Devil May Cry鎮守府   作:しゅんしゅん@よし

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227話です!どうぞ!


Mission227 ジャングルの銃撃戦~手懸かりを追って・・・~

*太平洋 5月4日 5:58*

 

水平線から太陽が顔を出し始めた頃、ダンテ、比叡、蒼龍、鈴谷、摩耶、鳥海、利根、筑摩、北上、大井、睦月、如月、陽炎、夕雲、伊19は艤装で太平洋を進んでいた。

この世界に残されたムンドゥスの力を追って、鎮守府を出発してから ここに来るまで、ダンテ達はパン屑のヒントを追うように あちこちへ出向いていた。最初はカリブ海、次にヨーロッパのジャングル、その次の目的地が、太平洋にある島だった。

遠目には、座標にあった大きな島の影が見えている。

 

利根「吾輩達が1番乗りだといいな!」

 

大井「ここ、海のド真ん中ですよ。私達以外、誰が来るって言うんですか?」

 

利根「それも そうじゃな!わっはっはっはっはっ!」

 

島へ接近する途中、轟音と共にダンテ達の近くで水柱が上がった。

 

夕雲「ほ、砲撃!?」

 

睦月「深海棲艦です!」

 

見ると、艦隊を組む深海棲艦が こちらに向かって砲撃してくるのが見える。

 

ダンテ「誰も警戒してなかったのか?」

 

利根「うっかりしておった!」

 

宝探しに頭が一杯だった艦娘達は、気の緩みから索敵を怠っていた。職務怠慢である。

 

ダンテ「北上、大井、イク!魚雷 撃ち込め!」

 

名前を呼ばれた3人が魚雷を発射し、敵艦隊が居る場所で水柱が上がる。

 

ダンテ「主砲と副砲、機銃 持ってる奴は撃ちまくれ!」

 

鈴谷「提督、艦載機は!?」

 

ダンテ「発艦しなくていい!このまま島に行く!」

 

今は島の探索が最優先だ。深海棲艦の殲滅が目的ではない。マトモに相手をする時間が惜しい。

比叡、摩耶、鳥海、利根、筑摩、北上、大井、睦月、如月、陽炎、夕雲が応戦しつつ、ダンテ達は島へと向かった。

 

 

・・・・・・

 

*島 7:28*

 

島に到達したダンテ達は、すぐにジャングルの中に入り浜から離れた。

深海棲艦も しつこく追うつもりはなかったのか、ダンテ達の姿が見えなくなると攻撃をやめたらしく、砲撃音は聞こえなくなった。

ジャングルの中を進むダンテ達は、白い像が建つ拓けた場所に出た。

ダンテは その像を、意味ありげに睨んでいる。

 

如月「これは、天使みたいね」

 

摩耶「こんな所に像なんか建てて、なんの意味があるんだ?」

 

鳥海「ここも何かの場所だったのよ」

 

像の周りには、建物の跡地である事を示すように、僅かな壁の一部が残っていた。ただ、原型は留めていないので、何の場所だったのか皆目 検討も付かない。

そんな中 筑摩は、ダンテが ずっと像を見てるのが気になった。

 

筑摩「提督、そんなに その像が気になるんですか?」

 

如月「提督は半分 悪魔だから、天使が気になっちゃう?」

 

ダンテ「・・・如月、こいつは天使じゃない。見覚えがある奴も居るんじゃないか?」

 

摩耶「・・・・・・そういえば、どっかで似たようなの見たような・・・」

 

鳥海「これ、AL海域の前線基地で見たのと同じではないですか!?」

 

蒼龍「ムンドゥス!?」

 

目の前にある白い像は、見た目は人間の男のようで、背中に天使のような翼があり、額には第3の眼があった。

それは以前、AL海域の前線基地にあった、力を失い石像と化した魔帝ムンドゥスの脱け殻に よく似ていた。

 

陽炎「じゃあ やっぱり、ここが そうなのね」

 

ダンテ「みたいだな。よし、行くぞ」

 

鈴谷「あ~、何で鈴谷達、自ら地獄に行こうとしてるんだろ~・・・」

 

大井「何してるんですか、置いていきますよ?」

 

どんなに嘆いても、ここまで来たのなら行くしかない。目的の物が ここにあるのは、間違いないのだから。

 

 

・・・・・・

 

*砦跡 8:34*

 

引き続きジャングルの中を進むと、崩れた砦がある場所に着いた。

砦の外の無線室まで行くと、問題が発覚した。何故か武装した人間が、砦の中に居たのだ。原住民という訳ではない。近代兵器、つまり自動小銃を手に防弾ベストを着込んだ連中が居るのだ。

 

摩耶「何で人間が こんな場所に居るんだよ?」

 

海を渡る上で、深海棲艦に襲われる脅威がある以上、艦娘の護衛は必要不可欠だ。

そこでダンテは、Devil May Cry鎮守府に無線を入れ、大淀に各鎮守府や基地、各国の海軍に今 居る座標まで船の護衛をしたか聞くように頼んだ。30分後、大淀から無線が入り、答えはNoだった。

 

ダンテ「怪しいな・・・下手すりゃ撃ってくるかもな」

 

鈴谷「最悪なんですけどぉ・・・」

 

利根「しかし、どうやって行くんじゃ?」

 

鳥海「道は1つしかありません」

 

他に道はなく、島の中を移動するには砦を通り抜ける必要がある。

その上で、もう1つ問題がある。砦の中に入るための門が、閉じられている。開けられるのは内側からだけで、外からは開けられない。

 

比叡「砲撃で突破します?」

 

ダンテ「押し入ったら あの連中が怒るだろうな」

 

睦月「それは嫌だなぁ・・・」

 

利根「じゃあ どうするんじゃ?」

 

ダンテ「どうする どうするって俺に聞くな。少しは自分の頭で・・・」

 

言い合いが始まろうとした その時、ダンテの言葉が途切れた。

ダンテの視線の先には、古い型の通信設備が そのままにされていた。

 

ダンテ「いいこと考えたぞ」

 

ダンテは無線のスイッチを入れ、まだ動く事を確認すると、マイクに向かって喋り出した。

 

ダンテ「おい、門を開けろ」

 

?『誰だ?名乗れ』

 

ダンテ「いいから早く開けろ!」

 

蒼龍「(あ、何かヤバい事になりそう・・・)」

 

砦の方を見張ってた蒼龍だったのだが、ダンテが怒鳴った途端、門の内側に居た男が中へ走って引っ込むのが見えた。

少しすると門が開いたが、そこから自動小銃を手に数人の男達が出てきた。しかも連中は、しっかり こちらに気付いてる様子だ。

 

ダンテ「ハッハー!開いたぞ!」

 

摩耶「いやガッツリ気付かれてんじゃねぇかよ!」

 

武装した男達から銃撃を受け、艦娘達は床に伏せて弾を避ける。

気付かれた以上、連中を避けて通る事はできない。こうなれば、派手に反撃するしかない。ダンテはエボニー&アイボリーを撃ち、急所を外しながら応戦する。

 

ダンテ「お前らも いつまでも寝てないで反撃しろ」

 

比叡「撃っていいんですか!?相手は人間ですよ!?」

 

ダンテ「威嚇射撃で留めろ。絶対に殺すな」

 

主砲を持つ艦娘も艤装を出し、砲撃で反撃する。直撃はしてないが、着弾の爆風で男達が吹き飛ぶ。

 

鳥海「ちょっと待ってください!敵は艦娘の力を抑制する弾丸を使ってるようです!」

 

鈴谷「何で そんなの持ってるのさ!?」

 

利根「それは つまり・・・」

 

北上「悪者って事だね」

 

艦娘の力を抑制する薬が注入された特殊弾は、ブラックマーケットで取引が横行してる。そんな場所で そんな物に手を出すのは、真っ当な連中ではないはずだ。

そうなると、艦娘達は1発も被弾する訳にはいかない。

ダンテと艦娘達は無線室から飛び出し、移動しながら応戦しつつ、また物陰に隠れながら撃つ。

門の近くに居た男達を一掃した後、ダンテ達は奴らの無線機を破壊した。まだ生きてるので、仲間に連絡されては困る。

それが終わると、ダンテ達は砦の中に侵入した。

砦内部を探索してると、昔の軍用ヘルメットを見付けた。

 

蒼龍「これ、イギリス人の物みたい」

 

摩耶「じゃあ、ここはイギリス人が使ってた砦なのか」

 

艦娘達が物珍しそうにヘルメットを見てる中、ダンテは壁の方が気になっていた。

武装した連中が置いたと思われるスタンドライトを動かし、光を壁に当てる。すると そこにあったのは、誰かが描いた島の地図と、誰かに対して書かれたメッセージがあった。

 

ダンテ「“私達は偉大なる塔へ行く。君も来られる事を祈る”・・・誰かさんは ここまで来れたようだな。(だが何をしようとしてた・・・?)」

 

ダンテが考えてると、男の声が聞こえた。どうやら別の場所に居た連中が、ここまで来たようだ。

銃撃を受けダンテと艦娘達は柱に隠れ、ダンテ1人で応戦しながら男達を倒していく。

そうして砦の中を進み上の方まで来ると、バルコニーになってる場所に出て外が よく見える。

古びたテーブルに古びた望遠鏡が そのままにされていたので、摩耶は その望遠鏡を使い外を見る。すると、塔がある建物が見えた。

港の方を見ると、沈んだ船の船首が水面から顔を出していた。

 

陽炎「危ない!」

 

どこからか撃ち込まれたロケット弾がバルコニーに命中し、蒼龍と摩耶は砦の中に吹き飛び、ダンテと他の艦娘達は、バルコニーの残骸と共に地上へ落ちていった。

 

 

・・・・・・

 

*牢屋 10:10*

 

蒼龍と摩耶が目を覚ますと、牢に入れられていた。

砲撃で鉄格子を吹き飛ばそうと考えるが、何故か艤装を出す事ができなかった。

 

鳥海「摩耶、蒼龍さん」

 

後ろを振り返ると、窓の鉄格子に掴まりながら顔を出す鳥海が居た。

 

鳥海「摩耶、何やってるの?」

 

摩耶「見りゃ分かんだろ、捕まったんだよ」

 

蒼龍「艤装も出せないから、多分 艦娘の力を抑制する薬を打たれたんだと思う」

 

鳥海「面倒な事になりましたね・・・」

 

摩耶「提督と他の皆は?」

 

鳥海「下に落ちてから敵が押し寄せてきて、皆と はぐれたの」

 

摩耶「何やってんだよ お前」

 

鳥海「摩耶に言われたくない」

 

気を取り直し、鳥海は蒼龍と摩耶が閉じ込められてる牢屋の壁を見る。

 

鳥海「伝統的な砂岩のレンガと漆喰・・・石灰モルタルね」

 

摩耶「そんな事よく知ってるな」

 

鳥海「摩耶と違って勉強してるから」

 

摩耶「おい!」

 

鳥海「鉄格子を引っ張れば行けるかもしれないわね。ちょっと待ってて」

 

摩耶「おい待てって、どこ行くんだ!?」

 

すると、反対側の方から誰かの声がした。

牢屋の外の扉が開き、2人の白人男性が入ってきた。片方は白髪の妙齢で、もう1人は黒髪で30代と見える。どちらもホルスターに銃を入れ、武装してる。

摩耶が威勢良く誰なのか訊くと、白髪の男が口を開いた。

 

ローマン「私は『ローマン』、こちらは『ナウァロ』君だ。手荒な歓迎になってしまって申し訳ないね」

 

摩耶「ご丁寧に どうもな、おっさん。お前ら何者だ?艦娘の護衛もナシに、どうやって この島に来た?」

 

ローマン「聞きたい事は山程あるだろうが、我々はトレジャーハンターだ。艦娘の護衛ならあるから心配してくれなくて結構。君達も お宝を探しに来たのだろう?Devil May Cry鎮守府」

 

蒼龍「どうして私達のこと知ってるの・・・?」

 

ローマン「我々の雇い主に言われたのだよ。ここでの お宝を探す上で、君達が邪魔してくるだろうと」

 

摩耶「それを言ったのは誰だ?!」

 

ローマン「我々を見くびられては困る。そう簡単に雇い主の情報を喋る訳にはいかない。ビジネスは信用が物を言う」

 

まるで馬鹿にするようにローマンが笑うと、ナウァロはローマンに話したい事があるらしく、2人は牢から少し離れてヒソヒソと何かを話し始める。

蒼龍と摩耶が睨むように その様子を見てると、後ろで金属同士が当たる音がした。振り向くと、窓の鉄格子に金属のフックが掛けられていた。きっと鳥海だ。

蒼龍と摩耶は、ローマンとナウァロに気付かれないために咄嗟に2人の方へ向き直る。

すると丁度、2人も話が終わったのか こちらに戻ってきた。

 

ローマン「ビジネスの話をしよう」

 

摩耶「ビジネスだぁ?」

 

ローマン「部下の報告から、ダンテも この島に来てると言うじゃないか。我々は ある物を見付けたい。邪魔をせず、この島から出ていくようダンテを説得してくれれば、命だけは助けよう」

 

ローマンが そう言った瞬間、騒音と共に牢屋の壁が無くなった。

蒼龍と摩耶、ローマン、ナウァロが唖然としてると、砂埃が晴れ、ローマンの一味から奪ったジープに乗る鳥海が そこに居た。

 

鳥海「早く乗って!」

 

蒼龍と摩耶は、1度ローマンとナウァロに振り返り笑みを浮かべた。

 

蒼龍「ムリッ!」

 

摩耶「お断りだバーカ!」

 

ナウァロ「おい待て、待て この野郎!」

 

牢屋から出た2人は、鳥海を見ながら ご満悦だった。まさか こんなに大胆な方法で脱出させてくれるとは思わなかった。

 

摩耶「やるなぁ!」

 

鳥海「まぁね」

 

ナウァロ「おい、誰か!逃げたぞ!」

 

鳥海「掴まって」

 

蒼龍が助手席に、摩耶が後部座席に乗ると、鳥海はジープをUターンさせて走り去る。

蒼龍と摩耶が入れられていたのは砦の牢屋だったらしく、砦内の あちこちから敵が現れ銃撃を受ける。

鳥海はアクセルをベタ踏みし、砦でジープを爆走させながら逃げる。

 

摩耶「やってやんよ この野郎ーーー!!!」

 

艤装が出せない摩耶だったが、ジープの後部に取り付けられた機関銃を乱射し、銃撃してくる連中に応戦する。

連中が置いてたプロパンガスに機関銃の弾が当たり、爆発して吹き飛ばされ、武装した男達が倒れていく。しかし それで終わった訳ではない。

 

蒼龍「どこに行くか決めてるの!?」

 

鳥海「さぁ、分かりません!」

 

摩耶「奴らが来たぞ!」

 

砦からの脱出はできたが、車が何台も追ってくる。摩耶が敵の車に機関銃を照射し、追っ手の車を事故らせるが、ジャングルの中を爆走する車の間で銃弾が飛び交い、一瞬たりとも気を抜けない状況が続く。

そして目視できる範囲の追っ手の車を全て排除したが・・・

 

蒼龍「ヤバいヤバいヤバいヤバいヤバい!」

 

鳥海「マズい・・・!」

 

道の先は途切れており、崖になっていた。

鳥海はブレーキを踏み、90度ターンで崖ギリギリでジープを止め、仕方なく来た道を引き返す。

 

摩耶「崖に気を付けろよ!」

 

鳥海「はい、ごめんね!そっちは大丈夫?!」

 

摩耶「兎に角 走れ!」

 

道を引き返すが、当然のように正面から追っ手の車が接近してくる。

 

蒼龍「危ない!」

 

摩耶が迫ってくる車に機関銃を撃つと、車が爆発して宙を舞い、蒼龍達の頭上を飛び越えた。

鳥海は脇道に入り、木が生い茂る場所を走る。

 

蒼龍「後ろから まだ来てる!」

 

蒼龍が言ったように次の追っ手が現れ、今度は車だけでなく、バイクの追っ手まで来た。

機関銃での応戦が続く中、ジープはトンネルの中に入った。

トンネルの出口と思われる光が見えるが、ジープでは通れない程に石が積まれ、出口を塞いでいる。

蒼龍にハンドルを任せて立ち上がった鳥海は、艤装を出して主砲を撃つ。すると、積まれた石は吹き飛び、ジープはトンネルの外に出た。

 

摩耶「うわぁー!崖だー!」

 

鳥海「分かってるわよ!」

 

すぐに艤装を解除して座り直した鳥海は、ジープのハンドルを握る。

トンネルを出た先は、崖ギリギリの細い道で、いつまでも追ってくるバイクを摩耶が破壊していく。

 

摩耶「ハッハー!どうだ!」

 

鳥海「あの・・・摩耶?」

 

蒼龍「前!前!!」

 

摩耶のテンションが上がってると、ジープはUターンするような道を通り、その先には橋があるのだが、真ん中が崩れていた。

 

摩耶「アクセル目一杯 踏め!」

 

ジープは橋へと突っ込み、途切れた橋から橋へと大ジャンプする。

向こう側に着地した時に橋から落ちそうになったが、ジープの馬力で どうにか踏ん張り、落ちずに済んだ。

 

蒼龍「あっぶな~・・・」

 

鳥海「やりましたね!」

 

摩耶「マジで危なかったぜって・・・うわヤッベー!」

 

橋からの落下は免れたが、走ってた先は崖になっており、他に道もない。

 

鳥海「掴まって!」

 

ジープを180度ターンさせながら止まったが、止まった拍子に摩耶が投げ出され、崖から落ちそうになる。ジープに掴まってるが、今にも落ちそうだ。

 

蒼龍「ほら、手を掴んで!」

 

鳥海「摩耶!」

 

蒼龍と鳥海が摩耶の手を掴み、どうにか引き上げてもらい、ジープの席に戻る。

 

摩耶「ふぅ・・・運転 代わる。2人は大丈夫か?」

 

鳥海「えぇ、勿論」

 

蒼龍「心臓 痛い・・・」

 

鳥海「ちょっと待って、血が出てる」

 

摩耶「大した事ない。とっとと ここを出るぞ」

 

摩耶がアクセルを踏むが、ジープは動かない。見ると、後輪が空回りして前に進まなかった。

悪態を吐きながら諦めずアクセルを踏むが、男の笑い声がした。いつの間にか、ナウァロと その一味が、目の前に居て包囲されていた。

 

ナウァロ「どこかへ お出掛けか?」

 

摩耶「まさか、あたしら島の観光でもしようかと思って」

 

ジョークで返し、話を引き延ばしながら この状況を脱する方法を考えるが、ナウァロは待ってはくれなかった。その手に持つショットガンの照準を向けて撃ってきた。車内で艦娘3人が伏せ、フロントガラスが砕け散る。

 

蒼龍「もう嫌、何なのよ あいつ・・・」

 

摩耶「ナウァロ、少し落ち着け!」

 

ナウァロ「テメェらの運も ここで尽きた。見ろ、逃げ道もねぇ」

 

摩耶は蒼龍と鳥海に掴まってるよう小声で言うと、ナウァロに負けを認めた。

 

ナウァロ「おい、そこを動くなよ」

 

摩耶「落ち着けってナウァロ!あんたの勝ちだって言ったろ!言う通りにする!掴まってろって言っただろ・・・」

 

鳥海「掴まってる・・・」

 

蒼龍「何する気・・・?」

 

ナウァロ「車から降りろ!」

 

摩耶「おいおい、動くなって言ったくせに。お前が こっちに来て引き摺り出せよ」

 

イラついたナウァロはショットガンのポンプアクションを行ったが、それと同時に、摩耶はギアをバックに入れ、アクセルを踏み込む。ジープは崖から落ち、蒼龍と鳥海の悲鳴が響く。

崖の下は川で、艦娘3人とジープは川底へ姿を消した。

 

 

*廃村*

 

別の場所では、ダンテ達が廃村の中で武装した男達と戦っていた。

廃村は川に侵食され、一部が水没してる。

 

利根「あ゛~!!こいつら またか!また来たのか!」

 

主砲を持つ艦娘は、形振り構ってられる状況ではないので、遠慮なく砲撃で吹き飛ばす。

廃村の中を進みながら応戦し、敵の追跡が一時的に止まった事で、ダンテ達は少しの休憩をする事にした。艦娘は だらしなく足を放り出しながら地面に座り、ダンテはエボニー&アイボリーのチェックをしてる。

 

鈴谷「疲れた~!」

 

北上「何で うちら、人間まで敵に回す事になったんだっけ?」

 

イク「全部 提督とセリーナのせいなの」

 

ダンテ「おい、お前らもノリノリで撃ってたじゃねぇか」

 

大井「撃たなきゃ こっちが死んじゃうから仕方なくよ!」

 

艦娘達の文句を聞き、ダンテは呆れたように笑っていた。

談笑もいいが、筑摩は これから どうするか話すべく、砦で見た港について話し始めた。

 

筑摩「提督、あの港の建物ですが、恐らく昔この島に来た人は、皆あそこで荷物を下ろしたはずです。もしムンドゥスに関する何かが ここに運ばれたなら、必ず あそこを通ったはずです」

 

そこまで聞いたダンテは真剣な顔で、艦娘達に鎮守府に帰るように言った。敵は艦娘の力を抑制する弾丸を持ってる。ダンテは兎も角、艦娘達には あまりにも危険過ぎる状況でしかない。これ以上、艦娘を連れていくのは無理と判断していた。

それに対し、艦娘達は猛反対した。ここまで巻き込まれ、今更 帰れと言われるのは納得できない。

それに艦娘達の間では、ある誓いがある。もう2度と、ダンテ1人を置いていくような真似はしない。過去に1度、そうして後悔した事がある。もう あんな思いはしたくない。

ずっと帰りたがっていた鈴谷と如月でさえ、ダンテ1人を置いていくのが嫌で反対してる。

それでもダンテは艦娘達を突き放すが、不意に比叡がダンテを呼び、いつもと声音が違う事で、ダンテも比叡を見ながら黙った。

 

比叡「いい加減にしてくださいよ。いつになったら、司令は私達の気持ちを理解してくれるんですか?」

 

ダンテ「比叡、俺は━━」

 

比叡「いつも そうじゃないですか!中途半端に巻き込むだけ巻き込んで、いざという時は蚊帳の外!司令1人で危険に飛び込んで、私達や金剛お姉さま、赤城秘書艦や加賀補佐艦が、いつも どれだけ心配してると思ってるんですか?!」

 

ダンテ「・・・・・・・・・」

 

利根「提督よ、お主の負けじゃ。いい加減、学習せい」

 

夕雲「それに、あの港を通らないと先には進めないでしょうしね~」

 

陽炎「大丈夫よ、私達なら何とかなるわ!」

 

やる気が戻った艦娘達は、ダンテの意見を聞かずに先へ進もうとする。それを、ダンテは大きな声で呼び止め、艦娘達が振り返る。

 

ダンテ「俺が先に行く」

 

それだけ言って、ダンテは先に進むために歩き出す。

艦娘達は笑みを浮かべながらダンテの背中を見て、その後ろを追従した。




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