Devil May Cry鎮守府   作:しゅんしゅん@よし

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ハロウィンが近いという事で、ちょっとだけホラーっぽい話をしようかと思います。
誰でも読めるように全然 怖くないようにしてますので、安心して見てください。
寧ろ、登場人物が怖がってる様子を楽しんでいただきたいです。

337話です!どうぞ!


Mission337 バミューダトライアングル~消えた戦術部隊~

*輸送船 11月16日 22:12*

 

CIAの戦術部隊が、アメリカ海軍の艦娘に護衛された輸送船に乗っていた。外は嵐になっているのか、船は大きく揺れている。

船内では部隊に見張られる形で、1人の女が椅子に拘束されていた。

女は不敵な笑みを浮かべながら、隊員達に意味深な視線を向けているが、部隊の隊員達は訓練されたプロであるため、そんな視線を気にせずアメリカ本土に到着するのを静かに待っている。

すると突然、嵐の揺れとは明らかに違う揺れが輸送船を襲い、隊員達は その衝撃に足がフラつき倒れてしまう。

 

隊員「な、何だ!?」

 

隊長「船長、何があった?!」

 

だが その混乱に乗じて、女は腕の中に仕込んでいた針金で手錠を外してしまい、部隊に襲い掛かる。

突然の事に隊員の1人が近接格闘術で あっという間に倒され、他の隊員達が取り押さえようとして格闘戦になる。

隊員の1人が殴り掛かるが、女が その拳に頭突きを かますと、隊員は手を痛めたのか悲痛な叫びを上げる。

更に女は、隊員の1人から奪った銃で残りの隊員達を撃って仕留めていく。

生きたまま移送は無理と判断した隊長も銃を抜こうとしたが、それよりも早く女に肩を撃たれ倒れてしまった。

そして輸送船は また激しい揺れに襲われ、嵐の中で消えた。

 

 

・・・・・・

 

*オリーブ財団 食堂 11月17日 13:25*

 

ダンテも正式に加わったオリーブ財団では、艦娘達が艦娘寮の飾り付けに忙しくしていた。

悪魔の出現やダンテの離反などもあり、オリーブ財団に戻ってきた艦娘達は ある事を忘れていた事に気付いた。ハロウィン楽しんでないと。

なので艦娘達は急遽、艦娘寮で半月遅れのハロウィンパーティーの準備を進めていた。艦娘寮はジャック・オー・ランタンや蝙蝠など、ハロウィン関連の飾り付けで雰囲気が変わり始めている。

そんな中、バージルは食堂で、1人の静かな時間を楽しんでいた。と言っても、間宮が淹れた お茶を飲みながら読書してるだけだが。

そしてキッチンの方では、間宮が困った様子で何かを考えていた。

 

間宮「(食材が思ったより足りてないわね。でも1人だと大変だし、皆は飾り付けに忙しいし・・・)」

 

ハロウィンパーティーに使う食材や調味料が足りていなかった。見積もりとしては、必要な物は1人で抱えて持って帰れる量ではない。

だからと言って誰かに手伝ってもらおうにも、皆もハロウィンの準備で手が空いてないし、そうじゃない者はオリーブ財団関連の仕事があり頼めない。

どうしようかと考え込んでると、1人で居るバージルが視界に入る。

間宮は少し笑みを浮かべ、久し振りにバージルと出掛けるのもいいかと思い、そちらに向かっていく。

 

間宮「バージルさん、ハロウィンで使う食材が足りてないので、荷物持ち手伝ってくれませんか?」

 

バージルが本から顔を上げて口を開きかけるが、そこに乱入者が現れた。

 

ウォースパイト「バージル、一緒に買い物 行きましょ!飾り付けで足りない物があるの!」

 

ウォースパイトが現れた。

ウォースパイトはバージルとグッと距離を縮めるため、敬語や敬承をやめて馴れ馴れしくなっていた。

バージルを挟む形で間宮とウォースパイトが鉢合わせし、2人は視線を交えて見えない火花を散らす。

そこに更に乱入者が現れる。

 

ポーラ「バージルさ~ん、お酒 足りてないので買い物 付き合ってくださ~い」

 

ポーラまで来てしまった。

ポーラは隼鷹、那智、足柄、千歳型の呑んだくれ共と共に、ハロウィンパーティーに出すアルコールドリンクの厳選と手配を担当していた。

因みにソフトドリンクの担当は睦月、如月、吹雪、叢雲、暁型、夕立、島風が担っている。

そこに、更なる乱入者が2人 現れる。

 

天龍「師匠ー!俺 手が空いちゃって暇だからさー、刹那(せつな)と一緒に稽古しようぜ!」

 

刹那を連れて天龍まで来た。

天龍と刹那も飾り付けをしてたのだが、交代で休憩を回していたので2人は休憩時間に入っていた。しかし、これと言ってやる事もないので、2人はバージルも巻き込んで暇な時間を刀の稽古に当てようとして来たのだ。

だが天龍とポーラは、間宮とウォースパイトが睨み合ってるのを見て すぐに黙った。

 

間宮「ウォースパイトさん、バージルさんは私と買い物に行くので、そちらは別の人と行ってください」

 

ウォースパイト「ムリムリ、他の人は手が空いてないから、バージルに来てもらわないと困るの。だから間宮こそ違う人と行って」

 

間宮「私もバージルさんに来てもらわないと困るので無理です」

 

間宮とウォースパイトは笑顔で言葉を交わしているが、どちらも静かに苛立っている。

間宮とウォースパイトの様子から刹那は何かに気付き笑みを浮かべ、バージルを見るとバージルも刹那を見ていた。その目は、“どうにかしろ”と言ってるような気がした。

そうこうしてる内に、間宮とウォースパイトのバトルはヒートアップしていく。

 

間宮「私が先だったんですからバージルさんは諦めてください!」

 

ウォースパイト「食材が足りてないのは そっちのミスでしょ!自分で何とかしてよ!」

 

間宮とウォースパイトはバージルの腕を掴むと、それぞれ左右に引っ張り取り合いが始まる。昔に手足を引っ張って引き千切って達磨にする拷問があったが、今のバージルの心境としては それを受けてるような気分だった。

 

刹那「天龍、稽古は私達だけでしよ」

 

天龍「え、何で?」

 

刹那「いいから。バージルは忙しいみたいだし、邪魔しちゃ悪いでしょ?」

 

バージル「おい待て、助けろ」

 

刹那「ごゆっくり~♪」

 

天龍「え、何で?何で!?」

 

バージル「おい!」

 

刹那は よく分かってない天龍の背中を押しながら立ち去ってしまった。

 

ポーラ「あ、じゃあポーラも別の人に頼むので、もう行きますね~」

 

バージル「変な気を回すな!待てと言ってるだろ!」

 

ポーラも仲裁に入る事はなく、呑気に どこかへ行ってしまった。

ポーラと刹那は気を利かせたつもりだが、結果としては問題を放置してるだけなので、何の気遣いにもなっていなかった。

 

間宮「バージルさんから手を離してー・・・!」

 

ウォースパイト「そっちこそ離してよー・・・!」

 

1番の問題は、バージルの意見を聞かない事である。

 

 

*艦娘寮*

 

そして艦娘寮では、艦娘達とモリソン、呉提督、(たける)が楽しそうに話しながら飾り付けをしていた。

 

ホノルル「ヴア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!!」

 

『ぷぎゃああああああ!?』

 

ホノルルがゾンビのマスクを被り、早くも駆逐艦を脅かし遊んでいる。

 

アイオワ「ほら そこ、遊んでないでやる事やる!」

 

ホノルル「あー、楽し」

 

そして少し離れた場所では呉提督が、シールズ時代のハロウィンの思い出を皆に聞かせていた。

 

呉「ハロウィンと言えば昔ね、死体を仲間の家の中に置いといて脅かせた事もあったわ。あの時の驚き様といったら もう、滅茶苦茶おもしろかったわ」

 

健「え、死体って・・・本物じゃないよね?」

 

呉「勿論 本物よ。基地にあった死体を ちょっと借りたの。お陰で いいリアクション見れたわ」

 

まさか本物の死体を使ってドッキリを仕掛けてるとは思わず、話を聞いてた者達は全員ドン引きした。

 

健「それ、他の人には言わない方がいいよ・・・」

 

呉「・・・何よ?」

 

陸奥「死者への冒涜だとは思わなかったわけ?」

 

呉「まぁ、今 思えばやり過ぎだったかもと思うけど、あの時はリアルを追求しようって事になってね。でも その後バレないようにコッソリ返したし、死体だから本人も文句は言えないから大丈夫よ」

 

秋雲「大佐 絶対 呪われてるね」

 

呉「やめてよ、ちょっと死体に手伝ってもらっただけじゃない。それに呪いとか そんな眉唾な話ある訳ないじゃない」

 

鹿島「本当に そう言えるでしょうか?」

 

呉「え・・・?」

 

鹿島「聞いた話だと、悪霊が魔界の瘴気で悪魔化する事もあるそうです。悪魔が存在してるのに、呪いがないなんて言い切れますか?」

 

加古「それから変な事が起きるようになったりしてない?」

 

衣笠「不自然に不運な目に遭ったりとか・・・」

 

鬼怒「1人なのに誰かが居る気配がするとか・・・」

 

呉「やめてよ呪いなんて、そんなのあるわけ・・・」

 

と、言いたいが、思い当たる節があるのか呉提督の顔が どんどん曇っていく。まぁ、どうせ気のせいだろう。

すると突然 悲鳴が上がり、呉提督は驚き梯子から落ちた。

その悲鳴の正体は、ハロウィン仕様に変えた夕張のスマホの着信音だった。

 

呉「何で そんな着信音にしてるのよ?!」

 

夕張「だってハロウィンパーティーするし、気分を盛り上げようと思って」

 

そして夕張はスマホを見ると、それはステフからの緊急召集だった。

 

夕張「全員 作業 終わり!ステフからの呼び出しよ!」

 

 

・・・・・・

 

*ブリーフィングルーム 14:24*

 

ステフからの緊急召集が掛かり、ハロウィンパーティーの準備を中断して全員がブリーフィングルームに集まった。

 

ステフ「昨晩、海軍の艦隊に護衛されたCIAの戦術部隊が、囚人をアメリカに移送してる途中で消息不明になった」

 

アイオワ「艦娘が護衛してたのに消息不明って、深海棲艦の仕業?」

 

ステフ「それは まだ断言できない」

 

アイオワ「なら囚人というのは?」

 

CIAは内密で捜索を進めたいらしくオリーブ財団に依頼してきたのだが、囚人に関する情報は外部組織に開示する気がないらしく、どんな囚人を移送していたのか一切 不明だ。

そしてCIAからの要望は、囚人と部隊の隊長を生きたままアメリカに連れ帰る事だった。

 

サウスダコタ「ちょっと待て。囚人は分かるが、なぜ部隊の中で その隊長だけなんだ?なぜ一介の部隊長に拘る?」

 

ステフ「部隊の隊長を務めてたのは副大統領の ご子息、『クリス・ウィーラー』隊長だからよ」

 

それを聞きブリーフィングルームに集まった者達は、なぜ隊長のみの捜索と保護なのか理解した。

兵士であっても、それでも副大統領の息子だ。CIAが任務に送り出し それで行方不明になったとあれば、CIAの責任であり副大統領の怒りを買う事になる。そうなれば、CIAは組織として窮地に立たされる。内密に進めたがってるのも納得だ。

しかしオリーブ財団は隊長のみではなく、生き残ってる部隊員は全員 捜索するつもりだ。1人だけなんてケチな仕事はしない。

 

ステフ「今回は悪魔絡みじゃないから、ダンテ提督達は待機でいいわ」

 

ダンテ「なら、ゆっくり昼寝はできそうだな」

 

今回はダンテ、ネロ、バージルの手を借りる程の事ではないので、彼らの出番はない。

すると、戦術部隊が消息を絶った おおよその場所を映した巨大モニターを見ていた天龍が、何かに気付き顔色を変える。

 

天龍「ちょっと待て!もしかして この範囲って・・・」

 

天龍の様子から何かを察したステフは、凄く悪い笑みを浮かべる。

 

ステフ「そうよぉ~。部隊が消えたのは その範囲だって事までは判ってる」

 

そこは魔の三角海域、バミューダトライアングルだった。

バミューダトライアングル━━フロリダ半島の先端と、大西洋にあるプエルトリコ、バミューダ諸島を結んだ三角形の海域。

古くより船や飛行機、若しくは その乗務員のみが跡形もなく消える事故が多発。科学的に解明できないことで、オカルト・超常現象ネタとして扱われることが多い。

 

天龍「冗談じゃねぇ、こんな所 行けるか!部隊が消えたのは、呪われた悪霊の仲間にされたか異次元に入ったからだ!ここで行方不明になったら絶対 見付かりっこねぇ!下手したら俺達も行方不明者の仲間入りじゃねぇか!」

 

ステフ「残念、この任務は断れないの、ご愁傷様」

 

天龍「でも全員では行かないよな!?頼むから俺は外してくれよぉ・・・」

 

ステフ「ダンテ提督、メンバーは あなたが決めて」

 

ダンテ「俺が?」

 

ステフ「財団での あなたの初仕事よ」

 

天龍は自分が選ばれないようダンテに向かって祈る。

そしてダンテが考え発表されたメンバーは伊勢型、青葉、天龍、木曾、神通、夕張、伊8、アイオワ、スキャンプ、U-511だった。

それに付け加えるように、ステフは呉提督、健、刹那にも一緒に行くよう伝える。

 

天龍「何でだよチクショー!!」

 

青葉と伊8はオカルト現象が起きると噂される場所に行けると眼をキラキラさせ、天龍は崩れ落ち床を何度も殴り、呉提督は先程の呪いの話もあってか顔が青ざめる。

 

呉「ステフ、私には無理よ・・・」

 

ステフ「何で?」

 

呉「これ以上 呪われたくない・・・」

 

ステフ「大丈夫よ、自慢の筋肉で跳ね返しなさい」

 

筋肉は裏切らない。

ダンテとステフにメンバーを変えるつもりもないので、最初から反対意見など通るはずもないのだ。

 

アイオワ「ねぇ、でも これだけの範囲で部隊を見付けるのは難しいんじゃない?」

 

戦術部隊が消えた範囲は、おおよそでバミューダトライアングル全域になっている。たった14人で捜索するには広過ぎるためアイオワが疑問を口にすると、天龍は その通りだと笑顔で何度も頷く。

だが それを、鹿島が真っ向から否定する。

 

鹿島「そうでもありません。昨晩この海域では嵐が発生していました。もし深海棲艦の仕業ではなく嵐が原因であれば、消息を絶った時間と その時間の海流から計算すれば、輸送船の正確な場所を割り出せるはずです」

 

そして鹿島が それらを計算した結果、バミューダトライアングルの中心にある小さな島に流れ着いてるはずだと出た。

小さいと言っても、人が歩くには大変な広さがあるので、部隊が生きた状態で島の中に入ってしまっていれば、探すのは一筋縄ではいかないだろう。

だが鹿島が正確な場所を割り出した事で、トドメに行く事は決定したと言える。

 

天龍「なぁ!呪われた場所に行くなら せめて、提督かネロか師匠も一緒にしてくれ!」

 

天龍が喚いてると、ブリーフィングルームに間宮が乱入してきた。

 

間宮「バージルさんが行かないなら、私と買い物 行きましょう!」

 

ウォースパイト「ちょっと、何で そうなるのよ?!バージルは私と買い物に行くの!」

 

バージルは有無も言わせてもらえないまま、間宮とウォースパイトの手によって引き摺られていった。

 

ダンテ「じゃあ昼寝に行ってくるか」

 

加賀「私達も飾り付けがあるから行きましょう」

 

今回の任務に選ばれなかった者達も、自分には関係ないからとブリーフィングルームから出ていく。完全に見捨てられた。

 

天龍「なぁ、ちょっと待ってくれよ!なぁってばぁ!!」

 

呉「せめてダンテちゃんだけでも一緒に!無理ならネロちゃんでいいから!」

 

ステフ「ビビってないで早く行きなさい!」

 

ステフにも怒鳴られ、天龍と呉提督は渋々 行く事になった。

 

呉「完全武装で行くからな!!」

 

 

・・・・・・

 

*島 22:28*

 

伊勢型、青葉、天龍、木曾、神通、夕張、伊8、アイオワ、スキャンプ、U-511、呉提督、健、刹那は、オリーブ財団専用の飛行機でロサンゼルスからマイアミへと飛び、そこから艦娘達は自分の艤装で、呉提督と健、刹那は船で、鹿島が割り出した島へと到着した。

しかし、3人の乗ってた船は途中でエンジントラブルが起き、島に着いた時には完全に壊れてしまった。天龍と呉提督は呪いか祟りが原因だと言ってるのだが、問題は帰りを どうするかだ。

 

天龍「来ちゃったよ・・・だから来るべきじゃなかったんだ・・・」

 

呉「呪われる、呪われる、呪われる・・・」

 

天龍と呉提督は、いつ心臓発作で倒れても おかしくないほど顔色が悪い。

それでも、他の者は任務のためにやるべき事を進める。

 

伊勢「じゃあハチ達は、海の方お願いね」

 

ハチ「任せてください」

 

スキャンプ「大丈夫じゃなさそうなのが居るが、そっちも頑張ってくれ」

 

ユー「では行ってきますね」

 

深海棲艦の可能性もない訳ではないので、伊8とスキャンプ、U-511は、周辺の海底に輸送船が沈んでないか海での捜索に向かった。

残りは島の捜索である。

 

アイオワ「2人共、それでも海軍なの?来ないなら置いていくわよー!」

 

天龍「ちょ、ちょっと待ってくれよー!」

 

呉「イヤァアアアアアッ!!オワァアアアアアッ!!」

 

もし輸送船が嵐で この島に流れ着いてるとしたら、座礁してるはずだ。

それを踏まえ伊勢型は海岸沿いの捜索に向かい、天龍と呉提督は慌てて皆を追った。

 

 

・・・・・・

 

しばらく海岸沿いを歩いていると、大きなシルエットの影が見えてきた。艦娘達が探照灯で照らし正体を確認すると、それは輸送船だった。

 

夕張「きっと戦術部隊が乗ってた船ね」

 

日向「それにしても、随分と損傷が激しいな。これは・・・砲撃を受けたのか?」

 

伊勢は海を捜索する伊8に無線を繋げ、輸送船を発見した事を報告する。

 

ハチ『じゃあハチ達は どうしたらいいですか?合流します?』

 

伊勢「深海棲艦が関わってるみたいだから、そっちの警戒を続けてくれる?でも島から あまり離れないで」

 

ハチ『了解です』

 

伊勢達は戦術部隊を探すため輸送船の中に入る事を決めるが、天龍と呉提督が拒否権を発動しやがった。

 

天龍「深海棲艦 来るかもしれないし、ここで見張りじゃダメかな・・・?」

 

呉「私も酸素不足だから ここで見張りする・・・」

 

アイオワ「船の中は広いし、手分けしないと時間が掛かるでしょうが」

 

健「外に居て酸素不足って意味不明だから」

 

木曾「2人の面倒まで見てられないんだ。分かったら早く来い」

 

拒否権は不発に終わった。

そして伊勢達は輸送船へと入る。

 

 

*輸送船*

 

輸送船に入り それぞれ幾つかのチームを組み、伊勢と青葉はボイラー室に向かい、天龍と夕張は貨物室、木曾とアイオワは操舵室、日向と神通、呉提督と健、刹那は他の場所を見て回るために手分けする。

輸送船の中を見て回る呉提督は銃を手に、尋常じゃない汗を掻きながら警戒して進む。

ただ一緒に行動してる健と刹那は、そんな呉提督に恐々としていた。

 

健「ねぇ、できれば銃 持たないでくれる?」

 

呉「何でよ?!」

 

健「間違って こっちが撃たれないか怖いんだよね」

 

呉「化け物が出てきたら どうするつもり?!信じられるのは武器だけよ!」

 

刹那「私が前に出るから、銃を仕舞って落ち着いて。それだったら先に死ぬのは私だから」

 

呉「ふぅー・・・ふぅー・・・分かった・・・」

 

健「(これ精神状態 絶対 危ないよね・・・?)」

 

そして天龍と夕張の方は貨物室に着いたのだが、椅子があるだけで他に貨物は無く、もぬけの殻だった。

そこで無線機から、各場所に散っていた仲間達から連絡が入る。

 

アイオワ『操舵室に着いた。滅茶苦茶に壊されてるし、部隊は見当たらないけど乗組員の死体は残ってる』

 

木曾『砲撃で死んだんだろうな。もうグチャグチャだ・・・』

 

伊勢『こっちはボイラー室に着いた。浸水してる場所もあって全部は見れてないけど、こっちも似たような状況よ』

 

日向『こっちは何もない。死体すら見当たらないな』

 

夕張「こっちも貨物室に着いたけど、人も貨物もナシ」

 

神通『大佐、そちらは どうですか?』

 

訊くが呉提督からの応答がない。

皆は何かあったのかと嫌な予感がしたが、すぐに健の声がして皆は溜め息が出る。

 

健『ごめん、こっち別の意味で大変で。でも順調だから心配しないで』

 

呉『あ゛ーーーっ!!!!』

 

健『おじさん大丈夫だから!鏡に映ってるの自分の顔だろ!』

 

無線から聞こえてくる全然 順調そうでない様子に、本当に大丈夫かと心配になってくる。

健もマトモに報告できそうにないので、代わりに刹那に頼むと、向こうも同じようで部隊も死体も見当たらないそうだ。

一旦 無線連絡を終わり捜索を続ける事にしたが、天龍と夕張は その場から動かない。

 

天龍「部隊は どこに行ったんだ?深海棲艦に連れ去られたか?」

 

以前ほっぽから、深海棲艦の食事で人間を食べる事もあると聞かされていた。砲撃を受けた痕跡もあった事から、天龍は部隊が深海棲艦の餌になったのだと思った。

すると夕張は、しゃがんで床を確認する。

 

夕張「それは・・・ここで何があったかに選るんじゃない?」

 

天龍「何だ?」

 

夕張「血痕」

 

天龍「・・・引き摺った痕があるな」

 

夕張「空の薬莢も落ちてるし、手錠も綺麗に外されてる。深海棲艦の襲撃の前後に、きっと囚人が逃げ出したのよ」

 

そこまで推理した夕張だが、偶然 視線を向けた場所にある物を見て固まった。それは爆弾で、既にタイマーが作動してる。

 

夕張「天龍 走って!」

 

天龍と夕張は走りながら皆に無線を繋げ、すぐに輸送船から脱出するよう伝える。

 

 

*島*

 

全員が外に出ると、輸送船が爆発し、その余波で全員 吹き飛ばされた。

 

日向「ぐっ・・・いったい何が・・・?」

 

夕張「爆弾が仕掛けられてた。私達が来るのは予測されてたみたいね」

 

木曾「でも誰が こんな事を?」

 

夕張「囚人が逃げ出したっぽい。爆弾も そいつの仕業」

 

すると神通が、砂浜に引き摺った跡と血痕を見付けた。血痕は島の内陸部に続いてるため、戦術部隊が消えた理由に深海棲艦は関係なさそうだ。

 

伊勢「良かったね、大佐も天龍も。今回の事件に、悪霊は関係ないって」

 

天龍「いや・・・こうなるように悪霊が導いたんだ・・・」

 

呉「囚人に取り憑き、私達を殺そうとしてる・・・」

 

夕張「ダメだ こりゃ・・・」

 

だが、戦術部隊の隊員が消えたのが その囚人の仕業だとするならば、かなり腕の立つ凶悪犯罪者という事になる。

彼女達は この呪われた海域の島で、戦術部隊と囚人を見付ける事ができるのだろうか?




ハロウィンまでに この話を全部 投稿したいんですが、ちょっと厳しいかもしれません。時期が過ぎてもハロウィンしてたら ごめんなさい!

次回も宜しく お願い致します!
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