感想ありがとうございます!
長らく お待たせしてしまって すみません。
342話です!どうぞ!
*オリーブ財団 食堂 11月23日 6:30*
魔界の瘴気を凝縮した結晶を手に入れるため、現在 夕張と明石、ニコがアマ・デトワール号に必要な物資を運び込んでいるのだが、ダンテは食堂に来ていた。昨晩 出撃していたネロが、ドロップした艦娘 瑞穂に会わせるために呼んでいた。
瑞穂「提督、お疲れ様です。水上機母艦、瑞穂、推参致しました。どうぞ よろしく お願い申し上げます」
瑞穂は丁寧に挨拶したのだが、ダンテは隠す事もなく残念そうな顔でネロを見た。
ダンテ「連れて帰ったのか?」
ネロ「あぁ。仲間が増えるのは いい事だろ?」
ダンテ「お前なぁ、艦娘 何人 居ると思ってんだ?まだ全員 覚えてないのに、また増えたら お前・・・」
ネロ「その内 覚えられるって。それに瑞穂にも悪いだろ?」
瑞穂「提督、私は お邪魔でしたか?」
ネロ「ほらー」
ダンテの様子から瑞穂は、自分が ここに来てはいけなかったのだと思い、申し訳なさそうに悲痛な顔でダンテの顔を見上げる。
ダンテ「いや、そういう訳じゃないが・・・」
そんな顔をされると、ダンテもバツが悪くて困ってしまう。まぁ、悪いのはダンテなのだが。
そこでフォローする訳ではないが、加賀が口を開いた。
加賀「でも、水上機母艦が増えるのは歓迎するべきよ。余裕が出てきたら千歳型の方を大規模改装して、軽空母にする事だってできるもの」
ダンテ「そっちの方がいいのか?」
加賀「その判断は提督次第ね。戦力的に空母を増やしたいなら その方がいいし、遠征任務を重視するなら そのままでも」
ダンテ「ネロ、どう思う?」
ネロ「俺に訊かれても・・・アンタが決めろよ」
ダンテ「お前 提督代理だろ!」
ネロ「そっち提督だろ!」
ダンテとネロの言い合いを聞いていた瑞穂は、笑いながら加賀を見た。
瑞穂「ここは楽しそうな場所ですね」
加賀「そう思えるのは今の内だけよ」
瑞穂「え・・・?」
加賀が不吉な事を言って立ち去ってしまったため、瑞穂は その意味を聞けないまま取り残されてしまった。
例え その意味を知ったとしても、他の艦娘達も上手くやってこれてるので彼女も大丈夫だろう。というか、そうでないと困る。
そこに、話を聞いていた千歳型が瑞穂の傍まで来た。
千歳「まぁまぁ、あんまり気にしない方がいいから」
千代田「そうそう。財団の中 案内してあげるから、一緒に来て」
同じ水母であるため、千歳型なら瑞穂と仲良くできるだろう。
瑞穂は安心した様子で、千歳型に連れられ食堂から出ていった。
ネロ「なぁダンテ、南極 行くんだろ?俺も一緒に行こうか?」
ダンテ「いや、お前は深海棲艦の相手してたから休んでいいぞ。おいバージル、一緒に来るか?」
ダンテはバージルの方を見たが、彼は今それ処ではなかった。
間宮「バージルさん、私が作った煮物の方が美味しいですよね?」
ウォースパイト「バージル、私が作ったフィッシュ&チップスの方が美味しいわよね?」
間宮「私の煮物です!」
ウォースパイト「私のフィッシュ&チップスよ!」
「「ぬぅ~~~・・・ふんっ!」」
間宮とウォースパイトは、バージルを挟んで睨み合っていたが、互いに顔を逸らして怒りの鼻息を漏らす。
ダンテ「・・・・・・あれ、何やってんだ?」
ネロ「何か、料理対決する事になったらしいぞ」
間宮とウォースパイトは、昨晩またバージルが原因で揉めていた。
そこから料理対決する事になり、バージルに どっちの料理が美味しいか白黒 決めてもらおうとした。
ただ、バージルがハッキリ言わないため、間宮とウォースパイトは勝手に引き分けだと思い料理を作り続け、戦いは翌日の朝、つまり今現在まで続いていたのだ。
ダンテ「関わると面倒そうだし、俺だけで行ってくる」
ネロ「あ、あぁ、分かった」
ダンテはバージルを助けず、知らぬ存ぜぬで食堂から出ていった。
ウォースパイト「じゃあ次の勝負よ!」
間宮「望むところです!」
ウォースパイト「バージル、次の料理も楽しみにしててね!」
間宮「バージルさん、次こそは あなたの舌を唸らせてみせますからね!」
間宮とウォースパイトは意気揚々とキッチンに戻り、次の料理に取り掛かった。
そして残されたバージルは、顔色が悪かった。
バージル「もう食えん・・・」
ネロ「(親父も不器用だよなぁ・・・)」
・・・・・・
*地下 7:01*
ダンテが地下に行くと、丁度アマ・デトワール号への積み込みが終わったところだった。
そこに、首輪とリードを付けられたフレキ&ゲリを連れた足柄が来たのだが、少々 困った顔をしていた。
足柄「提督、まさか こんな朝早くから出発するとは思いませんでした」
ダンテ「おう。船で行くから お前も早く乗れよ」
足柄「(あれ・・・?お散歩デートだと思ってたのに、船旅デートなの?じゃあフレキとゲリは何のために・・・?)」
ダンテからデートに誘われ、フレキ&ゲリも一緒にとの事だったため、足柄は てっきり、フレキ&ゲリを犬に見立てた お散歩デートだと思っていた。それが まさかの船で出発という話で、足柄は混乱して首を傾げる。
すると後ろから金剛型、長門型、大和型、青葉型、睦月型、アイオワが、楽しそうに喋りながら横を通ってアマ・デトワール号に乗っていく。
足柄「(え・・・・・・皆も来るの!?)」
デートと言われたから、てっきりダンテと2人っきりだと思っていたが、余計な おまけも一緒だと知り驚愕する。
金剛、武蔵、如月は、昨日ダンテが大和をデートに誘っていたため、抜け駆けは許さないと言って一緒に付いてくる事になった。
ダンテは仕方なく同意したが、色々と不安なので姉妹艦にも来てもらった。金剛、武蔵、如月の お目付け役である。
アイオワへの お目付け役は、長門型に頼んだ。
足柄が混乱したまま固まっていると、今度は老人姿のアーロンまで現れ船に乗り込んだ。
アーロン「さぁ、夢と冒険のロマンに出発だ!」
“夢と冒険のロマン”と言ってるが、そんなものは微塵もない。これから行くのは、悪魔の巣窟となってるピラミッドなのだから。
足柄「(アーロンまで・・・?これ、ほんとにデート・・・?)」
足柄は訳も分からないまま、フレキ&ゲリを連れて船に乗り込んだ。
今回 行く予定の全員が乗船したのを確認し、最後にダンテも乗り込もうとしたが、そこに鹿島が来て呼び止められた。
ダンテ「どうした?お前も行きたいのか?」
鹿島「いえ、そういう訳では・・・。提督に、訊いておきたい事があったんです」
ダンテ「もう出発するから手短にな」
何の質問かと思いながら待っていたが、鹿島は中々 話を切り出さないので、ダンテは怪訝な顔をした。
ダンテ「どうした?」
鹿島「・・・あの・・・」
ダンテ「だから どうした?今日の お前、何か変だぞ」
鹿島「・・・・・・もし私が・・・遠くに行ってしまったら、提督さんは どうしますか?」
ダンテ「・・・どこかに行くのか?」
鹿島「・・・行く、かもしれませんし・・・私が手の届かない所に行ってしまったら、提督さんは どう思いますか?」
ダンテ「う~ん・・・まぁ、そりゃ寂しくなるんじゃないか?」
鹿島「私は・・・提督さんや皆さんと、ずっと一緒には居られないんです・・・」
ダンテ「そりゃ そうだろ。俺だって、いつかは死ぬだろうしな」
鹿島「そうじゃなくて・・・」
ダンテ「今日は どうした?何が言いたい?」
どこか煮え切らない様子の鹿島の態度に、ダンテは呆れた笑みを溢す。
鹿島は“何でもありません”とだけ言い、ダンテに背中を向けて立ち去っていく。
鹿島の妙な態度に、引っ掛かりを感じたダンテは呼び止めようとしたが・・・
長門「提督、あなたも早く乗ったら どうだ?!」
ダンテ「(・・・鹿島の事は帰ってきてからだな)」
長門を始めとする艦娘達に呼ばれ、ダンテは後ろ髪 引かれながらも船に乗り込んだ。
・・・・・・
*南極 11月24日 10:13*
南極へと到着し、ダンテ達はソリを下ろして南極大陸へと足を踏み入れた。
ただ、デートの目的地を聞かされていなかった足柄は驚愕していた。
足柄「思ってたのと違う!!」
普通はデートに行こうとなって南極に行く奴は居ない。そりゃ思ってたのと違うに決まってる。
ダンテ達はフレキ&ゲリで犬ゾリの準備を終わらせ、続々とソリに乗り込んでいく。
フレキ&ゲリを連れてきたのは このためであり、足柄を連れてきたのは、フレキ&ゲリが彼女の言う事なら聞くからだ。
夕張と明石、ニコにはアマ・デトワール号を見といてもらう必要があるため、3人は このまま船に残る。
陸奥「うぅ~、さむ~・・・」
金剛「足柄ー、何やってるデース?早く出発しないと凍え死にマスヨー」
足柄「その前に誰か説明してよ!」
説明しようにも、他の艦娘達も ここまで何しに来たのか分かっていないため、何も言えない。
足柄「提督、何で南極に来たんですか?デートの話は どこに行ったんですか?」
するとダンテではなく、アーロンが口を開いた。
アーロン「南極で見付かった遺跡に行く。アマ・デトワール号を修復するのに必要な物があるからね」
足柄「・・・遺跡?」
ダンテ「足柄、遺跡デートだ」
足柄「・・・・・・やっぱり思ってたのと違う!!」
普通なら、控え目に言ってデートとなると、食事に行ったりショッピングしたり、どこかに遊びに行くものだ。Devil May Cry鎮守府の場合、デートとなると行き先は遺跡になる。
一先ず全員ソリに乗り込んだので、次は足柄にフレキ&ゲリを走らせてもらわなければならない。
足柄「どこに向かわせればいいんですか?」
アーロン「調査隊の基地がある。地図の この場所に向かってくれ」
衣笠「寒いからダッシュで お願いね」
足柄「遺跡デートなんて聞いた事ないなぁ・・・」
とりあえず足柄は、フレキ&ゲリに調査隊の基地まで急ぐよう指示を出した。そこまではいい。そこまでは良かった。
フレキ&ゲリは狼の姿をしているが、この2匹は空を飛べる。それがマズかった。
急ぐよう指示を出され、2匹は空を飛んで向かった方が速いと思ったからか、走らず飛んだ。そのせいでソリを引っ張るというよりも、ぶら下げた状態になっていた。
アイオワ「危ない危ない危ない危ない!!」
比叡「ソリは空 飛ばない!!」
武蔵「私達はサンタクロースじゃないぞ!!」
全員ソリに掴まっていたが、艦娘達は いつ落ちても おかしくない。このソリにシートベルトや安全バーは無いのだから。
その代わりという訳ではないが、一緒に積み込んだ物資は次々と落ちていく。
長門「足柄、下を走らせろ!トナカイではないのだから、狼らしく地上を走らせろ!」
足柄「わ、分かってます!フレキ、ゲリ!飛ぶの禁止!私達が落ちちゃうから!」
フレキ&ゲリは“どうする?”といった感じで互いの顔を見合わせ、少しして下に向かう。しかし それが またしてもマズかった。
フレキ&ゲリが急降下したため、ソリは勢い良く雪原に ぶつかり、盛大な雪煙が舞い上がった。
煙が晴れると、フレキ&ゲリは ちょこんと座って待機していたのだが、ダンテ達はソリから投げ出され倒れていた。
アーロン「いやー、フレキとゲリは昔から お茶目さんだったが、相変わらずだねー」
陸奥「どこが?!悪魔って皆 加減を知らなさ過ぎでしょ!」
アーロンは仰向けで倒れたまま笑っていたが、艦娘達の口からは文句が噴出する。
一先ず全員 立ち上がり、髪や服に付いた雪を払う。
ダンテ「落ちた荷物 拾わないとな」
卯月「かなり遠くまで落ちてるぴょん・・・」
皐月「えー、また引き返すのー!?」
大和「食料などの補給品もありますから、このまま先に進むのは無理です」
望月「マジかー・・・」
調査隊の基地までは数日 掛かる。極寒の地で、命を繋ぐ物資が何も無い状態では野垂れ死ぬ。
艦娘達は面倒臭く思いながらも、引き返して落ちた物資を探しながら拾っていくのだった。
・・・・・・
*南極調査隊の基地 11月28日 11:23*
数日 掛けて目的の基地に到着したのだが、基地のブザーを鳴らしても誰も応答しなかった。全員どこかに出ているのだろうか?
霧島「基地を完全に留守にするなんて、おかしいですね」
普通なら不測の事態に備え、外部に救援要請を出したりサポートをするため、何人かは残るものだ。
何かしらの事故で全滅を避ける必要もあるため、全員で出払うなど異常である。
青葉「皆さん、こっちに来てください!」
青葉の声がし、皆は基地の裏手に回る。
そこで見付けたのは、まだ真新しい血痕だった。
艦娘達は動揺していたが、ダンテとアーロンの目は鋭くなっていた。
アーロン「手遅れだったみたいだ」
ダンテ「みたいだな。お前ら、艤装 出せ」
比叡「艤装って、何でですか!?」
ダンテ「招かれざる客ってやつだ」
直後、獣のような咆哮がビリビリと響き、空気を震わせる。
フレキ&ゲリも、牙を剥き出しに唸り、これから現れるであろう存在に敵意を向けていた。
ダンテ「来るぞ」
基地の裏手から見える遠くには、調査隊の物と思われる重機などがある。その方向から、白い巨体を持った何かが走ってくる。
近くで動きを止めた巨体を持つ生物を見て、艦娘達は唖然とした。
陸奥「・・・・・・ゴ、ゴリラ・・・?」
その見た目は どう取り繕ってもゴリラなのだが、体毛は白く、普通のゴリラなんかと比べて遥かにデカい。
南極に こんなのが居るとは思わず、艦娘達は未知との遭遇をした心境だ。
アーロン「あー、こいつか」
ダンテ「知ってるのか?」
アーロン「君は見るのは初めてなのかい?こいつは魔界の極寒の地に生息する悪魔の一種だ」
『悪魔!?』
まさか南極に来てまで悪魔と遭遇するとは思わず、艦娘達は総じて驚いた。まだ目的地であるピラミッドが どんな場所か聞かされておらず、それも仕方がない。
ダンテはエボニー&アイボリーを連射するが、悪魔は素早い動きで跳躍して躱す。
悪魔は着地すると、誰の目から見ても分かるように、馬鹿にしたような笑みでダンテを見る。
ダンテは それに怒る訳でもなく またエボニー&アイボリーを撃つと、馬鹿の一つ覚えのように悪魔は また跳躍して躱す。
ダンテ「バカが、空中じゃ躱せねぇだろ!」
ダンテはカリーナ=アンⅡから、小型ミサイルを連続発射する。
小型ミサイルは空中の悪魔に全弾命中したが、爆煙の中から出てきた悪魔は着地すると、頭の上で手を打ち鳴らしながら笑っていた。
比叡「うわ~、煽りゴリラだ。ムカつくー・・・」
アーロン「そいつの体毛は堅い。生半可な攻撃は通じない。それと、艦娘は今すぐ逃げた方がいい」
長門「どういう事だ?」
アーロン「凄くスケベなんだ」
『・・・・・・は?』
逃げた方がいい理由が ただのスケベと聞き、艦娘達は拍子抜けというか、意味が分からず思考が停止した。
この悪魔、無類の女好きらしく、異種間で子供も作れてしまうため、種族など関係なしで女であれば自分の物にしようとするらしい。
アーロン「私の時代では、この世から女が絶滅するところだった。しかも繁殖能力も凄くてね。数が増え過ぎて対処も難しい」
望月「結構ヤバい?」
アーロン「私の時代では、捕まった女性を助けられた事はない」
陸奥「ほ・・・砲撃開始ー!!」
こんなゴリラに孕まされて堪るかと、艦娘達は全力拒否の砲撃を開始する。しかし悪魔は、見た目に反して素早い動きで砲弾を躱していく。
ダンテ「毛が生えてない場所も堅いのか?」
アーロン「頑丈ではあるが、体毛がある場所よりはダメージは通るはずだ」
ダンテ「そうかい。だったら・・・!」
ダンテは、手足に籠手具足のバルログを装備し、近接攻撃を仕掛ける。狙うは体毛の無い場所、悪魔の腹だ。
一気に踏み込んだダンテがストレートパンチを繰り出すと、悪魔は体毛の生えた腕でガードした。
悪魔『ウホッ♪』
ダンテ「テメェ、今 笑いやがったな?」
悪魔は そんな攻撃 通じないと言わんばかりにダンテを見て笑い、それに ちょっとイラッとしたダンテは、自身が出せる速さでの打撃技を次々と繰り出す。しかし、悪魔は同等のスピードで攻撃を防いでいく。
青葉「し、司令官の攻撃が通じてない・・・」
如月「司令官、そんなゴリラ早く やっつけちゃって!」
アーロン「いや、君達こそ早く逃げろ」
『え?』
アーロン「次が来てる」
『・・・・・・・・・わぁああああああっ!?逃げろーー!!』
アーロンの言う方を見てみると、同じ見た目の悪魔がドタドタと走ってくるのが見える。その数19体。最初のと合わせて20体まで増えてしまった。
艦娘達は焦りから、散り散りになって逃げる。
アーロンは迫る悪魔を直立不動で見ていたのだが、悪魔はアーロンを無視して横を通り過ぎると、艦娘達を追っていった。女しか興味がないのと、手出ししなかった事でアーロンは無視されたようだ。アーロンも それが分かってて何もしなかったのだろう。
アーロン「完全に封印が解けてしまってるな。ダンテ君、急いで倒すか逃げるかしないと、艦娘達がスケベゴリラの嫁にされてしまうよ!」
ダンテ「だったら お前も手伝ったら どうなんだ!」
アーロン「老体には厳しいものがある!それに私は、元々 戦闘に向いてないので遠慮させてもらう!」
そんな事を言ってる間に、俊敏な動きをする悪魔に艦娘達が次々と捕まっていく。
フレキ&ゲリが助けようと飛び掛かるが、悪魔の大木のような腕の一振りだけで、弾き飛ばされてしまった。
足柄「フレキ!ゲリ!」
悪魔『ウホッ、女 捕マエタ!』
悪魔『女、好キ!』
悪魔『持ッテ帰ル!』
アイオワ「ちょっと、ふざけんじゃないわよゴリラ!」
長門「は、放せ、このケダモノ!」
如月「絶対に嫌ぁあああああ!!!!」
足柄「あんたら覚悟しなさいよ!フレキとゲリが怪我してたら ただじゃ済まさないからね!」
艦娘達が叫ぶと、彼女達を捕まえていた悪魔が不思議そうな顔で、足柄と如月の顔を覗き込む。悪魔の顔面が近付き、如月は顔を引き攣らせながら涙目になる。
悪魔『がき、要ラナーイ!』
『要ラナーイ!』
悪魔『ばばあモ要ラネェ!』
足柄「誰がババアじゃクソゴリラー!」
『わぁあああっ!?』
好みではなかったのか、足柄と睦月型だけ投げられポイ捨てされた。
悪魔は金剛型、長門型、大和型、青葉型、アイオワだけ連れて、来た方向へと戻っていく。
足柄と睦月型を捨てた数体は、ダンテと戦ってる悪魔に加勢してダンテに集中攻撃を仕掛けていく。
睦月「司令官!?」
悪魔はダンテをボールに見立て、まるでバレーボールをしてるかのようにトスを回していく。
悪魔『すまーっしゅ!』
打ち上げられたダンテが落ちてくるタイミングで、悪魔の1体がスマッシュを打ち、ダンテは調査隊の基地の壁を突き抜け打ち込まれた。
足柄と睦月が兵装を向けるが、悪魔は もう用はないと言わんばかりに、金剛達が連れ去られた方角へ撤退していった。
ダンテは自分に被さる瓦礫を押し退け、基地内から出てアーロンを睨む。
ダンテ「テメェ、艦娘が狙われると知ってて黙ってやがったな?」
アーロン「必要ないと思っていたからだ。まさか封印が解けてるなんて思わないからね」
当初の予定では、ピラミッドにはダンテとアーロンだけで入り、艦娘達は ここで待たせるつもりだった。
調査隊にもピラミッドには近付かないよう釘を刺すつもりだったが、この様子では調査隊はピラミッドの封印を解き、全滅しているだろう。
皐月「2人だけで話してないで、ボク達にも説明してよ!」
弥生「・・・こうなった以上・・・隠し事はしないで・・・」
ダンテは渋々ながらも、これから行く場所の事を説明した。それを聞き、睦月型は驚愕した。
卯月「そんな場所に来ると知ってたら来なかったぴょん!」
望月「司令官、鳳翔さんが いつも言ってる“報・連・相”は どうなってるわけ?」
ダンテ「来るなって言っても、如月が聞かずに勝手に付いてくるからだ。他にも聞かない奴が居たがな」
それを聞き、睦月型は如月を睨んだ。睨まれた如月は焦り、自分の弁護を始める。
如月「知ってたら来なかったわよ!司令官だって一言も悪魔が居る場所に行くなんて言わなかったんだから!」
ダンテ「言おうとしたのに騒いで話を聞かなかったのは お前らだ」
睦月「如月ちゃんは もっと司令官の言うこと聞くべきにゃし!“来るな”って言われたら行くべきじゃないでしょ!」
如月「そんなこと言われても・・・」
弥生「・・・後の祭り・・・」
菊月から、ここから どうするのかと質問が出ると、ダンテは艦娘達に ここに残るように言う。
それを聞いて睦月型は安心したが、また言う事を聞かないのが出てきた。
足柄「いいえ、私も行きます!“ババア”と言われたまま引き下がれません!あなた達も艦娘なら、悪魔なんかに臆しちゃ駄目よ!」
そう言われ、睦月型は全員 微妙な顔をした。
卯月「うーちゃん達、別にババアって言われてないぴょん・・・」
三日月「かなり強い悪魔が居るなら、私達は足手纏いになるのでは?」
ダンテ「お前、話 聞いてなかったのか?」
ダンテも心底 呆れた顔で言うと、足柄が怒り心頭な顔でズイッと迫ってきた。
足柄「提督も、私がババアだと言いたいのですか?」
ダンテ「いや、そんな事は思ってないが・・・」
足柄「じゃあ私も連れていってください!それに、フレキとゲリの仇も取らないと気が済みません!」
菊月「フレキとゲリは死んでないぞ」
この場合あれだ。足柄を この場に残したかったら“ババア”と言うしかなく、言わなければ連れていかなければならないパターンだ。
ダンテとしても、別にババアと思ってる訳でもないため、言いづらい選択肢を与えてくるので困り果てる。
ダンテが嫌々ながらも承諾すると、足柄は満足そうに満面の笑みを浮かべ、すぐに怒りの表情になり悪魔が去っていった方角を睨む。
足柄「見てなさい!私は まだまだピチピチだって事を教えてやるわ!」
望月「これ、金剛さん達 助けなきゃいけないってこと完全に忘れてるよね?」
睦月「どうしよう・・・」
ダンテ、足柄、睦月型、アーロンは、悪魔が去っていった方向へと向かった。
きっと そこに、アーロンが言っていたピラミッドへ続く道があるに違いない。
次回も宜しく お願い致します!