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336話です!どうぞ!
悪魔に取り憑かれた熊野を助けるため、ダンテと葛城、最上、三隈、大井、川内、酒匂、長月、菊月、浦風、浜風、島風は街へと向かう。
標的となる悪魔が居る高層ビルが目前となった その時、有象無象の悪魔が現れダンテ達は足止めされる。
そこにネロとバージル、オリーブ財団に残った艦娘達が駆け付ける。
ネロ達が道を開き、ダンテ達は高層ビルへと突入するのだった。
*ビル 11月13日 12:38*
別のエレベーターに乗って屋上を目指すダンテ達だったが、今度は12階で止められてしまい、降りると また悪魔に襲われた。見た目が頭蓋骨のサルガッソーが噛み付こうとしてくる。
葛城「だから何で私ばっかり狙われるのよ?!」
浦風「骸骨じゃー!」
島風「骨ー!」
川内「ボーン!」
ダンテ「うるさいぞ お前ら!一々 喋らないと攻撃できねぇのか?!」
・・・・・・
悪魔を退け、今度は非常階段で上を目指すと、13階で既に拘束具の外れたベヒモスが、壁を壊しながら出てきた。
酒匂「何かデカいの来たー!!」
全力疾走で突っ込んでくるベヒモスを横に避けると、ベヒモスは窓ガラスを突き破って地上へと落下した。
大井「馬鹿で助かったわね・・・」
・・・・・・
またエレベーターに乗ると、今度は15階で止まり、そこでも悪魔に襲われる。
浦風「もうええって!飽きたんよ!」
最上「直通のエレベーターって無いのかな?!」
浜風「砲弾の消耗が止まらない・・・!」
・・・・・・
またエレベーターに乗ると17階に止まり、炎を扱う悪魔が何体も現れる。
消火設備のスプリンクラーも作動せず、ダンテ達は火事の中で戦う事を余儀なくされる。
三隈「ゴホッ、ゴホッ・・・息が・・・!」
長月「バックドラフト現象に気を付けるんだ!」
川内「会社の人ー!消火設備の点検できてませんよー!」
・・・・・・
何度も足止めを喰らい、悪魔との戦闘を繰り返したダンテ達は、やっとの事で最上階の20階に辿り着く。
熊野に取り憑く悪魔は屋上に居ると思われるが、屋上へは階段で行かなければならず、ダンテ達は階段を駆け上がっていた。
そして屋上に通じる扉まで来ると、ダンテは後ろを振り返り艦娘達を見る。
ダンテ「この先に入ったら引き返せないが、大丈夫か?」
『ゼェ・・・ゼェ・・・大丈夫・・・』
ここまでの連戦で、艦娘達は息が上がっていた。汗も半端ない。
ダンテ「・・・・・・休憩するか?」
『いい、行って・・・』
ダンテ「(本当に大丈夫かよ・・・?)」
ここなら悪魔が出る気配もしないため休憩も提案するが、艦娘達は今 休憩すると気が緩みそうなので、このまま突き進む事を選ぶ。
本人達が そう言うならと、ダンテは扉を開けて突入した。
*異空間*
屋上へ出ると、そこは真っ黒な異空間の中だった。
その中心では、俯き棒立ちの熊野が待っていた。
ダンテ「ほら、出てこいよ。遊びは終わりだ」
ダンテの言葉に反応したのか、熊野が影に覆われ鈴谷の姿に変わる。
鈴谷「もう来ても遅いよ。お腹一杯になって機嫌がいいから、帰るなら見逃してあげるよ?」
川内「まさか、捕らえた人間を皆 食べたの・・・!?」
鈴谷「ふふっ、ご馳走様♪」
大井「くっ、悪趣味な・・・!」
長月「帰れと言われて帰る馬鹿が居るか!」
鈴谷「なら、ここで お前らも食べちゃうね!」
ダンテ「作戦通りだ、行け!」
鈴谷から影が溢れ出た瞬間、ダンテは正面から突撃し、葛城以外の艦娘達は左右へ散開して走る。
そのまま艦娘達は、ダンテと鈴谷を囲むように円に広がると、通常よりも明かりを強化した探照灯で、光を鈴谷に照射する。
鈴谷「くっ・・・!?」
眩い光に鈴谷が怯むと、透かさずベオウルフを装備したダンテが鈴谷を殴り飛ばす。
本来 影として実態の持たない悪魔だが、強化改造された探照灯の光で実体を持つ状態になっていた。これならダンテも攻撃を当て放題だ。
鈴谷「この・・・!その程度の事で鈴谷を倒せると思わないでよね!」
鈴谷が、影を刃の鞭に変えて艦娘達に攻撃を仕掛けるが、艦娘達は慌てて逃げて避けると、透かさず探照灯の光を当てる。光に怯むと、ダンテが攻撃を仕掛けて鈴谷を吹き飛ばした。
更に追撃に迫っていくが・・・
鈴谷「これなら提督も攻撃できないよね?!」
鈴谷の身体が黒く染まると、ダンテの母であるエヴァの姿になる。
ダンテが接近するのを中断して後ろに飛び退くと、エヴァは横から川内の飛び蹴りを喰らい吹き飛ぶ。
川内「ごめん、私はできる」
エヴァ「だったら、あなたには これよ!」
エヴァの身体が黒く染まり、今度は異形の姿に変えられた呉の神通に変わる。
そこに、葛城が発艦した艦載機の爆撃を受ける。
葛城「だから何?」
この悪魔は記憶を読み取り、相手の心に隙ができる人物に変わる。
それが弱点となるはずだったが、ダンテ達は予め、誰かに変身したら その人物と関係ない者が攻撃すると決めていた。それなら躊躇いもなく攻撃できる。
呉神通『チョウシニ・・・ノルナァアアアアア!!』
異形の神通の身体が黒く染まり、再び鈴谷の姿に戻る。その瞬間、鈴谷を中心に闇の衝撃波が発生し、それに触れた艦娘達の探照灯の光が消えてしまう。
酒匂「嘘!?今 消えないでよ!」
焦る艦娘達が探照灯を点け直そうとするが、どうにも探照灯が点灯しない。
鈴谷「私の世界に、光なんて要らない!」
鈴谷は鞭のように影を伸ばし、探照灯に手間取る艦娘達を殴り飛ばし、更に葛城の艦載機まで墜落していく。
ダンテが鈴谷に斬り掛かるが、光を浴びてない鈴谷に攻撃は通じず、反撃に伸びた影の槍に貫かれる。
更に艦娘達も影に拘束されて持ち上げられると、絞め殺そうと影の拘束がキツくなる。
鈴谷「提督も馬鹿だよねぇ!大人しく鈴谷の優しさに甘えとけば良かったのに、ここで死ぬ運命を選ぶんだからさぁ!」
ダンテも槍に貫かれたまま持上げられ、幾つもの槍に変わった影に何度も身体を貫かれる。
艦娘達が何もできないまま それを見てる中、川内は自分の艤装に視線を向ける。艤装の上では、妖精さん達が探照灯の復旧作業に奔走していた。
川内「(い、急いで・・・!)」
妖精さん達が ああでもない、こうでもないと揉めながら復旧作業に尽力してると、その甲斐もあり探照灯から光が出る。
そして妖精さん達が探照灯の向きを変え、鈴谷に光を照射する。
鈴谷「ひ、光が・・・!?」
ダンテ「余所見するな」
鈴谷「なっ・・・!?」
槍に貫かれた状態で、ダンテがコヨーテ・Aから『チャージショット』を撃つと鈴谷が怯み、艦娘達の拘束が解けて地面へと落ちる。
ダンテも地面に着地し、更にコヨーテ・Aを突き出すように撃つ『ガンスンティンガー』を繰り出し、鈴谷を吹き飛ばす。
立ち上がった鈴谷は顔を怒りに歪めつつも、笑っていた。
鈴谷「あっそう・・・そう・・・じゃあ もう精神攻撃は終わり。お前ら全員、塵も残さず消し去ってやろうじゃん!」
鈴谷の身体が黒く染まり、バージルの姿に変わった。それを見て、艦娘達の顔が引き攣る。
川内「あれはマズい」
島風「提督、出てきちゃいけないのが出てきました!」
ダンテ「光を当て続けろ!」
バージルは閻魔刀を構え、『次元斬』を繰り出してきた。
ダンテ「借りるぜバージル!」
ダンテはダークスレイヤースタイルに変わり、その手に閻魔刀を出すと、自身も『スラッシュディメンジョン』を繰り出す。
無数の斬撃の嵐が ぶつかり合う中、艦娘達は斬撃の余波を喰らいそうになりながらも歯を食い縛り、バージルに光を当て続ける。
そして『次元斬』が押し負け、バージルが『スラッシュディメンジョン』の斬撃を受ける。
バージル「な・・・ぜ・・・!?」
ダンテ「本物は もっと気合い 入ってるんだよ!」
ダンテは一気に駆け出し接近すると、刀身が蒼く光る閻魔刀で一閃、バージルを斬り裂く。
それにより悪魔は、不定形の黒い影となり、斬り裂いた切れ目には熊野の顔が僅かに見えていた。
ダンテは熊野を取り戻すため、悪魔に腕を突っ込む。
ダンテ「熊野ぉ!いつまでも そんな奴が見せてる夢に甘えてんじゃねぇぞ!」
突っ込んだダンテの手は、確かに熊野を掴んでいた。だが、悪魔の中から引き摺り出すのが中々 上手くいかなかった。
ダンテが手間取ってると気付いた艦娘達も駆け、ダンテの腕を掴んで共に引っ張る。
最上「熊野!僕達がしたかった事って、本当は こんな事じゃなかったよね?!」
三隈「甘えてたのは くまりんこ達も一緒ですわ!だから一緒に、自分の足で ちゃんと立たなきゃ!」
川内「私も色々 言っちゃったけど、姉妹を喪った気持ちは分かる!それでも、悲しくても前に進まなきゃダメだよ!生きてる私達に、立ち止まってる暇なんかない!」
大井「姉妹揃って迷惑なんですよ!こんな偽物と同一視されて、さぞ本物の鈴谷さんもガッカリでしょうね!それが嫌なら、早く戻ってきてください!」
熊野「(鈴谷・・・)」
ダンテ「引っ張れ~・・・!」
『ぬぅ~~っ・・・!わぁっ!?』
ダンテ達の想いが通じたのか、悪魔の中から熊野が出てきた。
そして勢い余って、ダンテ達は後ろに倒れる。
悪魔『オ゛ォ゛ォ゛ォ゛ォ゛・・・!』
大井「うるさい!」
悪魔は、男か女か分からないような掠れた声を発して蠢いていたが、至近距離から探照灯で照らしながら、大井が砲撃して後ろに後退させる。
最上「熊野!」
三隈「熊野ぉ!」
艦娘達が意識のない熊野に呼び掛けると、熊野が目を覚ました。
熊野「・・・・・・皆さん・・・わたくしは・・・?」
葛城「ふぅ、これで第1目標は達成ね」
浜風「次は第2目標ですね」
ダンテ「熊野、立てるか?」
熊野「は、はい・・・」
ダンテ達は蠢く影を見据える。影は形を取り戻していき、再び鈴谷の姿になる。
鈴谷「ふざけんな ふざけんな ふざけんな!お前らみたいな誰かに依存しなきゃ生きていけない奴らに、鈴谷が敗けるなんて有り得ないから!」
熊野「鈴谷・・・」
ダンテ「熊野、あれは鈴谷じゃねぇ。お前だって それぐらいは分かってるだろ」
熊野「でも、それでも・・・わたくしは鈴谷と戦えません・・・」
鈴谷「死ねー!」
鈴谷の腕が黒く染まり、槍となって伸びると熊野に迫る。ダンテが前に出て魔剣ダンテの腹で防ごうとしたが、ダンテは呆気なく弾かれ異空間の端にまで吹き飛ばされてしまった。
熊野以外の艦娘達も砲撃しようとするが、鈴谷が伸びた腕を凪ぎ払い、艦娘達が纏めて吹き飛ばされる。
熊野「す、鈴谷、もうやめて・・・」
鈴谷「うっさいなー、あんたの鈴谷じゃないんだよ。ウジウジとウザいから、お前から殺しちゃうね」
鈴谷は再び黒く染めた腕を伸ばし、熊野を刺し貫こうとする。
ダンテ「っ・・・!?」
ダンテは熊野を助けるために動こうとしたが、突然 自分の中から何かが抜け出た感覚に襲われ、動けなかった。
『熊野!/熊野さん!』
艦娘達も もう駄目かと思い、熊野の名を叫び、熊野も自分の結末を悟り、ギュッと目を瞑る。
ダンテ「・・・・・・・・・は?」
鈴谷「お、お前・・・!?」
熊野は いつまでも来ない痛みと、ダンテと鈴谷の声に不思議に思い、ゆっくりと目を開ける。目の前には熊野を守るように、黒いオーラを纏った鈴谷が鈴谷の腕を掴んでいた。
熊野「す、鈴谷・・・?」
熊野以外の艦娘達は どういう事かと、ダンテと黒いオーラを纏う鈴谷を、交互に何度も見る。この状況を説明できるとしたら、ダンテしか居ない。
ダンテ「何で勝手に出てきてんだ お前は」
川内「え、どういうこと?え?」
ダンテ「そいつはドッペルゲンガーだ」
浦風「ドッペルゲンガーって あの、見たら死ぬやつ?」
酒匂「見ちゃったよ!?あたし見ちゃったよ!?」
葛城「それ自分と同じ姿を見たらでしょ?あれ完全に鈴谷だし」
大井「・・・もしかして、提督が飼ってるドッペルゲンガーですか?」
ダンテ「そうだ」
酒匂「何で そんな変なの飼ってるの!?」
川内「でも、どうして鈴谷の姿に・・・?」
ダンテが若かりし頃、ドッペルゲンガーは1度ダンテから離れ、鈴谷に取り憑いて姿をコピーした。その時の記憶があり、ドッペルゲンガーはダンテの意思に反して、鈴谷の姿を借りて出てきたようだ。
菊月「なぁ、何かドッペルゲンガー怒ってないか?」
その証拠に、ドッペルゲンガーは鈴谷の顔で熊野を睨んでいた。
そして熊野の後ろに回り込むと、全力で お尻を叩いた。
熊野は お尻を擦りながら、なぜ叩かれたのかと困ったようにドッペルゲンガーを見る。ドッペルゲンガーは喋れないため、無言の圧を掛けて まだ睨んでいた。
ダンテ「どうやら、情けない熊野に気合いを入れ直すために出てきたみたいだぞ。本物と偽物の区別ぐらいしろってな」
熊野「わたくしのために・・・」
鈴谷「そこ!鈴谷を無視して呑気に喋らないでくれる?!」
鈴谷はドッペルゲンガーの手から腕を引き抜き、自分を無視して喋るダンテ達に苛立っていた。
そんな鈴谷を、何か憑き物が取れたような、何かを決心したような顔で熊野が見据える。
熊野「そうでしたわ・・・わたくしは きっと、鈴谷という幻を追い掛けて、それに甘えてたのですわ。でも、あなたは鈴谷ではない。鈴谷なら きっと、このドッペルゲンガーさんのように情けない わたくしを叱ってくれるもの」
そう言って熊野はドッペルゲンガーを見ると、ドッペルゲンガーは鈴谷の顔で優しい笑みを浮かべていた。
鈴谷「だから何?!お前みたいな鈴谷が居ないと何もできない奴に、今更 何ができるって言うのさ?!」
熊野「それを今から ご覧に入れますわ!行きますわよ!とぉぉおう!」
熊野とドッペルゲンガーは艤装を展開し、熊野は艦載機を発艦。
ドッペルゲンガーがコピーしたのは重巡だった時の鈴谷だったため、艦娘が海を進むように地面を滑り、主砲と副砲から砲撃する。ただし撃ち出してるのは砲弾ではなく、闇のエネルギー弾である。
大井「私達も行くわよ!」
ダンテ「チッ、ったく、勝手に出てきて勝手に戦い始めやがって・・・あの陰気野郎どうやって出てきたんだ?」
川内「提督、ブツクサ文句 言ってないで行くよ!」
ダンテ「はいはい」
鈴谷は艦娘達とドッペルゲンガーの、怒濤の砲撃と爆撃に晒され身動きが取れず、そこにダンテが飛び込み、ベオウルフの高速パンチ『ハイパーフィスト』を叩き込む。
鈴谷「ウザいんだよぉおおおお!!!」
鈴谷から闇の衝撃波が放出し、ダンテは魔力の足場を利用する二段ジャンプ『エアハイク』で避けるが、艦娘達は吹き飛ばされ、探照灯の明かりも消えてしまう。
更に葛城と熊野の艦載機も墜落してしまった。
ダンテ「光がないと攻撃 通じないぞ!」
大井「こっちは時間が掛かりそうです!」
ダンテ「急げ!」
ダンテとドッペルゲンガーが鈴谷を引き付け時間を稼ぐが、艤装の妖精さん達が探照灯を復旧するには時間が掛かる。
ダンテ「ソードマスター!」
ソードマスタースタイルになり、ダンテはベオウルフの拳から光のエネルギー弾『ゾディアック』を何度も飛ばす。光エネルギーだからか鈴谷には命中してるが、今の状態では あまりダメージにはなっていない。
少し時間が経ち、妖精さん達も1度 復旧させて要領が分かっていたからか、最初の時と比べて早く探照灯が復旧した。
艦娘達は再び鈴谷に光を照射して砲撃する。
更に葛城と熊野は、次の攻撃隊を発艦する。
鈴谷「何度も何度も同じこと繰り返して、バカの1つ覚えで勝てると思うなよ!」
ダンテ「お前を倒すまで続くんだよ!」
ドッペルゲンガーも闇のエネルギー弾を撃ち、ダンテは連続キックを喰らわせた直後、強烈な踵落としを繰り出す。
それからは本当に同じ事の繰り返しで、探照灯が消えれば妖精さん達が復旧し、光を照射しながらダンテ達が攻撃を仕掛けるという事を、何度も何度も繰り返し鈴谷を追い詰める。
悪魔『オ゛ォ゛ォ゛ォ゛ォ゛・・・!』
悪魔は鈴谷の姿を保てなくなったのか、黒く不定形の影となり蠢く。
ドッペルゲンガーも影となり1度ダンテの身体に戻ると、ダンテはドッペルゲンガースタイルの『アフターイメージ』を発動する。ダンテの姿が魔人となり、同じ姿のドッペルゲンガーが再び現れる。
魔人ダンテとドッペルゲンガーは、ベオウルフの近接攻撃による凄まじい打撃を与えていき、『アフターイメージ』が終わるまで続いた。
『アフターイメージ』が終了すると、ダンテは渾身の力を溜めて放つ絶対の一撃、『リアルインパクト』を繰り出す。
更に打ち上げた悪魔に追撃を仕掛け、空中で回転しながら連続キックを繰り出す『トルネイド』を浴びせる。
最後に、両拳を叩き付ける『ハンマー』で悪魔を地面に叩き落とすと、空中で作り出した魔力の壁を蹴る『スカイスター』で横に飛ぶ。
熊野「これでトドメですわ!」
ダンテが横に避けたのを見計らい、熊野の艦載機が爆弾を投下して爆撃した。
悪魔は炎の中で、塵のように徐々に消えていく。
悪魔『熊野ぉ゛・・・』
熊野「わたくしは、あなたの熊野ではありませんわ」
熊野が冷たく言った直後、悪魔は完全に消滅した。
同時に異空間も消え、ダンテ達の頭上には夜空が広がっていた。
・・・・・・
*街 21:25*
外ではネロ達も有象無象の悪魔を駆逐し終わり、高層ビルから出てきたダンテ達と合流した。
だがダンテ達とネロ達とで向かい合い、気まずい雰囲気が漂っている。
加賀「さて、何から話しましょうか?」
加賀が ちょっと不機嫌そうに言うが、ダンテ達は沈黙したまま固まっている。啖呵を切って出ていった挙げ句、ネロ達の手を借りる形になってしまったので、偉そうに発言できる立場になかった。
加賀「何か言いたい事は?」
ダンテ達は必死に考えた。優位に立って反抗できる言い分を。しかし何も出てこない。
龍驤「何か言う事あるんちゃうの~?“手伝ってくれて ありがとう”とか」
『・・・・・・・・・』
龍驤「意固地になり過ぎやろ!」
すると金剛が、悲しげな表情でダンテの前に立つ。
金剛「提督ぅ、私達は仲間で、家族デース。鈴谷を助けられなかったのは私達 皆の責任デース。同じ事を繰り返さないためにも、私達は一緒に居るべきデース」
そう言われたダンテは金剛から視線を外し、最上型を見る。
ダンテ「お前ら次第だ。熊野、どうする?」
最上型は互いに顔を見合せ、ネロ達に向き直り頭を下げた。
最上「僕達は、鈴谷が死んだ事から逃げてたんだと思う。鈴谷のような犠牲者を出さないためにも、もう1度オリーブ財団で頑張らせてほしいです・・・」
熊野「それに、わたくしも皆さんに助けられた身。ご迷惑を お掛けして、申し訳ありませんでした・・・」
三隈「す、すみませんでした・・・」
日向「我々は別に、怒ってはいないぞ。ただ、私達の元から離れていったのが寂しかっただけだ」
最上「日向さん、ごめんなさい・・・」
日向「だから謝るな」
すると何を思ったのか、瑞鶴、球磨、多摩、那珂、阿賀野、睦月型、陽炎型が悪い笑みを浮かべながら、葛城、大井、川内、酒匂、長月、菊月、浦風、浜風、島風に迫る。
瑞鶴「葛城~、あんたも先輩に対して何か言う事あるんじゃないの~?」
葛城「ぐっ・・・ごめんなさい・・・」
球磨「大井、お前は何してたクマ?」
多摩「フォローしてた割りには、大変な事になってるにゃ」
大井「(何も言い返せない・・・!)」
那珂「川内ちゃん、心配したんだからね。心配した妹に何かないのかなぁ~?」
川内「ご、ごめんってば・・・」
如月「長月ちゃんと菊月ちゃんも、帰ったら お仕置きね♪」
「「お仕置き!?」」
卯月「うーちゃん以外で怒られる姉妹艦が居ると、何か安心するぴょん」
弥生「・・・意味不明な仲間意識・・・」
陽炎「浦風、浜風・・・お姉ちゃんは怒ってます!」
不知火「というか、陽炎型は全員 怒ってます」
浦風「すまんと思うとるよぉ・・・」
浜風「すみませんでした・・・」
陽炎「あと島風も!」
島風「えっ!?」
天津風「当然でしょ」
葛城達の方は一通り困らせたので これで許すとして、残るはダンテだけだ。
だが同じようにしてダンテが素直に謝るとは思えないため、加賀は別の方法でダンテを困らせる事にした。
加賀「金剛、武蔵、アイオワ、足柄・・・あと駆逐艦の有志。提督が たーっぷり甘やかしてくれるから、全力で抱き付いていいわよ」
ダンテ「はっ!?」
金剛「提督が!?」
武蔵「甘やかす!?」
アイオワ「全力で!?」
足柄「抱き付いていい!?」
『突撃ー!!』
ダンテ「ちょっ、こっちに来るな!来るなぁああー!!」
金剛と武蔵、アイオワ、足柄、駆逐艦大多数が抱き付き、ダンテは揉みくちゃにされる。
しかも艤装を装着したまま来るので、抱き付かれるダンテの身体からは変な音がしていた。
だが1つ、忘れてはならない事がある。バージルは忘れていない。
バージル「ダンテ、閻魔刀とベオウルフを返せ」
バージルがダンテに話し掛けた事で、ダンテに抱き付いてた艦娘達は喧嘩になると思い、急いで避難する。ダンテから離れて一安心。
ダンテはゴソゴソと魔具を探すが、出てきたのはベオウルフだけだった。
バージル「・・・閻魔刀も返せ」
閻魔刀の返却を催促されるが、ダンテの顔が どんどん青ざめていく。その顔を見て、皆は嫌な予感がする。
ダンテ「あー・・・これ落としてるなぁ。ビルの中 探せばあると思うぞ」
バージル「ふざけるなよ このバカが!」
バージルは閻魔刀を探すため、全力疾走でビルの中に突入した。
バージルの姿が見えなくなった瞬間、ダンテの手には閻魔刀が・・・。
ダンテ「帰ろう、帰ろう!」
ウォースパイト「えっ、バージルさんは どうするんですか!?」
ダンテ「いい、放っとけ、気にするな、帰るぞ、提督命令だ!」
しょうもない“提督命令”が発動し、艦娘達は“じゃあ仕方ないか”と、ダンテと共に撤収していく。
バージルが可哀想なので、ウォースパイトとポーラは その場に残りたかったが、彼女達も“提督命令”があるので そっちに引っ張られた。
ネロ「親父ー!先に行ってるぞー!」
一応、一声だけは掛けておく。
ネロ「・・・・・・閻魔刀あったぞー!」
バージル「ダンテェ!!」
ネロが言った直後、3階の窓ガラスを突き破ってバージルが飛び下りてきた。
・・・・・・
*Devil May Cry鎮守府 岬 11月15日 16:00*
Devil May Cry鎮守府の岬にある慰霊碑、その横に、新たな墓標が立てられていた。それは鈴谷の墓だ。
オリーブ財団に連絡し、ずっと保管していた遺体を輸送してもらい ここに埋めた。いつでも鈴谷が、鎮守府と海を一望できるようにと。
ダンテ、ネロ、バージル、艦娘達だけでなく、モリソン、アーロン、横須賀提督、呉提督、ステフ、
皆が鈴谷に想いを馳せてる中、ダンテ、ネロ、バージル、アーロン、呉提督、ステフは話をするため、皆から離れる。
アーロン「覚悟は決まったかな?」
ダンテ「・・・仕方ねぇから手伝ってやるよ」
ステフ「本当にいいのね?オリーブ財団は あなた達や艦娘達を利用するという事に変わらない。それを分かってる?」
ダンテ「勘違いするな。俺達が お前らを利用するんだ。そっちこそ それを忘れるな」
アーロン「それで構わない。改めて君を歓迎しよう、オリーブ財団に」
ダンテ「あっ、それと・・・俺の やり方でやらせてもらう、文句は言わせねぇ」
アーロン「・・・それが条件なら、仕方がないね」
呉「あの、ダンテちゃん・・・鈴谷ちゃんの事は━━」
ダンテ「いい、もう言うな。何度も何度も聞き飽きたよ」
呉「ごめんなさい・・・」
呉提督は会ってから、鈴谷の事で ずっと謝りっぱなしだった。
一先ず、ダンテも正式にオリーブ財団に合流した事で、Devil May Cry鎮守府は本当の意味で再始動するのだった。
収まる所に収まったという感じですね。
次回も宜しく お願い致します!