Devil May Cry鎮守府   作:しゅんしゅん@よし

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今回はVルートの続きになります。

273話です!どうぞ!


Mission273 エンプーサクイーン~女王の凶刃~

V、扶桑、蒼龍、古鷹、衣笠、天龍型、北上、大井、如月、文月、吹雪は、魔界化した街を進み、長門型、翔鶴、飛鷹型、摩耶、鳥海、川内型、白露、時雨、村雨、夕立、朝潮、大潮、満潮、荒潮、霰、霞、陽炎、不知火、黒潮、雪風、磯風、秋雲、佐世保提督と岩川提督、2人の部下である艦娘、民間人と合流する。

彼らから商店街に悪魔が居て先に進めないと聞かされ、V達は奥で待ち構えていた悪魔、クリフォトに寄生するニーズヘッグの駆除に成功する。

佐世保提督達を装甲バスに乗せた長門達が遅れて合流するが、巨大な悪魔の襲撃に遭い道が陥没、Vと艦娘達は奈落へと落ちるのだった。

 

 

*下水道 6月20日 7:35*

 

下水道へと落ちたV達は、怪我をする事もなく無事だった。

自分達が落ちてきた穴からは日の光が入ってきており、上を見上げると、自分達に光弾を撃ってきた巨大な悪魔が丁度 真上を通り過ぎていった。

 

黒潮「危ないとこやったねぇ」

 

グリフォン『ツイてたな!ポーカーでもする?

 

飛鷹「する訳ないでしょ」

 

艦娘達は下水道の中を見て、顔を険しくさせる。地下である下水道にまで、クリフォトの根が張り巡らされていた。

 

満潮「ここ下水道よね?」

 

秋雲「臭い・・・」

 

天龍「クリフォトの根だらけじゃねぇか」

 

グリフォン『そりゃ そうさ。だって地下だもん

 

V「ゴミ掃除が楽になった」

 

グリフォン『箒は無いけどな

 

V「フッ・・・」

 

V達は下水道を進む。

地下だろうが何だろうが、そこにクリフォトと悪魔が居るなら、排除するだけだ。気付かず放置してるよりはマシだろう。

探照灯で照らしながら下水道を進んでると、赤い結界に道を阻まれる。

そこでも やはり、悪魔が現れた。現れたのはヘルカイナ数体。

Vと艦娘達は、狭い下水道で戦闘を余儀なくされた。

 

 

*街*

 

街では血を流し傷だらけの、(たける)と海軍捜査部の女性捜査官が走って逃げていた。

健と女性捜査官は、中将と鹿屋提督を連行するのに一緒に横須賀鎮守府を出発したはずだが、街に取り残されていた。

中将と鹿屋提督を移送中、魔界化に巻き込まれた。

一緒だった他の捜査官は、クリフォトの養分にされたか悪魔に殺され、中将と鹿屋提督も最終的に どうなったかは分からない。

健と女性捜査官は どうにか生き延び、2人で ずっと逃げていたのだ。

2人は物陰に隠れ、健が少しだけ顔を出し、悪魔が追ってこない事を確認すると、安堵の息を吐くのだった。

 

捜査官「いったい、何が起きてるっていうのよ?」

 

健「分からないけど、ヤバいってのは分かる」

 

捜査官「銃は使える?私の予備を渡しておくわ」

 

女性捜査官は健に銃を押し付けてくるが、兵士でも何でもない健は それを拒絶する。

 

健「ちょ、ちょっと待ってよ!前に使った事あるけど、あの時は がむしゃらで頭 真っ白だったし━━」

 

捜査官「さっ、行くわよ」

 

健「聞いてないよね。誰も僕の話 聞いてくれない」

 

1ヶ所に留まるのも危険と判断し、女性捜査官は怪我をしながらも すぐに移動する。

健も慣れない銃を手に、ブツブツ愚痴を溢しながら付いていくのだった。

 

 

*工場*

 

V達は結界や悪魔、クリフォトの根に道を阻まれながらも進んでいると、下水道の壁に穴が出来ていた。そこに入り上に上がっていくと、どこかの工場の中に出た。

工場の中も、クリフォトの根が張り巡らされている。

 

磯風「これでは通れないな」

 

グリフォン『上だ。下が通れないなら上に行けってな

 

V、戦艦、重巡、軽巡の艦娘が、どうにか進めないかと積み上げられた資材の上に登る。すると、クリフォトの根にある赤い袋状の物体があった。

 

長門「あれは何だ?」

 

天龍「潰すとクリフォトの根が消える。下の方も通れるようになるんじゃないか?」

 

摩耶「だったら、あたしにやらせろよ」

 

摩耶が艤装を展開し砲撃しようとしたが、工場の屋根を突き破ってクレーンのアームが襲い掛かってきた。

 

摩耶「うわぁあああ!!何だぁ!?」

 

長門「早く撃て!」

 

クレーンアームの妨害を受けながらも、摩耶は砲撃して赤い袋状の物体を破壊する。クレーンアームは上がって姿を消し、クリフォトの根も白く枯れ、ボロボロと崩れた。

すると、下で待ってた艦娘達の声がする。

 

大潮「クリフォトの根が無くなりましたよ!」

 

雪風「通れるようになりました!」

 

北上「さっきの何?」

 

摩耶「知らねぇよ!こっちが聞きてぇよ!」

 

一先ず工場の奥に進めるようにはなったので、Vと艦娘達は探索を続ける。

だが途中で、またしても赤い結界に囲まれた。

悪魔も現れ、エンプーサ、ヘルアンテノラ、ピロバットが襲い掛かる。

それだけでなく、また屋根を突き破ってクレーンアームが入り込んできた。

どうやら このクレーンアーム、誤作動や偶然で出てきた訳ではないようだ。その動きは明らかに、V達を狙っている。

艦娘達が数の多い悪魔を相手にし、グリフォンとシャドウが援護でクレーンアームに攻撃を加えていく。

ヘルアンテノラが両手に持つ大鉈を振り回し、突撃して艦娘が斬り飛ばされるという危ない場面もあったが、どうにか現れた悪魔は撃退し、クレーンアームもグリフォンとシャドウの働きで工場の外に出ていった。

 

白露「誰?クレーンで嫌がらせしてくるの」

 

龍田「動かしてるのは人じゃないと思うけどね~」

 

人間はクリフォトの養分にされたか、街から逃げたはずだ。

残っていた人間が居るとしても、わざわざクレーンを動かしてV達を狙う理由はないはずだ。

そうなると・・・。

 

霞「じゃあ何?悪魔が動かしてるってわけ?」

 

秋雲「もっと安全なクレーンゲームしてほしいわ・・・」

 

 

・・・・・・

 

その後も現れる悪魔、クリフォトの根、クレーンのアームを撃退しながら、工場の奥へと辿り着いた。

そこでは2体のエンプーサが、床の血溜まりから血を採取していた。

 

不知火「まだ居るようですね」

 

天龍「速攻で片付けるさ」

 

エンプーサ2体を排除しようと動くが、その足は止まった。更に奥から、エンプーサの4、5倍の大きさがある、エンプーサに似た悪魔が出てきたのだ。

その悪魔は跳躍し、着地しながらエンプーサ2体を弾き飛ばす。その衝撃で死んだのか、エンプーサは動かなくなった。

エンプーサ2体を排除した悪魔は、自分が血溜まりの血を採取し始めた。

『エンプーサクイーン』━━働き蟻のような存在が居るなら、女王蟻が居たって おかしくはない。だとすれば、巨大さから頑強さから、この個体こそが女王と呼ぶべき存在だと考えられる。

戦闘能力は極めて高い。周囲の同胞すら巻き込んで敵に攻撃する様は、まさしく無慈悲な女王だ。

また、血を吸う事で力を増幅させる例もあるようだ。その際、体表が赤く変色する。注意深く観察する必要がある。

 

如月「あ~無理、あー無理・・・」

 

グリフォン『言ってる場合じゃねぇ、構えろ!来るぞ!

 

如月が声を震わせ嫌悪感を露にしてると、その声に反応してエンプーサクイーンが顔を上げ、襲い掛かってきた。鎌のような両手を振りながら、斬り掛かってくる。

V達はバラけて躱し、エンプーサクイーンと距離を取りながら攻撃を仕掛ける。艦娘達は砲撃し、グリフォンが電撃を飛ばし、シャドウが刃となる。

 

陸奥「何こいつ親玉?」

 

グリフォン『言っとくが、こいつは上級悪魔じゃないからな

 

那珂「この大きさで!?」

 

川内「何でもいいけどねっ!」

 

攻撃を与えるが、エンプーサクイーンは それを気にした様子もなく、両腕の鎌を同時に振り下ろしてくる。Vは床を転がり避けると、エンプーサクイーンの両腕が床に刺さる。抜けないのか、エンプーサクイーンの動きが止まった。

それをチャンスと見た艦娘達は、遠慮なく ありったけの砲撃を喰らわせる。

Vの髪が銀髪に戻り、床からナイトメアが現れる。

ナイトメアは目からレーザーを発射し、時間差で起きた爆発にエンプーサクイーンが巻き込まれる。

それでもエンプーサクイーンは、両腕の鎌を振って暴れ回る。

エンプーサクイーンが跳躍し、同時に鎌を振り下ろす。

 

如月「飛んでこないでよバカ!」

 

危うく鎌の餌食になりそうになったが、如月は一目散に走り逃げる。

 

長門「脇がガラ空きだ!」

 

真横から戦艦の砲撃を喰らい、エンプーサクイーンが真横に吹っ飛びグッタリする。

そこをVが狙い、エンプーサクイーンの臀部の付け根に杖を刺す。そのまま力任せに引っ張ると、臀部が千切れてエンプーサクイーンが消滅した。

 

秋雲「何かさぁ、今回 見た目エグい悪魔 多くない?」

 

V「魔界化の影響もあるだろう」

 

本来、人間界と魔界とを繋ぐ自然発生した入り口は、小さな穴ぐらいしか開かない。悪魔自身が通れるような大きさではないため、普段は依り代を使って人間界で活動する。

だが今は魔界化の影響で、悪魔自身が本来の姿で人間界に来る事ができる。艦娘達が見た事がない悪魔が居るのも無理はない。

工場の奥には出口は無かったが、赤い袋状の物体を付けたクリフォトの根がある。

袋状の物体を破壊してクリフォトの根を排除すると、床に大きな穴があった。きっと、排除した根が出てきた場所だったのだろう。

そこに入ると、また下水道だった。

 

 

*下水道*

 

蒼龍「はいはいはい、また下水道ね。いいわよ!どうせ私達 空母は艦載機 使えない役立たずよ!」

 

隼鷹「蒼龍は まだいいじゃん、機銃 積んでんだから。私ら艦載機ガン積みだから、他の装備 使えないからね?」

 

翔鶴と飛鷹型は、最大まで艦載機を載せ、他の装備まで積めなかった。下水道を通るとなると艦載機は使えず、逃げるか見てるしかできなかった。

 

霰「・・・援護は・・・任せて」

 

潮「が、頑張ります」

 

 

・・・・・・

 

下水道を進み続けていると、何やら少しだけ広い場所に出た。

前後が赤い結界に塞がれ、床から血が湧き出て悪魔が出現する。現れたのはヘルアンテノラが数体と、エンプーサクイーン。

 

摩耶「またデカいのかよ!」

 

艦娘達が砲撃し、グリフォンが電撃を飛ばし、シャドウが刃となり悪魔を斬るが、起き上がったヘルアンテノラはダメージを無視して突っ込んできて、エンプーサクイーンは少しだけ広いだけの場所で暴れ回るせいで、少し苦戦を強いられる。

だが それは、やがて連携を歪にさせ、被弾回数も増えていく事になる。

グリフォンとシャドウはダメージを受け過ぎ、コアが剥き出しになり動けなくなる。

更にマズい事態が起きた。蒼龍がエンプーサクイーンの腕で斬り飛ばされ、倒れて動かなくなってしまった。

 

蒼龍「(あれ・・・?これ、私の血・・・?提督と赤城さんの色だ・・・赤いなぁ・・・)」

 

長門「蒼龍、しっかりしろ!蒼龍!?」

 

隙を見て長門が駆け寄るが、蒼龍は目を開けたまま何の反応もない。身体も どんどん冷たくなってる。

 

長門「誰か!ゴールドオーブは持ってないのか?!」

 

翔鶴「あります!さっき拾いました!」

 

蒼龍にゴールドオーブを届けるために翔鶴が走るが、不運な事に翔鶴が躓き転んでしまった。

翔鶴に影が重なり、翔鶴が振り返ると、エンプーサクイーンが見下ろしていた。

背中から鎌を突き立てられ、翔鶴は短い悲鳴を上げて動かなくなってしまった。

 

雪風「翔鶴さぁあああん!!」

 

天龍「選りにも選って、戦えない奴 狙ってんじゃねぇよ!」

 

天龍型が左右から、エンプーサクイーンの脇腹に刀と矛を突き刺す。

それでもエンプーサクイーンは暴れ、刀と矛が抜けてないので天龍型が振り回される。

早く蒼龍と翔鶴にゴールドオーブを使わないと、魂を呼び戻せなくなる。

 

時雨「V、ナイトメア出して!このままじゃ全滅する!」

 

V「(仕方ないか・・・)」

 

Vの髪が銀髪になり、ナイトメアを呼び出す。だが、ナイトメアが現れない。

そう思ったが、突如 空間に裂け目が現れ、2つの黒く大きな手が出てくる。黒い手は裂け目を拡げ、中からナイトメアが出てきた。

ナイトメアがエンプーサクイーンを殴り、怯んだ隙にレーザーで焼き払う。

グリフォンとシャドウも復活し、すぐに戦闘に戻る。

エンプーサクイーンにはVがトドメを刺し、ヘルアンテノラは残っていた艦娘で倒した。

 

 

・・・・・・

 

それから少し時間が経ったが、V達は まだ同じ場所に居た。

蒼龍と翔鶴は、拾っていたゴールドオーブを使ってもらい復活していたが、体育座りして膝に顔を埋めていた。どうやら、1度 死んでしまったのがトラウマになってしまったらしい。

 

翔鶴「大きい悪魔 怖い・・・」

 

蒼龍「川の向こうから飛龍が呼んでた・・・」

 

注)飛龍は生きてます。

 

「「ママァ~!!」」

 

鳥海「(幼児返りしてる・・・)」

 

陸奥「ほら、ここに居ても解決しないし、行きましょ?」

 

神通「ここに居たら また、悪魔に見付かります」

 

蒼龍「どうせ進んでも悪魔に襲われるなら、ここに居る!」

 

吹雪「翔鶴さん、行きましょう」

 

翔鶴「嫌!動きたくない!」

 

陸奥「これ駄目ね」

 

大潮「諦めるの早くないですか!?」

 

泣きながら梃子でも動こうとしない蒼龍と翔鶴に困り果てていると、長門が任せろと2人の前に出る。

 

長門「ほ~ら、長門ママでちゅよ~。一緒に行きまちょうね~」

 

「「・・・・・・こんなママ嫌っ!」」

 

長門「私の何が不満なんだ?!」

 

摩耶「そういうとこだよ」

 

Vは溜め息を吐くと、影となったシャドウに乗り、滑るように先に行ってしまった。

これ以上 艦娘達の足止めに付き合っていられない。全てが終わるまでのタイムリミットに、余裕はないのだから。

Vが先に行ってしまった事で、飛鷹型が無理矢理 蒼龍と翔鶴を背中に背負い、艦娘達は慌ててVを追い掛けるのだった。

 

 

*街*

 

少し進むと、地上に出た。

そこは随分と広い場所だったが、辺りには血を抜かれた人間の成れの果てが沢山 並んでいた。きっと人の多かった場所で、殆んどの人間が犠牲になったのだろう。

歩を進めてると、何もない場所に向かってシャドウが唸り出した。

 

時雨「シャドウ、どうしたの?何も居ないよ?」

 

グリフォン『いんや、何か居るみたいだぜ。猫チャンの嗅覚が間違いねぇってよ

 

艦娘達は悪魔かと思い艤装を構える。

出てこいと警告すると、人間2人が慌てて飛び出してきた。それは健と、海軍捜査部の女性捜査官だった。

 

健「待って僕だよ!僕!」

 

捜査官「お願い撃たないで!」

 

『・・・・・・健!?』

 

2人から事情を聞き、中将と鹿屋提督を連行する車列は魔界化の影響で悪魔に襲われ、逃げ延びたのは健と女性捜査官だけだと聞かされた。

2人の手当てと補給のため、艦娘達はニコに電話を掛けた。

 

 

・・・・・・

 

ニコが乗るバンを待ってる間 飛鷹は、甲板である巻物の状態をチェックしていた。

それを見ていたグリフォンは悪戯心が芽生え、飛びながら接近して足で巻物を掴み、奪い取ってしまった。

 

飛鷹「グリフォン!返しなさいよ!」

 

グリフォン『返してほしかったら取りに来いよ!イーッヒッヒッヒッ!

 

飛鷹に構ってほしいグリフォンが挑発するが、そこにニコが運転するバンが飛び出してきた。

 

グリフォン『うわぁあああ!?ちょっ、イヤッ!こっち来ないで!何でオレばっかり こんな目にぃ~~!

 

グリフォンを轢きそうになり、ニコは慌ててハンドルを切るが、避ける方向にグリフォンも逃げるため、危ない状況が変わらない。

最終的にはブレーキでバンが止まり、グリフォンは轢かれずに済んだ。

 

ニコ「危ねぇだろチキン野郎!轢かれてぇのか?!」

 

ニコが怒鳴るのを横に、飛鷹は呆れながらグリフォンの落とした巻物を拾うのだった。

 

「「ママァ~~!!」」

 

バンから鳳翔が降りると、蒼龍と翔鶴が泣きながら抱き付いた。鳳翔は、幼児返りした2人を見て困惑していた。

とりあえず鳳翔に事情を説明し、2人の問題を丸投げする。

鳳翔は優しい言葉を掛けつつ、時には厳しい言葉も掛け、飴と鞭を使い分けながら2人を鼓舞した。鳳翔のメンタルケアの甲斐もあり、蒼龍と翔鶴は どうにか復活する。

 

蒼龍「二航戦 蒼龍、死ぬまで戦います!」

 

翔鶴「五航戦 翔鶴、頑張ります!」

 

Vと一緒に鳳翔、蒼龍、翔鶴の3人を見ていた天龍は、どこか鳳翔が苛立っているように感じていた。

 

天龍「何か、鳳翔さんピリピリしてるな・・・」

 

V「鳳翔も不安なのだろう。ダンテとネロを救えるか分からない状況で、弱音など吐けば尚のこと救えはしないからな」

 

天龍「よく見てんな」

 

V「伊達に毎日 顔を合わせてた訳ではないからな。茶を飲みながら観察する時間はあったさ」

 

天龍「暇人かよ・・・」

 

Vと天龍が話す横では、駆逐艦が冷や汗を流していた。

正直 自分達も、愚痴や文句、弱音を吐きそうになっていた。だが鳳翔の剣幕を見て、喉まで出かかっていた言葉を飲み込んだ。

 

 

・・・・・・

 

補給を済ませ、Vと艦娘達は先へと進んだ。

だがVは突然 歩くのをやめ、後ろに下がり物陰に隠れたと思ったら、物陰の向こう側を覗き込む。

 

グリフォン『『マルファス』だ、ちょい面倒だな。あっちは魔界で見たこと━━

 

グリフォンが物陰の向こうに居る悪魔を見ながら喋っていると、Vが杖の頭で首を引っ掛け、黙らせるために壁に押し付けた。

 

グリフォン『━━あったっけ!?

 

Vはジェスチャーで静かにするよう伝えると、それを見た長門が陸奥の口を塞ぎ、陸奥が扶桑の口を塞ぎ、扶桑が蒼龍の口を塞ぎ、艦娘達は順に後ろに居る艦娘の口を塞いでいく。

グリフォンが“マルファス”と呼んだ悪魔は、目の前に並ぶ人型悪魔4体に命令を下していた。

 

マルファス『バージルの半身を探せ。貴様らなら見付けられるはずだ。R・ネロ(あの方)は“捨て置け”と。だが私は気掛かりだ。予言の異能力者(ベルセルク)は まだ残ってる。不安要素は消しておきなさい。いいか?!見付け出し抹殺しろ!それでこそ・・・R・ネロ(あの方)の支配は磐石となる!

 

伝える事を伝え、マルファスは異空間への入り口に入り姿を消した。

話を聞き終えると、Vは物陰に隠れるのをやめ、前に進み出てから地面に杖を突いた。その音に反応し、4体の悪魔が振り返る。

4体の悪魔は まるで、仁王像のような姿をしており、内2体の体色が黒、1体が緑、残りの1体が赤色をしていた。

4体の悪魔は、Vと艦娘達を見てから、その手に持つ巨大なメイスを構える。

 

V「そうか、貴様らの正体が読めた。ならば・・・手心が必要か」

 

『(・・・正体?)』

 

艦娘達は よく分かっていない様子だったが、Vは笑みを浮かべながら、4体の悪魔に杖の尖端を向けていた。




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