Devil May Cry鎮守府   作:しゅんしゅん@よし

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夕張が逮捕された お話は今回で最後です。

357話です!どうぞ!


Mission357 ダーツ~狙われる艦娘と相棒~

呉提督が弁護士に成り済まし、警察署で夕張との接触に成功した。

夕張に爆破した倉庫の管理人の死体の写真を見せると、不自然な点が浮上してきた。管理人は別の場所で殺された可能性があるのだ。

そして夕張が爆弾を造った時の材料から、麻薬のメタンフェタミンの材料に使われる物と同じだった事に気付き、メキシコのラ・オーラ・カルテルが関与していた事まで判明する。

ダンテとネロ、バージルが倉庫の持ち主ヘクター・ルイース邸に乗り込むが、奴の姿は どこにも無かった。

居場所の手懸かりが無いか探してると、警察の偽装IDが幾つも見付かった。それによりステフは、ヘクター・ルイースが警察署に居る夕張の命を狙ってる危険性があると判断するのだった。

 

 

*警察署 12月25日 21:57*

 

警察署にルイースの姿があった。

奴は更衣室に入るとロッカーを開け、非番の警官の制服に着替えた。これなら我が物顔で署内を歩き回り、怪しまれる事なく夕張を探せる。

そしてロッカーには、弾が入ったままの拳銃も残されていた。

拳銃を腰のホルスターに入れて更衣室から出ると、警察と海軍捜査部、FBIの一団が通路に居るのを見掛けた。

それを見てると、取調室から夕張が出てきて、地下の方へ連れていかれる。ルイースは その後ろを追っていく。

地下の長い通路を歩いてると、夕張達は背後から銃撃され、何人かが倒れた。

警察と海軍捜査部、FBIが応戦するが、長い通路の中腹で障害物も無い場所では、彼らは いい的だった。

反対にルイースは角に隠れながら銃撃し、地形的に不利な警官達が次々と倒れ死んでいく。

警部も肩を撃たれるが、刑事と共に夕張を連れて奥の部屋に逃げ込み、扉に鍵を掛けて立て籠る。

警察署の地上階では、発砲があったとアナウンスが入り警官達が慌ただしく動く。

 

刑事「ここは警察署だぞ!襲撃してくるなんて何 考えてんだ!」

 

警部「仲間が お前を取り返しに来たのか?」

 

夕張「・・・違う。仲間なんかじゃない。たぶん殺し屋が私を殺しに来たんだと思う」

 

外から撃たれた銃弾が扉を貫通して飛んでくるため、刑事はバリケードを作って夕張と警部と一緒に隠れる。

そんな中、警部は夕張が命を狙われる理由が知りたかった。

 

警部「何で お前が命を狙われてる?」

 

夕張「私の正体は明かせないけど、正直に言うと あの倉庫に居たのは認める」

 

刑事「今のは立派な自白だな」

 

夕張「けど私は犯罪者じゃない。犯罪を止めるために あそこに居たの」

 

刑事「それを信じろって言うのか?」

 

夕張「今は証明できないけど、そうとしか言えない」

 

話してる間も、扉を貫通して銃弾が飛んでくる。

いずれ扉が破られ、中に入ってくるだろう。応戦できなければ危険だ。

 

警部「銃を置いてきちまった。お前は?」

 

刑事「弾はあるんですけど、銃を忘れました」

 

夕張「何で どっちも銃 持ってないの!?」

 

刑事「まさか警察署で銃撃戦になると思わないだろ!普通 警察署を襲撃する奴なんて居ない!」

 

夕張「けど残念ながら居たみたい」

 

警部「そのようだな」

 

夕張「私の手錠を外して」

 

刑事「そんな事できる訳ないだろ!」

 

夕張「このままじゃ殺されるだけよ。お互い生き延びるには、協力し合うしかない。私を信じて」

 

警部「何か考えがあるのか?」

 

刑事「武器になるような物は ここには無いぞ」

 

夕張「まぁ、ちょっとした“間に合わせ”程度の考えなら」

 

警部は しばらく考えると、他に道はないと溜め息を吐き、刑事に手錠を外してやるよう指示する。

刑事は どうなっても知らないぞと言わんばかりの顔で、仕方なく手錠を外した。

 

警部「それで、この状況で お前さんに何ができる?」

 

夕張「私から押収したナイフ持ってる?」

 

刑事「あぁ。引き渡しと一緒にFBIに渡す予定だった」

 

夕張「返して」

 

刑事は どうするべきかと警部を見るが、渡してやれと言うので、夕張にマルチツールアーミーナイフを返した。

 

夕張「銃弾も」

 

刑事「もう好きなだけ持ってけ・・・」

 

夕張はマルチツールのペンチで弾頭を外す作業に入り、警部は何をやってるのか分からず、銃弾は使わないのかと疑問を口にした。

 

夕張「銃弾その物は使えない。銃みたいな発射装置が無いからね。だから信管と火薬だけ使う」

 

警部「いつも こんな事してるのか?」

 

夕張「うん、広く浅くって感じに」

 

警部「広く浅くね・・・」

 

夕張「そのペンも借りるね」

 

夕張は刑事の胸ポケットにあったボールペンを取り、更に紙はあるか訊いた。刑事は いつも持ち歩いてるメモ帳を出すと、夕張は それも受け取り作業を続ける。

そして、夕張は この場を切り抜ける切り札を完成させた。

ただ、それを見ても警部と刑事は分からなかった。

 

警部「何を作った?」

 

夕張「ダーツの矢」

 

夕張が造った物は、ボールペンに火薬と信管を仕込み、メモ用紙がダーツの羽になっていた。

 

刑事「ダーツ!?そんなので奴を倒せるのか?」

 

夕張「ううん、倒すのは無理。火薬の量的に殺傷能力は ほぼ皆無。けど隙は作れる。入ってきたら私が これ投げるから、あいつが怯んだら あとは任せていい?」

 

刑事「あぁ、それなら任せとけ」

 

夕張と刑事は いつでも動けるようにし、ルイースが入ってくるのを待つ。

そして遂に、扉が破られ奴が入ってきた。

夕張がバリケードから飛び出しながら横に飛ぶと、ダーツの矢を投げた。

夕張の姿を視界に捉えたルイースは銃を構えるが、ダーツの矢が当たり爆発が起き、奴が怯む。

その瞬間 刑事もバリケードから飛び出し、ルイースに飛び掛かった。

銃を奪い、形勢逆転した事で奴を取り押さえる事ができ、刑事はルイースの腕に手錠を嵌めた。

 

刑事「警官殺しの罪で お前を逮捕する。お前には黙秘権があり、供述は不利な証拠となり得る。弁護士を雇えない場合は公選弁護人を付ける」

 

呉「夕張ちゃん!!」

 

直後、完全武装した呉提督が、オリーブ財団の特殊部隊と共に突入してきた。警部と刑事は、弁護士と名乗っていた呉提督が完全武装して現れたので、唖然としていた。

ただ、唖然としてるのは呉提督も一緒だった。

 

呉「・・・・・・あれ?」

 

夕張「遅かったね。もう終わっちゃったよ」

 

呉「何よ もう。夕張ちゃんが危ないって聞いて急いで来たのに・・・」

 

夕張「ごめんね、ありがと」

 

呉「はい撤収ー!もう終わってたから撤収ー!あんたら もう用はないから帰っていいわよー!」

 

一緒に突入した特殊部隊を雑に帰らせ、隊員達はガッカリしながらノロノロと撤収していった。

寝てるのを叩き起こされ出動した者も居るので、この終わり方は あんまりだった。何しに出動したのか分かったもんじゃない。

 

 

・・・・・・

 

少しして、夕張の釈放が決まった。

呉提督が夕張の身柄を引き取り、一緒にロビーに向かうと、今回の事件の担当をしていた警部と刑事が居た。

夕張は笑みを浮かべながら2人の元に行った。

 

夕張「怪我は大丈夫?」

 

警部「あぁ。それより女房に怪我をした理由を追求される方が怖い」

 

夕張「ふふっ、そっか。でも、私を釈放していいの?」

 

警部「匿名で お前さんが犯人じゃない証拠が送られてきた」

 

オリーブ財団は夕張の無実を証明するため、武器密輸とメキシコの麻薬カルテルの詳細を証拠としてロサンゼルス市警に送っていた。それが決め手となり、夕張の釈放が決まったのだ。

よって倉庫の爆発は、麻薬製造中の事故として処理される事になった。

ルイースは倉庫の管理人と警察、海軍捜査部とFBI捜査官殺しの容疑に掛けられる事となった。

話をしてる途中、刑事は呉提督に言いたい事があり口を開く。

 

刑事「おいアンタ」

 

呉「・・・・・・え、私?」

 

刑事「そんなデカい銃 持ってて よく弁護士だなんて言えたな。どうせ偽名なんだろうが、弁護士名簿にアンタの名前なかったぞ」

 

呉「さっき弁護士 辞めてきたから名前がなかっただけ」

 

刑事「こいつ・・・本当なら逮捕するところだが、今日はクリスマスだ。見逃してやるよ」

 

弁護士だと騙り、面会禁止の容疑者に無理矢理 会って取り調べの邪魔までしたため、本当なら公務執行妨害と詐称で逮捕されるところだったが、命を助けてくれた夕張の知り合いという事で、今回は特別に不問にしてくれたようだ。

 

呉「感謝する」

 

夕張「それじゃあ。ありがとう」

 

夕張と呉提督は警察署を後にしようとするが、警部に呼び止められた。

 

警部「お前らが何者かは訊かないでおく。だが面倒事には あまり首を突っ込まないでくれ。お前さんを また逮捕したくない。こんな怪我までするしな」

 

警部の皮肉とも冗談とも取れる言葉に、夕張は思わず笑みを浮かべる。

 

夕張「メリークリスマス。奥さんを大事にね」

 

警部「フッ・・・メリークリスマス」

 

夕張と呉提督は今度こそ警察署を後にし、警部も夕張の反省してなさそうな態度に思わず笑みを浮かべてしまった。

 

 

・・・・・・

 

*取調室 12月26日 10:05*

 

翌日、取調室にルイースが拘束された状態で椅子に座っていた。

取調室の扉が開くと、香取が現れた。

 

香取「こんにちは、ルイースさん」

 

オリーブ財団は、香取をソーシャルワーカーとして送り込み、彼を説得して寝返らせた。これでメキシコの麻薬カルテルの実態が明らかになるはずだ。

 

 

・・・・・・

 

*街 11:37*

 

鹿島「香取姉」

 

香取がルイースとの面会を終わらせて警察署の外に出ると、鹿島に声を掛けられた。まさか こんな所に妹が居るとは思わず、香取は驚いた。

 

香取「鹿島、こんな所で何やってるの?」

 

鹿島「たまたま近くを通り掛かったので、折角だから香取姉を迎えに」

 

香取「そんなの わざわざいいのに。それなら どこかに寄る?」

 

鹿島「う~ん、香取姉に お任せします」

 

香取「もう、鹿島の気分は どうなのよ?いいわ、歩きながら考えましょ」

 

香取が先に歩き出し、鹿島は警察署をチラッと見てから遅れて歩き出すのだった。

 

 

・・・・・・

 

夜、ニコは買い物で1人で出ていた。

買った荷物を抱えて駐車してるバンの所まで行き、中に積み込むため後部のドアを開けると、メッセージの着信が入った。

画面を見て確認すると、本文には意味不明な一文だけがあった。何かの詩かもしれない。

改めてバンの中に入ろうとした その瞬間、胸に1発の銃弾が撃ち込まれ倒れる。

ニコは痛みに動けないでいると、足音が近付き視界に男の姿が現れる。

 

男「ゆっくりと死んでいくがいい」

 

男は気味の悪い笑みを浮かべたまま、ニコを放置して立ち去った。

ニコは霞む視界の中で、必死に身体を動かしバンの中に入ると、撃たれた時に手放しバンの中に吹き飛んだスマホに手を伸ばす。

 

 

*オリーブ財団 艦娘寮・屋上*

 

夕張が逮捕された事でクリスマスパーティーが中断されたため、改めて料理を温め直してクリスマスパーティーを再開していた。

夕張が遠くに見えるロサンゼルスの街の夜景を眺めていると、明石が名前を呼びながら駆け寄ってきた。

 

夕張「どうしたの?」

 

明石「実は昨日、夕張宛にクリスマスプレゼントが届いてたんだけど、渡すの忘れちゃってて」

 

明石が差出人不明のクリスマスプレゼントを渡すと、夕張は その包装紙を見て驚いた様子だった。

急いで開けて中を見ると、そこには8ミリフィルムと懐中時計が入っていた。

 

夕張「教官からだ・・・」

 

明石「どうして分かるの?」

 

夕張「最後に贈り物してくれた時に、同じ包装紙が使われてたの。でも、何でオリーブ財団の住所で・・・?」

 

教官とは、夕張に爆弾処理の全てを叩きこんだ人だ。

爆弾魔リーパーが仕掛けた爆弾を解除しようとして失敗し、家族を残して この世を去った。

だが生前 彼と会っていたのは、まだ日本に居た頃で、彼や その家族はDevil May Cry鎮守府の住所しか知らないはずだ。オリーブ財団に届くのは不思議な事である。

一方ネロの方は、ダンテ達と談笑しながら料理を食べていた。

すると、ネロに与えられていたスマホに着信が入る。

 

ネロ「ニコ?何だよ、まだ買い物か?早く戻らないと大和と加賀が全部 食べちまうぞ・・・・・・ニコ?おい、ニコ!」

 

ダンテ「・・・おい、どうした?」

 

スピーカーからはニコの声にならない声だけが聞こえ、その内なにも聞こえなくなった。

オリーブ財団はニコのスマホを追跡し、ニコが居ると思われる場所を特定する。

 

 

・・・・・・

 

*街 20:37*

 

ニコのスマホの現在地を追って、ネロと夕張、明石が車で駆け付ける。

すぐにバンを見付けて駆け寄るが、ネロ達の顔が強張る。バンの側面に血の跡があり、地面にも血溜まりができていた。

 

ネロ「ニコ!」

 

ネロを先頭にバンの中に入ると、血塗れで倒れるニコを見付けた。

 

夕張「ニコ!?」

 

明石「ニコさん!」

 

ネロ「ニコ、しっかりしろ!おい!頼む、しっかりしてくれ!」

 

呼び掛けるが、ニコは動かず意識もない。呼吸も小さく脈拍も弱くなっていた。

 

明石「ネロさん、傷口を押さえてください!」

 

ネロ「わ、分かった!頼む。絶対 助かる。助かるからな・・・」

 

ネロがニコに呼び掛けながら傷口を押さえてる間に、明石は応急手当の準備をし、夕張が救急車の手配をする。

ニコは到着した救急車で、緊急搬送された。

 

 

・・・・・・

 

*病院 12月27日 13:45*

 

病室のベッドで横になるニコを見ながら、ダンテとネロ、鳳翔、夕張、明石、ステフが一緒に居た。

あれからニコが搬送されると すぐに緊急オペが始まった。弾は心臓スレスレに残り、大量出血していたため危険な状態で、オペは14時間にも及んだが、医師達の尽力もありオペは成功した。

医師の話によれば容態は安定してるが、長時間によるオペと大量出血により、かなり体力が奪われているため、しばらくは目を覚まさないとの事だった。

 

ネロ「クソッ、誰が こんなこと・・・!」

 

ステフ「ニコが狙われたのは決して許せる事ではないわ。財団の持てる力で必ず犯人を見付けてみせる」

 

鳳翔「ネロさんと夕張さんと明石さんは財団に戻ってください。昨日の晩から ずっと付きっきりで寝てないのですから」

 

ネロ「いい、ここに居る・・・」

 

相棒が狙われた事に、ネロの中には怒りやショックが渦巻き、どこか気落ちした様子で ここから動こうとしない。

 

鳳翔「ネロさん。ニコさんは私と提督で見ておきますから、少しは休んでください。疲れてる人が傍に居ても、怪我人には悪影響です」

 

鳳翔に そう言われると、ネロは黙ったまま病室から出ていった。

 

夕張「じゃあ、私達も・・・」

 

明石「提督、鳳翔さん、あとは お願いします」

 

鳳翔「はい、気を付けて戻るんですよ」

 

ステフ「私も仕事があるから戻るわ。ダンテ提督と鳳翔は、今日は休暇扱いにしておくから。安全のため警備も付けておいたから、何かあったら彼らを使って」

 

挨拶も そこそこに、夕張と明石、ステフも病室から退室した。

 

ダンテ「悪いな、嫌な役回りをさせて」

 

鳳翔「いえ、ネロさんも1人で考える時間が必要でしょうから」

 

ネロには厳しい事を言ったかもしれないが、このままにして体力面や精神面で問題が起きると困る。だから少しでも休ませるため、無理矢理にでも帰らせるしかなかった。

 

鳳翔「許せませんね。ニコさんを狙うなんて・・・」

 

ダンテ「あぁ、俺も久しぶりに頭に来てる。ニコは恩人の孫だからな」

 

鳳翔「・・・・・・誰が こんな事をしたと思いますか?」

 

ダンテ「・・・さぁな。これまでやってきた事を考えると、俺達を恨んでる奴は多そうだ。皆目 見当も付かねぇよ」

 

夕張と明石は病院から出ると、駐車場に向かおうとしたが夕張が足を止めた。夕張のスマホに非通知で着信が来た。

 

明石「どうしたの?」

 

夕張「ごめん、電話だから先に行ってて」

 

明石「うん、分かった」

 

明石が先に駐車場に向かうと、夕張は電話に出た。するとスピーカーから、聞き覚えのない男の声がした。

 

男『やぁ、夕張だね?』

 

夕張「どちら様?」

 

男『ニコは どうなった?死んだかい?最後に見た時は もう動いてなかった』

 

それを聞いて夕張は一瞬で理解した。この電話の相手がニコを狙ったのだと。

怒りで、一気に血圧が上がった感覚がする。

 

夕張「あなたが夕張を撃ったのね・・・!」

 

男『思ってたよりバカじゃないみたいで安心したよ。そう、ニコを撃ったのは この俺だ』

 

夕張「生憎だけどニコは助かったわ」

 

男『ほう、致命傷を与えたつもりだが死ななかったか。これは驚きだ。俺の予想では助けに来たタイミングで、君達が見てる前で死ぬかと思っていたのに残念だよ。いや気を悪くしないでくれ。君達に恨みはないが、これも仕事なんでね』

 

夕張「どこに居るの?!私が あんたを殺してやる!」

 

男『お~、怖い怖い。そんなに怒るなよ、これは単なる挨拶だ』

 

夕張「・・・どうやって この番号を知ったの?」

 

夕張の携帯番号を知った手段を問い詰めると、男は夕張を嘲笑うように笑い声を上げた。

 

男『番号なんて ちょっと調べれば簡単に分かるのは君も知ってるだろ?だが俺の場合は、君達の死んだ お仲間、鈴谷の携帯から失敬したよ』

 

夕張「何ですって・・・!?」

 

鈴谷の持ち物から夕張の番号を突き止めたという事は、オリーブ財団の面々の連絡先は全て知られてる事になる。

そして鈴谷の持ち物を漁れるほど接触した事があるという事は、この男もメキシコの売春組織に関わる1人という事だろうか?

いや、この男は先に こう言っていた。

 

 

“君達に恨みはないが、これも仕事なんでね”

 

 

つまり復讐ではなく、誰かに雇われた殺し屋の可能性が高い。

 

夕張「私達が捕まえてきた誰かに雇われた殺し屋ってことね?」

 

男『質問が多いな、ウンザリするよ。君と話してると頭が痛くなる。仕事上、あんまりベラベラ話すのは俺の信用に拘わるんだがね。敢えて言うなら、君達は人気者って事だ。これまで大勢の悪党を捕まえてきたんだからね。悪いが これ以上は言えない。いずれ会う事になる。その時が君の最後だ』

 

夕張「私は艦娘よ。人間なんかに私を殺せる訳ない」

 

男『以前までなら そうだ。艦娘は人間の兵器では殺せない不死身の存在のように思われていたが、今となっては そうではない。今は人間が艦娘を殺せる時代だ』

 

男が言ってるのは恐らく、アーロンのクローンが開発した艦娘の力を抑制する弾丸の事だろう。

アーロンのクローンが死んだ後、その弾丸が闇市場に大量に出回ってしまい、艦娘を邪魔に思い お金がある者なら誰でも手に入るようになってしまった。

この話ぶりだと電話の相手も例に漏れず、その弾丸を持ってるのだろう。

 

男『次を楽しみにしててくれ。次は君かもしれないし、お仲間かもしれない』

 

夕張「待って!」

 

男には まだ訊きたい事があったが、電話が切れてしまった。

急いでオリーブ財団に戻り この話を共有するべく、夕張は明石が待ってる駐車場へと急ぐのだった。




さぁ、ニコが撃たれました。
夕張が逮捕され、ニコが撃たれ、立て続けにDevil May Cry鎮守府のメンバーが窮地に立たされる事になりました。敵は もう既に、本格的に動き始めています。
今後もDevil May Cry鎮守府のメンバーが追い込まれる事になりますが、次回は久し振りに、時間が分岐した未来編を ちょっとだけやります。

次回も宜しく お願い致します!
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