艦隊演習 全部やってると凄い時間が掛かっちゃうので、駆け足でやっていきます。
246話です!どうぞ!
*沖 5月25日 15:15*
Devil May Cry鎮守府と大湊警備府が行った艦隊演習の翌日、呉鎮守府とイギリス海軍の艦隊演習が行われた。
アークロイヤル「うっ・・・!」
呉艦隊の容赦のない攻撃の前に、
合同演習2日目は、呉鎮守府が2回戦へと進出した。
呉五十鈴「ま、当然の結果よね」
・・・・・・
単冠「そんな・・・!?」
アイオワ「これがアメリカのパワーよ」
更に その翌日の26日、合同演習3日目に単冠湾泊地とアメリカ海軍の艦隊演習が行われた。
単冠提督は前元帥の孫であり、大将の息子、そして佐世保提督の弟である。
そう言った血筋や お世辞を抜きにしても、単冠湾泊地には期待が集まっていた。単冠提督は真面目で器量もあり、部下である艦娘との関係も良好。
深海棲艦との戦いでも、文句の付け所がない程に優秀な戦果を残している。それもあり、もしかするとアメリカ海軍にも勝てるのではないかと考える者が多かった。
だが結果は違った。どちらも正攻法での戦いを仕掛け、正面からの力の ぶつけ合いとなった。だが単冠艦隊は力負けし、アメリカ海軍が2回戦へと進出する。
・・・・・・
*横須賀鎮守府 演習場 5月27日 19:45*
合同演習4日目、宿毛湾泊地と連合艦隊との艦隊演習が行われた。
宿毛提督は気が弱く、冷静に状況を分析して指示が出せるのか心配する者も居たが、宿毛艦隊はイタリア、オーストラリア、オランダ、スウェーデン、フランス、ロシアからなる連合艦隊に善戦した。
だが宿毛提督の優しさと、非情になれない戦法から連合艦隊に押し切られ、敗退となり連合艦隊が2回戦へと進出する。
宿毛「皆・・・ごめんね・・・ごめんね・・・!」
宿毛加賀「泣かないで、あなたも私達も、精一杯やったんだから」
・・・・・・
そして合同演習5日目の28日、佐世保鎮守府と岩川基地の艦隊演習の日を迎えた。
佐世保提督と岩川提督は、演習を始める前の挨拶で向かい合っていた。
岩川「これで やっと白黒付けれますねぇ。あんたら時代遅れの提督は必要ないって事がね」
佐世保「以前から言ってるが、上官への口の利き方に気を付けろ、
岩川「それは失礼しましたぁ、
佐世保「その大言壮語、口だけじゃない事を期待する」
2人は握手も交わさず、それぞれの簡易司令部へと戻っていく。
沖では、既に両陣営の艦隊がスタンバイし、いつでも演習を始められる状態だった。
佐世保鎮守府からは二航戦の飛龍、蒼龍を基幹とし、比叡、霧島、村雨、春雨の第2航空戦隊。
岩川基地からは長門、陸奥、鳥海、摩耶、天龍、龍田の水上打撃部隊が出る。
開始の合図で両陣営の提督が指示を出し、両艦隊が動いた。
演習場では、Devil May Cry鎮守府の赤城と鹿島、その他 数名の艦娘が、その演習を観戦していた。
どちらかが後に戦うかもしれない相手であるため、こうして観察しておくのも作戦である。
ダンテにも そう言ったが、ダンテは興味がないらしく、今日は鎮守府で昼寝している。
鹿島「提督さんや皆さんには困ったものですね」
鹿島は本当に困ってるような顔をしながら、自分の頬に手を添えて そう言った。
他の相手の戦いを見ておかない事も そうだが、予め決めておいた作戦を無視し、その場の思い付きで指示を出す。
更には艦娘も それに従う始末で、手に負えない。
鹿島としては、できるだけリスクを抑えて勝ちに行きたい。大湊警備府との演習のように、いつ負けても おかしくないギリギリの戦闘は避けたかった。
赤城「提督は昔から ああでしたから」
鹿島「資料を見て理解していたつもりですが、想像以上に扱いにくい人ですね。それよりも・・・」
鹿島は呆れたような顔になり、自分の左横に座る者達を見た。そこには愛宕、摩耶、天龍、龍田、那珂、白露、夕立、漣、秋雲が居た。
鹿島「あなた達、何やってるんですか?」
彼女達も、赤城と鹿島と同じ理由で相手の戦い方を知るために来ているのだが、ジュース片手にポップコーンを貪っていた。完全にスポーツ観戦のノリである。
愛宕「鹿島ちゃんも食べる?」
鹿島「要りません。それより真面目に観察してください。これから戦うかもしれない相手なんですよ」
天龍「分ーってる、分ーってるって。だから こうして観に来てるんだろ?」
漣「ポップコーンうまーっ!」
龍田「赤城さんも食べます~?」
赤城「勿論です!」
夕立「ちょっ、赤城さん取り過ぎっぽい!」
真面目に見るとは思えない態度に、鹿島からは溜め息しか出てこなかった。
元帥のクビも そうだが、負ければ自分達も解体されるというリスクを背負っているのに、それを心配してるとは思えない態度。
これから先、余裕を持って勝てるかも分からない。
彼女達の態度は余裕の表れなのか、何も考えていないだけなのか、鹿島には どちらとも判断し難いものだった。
そんな心配や悩みも関係なく、佐世保鎮守府と岩川基地の艦隊演習は続く。
*沖*
佐世保艦隊の二航戦、蒼龍と飛龍が発艦した艦載機が上空を飛び、岩川艦隊に襲い掛かる。岩川艦隊は対空砲火で迎撃し、向かってくる艦載機を撃ち墜としていく。
そんな中、岩川提督が佐世保提督に無線を繋いだ。
岩川『そんなの何機 飛ばそうが、俺の艦娘には通用しないんすよ!』
佐世保『一々こっちに無線を繋ぐな』
岩川提督は鼻で笑い、無線を切り替え自身の艦隊に繋いだ。
岩川『長門、あれやってやれ』
岩川長門「了解」
岩川提督からの指示を受け、岩川の長門が それを随伴艦に伝えると、岩川艦隊は陣形を崩し始めた。
陣形を崩すような要因もなく崩れた事に、佐世保提督は訝しげに目を細めたが、佐世保の飛龍は それを攻撃のチャンスと捉え、一気に畳み掛けるように攻撃に移る。
佐世保の蒼龍と飛龍の艦載機が爆撃を仕掛け、比叡、霧島、村雨、春雨が砲撃を行う。すると、陣形を崩していた岩川艦隊がバラバラに散らばる事で、その攻撃が全弾 外れた。
艦隊行動として有り得ない行動を目にし、佐世保提督は意外だったのか目を見開いた。
岩川『艦娘だからって陣形 組まなきゃいけない訳でもねぇだろうが!』
散らばった岩川艦隊は円になるように佐世保艦隊を囲み、その包囲網を縮めていく。
佐世保村雨「ちょっ、誰を狙えばいいの!?」
岩川『喧嘩ってのはなぁ、1番 偉そうな奴を潰せば終わりなんだよ!殺っちまえやコラァッ!』
岩川艦隊は佐世保艦隊を囲んだ状態で、旗艦である飛龍に集中攻撃する。回避行動を取るが、全てを躱せる訳でもなく、飛龍が被弾する。
佐世保霧島「旗艦を狙えば勝ちなのは こちらも同じです!」
佐世保飛龍「長門を狙うわよ!」
佐世保比叡「行きます!ぐわぁっ!」
岩川艦隊の旗艦である長門を狙うが、陸奥を始めとする随伴艦の攻撃に狙われ、攻撃の妨害を受けてしまう。
艦載機群も長門を狙うが、投下した爆撃と雷擊は躱され、更に岩川艦隊の対空砲火で撃ち墜とされていく。
岩川『もう あんたらの戦い方は古いんだよ。さっさと負けを認めちまえよ大佐ぁ!』
佐世保『くっ・・・!』
岩川提督の挑発に、佐世保提督の口からは忌々しそうな声が漏れるだけだった。
*横須賀鎮守府 演習場*
天龍「あんなの有りか!?」
演習場に設置されたモニターで艦隊演習を観戦していたDevil May Cry鎮守府の艦娘達も、岩川艦隊の突拍子もない行動に驚いていた。
それに反し、鹿島は残念そうに溜め息を吐いた。
赤城「モグモグ・・・そういえば、近年 着任した提督達は、鹿島さんが指導した事もあるんですよね?」
鹿島「はい。岩川基地に着任した彼は特に跳ねっ返りで、言う事を聞かないので苦労しました」
摩耶「うちの提督みたいなもんか」
秋雲「夕立は どっち応援すんの?」
夕立「元々 佐世保に居たから、佐世保鎮守府を応援するっぽい」
夕立は佐世保鎮守府から異動願を出し、それが受理されDevil May Cry鎮守府に着任した。
昔の仲間であり、そういった縁がある事から、夕立が佐世保鎮守府を応援するのは必然であった。
*沖*
佐世保『近付かせるな!』
岩川艦隊は更に包囲網を縮め、佐世保艦隊は近付かせまいと反撃を続ける。しかし、その甲斐もなく岩川艦隊の接近を許してしまった。
接近した岩川の長門と摩耶が、佐世保の蒼龍と飛龍に殴り掛かり、岩川の天龍と龍田が その手に持つ得物で、佐世保の村雨と春雨に斬り掛かり、白兵戦を仕掛けてきた。
佐世保飛龍「まさかの接近戦・・・!?」
岩川『撃つだけが能じゃねぇのさ』
佐世保『早く離れろ!』
どうにか距離を空けたいが、振り払う事もできず砲撃や爆撃もできない。あまりに距離が近いと、攻撃の余波で自分自身や味方にも被害が出てしまう。
端から見れば、佐世保艦隊が岩川艦隊にされるがままのような状態だった。
*横須賀鎮守府 演習場*
摩耶「まぁ、あれも有りだな」
天龍「ハッ、刀と矛の扱いは、俺と龍田の方が上だけどな!」
愛宕「そりゃ提督とバージルに あれだけシゴかれてればねぇ」
秋雲「んぉ、どした夕立?」
Devil May Cry鎮守府の艦娘達は大人しく、モニターに映る佐世保艦隊と岩川艦隊の戦いを観戦していたが、突然 夕立が椅子から立ち上がり、皆は どうしたのかと唖然とする。
夕立「・・・ちょっと行ってくるっぽい!」
夕立は走り出し、佐世保鎮守府の簡易司令部まで行ってしまった。これには皆も少し、面喰らったように驚いていた。
白露「ちょっと夕立!急に何なのよ・・・?」
鹿島「ふふ・・・♪敵に塩を送りに行ったのでしょう」
夕立が佐世保鎮守府の簡易司令部に着くと、大声で佐世保提督を呼んだ。
佐世保提督は元部下の夕立であると すぐに気付き、驚いた様子だった。
佐世保「お前は・・・」
夕立「何してるっぽい?」
佐世保「今は作戦行動中だ、邪魔するな」
夕立「このままじゃ負けちゃうっぽい!」
佐世保「おい誰か、夕立を向こうに行かせろ」
佐世保の白露、時雨が夕立を簡易司令部から引き離そうとするが、夕立は抵抗して尚も食い下がる。
夕立「こんなの佐世保鎮守府らしくないっぽい!提督さん 言ってたでしょ!基礎さえ しっかりしてれば敗ける事はないって!」
佐世保白露「ちょっと夕立、久々に顔 出したと思ったら」
佐世保時雨「今は邪魔しちゃダメだよ」
夕立「そんなの関係ないっぽい!本当の“型破り”を見せてやるっぽい~!」
夕立は叫びながら、佐世保の白露と時雨に引き摺られていった。
佐世保艦隊が攻撃を受けている中、佐世保提督は沈黙し、夕立の言葉を考えていた。
すると何を思ったのか、佐世保提督は岩川提督に無線を繋げた。
岩川『何か用ですかっと。負けを認める気になりました?自分達が時代遅れだって』
無線からは岩川提督の挑発的な言葉が聞こえてくるが、佐世保提督は意に介した様子もなく、極めて冷静だった。佐世保提督からすれば、今そんな事は どうでもいい。
佐世保「お前は言ったな、自分が“型破り”だと」
岩川『あぁん・・・?それが どうし━━』
佐世保「貴様は“型破り”などではない!!」
岩川『・・・・・・!?』
佐世保「“型破り”とは、基礎を極め、そこから己の能力を更に昇華させた者だけが辿り着ける境地。基礎も何もない貴様は“型破り”ではない。ただの“形無し”だ!」
岩川『っ・・・!?何を言おうが、今から逆転なんて狙える訳がねぇ!』
佐世保「本当の“型破り”というものを、今から お前に見せてやる。艦隊、B15だ!」
*沖*
佐世保比叡「了解!」
佐世保提督の指示を受け、佐世保艦隊が艤装を構える。それを見た岩川艦隊も、回避や攻撃妨害のために構えるが、佐世保艦隊が狙うのは岩川艦隊ではない。
佐世保艦隊は自分達の周辺、つまり海面に向かって砲撃と爆撃を行い、爆発で水柱が上がる。佐世保艦隊の姿は、水柱の後ろに隠れて見えなくなった。
岩川長門「それで隠れたつもりか!」
岩川艦隊は、水柱の後ろに居るであろう佐世保艦隊を狙い、出鱈目に砲撃を撃ち込む。
水柱が消え、そこに居たのはボロボロになった岩川の鳥海だった。
*横須賀鎮守府 演習場*
岩川「何が起こった!?」
岩川の鳥海が轟沈判定となりリタイアする中、岩川提督は詳しい状況が把握できず狼狽える。
佐世保艦隊が水柱に隠れた時、彼女達は岩川艦隊の包囲網を抜けるため、一点突破を試みた。そこで狙ったのは鳥海だった。
水柱から飛び出した瞬間、佐世保の比叡、霧島、村雨、春雨は、岩川の鳥海に集中砲火を浴びせ、比叡と霧島に至っては徹甲弾も使っていたため、単艦での応戦も空しく轟沈判定となった。
艦隊行動を取り陣形を組んでいれば、岩川の鳥海が集中砲火を浴びせられる事もなかっただろう。今回は岩川提督の突拍子もない作戦が、裏目に出た形となった。
*沖*
佐世保『艦隊、F5、α』
佐世保飛龍「了解!」
包囲網を突破し縦2列の複縦陣で海を駆ける佐世保艦隊は、岩川艦隊の外側を大きく旋回し、蒼龍と飛龍が艦載機を発艦する。
岩川『陣形を組み直せ!輪形陣だ!』
岩川艦隊が対空に秀でた輪形陣に隊列を組み直そうと動くが・・・
佐世保『遅い』
注意しなければならないのは、何も艦載機だけではない。隊列を組み直してる隙に、佐世保艦隊からの砲撃が襲い被弾する。
岩川『クソッ!さっきと動きが違うじゃねぇか・・・!』
佐世保『形無しが何をしようと、基礎を極めた者に敵う訳がない。一斉に畳み掛けろ!』
佐世保飛龍「行くよ、蒼龍!多聞丸!」
佐世保比叡「徹甲弾、次発 装填!撃ちます!」
調子を取り戻した佐世保艦隊から激しい攻撃が始まり、岩川艦隊も踏ん張り それに喰らい付く。
佐世保提督の文句の付け所がない的確な指示と、岩川提督の破天荒な作戦、全く戦闘スタイルが異なる両陣営の戦いは、どちらに軍配が上がるか判らない混迷を極めた。
・・・・・・
*横須賀鎮守府 演習場 5月28日 22:38*
佐世保鎮守府と岩川基地の艦隊演習は夜まで続き、両艦隊が横須賀鎮守府まで戻ってきた。
佐世保鎮守府
飛龍 中破。
蒼龍 大破。
比叡 中破。
霧島 小破。
村雨 大破。
春雨 大破。
岩川基地
長門 轟沈判定。
陸奥 小破。
鳥海 轟沈判定。
摩耶 小破。
天龍 大破。
龍田 中破。
岩川艦隊 旗艦 長門の轟沈判定により、無条件に岩川基地の敗北となり、佐世保鎮守府が2回戦へと進出を果たした。
艦隊演習が終わり、2人の提督が向き合い顔を合わせる。
岩川「今回は俺の負けだ、それは認めますよ。だが今度は、今日以上の ぶっ飛んだ作戦でリベンジさせてもらうんで、首 洗って待っててくださいよ」
佐世保「ぶっ飛ぶな。基礎をやれ、基礎を」
艦隊演習が終わった後も、両者のスタンスが変わる事はなかったが、岩川提督は自身の負けを認めつつ、佐世保鎮守府へのリベンジを誓い、この日の合同演習は後腐れもなく終わった。
観戦していたDevil May Cry鎮守府の艦娘達も、自身の鎮守府へ戻ろうと動くが、鹿島以外の全員が足を止め、ある方角を見詰める。
赤城「(今のは・・・)」
天龍「(・・・誰だ?)」
鹿島「皆さん、どうしましたー?」
皆は誰かの視線に気付いたようだが、鹿島だけは気付いていなかった。
赤城「・・・いえ、気のせいだったみたいです。帰りましょうか」
赤城達が見ていた方角の物陰では、ボロボロで小汚ない布を頭から被り、ローブのように纏う人物が隠れていた。体格からして女性と思われる。
?「流石だね、私に気付くなんて・・・」
頭から被るボロ布の陰から見える口元は、笑みを浮かべていた。
だが その笑みも すぐに消える。
?「赤城さん、皆・・・必ず私が、未来を変えてみせるから」
ボロ布を被る者は、確固たる強い意思を宿した声音で そう呟き、その場を後にするのだった。
*アメリカ・シカゴ ???*
同じ頃、シカゴの どこかにある地下、何かの研究所のような場所に、ミスター・Jこと
彼の目の前には、太平洋の無人島とルブアルハリ砂漠の古代都市からベルゼが奪った、黄金の像と真鍮の容器、そして あろう事か、シャングリラで燃え落ちたはずの巨大な琥珀が鎮座して並んでいた。
後ろからベルゼが近付いてくると、桐生 十三は誰が来たか判っているのか口を開く。
桐生「よく これだけの物を揃えられたものだ」
ベルゼ「琥珀を持ち帰るのはギリギリだったがな」
ベルゼは自嘲気味に そう答えた。
バージルが焼け落ちる命の木から離れた直後、ベルゼは辛うじて まだ残っていた琥珀を手に、ここまで持ち帰っていた。
桐生「これらを探すのが条件だったが、君の見返りに期待したいところだ」
ベルゼ「その3つはアンタの物だ」
桐生「・・・どういう事かね?」
黄金の像、琥珀、真鍮の容器、それらはベルゼが探すように桐生 十三に頼んだ物だ。それを全て譲るという行動の意味が、理解に及ばない。
ベルゼ「それらの遺物には力がある、アンタの望む力がな。それも世界を手中にできるだけの力だ」
桐生「解せんな、君に何のメリットがある?」
ベルゼ「別に、ただ その方が都合がいいってだけの話だ。上手く物にしてくれ。そうすればアンタの望む通り、艦娘も救えるし、世界に“秩序”を もたらす事だってできる」
どう考えても この取引、ベルゼに得があるとは思えず、桐生 十三は益々 理解できない。
そんな事お構いなしに、用が済んだベルゼは背中を向けて歩き出す。
桐生「どこに行く?」
ベルゼ「俺も忙しくてな、派手なパーティーの準備があるのさ。あとはアンタの好きにしな」
そう言ってベルゼは、研究所から立ち去った。
ベルゼを見送った桐生十三は、3つの遺物に向き直り、黙々と それらを見詰めるのだった。
次回も宜しく お願い致します!