのかは不明だが、水の張った場所で同じく飲み込まれたであろう船やゴミの残骸があり、艦娘達は その上に立っている。

更に上や横は肉壁に囲まれており、肉壁に埋まった巨大な宝石のような物が光り、この場所を照らしている。

バージルとDevil May Cry鎮守府の艦娘達が喧嘩腰で話してる間、伊8と伊19は宿毛湾泊地の艦娘達と話していた。2人は作戦の引き継ぎ時に顔を合わせているので、知らない仲ではない。

 

ハチ「皆さんが無事で何よりです」

 

宿毛湾加賀「来てくれて ありがとう。でも、あなた達まで飲み込まれてしまって、申し訳ないわ」

 

イク「それは、これから どうにかするから大丈夫なの!」

 

宿毛湾加賀「彼が どうにかしてくれるということ?彼が噂の、あなた達の提督?」

 

ハチ「違いますよ~。あの人は提督の双子の お兄さんで、バージルさんです」

 

イク「滅茶苦茶ツンデレなの!」

 

伊19が言った瞬間、すぐ傍の足元に幻影剣が突き刺さった。それを見て また言ってしまったと思い、伊19の顔が青ざめる。

Devil May Cry鎮守府の艦娘達も大慌てだった。

 

最上「バージルさん、悪魔以外に それ飛ばすの禁止!」

 

気が気でないのは宿毛湾泊地の艦娘達も同じだ。今にも誰かを殺しそうな雰囲気に、彼女達も不安になる。

 

宿毛湾加賀「あの人、信用して大丈夫なの?」

 

ハチ「悪い人ではないと思うので、大丈夫ですよ~」

 

宿毛湾加賀「それで、どうやって ここから脱出するの?」

 

いつまでも怪物の腹の中で、世間話をしてる場合ではない。

バージルに何か考えがあるのかと思っていたが、そのバージルに動く気配はなかった。

 

ハチ「バージルさん、どうやって脱出するんですか?」

 

バージル「獲物を待つ」

 

千代田「獲物?」

 

バージル「この怪物を動かす主人をな」

 

最上「操ってる存在が居るの!?」

 

この怪物が伝説上の海の怪物クラーケンか、それに近い何かだと考えたとして、歌のようなものが聴こえたのは不自然だ。

その歌のようなものは怪物の中から聴こえていたが、この怪物自身が発する音と考えると、音の聴こえ方に違和感を感じた。まるで怪物の中から別の何かが音を出してるような聴こえ方だった。

そこまで仮定すると、この怪物を操る別の存在が居る可能性がある。

そしてバージルだけは気付いていた。

 

バージル「俺達は“悪魔”の腹の中に居る」

 

『嘘でしょ!?』

 

悪魔に食べられたと知り、艦娘達は頭を抱えた。

そして伊8は、生きた伝説ではないと知ってガッカリしていた。

そんな事を気にする事もなく、事態は動き出す。船やゴミの残骸が動き、一定の方角に向かって流されていく。その上に立つバージルや艦娘達も同じだ。

流される方角を見ると、怪物の口を小さくした同じような口があり、無数に並んだ牙がミキサーのように回転し、残骸を砕きながら取り込んでいる。

それでも、その口は人1人を飲み込めるような大きさはある。巻き込まれれば、艦娘でも一堪りはない。

 

山城「あーー!私の一生は ここで終えるのね!不幸だわ・・・」

 

日向「今それを言うな!バージル、何か考えがあるなら早くしてくれ!」

 

バージル「・・・・・・・・・」

 

千代田「バージル!」

 

バージル「・・・壁を撃て」

 

伊勢「撃てって言われても・・・それで何とかなるの?」

 

バージル「時間がないぞ、早くしろ」

 

他に いい案は思い付かない。主砲や副砲、機関砲を持つ艦娘達はバージルの指示に従い、肉壁の一点に集中して砲撃を開始する。

それが効いたのか、肉壁の一部が盛り上がり、それは人の上半身へと姿を変える。そのフォルムは女性的な身体だった。その存在こそが、この怪物を操る悪魔であり、本体だった。

本体である悪魔の身体と融合している怪物は、本体を護る鎧の役目を担う巨魔である。特徴は似てるかもしれないが、クラーケンでも何でもなかった。

本体である悪魔を見たバージルは、どこまでも冷酷な笑みを浮かべていた。

 

バージル「お前が出てくるのを待っていた」

 

悪魔『大人しく餌となればいいものを!

 

悪魔は奇声のような怪音波を口から発し、それが衝撃波となり襲い掛かる。艦娘達は吹き飛ばされないように足に力を入れ踏ん張るが、バージルは顔色1つ変えず、平気そうに立っていた。

 

千代田「この音 最悪・・・!」

 

バージル「お前達は砲撃を続けて先に脱出しろ」

 

伊勢「そう言われても・・・!」

 

怪音波は衝撃波となる以外に、気分を悪くさせたり頭痛など、体調に異変を来して艦娘達も身動きが取れない。

バージルは残骸の上を走り、悪魔に向かって跳躍すると閻魔刀を抜刀、悪魔に斬り付ける。それにより怪音波も止まった。

 

扶桑「今の内に、私達は出口を確保します!宿毛湾艦隊の皆さんも、手伝ってもらえますか?」

 

宿毛湾加賀「当然よ。皆、手伝ってあげて」

 

宿毛湾泊地の艦娘達も加わり、肉壁に風穴を空けるために砲撃する。

バージルは宙に滞空しながら、閻魔刀とミラージュエッジの二刀流による連続斬りで、悪魔を攻め立てていた。

重力に従い落下すると、今度はベオウルフを装備して跳躍し、打撃のラッシュを お見舞いする。

悪魔は態勢を整え直すために、溶けるように肉壁に消える。すると、別の場所に また現れた。

バージルも悪魔を追って また残骸の上を走り、跳躍してダメージを与えていく。そうやって逃げては追い、逃げては追いを繰り返す。

 

バージル「どうした、餌にするのではなかったのか?」

 

悪魔『忌々しいゴミ屑があああああ!!

 

バージル「ゴミ屑とは心外だな」

 

悪魔は また肉壁に消えて姿を消す。

一々 追うのも面倒になったバージルは、悪魔を追わずに その場から動かない。

それをチャンスと見た悪魔は、バージルの頭上の肉壁から姿を現し、怪音波を放つ。だが それも すぐに止まった。悪魔の身体に幻影剣が突き刺さったのだ。

 

バージル「もっと抵抗してくれ。手応えがなくて つまらん」

 

悪魔が幻影剣から逃れるために姿を消し、また別の場所から出てくるが、どこから現れるか察知しているバージルは、幻影剣の射出を止める事なく悪魔を串刺しにしていく。動くのが面倒になったバージルは、このまま幻影剣だけで悪魔の体力を削るつもりだ。

大人しく餌にならないバージルに悪魔がキレ散らかしていると、艦娘達が砲撃していた肉壁に穴が空いたのか、海水が激流となって流れ込んできた。

同時に巨魔の咆哮も鳴り響くき、痛みで苦しんでいるのか地響きまでする。

 

利根「ここから どうしろと!?」

 

バージル「さっさと行け」

 

三隈「指示が適当過ぎますわ!」

 

筑摩「それに・・・」

 

このまま外に出られたとしても、海水が流れ込んでいる事から、巨魔は深度深くまで潜っている可能性もある。海上まで息が持つか どうか・・・。

 

ハチ「いえ、私とイクで皆さんを浮上させます」

 

宿毛湾加賀「それでも、この流れに逆らって出るのは不可能だわ」

 

伊勢「それでも行くしかない。ハチ、イク、お願いするよ?」

 

イク「イク達に任せてなの!」

 

ハチ「皆さん、掴まってください」

 

水上艦は艤装を解除し、艦娘達は互いの手を取り合い、離れないように強く繋ぐ。そして気合いの雄叫びを上げながら、激流へと突っ込んだ。

 

イク「(全員を引っ張るのは、やっぱり重過ぎるのー!)」

 

ハチ「(全速前進・・・!)」

 

伊8と伊19は流れに逆らうように足を動かし、艦娘達を引っ張り必死に泳ぐ。

 

 

・・・・・・

 

*海中*

 

潜水艦の2人が頑張った甲斐もあってか、全員が巨魔の外に出れた。

 

千代田「ゴボッ・・・!」

 

脱出するのに時間が掛かり過ぎたのか、艦娘達の息が続かず苦しそうに顔を歪めている。

急いで浮上してやりたいが、深度深くから急浮上すると、肺が破裂して死に至ってしまう。潜水艦の2人は ゆっくりと、だが無理のない程度に できるだけ急いで浮上する。

 

ハチ「ぷはっ・・・!」

 

利根「ゴホッ、ゴホッ・・・今回ばかりはダメかと思ったぞ・・・」

 

どうにか浮上し、艤装を装着し直して海の上に立つ水上艦の艦娘達。

それを追って、あの巨魔も浮上してきた。

その姿は、タコとイカを合体させたような形で浅黒い体色をしている。

 

伊勢「こいつを倒さないと、帰るに帰れそうにないわね」

 

艦娘達は示し合わせた訳ではないが、砲撃と雷擊を開始する。

宿毛湾艦隊に編成された加賀を始めとする空母の艦娘も、艦載機を発艦して航空攻撃を始めた。

 

 

*巨魔の体内*

 

バージルを相手に戦っていた悪魔だが、徹底的に甚振られ、肉壁に隠れる力も残っていないのか その身体をダランと垂れ下げ、最早これ以上 戦う事もできない状態だった。

 

バージル「さて、俺も ここから出たいが・・・ふむ、どうしたものかな。まぁいい、全て消し去れば同じか」

 

鞘に納まる閻魔刀に手を掛けながら腰を低く構えると、バージルの周りで青紫色の魔力が渦巻く。

 

バージル「Dusts to dusts(塵は塵に)・・・Ashes to ashes(灰は灰に)・・・」

 

 

*海上*

 

艦娘達を相手に、巨体と吸盤の付いた触手を使って暴れていた巨魔だが、その動きが突然 止まった。

艦娘達も攻撃の手を止め、何事かと様子を見ていると、巨魔が無数の斬擊の渦に包まれる。巨魔は木っ端微塵となって肉片や体液が広範囲に飛び散り、艦娘達は頭から それを被る事になってしまった。

 

三隈「き、気持ち悪いですわ!」

 

利根「最悪じゃー!」

 

千代田「・・・・・・オ゛エ゛ッ!」

 

グロテスクな状況に、艦娘達が阿鼻叫喚となる。

巨魔が居た中心地では、垂れ下がった髪を掻き上げる血塗れのバージルが立っていた。

その後、宿毛提督が待つショートランド泊地まで宿毛湾艦隊を送り届けると、宿毛提督は泣きながら礼を言い、自分の部下達との再会を喜んでいた。

一仕事 終わったバージルと艦隊は、鎮守府に戻るためショートランド泊地を後にするのだった。




次回も宜しく お願い致します!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。