今回は少し時間を戻し、Vルートの お話です。
272話です!どうぞ!
*街 6月20日 6:45*
鳳翔達と分かれてから、V、扶桑、蒼龍、古鷹、衣笠、天龍型、北上、大井、如月、文月、吹雪は静かに、聳え立つ巨大なクリフォトの根を目指して進んでいた。今は高架下の小さなトンネルを歩いてる。
そこにグリフォンが滑空してきて、V達の歩くペースに合わせながら低空飛行してくる。
グリフォン『向こうは
V「そう願いたい」
後ろから騒音がし、振り返るとトンネルの入り口が崩れて塞がった。引き返す気は毛頭ないため、大した問題ではない。
トンネルを抜けると、『レッドエンプーサ』が数体 現れた。
レッドエンプーサ━━こいつは珍種だ。血を採取し続けた結果、体内で血が結晶化してしまってる個体だ。
血の結晶は体表面まで突き出ているため、攻撃を加えるだけでボロボロと血の結晶を落とすだろう。更に運良く倒す事ができれば、得る物は大きそうだ。
問題は こいつが かなり臆病な事だ。危険が迫ると すぐ逃走してしまう。血の結晶が欲しいなら、何よりも優先して倒すべき敵だ。
グリフォン『おっと危ねぇ!注意した方がいいぜ。V、今の お前は脆い。弾みで死んじまう。逃げてもいいぜ!死ぬよりゃマシだ!』
天龍「俺達のこと忘れんなよ。こんな奴ら楽勝だ!」
V「“欲あれど動かぬ者は災いなり”・・・だ」
グリフォンからの警告にVは鼻で笑い、詩を口ずさんだ。それを聞いていた艦娘達は首を傾げていた。
北上「どういう意味?」
大井「とりあえず・・・倒せって事じゃないですか?」
吹雪「なら、皆で頑張りましょう!」
北上「吹雪は前向きだね~」
Vは左腕を水平に広げると、そこにグリフォンが止まった。
グリフォン『上等だ、詩人チャンに お嬢チャン。だが忘れんな!排除は速攻!それが最高!守りも大事だ!死にたくなけりゃな!』
衣笠「上等!衣笠さんに お任せ!」
グリフォンが真っ先にレッドエンプーサに向かっていき、艦娘達も艤装を構えて戦闘を開始する。
・・・・・・だったのだが、戦闘に入ってから少しして・・・
天龍「おい待てコラッ!逃げんなー!」
文月「当たんないよ~」
北上「・・・・・・ウザい」
レッドエンプーサが逃げ回り、艦娘達が追い回していた。
Vとグリフォン、シャドウは慣れたもので、次々とレッドエンプーサを仕留めてレッドオーブを手に入れてる。
一方 艦娘達の方は、砲撃や一太刀を入れるのも苦労していた。
終いには、レッドエンプーサを取り逃がしてしまった。
天龍「あいつら逃げやがった!腹立つー!」
蒼龍「う~ん・・・逃げるなら、無理に倒さなくてもいいんじゃない?」
グリフォン『おいおい、あの程度も仕留められないんじゃ、この先 不安だな・・・』
V「この調子では、まだ頼りにできんな」
天龍「あ゛ーー!!腹立つーー!!」
マトモに戦う事もなく逃げられ、不完全燃焼で艦娘達の欲求不満が溜まるのだった。
叫んでても仕方ないため、V達は先に進む事にする。
道はクリフォトの根に塞がれているため、建物の中を横断していく必要がある。
中に入るが、建物の中と外はクリフォトの根が絡み付いており、天龍はクリフォトルーツの時もあるので、刀を構えながら警戒して進んでいた。
ただ、ちょっと腰が引けているので、龍田以外の他の艦娘達は、天龍を見て怪訝な顔をしていた。
大井「・・・何してるの?」
天龍「気を付けろよ!こいつらウネウネ動いて襲ってくるぞ!」
そうは言うが、動く気配はない。
Vは さっさと先に進んでいくが、通路が狭く天龍の進みも遅いので、後続の艦娘は中々 前に進めない。
グリフォン『おい、急げよ!』
V「天龍、それは動く心配はない。それでは いつまでも着かんぞ」
天龍「師匠も気を付けろ!いつ動き出すか分かんねぇぞ!」
折角 教えてやってるのに、天龍が警戒を解かずVは呆れた溜め息を吐く。
そして後ろの艦娘達も、イライラし始めていた。
扶桑「あの、天龍?」
蒼龍「早く進んでー・・・」
衣笠「後ろ渋滞してるよー」
天龍「お前らも警戒しろ。襲ってくるぞ」
『早く進んで!』
天龍「警戒しろよ!」
天龍の遅延行為で ゆっくり建物を抜けて外に出ると、Vが上の方を見上げていた。その視線の先には、巨大なクリフォトの根が聳え立っていた。距離としては かなり近い。
だが そこでも、悪魔が現れた。現れたのは蝙蝠型の悪魔ピロバット。
ピロバットを見て艦娘達は艤装を構え、Vの中に戻っていたシャドウも出てくると、ピロバットに威嚇する。
扶桑「対空戦闘、開始します!」
扶桑と蒼龍が機銃を撃ち、古鷹、衣笠、天龍型、北上、大井、如月、文月、吹雪も砲撃する。
グリフォンも電撃を放ち、シャドウは棘を伸ばしてピロバットを貫いていく。
ピロバットは口から炎を吐き出してくるが、レッドエンプーサの時とは違い、艦娘達は確実にピロバットに攻撃を当て、駆逐していった。
天龍「いやー、やっぱ戦いは こうでなくっちゃな!」
マトモに戦え しかも倒せたので、レッドエンプーサの時の欲求不満は しっかりと解消された。
そこから また先に進むが、途中でクリフォトの根が道を塞いでいた。
北上「えー、進めないじゃん。他に通れそうな場所ってあったっけ?」
如月「Vー、どうするの?」
V「・・・あれが見えるか?」
Vは杖の頭でクリフォトの根を指し示すが、そこには赤い袋状の物体があった。それはクリフォトルーツの心臓部に似ているが、それに比べると些か小さい。
V「あれを壊してみろ」
如月「いいの?」
V「壊せば先へ進めるはずだ」
代表して、如月が担当する事にした。
如月は砲撃するが、赤い袋状の物体は壊れない。ならばと、2発、3発と砲撃する。砲撃を続けていると、赤い袋状の物体が破裂して潰れた。
同時にクリフォトの根が白く枯れ、ボロボロと崩れて通れるようになった。
V「今後 似たような物があれば、同じようにしてみるといい」
如月「えぇ、分かったわ」
*倉庫街*
道を塞ぐクリフォトの根が無くなり、V達は そこを通り、出た場所は倉庫街だった。
川が氾濫したのか、海の防波堤が崩れて海水が流れ込んできたのか、倉庫街の海寄りの場所は洪水により、殆んど沈んでいた。
だがV達が行こうとしてるのは、海側とは反対方向だ。進む上では何の問題もない。
だが何1つ問題がない訳ではない。そこでも やはり、有象無象の悪魔が現れた。
Vが片腕を上げて指を弾くと、Vの髪から黒い粒子が浮かび上がり、髪の色が黒から銀に変わる。
空から何かが落下し、砂埃の中からナイトメアが現れた。
古鷹「ここでナイトメアを出しちゃうんですか?」
現れた悪魔は、エンプーサやピロバット。普通に戦っても問題なく倒せる相手であるため、艦娘達はナイトメアを出すのは過剰ではないかと思っていた。
しかし、Vにも理由があった。この先も天龍の遅延行為があると考えれば、いつまでもR・ネロの所に辿り着けない。
時間の短縮は無理でも、本来 掛かるであろう時間での帳尻は合わせたい。
進むペースが遅いなら、せめて戦闘時間だけは短くしようと思い、だからVは、ナイトメアの火力で悪魔を一掃しようと考えていた。
3体の悪夢が揃い、それぞれが思い思い暴れ回る。グリフォンが電撃を放ち、光が瞬く。
シャドウが影となり、黒い塊が刃や棘で悪魔を蹴散らしていく。
ナイトメアがレーザーを出し、悪魔を吹き飛ばす。
衣笠「えっと・・・これ、私達も手伝った方がいいのかな?」
扶桑「任せっきりも良くないでしょう。私達も戦いましょう」
艦娘達は艤装を展開し、見てるだけではなく、自分達も戦闘に参加しようとしたが、Vに呼び止められた。
V「邪魔だけはするなよ」
『が、頑張りま~す・・・』
自信がないのか、“任せろ”とは言えない艦娘達。やっぱり先が不安だ・・・。
殆んどの悪魔は、Vと3体の悪夢の働きで駆逐し、V達は更に先へと進む。
倉庫街の水没した場所では、コナーと行動を共にする艦娘達が手を振り呼んでいたが、V達は気付く事はなかった。
進みはしたが、その先は行き止まりだった。クリフォトの根が道を塞いでいるのだが、赤い袋状の物体なども無いため、根を枯らして進む事もできない。
蒼龍「えー、ちょっと あれ何・・・?」
行き止まりではあったが、そこには これまで見慣れない物があった。クリフォトの根に見えるが、他のに比べ細く小さく、切断面から黄色い液体を垂れ流している。
Vが そこに近付き、切断面に腕を突っ込むと何かの鳴き声がする。よく分からない場所に腕を突っ込むVを見ながら、艦娘達は あまり見たくない光景だったのか、総じて顔を しかめている。
抵抗されてるのかスッと引っ張り出す事はできなかったが、Vは切断面の中に居る『ニーズヘッグベビー』を引っ張り出す事に成功する。
ニーズヘッグベビー━━一部の弱体化した魔界樹に寄生し、内部組織を冒す寄生生物。『ニーズヘッグ』の幼体。
その侵食スピードは驚異的で、根の洞状の柔弱部位から瞬時に組織を崩壊させる。
ニーズヘッグベビーは肺のような見た目で幾つも棘があり、ブヨブヨと動くので艦娘達は顔色が真っ青になる。
更に艦娘達にとっては許容できない事が起きた。Vが、ニーズヘッグベビーを懐に仕舞ったのだ。それを見た艦娘達は、声なき悲鳴を上げるのだった。
V「行くぞ」
Vは道を塞ぐクリフォトの根の横にある建物に入ろうとするが、艦娘達はVのショッキングな行動のせいで、何も言葉を発する事ができなかった。
Vが建物に入る前に、クリフォトの根の触手が地面から生えて襲ってきた。それを見て、艦娘達は我に返る。
天龍「ほら!あれ!触手!動いてるだろ!襲ってきたー!」
『ぎゃあああああ!!!?』
天龍は、自分が言ってた事は真実だと必死に訴えるが、龍田以外の艦娘達は触手を見て悲鳴を上げ、それ処ではなかった。
触手だけでなく、更にヘルアンテノラ、ピロバットも現れ襲ってくる。
この状況下で、落ち着いて対処できてたのはVと龍田、グリフォン、シャドウだけだった。
・・・・・・
次々と現れる悪魔を倒しながら進むV達は、また行き止まりに行き着いた。そこでも、クリフォトの根が道を塞いでいる。
だが、そのクリフォトの根の幹には亀裂があり、そこから黄色い液体を垂れ流している。
Vは先程のニーズヘッグベビーを懐から取り出すと、亀裂に向けて差し出す。するとニーズヘッグベビーが、棘を伸ばしてクリフォトの根に突き刺し、そのまま亀裂の中に入り込んでいった。
少しすると、亀裂部分からクリフォトの根が緑色に変色し、Vが杖で小突くと、緑色の液体を飛び散らせながら崩壊した。
蒼龍「これさぁ、私達だけだったら絶対 進めなかったね・・・」
如月「悪魔 嫌い!魔界 嫌い!」
艦娘達が嫌がる事は、Vが全部してくれるので大助かりだ。
V「次は お前達にやってもらおう」
『・・・・・・え?』
冗談なのか本気なのか、どちらとも言えない顔でVは予告した。艦娘達は嫌過ぎて、脳がVの言葉を理解するのを拒絶し、艦娘達は しばらく呆然としていた。
グリフォン『おい、復活しろ!置いてくぞ!』
その後も悪魔が現れ、倒しながら道なりに進んでいると、V達は倉庫街を抜け、普通の街の中へと出るのだった。
*商店街*
V達が目指してる場所には、人が居なくなり賑わいがなくなった商店街が残っていた。
その商店街の付近に、大人数の艦娘と人間が、商店街の入り口を見詰めていた。どうやら商店街を通り抜けたいようだが、入れない理由があるのか困った様子で立ち往生している。
そこに居たのはDevil May Cry鎮守府の長門型、翔鶴、飛鷹型、摩耶、鳥海、川内型、白露、時雨、村雨、夕立、朝潮、大潮、満潮、荒潮、霰、霞、陽炎、不知火、黒潮、雪風、磯風、秋雲、佐世保提督と岩川提督、その2人の部下である艦娘、保護した民間人だった。
岩川「んで、ここまで来たはいいっすけど、ここから どうするんすか?」
佐世保「先に進むには ここしかないが・・・引き返そうにも怪我人には厳しいだろうな・・・」
岩川「だから どうするのか聞いてんですよ、上官様」
川内「私達も戦おうにも、弾切れだしね・・・」
長門「だが こうして突っ立ってるだけでは、また悪魔に見付かるぞ」
彼女達は安全そうな場所を探して移動を続けていたのだが、先へ進むための道が この商店街に入る道だけだった。
しかし その奥には聳え立つ巨大なクリフォトの根があり、偵察して判った事だが、そこには妙な悪魔が立ち塞がっており、クリフォトの根も道を塞いでいた。
別の道を探そうにも怪我人が居て、長くは歩かせられない。
艦娘達も損傷が少ない者は居るが、移動の最中は常に悪魔に出会し戦闘になったため、全員が弾切れを起こしていた。
すると後ろから、巨大なクリフォトの根を目指すV達が歩いてきた。
蒼龍「あれ?翔鶴じゃん!」
翔鶴「蒼龍先輩!?」
飛鷹「グリフォン!あんた今まで どこ行ってたのよ!?」
グリフォン『ちょっと子守りに忙しくて』
時雨「シャドウ、会いたかったよ!」
Devil May Cry鎮守府の艦娘達は、思わぬ再会に お互いを抱き締め合い、再会を喜び合った。
V達は情報交換し、目的地に悪魔が待ち構えてる事を知る。
グリフォン『おい、電話 掛けちゃいな』
Vと行動を共にしていた艦娘達も、資材の補給はしておきたい。悪魔と戦うなら尚更だ。
扶桑が代表し、ニコのバンに電話を掛ける。
扶桑「もしもし、ニコさん?来てください。場所は━━」
ニコ『ヘイヘイ、見えてるよ。そこに居な』
電話を切ると、鳳翔と大淀、香取、ニコの悲鳴が聞こえてくる。しかも悲鳴がするのは、上の方からだった。
直後、線路が断たれた鉄橋からニコが運転するバンが飛び出す。何で そんな所を走ってるんだ?
鳥海「危ない!」
鳥海が叫んだように、このままでは勢いのまま宙に飛び出したバンは、地上ではなく近くの建物の壁に突っ込んでしまう。中に居る4人も無事では済まないかもしれない。
Vは手近な物を踏み台にジャンプすると、グリフォンに掴まりバンの上に躍り出る。
更にVを踏み台にしたシャドウが飛び出し、バンの屋根を蹴って地上に叩き落とす。バンは横転する事もなく、ドリフトしながら止まった。
バンの とんでもない登場に、Devil May Cry鎮守府の艦娘以外は唖然としていた。
岩川「・・・・・・何だ ありゃ?」
朝潮「えっと・・・私達の仲間なんです」
ニコ「悪い、助かったぞ」
大淀「ニコさん!?安全運転してくださいよ!」
Devil May Cry鎮守府の艦娘で、Vと行動を共にしていた艦娘は資材の補給をする。
佐世保提督と岩川提督と行動を共にしていた艦娘は、補給と一緒に時空神像でバイタルスターを錬成し、傷を癒した。
吹雪「あれ?鹿島さんは どうしたんですか?」
香取「鹿島なら、コナーさんのスポーツカー転がして遊んでるわ」
摩耶「スポーツカー!?何だよ、あいつだけ楽しみやがって!」
すると、佐世保提督と岩川提督は、自分達の艦娘にも分けてくれと頼んできた。一緒に戦うつもりらしい。
天龍「悪いけど それは無理」
岩川「あ゛?何でだよ?」
佐世保「理由は?」
大淀「資材もレッドオーブも、私達が使う分しか限りがありません。皆さんの分は無いんです」
岩川「んだよ それ・・・」
香取「装甲バスに こちらの座標は伝えてあります。到着したら それに乗って、脱出してください」
佐世保「分かった」
香取「あと、1つ お願いがあります」
香取は佐世保提督と岩川提督に、脱出後に艦娘の入渠が終わり次第、他の鎮守府の艦娘と一緒に横須賀鎮守府に向かうよう頼んだ。
V「補給は終わったか?行くぞ」
佐世保提督達の護衛は長門達に任せ、V達は商店街の中へと入っていく。
ニコ「そろそろコナー達の方からも連絡が来そうだ。私達も もう行くからな?」
Vと艦娘達、コナーは二手に分かれている。そのため、ニコはバンを走らせ あちこちに赴かなければならなかった。
・・・・・・
商店街の奥へと進むと、クリフォトの根の巨大な幹があり、そこから蛇のような触手が伸びてきた。触手は口を開きながら迫り、Vはジャンプして避けた。
すると幹から、本体が現れた。その悪魔は『ニーズヘッグ』。
ニーズヘッグ━━この個体はクリフォトに寄生するタイプの悪魔だ。クリフォトと同化し、クリフォトが集めた養分を掠め取って生きている。
人型の部分が本体で、他の触手状の器官は身を守るための物だ。
普段はクリフォトの中に身を隠しているようだから、倒すには どうにか引き摺り出すしかない。
因みに、知能は極めて低い。
ニーズヘッグ『避けたな!避けやがったな!』
グリフォン『うへぇ、ニーズヘッグか。気持ちわりぃ・・・』
ニーズヘッグ『何だ?オレを知ってる?』
衣笠「こいつ何なの・・・?」
グリフォン『あいつはバカだ、放っておけばいい。クリフォトに寄生する虫けらさ』
グリフォンが簡単にニーズヘッグの紹介をするが、それを聞いていたニーズヘッグは、怒っていた。
ニーズヘッグ『悪口 言ったな!』
天龍「お~い、怒らせてんじゃねぇよ・・・」
グリフォン『ヤッベ・・・またオレやっちゃった・・・?聞こえちゃってたのネ!!』
北上「グリフォン!?」
グリフォンを狙い、ニーズヘッグが触手を伸ばす。他の者には被害はなかったが、グリフォンは飛んで逃げた。
グリフォンの無事を確認したVと艦娘達は、ニーズヘッグに向き直る。
ニーズヘッグ『ブチ殺してやる!』
V「それはムリだ。“空は鳥、海は魚のためにある如く、下劣なる者には軽蔑を”」
Vが杖の尖端を向けて言い放つと、艦娘達も艤装を構える。V達は、ニーズヘッグの駆除を開始する。
V達が相手しなければならないのは、蛇のような3本の触手と、もう1本の触手の先に付いたニーズヘッグの本体。
艦娘達が手分けしながら、3本の蛇のような触手の頭を狙い砲撃する。
そして戻ってきたグリフォンが、ニーズヘッグ本体に電撃を飛ばす。
攻撃を加えてると、艦娘達が相手する1本の触手の頭が白くなり、力なく地に落ちる。
そこを狙いVが接近すると、杖の尖端で刺し貫く。痛みからか、白くなった触手は引っ込みクリフォトの中に隠れた。
北上「手分けすりゃ、数なんて関係ないね!」
グリフォン『その調子だ、頑張りな!』
ニーズヘッグ本体までクリフォトの中に逃げてしまい、標的を見失ったグリフォンは蛇のような触手に電撃を浴びせる。艦娘達の砲撃もあり弱っていたのか、2本目の触手も白くなる。
透かさずVが杖で刺すと、2本目の触手も引っ込みクリフォトの中に隠れた。
衣笠「あと1本!」
3本目の触手に攻撃を加えてると、ニーズヘッグ本体が出てきて下りてきた。
だが先程とは入れ替わるように、艦娘達がニーズヘッグ本体に砲撃を浴びせ、グリフォンが触手に電撃を喰らわす。触手の頭が白くなるのと、ニーズヘッグ本体が気絶するのは同時だった。
Vが触手を刺し引っ込ませ、地上でグッタリするニーズヘッグ本体には、天龍型とシャドウが接近戦で斬り刻んでいく。
ニーズヘッグ『ゆ、ゆ、ゆ・・・許さねぇ!!』
気絶から戻り怒り狂うニーズヘッグが、剣となってる両腕を広げながら突進してきた。それにより衣笠、天龍型、大井、如月が吹き飛ぶ。
更に3本の触手も復活し、クリフォトの中から出てきた。
蒼龍「このタイミングで!?」
吹き飛ばされなかった艦娘が主砲と副砲、機銃を撃つが、ニーズヘッグは降下しながら両腕の剣を叩き付けてきた。直撃は免れたが、その衝撃にVと まだ立っていた艦娘が吹き飛ばされる。
グリフォンは諸にダメージを受け、コアが剥き出しになり動けなくなる。
起き上がったVは舌打ちし、ナイトメアを呼び出す。空からナイトメアが降ってきた。
ナイトメアはニーズヘッグ本体を殴り、レーザーで触手も纏めてダメージを与える。
艦娘達も起き上がり、蒼龍が艦載機を発艦する。
上空から艦爆が爆撃を行うが、クリフォトに阻まれニーズヘッグ本体にダメージが通らない。
蒼龍「あれ邪魔なんだけど!」
天龍「もう1度 手分けするぞ!」
ニーズヘッグと触手が暴れ回る中、艦娘達は手分けして触手の対処に当たる。
更に、コアの状態だったグリフォンが復活する。
グリフォン『ハハーッ!』
ニーズヘッグに対し総攻撃を仕掛け、触手の1本が白くなる。
杖で貫き引っ込ませると、ニーズヘッグ本体まで引っ込んでしまった。
如月「もう、またなの!?」
文月「早く終わって~!」
残っていた触手に攻撃を続けていると、引っ込んでいた触手が復活した。
吹雪「当たってー!」
だが それと入れ替わるように、別の触手が白くなった。Vは それを見逃さず、杖で刺し貫く。
触手の動きが激しくなったタイミングで、活動限界が来たのか、ナイトメアは地面に溶けるようにして消えた。
大井「どこ行くのよ!?戻ってきなさいよデカいの!」
グリフォン『オラァー!引っ込めー!』
復活したばかりの触手にグリフォンとシャドウが集中攻撃を浴びせ、触手の頭が白くなる。
V「地獄に堕ちろ」
触手を引っ込ませ、入れ替わるようにニーズヘッグ本体が出てきた。
だが艦娘達の攻撃で、立て続けに最後の触手も白くなると、ニーズヘッグが気絶した。
触手を全て引っ込ませ、動かないニーズヘッグに徹底的にダメージを与える。
だがニーズヘッグが気絶から復活し、両腕の剣を叩き付けてくる。
扶桑「ぐっ・・・何て しぶとい・・・!」
ニーズヘッグが突進してくるが、Vはジャンプしてグリフォンに掴まると、宙を滑空しながら突進を避ける。
艦娘達も横に走り、ギリギリで突進から逃げた。
だが3本の触手が復活し、触手が暴れる事で艦娘達が吹き飛ばされてしまう。
ニーズヘッグが再び両腕の剣を叩き付け、Vまでもが吹き飛ばされる。
衣笠「これ、終わんない・・・」
吹雪「こんな相手、倒せるんですか!?」
V「倒せる。奴の動きを止めるまで、攻撃し続けるんだ」
天龍「ったく、簡単に言ってくれるよな!」
天龍は1人で駆け出し、触手を避けながらニーズヘッグに向かっていく。
天龍に気を取られてる隙に、艦娘達とグリフォン、シャドウは触手に攻撃を与えていく。
天龍はジャンプし、低い位置に居るニーズヘッグ本体に斬り掛かる。何度か斬り付けると、ニーズヘッグがクリフォトの中に隠れる。
V「(もう少しのはずだが・・・)」
触手の復活は早いが、ニーズヘッグがクリフォトに逃げるペースも早くなっている。それは、ニーズヘッグが そろそろ限界だからかもしれない。
もう慣れた相手である触手に攻撃を加え引っ込ませると、白く変色したニーズヘッグ本体が出てきた。
Vはニーズヘッグの顔の位置まで飛び上がり、こめかみ辺りに杖を刺す。杖の尖端は突き抜け、反対側まで貫いていた。
その状態でニーズヘッグが もがいて暴れるが、Vは自ら杖を引き抜き、今度は正面からニーズヘッグの顔面に突き刺した。貫通して後ろのクリフォトにも刺さり、ニーズヘッグは磔にされる。
着地したVが手を掲げると、ニーズヘッグに刺さる杖が消え、Vの手に一瞬で現れた。杖が消えた事で、磔にされていたニーズヘッグが落ちてくる。
触手も力なくグッタリし、そのままニーズヘッグが消滅すると、聳え立つ巨大なクリフォトの根もボロボロと崩壊した。
だがクリフォトの根が崩壊した事で、その後ろに居た巨大な悪魔が姿を現した。
そこに、佐世保提督達と一緒に居たはずの長門達が来た。
長門「無事か!?」
古鷹「他の人達は どうしたんですか?」
翔鶴「装甲バスが来て、安全な場所まで護送してもらったわ」
陸奥「それより、あのバカデカい悪魔は何なの・・・!?」
神通「何て大きさ・・・」
陽炎「あんなの倒せるの!?」
グリフォン『あー・・・あれは ちょっと、その・・・ヤバイか?』
とてつもない巨体を持つ悪魔に、艦娘達もグリフォンも言葉を詰まらせる。
そんな中、Vは興味がないかのように踵を返し、来た道を引き返そうとする。
グリフォン『おいおい待て待て待て!マジで逃げんの?それカッコ悪くね?』
V「無理だ、俺達に勝てる相手じゃない」
Vは冷静に分析し、撤退する事を選んだ。
だが その判断は正しかった。巨大な悪魔が、V達に向かって無数の光弾を発射してきたのだ。
白露「うわぁああああ!?」
霞「何なのよ あの悪魔!」
グリフォン『うわっ!?マジ ヤベー!早く ずらかろうぜ!おわぁああああ!?』
『きゃあああああ!!』
V達は走って逃げたが、地面が陥没して奈落へと消えていき、悲鳴も聞こえなくなった。
次回も宜しく お願い致します!