Devil May Cry鎮守府   作:しゅんしゅん@よし

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感想ありがとうございます!

334話です!どうぞ!


Mission334 コピー~記憶への接触~

熊野は自分にしか見えない鈴谷の要望で、鈴谷に人間を食べさせるために鎮守府を抜け出す。

翌日、鈴谷と話す熊野は最上と三隈に声を掛けられたが、2人に鈴谷の声が聞こえないと知ると、豹変して2人に襲い掛かる。最上と三隈の意識は、真っ暗な闇に堕ちていった。

夜、また鈴谷に人間を食べさせるために、熊野は最上と三隈を連れて鎮守府を抜け出す。

川内は それを見ていたため、1人で最上型を尾行する。尾行の末 川内は、最上型が黒い影に人間を食わせている場面を目撃する。

最上と三隈を相手に戦闘になった川内は、2人を轟沈寸前まで追い込み倒したが、自身も大破の損傷を受けてしまう。

川内は熊野を正気に戻すため、鈴谷は死んだと説得しに掛かる。

だが熊野は それを否定して影に呑み込まれると、その姿を黒いタイトなドレスを着た鈴谷の姿に変貌させた。

川内も最初は、目の前に鈴谷が現れた事に驚いていたが、鈴谷が生きてるはずがないと強く意思を持ち、目の前の鈴谷が偽物であると判断する。

残る兵装で攻撃を仕掛けるが、鈴谷は一瞬にして影の中に消え、川内の頭から何かを抜き取り その姿を変える。その姿は、川内の呉鎮守府時代の姉妹艦、陸軍基地で異形に変えられた那珂の姿だった。

川内は異形の那珂の手によって意識が闇に堕ちていったが、彼女は最後に僅かな抵抗をしていた。

川内からの救援要請をキャッチしたダンテは現場に向かったが、そこに川内の姿は無く、警察や消防が来て大騒ぎになっていた。

鎮守府に戻り、横須賀鎮守府の面々にも川内の捜索を協力してもらっていると、そこに最上型と川内が現れた。

横須賀提督は川内が無事だったと思い安心していたが、1発の銃声が鳴る。蹲る熊野に、ダンテがエボニーの銃口を向けていた。

 

 

*Devil May Cry鎮守府 グラウンド 日本時間11月11日 5:21*

 

横須賀「ダンテ提督、何やってるのよ!?」

 

ダンテ「悪魔は逃げたんじゃない。お前が悪魔だ」

 

蹲る熊野がダンテに顔を向けると、その顔は涙を流しながら戸惑いの表情をしていた。

 

熊野「どうして・・・どうして わたくしを撃つんですの・・・?」

 

ダンテ「悪いな、熊野。痛いだろうが、少しだけ我慢してくれ」

 

ダンテは熊野に対し、どこか悲しげな表情で そう言ったが、その表情は すぐに消えて厳しいものとなる。それは悪魔に対する、悪魔狩人としての顔だ。

 

ダンテ「おい、さっさと出てこい掃き溜め野郎。悪臭で自分の臭いを誤魔化すとは、よく考えたもんだ。流石の俺も気付けなかったぜ」

 

艦娘達はスライムの悪魔と戦ってから悪魔の臭いが移り、中々 臭いが落ちなかったので、ダンテも熊野の中に悪魔が居ると すぐに気付けなかった。

だが徐々に薄れてきていた臭いの中で、熊野からする臭いだけは強烈に残っていた。

 

熊野「悪魔だなんて・・・わたくしは艦娘ですわ!」

 

ダンテ「それ以上 熊野に猿芝居させるなら、後悔するぞ」

 

熊野の中に居る悪魔は観念したのか、熊野の身体を取り囲むように影が溢れ蠢く。

突然の事に、横須賀鎮守府の面々は この非常識な光景に驚く。

 

横須賀「何なのよ これ・・・!?」

 

ダンテ「(影・・・?)」

 

溢れ出た影は熊野を包み込み、彼女の姿を変貌させる。その姿は、黒いタイトなドレスを着た鈴谷の姿だった。

 

鈴谷「提督、悪魔じゃないよ。鈴谷だよ」

 

ダンテ「チッ・・・!」

 

ダンテは構えていたエボニーの引き金を引く。撃ち出された銃弾は鈴谷の横を通り過ぎた。

 

ダンテ「悪魔ってのは どいつも こいつも話の通じない奴ばかりだな。猿芝居はやめろ・・・!」

 

鈴谷「それで・・・鈴谷を殺すの?提督に殺せる?」

 

ダンテ「殺れるさ、お前は鈴谷じゃないからな」

 

鈴谷「鈴谷が死んだら、熊野も一緒に死んじゃうかもよ?」

 

ダンテ「それで脅してるつもりなら見当違いだ。熊野の身体から お前を引き摺り出せば殺せる、熊野は助かる」

 

それを聞いた鈴谷は、そんなこと無理だと言わんばかりに笑い始めた。

 

鈴谷「でも確信はないんだよね?さっきの1発だって、だから わざと外したんでしょ?それに鈴谷が熊野を盾にしないとも限らない・・・でしょ?」

 

横須賀「そんな!?そんなの卑怯じゃない!」

 

鈴谷「うっさいなー、小皺ババアは引っ込んでてよ」

 

横須賀「こじっ・・・ババッ・・・!?」

 

どうやら この悪魔、容姿だけでなく喋り方なども完璧にコピーしてるようだ。

影の性質を持ち姿をコピーする能力から考えて、ドッペルゲンガーの同族か似た種族の悪魔と思われる。

ドッペルゲンガーは言葉を喋らなかったため、より知能があり上位の悪魔であると考えられる。

だがドッペルゲンガーは、接触した者の姿をコピーする。この悪魔は いつ鈴谷と接触したのか不明だった。

或いは、別の方法で姿をコピーした可能性も・・・。

ダンテは冷静に悪魔の正体を見極めようとしていたが、横須賀提督がマズい・・・。

 

横須賀「誰が小皺ババアじゃゴラァー!!悪魔か何か知らないけどねぇ、調子 乗ってると市内 引き回すぞゴラァー!!」

 

元暴走族 総長、悪魔が相手でも喧嘩上等になってしまう。これは本当にマズいぞ・・・。

 

横須賀扶桑「提督、生身で悪魔の相手をするのは危険です!」

 

横須賀摩耶「お前 邪魔になるから下がってろ!」

 

下手に喧嘩を売って悪魔の標的にされたら、普通の人間である横須賀提督では一溜まりもない。最悪な事態になる前に、暴言を吐き散らかして暴れる横須賀提督を、横須賀の艦娘達が取り押さえて下がらせる。

鈴谷はダンテに向き直ると、不思議そうな顔をする。

 

鈴谷「それに、鈴谷 何か迷惑でも掛けたかな?」

 

ダンテ「熊野に取り憑いてる時点で充分 迷惑だ」

 

鈴谷「でも熊野を危険な目には遭わせてないよ?」

 

そこで浜風が口を開き、ホームレスを殺していたのが鈴谷であるのか訊いた。すると鈴谷は、屈託のない笑みで それを肯定した。

 

鈴谷「別に殺しても誰も困らない人間でしょ?じゃあ鈴谷が食べちゃっても良くない?」

 

鈴谷の言い分に、横須賀提督と全ての艦娘が絶句し、思い知らされた。見た目は艦娘の鈴谷ではあるが、それでも悪魔なのだと。

悪魔(こいつ)にとって人間は家畜も同然のようだが、横須賀提督は人として、同じ人間が殺されてるのを認める訳にはいかなかった。

 

横須賀「命を不必要に奪っていいはずがないでしょ!」

 

鈴谷「鈴谷には必要な事だよ。だって お腹 空くんだもん」

 

横須賀「そんなの、あんたの身勝手な理由じゃない!」

 

横須賀「じゃあ何で人間は、同じ人間であるホームレスを助けてあげないの?」

 

横須賀「え・・・?」

 

鈴谷「家も無い、食べ物も無い、明日 生きれるかも分からない。関わると面倒、汚いと言いながら日陰に追いやってるくせに、可哀想だと言って同情する。それってさぁ、人間が善人を演じるための詭弁でしょ?自分は他人を思いやってますーって。それこそ猿芝居だと思わない?」

 

横須賀「・・・・・・・・・」

 

鈴谷「ほら、何とか言ってみなよ。助けたいと思うなら、家も食事も用意して、ホームレス全員 救ってあげたら?」

 

横須賀提督は何も言えなかった。

鈴谷の指摘は人間の持つ二面性、現代の文化体制が抱える人間の矛盾。その問題を誰もが納得する形で解決するには、どれだけの時間を要しても難しい問題である。

 

ダンテ「(こいつ、妙に人間を知ってる口振りだな・・・)」

 

ダンテは鈴谷の姿をする悪魔に違和感を感じた。人間を食べてる以上、この悪魔に人間を慈しむ心はない。そんな悪魔が人間に興味を持ち、詳しく知ろうとするとは考えられなかった。

黙った事で横須賀提督に用がなくなった鈴谷は、改めてダンテに顔を向ける。

 

鈴谷「どうする?こっち側に熊野が居ても、鈴谷と戦う?」

 

ダンテ「・・・度胸試しって事か。だったら確かめてみな!」

 

ダンテはアイボリーも抜き、2丁から銃弾を高速連射する。鈴谷は不敵な笑みを浮かべながら避けようともせず、撃ち出された銃弾は鈴谷の身体を貫いた。

いや、正確には影で実体の無い鈴谷の身体を通過しただけで、ダメージにはなっていない。

ダンテは空を見た。まだ夜明けまでは少し時間がある。

ドッペルゲンガーと同じ性質を持っているなら、倒すには光が必要だ。まだ闇夜に包まれた時間では、この悪魔は倒せない。

それでもダンテは、バルログを装備して鈴谷に駆ける。すると、鈴谷の元に辿り着く前に砲撃を受けた。

着弾して爆発が起きるが、無傷のダンテが後方に着地する。ダンテは命中する前に避け、爆ぜたのは地面に着弾したからだった。

砲弾が飛んできた方を見ると、最上と三隈、川内が艤装を展開して兵装を構えていた。

 

葛城「ちょっと、何してるの!?」

 

浦風「何で あの3人が提督に!?」

 

ダンテ「いい感じに洗脳されてるじゃねぇか」

 

島風「洗脳!?」

 

悪魔に取り憑かれていた熊野と一緒に現れた事から、ダンテは最上や三隈、川内に対して早くも嫌な予感はしていたが、こういう予感だけは よく当たる。

 

鈴谷「でしょー?鈴谷の盾は熊野だけじゃない。そこの3人も居るって事を忘れないでね」

 

横須賀鎮守府の面々は更に状況が悪くなったと顔を険しくさせるが、葛城、大井、酒匂、長月、菊月、浦風、浜風、島風が艤装を展開する。

 

葛城「提督、3人は私達に任せて」

 

ダンテ「油断するな、気を付けろ」

 

大井「分かってます」

 

鈴谷「あれ?夜が明けてないのに艦載機 使えるの?」

 

浜風「艦娘の装備にまで詳しい・・・!?」

 

葛城「残念、もう夜明けよ」

 

葛城が夜明けを宣言した瞬間、東の水平線から太陽が顔を出し、日の光が鎮守府を照らし始める。

葛城は艦載機を発艦、大井と酒匂と駆逐艦が、最上と三隈と川内に砲撃を始める。

横須賀鎮守府の面々は、まさか陸地で艦隊戦みたいな戦闘が始まるとは思わず、慌てて避難する。

そして何の感情もない表情のダンテと、怪しい笑みを浮かべる鈴谷は まだ動かず、睨み合いが続いていた。

 

ダンテ「光の中でも笑ってられるか?」

 

鈴谷「試してみたら?提督♪」

 

ダンテは一気に駆け出し、鈴谷の眼前まで迫ると魔剣ダンテを振り下ろす。鈴谷は横に飛び退き回避した。

だがダンテは、当たりだと思った。闇夜に包まれていた時間は、鈴谷に避けようとする素振りもなかった。その鈴谷が回避行動を取ったという事は、ドッペルゲンガーのように光に弱い。

ダンテは回避した鈴谷を狙って、カリーナ=アンⅡからミサイルを発射する。命中するかと思われたが、鈴谷は寸での所で影に消え、ミサイルが通り過ぎる。

 

鈴谷「へぇ、お母さん、悪魔に殺されちゃったんだ」

 

いつの間にかダンテの背後に居た鈴谷は、ダンテの頭に手を翳し、ダンテの頭から漏れ出た光を その手に吸収する。

ダンテは振り返りながら魔剣ダンテを横凪ぎに一閃するが、鈴谷は またしても影に隠れ、姿を消す。

そして次に目の前に現れた時には、鈴谷の姿ではなかった。ダンテの目の前に、母であるエヴァが居た。

 

エヴァ「ダンテ、もう戦わなくていいの」

 

ダンテ「母さん・・・!?」

 

エヴァは ゆっくりと、ダンテに歩み寄っていく。

それを見ながら、ダンテは魔剣ダンテを持つ腕を下ろした。

ダンテの眼前で止まったエヴァは、両手でダンテの顔に触れようと腕を持ち上げる。

 

エヴァ「辛かったわね。でも もう大丈夫。これからは一緒よ」

 

ダンテ「・・・・・・・・・」

 

ダンテの頬にエヴァの手が触れようとした瞬間、爆発が起きて2人は炎に消えた。

風で煙が流されると、煤で汚れたダンテが出てきた。

 

浦風「すまんのぉ提督!流れ弾 行ってしもうた!」

 

ダンテ「・・・いや、ナイスだ」

 

浦風が撃った流れ弾がダンテに命中して爆ぜたようだが、ダンテは誉めていいのか怒っていいのか微妙な顔をしていた。

影を利用して離れていたエヴァは反対に、忌々しそうに戦闘を繰り広げる艦娘達を見ていた。

 

エヴァ「いいところで邪魔するなんて・・・!」

 

ダンテ「(う~ん、何となく こいつのカラクリが判った気がするな)」

 

ドッペルゲンガーは接触した者の姿をコピーするが、目の前の悪魔は どうやら、接触した者の記憶を読み取り、そこに存在する者なら誰にでもなれるようだ。

エヴァの姿が黒く染まり、また鈴谷の姿に変わる。

ダンテは駆け、鈴谷に斬り掛かる。だが、刃は寸での所で止まった。鈴谷の姿が黒く染まり、影が四散すると熊野が出てきた。これではダンテは斬れない。

 

熊野「て、提督・・・」

 

ダンテ「くっ・・・!」

 

熊野の身体が また影に呑み込まれると鈴谷に変わり、鈴谷を中心に放たれた闇の衝撃波に、ダンテが吹き飛ばされる。

 

鈴谷「斬れないよねぇ、提督?艦娘を大切に思ってる提督には、熊野を見捨てられない。鈴谷を見逃してくれたら、熊野は傷付けないであげる。どう?」

 

ダンテ「人間 食うのやめて、熊野から出ていくなら考えてやる」

 

鈴谷「それは無理♪」

 

ダンテは悪魔が提案に乗っかって熊野から出た所を、一気にトドメを刺してやろうかと思っていたが、そう甘くはないようだ。

 

鈴谷「ねぇ、どうせ何もできないんだから諦めたら?」

 

ダンテ「フッ・・・だったら、俺のスピードに付いてこれるか?」

 

ダンテが指をスナップさせた瞬間、鈴谷の目の前からダンテの姿が一瞬にして消える。

それに驚く鈴谷だったが、次の瞬間には顔面に衝撃を受け、宙を舞っていた。

更に地面に落ちる前に また衝撃を受け、反対方向に また吹き飛ぶ。

ダンテはクイックシルバースタイルの『タイムラグ』を発動し、自分以外のスピードを遅くしていた。ダンテ以外の者の眼から見れば、ダンテが高速移動してるように見えるはずだ。

鈴谷が衝撃を受けたのは、ダンテがバルログを装備した拳で殴り飛ばし、鈴谷が吹き飛ぶ先に回り込んで蹴りを入れたからだ。

悪魔が熊野と入れ替わる前に、できるだけダメージを叩き込み倒したい。そのためダンテは、鈴谷のスピードを遅くし、パンチとキックのラッシュを これでもかと叩き込む。

 

ダンテ「(そろそろか・・・!)」

 

しばらく『タイムラグ』が続いていたが、ダンテは そろそろ終わりそうなのを感じていた。同時に、あと1発 大技を入れれば倒せる予感も。

ダンテに吹き飛ばされた鈴谷が地面に落ち、ダンテは跳躍してバルログの『クルーザーダイブ』を繰り出す体勢になる。

拳を叩き付け爆炎でトドメとなるはずだったが、その前に影が四散して熊野が出てくる。

ダンテが攻撃を中断して着地すると、同時に『タイムラグ』が終わり、最上と三隈、川内がバタバタと倒れる。

影から出てきた熊野も、倒れたまま意識を失っていた。

 

酒匂「・・・・・・倒せた、の・・・?」

 

ダンテ「・・・いや、熊野の中に逃げ込みやがった」

 

熊野に取り憑いた悪魔は まだ生きてる。

ダンテ達は最上型と川内を拘束し、牢へと入れた。

更に悪魔の力を弱めるため、明かりの強い証明も設置し、Devil May Cry鎮守府と横須賀鎮守府の艦娘達、憲兵隊が交代で見張りをする事となった。

 

 

・・・・・・

 

*執務室 20:15*

 

悪魔は深手を負ったのか、あれから出てこず大人しいものだった。

最上型と川内にも影響があったのか、まだ意識は戻っていない。

 

横須賀「ちょっと どうするつもり?あのまま牢に入れとくのも無理があるでしょ?」

 

ダンテ「まぁな。中に居るのが目覚めたら、間違いなく出てくるだろうしな」

 

横須賀「悪魔に関しては あなたプロでしょ?何か手はないの?」

 

ダンテ「・・・・・・あるにはあるが・・・」

 

そのためには1度、戻りたくない場所に戻らなくてはならない。ダンテは それが気が進まなかった。

しかし、熊野と悪魔を そのままにはしておけない。他に方法も思い付かないため、ダンテは重い腰を上げて出発する事にした。あのオリーブ財団に・・・。

 

 

・・・・・・

 

*牢屋 22:55*

 

ダンテが鎮守府を出発して2時間以上 時が経った頃だった。葛城と酒匂が牢の見張りをしてると、交代の時間で憲兵の1号と3号が来た。

 

1号「交代の時間です」

 

葛城「ご苦労様」

 

酒匂「何かあったら すぐ報せてね~」

 

3号「勿論です」

 

葛城と酒匂は その場を憲兵2人に任せ、欠伸をしながら艦娘寮へと戻っていった。

だが葛城と酒匂が居なくなった途端、憲兵2人が異常行動に出る。悪魔の力を弱めるために設置した証明を消し、牢まで開けてしまったのだ。

拘束具も外した瞬間、熊野が目を開けると影に包まれ鈴谷の姿に変わる。

 

鈴谷「ご苦労様♪」

 

鈴谷は、洗脳したままの憲兵2人に労いの言葉を掛けると、1人で牢から出る。

その鈴谷の顔は、怒りで歪んでいた。

 

鈴谷「折角 鈴谷の優しさで、食べる人間 限定してやってたのに・・・!だったら人間全部、黒く染めてやろうじゃん!」

 

 

*執務室*

 

横須賀提督は1人で執務室に残り、資材の管理表を見ながら遠征スケジュールの見直しをしていた。

そろそろ今日の分の仕事は終わろうかと思った その時、爆発音と震動が響いた。

 

横須賀「な、何!?何なのよ!?」

 

そこに、血相を変えた横須賀の摩耶が駆け込んできた。

 

横須賀摩耶「悪魔が逃げ出して暴れてやがる!」

 

横須賀「はぁー!?見張りは何してたのよ?!」

 

 

*中庭*

 

鈴谷は影を様々な形に変え、鎮守府で暴れていた。

艦娘達が応戦してるが、闇夜の中の鈴谷には砲弾が擦り抜け、攻撃も意味を成していなかった。

 

鈴谷「さーてと、仕返しは これぐらいでいいかな。それじゃ、人間 血祭りイベントの準備でも始めよっかなー」

 

砲弾が飛んでくる中、鈴谷は艦娘達に目もくれず独り言を呟くと、影の中に入り姿を消した。

 

 

・・・・・・

 

*街 1:05*

 

鎮守府から姿を消した鈴谷は、高層ビルの屋上に居た。

腕を ゆっくりと持ち上げ天へと突き上げると、鈴谷から溢れた影が爆発的に広がり、四方八方へと伸びる。

ロープ状になった影が民家の窓を突き破り、寝てる市民を捕まえ家から引き摺り出す。

中には夜中でも道を歩く者や、車を運転してる者、夜の店で働く者など片っ端から捕らえては高層ビルに集めていく。

屋上から その様を見ていた鈴谷は高笑いを上げ、屋上はドーム状の闇のエネルギーに包まれるのだった。

 

 

・・・・・・

 

*ロサンゼルス郊外 オリーブ財団 アメリカ時間11月11日 23:32*

 

真魔人となりアメリカへと飛んだダンテは、急降下しながらオリーブ財団の建物の屋上を突き破り、中に侵入した。

建物の中では警報が鳴り響き、ネロや艦娘達、ステフ、職員がバタバタと慌ただしく事態の把握に走る。

逸早く特殊部隊が駆け付け、真魔人化を解除したダンテを包囲して銃口を向ける。

 

ダンテ「バージルを・・・呼んでこい!!」




バージルに面会希望のダンテですが、穏便に済めばいいですね。

次回も宜しく お願い致します!
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