378話です!どうぞ!
ネロと睦月型は、
凜からの依頼は、体調不良で欠勤する保育士が増えてるため、保育補助として保育園を手伝ってほしいというものだった。
睦月型は無理だと断ろうとしたが、ネロの口添えもあり仕方なく働く事になるのだった。
*街 3月14日 13:15*
ネロと睦月型が保育園で働き始めてから、1週間が経った。
今日はネロと如月、卯月、皐月、望月が、幼児クラスの子供達を連れて外へ散歩に出ている。
如月「はい皆ー、赤信号だから止まるわよー」
歩いてると信号が赤に変わり、子供達も如月の言葉を よく聞き、列を崩さず信号が青になるのを大人しく待つ。
ネロ達は日頃の癖なのか、危険が及ばないよう子供達を見ながら無意識に周囲を警戒する。
すると、子供達の列の すぐ横を、自転車に乗った男性が通り過ぎた。信号無視である。
園児「ねぇ、赤で行ったよ?」
1人の園児が そう言うと、子供達が口々に信号無視した事について質問してくる。赤信号は止まらないといけないんじゃないのか?
何故あの人は赤で行ってしまったのか?
自分達も赤で行っていいのか?
そんな事を、何故か卯月に集中して質問が飛ぶ。
卯月「いや、あの、えっと・・・」
矢継ぎ早に来る質問に卯月が答えられずにいると、ネロが道端に落ちてる小石を拾い、親指で弾くように飛ばした。直後、信号無視した男性が小さな悲鳴を上げて転倒した。
それを見た卯月は、これを利用して纏めて全ての質問に答えられると踏んで口を開く。
卯月「見たかぴょん?信号無視すると、ああやって恥ずかしい姿を皆に見られる事になるぴょん。だから信号無視はしちゃいけないんだぴょん」
如月「皆は恥ずかしい思いしたくないわよね?ちゃんと信号 守れるかなー?」
『はーい!』
如月が上手く纏め、子供達も信号を守るべきだと納得してくれたようだ。
そして自転車の男性が転倒した理由に しっかり気付いていた望月はネロを見るが、ネロは口笛を吹きながら知らぬ存ぜぬで明後日の方角を見ていた。
・・・・・・
*保育園 13:35*
保育園へ戻ったネロは、子供達を如月達に任せ1人で別の仕事をするため歩いていた。
すると、凜と他の保育士が困った様子で話してるのが視界に入った。
凜と目が合うと、彼女は適当に話を切り上げ こちらに駆け寄ってきた。
ネロ「どうかしたのか?」
凜「それがね・・・」
どうやら体調不良で欠勤してる保育士全員と、連絡が取れなくなったそうだ。
ネロ達が ここに来てから1週間は経つが、欠勤してる保育士は それよりも前から休んでいるため、風邪などで考えると ちょっと長過ぎである。
それに それまでは連絡も取れていたのに、数日前から どの保育士とも連絡が取れていない状況にあるとの事だ。
ネロ「ちょっと心配だな」
凜「一応ご家族には連絡してるから、何かあれば折り返し連絡があると思うんだけど・・・」
ネロ「・・・他にも何か心配事か?」
明日は、年長クラスの卒園式がある。ずっと一緒だった保育士と子供達が、言葉を交わせる最後の日でもあるのだ。
凜「最後だから、できれば来てほしいんだけど どうなっちゃってるんだろう・・・?」
ネロ「体調不良なら仕方ないさ。信じて待ってみようぜ」
凜「うん・・・」
・・・・・・
迎えが来て子供達が全員 帰った後、ネロ達は保育園に残って、凜や他の保育士と一緒に作業に励んでいた。
卯月「うおおおおおっ!!まさかの残業だぴょーん!!」
明日は卒園式という事もあり、それに向けての飾り付けや他の準備に走り回っていた。
そこに、園長が神妙な顔で教室に来た。
園長「皆さん、お話があるので来てもらえますか?」
そう言われ、ネロと睦月型も動こうとしたが、ネロ達が来るのは園長に止められ、凜や他の保育士だけで教室から出ていってしまった。
卯月「何だぴょん?うーちゃん達に話せない話ぴょん?」
長月「そういう事もあるだろ」
睦月「睦月達、ただのアルバイトだし」
とりあえず気にしない事にしようとしたが、そのタイミングで弥生が どこかに行こうとする。
望月「あれ?どこ行くの?」
弥生「トイレに・・・お花 摘みに行ってくる・・・」
望月「“トイレ”って言っちゃってるよ。隠せてないよ」
弥生「行ってくる・・・!」
望月「う、うん・・・いってらっしゃい」
弥生は教室から出ていき、トテトテと走って すぐに姿が見えなくなった。
場所を移した園長と保育士達は、欠勤してる保育士達について話していた。
凜「行方不明・・・!?」
欠勤してる保育士の家族に連絡が取れない旨を伝えた後、家族が警察にも連絡して本人が住むマンションに向かったらしい。
マンションの管理会社にも連絡し、鍵を開けて中に入ったが本人の姿は無く、部屋には菌糸と思われる物の残骸だけが不気味にも残っていたそうだ。
園長「明日は卒園式もありますから、この事は まだ保護者にも内密にしておいてください。訊かれても、引き続き体調不良という事に」
保育士達は まさか、同僚の欠勤が行方不明事件になるとは予想外で、園長の言葉に ぎこちなく返事を返すのだった。
部屋の外では、トイレに行ったはずの弥生が聞き耳を立てていた。
園長「話は以上です。驚いたと思いますが、明日の卒園式では顔には出さないように」
話が終わり保育士達が出てくると察した弥生は、早々に その場から立ち去るのだった。
・・・・・・
*街 20:12*
作業も終わった帰り道、ネロと睦月型、凜が一緒に歩いていた。
睦月型は他愛のない話をしながら歩いていたが、凜だけは終始 暗い顔で沈黙を保っていた。
凜「・・・・・・あっ、私こっちだから」
ネロ「そうか。気を付けてな」
凜「うん・・・」
ネロ達と別れの挨拶を済ますと、凜は小走りで走り去っていった。
ただ、凜の様子が おかしい事に、ネロと睦月型は首を傾げていた。
睦月「凜さん、どうしちゃったんだろ?」
卯月「どうせ明日の卒園式で年長クラスとバイバイするから、寂しいんだぴょん」
弥生「・・・違う」
皐月「違うって、何が違うのさ?」
弥生「園長先生、話してた・・・欠勤してる保育士・・・行方不明・・・」
ネロ「行方不明だって・・・?」
如月「それ、どういうこと?」
弥生は、盗み聞きで聞いた園長や保育士達が話してた事を全て話した。そのキナ臭い話に、ネロ達の顔が一気に強張る。
三日月「だから凜さん、様子が おかしかったんですね」
菊月「ネロ、どう思う?」
ネロ「どうって、普通じゃないのは確かだろ?」
文月「じゃあ どうする~?」
ネロ「乗り掛かった船だ。調べてみてもいいかもな」
如月「でも明日は卒園式よ。動くなら その後の方がいいんじゃないかしら?」
ネロ「そうだな」
一先ずネロ達も宿泊してるホテルへの帰路に着き、ホテルに着いてからは卒園式が終わってから、保育園を手伝いながら どう動くかを話し合うのだった。
そして翌日の卒園式は滞りなく行われ、無事に終わった。
・・・・・・
*保育園 3月18日 10:08*
卒園式の翌日から、保育園では異変が起きた。今度は保育士だけでなく、子供達も体調不良で休みが続出し、連日その数を増やしていった。
卒園式が終わってから今日で3日目だが、乳児クラスと幼児クラスを合わせて既に半数が来ていない。
更に欠勤してなかった保育士からも また体調不良で休むと連絡があり、今日は凜まで休んでしまっている。
長月「こんなに次から次へと休みが出るなんて、やっぱり普通じゃないぞ」
如月「凜まで休んじゃうなんて、何だか心配ね」
皐月「仕事終わりに、凜の お見舞いに行ってみる?」
睦月「それ いい考えにゃし。採用!」
皆が凜の お見舞いで話が盛り上がるのを見ながら、ネロと弥生だけは神妙な面持ちで話していた。
弥生「・・・どう思う?」
ネロ「・・・やっぱり変だ」
最初は保育士の間だけで体調不良が拡がっていた。もし これが、何かしらの病気であるなら、それまでに接触していた子供達にも既に拡がっていたはずだ。
しかし、子供達の体調不良が拡がったのは卒園式の後から。これが感染する何かであれば、1週間以内に発症しているはずだ。
だが保育士の間で拡がっていたのは、1週間以上も前。丁度1週間前には拡がりが止まっていたため、保育士から感染したとは考えにくい。
となると、タイミングを見計らって故意に狙って動いた、元凶となる存在が裏に隠れてるかもしれない。
弥生「荒唐無稽・・・憶測の域を出ないし・・・かなり無理がある・・・」
ネロ「かもな。けど、何だか嫌な予感がするんだ。あまりにも不自然過ぎる」
・・・・・・
*街 19:30*
今日の仕事も終わり、ネロと睦月型は凜の お見舞いに行くため彼女の住むマンションに向かっていた。
睦月型は相変わらず他愛のない話で盛り上がっていたが、その楽しい会話が唐突に止まり、ネロ達は全員 足を止めた。
後ろからズズズッと変な音が鳴ってる事に気付き、その音は徐々に近付いてきてる。
皐月「・・・・・・ねぇ、これ何の音・・・?」
如月「訊かないで・・・」
菊月「近付いてきてるぞ・・・」
如月「言わないで・・・」
文月「後ろ見ていい?」
如月「見ないで・・・」
そう言っても、確認しない事には始まらないし、危険なものであれば そのままにはできない。
全員が振り返った瞬間、全身が菌糸で構成された人型の異形が襲い掛かってきた。
『ぎゃああああああ!?』
ネロ「うわっ、マジか!?」
間一髪のところで、ネロ達は異形の手を避け後ろに下がる。
異形は尚も、腕を伸ばしノロノロと動きながらネロ達に近付いてくる。
如月「ほらね!見たから襲われたのよ!」
長月「見ないと避けれなかっただろ!」
皐月「これ何なのさ!?」
ネロ「こいつ・・・悪魔か!?」
如月「もう こんな生活 嫌ーっ!!」
望月「何か見た目ザコそうだし、ネロ、1発でやっつけちゃってよ」
ネロ「ったく、楽したいだけだろ?」
ネロはブルーローズを抜くと、異形の顔面に弾丸を撃ち込んだ。動きが鈍いのもあり、命中させるのは簡単だった。
弾丸を受けた異形は、やはり鈍い動きで仰向けに倒れ、動かなくなった。
ネロ「妙に弱いな」
簡単に倒せたと思ったのも束の間、異形が鈍い動きで立ち上がった。
しかも弾丸を受けて穴が空いた顔面は、周りの菌糸が覆って穴が塞がる。
皐月「全然 倒せてないじゃん!?」
ネロ「こいつ、不死身なのか!?」
更にブルーローズを撃つが、異形は弾丸を受けながらも今度は倒れる事なく迫ってくる。
捕まえようとするように異形が襲い掛かり、睦月型は慌てて避けて距離を取る。
ネロは銃が効かないならと、デビルブレイカー・オーバーチュアを装備し、電撃の掌底打ち『バッテリー』を繰り出し吹き飛ばす。しかし、悪魔は何事もなかったかのように また起き上がった。
睦月「ネ、ネロさん?レッドクイーンは・・・?」
ネロ「保育園で持ち歩けないだろ、ホテルに置いてきた」
望月「終わってる~・・・」
攻撃が効いてるようには見えず、どんな攻撃が決定打になるか判らずネロも無闇に手が出しにくい。
すると弥生が、艤装を展開した。
卯月「こんな気味悪い奴に砲撃なんか効かないぴょん!」
弥生「汚物は消毒・・・!」
『え・・・?』
姉妹艦が どういう意味かと疑問に思ってる間に、弥生が主砲で砲撃する。撃ち出された砲弾は異形に当たり爆ぜた。
すると、予想外な事が起きた。爆発で発生した炎に異形の身体が燃え、苦しそうに もがいている。
しばらくすると異形は逃げるように飛び上がり、姿を消してしまった。
卯月「何か、効いてたっぽいぴょん」
睦月「そっか!あの・・・悪魔?火に弱いんだよ!」
望月「じゃあ、それ以外は駄目ってこと?」
ネロ「皆は先に凜の所に行ってくれ」
如月「ネロは?」
ネロ「レッドクイーン取ってくる。まだ他にも居るかもしれないしな」
ネロは一旦ホテルに戻り、睦月型は一足 先に凜の住むマンションに向かった。
・・・・・・
*マンション 20:11*
マンションに着いた睦月型は、凜が入居する部屋の玄関先にまで来ていた。
長月「オートロックじゃなくて良かったな」
皐月「凜、居るー?」
インターホンを鳴らして待ってみるが、応答はなく玄関が開く様子もない。
文月「・・・・・・出掛けてるのかな?」
望月「体調不良で休んでるのに?」
その後も何度かインターホンを鳴らしてみるが、やはり凜からの返事はない。
試しに卯月がドアノブを引くと、玄関が開いた。予想外の展開に、睦月型が硬直する。
そして、卯月は一旦ドアを閉めた。
菊月「何で閉めた?」
卯月「これ、サスペンス物で見た事あるぴょん。入ったら中で人が死んでる展開だぴょん」
皐月「いやいや、単に閉め忘れただけじゃないの?」
卯月「入ったら うーちゃん達の人生 詰むぴょん。最初に疑われるのは第1発見者だぴょん。絶対に入っちゃ駄目ぴょん」
入りたくない卯月と、凜が心配ではないのかと抗議する睦月達の間で口論になる中、弥生は呆れたように溜め息を吐いてからドアを開け、さっさと中に入ってしまった。
睦月達は唖然としながらも、弥生を追って全員 中に入る。
睦月「り、凜さ~ん・・・?」
中に入ると真っ暗で、人の気配というものが感じられない。
睦月型は恐る恐る進んでいくと、奥で怪しい光が明滅していた。
扉を開けると凜の姿は無いのだが、代わりにベッドの上で菌糸の塊が怪しい光を発しながら明滅してる。
皐月「な、何これ!?」
卯月「ざ、斬新なインテリアだぴょん・・・」
三日月「言ってる場合じゃない!何か来る!」
光の明滅が早くなり菌糸の塊が裂けると、中から ここに来るまでに襲ってきた異形が現れた。
『うわぁーーーー!?』
動きは鈍いが、狭い部屋では襲ってくる異形を避けるのも大変である。テーブルを ひっくり返したり電気スタンドを倒しながら、睦月型が逃げ回る。
少しの間そんな状況が続いていたが、床に落ちてたダンベルに望月が転んでしまう。
望月が慌てて後ろを見ると、異形が覆い被さるように馬乗りになり首を閉めてくる。
しかも異形の顔から触手が伸びてきて、望月の鼻か口から中に侵入しようとしてくる。
望月「ちょっと待って・・・!ちょっと待って・・・!」
弥生「っ・・・!」
弥生が異形にタックルして引き離すと、望月の手を引いて急いで起こす。
睦月「そ、外に逃げるにゃし!」
こんな狭い部屋では砲撃もできない。睦月型は場所を変えるために、飛び出すように玄関から脱出する。
如月が後ろを振り返ると、玄関が開いて異形がノロノロと出てきた。
如月「来てる来てる来てる・・・!」
長月「エレベーターに乗れ!」
エレベーターは睦月型が乗ってきたまま動いてなかったため、すぐに乗り込む事ができた。
1階のボタンを押し、閉じるボタンを連打。
長月「閉まれ閉まれ閉まれ閉まれ閉まれ・・・!閉まれーーー!!」
望月「閉まるの おっそ!」
ゆっくりと閉まるドア。ゆっくりと迫る異形。この何もかも遅い時間が、睦月型の焦燥感を駆り立てる。
異形が すぐ そこまで来た瞬間、エレベーターのドアが やっと完全に閉まり、異形がドアに ぶつかる。
異形がガンガンとドアを叩く音を聴きながら、降下するエレベーターの中で睦月型は安堵の溜め息を吐く。
だが一息 吐いてる暇もなく、エレベーターが轟音と共に激しく揺れた。
如月「・・・・・・何?今の」
全員が上を見上げ戦々恐々としてると、エレベーターの天井を突き破って異形の腕が出てきた。
『ぎゃああああああ!?』
異形の腕は睦月型を捕まえようと忙しなく動き、睦月型は必死に抵抗したり逃げ回る。
だが卯月の襟首が掴まれ、異形は そのまま引き摺り上げようとする。しかし天井を突き破る事はなく、卯月の背中が何度も天井に打ち付けられる事となる。
卯月「ぐえっ!痛っ!ちょっ・・・!待っ・・・!誰かっ・・・!助けっ・・・!ぴょんっ・・・!」
菊月「引っ張れ引っ張れ引っ張れ引っ張れ!」
宙に浮く卯月の腕と足を掴み、姉妹艦が全体重を掛けて引き戻そうとする。その甲斐もあり異形の手から逃れる事はできたが、落ちてきた卯月に のし掛かられ姉妹艦が下敷きになる。
そのタイミングで、1階に着いたエレベーターのドアが開いた。
睦月型は這い出ると、急いでマンションの外に出る。
振り返り艤装を展開して待ってると、異形も外に出てきた。
長月「砲撃する━━」
ネロ「待て撃つな!!」
異形に狙いを定め砲撃しようとした瞬間、ネロの制止する声が聞こえ咄嗟に中断する。
直後、睦月型の頭上を飛び越え異形に立ち塞がるように現れた。
ネロ「攻撃するな!」
皐月「するなって、しないとマズいよ!ボク達は兎も角、民間人に被害が出たら・・・!」
ネロ「いいから撃つな!」
如月「どうして!?だって悪魔なら倒さないと!」
ネロ「あれは人間なんだ!」
『え・・・!?』
思ってもみなかった話に、睦月型の理解が追い付かない。
ネロは彼女達に、ここに来るまでにあった話をした。
・・・・・・
*街 20:31*
レッドクイーンを取りに行ってから凜の住むマンションに行く途中、ネロは また異形と遭遇した。しかも今度は複数体だ。
地面にケースを置いて中のレッドクイーンを組み立てると、すぐに戦闘体勢に入る。
ネロ「もう倒し方は分かってるんだ。悪いが速攻で終わらせる」
レッドクイーンで斬り込もうと駆け出した瞬間、時間が止まったように駆け出した姿勢のままネロの動きが止まる。
同時に、異形も動きを止めていた。まるで、全ての時間が停止したように。
ネロ「(っ・・・何だ!?)」
意識は そのままだったため、力ずくでも身体を動かそうとするが、どう足掻こうにも指先すら動かせなかった。
すると、人の形をした白い光が歩きながら現れた。ネロは眼球すら動かせない視界で その姿を見る。
ネロ「(くっ・・・!)」
動けず抵抗もできない状況の中、光の人物は落ち着いた足取りでネロの眼前にまで近付いてくる。
?『ベルセルク・・・攻撃してはいけません』
ネロ「(クソッ!動けよ!)」
?『彼らを倒すのは、あなたの運命に反する事になる』
ネロ「(こんのぉ~っ・・・!)」
ネロが全く話を聞いてない事に気付いたのか、光の人物が少し後ろに下がり軽く手を振ると、急に身体が動くようになりネロが躓きそうになる。
ネロ「お前、誰なんだ?」
?『彼らは、悪魔の胞子で姿を変えられた人間』
ネロ「なっ!?人間・・・?」
?『あなたの運命は、命を護ること・・・忘れないでネロさん、あなたの進むべき運命を・・・忘れないで・・・』
光の人物が纏う光が強くなり、直視できずにネロは目を瞑る。
光が消えたのを感じ取り目を開けると、光の人物も異形も共に姿を消していた。
・・・・・・
如月「じゃあ、どうするの・・・!?」
悪魔だと思っていた異形が人間だと知り、睦月型は手も足も出せなくなり狼狽える。
なら凜の部屋で現れた異形の正体は、凜という事に考えが行き着く。
皐月「でも、このままにもできないよ!」
今この場を どうするべきか考えが纏まらない中、凜かもしれない異形がネロ達に迫る。
次回も宜しく お願い致します!