長くて申し訳ない。遊園地の話、もうちょっとだけ続きます。
220話です!どうぞ!
ネロと綾波型、朝潮型の前に現れたベルゼは、何故か自分が持つ黒の魔石をネロに託す。おかしな事に、魔石は既に指輪の形になっていた。
ベルゼの不可解な行動が理解できないまま、ネロ達はトリッシュとセリーナと合流する。
綾波型は遊園地に溢れる悪魔の駆除に向かい、残ったネロ達は、もう1人の七騎士が居るであろう鏡の城へ向かった。
*ルーマニア 遊園地 4月26日 17:25*
ネロ「ほんとにウゼェな・・・」
七騎士の1人ゾニアが居るであろう鏡の城の前まで辿り着くが、そこでも有象無象の悪魔が現れ、立ち塞がる。
悪魔が襲い掛かろうと動き、ネロ達は各々の武器を手に構えるが・・・
大潮「・・・・・・?何か来ますよ!?」
ゴロゴロと重量のある物が転がる音が近付いてくる。すると、ネロ達から向かって右から左へと観覧車が転がり、悪魔を押し潰していった。
よく分からないまま悪魔が倒され、ネロ達は唖然としていた。
満潮「・・・・・・今の何!?」
朝潮「えっと・・・ラッキーでしたね」
ネロ「手間が省けた。行くぞ」
必要以上に時間を取られる事がなくなったので、これは願ったり叶ったりだ。
気を取り直し、ネロ達は遊園地で最大級の目玉である鏡の城へ突入した。
*鏡の城 エントランス*
城の内部は、中世の城らしい内装だった。床には入り口からエントランスの階段の下まで、レッドカーペットが続いている。
中世なら灯りに蝋燭を使うのだろうが、ここでは そんな物が無い。それ処か、照明になるような物は一切 見当たらないのだ。それなのに、城の中は不思議と明るい。
それは大した問題ではないが、ネロとトリッシュが1番 気になるのは、城の内部に充満する魔性の瘴気だ。遊園地のアトラクションの1つであるはずの場所には、あまりにも似つかわしくない雰囲気を感じる。
ネロ「とりあえず、エントランスには悪魔は居ないようだな」
トリッシュ「みたいね。進む前に、この場所の事を おさらいしておきましょうか」
朝潮「はい。パンフレットによると・・・」
ここは鏡を用いた迷路になっている。迷路と言っても、そこまで複雑な構造にはなっていないようで、子供でも簡単に最上階へ行けるようになっているらしい。
エントランスには鏡らしき物は無いが、エントランスから奥へ行けば、一面 鏡に覆われた通路となっている。
朝潮「以上になります」
ネロ「迷う事がないなら、案外 簡単に上まで行けそうだな・・・悪魔が出ること以外は」
トリッシュ「セリーナ、ここに居る七騎士に詳しいんでしょ?戦う前に知っておくべき事は?」
セリーナ「ゾニアは光を操る。光は視界を遮り、時には屈折させて幻影を生み出す事もできる。中々に厄介な能力は持っているな」
トリッシュ「対処法は?」
セリーナ「ネロが渡されたという黒の魔石が、役に立つはずだ」
ネロ「これか・・・ベルゼも そんなこと言ってたな」
セリーナ「黒の魔石は闇を司る。人や物だけでなく、音や光、どんな物も呑み込む。7つある魔石の中で、1番 恐れられていた力だ」
満潮「なら、ネロを中心に連携を取りましょ」
霰「できるだけ・・・サポート・・・する・・・」
ネロ「ありがと。けど、あんまりムリはするなよ」
トリッシュ「・・・進みましょうか」
奥へと進む扉を開けると、その先は確かに鏡に囲まれた通路になっていた。通路は思いの外 広いので、戦闘になっても支障は出ないだろう。
ネロ達は、鏡に何人もの自分達が映る姿に奇妙な感覚を覚えながら歩みを進めていると、こちらでもフォールンが3体 現れた。
3体のフォールンが光の剣を構えると、それをネロ達に向かって投げてきた。
トリッシュ「避けて!」
ネロ達が散らばり避けると、床に突き刺さった光の剣が爆発する。
宙に浮かぶフォールンに攻撃を仕掛けるが、鎧の役目も担う翼に全て弾かれてしまう。
朝潮「あの翼が厄介ですね」
霞「悪魔のくせに、生意気なのよ!」
荒潮「それ、霞ちゃんが言う?」
大潮「鏡の中に消えちゃいましたよ!?」
フォールンには、壁や床を擦抜ける能力もある。
初めてフォールンと戦う朝潮型は苦戦していたが、魔界生まれでフォールンの存在を知っていたトリッシュは、パンドラを用いて難なく戦えていた。
トリッシュ「そいつの胴体には もう1つの顔があるわ!」
フォールンを倒すには、翼を広げて胴体の顔が露になった瞬間を狙うか、翼を破壊して無防備な状態になった所を攻め立てるしかない。
満潮「要は、出てきたら撃ちまくれって事ね」
霞「やってやるわよ!」
荒潮「2人共、脳筋スタイルが提督に似てきたわね~」
「「どこがよ!」」
トリッシュからのアドバイスを参考に、朝潮型も少しずつフォールンの相手に慣れてくる。
一方ネロの方は、既に脳筋戦法のゴリ押しで戦っていた。レッドクイーンを何度も叩き付けるようにして翼を破壊し、露になった胴体の顔に、怒濤の攻撃を仕掛けていた。
戦闘が続く中で、3体のフォールンは鏡の中へ姿を消す。ネロ達は背中合わせに円になり、どこから来ても反撃できるようにして出てくるのを待つ。
しかし、出てきたのはフォールンではなく、光の剣が飛び出しネロ達に迫ってくる。
満潮「見えない所からは反則でしょ!」
光の剣を避け爆発が起き、ネロ達の陣形が崩れた瞬間を狙って、3体のフォールンが一斉に飛び出し光の剣で斬り掛かってくる。
朝潮「甘いですよ!」
朝潮と荒潮、霰の砲撃で翼を破壊し、大潮と満潮、霞の砲撃でフォールンの1体を撃破する。フォールンの身体から光が漏れ出し、消滅する。
トリッシュは、パンドラを3枚刃のブーメランにして投げると、その刃で翼を破壊する。
戻ってきたパンドラを掴み、今度はレーザー砲に変形させ、『リヴェンジ』を発射する。胴体の顔が露になっていた2体目のフォールンは、レーザーに呑み込まれ消滅する。
ネロはデビルブリンガーでフォールンの翼を掴み、力任せに その翼を剥ぎ取り自身の方へ引き寄せると、レッドクイーンの連擊を浴びせる。
更に、連擊を浴びて怯んでいるところにオーバーチュアで掴み、オーバーチュアを腕から切り離してから、蹴りを入れて距離を離す。
最後にブルーローズから『チャージショット』を撃ち、少しするとフォールンに取り付けたオーバチュアと、『チャージショット』で体内に入り込んだ弾丸が爆発し、3体目のフォールンは2回の爆発に巻き込まれて消滅した。
ネロ「ヤッベ、調子に乗ってデビルブレイカー1個ムダにしちまったよ。またニコに怒られそうだな・・・」
霞「戦力 温存しといてよね。まだ これからなんだから」
ネロ「気を付けるよ」
ネロ達は先へと進むため、奥へと急ぐ。それに合わせ、鏡に映るネロ達も奥へと移動する。
*遊園地*
その頃、外では睦月型と暁型、まるゆ、ニコが他の来場客と共にレストランに立て籠っていた。
睦月型と暁型は割れた窓から砲撃し、レストランに押し寄せる悪魔を迎撃している。
レストランの外では、同じく合流したバージルが、閻魔刀とミラージュエッジの二刀流で悪魔を蹴散らしている。
皐月「これ、いつまでも立て籠ってられないよ!」
文月「弾薬も尽きちゃうよ~!」
迎撃中、5人組の誰かが こちらに向かってくるのを弥生が気付く。よく見ると、悪魔に向かって砲撃してるのが分かる。
弥生「あれは・・・」
卯月「・・・・・・朧達ぴょん!」
こちらに接近してハッキリ見えるようになった姿は、綾波型の4人と島風だった。
漣「みんなー、無事ー?」
朧「バージルさん、助太刀します」
バージル「貴様らは確か、ネロと一緒だったな。ネロは どうした?」
曙「七騎士を倒すって言って、城の方に行っちゃったわよ」
バージル「何だと?ここは任せる」
突進しながら閻魔刀とミラージュエッジで悪魔を斬り捨て、跳躍して幻影剣を遠くに飛ばすと、バージルの姿が一瞬で消えた。
雷「どっか行っちゃったんだけど!?」
潮「わ、私達だけじゃ、この数 止められないよ~!」
睦月「朧ちゃん達も こっちに!」
バージルが消えた途端、津波のように綾波型と島風に悪魔が迫る。睦月型と暁型が援護し、綾波型と島風もレストランの中に避難すると、一緒に立て籠りながら悪魔に応戦する。
・・・・・・
*鏡の城 第3層 19:45*
階段を使い、悪魔を倒しながら第3層まで来たネロ達は、複数のアウロマンサーと戦っていた。
アウロマンサーは呪文を詠唱し、魔性の光で攻撃してくる。それを避けて接近したネロは・・・
ネロ「分かる言葉で喋りやがれ!」
そう言って詠唱中のアウロマンサーの1体を殴り飛ばした。ネロが理不尽な人みたいになっているが、悪魔が相手なので気にしなくていいだろう。
アウロマンサーは全く手こずる事もなく倒し終わり、艦娘達は拍子抜けしていた。
満潮「こいつら弱くない?」
霞「楽できるんならいいじゃない」
朝潮「コラ!満潮、霞、油断しない!」
荒潮「それより、ここって こんなに広い場所だったのかしら?」
鏡の城の中は、思っていた以上に広かった。明らかに、外観から見た規模を越えた広さを持っている。
パンフレットでは、子供でも簡単にゴールできる迷路と謳っていたが、どう考えても内部構造は複雑で、ネロ達も何度か道に迷った。
霰「お化け屋敷と・・・一緒・・・」
お化け屋敷でも、内部構造が変わり広くなった。もしかすると、理由は ここでも同じかもしれない。そうなると、今 見てる鏡の城の内部は、本来の姿ではないのかもしれない。
皆が余裕綽々で話している中、ネロは鏡に映る自分の姿を見ながら、ベルゼの事を考えていた。
ダンテのクローンとして生み出された黒いダンテ。数年前に倒したはずなのに、今度は“ベルゼ”と名乗って また自分達の前に現れた。
同一人物なのか判らないが、ルキフェルスの仲間であるはずなのに、こちらに手を貸す行動など掴み所がない。
だが奴は、何か目的があって動いてる。それだけはネロにも分かる。
トリッシュ「ほら、先に行くわよ」
トリッシュに催促され、皆は先へと進む。
ネロも少し遅れて皆を追うが、鏡の中のネロは動かず、その場に立ち尽くしていた。
鏡の中のネロの首が動き、ネロ達が向かった方を見ると、鏡の中のネロも遅れて そちらに歩き出す。
通路を進むネロ達だったが、突然 目の前の床が抜けた。先頭を歩いていた大潮は既に、足を前に踏み出し踏ん張りが効かず、落とし穴に落ちそうになる。姉妹達が慌てて大潮の服や腕を掴み、後ろに引っ張ると皆で尻餅を突いた。
朝潮型は揃って嫌な汗が噴き出し、うるさいぐらいに鼓動も早くなる。
満潮「この・・・バカ!気を付けなさいよ!」
大潮「そんなこと言われても!」
荒潮「これは・・・危なかったわね~」
皆で落とし穴を覗き込む。1番 下は見えず真っ黒で、どこまでも闇が続いている。
しかし、他に道は無く、落とし穴の範囲も かなり広い。自力で向こう側に渡るのは難しいだろう。
ネロ「俺が向こうまで運ぶよ」
ネロは本来の力に目覚めた事で、デビルブリンガーを具現化させる事ができる。その翼で飛べば、向こう側に渡るのは容易だろう。
大潮「こっちに何かありますよー!」
そう思っていたら、大潮が何かを見付けた。
さっき落とし穴に落ちそうになったばかりだというのに、また1人で勝手にウロウロしてる事に、朝潮と満潮、霞は呆れた顔をした。
大潮、これでも朝潮型の中で2番目の お姉さん。
朝潮「大潮、また あなたは・・・。何を見付けたの?」
大潮は、床にスイッチらしき台座を見付けていた。人1人は乗れそうな大きさである。
大潮は試しに そこに乗る。
霞「乗って大丈夫なの!?」
不用心に乗ったのを見て、皆の顔に焦りが見える。
大潮が乗った台座がガコンと鳴りながら下がると、何やら地響きがする。
霰「・・・・・・ヤバそう・・・」
何が起こるのかと警戒してると、落とし穴で強烈な光が放たれる。あまりの眩しさに、ネロ達も直視できない。
光が消えて目を開けると、落とし穴があったはずの場所で床が元に戻っていた。
荒潮「何だか分からないけど、通れるようになったわね」
よく分からないが、通れるようになったのなら結果オーライだ。
気を取り直し、ネロ達は通路を進もうとし、大潮も一緒に行くために台座から下りる。その瞬間、通路の床が また抜けて、今度は先に行こうとした霞が落ちそうになる。
朝潮「霞!」
霞「引っ張って!早く引っ張って!!」
大潮の時と同じく、踏ん張りが効かず落ちそうな霞を姉妹達が引っ張り、また尻餅を突く。
霞「何なのよ!おちょくってんの?!」
ネロ「嫌がらせかよ・・・」
トリッシュ「もしかして・・・」
トリッシュの予想では、スイッチとなる台座は床を出現させるための装置で、乗ってる間しか床が現れないのかもしれない。
それを聞き、霞は大潮を睨んだ。
霞「じゃあ何?私 大潮に殺されそうになったの?」
大潮「そんなつもりないから!」
ネロ「ベルゼが言った通り、こんな地味な嫌がらせ仕掛けるなんて、本当に性格 悪いな」
トリッシュ「タネが分かれば どうって事ないけどね」
落とし穴の向こう側にも、同じような台座がある。こちらで誰かが台座に乗り、向こうに渡った後、向こうの台座に乗れば床は消えず、全員で先に進めるかもしれない。
セリーナ「時間が惜しい。先に進むぞ」
大潮が台座に乗り、床が現れると大潮以外の皆は先に渡る。
皆が渡った後、大潮も台座から下りて渡ろうとするが、何故か目の前には床ではなく、落とし穴が広がっている。向こう側で誰も台座に乗らないからだ。
大潮「おーい!大潮 渡れませーん!」
霞「ねぇ、このまま置いてかない?」
満潮「本気で言ってる?」
大潮「大潮が居ないとアゲアゲになれませんよー!」
霞「アゲアゲの大潮のせいで、私 死にかけたからね」
霞、落とし穴に落ちかけたのを まだ怒っていた。
そうは言うが、このまま置いてくのはマズいだろう。ここは敵のテリトリーで、悪魔も出る。大潮を1人にはできない。
ネロ「霰、頼む」
霰「んちゃ・・・」
ネロ「(ん、んちゃ?)」
霰が台座に乗ると、床が現れた。
大潮は嬉しそうに通路を渡り、霞に抱き付いた。凄く大袈裟だが、大潮は姉妹と感動の再会を果たした。
それを鬱陶しく思う霞は、大潮を押し退けようと抵抗するが、大潮は笑顔で離れなかった。
・・・・・・
先へと進むネロ達。
最後尾を歩いていたネロは不意に足を止め、自分の右側にある鏡を見る。そこにはネロが映っているだけだ。
皆はネロが足を止めた事に気付かず、先へと どんどん進んでいく。
鏡の中の自分に違和感を感じていたネロは、しばらく自分の姿を見ていると、鏡の中のネロが独りでに動き出し、こちらに歩いてくる。
そのまま鏡の中から出てきて、ネロも戸惑いながら後ろへ1歩1歩 下がる。
ネロ「お前・・・誰だ?」
鏡の中のネロは何も答えず、背中のレッドクイーンを引き抜く。それを見たネロも、同じく背中からレッドクイーンを抜いた。
ネロ「お前が何者だろうが、敵なのは間違いないよな」
2人のネロは互いに向かって同時に駆け、レッドクイーンの刃が ぶつかり合う。
ネロ「オーバーチュア!」
右腕を幽体化させてオーバチュアを装着すると、透かさず電撃の掌底打ち『バッテリー』を繰り出す。
それは鏡の中から出てきたネロも同じで、オーバチュアを装備して『バッテリー』を繰り出してきた。2人のネロの、その行動は同時だった。
両者の『バッテリー』が互いに当たり、2人のネロは後方に吹き飛ぶ。両者は受け身を取り、床に膝を突く形で着地する。
ネロ「デビルブレイカーまで使えるのかよ。この・・・モノマネ野郎が!」
レッドクイーンの刃が再び ぶつかり合い、幾度も繰り返される剣戟が続く。
ネロは内心、少しだけ焦りがあった。もう1人の自分と何度か剣を交えて分かった事だが、まるで本当に自分自身と戦っているようだった。それは姿だけの話ではない。動きが丸っきり同じなのだ。攻撃する狙いも、裏を掻いてフェイントを仕掛けるのも、何もかもがネロ自身と同じ。
ネロ「(とんでもねぇ偽者 用意してくれたもんだな!)」
ネロが自分の偽者と戦っている事に気付かず、先に行ってしまっていたトリッシュ達は・・・
満潮「ねぇ、ここって・・・ネロは!?」
満潮が後ろを振り返り、漸くネロが居ない事に気付いた。
朝潮「いつの間に・・・」
トリッシュ「・・・引き返すわよ」
ネロを探すため、トリッシュ達は来た道を引き返す。
一方ネロの方は、力が拮抗した相手に未だ決着が着いておらず、激しい戦闘が続いていた。
オーバーチュアが破壊されていた2人のネロは、今度はローハイドを装備し、刃の鞭が高速で ぶつかり合っていた。
ネロ「(ローハイドまであるのかよ!この・・・!)」
ブルーローズを手に撃ちながら、2人のネロが互いに向かっていく。両者の間で、幾つもの弾丸が火花を散らして砕ける。
超至近距離まで接近した状態で互いに向かって銃を撃ち合うが、顔を逸らしたり、相手の腕を弾いて照準を逸らしたりしながら弾丸を避ける。
至近距離での銃撃戦の攻防の中、2人のネロが互いの腕を掴み合い、動きが止まる。
ネロ「お前が誰なのか教えてもらいたいな・・・!」
偽ネロ「・・・・・・・・・」
ネロ「無口かよ。仲良くはなれそうにないな!」
互いの腹部に蹴りを入れ、2人のネロの距離が空く。
そこに、先に行ってしまっていたトリッシュ達が戻ってきた。
霞「な、何でネロが2人 居るのよ!?」
トリッシュと朝潮型は、2人のネロが戦ってる状況に動揺を隠す事ができなかった。
だがセリーナだけは、現状を冷静に分析していた。
セリーナ「(ゾニアが仕掛けてきたか・・・)惑わされるな。片方はゾニアが作り出した幻だ」
トリッシュ「そうは言っても・・・どっちが本物のネロなの?」
セリーナ「・・・・・・分からん」
セリーナでも、偽者を見破るのは容易くない。
これではトリッシュ達も、手を貸したくても手が出せない。下手をすれば本物のネロに攻撃をしてしまう恐れもある。
大潮「どっちが本物か訊けばいいんじゃないですか?」
満潮「はぁ!?」
大潮「どっちが本物のネロさんですかー?!」
「「俺だ!」」
『・・・・・・え?』
ネロ「(こいつ・・・!)」
大潮の質問に、どちらのネロも自分が本物だと言い張る。そのせいで、朝潮型は余計に混乱した。
反対にネロは、自分の偽者が さっきまで一言も喋らなかったのに、こんな時だけ声を発して自分に成り済まそうとする事に、酷く苛立ちを覚えた。
2人のネロが激しく戦うのを、トリッシュ達は何もできず見守るしかなかった。
次回も宜しく お願い致します!