Devil May Cry鎮守府   作:しゅんしゅん@よし

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348話です!どうぞ!


Mission348 深海運河海域 哨戒線~哨戒線を抜けて~

バージルが艦娘と共に、深海運河海域に出撃した。

第4艦隊 旗艦に装甲空母 翔鶴、随伴艦に瑞鶴、アークロイヤル、ヴィクトリアス、戦艦ウォースパイト、ネルソン。

第5艦隊 旗艦に戦艦カブール、随伴艦にイタリア、重巡ザラ、ポーラ、軽巡 鬼怒、阿武隈。

第6艦隊 旗艦に軽巡 由良、随伴艦に矢矧、酒勾、雷巡 北上、大井、木曾という、あみだくじで編成された艦隊だったが、バージルの手助けもあり、ある意味 順調に進んでいた。

 

 

*深海運河海域 哨戒線 12月3日 15:45*

 

敵艦隊、運河哨戒航空団 第2波と戦闘になったバージルと艦娘達だったが、その戦闘も終わろうとしていた。

 

北上「大井っち、木曾!」

 

大井「北上さん!」

 

木曾「おう!」

 

北上と大井、木曾がタイミングを合わせ魚雷を発射し、最後に残っていた駆逐ニ級 後期型を沈める。

一先ず戦闘が終わったのを確認した艦娘達は、一息 吐いてから自分の艤装を見た。被弾もあるが、赤い海の影響もあり艤装に損傷が出ている。

 

矢萩「やっぱりアマ・デトワール号が無いと、この海域を進むのは厳しいわね」

 

ネルソン「だが もう半分の距離は来ている。あと半分 頑張れば目標に到達する」

 

瑞鶴「帰りの距離の事も考えてる?途中で動けなくなって浮力が消えたら轟沈するんだからね?」

 

ネルソン「余は帰りの事は帰りに考える」

 

瑞鶴「ダメだ こりゃ・・・」

 

バージル「そんな心配をするなら少しでも進め。さっさと標的を倒せば そんな心配もあるまい」

 

北上「バージルの艤装にも罅 入ってるじゃん」

 

バージル「問題ない。行くぞ」

 

バージルも後の事を今 考えるつもりはなく、艦娘達を待たずに先に進む。

艦娘達はバージルの言う事に一理あると思い、それ以上 何も言わず彼を追った。

 

 

・・・・・・

 

羅針盤を回し、針が示した北東へと進むバージルと艦娘達。

そのまま進んでいると、偵察に出していた艦載機から入電が入った。

 

翔鶴「我、敵艦隊を発見!重巡リ級flagship2隻、重巡リ級elite1隻、軽巡ホ級elite1隻、駆逐ロ級 後期型2隻を確認!」

 

瑞鶴「もう陽が落ちる。私達は航空攻撃ができなくなるわ」

 

太陽が沈み始め、恐らく敵艦隊と会敵する頃には完全に夜になる。

空母は夜戦に参加できなくなるため偵察機を呼び戻そうとしたが、ヴィクトリアスが得意気に鼻を鳴らした。

 

ヴィクトリアス「翔鶴と瑞鶴は偵察機を戻していいわよ。代わりに私とアークロイヤルが夜戦に加わるから」

 

瑞鶴「あのねぇ、今 載せてる艦載機じゃ夜戦なんかできないの。空母のくせに そんな事も分からないの?」

 

ヴィクトリアス「甘いわね、瑞鶴」

 

そしてドヤ顔のヴィクトリアスは、無表情のアークロイヤルと共に夜間で使える艦載機を出して見せびらかす。

それを見て、瑞鶴は顔を引き攣らせた。Devil May Cry鎮守府は装備の開発を怠り過ぎて、夜間戦闘できる艦載機の開発が まだだった。

 

瑞鶴「・・・・・・はぁー!?いつの間に そんなの持ってたのよ!?」

 

瑞鶴は2人に詰め寄るが、ヴィクトリアスはドヤ顔のまま何も答えず、アークロイヤルも無表情のまま沈黙。

その態度に また瑞鶴が怒りそうになり、翔鶴が止めようとするが、意外にも それより早くバージルが止めに入った。

 

バージル「瑞鶴、今は そんな事を言ってる場合ではない。俺達には時間がない」

 

そう、バージル達には時間がない。こうしてる間にも、赤い海の影響を受けて損傷具合は進んでるのだ。悠長に話してる暇はない。

 

瑞鶴「ぬぅ~~っ・・・!悔しーー!」

 

今回の出撃で、瑞鶴がMVPを獲れる未来は完全に断たれたのだった。

 

 

・・・・・・

 

アークロイヤル「夜・・・やってみるか」

 

偵察に出していた艦載機が戻って夜になると、アークロイヤルとヴィクトリアスから夜間艦載機が発艦し、発見した敵艦隊が居るポイントへと飛び立つ。

夜間艦載機のパイロットである妖精さんは敵艦隊の姿を確認すると、一気に奇襲を仕掛ける。

敵艦隊は まだ気付いていない。これなら先制攻撃も通るだろう。

一気に敵艦隊に近付き、爆弾と魚雷を投下する。攻撃は見事に命中し、重巡リ級flagship1隻と駆逐ロ級 後期型2隻が小破、軽巡ホ級eliteが中破となる。

 

バージル「畳み掛けるぞ」

 

敵の損害状況をパイロットの妖精さんから聞いたヴィクトリアスが報告すると、バージルと3艦隊は増速して敵艦隊が居るポイントへと向かう。

敵艦隊は夜間艦載機を撃ち墜とすため対空攻撃に移行しようとするが、砲雷撃を受けて中断される。

重巡リ級flagshipが攻撃の来た方向を見ると、バージルと第5、第6艦隊が接近してきていた。

第4艦隊は夜間戦闘に参加できない翔鶴型が居るため、後方支援に回っている。

敵艦隊は対空攻撃と接近中のバージル達の対処に分かれ攻撃を始める。

艦娘と深海棲艦の砲雷撃が飛び交う中、それを縫うように避けながらベオウルフを装備したバージルが駆ける。

ゼロ距離まで接近すると、バージルは腕を振り被り全力で軽巡ホ級eliteを殴る。光の力を持つベオウルフで攻撃を当てる度に、小さな爆発が起きたかのように光が瞬く。

とてつもないスピードから繰り出される連撃に、軽巡ホ級eliteが轟沈する。

バージルを先に排除するべきだと判断した重巡リ級flagship2隻が砲口を向けるが、バージルは後ろへと飛び退き敵艦隊から離れる。

2隻は それを追って照準を変えるが・・・

 

阿武隈「探照灯、行きます!」

 

鬼怒「光あれ!」

 

阿武隈「何のゲームの呪文・・・?」

 

鬼怒と阿武隈の探照灯で照らされた眩しさに、重巡リ級flagship2隻の目が眩む。

その隙を狙った砲撃を受け、2隻が中破となる。

探照灯を使っていると狙われやすいため、鬼怒と阿武隈は一旦 探照灯を切る。

 

木曾「その程度か?だったら沈んでしまえ!」

 

駆逐ロ級 後期型2隻も、第6艦隊の連携により大破の損傷まで追い詰められていた。

最後に木曾の魚雷が命中し、轟沈していく。

 

カブール「まだまだ夜だって若いのに負けるかってのー!」

 

イタリア「夜の戦いは・・・私、負けません!」

 

第5艦隊の力押しの猛攻撃に、重巡リ級eliteも徐々に損傷が増え、カブールとイタリアが撃った徹甲弾の威力の前に沈む。

バージルが再び重巡リ級flagship2隻に近付くと、2隻はバージルに主砲を向けるが、片方は閻魔刀で両腕を斬り落とされ、もう片方は片腕を斬り落とされた。

両腕を斬り落とされた重巡リ級flagshipは、バージルに恐れを感じて単艦で撤退を始める。旗艦を放って。

取り残された旗艦で片腕の重巡リ級flagshipは逃げるのを見て焦った顔をしたが、次の瞬間には逃げた重巡リ級flagshipが斬撃の嵐に巻き込まれ、細切れになって轟沈した。

片腕の重巡リ級flagshipは、バージルが背を向けてるのをチャンスだと思い砲撃しようとするが、空に太陽が現れたかのように明るくなり動きを止める。

空を見上げると、それは艦娘の艦隊が打ち上げた照明弾の光だった。

片腕の重巡リ級flagshipは力なく その光を見詰めていたが、ウォースパイトとネルソンの撃った砲撃に爆発炎上し、炎に包まれながら轟沈した。

 

 

・・・・・・

 

その後 索敵を続け、遂に この哨戒線を取り仕切っているであろう存在を見付けた。敵は軽巡棲鬼、輸送ワ級flagship2隻、空母ヲ級改flagship、駆逐二級 後期型2隻。

太陽も昇り始め空が明るくなってきたタイミングで、バージル達の頭上を深海棲艦の偵察機が通り過ぎた。

 

北上「・・・こっちも見付かっちゃったね」

 

カブール「これじゃあ奇襲は掛けられないわね」

 

翔鶴「空母は艦載機の発艦準備。でき次第、各自 発艦。制空権の確保を優先してください」

 

アークロイヤル「・・・分かった」

 

装甲空母4人の発艦準備が早くも整い、無数の艦載機が飛び立つ。

バージル達を見付けた偵察機から報告を受けた空母ヲ級改flagshipからも、負けず劣らずの艦載機が飛び立ち空中で両陣営の艦載機が ぶつかり合う。

互いに攻防戦を抜けて、爆撃機と攻撃機が両艦隊に向かっていく。

 

ヴィクトリアス「敵機が こちらに接近中!」

 

ウォースパイト「もう来てる!」

 

ザラ「対空戦闘、始めます!」

 

戦艦と重巡の艦娘は機銃や三式弾を使い、接近する敵艦載機群の迎撃に入る。

軽巡の艦娘も主砲で対空戦闘に入るが、主砲だけでは付け焼き刃にしかならないだろう。

バージルも落ち着き払った様子で幻影剣を飛ばし、敵機の撃墜数を確実に増やしていく。

それでも やはり数機は弾幕を抜け、攻撃態勢に入る。

 

北上「大井っち!」

 

大井「っ・・・き、北上さん!?」

 

北上が大井を突き飛ばし、大井を狙って投下された魚雷を身代わりになって受ける。轟沈までは行かなかったが、かなり酷い損傷を受け大破となっていた。

 

大井「き、北上さん・・・!ご、ごめんなさい・・・私のせいで・・・」

 

北上「だ、大丈夫だから・・・だから泣かないでよ・・・」

 

大井「だって北上さんが・・・!」

 

木曾「おい話してる場合じゃないぞ!また来る!」

 

北上が大破となった事で動きを止めた第6艦隊を狙い、敵艦載機の攻撃 第2波が迫っていた。

 

瑞鶴「バージル、第6艦隊のフォローに向かって!」

 

バージル「ここは持ち堪えておけよ」

 

バージルは幻影剣を飛ばして瞬間移動し、第6艦隊に迫る敵機の撃滅に向かった。

 

瑞鶴「翔鶴姉!この数おかしいよ!敵の空母は1隻のはずなのに、艦載機の数で負けてるなんて!しかも まだ増えてる!」

 

瑞鶴の疑問を聞きながら、翔鶴は苦虫を噛み潰したように顔を険しくさせる。瑞鶴の疑問は翔鶴も感じていた。

敵の空母は1隻、こちらは装甲空母が4人。

艦載機の練度も申し分なく高い。

それでも、艦載機の数も戦況も押し負けていた。

先に発艦した艦載機も撃墜され、制空権を喪失して敵に取られていた。

更に敵の航空攻撃に損傷も増え、艦娘達が追い詰められていく。

 

 

*オリーブ財団 ブリーフィングルーム*

 

ブリーフィングルームではダンテ、ネロ、加賀の3人が、翔鶴からの入電を受けた大淀の報告を受けていた。

 

大淀「出撃していた第4艦隊から入電。敵機の波状攻撃を受け、こちらの被害が拡大中。更に敵機の数は増え続けてる模様です」

 

加賀「敵空母の数は?」

 

大淀「空母ヲ級改flagship・・・1隻だけです」

 

加賀「1隻だけ・・・!?」

 

黙って聞いていたダンテとネロは、眉間に皺を寄せながら互いの顔を見る。2人も、大淀の報告と出撃したバージル達の状況から、今 行われてる戦闘の裏に何かがあると感じていた。

これまで赤い海に侵食された海域に出撃する前は、偵察を出すのを徹底していた。

今回の出撃の前にも偵察を出していたのだが、そこまでの航空戦力は確認されていなかった。それは単に見落としていただけなのか、これまでとは違う何かが動いてるのか・・・。

すると勢い良く、ブリーフィングルームの扉が開けられた。入ってきたのは天龍と夕張だった。

 

天龍「おい、師匠達がヤバいって本当か!?」

 

加賀「天龍・・・何で あなたが・・・?」

 

夕張と2人で盗み聞きしてたとは、口が裂けても言えない。だって怒られると分かってるから。

 

天龍「そんなの今は どうでもいいだろ!で、どうするんだよ?」

 

加賀「提督、私が出撃するわ。大淀、随伴艦に二航戦、四航戦、大和を編成。出撃ドックに召集して」

 

大淀「わ、分かりました!」

 

加賀は出撃のために すぐにブリーフィングルームから退室し、大淀は館内放送で蒼龍と飛龍、伊勢型、大和に緊急出撃命令を告げる。

ダンテは やれやれと思いながら溜め息を吐いて、再びネロを見た。

 

ダンテ「俺達も行くか?」

 

ネロ「翔鶴達がマズい状況なら、行かない訳ないだろ」

 

ダンテ「じゃあ決まりだな」

 

ダンテとネロは、自分達も出撃しようと意気揚々とブリーフィングルームから出ようとしたが、大淀が待ったを掛けた。

 

大淀「戦況から、今から出ても間に合うか分かりません。それだけは覚悟しててください」

 

それならばと、ダンテは復活したばかりのアマ・デトワール号で行くと決めた。

確かに帆船でありながら、異様なスピードが出せるアマ・デトワール号なら間に合うかもしれない。

しかし、それを聞いて今度は夕張が待ったを掛ける。

 

夕張「ちょっと待ってよ!アマ・デトワール号は まだ調整が済んでないのよ!?あの船で出撃は まだ無理だから!」

 

アマ・デトワール号は南極のピラミッドで手に入れた瘴気の結晶で確かに修復はされたが、瘴気の結晶を組み込むための装置は まだ調整段階だった。

人間界には無いエネルギーを使うため、そのコントロールは慎重にやらなければならない。夕張とニコ、アーロンの3人の技術者が集まっても、まだ調整が終わらないほど難しい問題だった。

だが、そんなのダンテには知った事じゃない。

 

ダンテ「じゃあ行きながら調整しろ。ほら行くぞ」

 

夕張「ちょっと待ってって!そんな突貫工事で どうにかなる話じゃないんだってば!」

 

ダンテに襟首を掴まれる夕張は必死に抗議の声を上げるが、それも無意味で そのまま引き摺られていった。

すると通路から、ダンテの大声が聞こえてきた。

 

ダンテ「天龍!来たかったから お前も来ていいぞ!」

 

天龍「マジ!?行く行くぅ~♪」

 

天龍はヤバい戦闘に参加できると分かった途端、大喜びでダンテを追った。

最後に残されたネロは、苦笑いで大淀の方に顔を向けた。

 

ネロ「って事だから、行ってくるよ」

 

大淀「気を付けてください」

 

ネロ「分かってる。皆も無事に連れ戻すよ」

 

ネロは安心させるかのように優しい微笑みで告げ、ブリーフィングルームを後にする。

それでも大淀は、不安そうなままネロを見送った。

 

 

・・・・・・

 

*研究フロア 12月4日 7:18*

 

ネロは出撃する前に、オリーブ財団の研究フロアに寄った。理由は、出撃するのに必要な物があるからだ。

 

ネロ「明石、俺の艤装 出来てる?」

 

明石「さっき出来上がって そこに置いてますけど?」

 

ネロ「ありがと!使うから持ってくぞ!」

 

明石「えっ、ちょっと!?まだ調整 終わってないのに!」

 

ネロの足の艤装はバージルと使い回していた事もあり、改めてネロ専用の艤装を造り直す事になっていた。

ネロは話を聞いてか聞かずか、艤装を手に掴むと研究室から飛び出す。

 

ネロ「行きながら夕張に調整してもらうから大丈夫!」

 

こっちも知った事じゃないと言わんばかりの行動であるため、スパーダの血は争えない。

 

 

・・・・・・

 

*出撃ドック 7:25*

 

ネロが出撃ドックに着くと、加賀達 艦娘の姿は見えない。先に出撃したようだ。

アマ・デトワール号を見ると、そちらも既に動き始めていた。

 

ダンテ「ネロ、早く乗れ!あんまり待たせんな!」

 

ネロ「言いながら もう行ってるじゃねぇか・・・!」

 

遠ざかるアマ・デトワール号に、ネロは跳躍して飛び乗る。

直後、ネロは不満そうにダンテを見る。

 

ネロ「すぐ行くから待ってろって言っただろ?」

 

ダンテ「間に合って良かったな」

 

ダンテには どれだけ文句を言っても皮肉しか返ってこないので、ネロは諦めて それ以上 言うのをやめた。

 

 

・・・・・・

 

*船倉 7:37*

 

しばらくしてネロは、急に呼び出されて一緒に乗せられたニコに罵声を浴びせられていた。

 

ニコ「アホか お前は!」

 

ネロ「いや、俺に言われても・・・」

 

ニコ「私は技術者で、戦いは専門外なんだぞ!これから行くのはドンパチやってる戦争のド真ん中だ!まだ技術者として有名になってないのに、これで死んだら どうするつもりだ?!海じゃ車は使えないし逃げ場もないんだぞ!」

 

ネロ「偉大な有名人が どうやって有名になるか知ってるか?」

 

ニコ「・・・何だよ?」

 

ネロ「皆 死んでから有名になる」

 

ニコは確かにと思い納得しそうになるが、流されないよう気持ちだけ踏み止まり首を横に振る。

 

ニコ「いや、私は死なずに有名になる。それを お前は!私の夢を壊そうとしてるんだぞ!何の権利があって私の邪魔するんだ?!」

 

ネロ「何だよ さっきから!じゃあ どうしろってんだよ?!お前を この船に乗せたのダンテと夕張だろ!文句ならダンテに言えよ!」

 

ニコ「伝説のデビルハンターに そんなの言える訳ないだろ。婆ちゃんの代からの客だぞ。だから お前に言う」

 

ネロ「何だよ それ!俺は都合のいいストレスの捌け口のサンドバッグか何かか?!」

 

ニコ「確かに殴っても壊れないからサンドバッグとしては優秀かもな」

 

ネロ「褒めてねぇだろ?!ふざけんなよテメェ!」

 

ニコ「やんのか?!お前の首から下、全部ロボットにするぞ!」

 

ネロ「やれるもんならやってみろよ!やらせねぇけどな!」

 

ネロとニコの喧嘩がヒートアップしていくが、夕張に怒鳴られ2人共 黙る。

だが夕張が怒鳴ったのは、2人の喧嘩を止めるためではない。瘴気の結晶のエネルギーをアマ・デトワール号に送る装置が絶賛ピンチだったからだ。

 

夕張「ニコは早く こっち手伝って!」

 

ニコ「ヤッベ・・・!」

 

装置からはバチバチと火花が散り、本来 噴き上がるはずのない蒸気が噴き出ていた。

調整が終わってない段階での無理な運用であるため、爆発しないようにするので手一杯だった。

そしてニコは慌てて装置の突貫工事に戻る。

ネロは唖然としながら蒸気を噴き出す装置を見ていたが、船倉に来た理由を思い出した。

 

ネロ「夕張、俺の艤装の調整も お願いしたいんだけど」

 

「「自分でやって!/やれ!」」

 

ネロ「・・・・・・・・・」

 

本当に手一杯なのである。

 

 

*甲板*

 

ダンテ「~~~♪」

 

船倉で喧嘩漫才が繰り広げられていたのと同じ時、甲板では口笛を吹くダンテと ご機嫌な天龍、途中で追い付いて拾った加賀達 第1艦隊が一緒に居た。

 

加賀「提督、もっと急いで」

 

ダンテ「これが限界だ。それに この船なら すぐに着く。お前は それまで、落ち着いて到着するの待ってりゃいいんだよ」

 

加賀「それでも急いで」

 

ダンテ「急いでも これ以上スピードは上がらねぇぞ」

 

加賀「(瑞鶴・・・・・・あの娘は、沈めさせない)」

 

アマ・デトワール号は とてつもないスピードで海を駆け、時々そのスピードで波に乗り大ジャンプしたりしながら、赤い海に侵食された深海運河海域へと突入するのだった。




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