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328話です!どうぞ!
*海底洞窟 日本時間10月22日 21:05*
意識のないダンテを深海棲艦アカギが膝枕し、優しい手付きで頭を撫でながら鼻唄を唄っている。それは まるで、ダンテを寝かし付けるための子守唄のようだ。
ほっぽも鼻唄に耳を傾けながら、ダンテの傍に座り彼を見詰めていた。
すると突然、ダンテの目がカッと見開かれ飛び起きた。
ダンテは自分の身体に異常がないか確認し、深海棲艦アカギと ほっぽを見てから、ここに来るまで何があったか思い出していく。
・・・・・・
*MI海域 10月19日 16:25*
3日前、Devil May Cry鎮守府に戻らず、深海棲艦アカギを探していたダンテは、南方海域まで訪れていた。
ベルゼから赤城に関するヒントを聞いたダンテは、深海棲艦アカギを探して様々な海域を訪れ、深海棲艦を倒しながら手懸かりを探していた。
そんな中でダンテは、姫級の深海棲艦からMI海域で新たな深海棲艦が現れた事を聞き出し、ここまで来た。
何かを待つように水平線を見詰めながら、広大な海のド真ん中で立ち尽くしていると、海中から ほっぽが現れた。ほっぽとの久しぶりの再会だというのに、ダンテは顔色1つ変えない。
ほっぽ『ドウシテ・・・キタノ・・・?』
ダンテ「分かるだろ?深海棲艦になった赤城を探しに来た」
ほっぽ『アカギハ・・・アイタガッテナイ』
ダンテ「例え そうだとしても、本人から話を聞くまでは帰れないな。赤城は どこだ?」
ダンテからの問い掛けに、ほっぽは下を見る。そこには海面が広がってるだけだが、深海棲艦アカギは海の下に居るのだろう。
ダンテ「案内してくれるか?」
ほっぽは頷き近付くと、ダンテの手を握った。
ダンテは足の艤装を外し、2人で一緒に海中へと潜る。ほっぽに引っ張られる形で深度がグングンと下がり、海面の上から差し込む陽の光も あまり届かない暗い海を進む。
そうしてると、海底洞窟まで辿り着いたのだが、ほっぽはダンテを引っ張りながら その中に入った。
*海底洞窟*
海底洞窟の内部は不思議な事に、青い光に満たされていて視界は良好だった。恐らくだが、この海底洞窟を構成する鉱物が自ら光る物質なのだと思う。
ほっぽに身を任せながら海底洞窟を進んでると、ほっぽが上昇する。そのまま2人は酸素のある場所へと出た。
海水から上がり、徒歩で海底洞窟の奥へと進むと、深海棲艦アカギが居た。来るのが分かっていたのか、深海棲艦アカギはダンテの方を見ながら立っていた。
ダンテ「やっと見付けた。また家出か?赤城」
アカギ『オマエノ シル アカギハ、ココニハ イナイ』
ダンテ「何・・・?」
アカギ『ソレヲ イマカラ、ショウメイシテヤル』
深海棲艦アカギの左手が肥大化し、鉄をも斬り裂けそうな程に爪も大きくなり、鋭くなる。
戦闘態勢になったのを見て、ダンテも手を翳し魔剣ダンテを出す。
ほっぽが離れた位置で2人を見詰めていると、両者は一気に間合いを詰め、魔剣ダンテと爪が ぶつかり合う。魔剣ダンテと深海棲艦アカギの爪が何度も ぶつかり、応酬が続く。
ダンテ「おい、先ずは話を聞け・・・!」
ダンテは話をしたいだけであるため、いきなり戦闘になるのは不本意だった。しかし、深海棲艦アカギは何も喋らないため、会話が成立せず どうしようもなかった。
互いに飛び退き距離を空けると、両者は睨み合う。
ダンテ「話は聞こえてるんだろ?お喋りな奴は嫌いだが、今は返事してくれると助かるんだが?」
アカギ『イッタハズダ。オマエノ シル アカギハ ココニハ イナイ。ソレヲ ショウメイスルト』
ダンテ「これで何が証明できるってんだ?気は進まないが、ぶん殴れば喋ってくれるのか?」
そう問い掛けるが、深海棲艦アカギからは返事はない。
両者は魔剣ダンテと爪を構え直し、再び一気に間合いを詰めていく。
このまま また不毛な戦いが続くかと思われたが、魔剣ダンテと爪が ぶつかり合う前に、突然ダンテが ぶっ倒れた。これには深海棲艦アカギも予想外で、動きを止めて唖然とする。
何かの作戦かと思い しばらく見ていたが、ダンテに動く気配はない。
すると、堪え性のない ほっぽがダンテに近付き、指でツンツンする。
ほっぽ『・・・・・・ネテル』
ダンテ「・・・・・・」Zzz・・・
ダンテは寝る間も惜しんで赤城を探し、様々な海域に行き、出会す深海棲艦を倒し、ずっと動き回り寝不足だった。そして今、限界を迎えて寝た。
深海棲艦アカギは あまりに拍子抜けし、何も言えなかった。
・・・・・・
*現在*
全てを思い出したダンテは、深海棲艦アカギと ほっぽを見て呆れた。
ダンテ「殺す気がないなら、話してくれてもいいんじゃないのか?」
アカギ『・・・・・・オマエノ ダラシナイ ネガオハ ミレタカラ・・・ソレデ ヨシトシヨウ』
ダンテ「何か嫌な交換材料だな・・・」
一先ず赤城について話してくれる気にはなったようなので、ダンテは改めて赤城の事を訊く事にした。
ダンテ「赤城が居ないってのは どういう事だ?」
アカギ『アカギト ワタシノ タマシイハ、フタタビ ブンリシタ』
深海棲艦アカギの話によると、ルキフェルスが深海棲艦となった赤城から運命の魔石を抜き取った時に、赤城の魂も身体から抜け出たらしい。恐らく運命の魔石こそが、赤城の魂そのものであるとの事だ。
アカギ『アカギヲ トリモドシタクバ、ウンメイノ マセキヲ トリモドス ヒツヨウガアル』
そして運命の魔石を、深海棲艦アカギの身体に戻す事で、赤城は艦娘として元の状態に戻れるらしい。そうなると、何が何でもノヴァを見付けて、運命の魔石を奪い返す必要がある。
ダンテ「ネロに似た奴から赤城と同じ気配がした。何か分かるか?」
アカギ『・・・ソコマデハ ワカラナイ』
ほっぽ『ダンテ・・・チンジュフニ モドッタホウガ・・・イイ・・・』
他に情報を集めるなら、今は ここに居ても状況は変わらない。
他に行く当てもないため、鎮守府に戻りネロや艦娘達と合流する方が まだ意味がありそうだ。そうと決まれば、ダンテの行動は早い。
ダンテ「んじゃ、久しぶりに鎮守府に戻るか。お前らは どうする?」
アカギ『リクニ ワタシタチノ イバショハナイ』
ダンテ「別に一緒に来たっていいんだぜ?ほっぽみたいに、俺の鎮守府なら受け入れてやれる」
ダンテは一緒に来る事を提案するが、深海棲艦アカギは首を横に振り、それを拒絶した。
ほっぽも動こうとしない事から、彼女も このまま ここに残るつもりなのだろう。
ダンテ「魔石を取り戻したら また来る」
アカギ『・・・マッテル』
ほっぽ『ガンバレー』
無理強いするつもりはないので、ダンテは1人で戻る事にする。
深海棲艦アカギに見送られながら、ほっぽに海底洞窟の出口まで案内してもらうと、海上へ出て日本へと向かった。
・・・・・・
*Devil May Cry鎮守府 執務室 4:15*
横須賀鎮守府の仮鎮守府となってるDevil May Cry鎮守府の執務室では、横須賀提督と秘書艦である横須賀の扶桑が書類仕事に奮闘していた。
そこにノックもなく、執務室の扉が開いた。入ってきたのはダンテなのだが、何食わぬ顔でダンテが戻ってきた事で、横須賀提督と横須賀の扶桑は唖然としていた。
ダンテ「ふぅ、やっと戻ってこれたな。ん・・・・・・?何で俺の椅子に お前が座ってんだ!?」
横須賀「何で当たり前のように戻ってきてんのよ!?」
ダンテは自分が居ない間に何があったのか知らず、横須賀提督は裏で何が起きてるのか知らないため、互いが互いに驚いてしまう。
そう、ダンテはDevil May Cry鎮守府がアメリカに拠点を移した事を知らない。
ダンテ「そこ俺の特等席だろ、さっさと どけ」
横須賀「ざけんな不良提督!ここは私の席よ!」
横須賀扶桑「あの、喧嘩せず先ずは話を━━」
ダンテ「早く どけよっ・・・!」
横須賀「どかない~っ・・・!」
横須賀の扶桑が止める間もなく、ダンテは横須賀提督を椅子から引き摺り下ろそうとし、横須賀提督は机に しがみ付き抵抗する。
横須賀の扶桑は早い段階で面倒臭くなり、頭痛がした。
・・・・・・
半泣きになった横須賀の扶桑が必死に止めた事で、3人はソファーに移り どうにか話ができる状態になる。
ただ、ダンテと横須賀提督の機嫌は頗る悪いままだった。
ダンテ「で、何でヒステリック提督が ここに居るんだ?」
横須賀「誰がヒステリックですって?そっちこそ何しに戻ったの?今はオリーブ財団って所の所属でしょ?」
ダンテ「オリーブ?俺はオリーブ抜きだ」
横須賀「何が?!意味 分かんない事ばっかり言ってたら摘まみ出すわよ!」
恐らくピザの話である。
横須賀扶桑「(あ~、もしかしたら これは・・・)」
横須賀の扶桑は、何かのドッキリで擦れ違いコントでも見させられてるのかと思ったが、こうなった経緯に何となく気付いた。
横須賀の扶桑はダンテと横須賀提督の口論に割り込み、ルキフェルスが起こした災厄で壊れた横須賀鎮守府の再建が終わるまで、Devil May Cry鎮守府は横須賀鎮守府の仮鎮守府になってる事を説明した。
ダンテ「・・・・・・じゃあ うちの従業員どこ行ったんだ?」
「「(従業員・・・?)」」
ダンテがDevil May Cry鎮守府の艦娘を従業員扱いしてる事に、横須賀提督と横須賀の扶桑は一瞬 思考が停止しかけたが、頑張って口を開き言葉を紡ぎ、Devil May Cry鎮守府の面々は今はオリーブ財団の所属である事を説明する。
横須賀「仔細までは知らないけど、今は そういう事になってるそうよ」
ダンテ「何で そんな所に・・・?そのオリーブ財団は どこにある?」
横須賀「知らない」
ダンテ「・・・・・・は?」
横須賀「だから知らない」
それを聞いたダンテは、ドカッと背中を背凭れに預けて天井を仰ぎ見る。
ダンテ「何だよ使えねぇな。日本海軍の提督も口程にもねぇってか」
横須賀扶桑「提督 落ち着いてください!」
ダンテの物言いにブチギレた横須賀提督が、テーブルに片足を乗せて身を乗り出し軍刀を抜こうとするが、横須賀の扶桑が抱き付き止める。
ブチギレる横須賀提督と、それを止める横須賀の扶桑の様子が おもしろいのか、ダンテは楽しそうにニヤニヤしていた。
横須賀の扶桑のためにも、売り言葉に買い言葉はやめてあげてほしい。というか、話が進まん。
横須賀の扶桑の奮闘もあり、軍刀を抜かせず横須賀提督を落ち着かせたので、3人は改めてオリーブ財団について話を進める。
横須賀「私の方でも気になって、Devil May Cry鎮守府が どういう立ち位置なのか調べたんだけど、一応 今も日本海軍の所属って事にはなってるわ。どうやらオリーブ財団への転属命令は、大本営からの指示みたいよ」
ダンテ「なら元帥の婆さんなら知ってる訳か」
横須賀「そうなるわね。こっちで面会できるか連絡してあげる」
ダンテからの返事を待たず、横須賀提督は執務机の方に行くと、その上にある電話で早速 大本営に連絡を入れる。
横須賀提督が誰かと電話で話してる間、ダンテは横須賀の扶桑と世間話しながら待ってると、しばらくして横須賀提督が、通話の途中でダンテに話を振ってくる。
横須賀「ダンテ提督、元帥が すぐに大本営に来てほしいそうよ。行く?」
ダンテ「当然だ。じゃないと何も始まらないしな」
横須賀「行くと言っております・・・はい、はい・・・はい、それでは失礼致します」
横須賀提督の方も通話が終わり、ダンテは軽く言葉を交わしてから、横須賀提督と横須賀の扶桑に見送られながら大本営に向かった。
・・・・・・
*大本営 元帥の執務室 7:03*
大本営に到着したダンテは、当たり前のようにズカズカと元帥の執務室に入室すると、神妙な顔をした元帥に出迎えられた。
元帥「ダンテ提督、よく来てくれた」
ダンテ「俺が居ない間に何が どうなってる?勿論 説明はしてくれるんだよな?」
元帥「先ずは座って話をしよう」
元帥から話を聞くダンテは、先ず最初に、横須賀提督から聞いたようにDevil May Cry鎮守府の面々が現在、日本海軍の所属であるのと同時にオリーブ財団の所属である事を聞かされる。
ダンテ「そのオリーブ財団ってのは何だ?名前からして嫌な感じだ」
元帥「嫌か?オリーブは平和の象徴だぞ?」
ダンテ「何が平和だ、勘弁してくれ・・・」
元帥「私の口からも詳しくは話せないが、ロサンゼルス郊外にある研究機関だ」
ダンテ「研究機関だぁ?まさかとは思うが・・・」
元帥「別に艦娘を研究してるとか そういう場所ではないから安心しろ。だが お前は向こうに合流した方がいい。あちらの本部長に連絡しておくから、お前は すぐにでもアメリカに向かえ」
ダンテ「(何かタライ回しにされてる気がするな・・・)」
元帥はオリーブ財団の正確な場所だけ伝え、どこかに電話し始めた。
これ以上 話ができそうにないため、ダンテは面倒臭そうにロサンゼルスへ向かった。
・・・・・・
*オリーブ財団 ロビー アメリカ時間10月23日 2:32*
火炎魔人ゾルグを倒してから、ネロとバージル、艦娘達、ニコ、
建物に入り、1階ロビーの丁度 真ん中まで歩を進めると・・・
ダンテ「ここがオリーブ財団か?」
ネロ「ダンテ!?」
ダンテの声がして振り返ると、ダンテ本人が居た事からネロと艦娘達は驚いた。
夕立「提督さん、久しぶりっぽい!」
ダンテ大好き連中が再会のハグで飛び掛かるが、ダンテが華麗に避けるので全員 空振りに終わった。飛び掛かってくるのが分かっていたので、ダンテからすれば避けるのは簡単だ。
艦娘達の思うような感動の再会とはならなかったが、それでも再会できたのは喜ばしい事だったので、艦娘の皆からは自然と笑みが溢れる。
バージル「ダンテ」
ダンテ「そっちも合流したみたいだな。それより・・・何か多いな」
アイオワ「ダーリーーン♪」
アイオワが両手を広げ、ダンテに向かって満面の笑みで駆けていく。それを、横から金剛がドロップキックを喰らわせ阻止する。
金剛「まったく、隙も何もあったものじゃないネ!」
霧島「お姉さま、はしたないですよ」
ダンテ「誰か、説明してくれ・・・」
いきなり ぶっ飛ばされるアイオワと憤怒する金剛に、ダンテは内心 困りながら説明を求む。
すると、目を回すアイオワ以外のアメリカ艦、イギリス艦、イタリア艦、ドイツ艦がダンテの前に整列し、敬礼する。
コロラド「改めまして、私達は新たにDevil May Cry鎮守府に着任した艦娘よ。これから
コロラドが代表して挨拶するが、目の前のダンテの顔は歓迎ムードではなかった。
ダンテ「これ以上 増えるな、頼むから・・・。おい、加賀・・・」
加賀「ふふっ、しっかり名前を覚えてあげてちょうだい」
加賀の助けを得られず、ダンテは肩を落としてガッカリすると、皆から笑いが上がる。
そんな穏やかで、以前のような優しい雰囲気に包まれていた中、ロビーに武装したオリーブ財団の特殊部隊が現れ、銃口を向けてダンテ達を囲む。
アークロイヤル「おい、これは どういう事だ!?」
ビスマルク「私達と殺る気?!」
摩耶「銃を下ろせ!銃を下ろせ!!」
とんでもない歓迎に艦娘達が口々に怒鳴るが、特殊部隊に銃口を下ろす事はない。
艦娘達が艤装を展開して臨戦態勢になると、特殊部隊が道を開けて後ろからステフが現れる。
ネロ「ステフ、これは何のつもりだ?」
ステフ「Devil May Cry鎮守府 提督ダンテ、提督代理ネロ、容疑者215バージル、あなた達を拘束する」
比叡「ふざけないでください!どうして司令達が拘束されなきゃならないんですか?!」
ステフ「これは私の意思じゃない、監査からの命令よ。そして あなた達 艦娘はオリーブ財団の所属である以上、監査の命令は絶対で従う義務がある。それは“提督の命令”よりも優先順位は上よ」
龍驤「そんなん卑怯やろ・・・!」
ステフ「抵抗せず大人しく従って。悪いようにはしないから」
ネロ「ダンテ・・・」
ダンテ「・・・・・・ネロ、バージル・・・今は従ってやれ」
ダンテ、ネロ、バージルが抵抗しない意思を示すと、ステフに指示された特殊部隊が3人と、何故か刹那にも手錠を掛けて どこかに連行していく。
何もできないまま4人を見送った艦娘達は納得できず、ステフに詰め寄った。
大井「提督が何したっていうんですか?!」
プリンツ・オイゲン「こんなの横暴です!」
ステフ「ブリーフィングルームに行きましょ。監査から説明があるわ」
それだけ言い、ステフはブリーフィングルームに行くため先に歩き出す。
艦娘達とニコは頷き合い、事情を把握するためステフを追う。まだ会った事のない監査とやらから話が聞けるなら、望むところだ。
・・・・・・
*ブリーフィングルーム 2:50*
ブリーフィングルームにステフと共に来た艦娘達だったが、監査らしき人物の姿は無く、誰も居なかった。
だが それほど待たずに、ブリーフィングルームの扉が開いた。
天龍「お前は・・・!」
鳳翔「まさか あなただったとは・・・この世界に戻っていたんですね・・・アーロン」
アーロン「やぁ、愚弟が死んだ時以来だね」
そこに現れたのは、魔界の入り口を閉じるため、クリフォトの樹を切り倒すために魔界に消えた、老人姿のアーロンだった。
ステフ「紹介するわ。彼がオリーブ財団の創設者であり、監査よ」
川内「・・・何が目的で、私達を財団の所属にしたの?」
アーロン「順を追って説明しよう。先ずはオリーブ財団を設立した理由からだ」
オリーブ財団は諜報機関としての立場を取っているが、本来の目的は国同士のバランスを保つためではない。その目的は、悪魔の力を利用しようとする人間の計画の阻止と排除にある。
アーロンのクローンが直接 行動に出た頃、つまりダンテが3度目に この世界に来た時に、オリーブ財団は設立された。
魔石の呪縛が解け、クローンの監禁から逃れたアーロンは、3千万年前の過ちを繰り返さないためにオリーブ財団の設立を決めた。悪魔の力に手を出す人間の脅威に対抗するために。
そしてダンテ達の知らない所で動いていたアーロンは、様々な権力者との人脈と資金を得ると、アメリカ政府とも裏で繋がり、オリーブ財団の設立に漕ぎ着けた。
そして可能な限り力を集めるため、将来性がある者や優秀な者を勧誘、引き抜き、更には日本政府、イギリス政府、イタリア政府、ドイツ政府の協力も得る事ができ、Devil May Cry鎮守府や海外艦がオリーブ財団に転属する事になった。
諜報機関の体裁を取っているのは、最初にアメリカ政府からの認可が下りやすいようにするためだ。悪魔の脅威の認識は世界規模で見ると、日本以外では深海棲艦よりも低いため、反対意見を減らすには そうするしかなかった。
アーロン「まぁ、ざっと こんな感じだ。理解してくれたかな?」
千代田「それだと1つ おかしい事があるよね?オリーブ財団は言ってみれば、悪魔に対抗するための組織なんでしょ?だったら提督や代理を捕まえたのは、財団の目的から逸れてるとしか思えない」
ダンテやネロ、バージルは この世界で、幾度も悪魔を退けてきた。オリーブ財団が悪魔の力を利用しようとする人間に対抗し、力ある者を集めているのなら、彼らはオリーブ財団にとって何が何でも引き入れたいはずだ。
鳥海「それを踏まえて考えると、司令官さん達を拘束したのは、あなたにしては随分と効率が悪くて違和感を感じます」
拘束して無理矢理 言う事を聞かせようとしても、反抗的な態度や行動を取られるのが関の山だろう。ダンテ達の協力が得たいなら、彼らが自ら協力してくれるよう真っ当な理由を説明して、穏便に済ませる方が賢い。
アーロン「ふむ・・・君達の言ってる事は正しいと言える。だが事情が変わってしまった」
北上「事情って、私達が納得できる話なんだよね?」
アーロン「当然だ」
アーロンは魔界から戻って すぐ、世界の境界線が再び崩壊を始めている事に気付いた。その原因が、魔剣士3人にあるとアーロンは睨んでいる。
ダンテ達が この世界に戻る方法は、大きく分けて2つ。世界の意思に呼ばれるか、然るべき手順を踏んで この世界に導ける者の手助けが必要だ。
今回 世界の意思が働き掛けていないのは突き止めてある。
ダンテ達を導けるセリーナはノヴァ側に付いたため、今ダンテ達を この世界に呼び込むのは都合が悪いはずなので彼女とは考えにくい。
アーロンも魔界から戻る前にダンテ達が先に戻っていたので、彼も違うのは言わずもがなだ。
それらの理由から、原因はダンテ達にあるとしかアーロンは考えられなかった。
衣笠「ねぇ、セリーナやアーロン以外の誰かがって可能性はないの?」
アーロン「ないね。他にできる者が居たとしても、私の知る限りでは全員 死んでる」
艦娘達は全員 遠い目をした。アーロンの言ってる事が事実だとすれば、あの3人は何か余計な事をしないと何もできないのかと。
アーロン「一先ず、話は本人達から聞くのが早そうだ。だから拘束させてもらった」
艦娘達に このまま待っていてくれるよう頼み、アーロンはステフと共に、ダンテ達が居る取調室へと向かうのだった。
ちょっと雲行きが怪しくなりましたね。
すみません、次回は ちょっと雰囲気 悪くなります。
それが終わったら、唐突にコメディ回が始まりますので、楽しみにしていただけたらと思います。
次回も宜しく お願い致します!