少しずつ執筆を進めて、どうにか1話分は投稿できる所まで来ました。
今回から、前回まで不在だったダンテとネロ、バージルが裏で何をやっていたのかという お話を順番にやっていきたいと思います。
374話です!どうぞ!
*沖縄県 アメリカ軍基地 3月6日 10:16*
仕事の依頼で出張に出たダンテは、アメリカ艦の面々と共に、沖縄にあるアメリカ軍基地へと足を運んでいた。
駐屯する憲兵に話を通すと すぐに司令室へと通され、そこで基地司令官に会ったのだが、ここでは話せないので外で話そうと言われ、ダンテ達はアメリカ軍人が訓練してるのを横目に歩きながら話していた。
アイオワ「では依頼は、殺人の捜査ということ?」
基地司令官の話では この数日、非番で街に繰り出したアメリカ軍人が次々と死体で発見されているらしい。他に死体が出てない事から、アメリカ軍人だけを狙った計画的な犯行と思われる。
司令官「そうだ。君達には事件の調査と、犯人の特定を頼みたい。可能なら捕らえる事も視野に入れてほしい」
ヒューストン「ちょっと待って。それ、わざわざ私達に頼むような話?」
本来なら、殺人事件があった場合は警察や、軍組織にある捜査部が動き事件を捜査するものだ。それを わざわざDevil May Cry鎮守府に依頼してくるのは妙に引っ掛かる。
司令官「これは ただの殺人ではないからだ。不可能殺人だ」
ダンテ「不可能殺人・・・?」
検死解剖の過程で、死因は脳に異物が入り込んでいたからだと判明している。
発見された死体の脳の中には、太く大きな針が刺さっており、死因は それが原因だと判断されていた。
ただ、針が入った時に出来たと思われる頭部の傷は どれも小さく、サイズ感が違う事から どうやって頭の中に大きな針を入れたのか証明できないのが現状だった。
だが現に その針は人の脳の中にあり死人が出ている。アメリカ軍としては あまり認めたくない話だが、人の手によるものではないと言わざるを得ないため、Devil May Cry鎮守府に依頼が入ったのだ。
サラトガ「人じゃないとすれば・・・」
艦娘達は思っていた以上にキナ臭い話に、互いの顔を見合わせる。
司令官「今じゃ深海棲艦だけじゃなく、悪魔なんて ふざけた存在まで出てくる時代だ。Devil May Cry鎮守府は その手の話に明るいと聞く。ダンテ大佐、引き受けてくれるかね?」
ダンテに話を振られ、艦娘達は自然と彼を見る。しかしダンテは、あまり乗り気でないのか冷めた態度だった。
相手が悪魔であればノーギャラでも仕事をする場合があるが、今回の話が本当に人ならざる者の仕業と断定し、ダンテの やる気を引き出すには今の段階では不充分だった。
ダンテ「引き受けてやってもいいが、ギャラ次第だな」
ホノルル「ちょっ、ここまで来て断るつもり!?」
わざわざ沖縄まで来たのに断る可能性が浮上し、艦娘達は驚いてしまう。何のために ここまで来たのか分かったものではない。
そしてダンテの言葉に、基地司令官も眉間に皺を寄せ、目を細めてダンテを睨む。
司令官「Devil May Cry鎮守府は日本海軍の所属であろう。なら海軍からの給金での仕事の範疇だと思うが?それにアメリカ軍人が日本で殺されている。これは由々しき問題だ。日本海軍に断る理由はないはずだが?」
基地司令官の言い分に、ダンテは更に やる気がなくなる。いや、心の底から嫌気が差していた。
基地司令官は引き受けてくれるかを訊いてきていたが、本音を言えば最初から断る選択肢など与えるつもりはなかったのだろう。
見え透いた遣り口に、ダンテの基地司令官に対する評価が急降下していく。
そうなると、ダンテの返事も1つだ。
ダンテ「そうか、なら俺は帰るぜ」
ダンテは話は終わりだと言わんばかりに話を切り上げ、早々に この場から立ち去ろうとする。
司令官「おい、本気なのか?!」
アイオワ「
呼び止められダンテの足は止まるが、振り返った彼の顔は仕事を引き受けるような表情ではなかった。
ダンテ「俺が言いたい事は2つだ。1つ、どいつも こいつも俺を“提督”やら“大佐”やら呼ぶが、俺は軍人になったつもりはねぇ」
司令官「だが貴様は“大佐”の階級が与えられている」
ダンテ「軍の お偉いさんが勝手に寄越した階級だろ。こっちからしたら迷惑な話だ。2つ、俺は“便利屋”だ。仕事を頼みたいなら便利屋として依頼しろ。・・・・・・3つ」
『(3つ!?)』
喋ってる内に、言いたい事が出てきたので急遽3つ目を追加するダンテ。
ダンテ「俺の仕事料は高い。4つ」
『(4つ!?)』
サウスダコタ「(まだあるのか・・・)」
ダンテ「仕事を引き受けるのは俺の機嫌がいい時だけだ。今は機嫌が悪いし、アンタの仕事を引き受ける気にもならねぇな」
言いたい事を全部 言ったダンテは、再び歩き出し立ち去ろうとする。
すると基地司令官が呼び止め、ダンテは振り返らず足だけを止めた。
司令官「分かった、ギャラは どうにかする」
基地司令官は苦虫を噛み潰したように、渋々ダンテの出す条件を飲んで改めて仕事を依頼する。
背中を向けてるせいで艦娘達や基地司令官からは表情が見えなかったが、狙い通りだったのかダンテの口角が上がっていた。
ダンテ「アイオワ、詳しい話は聞いといてくれ」
仕事内容の更に詳しい話は艦娘達に任せ、ダンテは さっさとアメリカ軍基地の敷地から出ていくのだった。
・・・・・・
*街 15:12*
しばらく経ち、ダンテと艦娘達は当てもなく街を歩いていた。
街に繰り出す前に、艦娘達だけで今回の事件の担当をした検死官からも詳しい話を聞こうとしたが、検死官から聞いた話は基地司令官から聞いたものと それほど変わらず、新たな手懸かりになるような話は聞けなかった。
ホノルル「・・・・・・これ、どこに向かって歩いてるの?」
ジョンストン「さぁ?」
アイオワ「
ダンテ「さぁな。ピザでも食いに行くか?」
フレッチャー「2時間前に お昼 食べましたけど・・・」
サミュエル「でも、こんなに手懸かり無くて、犯人なんて見付かるのかな?」
ダンテ「先ずムリだろうな」
アメリカ軍人が立て続けに死んでる事もあり、非番の者は基地内に留まるよう厳命されており、外出禁止となっていた。
犯人が基地の外に居るアメリカ軍人だけを狙っているなら、外出禁止となってる今では犯人も動かない可能性がある。それではダンテ達も動きようがない。
スキャンプ「折角 沖縄に来たなら、ちょっと泳いだりしたいかも」
ワシントン「私達は遊びに来た訳じゃない」
スキャンプ「それは あたいだって分かってるんだけどね」
アイオワ「まぁ確かに、ここまで情報不足だと何もする事ないわね・・・」
ホノルル「じゃあ観光する!?」
サウスダコタ「おい、アメリカ軍の仲間が死んでるんだぞ。お前は何とも思わないのか?」
ホノルル「そ、そうじゃないけど・・・」
コロラド「アメリカ海軍の誇り高き艦娘としては、見過ごせる問題じゃないわよ」
アイオワ「はいはい、ホノルルを責めるのは終わり。今のままだと何もできないのも確かでしょ?
やはり最終的な決定権は提督であるダンテにあるため、艦娘達は彼を見て判断を待つ。するとダンテは、事件よりも別の事が気になっていた。
ダンテ「俺達が泊まるのは どこだ?」
サラトガ「ホテルの手配はしてもらってるので、鎮守府に戻るまでは そこで滞在する事になります」
ダンテ「・・・・・・ならホテルに行くぞ」
ジョンストン「って事は、ホテルで一連の事件を1度 整理したり?」
ダンテ「昼寝する」
ヘレナ「さっきピザ食べたいと言ってませんでしたか?」
ノーザンプトン「(フリーダム過ぎる・・・)」
現段階では本当に どうする事もできないため、何かしらの新たな情報が入るまでは、ダンテも艦娘達も待機してるしかなかった。
・・・・・・
その日の夜、外出禁止を厳命されてるはずなのに、1人のアメリカ軍人が街で呑み歩いていた。
軍人と言っても自制できずハメを外す者は やはり居る訳で、この軍人も その1人だった。
それなりの量を呑んだのか、足取りは少しフラフラとしていた。
すると突然、彼は地面に倒れ動かなくなってしまった。
・・・・・・
翌朝、またアメリカ軍人の死体が出たと連絡を受けたダンテ達は現場に向かった。
現場では規制線が張られ、朝だというのに野次馬で人だかりが出来ていた。
ダンテ達の身元はハッキリしてるため、規制線に近付くと すんなり中に通された。
遺体にはシートが被せられ、近くには昨日 会った検死官も居た。
アイオワ「
マックスはハワイを拠点に活動する検死官だったが、出張で離れた時に変色海域の影響で戻れなくなり、米軍のツテを使って今では、沖縄に滞在していた。
アイオワ「マックス、状況は?」
マックス「詳しい事は遺体を持ち帰って調べないと分かりませんが、恐らく一連の手口と同じ方法で殺されたものと思われます」
そこまで説明すると、マックスが黙々とダンテを見詰め始めた。ダンテは最初こそ無視していたが、熱い視線に耐えられず居心地が悪くなり、最後まで無視するのは無理だった。
ダンテ「何だ?」
マックス「初めまして、マックス・バーグマンです」
ダンテ「あぁ、さっき
マックス「噂のダンテさんに会えるなんて光栄です。悪魔も泣き出す男、スーパーヒーローだぁ」
マックスは極力 落ち着いた態度を装うが、それでも隠せない光悦とした表情と熱い視線に、ダンテは“何なんだ こいつは?”と引いた顔で艦娘達を見る。
そんな顔で見られても艦娘達も説明なんてできる訳がなく、彼女達も同じように引いた顔で互いの顔を見合っていた。
マックス「ボクあなたのファンなんです。サインくれますか?」
ダンテ「あぁ、いいぞ。ホノルル、書いてやれ」
ホノルル「OK」
マックス「いや、ボクが欲しいのはダンテさんのサインで━━」
ホノルル「いいから いいから、遠慮しないで。ちゃんと書いてあげるから」
ワシントン「(それだと意味ないと思うけど・・・)」
サインを書く気がないダンテと、サインを書く気満々のホノルルのせいで、結局マックスが貰ったのはダンテのではなくホノルルのサインとなった。マックスは腑に落ちない様子で、ホノルルのサインを見詰めていた。
話も そこそこに、まだ遺体に関しては気になる点があるので話を戻す。
サウスダコタ「遺体の身元は判っているのか?」
マックス「死んだのは『ビリー・ウォーデン』伍長」
ガンビア・ベイ「外出禁止令が出てたのに、なぜ外に遺体があるのでしょう?」
ガンビア・ベイが疑問を口にするが、アイオワは その理由に見当が付いてるのか、額を押さえながら溜め息を吐いた。
アイオワ「たまに言うこと聞かないバカが居るけど、彼も例に漏れずってとこじゃない?」
サウスダコタ「で、殺された訳か・・・」
アイオワ「詳しい検死結果が知りたいんだけど、いつ遺体を運べる?」
マックス「ここで調べられる事は全部 終わってるので、車に乗せたら すぐにでも移動できます」
アイオワ「じゃあ すぐ運んで」
マックス「・・・・・・・・・」
アイオワ「大至急!」
まだサインが欲しいのか、マックスがダンテを見ながらボーッとして動かないので、アイオワが大声を出すとマックスは弾かれたように動いた。
そして遺体は病院へと搬入され、ダンテ達も一緒に そちらに向かうのだった。
・・・・・・
*病院 3月7日 12:24*
ダンテ達が暇そうに黙々と検死結果を待っていると、終わったのかマックスが現れ部屋へと通された。
検死結果は やはり、脳の中に入っていた針が死因となっていた。
ただ針の大きさから考えて、突き刺す時に それに見合った大きさの外傷が無く、どうやって その大きさの針が頭の中に入ったのかは不明だった。
マックス「強度も脆く、原型を留めたままの摘出は不可能です」
ダンテ「脆いと言うが、どれくらい脆い物なんだ?」
マックス「艦娘の皆さんには昨日 説明しましたが、例えて言うなら、指でポテトチップスを割る程度の力で簡単に崩壊します」
スキャンプ「例えば そんなので、頭蓋骨を貫通させて頭の中に入れるって可能なの?」
マックス「常識で考えれば不可能なため、方法は不明です」
ダンテ「だから不可能殺人って訳か」
マックス「ただ、被害者は共通して、頭上から刺されたように垂直に針が入っています」
ダンテ「垂直に・・・?そいつは おかしいな」
ウォーデン伍長の遺体が発見された現場周辺では、ビルなど高い建物が無いような場所だった。
少し開けた場所でもあったため、建物から狙ったとしても少し距離があるため、頭上から垂直に針を撃ち込むのは立地的に不可能なのだ。
アイオワ「つまり被害者は、全員 空から狙われたってこと?」
マックス「それも どうかと。予想される針の質量や気流から考えて、正確に人の頭を狙って この針を撃ち込むのは難しいですよ」
ホノルル「あー、頭 痛い。どんなに考えても何も分からないじゃん・・・」
ダンテ「・・・マックス、死んだ連中の時間は?」
マックス「バラつきはありますが、死亡推定時刻は午後8時から午前3時の間で確認できてます」
ダンテ「それだけ聞ければ充分だ」
ワシントン「ちょ、ちょっと提督、どこ行くの!?」
アイオワ「マックス、ありがとね!ダーリン待ってよ~!」
ダンテには何か考えがあるのか、これまでの被害者の死亡推定時刻を聞いた途端、部屋から出ていってしまった。
艦娘達は一先ずマックスに礼を言ってから、慌ててダンテを追い掛けた。
・・・・・・
*街 3月10日 22:07*
3日後の夜の事だった。街でダンテと、人間のアメリカ軍人が着る軍服に着替えたアイオワが歩いていた。
殺人が行われてるのは決まって夜。
しかもアメリカ軍人ばかりを狙っている。
そこでダンテ達は、目に見えるようにアメリカ軍人を装って外を練り歩き、自分達を囮に犯人を誘き寄せようとしていた。
3日前から連日 艦娘が交代でダンテと一緒に歩いてるが、まだ異変は何1つ起こっていない。
ダンテ「(これなら簡単に釣れると思ったが・・・・・・艦娘の下手な変装じゃムリがあったか?)」
ダンテは失敗かと思い隣を歩くアイオワを見ると、アイオワは超ご機嫌でニコニコしながら歩いていた。
アイオワ「(フフ・・・フフフフフフッ・・・ダーリンと2人で歩いてるなんて、まるでデートしてるみたい。これも役得ってやつね。あっ、沖縄に来てるんだし、犯人 捕まえたら しばらく こっちで観光するのもいいわね。そして鎮守府に戻ったら、あのイギリス被れの金剛に私達のラブラブっぷりを見せ付けてやるのも一興ね。金剛が悔しそうな顔するのが今から楽しみだわ。フフッ・・・)」
アイオワも沖縄に来て浮かれてる馬鹿の1人だった。
アイオワが不純な事を考えてる間も、隣を歩くダンテは周囲への警戒を張り巡らせていた。特に警戒すべきは、自分達の頭上。
すると突然、ダンテがアイオワの腕を掴み自分の方に引き寄せ、もう片方の腕を さっきまでアイオワが立っていた場所に伸ばし、指2本で何かを挟んだ。
アイオワ「ヤ、ヤダ、ダーリンったら。こんな場所で大胆なんだから///////」
ダンテ「違う、悪魔だ」
アイオワ「え゛」
ダンテの指先には、裁縫針並みの細くて小さい針が、挟んで止められていた。
すると突然、ダンテの指に挟まれていた針が巨大化した。
どうやら大した外傷も無くアメリカ軍人の頭に大きな針が入っていたのは、最初は小さな状態で頭の中に針を撃ち込み、時間の経過と共に大きくなり、死に至らしめていたようだ。もしダンテが引き寄せなければ、間違いなくアイオワも同じ運命を辿っていただろう。
ダンテが指で針を止められたのを見る限り、強度も時間の経過と共に脆くなっていく仕様らしい。
空を見上げると、翅音を鳴らして飛ぶ黒い悪魔が居た。バッタのような顔をしており、6本の腕と2本の足を持ち、お尻には蜂の臀部のような物がある。
ダンテ「
ダンテは針を捨てると、エボニー&アイボリーを抜いて悪魔に高速連射する。
すると悪魔はブンブン飛びながら銃弾を躱し、反撃に お尻から無数の針を飛ばしてくる。
アイオワ「きゃあっ!?」
ダンテは悪魔ではなく、近くの閉店後の店のドアに銃を乱射して破壊すると、アイオワを突き飛ばすように店の中に入れ、飛び退き降り注ぐ針を躱す。
着地すると また銃を連射するが、悪魔はヒラリヒラリと銃弾を避けていく。
ダンテ「(随分と身軽な奴だな)」
悪魔は戦術を変え、上空から急降下しながら突進してきた。ダンテは横にズレ、向かってきた悪魔を避ける。
だがダンテは、銃が当たらないなら突進してくる悪魔の行動を逆に利用しようと考えた。そのためには、悪魔を挑発して怒らせ、突進させるのが手っ取り早い。
ダンテ「どうした?!避けるだけか?!」
動きを牽制する意味でも銃を連射しながら挑発するが、悪魔は銃弾を避けると反撃に針を飛ばしてきた。
ダンテは跳躍して針を避け、壁走りで近くの建物を垂直に駆け上がっていく。
屋上へと躍り出ると、更にエボニー&アイボリーを連射する。
ダンテ「見た目通り芸のない野郎だ!怖くて近付けないか?!」
挑発が効いたのか、悪魔は銃弾を避けながら急降下してダンテに突進してくる。
ダンテは それを横にズレて躱した瞬間、悪魔の足を掴んだ。すると急上昇する悪魔に引っ張られ、ダンテが上空へと連れていかれる。
アイオワ「ア、
店から出てきたアイオワが空を見上げると、連れていかれるダンテが見えて驚きで叫ぶ。
悪魔と共に空に舞い上がったダンテは既にコヨーテ・Aに持ち替えており、悪魔の翅の付け根に狙いを定め散弾を発射する。至近距離から撃たれたショットガンの威力に、悪魔の翅が千切れダンテと共に落下していく。
悪魔から手を離したダンテはバルログを装備し、落下しながら悪魔に重い一撃の蹴りを入れる。重力に引っ張られた自然落下に加え、蹴りの勢いも相まって悪魔は物凄いスピードで地面へと激突した。
アイオワ「きゃーーーっ!?」
すぐ傍に悪魔が落下してきた事に驚いたアイオワは悲鳴を上げながら、自ら また店の中に入り逃げた。
着地したダンテは、砂埃に包まれ姿が隠れた悪魔の出方を待っていた。
砂埃が晴れると、丁度 悪魔が立ち上がったところだった。
翅を失い地上戦を余儀なくされた悪魔は、6本の腕を鎌状に変形させダンテに接近戦を仕掛ける。
だが魔剣ダンテを出したダンテに、一瞬の内に全ての腕を斬り飛ばされ、悪魔は壮絶な痛みから悲鳴を上げる。
再びバルログを装備したダンテは、ブロウモードによる高速の連続パンチを繰り出し悪魔をサンドバッグにし、最後に強力な一撃を入れ吹き飛ばす。
ダンテ「さて、できれば お前には訊きたい事があるんだが、喋れるだけの脳ミソは持ってんのか?」
落ち着いた足取りで歩きながら近付いていくと、悪魔が針を飛ばそうと臀部を向けてきた。だがダンテが即座にカリーナ=アンⅡを構え、至近距離からミサイルを発射した事で臀部が破裂して弾け飛び、悪魔の攻撃は不発に終わる。
ミサイルの爆発の威力もあり、悪魔は吹き飛び地面を転がる。
悪魔『ブ、ブゴッ・・・ボンバドボゾゼ・・・ボギヅドゼブバグドパ・・・!』
ダンテ「ボヘボヘうるせぇな」
悪魔『ボボッ・・・ダ、ダンテ・・・デビル、ハンター・・・!』
ダンテ「・・・何だ、喋れるんじゃねぇか」
悪魔へと近付いたダンテは、冷たい眼差しでエボニーの照準を合わせる。
ダンテ「なら、質問に答えてもらおうか。なぜ軍人ばかりを狙った?」
悪魔『・・・・・・・・・』
少しして、1発の銃声が鳴り響いた。
一先ず問題の悪魔が片付き、ダンテはアイオワが逃げ込んだ店の中を覗き込む。
ダンテ「もう終わったぞ。アイオワ?」
アイオワ「お、終わった・・・?あ~ん、怖かったよぉ~!」
物陰からヒョコッと顔を出したアイオワは、安心したのか泣きながらダンテに抱き付く。
ダンテ「お前 今回なにもしてねぇじゃねぇか」
指摘された直後、ダンテから身体を離したアイオワの顔は嘘泣きだったのか涙など出ておらず、茶目っ気たっぷりに舌を出して惚けた顔をしていた。
ダンテ「・・・・・・帰るぞ」
アイオワの態度と、元々1人で片付けるつもりだった事から文句を言う気にもなれず、ダンテはホテルに戻るために溜め息を吐きながら踵を返す。
アイオワ「あっ、待ってよー!手伝わなかったこと怒ってるの!?」
ダンテ「怒ってねぇよ。最初から期待してないしな」
アイオワ「やっぱり怒ってるじゃない!
ダンテとしては本当に怒ってる訳ではないのだが、横でギャーギャーうるさいので黙っててはほしかった。
するとアイオワが、思い出したようにダンテの耳には痛い話をし出す。
アイオワ「お店のドア壊してたけど、良かったの?ほら、修繕費とかで弁償するとか」
ダンテ「・・・・・・気にするな、忘れろ」
アイオワ「Oh・・・」
ちょっと被害とかも出してしまったが、きっとギャラから引かれる事だろう。どう考えても その未来しか見えないため、ダンテは気にしない事にした。
上空ではダンテでも気付けない距離から、先程 倒した悪魔と同じ見た目をした悪魔が2人を見ていた。
今回の事件は、まだ終わった訳ではなさそうだ。
悪魔『ダンテ、ガギヅグゴグバ・・・』
次回も宜しく お願い致します!