Devil May Cry鎮守府   作:しゅんしゅん@よし

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392話です!どうぞ!


Mission392 合流ポイント~轟沈寸前の深海棲艦~

深海運河 最終防衛線海域で協同作戦を遂行する中、北側2つのルートを進むB・Cチームが無事に合流する。

航路を進む途中、海域から離脱しようとしてる敵輸送船団を発見した。

B・Cチームは今後の戦況のために これの撃滅を決行するが、そこにブラックスミスが現れ敵輸送船団を取り込んでしまう。

B・Cチームは そのままブラックスミスとの戦闘に突入するのだった。

南側ルートを進むD・Eチームも無事に合流したが、同じく合流する手筈だったFチームが来ないまま こちらでもブラックスミスが現れ、これと戦闘になる。

Fチームは変異した敵潜水艦隊に苦戦し、躱せない程の大量の魚雷を受け艦娘全員が大破。

デビルトリガーを発動したルシアが敵潜水艦隊を撃破し、1人でD・Eチームと合流するため先を急ぐのであった。

 

 

*深海運河 最終防衛線 B・Cチーム 4月3日 19:11*

 

ブラックスミスと戦うネロとトリッシュ、そして後方から砲撃する艦娘達。

空を舞うネロは急降下してトリッシュの腕を掴むと空へと舞い上がる。

 

ネロ「行けるか?!」

 

トリッシュ「いいわよ!」

 

ブラックスミスの方にトリッシュを放り投げ、トリッシュは手から稲妻を放出する。これにより、ブラックスミスの頭にある赤いフジツボの1つを破壊する。

同時にネロも急降下し、イクシードが蓄積されたレッドクイーンを突き立てる『ダブルダウン』で攻撃し、続けて力任せにレッドクイーンを叩き付けて もう1つのフジツボを破壊する。

 

ネロ「これで もう発射できないだろ!ざまぁ見ろ!」

 

トリッシュはブラックスミスの後ろに着水して海を滑りながら一旦 離れ、ネロも飛翔して離れる。

 

舞鶴阿武隈「攻撃が止まった!」

 

アイオワ「反撃開始よ!」

 

飛鷹「グリフォン、夜間艦載機にも限りが出てきた!代わりになって!」

 

グリフォン『ヨッシャ!オレ様の電撃でマッサージしてやるぜ、クラゲのオバケめ!

 

飛鷹の身体から出たグリフォンも加勢し、ネロと連携しながら空中から強襲を仕掛けていく。

艦隊も砲撃などで攻撃するが、ブラックスミスの身体に見える砲塔が全て動き、艦娘達に狙いを定める。そして一斉射し、更に連射までしてくる。

 

舞鶴那珂「うわぁっ!」

 

横須賀筑摩「くぅっ・・・!」

 

イク「このままじゃマズいの!」

 

ゴーヤ「あいつを止めるでち!」

 

水上艦が被弾していき、水中で攻撃から逃れていた第4艦隊の潜水空母が魚雷を発射する。魚雷は命中したが、それでもブラックスミスの砲撃は止まらない。

更に砲塔の一部が動き、艦娘達を攻撃するのと平行してネロとトリッシュ、グリフォンにも砲撃を仕掛けてきた。

 

グリフォン『おい、何だよ あの滅茶苦茶な攻撃!?お嬢チャン達がヤベー!

 

トリッシュ「どうにかして砲身を破壊しないと・・・!」

 

ネロ「チッ、こんなデタラメじゃ近付けねぇ・・・!」

 

グリフォンはブラックスミスから離れ艦隊の方に向かうと、様々な方法で電撃を出して砲弾を破壊していき、艦娘達のサポートに回る。

 

グリフォン『飛鷹チャン達は下がれ!

 

飛鷹「で、でも・・・!」

 

グリフォン『守りながらじゃ あのデカブツに攻撃できねぇんだよ!

 

飛鷹「わ、分かった・・・!」

 

艦娘達は砲雷撃しながら後退し、ブラックスミスの砲撃が届かない範囲まで離脱していく。

だが彼女達が離れた事で、全ての砲門がネロとトリッシュ、グリフォンを狙い始める事となる。

 

グリフォン『ちょっ、危っ、危ないって!

 

トリッシュ「私とグリフォンで砲弾を打ち消す!その隙にネロは本体を狙って!」

 

ネロ「任せろ!」

 

トリッシュとグリフォンが電撃を放ち、降り掛かる砲弾を相殺していく。

相殺できなかった分でネロに当たりそうな物はネロ自身が相殺したり、躱して飛行しながらブラックスミスに向かっていく。

 

ネロ「いつまでも調子に乗るなよ!」

 

ブラックスミスへの接近に成功したネロは、レッドクイーンの刃とデビルブリンガーの拳を叩き付けた。

 

 

*D・Eチーム*

 

D・Eチームの方でも、ブラックスミスとの戦闘は続いていた。

ダンテとバージルはブラックスミスの頭に乗ったまま攻撃を加え続けていると、ブラックスミスから触手が伸びて艦隊の方へ向かっていく。

ダンテが触手攻撃を止めようとエボニー&アイボリーを連射するが、別の触手が盾となり防がれてしまう。

 

ダンテ「チッ・・・!」

 

『っ・・・!?』

 

艦娘達は回避行動を取ろうとするが、物凄いスピードで迫る触手は眼前にまで来て間に合わない。

もう駄目かと思われた その時、艦娘達に迫る触手が斬り飛ばされた。

艦娘達を守るように立ち塞がったのは、遅れて合流したルシアだった。

 

蒼龍「ルシアさん!?」

 

加賀「合流できたのね」

 

ルシア「遅れて ごめん」

 

ダンテ「おいルシア!来るのが ちょっとばかし遅いんじゃないのか?!」

 

ルシア「だから ごめんってば!」

 

ダンテ「お嬢ちゃん達を頼む!そっちに構ってる暇なくてな!」

 

ルシアは二振りのカトラシアを構え、艦娘達を援護しながら迫る触手を1人で対処し、ダンテとバージルは引き続きブラックスミスに攻撃を仕掛けていく。

ブラックスミスの全ての砲塔が動き、ルシアと艦娘達に砲撃を始める。

 

ルシア「もっと下がって!」

 

艦娘達を下がらせながら、ルシアはダガーを飛ばし砲弾を相殺していく。

 

ダンテ「これ邪魔だな」

 

ダンテが傍にある砲塔の1基に蹴りを入れると、砲塔が1回転して千切れて海に落ちた。

そこからダンテは分離したキャバリエーレで、バージルは閻魔刀とミラージュエッジの二刀流で他の砲塔も破壊しながら、ブラックスミスの頭の上を駆け回る。

バルログとベオウルフを装備した2人は同時に跳躍し、ダブル急降下キックでブラックスミスに罅を入れる。

バージルは罅にミラージュエッジを突き刺し、グリグリと罅を拡げていく。

ダンテがDr.ファウストで『レッドホットナイト』を発動すると、頭上に巨大な赤い結晶が現れ隕石となって落下してくる。

ダンテとバージルは巻き添えを喰らわないようブラックスミスから飛び降り離れると、『レッドホットナイト』がブラックスミスに直撃して爆発が起きた。

落下と爆発の影響で荒れた海が落ち着きを取り戻し、ブラックスミスは消え失せていた。

 

ダンテ「ふぅ・・・1体で これだと面倒だな」

 

バージル「他に何体 存在するのかも不明だからな」

 

ルシア「2人共、お疲れ様」

 

ダンテ「おう、そっちもな」

 

瑞鶴「ルシア、Fチームは一緒じゃないの?」

 

ルシア「皆は大破して これ以上 進めないから、私1人で合流する事になった」

 

ダンテ「加賀、被害状況は?」

 

加賀「小破14隻、中破8隻。航行と戦闘に支障はないと思うから、作戦の続行は可能よ」

 

ダンテ「となると、ネロの方が心配だな」

 

ダンテは一旦B・Cチームの状況を確認するため、無線を繋げる。

呼び掛けるが、中々 返事が返ってこない。

 

ダンテ「おいネロ!聞こえないのか?!」

 

ネロ『何だよ?!いま忙しい!』

 

ダンテ「そっちの状況は どうなってる?こっちはブラックスミスの1体を潰した」

 

ネロ『こっちもブラックスミスが出てきて戦ってる最中だ!トリッシュ避けろ!』

 

ダンテ「あー・・・とりあえず頑張ってくれ。こっちは先に進んでる」

 

これ以上 無線を繋げてると邪魔になりそうなので、程々にしてダンテは通信を切った。

ただ、ネロとの会話は全員に聞こえていた。

 

瑞鳳「向こう大丈夫でしょうか?」

 

ダンテ「う~ん・・・ダメだった時は笑ってやろう」

 

瑞鶴「笑えないって・・・」

 

加賀「じゃあ、私達は予定通り先に進むでいいのね?」

 

ダンテ「向こうとの合流ポイントもあるしな。一先ず俺達は そこを目指すぞ」

 

ダンテ達D・Eチームは、ネロ達と合流するためにも前進する。

だが合流ポイントの手前には まだ、敵艦隊が哨戒してるポイントがある事が判明している。合流するのは まだ先になりそうだ。

 

 

*B・Cチーム*

 

B・Cチームの方でも、ブラックスミスの砲塔の破壊に成功し、ブラックスミスの頭に着地したネロがタコ殴りして罅を入れていく。

するとブラックスミスから伸びた触手がネロに巻き付き、海面に叩き付けられる。

だが お返しとばかりに、ネロは自分の身体に巻き付く触手を掴むと、遠心力を利用しながら振り回し海面にブラックスミスを叩き付ける。ひっくり返った事で、ブラックスミスの無数の触手が蠢いているのが見えるようになった。

 

グリフォン『ウゲェ、気持ちわる・・・

 

ネロはレッドクイーンとデビルブリンガーの爪から、X字の斬撃『マキシマムベット』を繰り出す。『マキシマムベット』が通過すると、ブラックスミスの触手が軒並み斬り飛ばされた。

デビルブリンガーの翼を広げて飛び、ひっくり返ったブラックスミスの上に着地しながらレッドクイーンを突き立てる。

するとデビルブリンガーの腕が爪を食い込ませるようにブラックスミスの装甲を掴むと、ベリベリと剥ぎ取りながら千切っては投げ、千切っては投げを繰り返す。

 

ネロ「お前なんかバラバラにしてやる・・・!」

 

装甲や機械のパーツを剥ぎ取った事で内部が見えると、ネロは そこに装着していたオーバーチュアを突っ込み腕から切り離す。

再びデビルブリンガーの翼で飛翔すると、ブルーローズを撃ち弾丸をオーバーチュアに命中させる。それにより爆発が起き、ブラックスミスは内部爆発で木っ端微塵となった。

海面へと戻ったネロは一息 吐き、憂鬱な顔で空を見上げた。

 

ネロ「アレ1体で これかよ・・・。あ゛~、キリエの手料理 食いて~・・・」

 

この先も何体 居るか分からないブラックスミスを相手にしなければならないのかと思うと面倒臭い気持ちが出てきてしまい、キリエの手料理を思い出しながら ちょっとだけ現実逃避する。

 

トリッシュ「皆、怪我は?」

 

舞鶴神通「舞鶴 第7艦隊、神通と由良が中破、那珂、阿武隈、弥生、望月が大破の損傷を受けました」

 

横須賀鳳翔「横須賀 第2艦隊、軽空母4隻が大破、利根型が中破です・・・」

 

横須賀の第2艦隊と舞鶴の第7艦隊に大破艦が出てしまい、赤色海域の事もあり これ以上の戦闘は危険だった。

他の艦隊にも中破艦が居るが、そちらは小破艦と混ざっており まだ戦闘の継続は可能である。

ネロは すぐに横須賀と舞鶴鎮守府に無線を繋げる。

 

ネロ「横須賀鎮守府、舞鶴鎮守府、聞こえるか?」

 

横須賀『こちら横須賀鎮守府。聞こえるわよネロ君』

 

舞鶴『こちら舞鶴鎮守府。こっちも聞こえる』

 

ネロ「横須賀の第2と舞鶴の第7艦隊が大破の損傷を受けた。すぐに離脱させたい」

 

横須賀『第2艦隊の離脱を認める。すぐに帰投して』

 

横須賀鳳翔「了解しました・・・」

 

舞鶴『待機させてる艦隊を護衛に向かわせる』

 

舞鶴神通「ありがとうございます」

 

横須賀提督と舞鶴提督から離脱の許可を貰い、横須賀 第2艦隊と舞鶴 第7艦隊は赤色海域から離脱するため撤退していく。

それを見送り、B・Cチームは引き続き作戦目標に向かうため航路を進むのだった。

 

 

・・・・・・

 

*D・Eチーム*

 

航路を進むD・Eチームだったが、全員の顔が妙に険しいものになっていた。

 

ダンテ「翔鶴、偵察機から敵の報告は?」

 

翔鶴「・・・・・・発見できず」

 

ダンテ「誰かソナー持ってないのか?そっちの反応は?」

 

呉沖波「沖波、持ってます。えっと、反応はありません」

 

ダンテ「(どうなってる・・・?)」

 

ダンテ達は、B・Cチームとの合流ポイントの手前であるポイントに来ていた。

事前の偵察では、そこに潜水艦 最終防衛線があるはずで敵潜水艦隊が居るはずなのだが、気味悪くも敵艦隊が現れる様子がなく、敵影すらも発見に至らなかった。

ダンテ達は1度 止まり辺りを見渡してみるが、周囲は赤い海が広がってるだけで静かなものだった。

 

イタリア「これは いったい・・・?」

 

ダンテ「嵐の前の静けさか、偵察の時とは状況が変わったか・・・こりゃ どっちにしても進むしかないな」

 

加賀「全艦、索敵を怠らないで。油断せず進みましょう」

 

敵は どこかに隠れてる可能性もあり、変異体やブラックスミスの影響で敵艦隊が どこかに行ってしまった可能性もある。

何もない状況は却って怪しさを醸し出しており、何もないから何も起きないと安心できる事ではない。

D・Eチームは警戒と索敵を続けながら、B・Cチームとの合流ポイントに向け航路を取った。

 

 

*B・Cチーム*

 

B・Cチームの方も、D・Eチームとの合流ポイントの手前にあるポイントに到達していたが・・・

 

イク「渦潮なの~!」

 

巨大な渦潮に巻き込まれ、敵とは違う要因で絶賛ピンチだった。

 

ネロ「何で いきなり渦潮なんか・・・!?このタイミングなんだよ?!」

 

事前に渦潮が発生していれば避ける事もできたが、不運にもネロ達の傍で唐突に発生し、あっという間に回転する海水に引っ張られてしまった。

 

横須賀那智「機関 最大船速ーー!!」

 

足の艤装の機関をフルパワーで駆動させるが、その甲斐もなく、前に進むのではなくバックするように後退していく。

横須賀の島風が焦った表情で後ろを見ると、渦潮の中心で真っ暗で巨大な口が開いている。あそこに吸い込まれたら、艦娘では2度と戻ってこれないだろう。

しかも引っ張られる事で、そこへ徐々に近付いている。

 

横須賀島風「もう無理だよ!逃げられない!」

 

横須賀山城「諦めて どうするの?!私達には成功させなきゃいけない作戦があるでしょ!!」

 

横須賀島風「でも・・・!」

 

横須賀天龍「けど島風の言ってる事も間違ってねぇぞ!機関 最大にして脱出できねぇなら、逃げようがねぇ!」

 

舞鶴時雨「しかも あんな規模の渦潮、今まで見た事がない!」

 

ゴーヤ「それなら心配ないでち!」

 

朧「ネロさんなら どうにかできますよね!?」

 

ネロ「ちょっと手荒になってもいいか?!」

 

横須賀木曾「渦潮から抜け出せるなら何だっていいぞ!」

 

ネロ「だったら・・・受け身くらいは取れよ!」

 

ネロの背中にデビルブリンガーの腕が具現化し、次々と艦娘達を掴んでは渦潮の外・・・よりも更に遠くの方まで投げ飛ばす。

 

『あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛~~~~~!?』

 

残るはトリッシュと横須賀の天龍だけなのだが、ここで横須賀の天龍が拒絶し始めてしまった。

 

天龍「ちょっと待って!!ちょっと待って!!俺は投げられたくない!!」

 

ネロ「ここまで来て何 言ってんだ!渦潮に呑み込まれるぞ!」

 

天龍「それでもいい!もう俺は渦潮に呑み込まれる!投げられるより渦潮の中に入った方が楽になれそう!」

 

ネロ「んな訳ねぇだろ!」

 

天龍「ちょっ!ほんとにやめてくれって!俺 高い所 苦手なんだよぉ!!」

 

ネロ「お前に・・・拒否権はない!!」

 

天龍「お゛わ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛~~~~!!!!」

 

為す術もなく ぶん投げられ、横須賀の天龍の悲鳴が遠ざかっていく。

 

ネロ「トリッシュ、行けるか?」

 

トリッシュ「お願いね」

 

ネロはトリッシュの腕を掴むと、1回転して遠心力を利用しながらトリッシュも投げ飛ばす。

 

ネロ「ヤベッ・・・!?」

 

後ろに振り返ると、渦潮の中心が もう すぐ そこまで迫っていた。

デビルブリンガーの翼を広げ、ネロは飛翔して渦潮から脱出した。

投げ飛ばした艦娘達とトリッシュと合流したネロだったが、そこで見たのは海面に仰向けで倒れたまま放心し、呆然と空を見てる横須賀と舞鶴の艦娘だった。

Devil May Cry鎮守府の艦娘が彼女達を指でツンツンしながら、生きてるか確認してる。

 

飛鷹「おーい、大丈夫ー?」

 

『・・・・・・・・・』

 

反応はないが、生きてるのは確かなので大丈夫だろう。

 

イク「魔剣士3人に投げられるのが恒例になってきたの」

 

ハチ「新アトラクション、『君も艦載機になろう』」

 

ゴーヤ「安全の保証はしないでち」

 

アイオワ「そんなアトラクション、即刻 営業停止になるっての・・・」

 

などと冗談を行ってると、先行させてた偵察機から伊8に入電が入った。敵影を発見し、それが戦艦棲姫である事も確認できたそうだ。

ただ、おかしな点が2つあった。

 

ハチ「戦艦棲姫を単艦で発見。しかも・・・」

 

ネロ「・・・しかも?」

 

ハチ「既に損傷を受けてて、轟沈寸前らしいです」

 

偵察機のパイロットである妖精さんが見た限りでは、航行も辛うじてできてるような状態で、なぜ航行できてるのかも不思議なくらいの損傷を受けていた。

それに戦艦棲姫は、速度は遅いが今ネロ達が居る場所に ゆっくりと向かってきてるらしい。

 

トリッシュ「行ってみる?」

 

ネロ「どうなってるのか知りたいし、行ってみた方が良さそうだしな。ハチ、方角は?」

 

横須賀と舞鶴の艦娘を無理矢理 起こし、偵察機から送られてきた座標に進路を取り、轟沈寸前の戦艦棲姫に会うため こちらから出向く事にした。

 

 

・・・・・・

 

念のために警戒しながら航行してると、ネロ達の頭上を偵察機が通過した。

偵察機が来た方角に顔を向けると、黒い影が見えた。

影は少しずつ近付いてきており、それが戦艦棲姫である事も確認できた。

 

横須賀鳥海「戦艦棲姫を目視で確認。確かに酷い損傷を受けてますね」

 

ネロ「・・・・・・皆は ここで待っててくれ。俺とトリッシュだけで先に行ってみる」

 

横須賀扶桑「気を付けてくださいね」

 

艦隊は機関を停止して その場に留まり、ネロとトリッシュだけで前に出て戦艦棲姫の方へ向かう。

徐々に互いの距離が縮まっていき、戦艦棲姫はネロとトリッシュの存在に気付いても攻撃してくる素振りもなく、ただ淡々と同じように近付いてくる。

ネロとトリッシュは止まり、戦艦棲姫が どうするか様子を見てると、それでも戦艦棲姫は力なく近付いてくるだけ。

手を伸ばせば届きそうな距離まで来ると、戦艦棲姫は遂に限界を迎えたのか倒れそうになり、それをネロが受け止め ゆっくりと海面に横たわらせた。

 

ネロ「・・・・・・・・・」

 

戦艦棲姫『オマエ・・・タチ・・・ハ・・・

 

ネロ「何があった?誰にやられた?」

 

戦艦棲姫『コノ、カイイキハ・・・スデニ・・・ヤツラノ モノ・・・ワタシノ ブタイモ・・・ゼンメツシタ・・・

 

ネロ「奴ら?奴らって誰だ?」

 

訊くが、戦艦棲姫は ゆっくり目を瞑ろうとし、それを見てネロは焦る。まだ肝心な事が聞けてない。

 

ネロ「おい、寝るな!頼む、教えてくれ。誰にやられた?奴らって誰の事だ?」

 

ネロの呼び掛けに戦艦棲姫は目を開け、震える唇を動かし どうにか言葉を紡ぐ。

 

戦艦棲姫『カツテ・・・ナカマダッタ・・・ナカマノ スガタヲシタ・・・ナニカ・・・

 

トリッシュ「変異体の事ね」

 

戦艦棲姫『コノ セカイノ、モノデハナイ・・・オソロシイ・・・ソンザイ・・・ヤツラニ・・・スベテヲ、ウバワレタ・・・

 

身体を動かすのも辛いはずなのに、戦艦棲姫は腕を上げてネロの頬に手を添える。

 

戦艦棲姫『コンナ・・・オワリカタハ イヤダ・・・イツカ・・・アノ ウツクシイ リクニ・・・皆と一緒に・・・」

 

身体からフッと力が抜けた戦艦棲姫の腕が海面の上に落ち、彼女は目を瞑り動かなくなってしまった。

ネロは戦艦棲姫の口元に手を翳すと、呼吸が感じられなかった。

戦艦棲姫を支える手を離すと、彼女は ゆっくりと沈み、深い海の水底へと消えていった。轟沈したのだ。

ネロは立ち上がると、戦艦棲姫が消えていった海面を見詰めた。

 

トリッシュ「・・・・・・どうする?」

 

ネロ「・・・ダンテ達と合流する。この先で何が待ってるのか知らないけど、今は この状況を止めなきゃならないって事だけは分かる」

 

トリッシュ「艦娘達を呼んでくるわ」

 

トリッシュは艦娘達を呼びにネロから離れ、1人になったネロは顔を上げ、遠くに見えるパナマ領、深海運河 最終防衛線がある方角を睨みながら拳を握った。

 

 

*Aチーム*

 

Aチームとアーロンを乗せたアマ・デトワール号は、全てのチームとの合流予定ポイントへ既に到着していた。

だが、他のチームの姿は見当たらない。

 

北上「・・・・・・やっぱり、まだ誰も来てないね」

 

Aチームは会敵せず ここまで来れたが、他のチームは違う。変異体やブラックスミスとの戦闘に時間を取られているため、Aチームに比べれば時間が掛かるのも仕方がない。

 

大和「全方位に偵察機の発艦を お願いします」

 

少し進めば、深海棲艦の深海運河 最終防衛線がある。事前の偵察では、そこで姫級の深海棲艦の存在も確認されている。

他のチームが合流するまで待機する事にもなるため、無防備に待ってる訳にもいかないので周囲の偵察は怠れない。

 

大和「あきつ丸、他のチームの状況は どうなってる?」

 

あきつ丸『B・Cチーム、現在 合流ポイントへ向けて進軍中。D・Eチームにルシアさんが合流し、同じく合流ポイントへ向けて進軍中であります。ただ、予想より進軍ペースが速いので、攻撃開始時刻までには間に合うかと』

 

大和「分かりました。(皆さん、無事に来てください・・・)」

 

Fチームは撤退する事になってしまったが、残るBからEチームが無事に合流できるようにと、大和はパナマ領の陸地を見ながら祈るのだった。




次回も宜しく お願い致します!
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