Devil May Cry鎮守府   作:しゅんしゅん@よし

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感想ありがとうございます!

330話です!どうぞ!


Mission330 暴走族~奇妙な共同生活~

*Devil May Cry鎮守府 執務室 10月24日 7:00*

 

鈴谷の死を伝えられ激怒したダンテと、ダンテの側に付いてオリーブ財団から離反した葛城、最上型、大井、川内、酒匂、長月、菊月、浦風、浜風、島風は、現在 横須賀鎮守府の仮鎮守府となってるDevil May Cry鎮守府に戻ってきていた。

ダンテが また戻ってきた事に驚いた横須賀提督だったが、今はダンテから、戻ってきた事情を聞いていた。

 

横須賀「はぁー!?あんた馬鹿じゃないの?!」

 

ダンテ「あ゛?」

 

話を聞き終わった横須賀提督から いきなり暴言が飛び出て、バカと言われる筋合いのないダンテの機嫌が少し悪くなる。

それでも、横須賀提督のダンテを責めるような態度は変わらない。

 

横須賀「それで艦娘達を置いて、ノコノコ戻ってきたとか信じられない!」

 

ダンテ「一緒に来ないものは仕方ないだろ」

 

横須賀「やっぱり馬鹿だわ・・・」

 

ダンテ「バカバカうるせぇよ」

 

横須賀提督は話を聞いただけで、艦娘達がダンテと一緒に来なかった理由を理解したが、何も分かってないダンテの様子に呆れてしまう。

 

横須賀「艦娘には感情があり、見た目も人と変わらない。でも、根本的な部分で人間とは違うの。人間なら自由にできる事でも、艦娘にはできない事だってある」

 

ダンテ「だが そこの川内とかは普通に付いてきたぞ?」

 

横須賀「艦娘にだって それぞれ性格もあるし、個性も違う。真面目な性格だったり、気が弱かったり、どうしたらいいか分からなくなって動けない娘だって居る。皆が皆、あなたや そこの娘達と同じようにできる訳じゃない。少しは、あの娘達の気持ちも分かってあげなさいよ。あなたが離れていくのを見て、きっと悲しかったはずよ・・・」

 

横須賀提督が言い聞かせるように言うと、ダンテにも思う所があったのか、拗ねたように横須賀提督から顔を逸らして黙り込んでしまう。そんなダンテを見て横須賀提督は、素直になるには まだ時間が掛かりそうだと思い溜め息を吐く。

 

横須賀「仕方ないから、落ち着くまで面倒 見てあげるわ」

 

ダンテ「いいのか?俺達を匿ったら、そっちまで とばっちり受けるかもしれないぞ?」

 

結果としては、ダンテ達は命令に背いた形になるため、もしかするとオリーブ財団から日本海軍に連絡が回っているかもしれない。ダンテは提督では居られなくなるし、艦娘は解体されるかもしれない。

そんなダンテ達を匿ったとあっては、横須賀鎮守府にも何かしらのペナルティがあるかもしれない。

 

横須賀「そう思うなら出てってくれる?普通に迷惑してるから」

 

そう言われたダンテは、口笛を吹きながら横須賀提督から視線を外した。居座る気満々だ。

ダンテや横須賀提督には知る由もない話だが、アーロンの考えもありオリーブ財団は、今回の事を公にして騒ぎにしない方針となったので、解体などの心配はないと思われる。

そして自分達の置かれた現状を あまり気にしてないダンテは、さっそく自由気ままにやる事にした。

 

ダンテ「おい お前ら、デリバリーのピザ頼むぞ。何 食うか決めとけよー」

 

川内「マジ!?」

 

酒匂「あたし何にしよっかな~」

 

横須賀「ちゃんと払えるんでしょうね?」

 

『・・・・・・・・・え?』

 

横須賀提督の問い掛けに、大井以外のDevil May Cry鎮守府の面々が彼女を見て固まる。

 

ダンテ「面倒 見てくれるって言ってたから、奢ってくれるんじゃないのか?」

 

横須賀「奢ってもらう前提で勝手に頼もうとすんなっつうの!食堂があるんだから そっちで食べなさい!」

 

大井「まぁ、当然ですよね」

 

『えぇー!』

 

デリバリーのピザを注文させてくれない横須賀提督に対し、大井以外の艦娘達からブーイングの嵐が巻き起こる。

すると、どう見ても機嫌が悪くなったと判る程に、横須賀提督の目が吊り上がる。

 

横須賀「出ていく?」

 

Devil May Cry鎮守府の面々は、大人しく執務室から退室して食堂へ向かった。

こりゃDevil May Cry鎮守府と横須賀鎮守府の共同生活は、前途多難かもしれない。

 

 

・・・・・・

 

*横須賀提督の私室 23:37*

 

その夜・・・

 

川内「夜戦だーーー!!!!」

 

横須賀川内「夜戦だーーー!!!!」

 

鎮守府に2人の川内の鳴き声が、連続で木霊した。

 

横須賀「あのバカ2人うるせぇな!!」

 

 

・・・・・・

 

*執務室 10月31日 11:03*

 

横須賀鎮守府の面々が迷惑を被る形の生活が始まって丁度1週間が経った日、遂に横須賀提督の堪忍袋の緒が切れた。

 

横須賀「この引きニートのアホ共ぉー!!あんたら いい加減にしなさいよ!!」

 

浜風「・・・・・・何を怒ってるんですか?」

 

横須賀「・・・あんたら、自分達の周りを見てみなさい」

 

執務室は早くもゴミ屋敷状態となっていた。

大井と横須賀の扶桑が片っ端から掃除に片付けとやっていたが、ダンテ達が排出するゴミの生成スピードが凄まじく、全く追い付いていなかった。

挙げ句 雑務や出撃、遠征を手伝う訳でもなく毎日 遊んでるだけなので、完全に横須賀鎮守府の脛を齧るニート生活まっしぐらだった。

 

大井「すみません、うちの穀潰し共が」

 

横須賀「あ、いいの いいの、大井は いい娘だから。んで、そこのクズ共、少しは片付けたら どうなの?」

 

ダンテ「これが不思議な事に、寝て起きたら綺麗に片付いてるんだな」

 

横須賀「・・・片付けができないなら、少しは こっちの仕事 手伝ったら?」

 

浦風「えー?それは うちらがやる仕事じゃないんじゃよぉ」

 

菊月「そっちがやるべき仕事だからな」

 

横須賀「・・・じゃあ自分達でできる何かを探してやりなさい」

 

葛城「そう言われても、悪魔が出ないと私達も暇だし」

 

あれや これやと言い訳をしていたら、ダンテ達は後頭部に衝撃を受け、カクンと首が下に曲がる。

振り返ると床に、ダンテ達に飛び蹴りを喰らわせた沢山の妖精さん達が居た。

実は鎮守府の妖精さん達は、Devil May Cry鎮守府の艦娘達がオリーブ財団に転属となる前と変わっていない。

そんな妖精さん達も この1週間、大井と横須賀の扶桑と共に掃除に奔走していたのだが、ダンテ達の事を よく知る彼女達も、どうやら我慢の限界だったみたいだ。

妖精さん達が口々に説教を始め、艦娘達は困ったような顔になり話を聞いている。

ダンテは妖精さん達が何を言ってるのか全く分からないので、残念ながら反省しようがなかった。

これを見てると、1人で掃除や洗濯、鎮守府の全員を陰でコントロールしていた鳳翔の凄さが分かると、大井は染々 思った。

 

横須賀「(艦娘達(こいつら) 問答無用で解体の機械に放り込んでやろうかしら?ダンテ提督は・・・簀巻きにして粗大ゴミに出せば撤去してくれるわよね?うん、そうしよう、絶対そうしよう)」

 

横須賀扶桑「あのー、提督?約束の時間もありますし、そろそろ準備されては?」

 

横須賀「あら、もう そんな時間!?」

 

横須賀提督が不穏な事を考えてると、横須賀の扶桑から知人と会う時間が近付いてる事を聞き慌てる。

 

横須賀「いい?!私は出掛ける用事があるから、帰ってくるまでに片付けときなさいよ!」

 

横須賀提督は急いで私室に向かい、姿を消した。

残された横須賀の扶桑は、色々と心配事をしながらも掃除を始めようかと思い口を開く。

 

横須賀扶桑「では皆さん、片付け始めましょうか」

 

そう言った直後、いきなり両サイドからダンテと葛城が肩を組んできた。

 

横須賀扶桑「な、何ですか!?」

 

葛城「まぁまぁ、そう硬いこと言わずに」

 

ダンテ「うるさいのは居なくなった事だし、お前も少しは骨休みしたら どうだ?」

 

ずっと骨休みしてる奴が何を言うとるんだろうか?

 

横須賀扶桑「そ、そんなの駄目ですよ!片付けないと、また提督に怒られてしまいますよ!」

 

横須賀の扶桑はダンテ達の事を思って言うのだが・・・

 

酒匂「ぴゃん♪これ なーんだ?」

 

酒匂が徐に何かの紙を出して それを見せる。それは映画のチケットだった。しかも横須賀の扶桑が ずっと観たいと思っていた映画の。

 

川内「ほらぁ、私達と一緒に映画 観に行っちゃいなYO☆」

 

横須賀扶桑「で、でも・・・」

 

浜風「人気で予約ですらチケットが取れない映画を観れるチャンスですよ?」

 

横須賀扶桑「し、しかし・・・!」

 

長月「目の前にタダ券があるのに、手に取らないのか?」

 

菊月「今がチャンスだ」

 

島風「後悔しない?」

 

三隈「絶対しない?」

 

最上「僕は そんなの、不幸だと思うな~」

 

熊野「タダ、ですわ♪」

 

浦風「ターダ♪」

 

横須賀扶桑「くぅ~~~~~~っ・・・!」

 

マズい、横須賀の扶桑が滅茶苦茶 悩み出した。このままじゃ執務室がゴミだらけのままになる。

横須賀の扶桑は助けを求めるように大井を見るが・・・

 

大井「悩むくらいなら行っちゃった方が楽になれますよ。“諦めも肝心”って言いますし」

 

横須賀扶桑「え、え~~・・・?」

 

大井は味方ではなく、敵だった。

横須賀の扶桑は まだ踏ん切りが付いていなかったが、押しに負けるように執務室の扉の方へ連れていかれる。

妖精さん達が止めようと後ろから飛び掛かるが、図体が巨人と小人では中々 止めるのも容易ではなく、横須賀の扶桑は そのまま外に連れ出されてしまうのだった。

 

 

・・・・・・

 

*街 12:25*

 

街で噴水のある広場に、1人の女性が腕時計を見ながら誰かを待っていた。

そこに、私服に着替えた横須賀提督が駆けてくる。

 

横須賀「ごめーん『朱美(あけみ)』、待った!?」

 

朱美「ったく、遅いぞ!」

 

横須賀提督を待っていた朱美という女性は、横須賀提督がレディース暴走族をしていた頃からの知り合いで、横須賀提督が総長になった時代では副総長のポジションに居た。

 

 

・・・・・・

 

*約30年前*

 

暴走族時代の横須賀提督と朱美は、土手で夜明けの朝日を見ながら のんびりと お喋りしていた。

 

横須賀「しつけーよなー、『怒麗苦(ドレイク)』の連中も」

 

朱美「あたしらの関東制覇を阻止しようと、躍起になってるのさ」

 

横須賀「メンドクセーから、私1人で ぶっ潰してくるかぁ」

 

朱美「そういう無鉄砲な所 直さないと、あんた その内 死ぬよ?」

 

横須賀「私は絶対 死なねぇ」

 

朱美「ふふっ、帰るよ」

 

横須賀「あー、疲れた」

 

2人はバイクを停めてある土手の上に向かって歩いていくが、土手の下には別のチームのレディース暴走族の軍団が、ボロ雑巾になって倒れていた。

2人はバイクに跨がりエンジンを掛ける。

 

横須賀「朱美、勝負しよう!」

 

朱美「ほんとに懲りないね!アクセル吹かすだけじゃ、あたしには勝てないってのに!」

 

横須賀「気合いで勝つ!」

 

朱美「1万年 早い!」

 

2人は不敵に笑うと、バイクを急発進させて走り去っていった。

 

 

・・・・・・

 

*現在*

 

朱美も今では結婚して家庭に入り、高校生の1人娘が居る普通の生活をしている。

 

朱美「お互い積もる話もあるだろうし、行く?」

 

横須賀「そうね、じゃあ行きましょうか」

 

仕事の愚痴や子供の話など、2人には話したい事が沢山ある。なので2人は、昼食でも摂りながら話そうと、ちょっと お高い喫茶店へ向かった。

 

 

*公園*

 

横須賀扶桑「やっぱり駄目ですぅ~!!」

 

同じ頃ダンテ達は、まだ映画館に辿り着けていなかった。

道中で冷静になった横須賀の扶桑は映画館に行くのを拒み、今 居る公園に逃げ込んだ。

しかし あっという間にDevil May Cry鎮守府の面々に捕まり連行されそうになるのだが、公園に植えられた木に しがみ付いて中々 離れなかった。

しかも艤装を展開した戦艦の馬力で しがみ付くものだから、木から引き剥がすのも一苦労だった。

 

葛城「何を今更・・・!」

 

川内「手を離しなよ・・・!」

 

最上「何かカブを引っ張る話 思い出すね・・・!」

 

酒匂「そんなのあったね・・・!」

 

Devil May Cry鎮守府の艦娘達も艤装を展開して引っ張るせいで、木はミシミシと嫌な音を立てながら微妙に曲がってるように見える。このままじゃ折れるか、根っ子から抜けて倒れそうだ。

 

ダンテ「おい、行くのか行かないのか早く決めてくれ。お前らの よく分からん遊び見てるのも飽きた」

 

三隈「だったら手伝ってください~・・・!」

 

面倒臭そうに見てると、ダンテのコートの裾を誰かが引っ張った。引っ張られた方を見ると、島風が疲れたような顔でダンテを見上げていた。

 

島風「提督、喉 渇いた~・・・」

 

ダンテ「ん~?」

 

ダンテは、島風の喉を潤せる何かがないかと辺りを見渡すと、自販機を見付けた。

ダンテは大井と駆逐艦を連れて自販機に行き、葛城達の事は放置した。ジュースでも飲みながら、引っ張り合いが終わるのを待つ。

するとエンジン音が近付き、引っ張り合いをしていた葛城達は一時中断して そちらを見る。視線の先に、学生服の上から赤い特攻服を羽織る女子3人組が、バイクに乗って現れた。

バイクから降りた3人組がガンを飛ばしながら近付いてくるのを見て、酒匂は暴走族に絡まれると思い腰が引けるが、3人組の後ろに見えるバイクに意識が向く。乗ってたのはピンクの原付バイクだった。

 

酒匂「ダッサ・・・」

 

そして案の定、近付いてきた3人組のリーダーと思われる女子が声を掛けてくる。

 

女子1「テメェら、誰に断って ここで騒いでんだコラァ」

 

最上「えっ!?」

 

女子1「つーか、テメェら どこ中よ?」

 

最上「摩耶みたい・・・」

 

川内「私達、永遠の17歳」

 

「「「えっ・・・」」」

 

川内が どっかの昭和のアイドルみたいな事を言い出したが、妹である那珂の影響だろうか?

3人組もドン引きしてるし・・・。

 

女子2「『満里奈(まりな)』ちゃん、こいつら頭おかしい・・・」ヒソヒソ・・・

 

女子3「アタイも そう思う・・・」ヒソヒソ・・・

 

リーダーと思われる女子の名は“満里奈”というようだ。

3人組は絡んだまでは良かったが、ヤバい連中に絡んでしまったと思いヒソヒソと相談を始める。

しかし満里奈は、ここまで絡んだので退くに退けない。自分達から絡んで、中途半端に退くのは恥ずかしい。だから突き進むしかなかった。

満里奈は威厳を保とうとしながら睨み付ける。1番 弱そうだと判断した酒匂限定で。

 

満里奈「テメェ!誰に断って易々と ここでデカい顔してんだよ?!」

 

酒匂「だ、誰って、こ、ここは皆の公園、ですよねー・・・?」

 

満里奈「あ゛ぁ゛ん?!」

 

酒匂「ひぃ~っ・・・!?」

 

満里奈が凄み酒匂が後退るが、いつの間にか満里奈の後ろに島風が立っていた。

 

島風「もう お腹 空いたー!!」

 

満里奈「イダダダダダダダッ!?」

 

島風が そう叫ぶと、いきなり満里奈の頭に噛み付いた。

もう お昼で お腹も減った島風は、いつまでも来ない葛城達を呼びに来たのだが、満里奈の頭が何かしらの食べ物に見えたのか、捕食しようとする。

人間恐怖症だった島風が、捕食する所まで成長していた。感動ものである。

 

葛城「ちょいちょいちょいちょいちょい!」

 

最上「島風、人間は食べちゃダメだって!」

 

カニバリズムは艦娘にとってもドン引きレベルの話なので、葛城と最上が慌てて島風の口を無理矢理 開かせ、満里奈から引き離す。

 

満里奈「くぅ・・・っ!テメェ、ふざけんじゃねぇぞ、おい!」

 

ここまで いい所がない満里奈は、島風の歯が食い込んだ頭を押さえながら、いきなり噛まれるという辱しめを受けた事に怒る。

 

大井「あなた達、いつまで遊んでるの?さっさとしないと酸素魚雷で ぶっ飛ばすわよ」

 

そこに いよいよ痺れを切らせた大井が呼びに来た。

すると何を思ったのか、怖いもの知らずの満里奈は大井にまでガンを飛ばしながら絡み始める。

 

満里奈「テメェ、何 横から口 出してきてんだコラァ」

 

大井「・・・・・・あ゛?」

 

大井も最初は よく分からず唖然としていたが、既に機嫌が悪かった大井は全てを理解すると、3人組を睨む。大井に睨まれ満里奈は1歩 後退り、他の女子2人は小さな悲鳴を漏らす。

 

大井「ガキが半端に絡んできてんじゃないわよ」

 

川内「(ヤバ、めっちゃ機嫌 悪くなってる・・・)」

 

葛城達も大井の機嫌が悪くなってる事に気付き、沈黙したまま内心 焦る。

 

女子2「満里奈ちゃん、やっぱり こいつらヤバい奴らじゃない?色々 変だし・・・」ヒソヒソ・・・

 

女子3「アタイも そう思う・・・」ヒソヒソ・・・

 

変な奴らの集まり、Devil May Cry鎮守府を どうぞ夜露死苦(よろしく)

満里奈は舌打ちすると、葛城達に背を向けて原付バイクの方に戻っていく。

原付バイクに跨がった満里奈は顔だけ向け・・・

 

満里奈「この公園は、うちら『怒羅美(ドラミ)』のシマだからな!よく覚えとけ!」

 

捨て台詞を吐いて走り去っていった。

葛城達は よく分からないと思いながら それを見送ったが、横須賀の扶桑が木から手を離して油断してる隙に、無理矢理 映画館に連行するのだった。

 

 

・・・・・・

 

*Devil May Cry鎮守府 執務室 18:14*

 

横須賀「ただい・・・まっ!?」

 

朱美との お喋りも終わって鎮守府に戻ってきた横須賀提督は、執務室に入って固まった。あれだけ口を酸っぱくして片付けするよう言っておいたのに、執務室はゴミ屋敷のままだった。

Devil May Cry鎮守府の面々と横須賀の扶桑の姿は見当たらない。

 

横須賀「あの寄生虫共がぁ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ!!!!え゛や゛ぁ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ!!!!」

 

般若となり軍刀を抜いて奇声を上げる横須賀提督は、部屋を散らかしたままのダンテ達を探して鎮守府を徘徊するのだった。

 

 

・・・・・・

 

*街 11月1日 9:23*

 

翌日、土手で川を眺めながら怒羅美の3人組が暇していた。

 

女子3「満里奈ちゃん、アタイ、もういいんじゃないかなって思うんだ」

 

女子2「皆で一緒に辞めようよ、怒羅美ちゃん」

 

満里奈「チームにまで“ちゃん”付けんじゃねぇ!」

 

女子2「バイクも原付だし・・・」

 

女子3「もうレディースとかやってんの、辛くなってきたね・・・」

 

満里奈「バカ野郎!私はゼッテェ、このチームを辞めたりしないからな!」

 

レディース暴走族チーム怒羅美は、昔と違い規模が縮小し、メンバーも満里奈達3人だけとなっている。

昔は かなり名の知れたチームだったが、今となっては その威光もないに等しい。

 

女子2「でも満里奈ちゃんの母ちゃん、昔 副総長だったって・・・」

 

そう言った瞬間、満里奈が顔を近付け至近距離で睨んでくる。

 

満里奈「あいつの話はすんなって言っただろうが」

 

女子2「ぁ・・・ごめん・・・」

 

そんな話をしてると、土手にパラリラパラリラと騒音を撒き散らしながら、レディース暴走族の集団が現れた。

怒羅美の3人組は、相手のチームの取り巻きに囲まれる形で、向こうの総長と相対する。

だが、怒羅美の女子2人は、満里奈の後ろに隠れてしまう。

 

女子2「怒麗苦15代目 総長、『堕天使の実紗(みさ)』・・・!」

 

実紗「久々だねぇ、満里奈。いい加減、怒羅美を潰してやろうと思ってねぇ」

 

満里奈「寝惚けたこと言ってんじゃねぇぞ。怒羅美はゼッテェ終わりはしな━━」

 

満里奈も不敵な笑みを浮かべながら、勇ましく啖呵を切る途中で、怒麗苦のメンバーが鉄パイプ、バール、釘打ちバット、鎖、チェーンソーなどの武器を取り出す。それを見て、満里奈の後ろに隠れる2人が小さな悲鳴を上げる。

そして怒麗苦の総長である実紗は、手に持つ鞭を地面に打ち付ける。

 

実紗「手ぇ出すんじゃないよ?初代からの因縁、私らの手で終わらせてやろうじゃないか」

 

満里奈「・・・上等だよ」

 

同じ頃、怒羅美と怒麗苦が一悶着を起こす土手の近くで、Devil May Cry鎮守府の面々と横須賀提督が乗る大型ワゴン車が走っていた。現在ダンテが運転中である。

Devil May Cry鎮守府の面々に掃除させようとしたが、鎮守府にある掃除道具では対処できないほど汚れてしまっていたので、横須賀提督は必要な物を買い足すために寄生虫共を連れ出していた。

ただ、Devil May Cry鎮守府の面々に反省はなく、今は艦娘達が、色々と文句を言いながら車内で喧嘩中だった。

 

島風「浦風ちゃん!私のポッキー食べちゃった?!」

 

口をモゴモゴさせる浦風は首を横に振るが、それを信じてない島風は前の座席から後ろの浦風に掴み掛かる。

 

島風「うーそぉー!だったら口 開けてみて!」

 

葛城「ちょっと!暴れないでよ狭いんだから!」

 

浜風「ちょっと、窓 開けてもらえますか・・・?」

 

熊野「浜風、気分が悪いんですの?」

 

ダンテ「だぁーー!!お前ら もうちょい静かにしろーー!!」

 

騒ぐし暴れるし、運転中のダンテは事故らないか心配でキレ散らかす。

 

横須賀「・・・・・・えっ!?」

 

そんな中、横須賀提督はボーッと窓から外を見ていたのだが、土手で見覚えのある特攻服の暴走族が対立してるのを見て、目を見開く。

 

酒匂「大佐、どうしたの?」

 

横須賀「チッ、クソッ・・・!」

 

そして走行中であるのにスライドドアを開き、横須賀提督は車から飛び降りてしまった。それを見て艦娘達は焦り驚く。

 

酒匂「え?えーーーっ!?」

 

葛城「何やってんの!?」

 

車から飛び降りた横須賀提督は、土手の上から下に下りる階段を転がり落ちていく。

それを見て、島風が気まずそうな顔で運転席のダンテに声を掛ける。

 

島風「提督ー」

 

ダンテ「何だ?!もう うるせぇな!」

 

島風「横須賀の提督 落ちたー」

 

ダンテ「え、嘘だろぉ!?」

 

ダンテは車を止めたくても、交通の流れもあり すぐには止められなかった。残念ながら、横須賀提督を拾えないまま通り過ぎていく。

果たして、横須賀提督は無事なのだろうか?

そして、怒羅美と怒麗苦の対立の行く末は どうなるのだろうか?

次回へ続く!




次回も宜しく お願い致します!
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