235話です!どうぞ!
バージルと艦娘達は、それぞれ奪われた短剣と、シャングリラへと続く秘密の入り口を探すため、二手に分かれる事にした。
短剣を取り戻し秘密の入り口を見付け、悪魔と傭兵部隊を退けながら先へと進むが、傭兵部隊の司令官ラジャンに追い付かれてしまった。
ラジャンが買った艦娘ウォースパイトとポーラを人質にされ、艦娘達は武装解除するしかなく、艦娘達の説得でバージルも閻魔刀を手離す事になる。
先へと進めなくなり、バージルとウォースパイトの2人だけで、道を作る仕掛けを探しに行くのだった。
*遺跡 5月8日 14:41*
ウォースパイト「先に行ってください」
バージルを先に行かせ、後ろから艤装を展開したウォースパイトが、主砲を向けながら後ろを歩く。2人は空間の端、道なき道を進んでいた。
バージル「1つ訊いてもいいか?」
ウォースパイト「・・・何ですか?」
バージル「その首の爆弾を、解除しようとは思わなかったのか?」
ウォースパイト「そんなの・・・何度も思いましたよ。けど、解除するにもラジャンが持つスイッチが無ければ、逃げる事もできない」
バージル「抗った事はあるのか?」
ウォースパイト「できる訳ないじゃないですか!そんな事すれば、私達は殺される・・・」
バージル「(難儀な話だ)」
歩きながら喋ってる間、バージルは ずっと後ろを気にしていた。気にしているのはウォースパイトをではなくラジャンだ。
ラジャンの姿が見えなくなった途端、バージルは足を止めた。それによりウォースパイトは警戒するように、バージルに向かって艤装を構え直す。
ウォースパイト「何してるんですか?進んでください」
バージル「ハッキリ言うが、貴様は足手纏いでしかない」
ウォースパイト「それは失礼、進んでください」
バージル「口で言っても分からんのか?この先 貴様では進めん」
今 立ち止まってる場所から先は、壁を登ったり壁伝いに進んだりしなければならない。ウォースパイトのヒラヒラした格好では無理があった。
バージル「艤装を解除しろ」
ウォースパイト「できません。あなたが裏切るかもしれない」
バージル「裏切る?仲間意識のない奴を どうやって裏切る?先に進みたいなら艤装を解除しろ。俺が運んでやる」
ウォースパイト「運ぶって、どうやってですか?」
バージル「問答をしてる暇はない、早く決めろ。先へ進むために艤装を解除するか、ここで時間をムダにするか」
ウォースパイトの顔に、嫌な汗が流れる。艤装を解除すればバージルが逃げ、しくじればラジャンに殺される。このまま時間だけが過ぎれば、ポーラも殺される。どちらに転んでも、いい結果は望めない。
ウォースパイトは歯を食い縛るように睨み、艤装を解除した。何もしないまま死ぬより、今はバージルに賭ける方がマシだった。
艤装を解除したウォースパイトを見て、バージルは彼女を肩に担いだ。全く予想だにしていなかった行動に、ウォースパイトは焦る。
ウォースパイト「何してるんですか!?」
バージル「暴れるな。飛ぶぞ」
ウォースパイト「飛ぶって━━」
直後、バージルが真魔人化して飛翔し、空間の奥へと進む。空間には、ウォースパイトの悲鳴が響いた。
空間のスタート地点で待っていたラジャンも、悲鳴を聞き艦娘達に銃口を向ける。
ラジャン「あいつらは何をしてる?」
天龍「怖い奴でも出てきたんだろ。待ってりゃいいんだよ、待ってりゃ」
空間の奥で真魔人バージルが着地し、真魔人化を解除してウォースパイトを下ろす。
ウォースパイトはバージルに、まるで理解できないものを見るような視線を向けていた。
ウォースパイト「あ、あなたは何なんですか?」
バージル「俺は悪魔だ」
バージルは、どこまでも冷酷な笑みを浮かべた。それを見て、ウォースパイトの中で警鐘が鳴る。危険を報せるように心臓が高鳴り、本能がバージルを危険だと教えていた。
バージルはウォースパイトの様子を気にする事もなく、目の前にあった扉を開けた。そこには少し広い部屋があった。
ウォースパイトも混乱したまま部屋に入るが、ここで何をすればいいか分からない。
バージル「あのマーク、見覚えがある。ここで待っていろ」
部屋の左右には、文字がある巨大な円柱があった。それは、ウォースパイトとポーラから短剣を奪った部屋にもあった物と似ている。ただ違うのは、ここにある物の方が遥かに大きい。
円柱は左に3つ、右に3つ。6つの文字を揃えれば先へ進めるようになるはずだ。バージルは記憶を頼りに、円柱を回して正しい文字を揃えていく。
すると、部屋の中心の床から台座が上がってきたかと思えば、取っ手が4つ伸びるように出てくる。秘密の入り口に入る時にあった仕掛けと同じ物だ。
バージル「おい、少しは役に立て」
前回は戦艦4人にやらせて楽だったが、今回は自分とウォースパイトしか居ないため、バージルは仕方なく取っ手を掴み押す。
ウォースパイト「小麦でも挽いてるの?何これ?」
しばらく2人でグルグルと回っていると、台座が動かなくなる。すると部屋の どこかで水が流れる音がし、手前の空間で横向きになっていた道が、縦1列となるよう動き1本の道が出来る。これでラジャン達が こちら側に渡ってこれるはずだ。
だが悠長な事も言ってられなかった。バージルとウォースパイトが居る部屋に、角の生えた あの悪魔が、どこからともなく また現れたのだ。
ウォースパイト「何なのよ こいつら!?」
バージル「今は気にせず倒せ。命を落とす事になるぞ」
バージルはミラージュエッジで悪魔を斬り伏せ、ウォースパイトが砲撃で吹き飛ばしていく。湧き出る悪魔を相手に、バージルとウォースパイトは部屋の中心で悪魔を蹴散らしていく。
悪魔の数は減らしていくが、悪魔の1体がウォースパイトにタックルして押し倒す。
悪魔が噛み付こうとしてくるが、ウォースパイトは悪魔の顔面を押し返しながら抵抗していた。
バージルがウォースパイトのピンチに気付き そちらに向かおうとするが、それよりも先にショットガンの銃声が鳴り、ウォースパイトに馬乗りになっていた悪魔が吹き飛ぶ。
バージルが入り口の方を見ると、そこにはショットガンを構えるラジャンが居た。ラジャンは残り数体の悪魔にもショットガンを撃ち込んだ。
現れた悪魔が全滅した後、艦娘達と傭兵部隊も遅れて部屋まで来た。
ラジャン「あ、あ、あ、あ、捕らえろ」
ウォースパイトが床を這って逃げ出そうとするが、ラジャンが立ち塞がりウォースパイトは動きを止める。
そして命じられた傭兵2人が、ウォースパイトの両脇から腕を掴み、立ち上がらせて拘束する。
ウォースパイト「こ、こいつら、何なのよ・・・?」
ラジャンは転がる悪魔の傍に しゃがみ、亡骸を調べる。すると笑いながら、悪魔の顔を取った。そして現れたのは、血管が浮き出た人間の顔だった。歯は黒く、肌と眼球は黄色く変色している。
ラジャン「案山子だ。侵入者を脅かすための番人だ」
天龍「マジかよ・・・」
艦娘達は、今まで人間が襲ってきていたのかと思い、信じられないという風に亡骸を見詰めていた。
そしてバージルは目を細め、疑問があるように亡骸を見ていた。
バージル「(こいつは悪魔であり、人間でもある・・・これは どういう事だ?)」
バージルから言わせれば、確かに襲ってきたのは悪魔に間違いない。悪魔特有の気配を持っていた。
だが被り物を取ってみれば、そこから出てきたのは普通とは少し違うが、どう見ても人間だった。
バージルも多くの悪魔を見てきたが、それらの悪魔とは何かが違った。
バージル「(これでは まるで、
ダンテやバージルとも違うのは明らかだが、何か言葉を当て嵌めるなら、その言葉が1番しっくり来るかもしれない。
まるで人の姿を保ったまま悪魔化した人間、そんな感じがする。
バージル「ラジャン、言う通りにしてやったぞ。艦娘を放せ」
ラジャン「また交渉か?だが最後の切り札も、なくなっただろ?」
傭兵部隊がバージルと艦娘達を処刑しようと銃を構えるが、ラジャンが それを止めた。
ラジャン「
傭兵の1人が鎖の巻き取り機を回し、それに連動して先に進む門が開く。
開いた門の向こうから外の光が射し込み、バージル、艦娘達、ラジャン、傭兵部隊は そちらの方に歩いていく。そして見えてきたのは、植物に侵食された古代の街だった。
ラジャン「さて、お前達は長いこと、私の目の上の たんこぶだった。膝を突け!」
そう言うが、バージルと艦娘達は動かない。
数人の傭兵が無理矢理 膝を突かせようと掴み掛かるが、傭兵の1人の背中に矢が刺さり死んだ。
傭兵「攻撃してきたぞ!」
ラジャン「何事だ?」
唸り声が聞こえ そちらを見ると、体色が黄色く、筋骨隆々で人間の姿をした悪魔が、クロスボウを手に次々と現れる。
そして容赦なくクロスボウで矢を射ち、傭兵部隊は突然の襲撃に混乱状態になる。
艦娘達は自分達の腕を掴む傭兵の顔面に肘鉄を喰らわせ、天龍と木曾がラジャンに突撃した。2人はラジャンに掴み掛かるが、ラジャンに殴られて吹き飛ぶ。
ラジャン「撃て、バカ共が!橋の上だ!」
だがラジャンは、艦娘達に構ってる暇はなかった。次々と体色が黄色い悪魔が、攻撃しながら迫ってくる。
長門「逃げるぞ!」
天龍「行け!」
五月雨「バージルさんも来てください!」
バージル「おい、俺は逃げるつもりはない」
伊勢「いいから早く来てよ!」
混乱に乗じて艦娘達は逃走し、バージルも引っ張られ その場から離れる事になる。
バージル達は段差を飛び、遺跡を侵食する木の根を乗り越え、石造りの階段を上がり、兎に角 走る。
日向「大丈夫か!?」
木曾「俺達なら大丈夫だ!先に行ってくれ!」
霧島「危ない!」
後ろから傭兵に銃撃され、あちこちで悪魔が唸り声を上げて走り回っている。
バージルが先頭を走りながら飛び掛かってくる悪魔を斬り飛ばし、その後ろを艦娘達が追従する。
初雪「そこら中に居る・・・!」
三日月「進んで!進んで!」
態勢を立て直せそうな場所を探して走り続けるバージル達だが、進行方向の足元に銃弾が撃ち込まれ、足を止める事になる。後ろを振り返ると傭兵が3人 居た。
だが傭兵の1人が悪魔に飛び掛かられ、その傭兵は誤射でロケット弾を発射してしまう。ロケット弾は遺跡に着弾し、周囲が崩れ、バージル達が立つ場所が滑り落ちていくように傾斜を滑っていく。
黒潮「何で あの人ら撃ってくんの!?」
足場が滑り落ちる状況であるにもかかわらず、2人の傭兵は尚もバージル達に銃撃してくる。
バージルは この状況を、どこか懐かしく思っていた。元の世界でVとなっていた時も、ネロと共闘して傾斜を滑る建物で悪魔と戦ったものだ。
2人の傭兵はバージルが幻影剣で串刺しにして無力化したが、滑り落ちる足場は建物に ぶつかり、その衝撃で艦娘達が全員ひっくり返った。
痛む身体を動かし、艦娘達が起き上がる。
加古「ふぅ・・・ふぅ・・・オッケー・・・」
天龍「ヤベ・・・」
上を見上げると、自分達が かなり下に落ちてきたのが よく分かり、血の気が引く。
すると ずっと姿を消していたシャドウが、閻魔刀を咥えて現れた。
バージル「ご苦労」
時雨「お疲れ様」
バージルは閻魔刀を受け取り、シャドウは時雨の身体に戻った。
今度は木曾が、徐に何かのスイッチを出した。それを見て、ウォースパイトとポーラは驚いた表情を見せる。
ポーラ「それは、ポーラ達のスイッチです~」
天龍と木曾がラジャンに掴み掛かった時、2人はウォースパイトとポーラに付けられた爆弾の、起爆スイッチを盗んでいたのだ。
ラジャンが起爆スイッチを見せながら脅していた時、天龍と木曾は ずっと その時を狙っていた。
起爆スイッチには首輪を解除するためのボタンもあり、木曾が それを押すと、ウォースパイトとポーラの首から首輪が落ちた。ウォースパイトとポーラは まだ信じられないのか、呆けた顔をしていた。
バージル「お前達は自由だ。どこへでも行け」
ウォースパイト「行けって言われても・・・」
ポーラ「ポーラ達、本当に自由なんですか~?」
暁「もう大丈夫よ!あいつらの言うこと聞かなくていいの!」
ウォースパイト「けど、こんな状況で2人だけで逃げ出せない」
出口に行こうにも、そこら中に悪魔や傭兵部隊が居る。2人だけでは少し不安だった。
日向「どうする?2人も連れていくか?」
曙「何でもいいけど、今すぐ ここから逃げなきゃ」
ウォースパイトとポーラは もう自由だが、成り行きで2人も連れていく事になった。
バージル「よし行くぞ。来い、観光してる暇はない。立ち止まるな」
バージルが先導する形で、廃墟の中を進む。何をするにしても、兎に角その場から動く必要がある。
加古「見てよ古鷹、またバージルが何か壊すよ」
古鷹「冗談 言ってないで行くよ」
少し進むと、探険用の装備に身を包んだ人間の死体が幾つも転がっていた。白骨化してるのと装備から見て、数十年前の人間である事は間違いない。
ウォースパイト「どうやら先客が居たみたいですね」
五月雨「どうにか無事に帰れますように・・・」
天龍「だな。何か使える物が無いか探せ」
ウォースパイト「ねぇ、彼らにはムダだったみたいだけど」
そう言ってウォースパイトは、死体が持っていた銃を、艤装が使えない加古、天龍、木曾に手渡した。
ポーラ「ラジャンは街へと向かったはずですから、入り口に戻る道さえ見付ければ帰れますよね~?」
長門「いや、私達は街へ向かう」
ウォースパイト「え、何で・・・?」
天津風「ラジャンを止めなきゃ」
ウォースパイト「具体的に どうやって止めるつもりかしら?」
バージル「奴より先に石を見付けて砕く」
ウォースパイト「まさか魔法の力なんか信じてるんですか?」
天龍「この状況で信じられるものは何だ?」
ウォースパイト「じゃあ教えてあげる。あのラジャンは妄想してる。お告げか何かを信じてて、お伽噺のシャングリラが、人を無敵に変えると思ってる。不死身にって」
ウォースパイトは馬鹿にするように笑った。
だがバージルや艦娘達の考えは逆だった。元人間だったアーロン、ルキフェルス、セリーナは、悪魔の力で不死となっているのを知ってる。
呪いで不死となった人間の話も聞いてる。ラジャンの妄想は、これまでの経験から有り得る話なのだ。
初霜「こうして伝説のシャングリラに立ってるんです。何が起きても おかしくありません」
伊勢「ちょっとや そっとの攻撃じゃ、あの人間擬きは簡単に死ななかった。ここには絶対 何かある」
ウォースパイト「だからこそ、逃げられる時に逃げるのよ!」
天龍「
吹雪「それに、世界を救えるかもしれません」
吹雪の言った事に、ウォースパイトは信じられないように唖然としてから、聞き分けのない子供を諭すように言葉を紡いだ。
ウォースパイト「あー嘘、いい?世界は、気にしてないの。艦娘が売られようと、知らない場所で戦争が起きてても、誰も気にもしない。下手に首を突っ込めば、その首を失うの」
天龍「お前らもラジャンに捕まってた。あいつらを倒したいと思うだろ」
ウォースパイト「そうよ、誰よりも あいつをギャフンと言わせたい。でも結末は違う。見て、これが結末よ」
ウォースパイトは辺りを見渡すように促す。あるのは朽ちた遺跡と、ここを求めて来た人間の亡骸が転がっているだけだった。
ウォースパイトは、これ以上シャングリラに関わると、自分達も こうなると考えていた。
艦娘達が反論しようと口を開くが、それを遮るようにバージルが口を開いた。
バージル「違う、俺達は違う」
バージルとウォースパイトが しばらく睨み合うが、潮がウォースパイトの前に出た。
潮「戦いましょう、一緒に」
ポーラ「あの、ポーラも戦いたいです~。奴隷ではなく艦娘として、本来やるべき事をしたいです~」
ウォースパイト「ポーラまで・・・」
ウォースパイトは艦娘達の顔を見渡し、次にバージルの顔を見た。バージルの眼は、どこまでも自信に溢れ、意志が強い眼をしていた。
それを見て、ウォースパイトは諦めたように溜め息を吐いて肩を落とした。
ウォースパイト「しょうがないから世界 救ってあげます・・・」
正式にウォースパイトとポーラも連れていく事が決まり、どこから どう行こうか辺りを調べてると、また唸り声が聞こえてきた。
曙「うわ・・・」
天龍「あぁ、最高だ、また あの化け物の お出ましだ」
黄色い体色の人型悪魔が現れ、バージルと艦娘達は迎撃を始める。
バージル「下がってろ、奴らに近付くな」
怪力を誇る この悪魔に捕まれば、厄介極まりない。あまり接近すると危険であるため、艦娘達は一定の距離を置きながら砲撃する。
時雨「あれは いったい何!?」
すると、他の個体とは少し違う見た目の人型悪魔が現れた。防具のような物に身を包み、手に持つ鎖の先には黄色い球体が繋がっている。
人型悪魔が鎖を振り回し始めると、球体が黄色い炎を上げながら燃える。
悪魔が鎖から手を離し、遠心力で飛ばした球体が飛んでくる。艦娘達が避けるように逃げると、着弾した球体が爆発した。
霧島「いったい どうすればいいんですか!?」
長門「兎に角 撃ち続けろ!」
逃げ回りながら四方八方に弾幕を張り、迫り来る悪魔の波が止まった。
バージル達は その隙に、ラジャンを追って移動するのだった。
階段を上がり拓けた場所に出ると、遠目に一際 大きい城のような建物が見えた。
バージル「丁度 街の中心だな」
段差を飛び下り、艦娘達は終始 驚いたような表情で辺りを見ていた。
朝潮「凄く綺麗ですね」
霧島「昔は ここも、見事な街だったんでしょうね」
ウォースパイト「静かに」
龍田「何となく、幽霊とか出そうね~」
天龍「い、言うなよ、考えないようにしてるのに・・・!」
バージル「出るのは悪魔だけだ。早く来い」
天龍「師匠のメンタルどうなってんだよぉ?無敵かよ・・・」
荒れ果てた場所を歩いてると門が出てきた。傍には門を開けるための巻き上げ機もある。
長門が巻き上げ機を動かそうとするが、どれだけ力を入れても びくともしない。
長門「クソ、引っ掛かってる!錘が無くなってる」
門の両サイドには鎖が垂れ下がり、その先には錘が ぶら下がっているのだが、片方の鎖には錘が無くなっていた。
ウォースパイト「体格は丁度 良さそうよ」
長門「ふん、笑える」
ウォースパイトの言葉に皮肉で返し、長門は壁を よじ登り、本来 錘があるはずの鎖に掴まり ぶら下がった。
長門「よし、準備いいぞ」
日向「行くぞ」
日向が巻き上げ機を動かすと、鎖の先の錘と長門が下がり、門が少しだけ開く。
そのまま留めておく事はできず、日向が手を離せば門は閉じてしまう。バージルと艦娘達は先に門を通り、巻き上げ機と鎖から手を離した日向と長門も、閉じようとする門を急いで通り抜ける。
長門「ギリギリだったな・・・」
門を抜けると、水の流れる音がする。少し奥へと進むと水路があり、水が流れていた。
バージルが先に水路に下り、艦娘達も それに続く。水路を進むと、そこには傭兵部隊が居て出会してしまった。
空は暗くなり、稲光と共に雷鳴が轟き雨が降り出す。
バージル「こんな場所で砲撃はするなよ」
狭いトンネルのような場所へ入ってしまった以上、砲撃をすると崩れて生き埋めになる可能性がある。
バージルは銃弾を避けながら1人で傭兵部隊の間を駆け抜けると、遅れて傭兵達がバタバタと倒れていく。全員 峰打ちで殴られ気絶していた。
艦娘達は水路に転がる傭兵を避けながら、バージルを追った。
バージルチームの話は次回で終わりです。
次回も宜しく お願い致します!