Devil May Cry鎮守府   作:しゅんしゅん@よし

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ちょっと駆け足で話を進めていこうと思います。しばらく冒険物の話が続きますので、ダラダラやってると終わらないもので・・・。

228話です!どうぞ!


Mission228 塔へ~運び込まれた物~

この世界に残されたムンドゥスの力を探すため、手懸かりを追ってダンテ達は、太平洋にある島に上陸した。

だが その島には先客が居た。出会した武装した男達から銃撃を受け、ダンテ達は殺さない程度に反撃する。

その道中、撃ち込まれたロケット弾により、蒼龍と摩耶は気絶し、敵に捕まる。

目が覚めた2人は牢屋に入れられていたが、ダンテ達と はぐれた鳥海の助けもあり、牢屋からの脱出に成功する。

敵から奪ったジープで逃げ、次々と追っ手も返り討ちにするが、逃げ場のない崖からジープと共に自ら落下し、蒼龍、摩耶、鳥海は崖下の川へと姿を消した。

 

 

*島 5月4日 11:00*

 

廃村を侵食する川に艤装で下り立ち、上流を目指して廃村の中を進む。すると、道を塞ぐように樽のような形の容器が流れてきた。

ダンテがアイボリーを撃ち込むと、樽が爆発した。どうやら敵が川に ばら蒔いた樽爆弾のようだ。

そんな中、川の水面から出てる建物の上から、武装した男達が自動小銃を撃ってくる。

ダンテと伊19が樽爆弾の破壊、他の艦娘達が敵に応戦しながら川を進み、砲撃を受けた敵は、廃村の瓦礫と共に吹き飛び、川へ落ちていく。

そうして進んでると、港の近くまで来る事ができた。だが壁や巨大な門に阻まれ、港まで行けない。

 

筑摩「ここです」

 

ダンテ「あとは入り口を探すだけだ」

 

あとは港まで行く方法を探すだけだが、夕雲は廃村を見ながら何かを心配する表情を浮かべていた。

 

夕雲「提督、昔“呪われた宝”についての本を呼んだの。でも まさか そんな・・・」

 

ダンテ「呪い?何の話だ?」

 

夕雲「ここでは良くない事が起きた。じゃないと、いきなり村全体が消えるなんてないでしょ?」

 

ここに来る前に、ダンテ達は この島の事を下調べしていた。村が消えたのは、深海棲艦が現れるよりも前だと記述が残っていた。

港があるという事は貿易を行っており、この島の村は栄えてたはずだ。それが突然、村が消え、そこに済む人々も忽然と消えた。自然災害で消えたのか、或いは、この島に持ち込まれたムンドゥスの力が災いを もたらしたのか・・・。

 

大井「私達は ここで見張りをしてますから、提督は塔に登れるか見てきてください」

 

ダンテ「へいへい・・・」

 

提督なのに、何故か艦娘に使われるダンテは、1人で廃墟の上に飛び上がり、建物から建物へと飛び移る。

その途中、体力を回復してくれるグリーンオーブを見付けた。

 

ダンテ「(・・・こりゃ、その内 悪魔が出そうだな)」

 

悪魔も相手にしなければならないかもしれない事を気に掛けながら、ダンテは門を開ける装置まで来た。

装置の取っ手を回し鎖を巻き上げると、それに合わせて門が上がる。

 

鈴谷「提督、開いたよ!」

 

建物から飛び下り、艦娘達と合流するダンテ。

門を抜けると また襲撃を受け、応戦しながら上陸できそうな場所に着く。ダンテは上陸するが、艦娘達には上陸させない。

 

ダンテ「俺が奴らの注意を引く。お前らは回り込め」

 

如月「もう、意固地なんだから!」

 

ダンテは無理矢理にでも港へ直進するつもりで、派手に暴れてる隙に艦娘達には、川を使って回り込んで港へ行ってもらうつもりだった。

1人にしないと言ったばかりなのに、すぐに1人になりたがるダンテに艦娘達は ご立腹だ。

揉めてると、また武装した男達が現れ銃撃してくる。

 

ダンテ「早く行け!」

 

銃撃されてる事もあり、考える余裕がない艦娘達は仕方なく、そのまま川伝いに港へ向かう。

エボニー&アイボリーとダブルカリーナ=アンを使い分けながら敵を倒し、ダンテは港の近くの塔へと上がっていく。

最頂上の壁は崩れ、川を挟んで港が見える。

塔から港の集荷場跡までは、ジップラインのロープが掛けられている。ダンテはアイボリーをロープに掛けるように両手で持ち、ロープ伝いに移動しながら集荷場跡の崩れた屋根へと渡った。

 

比叡「司令、開けてください!」

 

集荷場跡の中へと着地すると、比叡の声がした。どうやら無事に辿り着いていたようだ。

 

ダンテ「下がってろ」

 

ダンテはアイボリーを撃ち、施錠された鍵を破壊して扉を蹴破る。すると、扉に弾かれ利根が吹き飛んだ。

 

ダンテ「下がってろって言ったろ」

 

利根「言ってから開くまでの間隔がなさ過ぎるであろう!」

 

利根には大したけがもなかったので、気を取り直し集荷場跡の中を見て回る。そこには、積み荷の目録が残されていた。

陽炎が目録の1つを手に取り、息を吹き掛け埃を飛ばす。

 

陽炎「思ってたより、まだ綺麗ね」

 

睦月「ずっと放置されてたのに、凄いね」

 

そんな中、筑摩がテーブルの上に置かれていた目録に目を通して顔色が変わり、皆を呼んだ。

 

筑摩「私達が探してるのは、もしかして この像じゃないですか?金の像、重量20アロバ、200キロ以上ですね」

 

北上「筑摩さん、スペイン語 分かるの?」

 

利根「さすが筑摩であるな!」

 

イク「今のところ、利根さん いい所ないの」

 

利根「やかましいわ!」

 

目録には、“悪魔”と形容できるような不気味な顔のある像のイラストが描かれていた。それを見て、やっぱり艦娘達は来た事を後悔する。

 

睦月「何だか、気味が悪いね・・・」

 

その次のページを捲るが、白紙だった。捲っても捲っても、あとは全部 白紙で何も書かれていない。

 

ダンテ「これだけだと、まだ分からない。行くぞ」

 

そうは言うが、ダンテは直感で当たりだと感じていた。もし金の像に魔帝ムンドゥスの力が宿っており、この島に運び込まれて何かが起きたのなら、金の像を最期に目録が記載されていないのも筋が通ってるように思える。

すると、伊19が像の描かれたページを綺麗に破り取った。それを見て、皆は意味が分からず首を傾げる。

 

如月「そんなの どうするの?」

 

イク「記念に青葉さんへの お土産にするの」

 

青葉が喜びそうだ。いや、一緒に行けなかった事を悔しがるかもしれない。

階段を上がり上まで行くと、バルコニーがあり海を一望できた。

 

北上「んで、ここから どう行くの?」

 

ダンテ「あっちだ、入り江の反対側」

 

ダンテ達はバルコニーからバルコニーへと飛び移り移動していくが、丁度ダンテ達が立つバルコニーの1つが揺れ始める。

 

ダンテ「おい急げ!」

 

ダンテが先に隣へ渡り、艦娘達は崩れ落ちるバルコニーからジャンプする。だが届かず、艦娘達は纏めて落ちかける。

ダンテが比叡の手を掴み、比叡の足を筑摩が掴み、そこから利根、鈴谷、大井、北上、イク、陽炎、睦月、如月、夕雲の順で足を掴んで ぶら下がる。

 

利根「筑摩ー!筑摩ー!」

 

筑摩「ね、姉さん、暴れないで・・・!」

 

鈴谷「提督、絶対 手ぇ離さないでよ!」

 

北上「このままじゃ皆 一緒に落ちる・・・!」

 

大井「ちょっとイク、北上さんまで落ちちゃうでしょ!手を離しなさい!」

 

イク「見捨てようとしないでほしいの!」

 

ダンテ「お前ら早く上がってこい!」

 

睦月「ゆ、夕雲ちゃんから上がって!」

 

夕雲「ご、ごめんなさい、怖くて動けない・・・」

 

皆の身体を梯子代わりに下から順に上がってもらおうとしたが、夕雲が恐怖で動けない事から誰も動けない。

 

比叡「し、司令、引っ張ってください!」

 

ダンテ「世話が焼けるな・・・」

 

ダンテが力任せに引っ張り、艦娘達が芋づる式にバルコニーの上へと引き上げられていく。

落ちずに済んだ艦娘達は、生きてる事を噛み締めながら肩で息をしていた。

安心したのも束の間、ダンテ達の傍で爆発が起きた。何事かと見てみると、6隻で編成された艦隊が こちらに砲撃してる。しかも深海棲艦ではなく艦娘だ。

更に建物の中からは、武装した男達が自動小銃を撃ってくる。一難 去って また一難だ。

ダンテ達は しっかりした足場へ移動するため、また隣のバルコニーへ飛び移っていく。

 

北上「ちょっ、砲撃って正気!?」

 

ダンテ「(連中が この島に来れたのは そういう事か・・・!)」

 

どの国の海軍も、この島への護衛任務は受けていないのは大淀の確認で分かっている。

となると、残る手は1つだ。艦娘売買で売られた艦娘に護衛をさせ、ここまで来たのだろう。

筑摩が攻撃してくる艦隊に通信を試みるが・・・。

 

筑摩「・・・・・・ダメです!通信に応答がありません!」

 

ダンテ「兎に角 今は進め!」

 

1番 端のバルコニーまで来ると、川で見た門を開く装置と同じ物があった。

装置を動かし鎖を巻き上げると門が開き、そこに入ると集荷場跡の中に また戻った。

だが そこには武装した男達が待ち構えており、また戦闘になる。

その途中、プロペラ音が聞こえ、窓から1機のヘリコプターが飛んでるのが見えた。

 

陽炎「ヘリって・・・どうかしてる!こんな所で飛ばせば、深海棲艦に見付かって撃ち落とされるかもしれないのに!」

 

睦月「今は目の前に集中しよ!」

 

その後の戦闘で武装した男達は倒すが、外からの砲撃は続いており建物が揺れる。

また別の門を開く装置を動かし外に出ると、バルコニーから見た海側に出た。砲撃してくる艦隊も目視できる。

 

比叡「司令、どうしますか?」

 

ダンテ「あいつらを捕まえる。お尻ペンペンの時間だ」

 

比叡「分かりました!皆、これより私達は、敵艦隊の拿捕を目指します!私に続いて!」

 

『了解!』

 

艦娘の保護と情報を訊き出す事を目的とし、ダンテ達は海へと飛び出す。

轟沈させる訳にはいかないが、大破まで追い込む必要もあるかもしれない。艦隊は あっという間に戦闘に突入した。

同じ頃、川で流されてた蒼龍、摩耶、鳥海は岸に上がり、上空を見上げてヘリコプターを見ていた。

 

摩耶「あのヘリ、どこに行くんだ?」

 

蒼龍「山の方角・・・北に向かってるみたいね」

 

鳥海「そうなると、修道院がある方角ですね」

 

砦の壁にあった島の地図が正しければ、蒼龍達が今 居る場所から北の位置に、修道院がある。ヘリコプターが向かったのは恐らく そこだと考え、目的を同じとするダンテ達も きっと そこに来ると予想し、蒼龍達も修道院に向かうのだった。

 

 

・・・・・・

 

*海上 15:26*

 

海上でDevil May Cry鎮守府の艦隊と所属不明の艦隊の攻防が続く中、ダンテは所属不明の艦隊を見て、自分の予想が当たっていたと思い目を細めた。

所属不明の艦隊に編成されてる艦娘の中には、見た事がある気がする艦娘が2人ほど居るが、あとは初めて見る艦娘ばかりだった。

だが共通して、6人共 嫌な首輪をしてる。島風の時と同じ。つまりは爆弾だ。無理に外そうとすれば、それだけで爆発する。そうなると、攻撃するのもマズい。

 

ダンテ「全員 攻撃中止しろ!」

 

鈴谷「え、何で・・・?」

 

ダンテはカリーナ=アンから無数の小型ミサイルを発射し、上空を飛ぶ所属不明の艦隊が発艦した艦載機を、全て撃ち落とした。

直後、キングケルベロスの鎖を伸ばし、所属不明の艦隊を1人残らず拘束した。彼女達は拘束から抜け出そうと暴れるが、魔具からは そう簡単に逃げ出せない。

 

ダンテ「おい、暴れるな。首の爆弾が爆発してもいいのか?」

 

そう言われた瞬間、所属不明の艦隊は総じて大人しくなった。

ただ困った事に、今すぐ どうにかしてやる事はできない。夕張は呉鎮守府からの面倒事で、そちらに行かせてる。爆弾を解除できる者が居ないのだ。

 

陽炎「爆弾って、島風が付けられてたやつ?」

 

ダンテ「そうだ。こいつらも言うまでもなく売られたんだろうな」

 

睦月「あの、私達は敵じゃないから」

 

睦月が落ち着かせようとするが、爆弾を付けられた艦娘達は、憎しみと怯えが入り混じったような眼を向けてくる。

一先ず、仲良くなるには お喋りだ。

 

ダンテ「それで・・・誰が誰だ?」

 

如月「そっちの2人は長月ちゃんと菊月ちゃん、私と睦月ちゃんの姉妹艦で、睦月型の8番艦と9番艦ですわ」

 

長月と菊月は、ダンテが どこかで見た事がある気がした2人だった。

 

陽炎「そっちの2人は『浦風』と『浜風』。陽炎型の11番艦と13番艦で、私の姉妹艦ね」

 

ダンテ「お前の姉妹?じゃあ駆逐艦なのか?本当か?」

 

陽炎「嘘 言う訳ないでしょ!」

 

筑摩「提督、陽炎ちゃんが言ってる事は本当ですよ」

 

筑摩からの援護もあるが、ダンテは まだ信じられないような顔で、陽炎、浦風、浜風を見比べる。

 

陽炎「何か言いたそうね」

 

ダンテ「全然 似てねぇな」

 

陽炎「それでも姉妹なのは間違いないわよ」

 

するとダンテは、陽炎の両肩に手を乗せ、真剣な顔で見詰めてくる。いきなり そんな事されると、流石に陽炎も戸惑ってしまう。

 

陽炎「な、何?」

 

ダンテ「そっちの2人より、お前の方がガキっ━━ぐほっ!?」

 

喋ってる途中で、ダンテの鳩尾に陽炎の拳が めり込んだ。

 

陽炎「私の方が お姉ちゃんよ!」

 

夕雲「はいはい、向こうに行ってましょうね~」

 

夕雲が暴れる陽炎を連れていってくれたので、これ以上 殴られたり蹴られたりする心配はなさそうだ。

ただ、浦風と浜風の方が、陽炎より大人びた雰囲気を持ってるような気もする。

そして残るは、2人の艦娘だ。

 

ダンテ「そっちは、阿賀野と服が似てるな」

 

北上「さすが提督、合ってるよ」

 

大井「彼女は阿賀野型 軽巡4番艦の『酒匂』です」

 

ダンテ「んで、そっちは・・・」

 

比叡「そちらは雲龍型 正規空母、『葛城』です」

 

ダンテ「雲龍型・・・呉から電話してきた奴が そんな名前だったな」

 

利根「それにしても、空母が居るのに戦艦か重巡を護衛に付けんとは、随分と適当な編成じゃな」

 

ダンテ「言う事を聞けば、何だって良かったんだろ。それじゃ、お前らには訊きたい事が沢山ある。色々と喋ってもらうぞ」

 

ダンテ達は先ず、ミスター・Jを知ってるか訊いてみた。彼女達は何も答えない。

次に自分達を買ったのが誰か訊いてみたが、彼女達は それも答えなかった。

姉妹艦から籠絡するために、睦月と如月、陽炎も優しく問い掛けるが、長月と菊月、浦風と浜風の4人が反応する事はなかった。

そんな彼女達に対し、艦娘達は困った顔をするが、ダンテだけは予想通りという顔をしていた。

この首輪をされた艦娘達は、余計な事をすれば首の爆弾で殺されると理解してるのだろう。いや、させられたんだ。

彼女達は心を閉ざしてる。話をするには、どうにかして心を開いて、こちらを信じてもらうしかない。ダンテ達は彼女達を連れ、集荷場跡まで戻る事にした。

 

 

・・・・・・

 

*集荷場跡 16:03*

 

艦娘達と一緒に集荷場跡まで戻ったダンテは、鈴谷と睦月、陽炎に首輪をされた艦娘達の事を任せ、この場所で待機してもらうよう頼んだ。

 

鈴谷「睦月と陽炎は分かるけど、私も?」

 

ダンテ「あいつらは誰も信じず、怯えた目をしてる。お前が舞鶴から逃げ出した時と同じ目だ」

 

鈴谷「・・・・・・・・・」

 

ダンテ「けど、今の お前は違う。お前なら、あいつらの心を開いて話を聞けるはずだ」

 

鈴谷「それって・・・鈴谷を頼りたいってこと?」

 

ダンテ「ん・・・?まぁ、そういう事だな」

 

鈴谷「ふ~ん、そうなんだぁ、へ~」

 

鈴谷はニヤニヤと変な笑みを浮かべ、どこか嬉しそうだ。それを見て、如月が文句を言いたそうな顔をしている。

 

鈴谷「いいよ、提督の頼みなら聞いてあげる」

 

鈴谷の了承を聞いたダンテは、首輪を無理に外そうとしない事と、周辺の警戒を怠らないよう伝えてから、比叡、利根、筑摩、北上、大井、夕雲、伊19を連れて集荷場跡を後にする。

睦月と陽炎と共にダンテ達を見送った鈴谷は、武装した連中と深海棲艦への警戒のために、艦載機を発艦する。

その後 様々な話題で、首輪をされた艦娘達に話し掛け続けるのだった。

 

 

*廃墟*

 

その頃 蒼龍、摩耶、鳥海は、巨大な廃墟と廃墟の間に掛けられた吊り橋を渡っていた。かなり昔に作られた物で安全性にも欠けるので、3人は ゆっくりと進んでいる。

その途中、蒼龍は廃墟を見て疑問を口にした。

 

蒼龍「どうして壁が崩れたんだろう?」

 

廃墟なだけあって、古くて崩れたと思うかもしれないが、見たところ そういう感じではなさそうなのだ。

 

摩耶「あそこを見てみろ」

 

蒼龍「何?」

 

摩耶が指を指した場所では、火事でもあったのか、焼け焦げて真っ黒になっていた。

 

摩耶「誰かが大量の爆薬を使って壁を吹き飛ばしたんだろ。ドカーンだ」

 

言ってると、軋む音を鳴らしながら吊り橋が揺れた。咄嗟に、摩耶はロープに掴まった。

 

摩耶「うおっ、気を付けろ。足下の板も、今にも崩れそうだ」

 

だが忠告した傍から、足下の板が崩れ蒼龍が落ちそうになる。摩耶と鳥海は慌てて蒼龍の手を掴んだ。

 

摩耶「空母は食い過ぎなんだよ・・・!」

 

蒼龍「それ私が太ってるって言いたいの!?」

 

鳥海「そんな話はいいから、摩耶 引っ張るわよ!」

 

摩耶と鳥海の お陰で、蒼龍は無事に引き上げられた。

 

蒼龍「もう嫌っ!」

 

吊り橋の崩れた部分を見ながら、蒼龍が文句を垂れるが、摩耶が追い打ちを掛ける。

 

摩耶「しょうがない、食い過ぎなんだよ」

 

蒼龍「そ、そんなに食べてないもん!普通だもん!///////」

 

鳥海「摩耶、いい加減にして。ほら、蒼龍さんも行きましょう」

 

この中に、落ち着いた鳥海が居て良かったかもしれない。この調子では、蒼龍と摩耶だけじゃ この先 前途多難だった。

 

 

・・・・・・

 

*ジャングル 18:40*

 

廃墟を抜け、木々が鬱蒼と生い茂る山に入った蒼龍達。夜になり辺りは暗く、霧も出て見通しが悪い。

そんな場所で鳥海は艤装を展開して歩き、蒼龍は その後ろを大人しく追従してるのだが、摩耶は艤装が出せないのに不用心にも、2人の先を歩いていた。

 

鳥海「摩耶、ゆっくり行って。ローマンの一味が居るかもしれないでしょ」

 

摩耶「大丈夫だって、あのバカ共なら ここまで追ってこれないとぉおあああああ!?」

 

「「っ・・・!?」」

 

喋りながら突然 悲鳴を上げる摩耶に、蒼龍と鳥海も驚き心臓が一瞬 止まる。

摩耶の目の前には、ローマンの一味と同じ格好をした男が、串刺しにされ死んでいた。

よく見ると、男を串刺しにしてるのは巧妙に作られた罠だった。

 

蒼龍「この罠、昔の人が宝を守るために仕掛けたのかな?」

 

鳥海「・・・いえ、そんな昔ではなさそうです。槍を よく見てください」

 

鳥海に指摘された通り見てみると、男を串刺しにしてる槍は全て、金属で出来ていた。それは、近代の船の船体から作られていた。この島に まだ人が居た時代に作られたとしたら、時代錯誤で新し過ぎる。

となると、ローマンの一味が この罠を仕掛け、それに仲間が餌食になったと考えるべきだろうか?

 

蒼龍「でも、おかしくない?仲間が島を歩き回るっていうのに、こんな罠を仕掛けたら危険なのに」

 

鳥海「そこまで考えてないか、そこまでの情がないのかの どちらかでは?」

 

蒼龍と鳥海が罠について考察してると、摩耶は地面に奇妙なものを発見した。

 

摩耶「おい、これ見ろ。こいつが死んでから何かが来たみたいだぜ」

 

蒼龍「何か?誰かじゃなくて?」

 

摩耶が見付けたのは足跡だった。明らかに人間のものではない大きな足跡で、知ってる限りの動物の足跡とも該当しない。今 言えるのは、正体不明の謎の生物の足跡という事だけだ。

蒼龍が その正体の予想を口にしようとしたが、摩耶が それを遮り止めた。

 

摩耶「聞こえるか?」

 

蒼龍「今度は何?」

 

摩耶「おかしい・・・何の音も聞こえない」

 

ここは自然 豊かな島だ。この島に生息する鳥や他の動物の鳴き声があってもいいはずなのに、不自然にも不気味過ぎる程に静か過ぎるのだ。

 

摩耶「見られてるな・・・」

 

蒼龍「み、見られてる?」

 

鳥海が主砲を構えて周囲を警戒し、蒼龍と摩耶も艤装は出せないが、同じく周囲を警戒する。

何か来るか しばらく待つが、何も起きず摩耶と鳥海は警戒を解く。

 

摩耶「あぁ、やっぱり・・・何でもないか」

 

蒼龍「怖がらせないでよぉ・・・」

 

鳥海「先に進みましょう。変なものに出会さない内に」




次回も宜しく お願い致します!
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