Devil May Cry鎮守府   作:しゅんしゅん@よし

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文字数が また多くなってしまいました。ごめんなさい。

204話です!どうぞ!


Mission204 花見Part2~酒宴だよ!全員集合!~

*Devil May Cry鎮守府 中庭 4月3日 9:00*

 

鎮守府での花見当日、艦娘達は忙しなく動きながら花見の準備をしていた。

 

利根「シートの数は合っとるかー?!」

 

飛龍「駆逐艦の分、これだけじゃ足りないみたーい!」

 

利根「なら追加の買い出しで頼んでおくかのう!」

 

飛龍「お願ーい!」

 

足柄「何人か お酒 運ぶの手伝ってー!」

 

古鷹「あ、今 行きまーす!加古、行くよ」

 

加古「あたし寝たいんだけど・・・」

 

天津風「島風、遊んでないで手伝ってよ!」

 

島風「えー、だって つまんないもん」

 

叢雲「あんたの分のジュース無いわよ?」

 

島風「島風、行きまーす!」

 

叢雲「(チョロいわね・・・)」

 

追加の買い出しに行かなければならなかったり、サボる者が居たりするが、それでも皆、楽しそうに準備を進めていた。

 

 

*執務室*

 

執務室では、花見とは別でダンテと一航戦が忙しそうにしていた。ダンテがハイスピードで判子を押しまくり、赤城が書類に何かを記入し、加賀が書類の仕分けをしながら整理していた。

 

ダンテ「何で こんな日まで紙と にらめっこなんだよ?」

 

赤城「午後は花見で潰れちゃいますから、午前中の今しかやる暇ないんですよ」

 

ダンテ「これ何の書類か分からず押してるが大丈夫か?」

 

赤城「どうせ提督が見たって分からないですから大丈夫です。私が見てますから」

 

ダンテ「バカにするなよ。俺だって見れば これぐらい・・・・・・(全然 分かんねぇな・・・)」

 

その書類は資材と輸送の規定における変更に関する内容で、変更後の諸々の事が記載されていたのだが、ダンテには何の事やら さっぱりだった。

そして ちょっとした問題も また起きる。

 

加賀「提督、この書類の判子ズレてるわよ」

 

ダンテ「ちょっとだけだろ?」

 

加賀「これ ちゃんと押さないと申請 通らない書類なのよ。早いのはいいけど ちゃんと押して。代わりがないから また一から作り直さないと・・・」

 

ダンテ「もう他の奴にやらせろよ・・・」

 

赤城「グチグチ言ってないで早くしてください!」

 

午前中に仕事を終わらせたい一航戦と、そんな事情 眼中にないダンテでは、書類仕事1つ終わらせるのも大変そうだった。

 

 

*正面ゲート*

 

正面ゲートではニコがバンの運転席に座り、エンジンを掛けたまま煙草を吹かして待っていた。

ネロもバンの外で待っていると、初霜が走ってきた。

 

初霜「ネロさん、これ追加の買い出しで お願いします」

 

ネロ「分かった。他は大丈夫か?」

 

ニコ「行くなら1度で済ませたいから、言うなら今だぞ」

 

初霜「えっと・・・確認してきます!」

 

他の艦娘達に最終確認するため、初霜は また走って戻っていった。どこも忙しそうだ。

 

 

*食堂*

 

食堂では鳳翔と間宮、妖精さんが花見用の料理を一心不乱に作っていた。

そして食堂の席には、お茶を飲みながら読書をするバージルの姿が。

 

鳳翔「こっちの唐揚げ揚がりました!」

 

間宮「はい!(ちょっと大変かも・・・)」

 

普段から大所帯である鎮守府の料理を作っているが、今回は鎮守府の外から お客が来る。どれだけ食べるか判らないので、いつもより多めに作っていると他に手が回らない。

大忙しの中、間宮の視界にバージルの姿を捉えた。少し考え、間宮は何かを閃いたような笑顔を見せる。

 

間宮「バージルさん、黒豆の盛り付け手伝ってください」

 

バージル「なぜ俺が・・・」

 

断られる事を考えていないのか、間宮はバージルの前に黒豆が大量に乗った皿と箸、弁当箱を並べていく。

 

間宮「じゃあ お願いしますね」

 

鳳翔「ありがとうございます、バージルさん」

 

バージル「おい、聞け」

 

断られる事を考えていないのではなく、端っから拒否権を与えるつもりがなかったようだ。

バージルはやるか やらないか考えながら、目の前の黒豆を見詰めていた。

 

 

・・・・・・

 

*正面ゲート 12:40*

 

花見を始める時間が近付くと、正面ゲートに続々と招待した人達の姿が見えてきた。

 

横須賀「ここに来るのも久し振りね」

 

横須賀扶桑「そうですね」

 

横須賀提督は3歳になった2人の子供と、秘書艦の扶桑を連れてDevil May Cry鎮守府へ訪れた。

そんな4人を、鎮守府に駐屯する憲兵隊が迎える。

憲兵48号が案内しようとすると、同じく招待を受けたサングラスがトレードマークの舞鶴提督が、秘書艦の漣を連れて現れた。

 

舞鶴「呼ばれたから来ちゃいましたー!!」

 

舞鶴漣「ご主人様うるせぇですよ」

 

ハイテンションな舞鶴提督だが、招待されたのが嬉しくて朝から ずっと この調子だった。

因みに、昨晩も それほど寝てない。

そんな舞鶴提督と横須賀提督の目が合うと、2人は嫌そうに顔を しかめた。この2人、結婚して離婚した。気まずい・・・。

離婚の原因は擦れ違いだ。横須賀鎮守府と舞鶴鎮守府、2人の職場は距離があり過ぎて殆んど別居状態で、そこから生じた擦れ違いで育児の方針の違いもあり、喧嘩して離婚した。

 

横須賀「何で あんたが ここに居るのよゴミカス!」

 

舞鶴「そりゃ こっちのセリフじゃーい!ボケェー!」

 

横須賀「くたばれヘタレグラサン!」

 

舞鶴「やんのかチンピラメスゴリラ!あ、俺の子供達、パパでちゅよ~」

 

2人の我が子を見て、舞鶴提督の顔が破顔した。

離婚後、親権は横須賀提督にあるので、舞鶴提督は2人の子供と殆んど会えてなかった。

子供は姉と弟で、弟の方を抱っこしようと動くが、横須賀提督が立ち塞がる。

 

横須賀「私の天使に触らないで」

 

舞鶴「俺の天使でもあるだろうが!」

 

横須賀「あんたは養育費だけ払ってりゃいいのよ!」

 

舞鶴「ふざけんなよテメェ!」

 

横須賀「うっさいバカ!」

 

舞鶴「黙れブス!」

 

48号「あ、あの、ご案内したいのですが・・・」

 

横須賀扶桑「あの、提督?」

 

舞鶴漣「我が子の前で喧嘩とか、みっともないですよ」

 

案内したい憲兵48号だったが、2人の喧嘩が激しく狼狽え、横須賀の扶桑と舞鶴の漣も、止まらない喧嘩に溜め息を吐いていた。

その後どうにか2人を引き離し案内を済ませると、次に正面ゲートに現れたのは佐世保提督だった。

 

36号「佐世保の提督、お待ちしておりました。ご案内します」

 

佐世保「ご苦労」

 

憲兵36号は先程の横須賀提督と舞鶴提督の喧嘩を見てたので、普通に案内できる事に心の中でガッツポーズをしていた。

次に来たのは呉提督だった。

案内の途中、呉提督の放った言葉で、憲兵14号は肝を冷やす事になる。

 

呉「あなたも可愛い顔してるわね・・・食べちゃいたい!」

 

14号「ご勘弁してください!」

 

中庭まで案内する間、憲兵14号は襲われないか冷や汗を流しながらヒヤヒヤしていた。

案内を済ませると、全力疾走で逃げた。

 

宿毛「う~、まだ お尻 痛いよぉ~・・・」

 

宿毛加賀「ずっと座りっぱなしだったものね」

 

次に宿毛提督と、その秘書艦 加賀が到着した。

移動手段として新幹線を利用して ここまで来たのだが、緊張から席を立つ事もなく、ずっと座ってて お尻が痛い。

 

22号「宿毛湾泊地の提督、ご案内するので こちらへ」

 

宿毛「はい、ありがとうございます」

 

正面ゲートで立っていた憲兵達は、屈託のない宿毛提督の笑顔を見た瞬間、硬直した。

 

『(かわうぃ~///////)』

 

22号「あ、はい、あの、えっと・・・ご案内、します・・・///////」

 

硬直する身体を頑張って動かし、憲兵22号は宿毛提督と加賀を中庭へ案内する。

その場に残っていた憲兵達は、宿毛提督の後ろ姿を見ながらボーッとしていた。

宿毛提督は意図せぬまま、Devil May Cry鎮守府の憲兵隊の心を盗んでいったのだった。

 

 

*Devil May Cryの世界 フォルトナ*

 

フォルトゥナに、艦娘の五航戦の2人が来ていた。理由はキリエを呼ぶためだ。

五航戦は、セリーナがフォルトゥナとDevil May Cry鎮守府を繋いだ転移陣を利用したため、こちらに来る事ができていた。

 

翔鶴「ここが話に聞いてたフォルトゥナなのね」

 

瑞鶴「何か田舎って感じ」

 

翔鶴「瑞鶴」

 

瑞鶴「そんな事より、早くキリエと子供達 呼ぼうよ」

 

翔鶴「もう、瑞鶴ったら・・・」

 

予め聞いていた道順を進み、迷子になる事なく孤児院に辿り着いた。

 

 

*艦これの世界 Devil May Cry鎮守府 正面ゲート*

 

正面ゲートでは、青葉が誰かを待っていた。

すると、1人の青年が歩いてくるのが見えた。それは、サイバーテロ事件の時に協力してくれた(たける)だった。

彼は大将にスカウトされて、今は外部協力者として海軍の情報分析官に席を置き、艦娘売買の情報も集めてくれている。

 

青葉「健くーん!」

 

青葉が名前を呼びながら手を振ると、健も青葉に気付き手を振り返す。

 

健「青葉さん、来いって言うから来たけど、本当は家でネットサーフィンしたかったんだよね」

 

青葉「そんなのより絶対こっちの方が楽しいですから。それに他の人も呼んでますし」

 

健「例えば?」

 

青葉「横須賀の提督に呉の提督でしょ。まだ来てないけど大将も来ますよ」

 

健「え・・・・・・僕 帰る」

 

青葉「ここまで来て何 言ってるんですか!ほら行きますよ!」

 

健「僕あの人達 苦手なんだよ!ちょっ、ほんと勘弁してよ!」

 

大将と横須賀提督、呉提督と顔を合わせたくない健だったが、健の華奢な身体では艦娘の青葉の力に抵抗できず、そのまま引き摺られていった。

それを見ていた憲兵達は、敬礼しながら心の中で“頑張れ”とエールを送っていた。

次に来たのは、いつだったか家出した娘を探してほしいと、依頼があった時に探した(りん)が来た。

あの時は高校生だったが、今は保育士の資格を取得し、保育園で先生をやっている。

凜がDevil May Cry鎮守府まで来たのは、睦月型の面々に呼ばれたからだ。依頼を通して凜はキリエと友達になったので、キリエを呼ぶなら凜も呼んでしまおうという事で呼んでいた。

 

凜「(ここに来るのも久し振りだなぁ。呼ばれたから来たけど、入っていいのかな?何か兵隊さんに声 掛けるのも怖いし、どうしよ・・・?)」

 

正面ゲートから少し離れた位置で立ち往生してると、睦月型の面々が出てきた。

 

三日月「凜さん、何してるんですか?こっちですよ」

 

凜「あ・・・えっと確か・・・望月ちゃん!」

 

三日月「三日月です」

 

望月「望月は あたしね」

 

凜「ごめーん!」

 

堂々と間違えてしまい、凜は顔の前で手を合わせて謝罪する。

そこから何故か名前当てゲームが始まり、睦月、如月、皐月、文月の名前を絶妙な感じで、本当に絶妙な感じで間違えて何度も謝る嵌めになってしまった。

そして残すは、弥生と卯月だけだ。

 

卯月「さぁ、次は うーちゃんの名前を当ててみるぴょん!」

 

凜「えっと、えっと・・・うーちゃん!」

 

卯月「・・・・・・何で うーちゃんのは当てれたぴょん!?」

 

『(自分で言ってるじゃん!)』

 

一々ツッコミを入れてたら負けな気がするので、口には出さずに心の中でツッコミを入れる憲兵達。

卯月以外の睦月型は苦笑いを浮かべたり、額を押さえて呆れてしまう。

 

弥生「・・・遊んでる・・・場合じゃない」

 

卯月のボケに付き合ってても仕方ないので、睦月型は凜を中庭へと案内した。

 

名取「もう・・・しんどい・・・」

 

次に現れたのは大湊提督と、その秘書艦 名取が来たのだが、何故か大湊提督は台車に乗っており、その台車を名取が押していた。

 

名取「自分の足で歩いてくれませんか?」

 

大湊「自分で歩くの しんどい・・・このまま宜しく・・・」

 

引き籠りの大湊提督は自分の足で外に出ようとしないため、泣く泣く名取が台車を押してる次第だ。

ここに来るまでの間、道行く人からは奇異な目で見られ、名取は恥ずかしい思いをしていた。

憲兵は唖然としながらも、2人を中庭へと案内した。

次に来たのは、魔界生まれでありながら、人間と変わらない力しかなく、クリムゾンレッドの瞳を持つフィルが来た。

彼を呼んだのは羽黒である。

 

フィル「フィルです。羽黒さんに呼ばれて来ました」

 

フィルが憲兵の1人に そう伝えると、内線電話で羽黒を呼んでくれた。

少しすると、羽黒が走ってきた。

 

羽黒「すみません、お待たせしました」

 

フィル「そんなに慌てなくて良かったのに。今日は呼んでもらって嬉しいよ」

 

羽黒「私も、来ていただいて嬉しいです///////」

 

『(イチャイチャしやがって・・・!)』

 

フィルは仲良さげに、羽黒に中庭へと案内してもらう。そのフィルの後ろ姿を、憲兵達は憎しみの篭った目で睨んでいた。

案内の途中、羽黒は姉妹艦の悪い癖を思い出した。

 

羽黒「あっ!姉さん達の絡み酒には気を付けてくださいね」

 

フィル「そ、そんなに酷いのかい?」

 

そんな注意をされるとは思わず、フィルは不安になった。

そして最後に、1台の車が到着した。降りてきたのは元帥と大将、そして大将の もう1人の息子である単冠湾泊地の提督だった。

単冠提督を連れてきたのは大将である。

3人も憲兵に案内され、いよいよ花見が始まる。

 

 

*中庭*

 

大将「ほうほう、中々 立派な桜の木ではないか」

 

中庭にある一本桜はドッシリとしており、綺麗な花を満開に咲かせていた。

招待した者が全員 来たのを確認すると、マイクを持った那珂が皆の前に立つ。

 

那珂「今日はDevil May Cry鎮守府の お花見に来ていただいて、ありがとうございまーす!きゃはっ☆それでは、先ずは我らDevil May Cry鎮守府の提督から、乾杯の挨拶をしてもらいまーす!」

 

『・・・・・・・・・』

 

とは言ったが、ダンテが出てこない。それ処か、中庭にダンテの姿自体 見当たらなかった。

 

単冠「・・・元帥も居ないね」

 

佐世保「みたいだな」

 

いつの間にか元帥も消えていた。

花見をスタートできない現状に、どうするのかと中庭の空気が妙な雰囲気になってくる。

 

天龍「か・・・かんぱーい!!」

 

この空気に耐え切れなくなった天龍が、半ばヤケクソ気味に乾杯の音頭を取り、それに釣られて皆も乾杯した。有耶無耶な形ではあったが、どうにか花見を始める事はできた。

 

 

*埠頭*

 

埠頭から海を眺めながら、ダンテと元帥は2人で話していた。

 

ダンテ「香取型が ここに来た本当の理由を聞いた」

 

元帥「鹿島から聞いたのか?」

 

ダンテ「香取型2人から聞いた」

 

元帥「そうか・・・」

 

ダンテ「香取は泣いてたぞ。アンタを助けてくれってな」

 

元帥「あいつは、私に依存し過ぎてるだけだ。いつかは、私も軍から去る日が来る。それが早いか遅いかの違いしかない」

 

ダンテ「本当は何で あいつらを送ってきた?勝つだけなら、今更 練習巡洋艦なんて寄越さなくても勝てる」

 

元帥「重要なのは鹿島だ。あの鹿島は特別だから、きっと お前達の力になる」

 

Devil May Cry鎮守府に着任した鹿島は、他の鹿島にはない秀でた能力を有していた。それは頭の回転が早く、とても賢い。1度 見聞きした事は1度で記憶し、スーパーコンピューター並みの演算能力を有してるとか。

作戦においては様々なパターンを頭の中で即座にシミュレーションし、最も勝てる確率のある方法を導き出せるらしい。

まだ そこまでの片鱗はダンテも見てないが、確かに賢いと思える事は何度かあった。

 

元帥「それに何が起きるか分からん。絶対に勝てるとは限らない。だから鹿島を送った」

 

ダンテ「香取の方は?」

 

元帥「香取は おまけだ」

 

香取と鹿島、1セットで送っただけで、香取を着任させたのには深い理由はなかった。

 

ダンテ「何の相談もなく勝手に決めんな」

 

元帥「それは悪かった、反省してる。ほれ、花見に行かんと皆が心配する。私達も戻ろう」

 

話すら勝手に切り上げ、元帥は さっさと歩いていってしまった。

その背中を見ながら、ダンテはウンザリしていた。元帥の様子から、全く反省してるようには見えなかった。

 

ダンテ「おい、待てよ!」

 

ダンテも元帥を追い、中庭へと向かった。

 

 

*中庭*

 

中庭では酒やジュース、今日のために用意した数々の料理を口にしながら、話も盛り上がっていた。

 

山城「うぅ・・・2人の姉さまに挟まれて、山城は幸せですぅ~~!」

 

「「山城、泣かないで」」

 

山城は、扶桑と横須賀の扶桑に挟まれる形で座っており、感極まって泣いていた。

 

凜「キリエ久し振りだよねー!」

 

キリエ「本当にね。元気にしてた?」

 

凜「仕事がマジ辛い・・・。キリエ癒してよ~!」

 

キリエ「(もう酔ってる・・・)」

 

凜は笑ったり泣いたりコロコロと表情を変え、抱き付き甘えてくるのでキリエも苦笑いだ。

 

フィル「あの、妙高さん、お酒の おかわり注ぎましょうか?」

 

妙高「自分でできるので結構です」

 

羽黒「姉さん、失礼だよ!」

 

妙高は、フィルの顔を見てから大層 不機嫌だった。

フィルは羽黒を危険な目に遭わせた悪魔という事もあり、今も2人の交際を認めるつもりはなかった。

別の場所では、バージルと佐世保提督が将棋を指していた。それを利根型と単冠提督が観戦している。

 

佐世保「中々やるな。初心者とは思えないぞ」

 

バージル「駒の動きさえ把握すれば造作もない。それより本気を出せ。手加減されて勝っても嬉しくはない」

 

佐世保「ほう、後悔しても知らないぞ?」

 

バージル「できるものならな」

 

利根「(なぜ人を殺しそうな雰囲気で将棋をやっとるんだろうか・・・?)」

 

単冠「(兄さんの負けず嫌いが出ちゃってるなぁ・・・)」

 

バージルと佐世保提督から殺気が駄々漏れで、そこだけ近寄り難い場所となっていた。

また別の場所では、大湊提督と健がコンピューター関連の話で議論しており、それを青葉型と名取が紙コップ片手に黙って聞いてたのだが・・・

 

「「「(何 言ってるか全然 分からない・・・)」」」

 

専門用語が飛び交い話に付いていけなかった。

そこに横須賀提督と呉提督が来た。2人は青葉と健に疑いの視線を向けていた。

 

横須賀「ちょっと健?」

 

呉「青葉ちゃん、ずっと一緒に居るけど、まさか付き合ってたりしてないわよね?」

 

健「え、僕が?青葉さんと?まさか!」

 

青葉「そ、そうですよ!何 言ってるんですか2人して」

 

横須賀「こっちに来なさい、尋問するわ」

 

呉「ネットリ シッポリ聞かせてもらうから」

 

健「ほんとに付き合ってないって!」

 

青葉「ガッサ助けて!」

 

衣笠「いってらー」

 

青葉「逝きたくない!」

 

青葉と健は連行され、助ける気のない衣笠は手を振り見送った。

話し相手が居なくなった大湊提督は、映像データをコピーして保存したUSBメモリーを、この場に居る全員に配り始めた。本当に何のデータなんだろうか?

 

蒼龍「提督、横須賀の提督の子供達、双子なんですって!」

 

飛龍「抱っこしてあげてくださいよ!」

 

ダンテ「いい、こっち連れてくんな」

 

何の因果か、横須賀提督と舞鶴提督との間に生まれた子供は、ダンテとバージルと同じく双子だった。

 

横須賀扶桑「遠慮なさらなくても大丈夫ですよ」

 

瑞鳳「バージルさんも抱っこしてみてください」

 

バージル「将棋の邪魔をするな」

 

ダンテとバージルは拒否するが、艦娘達に無理矢理 双子を抱っこさせられた。それを見て、既に酔いが回ってる者達が爆笑する。

 

千代田「双子が双子 抱っこしてる!」

 

隼鷹「合わせて四つ子!ぎゃはははははは!!」

 

ダンテ「(何だ こいつら・・・)」

 

バージル「(何が おもしろいのか理解できん)」

 

それぞれが自由に楽しみ盛り上がっていると、再びマイクを持った那珂が皆を自分に注目させる。

 

那珂「じゃあ今から、カラオケ大会 始めまーす!」

 

『イエーイ!』

 

那珂「1番手は やっぱり、那珂ちゃんでーす!」

 

『イエーイ!』

 

『初恋!水雷戦隊』が掛かり那珂が歌い始めると、どこからか憲兵達が湧いて出たきた。

オタ芸を披露し、那珂の出番が終わると憲兵達は颯爽と捌けていく。何だ こいつら?

次に金剛型による『進め!金剛四姉妹』が始まり、続けて響が『どこまでも響くハラショー』、吹雪・睦月・夕立が『Bright Shower Days』、五航戦が『二羽鶴』、赤城・加賀・瑞鶴・金剛・島風・吹雪による『Let's not say “good-bye”』を歌っていく。

更にカラオケは続き、赤城・翔鶴の『暁の水平線』、暁型が『鎮守府の朝』、川内型が『華の二水戦』を歌う。

金剛型が また歌うのだが、『提督(あなた)との絆』を歌ってる間、金剛は ずっとダンテをガン見していた。視線が刺さりまくるダンテは居心地が悪く、曲が終わるまで花壇の土を見詰めるのだった。

曲が終わり、金剛は光を失った瞳でダンテに詰め寄った。

 

金剛「提督ぅ、何で私と目を合わせてくれないデース?」

 

ダンテ「いや・・・いい歌だったんじゃないか?」

 

金剛「何で目を合わせないのかって訊いてマース」

 

霧島「お姉さま、やめてあげてください。提督が本気で困ってます」

 

金剛「提督ぅ、何で今も目を合わせないデース?」

 

ダンテが金剛に絡まれてる間に、今度は吹雪が1人で『吹雪』を歌う。

しかし、先程までとは違い1人で歌う事に緊張してるのか、声は震え、段々 声が萎んでいく。遂には伴奏だけになり、中庭に不穏な空気が流れ始める。

 

叢雲「ああもうっ!行くわよ!」

 

深雪「よっしゃ!」

 

白雪「初雪ちゃんも!」

 

初雪「えっ、私も!?」

 

磯波「早く早く!」

 

他の吹雪型が飛び入り参加し、一緒に『吹雪』を歌う。

姉妹艦に囲まれ、吹雪も調子を取り戻し、最後まで歌い切る事ができた。

その後も愛宕が『ぱん☆ぱか☆ぱん♪』、夕立が『夕立抜けて』、長門が『羅針盤の彼方』、夕張が『試してみても?』、大和が『大和桜』と続き歌っていく。

そして最後に、大御所演歌歌手 加賀の出番となる。

加賀が立ち上がり、早速 歌うかと思ったが、加賀は宿毛湾の加賀の方へ行き、一緒に歌わないかと誘った。これから歌う曲は、加賀なら どの加賀も歌える『加賀岬』。宿毛湾の加賀だって絶対に歌える。

宿毛湾の加賀は、一緒に歌っていいのか迷っていたが・・・

 

宿毛提督「加賀さん、折角だから歌わせてもらお?」

 

宿毛加賀「そうね、折角だから」

 

隼鷹「よっ!ダブル加賀の『加賀岬』、期待してるよ!」

 

宿毛提督に背中を押され、周りからも声援らしき声が飛び、宿毛湾の加賀は誘いに乗る事にした。こうして急遽、『加賀岬』を2人の加賀によるデュエットで歌う事が決まった。

皆の前に出ると、加賀は宿毛湾の加賀に何かを伝え始める。普通に『加賀岬』を歌うだけなら、話し合う必要はないはずなのに。

その間に、球磨型と朝潮型がドラムセットとギターを用意し、ギターをダンテと阿賀野が持ち、ドラムセットに能代が座りスタンバイする。

 

長波「・・・も、もしかして・・・生演奏でやるつもり!?」

 

そのつもりだった。

伝えるべき事を伝え、2人の加賀もスタンバイが完了すると、能代がスティックでテンポを刻んでからドラムを叩き、ダンテと阿賀野がギターを掻き鳴らす。まさかの、ロック調にアレンジされた『加賀岬』だった。

2人の加賀もアップテンポの演奏に合わせて歌い、皆も最高潮に盛り上がる。

だが それは、最後まで続かなかった。突然、2人の加賀の声が消えたのだ。

2人の加賀はマイクに向かって声を発してみたり、マイクを振ったりする。どうやら、マイクの不調が発生したようだ。

その間も、ダンテ、阿賀野、能代の演奏は止まらず、曲が進んでいく。

すると加賀ではない誰かの、明らかにマイクを通して『加賀岬』を歌う声が響く。出てきたのは、『加賀岬』を熱唱する瑞鶴だった。

 

『お前かい!』

 

皆からツッコミが入り、加賀も瑞鶴が出てくる事を知らなかったのか、宿毛湾の加賀と一緒に冷たい目で瑞鶴を見詰めていた。

2人の加賀のマイクは不調ではなく、五航戦の2人が仕組んだものだった。

更に間奏に入ると、奇妙な小躍りまでする始末だ。それを見て、皆が飲んでいた物を吹き出し笑ってしまう。

 

龍驤「それやめてくれ!」

 

摩耶「踊んな踊んな!」

 

『加賀岬』を歌い切り、瑞鶴が美味しい所を全部 持っていく形でカラオケ大会が終了した。

 

瑞鶴「ありがとー!」

 

瑞鶴はライブが終わった直後の歌手のように、見ていた皆に礼を言いながら手を振り、投げキッスまでしている。

そんな瑞鶴のツインテールを、両サイドから2人の加賀が掴んだ。

 

瑞鶴「・・・・・・えっ!?」

 

そのまま艦娘寮裏まで連れていかれたので、きっと瑞鶴はボコボコにされる事だろう。

宿毛湾の提督が止めに行こうとしたが、逆にDevil May Cry鎮守府の艦娘達に止められた。

花見は夜まで続き、花見が終わった後は食堂で、大人だけの地獄の二次会もやった。

そして翌朝、バージルと二次会に参加しなかった者達が食堂に行くと、ズタボロになった二次会参加者達を発見するのだった。




次回は、二次会の お話になります。
ただ、久しぶりに悪ふざけの内容になります。今までで1番 酷い内容になると思います。
変なのは見たくないという方は、次回は読み飛ばしてください。

次回も宜しく お願い致します!
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