Devil May Cry鎮守府   作:しゅんしゅん@よし

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218話です!どうぞ!


Mission218 光の結界~逃げられない楽園~

遊園地へと着いたダンテ達は、幾つかのグループに分かれて回る事にした。

遊ぶために それぞれ好きな場所へと向かうが、そんなダンテ達を見詰める2人の黒コートが暗躍していた。

 

 

*ルーマニア 遊園地 4月26日 10:51*

 

ウエスタンエリアでダンテとパティ、白露型が、カウボーイのショーを見ていた。内容としては、2人の保安官を主人公にした喜劇となっている。

ダンテはインチキカウボーイに退屈していたが、パティと白露型は真剣にショーを観覧し、時には笑っていた。

 

保安官「ダイナマイトだ!」

 

片方の保安官役のキャストがダイナマイトを投げ捨てると、演出上の爆発が起き、砂埃が客席を襲う。ダンテ達も砂埃に包まれ、何も見えなくなる。

 

白露「ゴホッ!ゴホッ!」

 

夕立「め、目が痛いっぽい!」

 

砂埃の被害は、地味に迷惑だった。パティと白露型は鼻と口を押さえ、目に砂が入ったのか涙目になっていた。

 

ネロ「イーヤッホーゥ!!」

 

『ぎゃああああああ!!!!』

 

綾波型と朝潮型は、ネロの提案でジェットコースターに乗っていた。

ジェットコースターのスピードと動きは激しく、そのスリルをネロは楽しんでいたが、綾波型と朝潮型の多くは、悲鳴を上げて楽しむ余裕がなかった。

 

卯月「頑張れぴょん!」

 

バージルが引率する事になっていた睦月型は、ゲームエリアのアトラクションに乗っていた。

バージルは興味がないので、アトラクションがある建物の外で待機してる。

アトラクションは有名なゲームがテーマになっており、コースターに乗りながらVRゴーグルを装着して、その世界観を楽しむ物だった。

VRの中では、バイクに乗った主人公が襲い来るマシーンを剣で斬りながら駆け抜け、卯月の応援にも熱が入る。

トンネルに入り出てくるマシーンを全て破壊し、トンネルを抜けると主人公が どこかに行ってしまった。

VRの中で睦月型が空を飛び、これから どうなるのかと不思議に思っていると、そのゲームに出てくるラスボスが現れた。

 

皐月「ラスボス来たー!」

 

ラスボスが睦月型に襲い掛かろうとした瞬間、どこかに行っていた主人公が現れ助けてくれた。

そのまま主人公とラスボスは、剣を交えながら空中戦を繰り広げていく。

 

如月「ねぇ、何で羽が無いのに飛べるの?」

 

望月「そういうの理屈で考えたら負けだから」

 

弥生「・・・考えちゃ・・・ダメ」

 

川内と陽炎型、島風は、コーヒーカップに乗り回っていた。

5人と4人に分かれ、川内、陽炎、不知火、天津風、島風で乗っていたのだが、この5人が乗るカップだけ回転速度が おかしかった。

 

島風「はっやーい!」

 

陽炎「回し過ぎだから!」

 

不知火「何も見えませんね」

 

天津風「気分悪い・・・」

 

島風が中心のバルブを速くなる方へ限界まで回した お陰で、カップが高速回転していた。周りの風景が よく分からないほど回っている。

 

秋雲「あの5人が どこか、すぐ分かるね」

 

磯風「あれ、大丈夫なのか?」

 

黒潮「うち、こっち側で良かったかも」

 

雪風「雪風達もやってみましょう!」

 

「「「ちょっ!」」」

 

結局、黒潮、雪風、磯風、秋雲の4人が乗るカップも高速回転を始め、この2組の乗るカップだけ悪目立ちしていた。

 

鹿島「白雪さん、こっち向いてくださーい!」

 

吹雪型とセリーナは、メリーゴーランドに乗っていた。

鹿島は一緒には乗らず、吹雪型とセリーナが楽しんでる様子をスマホのカメラで撮影している。

セリーナも何だかんだ言いながら、気が遠くなるほど長生きしてる割りには子供のように楽しんでおり、鹿島のグループは問題ないようだ。

 

若葉「宇宙の平和は護ってみせる!」

 

初春「ちょっと入り込み過ぎではないかのう?」

 

トリッシュと初春型、夕雲型は、丁度FSエリアにあるアトラクションに乗るところだった。

係員が説明した設定では、乗客は宇宙の平和を護る組織の一員で、悪いエイリアンを倒せとの事だった。若葉は既に、宇宙の平和を護る隊員の気分だった。

エイリアンの人形には的が付いており、コースターに備え付けられた銃でレーザーを当てると、点数が加算されていく。

 

長波「これは皆で勝負だね」

 

初霜「トリッシュさんも一緒にやりましょう」

 

トリッシュ「あら、私と勝負する気?銃なら自信あるわよ」

 

数字として結果が出るので、点数を競い合えるのも このアトラクションの楽しみ方の1つだ。

話してると、乗り込んだコースターが動き出した。

 

若葉「掛かってこい、エイリアン!」

 

夕雲「落ち着いて~」

 

ニコと暁型、潜水艦の艦娘は、パントマイマーの路上パフォーマンスを見ていた。目の前のパントマイマーは、全身が青銅色をしていて全く動かない。

 

しおい「全然 動かないね」

 

暁「これ、本当に人なの?」

 

人なのか疑い、暁が近付いて触ろうとした瞬間、パントマイマーの首が動いて暁を見る。

 

暁「ぴゃあああああ!!」

 

まるゆ「う、動いた!?」

 

パントマイマーが突然 動いた事に驚き、艦娘達が逃げて離れていく。

 

ニコ「そんな怖がるもんじゃないぞ。ただのパントマイムじゃないか」

 

呆れるニコに、パントマイマーはジェスチャーで何かを伝えようとする。それを見ていたニコの頭の中は、“?”しか浮かばない。

するとパントマイマーは、一輪の薔薇をニコに手渡してきた。

 

ニコ「うわ、キモ、口説いてやがる」

 

ニコの辛辣な言葉に、パントマイマーは泣くような仕草を見せる。

口説こうとするのもパフォーマンスの一種であるため、本気で口説いている訳ではないのだが、ニコには受け付けなかったようだ。

 

しおい「ニコさん、そんなこと言ったら可哀想ですよ」

 

しおいがフォローに入ると、パントマイマーは透かさず標的を しおいに変える。今度は しおいに薔薇を手渡してくるのだ。

 

しおい「ありがとうございます」

 

しおいは受けとると、パントマイマーは どこかに行くのか手を振ってくるので、しおいも振り返す。

そのままパントマイマーは歩き出すが、途中で止まると全く動かなくなってしまった。

 

電「また動かなくなっちゃったのです・・・」

 

イムヤ「ほら、次 行きましょ」

 

まるゆ「さようならー」

 

ニコ達は次の おもしろそうな場所へ向かう事にし、まるゆだけはパントマイマーに挨拶をして その場から離れるのだった。

 

 

・・・・・・

 

昼になり それぞれのグループは食事を摂り、午後からも全力で遊ぶために、方々へ散っていた。

ダンテが引率していたパティと白露型は、観覧車に乗っていた。

地上では、ダンテが1人で観覧車を見上げている。

 

ダンテ「ふぅ・・・やっと落ち着けるな」

 

パティと白露型の子守りは中々に大変だったので、観覧車に乗せてる間だけは、ダンテも安心して一息 吐く事ができていた。

 

潮「絶対 出ますよね・・・?何か出ますよね!?」

 

漣「大丈夫!何か出てきたら、ネロさん盾にすればいいから」

 

ネロと綾波型、朝潮型は、お化け屋敷に来ていた。漣が入ろうと言うから入ったのだが、その時は まだ、艦娘達は お化け屋敷だと気付いていなかった。

ネロは気付いていたのだが、艦娘達が分かって言ってるのだと思い、その時は何も言わなかった。

そして艦娘達が気付いた時には、もう引き返せない状態だった。後続の来場客が来るので、止まる訳にもいかず、前に進むしかなかった。

 

ネロ「何もしてこないから大丈夫だって・・・」

 

バージルが引率していた睦月型は、絶賛ジェットコースターで悲鳴を上げていた。卯月が“絶対 余裕”と言うもんだから、口車に乗って乗る事になっていた。

そして“余裕”と言ってた卯月は・・・

 

卯月「お゛わ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!う゛ぅ゛う゛え゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!」

 

思ってた以上にハードで、魂が持ってかれそうになっていた。

地上ではジェットコースターの動きを目で追うバージルが、睦月型の一際 大きい断末魔を聞きながら鼻で笑っていた。

 

若葉「どうだ?これで私もカウボーイだ」

 

トリッシュと初春型、夕雲型は、ウエスタンエリアに来ていた。

若葉は売店で売ってるカウボーイハットを被り、皆から感想を求めている。

 

夕雲「うん、似合ってるわよ~」

 

トリッシュ「でも、あなたじゃカウボーイにはなれないわよ?」

 

若葉「そうなのか!?」

 

トリッシュ「いいとこカウガールね」

 

若葉「・・・・・・それでも全然いい!」

 

ワイワイと賑やかに話していると、偶然にも川内と、陽炎型と島風も来た。陽炎型は、心なしか疲れてるようにも見える。

 

川内「そっちも来てたんだ」

 

長波「そっちもカウボーイ目当てで?」

 

陽炎「まぁね。殆んど島風に振り回されっぱなしだけど・・・」

 

初春「こっちも似たようなものじゃ」

 

陽炎「そっちは誰が?」

 

初春「若葉じゃ」

 

初春と陽炎、2人のネームシップは溜め息を吐いた。2人共 姉妹の長女という事もあり、通じ合うものがあるのかもしれない。

その後、皆は若葉の勧めでカウボーイハットを買う事になり、駆逐艦の艦娘はウエスタンエリアを満喫するために奥へと進む。

川内は何も言わず それを追い、トリッシュも呑気なものだと思いながら後を追った。

 

吹雪「この映画って、おもしろかったの?」

 

深雪「観てないのか!?」

 

鹿島と吹雪型、セリーナは、ムービーエリアに来ていた。今は あるアクション映画をテーマにしたアトラクションの列に並んでいる。

 

初雪「女でも、男の友情が理解できる作品」

 

セリーナ「基本的には爆発が多いな」

 

「「「「ふーん」」」」

 

深雪「もう ちょっと興味 持てよ!」

 

吹雪、白雪、叢雲、磯波は それほど興味がないのか、生返事しか返してくれない。

 

鹿島「私も この映画 観ましたよ。ストーリーとカースタントの評価が高くて、この映画に使われた車がオークションに出された時は、アメリカドルで80万の値が付いたとか」

 

初雪「80万・・・ドル?」

 

磯波「えっと、日本円だと・・・」

 

鹿島「大雑把な計算になりますが、ゼロ2つ付けてください」

 

『・・・・・・8千万!?』

 

叢雲「あー、でも、摩耶さんと天龍さんが そんな話してた気がするわね」

 

吹雪「あの2人、車 好きだもんね」

 

ニコと暁型、潜水艦の艦娘は、園内の中心部にある巨大な池で、海賊のショーを見ていた。

海賊の船長役のキャストが、悪い事を企みながら悪い事を言い、暁と電がプンスカしていた。

 

暁「あんな悪いこと考えるなんて、許せない!」

 

電「悪い事は良くないのです!」

 

イク「でもイク達なら、悪い海賊も魚雷でやっつけれるの!」

 

ニコ「大丈夫だと思うがやるなよ?」

 

 

*鏡の城 最上層*

 

園内にある鏡の城の内部、その最上階にある玉座で、黒コートの女は頗る不機嫌そうに座っていた。

 

黒コート「デビルハンターのせいで、我が王は私に見向きもしてくれなくなった・・・!邪魔者は・・・死なせてあげるわ!」

 

 

*遊園地*

 

黒コートの女が指をスナップさせた瞬間、遊園地が白い光の結界に覆われていく。それは、建物の外に居るダンテ達や来場客も すぐに気付いた。

 

パティ「これ・・・何なの?」

 

バージル「(これは・・・)」

 

トリッシュ「(強い力を感じる・・・)」

 

セリーナ「(この気配・・・『ゾニア』か!)」

 

突然の事態に混乱する者、良からぬ事が起きてると即座に気付く者が居る中、園内の あちこちに悪魔が現れた。

 

ニコ「こんな所で悪魔かよ!」

 

来場客は襲われ、パニックになりゲートへ向かって逃げ惑う。しかし、ゲートは光の結界により塞がれており、遊園地から出る事も許されなかった。

そうしてる間にも人々は襲われ、楽しいはずの場所が地獄へと変わる。

その様子は、もう1人の黒コートの男も見ていた。

 

黒コート「始まったか。なら俺も、さっさと用事を済ませるかな」

 

黒コートの男は人々が悪魔に殺されていく中を、鼻歌混じりに颯爽と歩いていくのだった。

 

ダンテ「まさか、お前らも遊園地で遊びたいなんて言わないだろうな?ハァッ!」

 

ダンテの目の前にも有象無象の悪魔が現れ、ダンテは魔剣ダンテを手に悪魔狩りを開始した。

バージルの目の前には、白い翼を持った悪魔、フォールンが無数に現れた。

 

バージル「これは また懐かしい悪魔が出てきたものだな。忌々しい!」

 

開口一番、バージルは初手から『次元斬』を繰り出し、戦闘に突入する。

アトラクションの列に並んでいた鹿島と吹雪型、そしてセリーナは、来場客の避難誘導をしながら砲弾と魔力弾を撃っていた。

 

鹿島「建物の中に!早く!」

 

深雪「何で遊園地に悪魔が出てくるんだよ!?」

 

叢雲「知らないわよ!いいから全部 倒すわよ!」

 

白雪「主砲で弾幕 張ります!」

 

トリッシュと初春型、陽炎型、夕雲型も、来場客の避難誘導と悪魔の対処に奔走していた。

 

若葉「カウガール若葉の早撃ち、見せてやるぞ!」

 

そんな中、川内は戦闘には参加せずに、避難誘導に専念していた。

 

川内「皆、こっちに!」

 

不知火「っ!?川内さん、そっちに悪魔が行きました!」

 

川内「皆 逃げて!」

 

川内が叫ぶが、誘導した来場客が悪魔の手に掛かり、その命を散らしていく。

 

川内「そんな・・・」

 

川内は力なく、その場に座り込んでしまった。

それを見たトリッシュは、ルーチェ&オンブラを撃ちながら川内の方へと駆ける。

 

トリッシュ「何してるの?!立ちなさい!」

 

川内「皆、死んじゃった・・・私のせいで・・・」

 

トリッシュ「しっかりしなさい!戦わないと、あなたも死ぬのよ!」

 

川内「私、戦えない・・・戦えないよ・・・」

 

トリッシュ「川内・・・!?」

 

トリッシュも ここで、川内の様子が おかしい事に漸く気付いた。しかし、だからと言って このままにはしておけない。

 

トリッシュ「夕雲、巻雲、長波!まだ生き残ってる来場客と川内を連れて、安全な場所を探しなさい!」

 

巻雲「あ、安全な場所って どこですか~!?」

 

長波「どこもかしこも悪魔だらけなんだけど!」

 

トリッシュ「いいから動きなさい!」

 

「「「は、はい!」」」

 

夕雲「川内さん、一緒に来てください!」

 

トリッシュに叱咤され、夕雲型の3人は川内と来場客を連れ、砲撃しながら その場から離れていく。

お化け屋敷の中に居たネロと綾波型、朝潮型の方でも異変が起きていた。

 

ネロ「・・・・・・何だ?」

 

数人の断末魔の悲鳴が お化け屋敷に響き、驚いた悲鳴とは違う異質な声に、ネロ達は足を止めた。

すると、お化け屋敷内部の構造が突然 変わり、風景は それほど変わってはいないが、さっきよりも広くなったように感じる。

 

朝潮「な、何が起きたんでしょう?」

 

ネロ「・・・分からない」

 

全員が動揺を隠せないでいると、前後に悪魔が現れ挟まれてしまった。

 

ネロ「チッ、そういう事かよ!」

 

ネロはブルーローズを撃ち、誰よりも早く、悪魔との戦闘に突入する。

 

朝潮「朝潮型、戦闘に突入します!」

 

大潮「行っきますよー!」

 

朧「綾波型も行くよ!」

 

漣「ほいさっさー!」

 

綾波型と朝潮型も艤装を展開し、前後を塞ぐ悪魔へと砲撃を開始する。

 

霞「これ どうなってるのよ!?外は大丈夫なの!?」

 

ネロ「分からないが、そっちはダンテ達が居る。今は目の前に集中するぞ」

 

レッドクイーンに持ち替え、ネロは一気に踏み込み悪魔を斬り払う。追い打ちを掛けるように倒れる悪魔に刃を叩き付け屠ると、艦娘達も後方に現れた悪魔を撃破する。

先ずは状況を確認するためにも、今 居る お化け屋敷から出なくてはならない。そのためにも先へ進み、出口を目指す。

進んでると、電気椅子に座らされた大きな人形が見えてきた。近くまで行くと電気が流れ、人形は笑いながらブルブルと震える。

気の弱い潮は それに驚き小さな悲鳴を上げ、他の者も何か来るのかと警戒するが、それ以上の事は何も起きなかった。

 

ネロ「大丈夫だ、行くぞ」

 

更に進むと、大小様々な丸ノコが、回転しながら床を這うように動いてる場所に出た。壁でも同じ物がある。

 

霰「これも・・・お化け屋敷の・・・仕掛け?」

 

漣「あれ本物?」

 

満潮「そんな訳、ないと思いたいけど・・・」

 

危なそうなギミックに戸惑っていると、また有象無象の悪魔が現れる。

その内の1体が こちらに向かってくるが、その悪魔は床の丸ノコに巻き込まれ横に吹き飛ぶと、壁の丸ノコにも巻き込まれて消滅した。それを見ていたネロ達と他の悪魔は、あまりのマヌケさに唖然としていた。

 

ネロ「・・・・・・本物みたいだな」

 

朧「こんな場所じゃ、下手に動けない」

 

朝潮「仕掛けの動きを見極めつつ、悪魔に対処するしかないですね」

 

ネロ「そうだな。どっちにしろ、ここを突破しない事には どうしようもない」

 

潮「あ、あの、作戦は どうしますか・・・?」

 

ネロ「俺が先に行く。皆は ゆっくりでいいから、援護しながら付いてきてくれ」

 

『了解!』

 

ネロ「『ラグタイム』!」

 

右腕を幽体化させ、ネロは4桁の数字が表示されるデビルブレイカーを装着する。

ラグタイム━━時間を操るという芸当は、流石のニコにも困難なテーマだったが、元の世界でVが もたらしたゲリュオンの素体の力で、それが可能となった。

有効時間に限りはあるが、これさえあれば、鬱陶しい悪魔共を軒並みノロマにできる。

それと、素体の加工には極めて繊細な作業を要するのが難だ。大量には作れないため、大事に使わなくてはならない。

ネロは動き回る丸ノコを避けながら悪魔へ向かっていき、悪魔もネロの命を狩り取るために向かってくる。

レッドクイーンの刃で悪魔を蹴散らし、ラグタイムから ほぼ全ての敵をスロウ状態にする球体、『スロースフィア』を撃ち出す。この技は、自身や敵の遠距離攻撃にも影響が及ぶ。

ただし、弱点もある。重い敵には球体を壊されてしまうのだ。

『スロースフィア』に捕まった悪魔の動きが遅くなると、それを狙って艦娘達が砲撃する。

立て続けに悪魔の動きを遅くすると、今度は床を這いずり回る丸ノコに巻き込まれ消滅していく。ネロは、この場所のギミックも利用しながら上手く戦っていた。

悪魔の数が減っていくと、無数の蛇が束になったような腕を持つヘルジュデッカ2体が、他の悪魔を引き連れて前後を塞ぐように現れた。

 

漣「減る処か増えてんだけど!」

 

ネロ「そいつの腕に気を付けろ!」

 

ヘルジュデッカが右腕をネロ達に向けると、それを合図に悪魔達が一斉に襲い掛かってくる。

ギミックと悪魔の攻撃を避けながら応戦する最中、ネロの背後から鎌を持った悪魔が首を狙ってくる。すると、何者かが その悪魔を斬り飛ばす。

振り返ると、そこには黒コートを着た男が立っており、被っているフードを取ったかと思えば、その正体はダンテのクローンでもあるベルゼだった。

 

ネロ「お前!」

 

ベルゼ「手伝ってやる。感謝しろよ」

 

ネロの前にベルゼが現れたのと同じ頃、ダンテは悪魔を屠り続けていた。

バルログを装備した蹴りで悪魔の1体を吹き飛ばすと、その悪魔は観覧車の中心部に当たり、留め具が外れて観覧車が地面を転がっていく。

 

『わぁ~~~~!!』

 

観覧車には まだ、パティや白露型、他の来場客が乗っている。予定外の事態にダンテの口も塞がらず、パティ達もゴンドラの中で転げ回っていた。

 

ダンテ「観覧車が回るって言っても そういう事じゃないだろ・・・。パティ、お前ら どこ行くつもりだ!?パティ!」

 

そんなこと言われても、パティ達には どうしようもない。

追い掛けようとするのを邪魔してくる悪魔を蹴散らしながら、ダンテは観覧車を追うのだった。




次回も宜しく お願い致します!
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