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397話です!どうぞ!
殆んど鎮守府の脛を齧りながら生活していたバージルだったが、遂にダンテの堪忍袋の緒が切れた。
ダンテが仕事しろとバージルに迫り、2人は案の定 喧嘩となる。
プライドから弟をギャフンと言わせようと、バージルは数名の艦娘に仕事を紹介してもらい、アルバイトとして働いてみる。しかし、物の見事に全ての仕事を初日でクビなる。
バージルが1円も稼げないまま数日が経った ある日、芸能プロダクションから2人の依頼者が訪ねてきた。
依頼内容はストーカーからのボディーガードで、いま話題沸騰中の“歌姫”と称されるアイドル、
誰が彼女のボディーガードになるかの話になるが、麗歌が次々と難癖を付けるせいで話が進まなくなる。
だが麗歌が、暇そうに読書をするバージルを指名した事で、また一波乱 起きそうな予感がするのだった。
*駐車場 4月27日 7:41*
ラジオ局の駐車場に、1台のミニバンが停まっていた。
ミニバンの後部座席には不機嫌な麗歌が乗っており、外にはマネージャーがソワソワしながら誰かを待っていた。
麗歌「もう、遅い!まだ来ないの?!」
マネージャー「う~ん、おっかしいなぁ・・・」
依頼をした翌日の今日から、早速 護衛してもらう話だったのだが、ボディーガードしてくれるはずのバージルが約束の時間になっても現れなかった。
今日は朝からラジオの収録があり現地集合にしていたのだが、いつまで待ってもバージルが来ない。
麗歌「マネージャー、ラジオ局に行くの遅れるって言ってきて」
マネージャー「えぇ!?収録の時間も決まってるから それは無理だよ!」
麗歌「私が行かないと どうせ始められないんだから一緒でしょ!いいから行ってきて!」
追い払うようにマネージャーをラジオ局に行かせると、それと入れ替わるようにバージルと那珂が現れた。
麗歌「遅い!・・・・・・何で あなたも居るの?」
バージルが やっと来て怒りを ぶつけるが、その横に那珂も居て麗歌は怪訝な顔をする。
那珂「麗歌ちゃん、那珂ちゃんもボディーガードに来ました!」
本来はバージルだけで護衛するという話で纏まっていたのだが、バージル1人では色んな意味で不安だという事で、麗歌のファンでもある那珂も同行するよう、ダンテから命じられたのだ。
麗歌「もう時間がないからいいわ、行きましょ」
麗歌はバージルと那珂の間を割って通るように、2人を押し退けながらスタスタとラジオ局に歩いていく。
ただ、那珂は麗歌の様子に首を傾げていた。
那珂「麗歌ちゃん、何か怒ってるのかな?」
バージル「我儘娘の考える事など知らん」
このまま駐車場で突っ立ってても仕方ないので、バージルと那珂は麗歌を追い掛けて同じくラジオ局に向かった。
・・・・・・
*ラジオ局 7:57*
ラジオ局では、麗歌が遅れると伝えに来ていたマネージャーが、何度も何度もプロデューサーに謝っていた。
プロデューサーは困った様子で、どうしたものかとマネージャーを見てるだけだった。
そこに、バージルと那珂を引き連れた麗歌が現れる。
マネージャー「あっ、麗歌ちゃん!」
プロデューサー「おっ、待ってたよ!」
麗歌「遅くなって ごめんなさい」
プロデューサー「もう時間になるから、1分でスタンバイできる」
麗歌「はい、よろしく お願いします♪」
麗歌は笑顔で応対し、ブースに入ると すぐにラジオ番組の生放送が始まった。
麗歌は慣れた様子で楽しそうに話し、番組内の企画などを順調に熟していく。
そんな様子を、那珂は眼をキラキラさせながら見ていた。
那珂「これがラジオ収録・・・!いつか那珂ちゃんも・・・」
那珂は麗歌に自分の姿を重ね、自分の中で大きな夢を育ませていた。
ただバージルは興味がなく、ウンザリした溜め息を吐いていた。
そして その場は那珂に任せ、早々にラジオ局から出ていくのであった。
・・・・・・
麗歌「お疲れさまでしたー♪」
1時間の仕事が終わり、麗歌は笑顔を見せながら さっさと立ち去っていく。嵐のように過ぎ去ろうとするので、那珂とマネージャーは慌てて彼女を追った。
*ラジオ局前*
ラジオ局から出ると、取材記者が押し掛けてきていた。
次の仕事があり すぐ移動しなければならないのだが、記者に囲まれ身動きが取れない。マネージャーは壁になりながら どうにか進めるようにしようとするが、数に押し負け何の役にも立たない。
那珂も一緒に居たせいで、記者に揉みくちゃにされて焦る。
麗歌「あなたボディーガードで来たんでしょ?!どうにかして!」
那珂「ど、どうにかって言われても・・・!うわっ!?」
記者に揉みくちゃにされてると、那珂が邪魔だったのか人垣の外に押し出されて転んでしまう。
そして記者の円の中にバージルが一瞬で現れ、麗歌を掴むと また一瞬にして消えた。
・・・・・・
*駐車場 9:23*
駐車場に停めてあるミニバンの前で、バージルと麗歌が待っていると、ヘトヘトになりながら那珂とマネージャーが来た。どうにか記者の追跡を振り切って ここまで来たらしい。
だが麗歌は、そんな疲れてるマネージャーをバシバシ叩き始めた。
麗歌「記者に捕まらないよう裏口ぐらい用意しときなさいよね!この役立たず!」
マネージャー「ご、ごめんなさい・・・!」
那珂「ちょ、ちょっとやめてよ麗歌ちゃん!マネージャーさんが可哀想だよ!」
麗歌「うるさいわね!こいつが しっかりしてないから悪いんでしょ!」
マネージャー「ぁ・・・お腹 痛い・・・お腹 痛い、トイレに・・・」
麗歌「はぁ!?ちょっと しっかりしてよ!次の現場に行くの どうするのよ?!」
マネージャー「すぐに戻るから・・・!」
マネージャーは腹部を押さえながら、走ってトイレに行ってしまった。
移動はマネージャーが運転するミニバンで行うため、彼が居ないと移動も儘ならない。次の現場入りの時間もあるため、間に合うといいんだが・・・。
那珂「今日の麗歌ちゃん変だよ。どうして そんな機嫌が悪いの?」
麗歌「はぁ?あなたには関係ないでしょ。それに私は、あなたみたいな“自分は いいファンです”って顔してる人が嫌いなの」
那珂「そ、そんな事ないよ!麗歌ちゃんの歌やダンスも好きだし、ラジオも毎週 聴いてるし、この前 出てたドラマだって全部チェックしてるよ!」
麗歌「そういうのが嫌いだって言ってんの!」
麗歌は1人でミニバンの後部座席に さっさと乗り込み、凄い勢いでドアを閉めて那珂の声を遮断した。
俯いて拳を握っていた那珂は、突然 走り出して どこかに行ってしまった。その背中を、バージルは黙々と見詰めていた。
・・・・・・
*街 9:31*
駐車場の近くの噴水がある広場で、那珂は地面に体育座りしながら泣いていた。
そこに、バージルの影が重なる。
バージル「おい、何をしてる?」
バージルが問うても、那珂は嗚咽を漏らすだけで言葉が返ってこない。
バージル「そうやって泣いて、お前は満足なのか?」
那珂「うぐっ・・・・・・那珂は・・・何か麗歌ちゃんを怒らせるようなこと・・・しちゃったのかな・・・?」
バージル「お前が泣くような事ではない。あの小娘に問題があるだけだ」
那珂「でも・・・嫌いだって・・・」
バージル「お前は ここに何をしに来た?ファンとして来たのか?ボディーガードとして来たのか?」
那珂「それは・・・」
バージル「自分の道を見失ってる者に、答えなど出ないぞ」
那珂「・・・・・・!」
*駐車場*
ミニバンの中で待っていた麗歌だったが、マネージャーは戻らず、ボディーガードのバージルまで どこかに行ってしまい、痺れを切らしてイライラしていた。
麗歌は不機嫌そうにドアを開けて降りると、まだ戻らないのかと辺りを見渡す。
そこに緑色の体色をした、カメレオンの特徴を持つ二足歩行型 悪魔が現れた。
あれは何だと麗歌が顔を引き攣らせながら様子を見ていると、悪魔は ゆっくりと歩を進めて麗歌の方に向かっていく。
麗歌も自分が標的にされてると気付いたのだろう。恐怖を感じながら後退る。
すると、悪魔の背中に砲弾が命中して爆ぜる。
ダメージを受けながら振り返ると、飛び掛かってきたバージルに閻魔刀で斬られる。
麗歌「あなた・・・」
那珂「今日の那珂ちゃんは艦隊のアイドルではなく!麗歌ちゃんのファンでもなく!ボディーガードなのです!あ、今の電ちゃんみたいになっちゃった」
麗歌の視線の先には、艤装を装着して主砲を構える那珂が居た。
悪魔は跳躍して距離を取ると、口から舌を伸ばして鞭のように攻撃してきた。バージルは閻魔刀で応戦し、長い舌を弾く。
その隙に、那珂が悪魔を狙って砲撃するが、悪魔は一瞬にして姿を消してしまった。
バージル「・・・逃げたか」
悪魔の気配も消えた事から、バージルは閻魔刀を鞘に戻す。
そこに、トイレに行ってたマネージャーが戻ってきた。
マネージャー「ごめん、お腹 凄く痛くて・・・」
麗歌「遅いよ、何してたの?!大変だったんだから!」
マネージャー「え、何が?」
麗歌「・・・もういい」
麗歌は不機嫌そうにミニバンの中に戻り、マネージャーも慌てて運転席に乗り込む。
護衛でバージルと那珂も付いていかないといけないため、2人も乗り込むと次の現場に向かった。
・・・・・・
*テレビ局 ロビー 11:00*
記者「今日は よろしく お願いします」
麗歌「よろしく お願いします」
記者「では早速 質問なんですが━━」
バラエティ番組の収録がありテレビ局に来たのだが、その前に雑誌のインタビューのスケジュールが入っており、麗歌は このままテレビ局のロビーで取材を受けていた。
ロビーには休憩所のような場所もあり、こういう取材を受けるには丁度いい場所でもあった。
その間 那珂は、ボディーガードとして辺りに怪しい事がないか警戒してるのだが、あまりにもキョロキョロして落ち着きがないため、変に悪目立ちしていた。
・・・・・・
*控室 12:10*
取材が終わり、麗歌が入る前にバージルと那珂で、控室に危険な物がないか調べていく。
控室の外には麗歌が待ってるので、彼女がイライラする前に終わらせなければならない。
那珂「ここは!?ここは!?ここは どうだ!?」
那珂はポットの中を見たり、冷蔵庫を開けて確認したりしている。
バージル「真面目に見ているのか お前は?」
那珂「真剣です!ていうか、バージルさんも手伝ってくださいよ」
那珂に言われバージルも一通り部屋を見たが、これと言って怪しい物は見付からなかった。
確認も済み、あとは麗歌を入れるだけだ。
那珂「麗歌ちゃん、中は安全だよ」
麗歌は無言で中に入っていき、バージルと那珂は閉め出された。
・・・・・・
*スタジオ 13:34*
昼食も食べ終わり、麗歌はスタジオでバラエティ番組の収録に挑んでいた。
それを見て、那珂は また眼をキラキラさせていた。
那珂「これがバラエティ番組の生のトーク・・・!」
マネージャー「シーッ!収録中は静かに・・・!」
那珂「あ、ごめんなさい・・・」
バージル「(この会話の何が面白いのか全く分からんな)」
・・・・・・
*控室 16:07*
バラエティ番組の収録も終わり、控室に戻った麗歌は、便箋に入れられた1通の手紙が置かれてる事に気付く。
中を開いて見てみると、そこには赤い文字で脅迫文が書かれていた。
『アイドルをやめろ。じゃないと お前は地獄を見る』
麗歌「また・・・っ・・・!」
手紙をビリビリに何度も破り、小さなゴミ箱に捨てた。
・・・・・・
*スタジオ 18:58*
その後は別のテレビ局に行き、今度は歌番組のための収録が行われていた。
今日は音楽に合わせて麗歌が歌うだけで、MCとのトークは違う日に別撮りとなるらしい。
カメラアングルなどの確認もして、麗歌が納得するまで何テイクも歌ってる中、突然 彼女の頭上の照明が落下してきた。それに逸早く気付いたバージルが飛び出し、麗歌は照明に押し潰されずに済んだ。
那珂「麗歌ちゃん!」
ディレクター「1回カメラ止めて!」
バージルは上を見て、照明が取り付けられていた場所を見る。その部分では、強い圧力が加えられたようにグチャグチャになっていた。
マネージャー「麗歌ちゃん、大丈夫!?」
そこに、席を外していたマネージャーが戻り、スタジオの惨状を見て驚いていた。
・・・・・・
*事務所 21:01*
証明が落下してくるトラブルもあったが、一応 仕事を終え、麗歌とマネージャーはバージルと那珂を連れて事務所に戻った。
バージルは外の空気を吸いに行くと言って、すぐに どこかに行ってしまったが・・・。
マネージャー「麗歌ちゃん、ファンから またプレゼントが」
マネージャーはファンからのプレゼントを机に置くと、他にも仕事があるのか どこかへ行く。
那珂はプレゼントの数に凄いなと素直な感想を思ってると、麗歌はプレゼントを手に取り開封していく。中身を見た麗歌は、舌打ちしてゴミ箱に入れた。
それを見て、那珂は驚いた。自分も艦隊のアイドルとして、憲兵隊であるファンからプレゼントは貰う。どれも気持ちが籠ってる物であり、どれも大切に置いている。捨てるなんて有り得なかった。
那珂が驚いてると、麗歌は椅子から立ち上がり どこかに行こうとする。それを那珂が呼び止め、彼女は足を止める。
那珂「どうしてファンから貰ったプレゼント捨てるの!?」
麗歌「私が貰った物なんだから、どうしようと私の勝手でしょ?」
那珂「ファンが麗歌ちゃんの事を想って送ってくれたんでしょ?!捨てるなんて良くないよ!」
麗歌「なに綺麗事 言っちゃってんの?別に欲しくもない物や役に立たない物を送られても、私からしたら迷惑なだけ。ファンはプレゼントを送って自己満足できるんだから別にいいじゃない」
那珂「麗歌ちゃん おかしいよ。麗歌ちゃんは そんな人じゃないはずでしょ!」
すると、麗歌は本当に可笑しいのか大笑いした。
急に麗歌が笑い出し、その不穏な空気に那珂は嫌な汗が流れる。
麗歌「そういえば、あなたも私のファンって言ってたっけ?そっか、そうだった。あなたも馬鹿な夢を見ちゃってる1人だったね」
那珂「れ、麗歌ちゃん・・・?」
麗歌「“桐谷 麗歌”なんて存在しない。“アイドル桐谷麗歌”を作って演じてるだけで、素の私は違う」
那珂「で、でも、インタビューで“いつもファンの事を考えてる”って・・・」
麗歌「ぜ・ん・ぶ、嘘。質問のパターンを想定して、それに対する返しを全部 暗記してセリフを言ってるだけ。あんなの本気で言ってる訳ないでしょ」
那珂「そんな・・・」
麗歌「たまに居るんだよね~。あなたみたいに“桐谷 麗歌”として言った事を本気にして、それが私の全てだと思い込んでるマヌケちゃんが。私は そういう馬鹿が1番 嫌い」
麗歌は踵を返して今度こそ立ち去ろうとするが、また那珂に呼び止められた。
麗歌「・・・何?」
那珂「じゃあ麗歌ちゃんは、何でアイドルやってるの?」
麗歌「そんなの・・・」
“本当に、あなたは お歌が上手ね~”
“私、アイドルになる!ママが褒めてくれたから、それで沢山 歌うんだ”
麗歌「・・・・・・そんなの、お金のために決まってるでしょ」
麗歌は、今度こそ立ち去り どこかに行ってしまった。
那珂は しゃがんで、ゴミ箱に捨てられたプレゼントを取り出す。
那珂「やっぱり那珂には分からないよ・・・。ねっ、君も そう思うでしょ?」
プレゼントだったクマの ぬいぐりみに話し掛けるが、当然ながら返事が帰ってくる訳でもなく、那珂はアイドルとして自分と麗歌の違いについて考えるのだった。
・・・・・・
*マンション 22:38*
マネージャーは仕事があるとの事で、バージルと那珂で麗歌を自宅まで送り届けた。
会社の車は使えないので、交通手段はタクシーだった。
麗歌「もう ここでいいから」
那珂「でも、ストーカーに自宅も知られてるんでしょ?一応ボディーガードしないと・・・」
麗歌「家の中にまで入ってくるつもり?家に居る時くらい1人になりたいの。今日のボディーガードは終わりでいいから、もう帰って」
那珂「あ、明日もボディーガードに来るから!」
那珂は踵を返して歩いていく麗歌の背中に そう言うが、彼女は止まらず返事もせずマンションの中に入っていった。
那珂「バージルさん、やっぱり心配だから ここで麗歌ちゃんの護衛しようと思います・・・」
バージル「・・・あの小娘と何かあったのか?」
那珂「えっ!?」
バージル「・・・図星のようだな」
那珂「・・・麗歌ちゃんとアイドルとしての考え方が違ってて・・・アイドルをやってて どうして こんなに違うんだろうって色々と考えてたら、アイドルって何なのか分からなくなっちゃって」
那珂は頭をポリポリと掻き、気まずそうに笑いながら弱々しい笑みで誤魔化そうとする。
バージル「お前と奴は、所詮は ただの他人。血を分けた双子でも考え方が違うのだ。違ってて当然だ」
那珂「そうかもしれないんですけど・・・」
バージル「あの麗歌という女の やり方が気に食わんのなら、そう言ってやればいい。言っても分からん奴というのは居るものだが、言わなければ もっと分からん」
那珂「でも、何を どう言えばいいか・・・」
バージル「自分の魂が言った通りに従えばいい」
那珂「自分の魂が・・・・・・あっ」
“俺達がスパーダの息子なら、受け継ぐべきなのは力なんかじゃない!もっと大切な・・・誇り高き魂だ!その魂が叫んでる。あんたを止めろってな!”
“悪いが俺の魂は こう言ってる。・・・もっと力を!”
那珂は ふと、鎮守府に着任して間もない頃に、当時のメンバーと一緒に視た夢でダンテとバージルが言っていた言葉を思い出した。
そして那珂は、バージルを見ながら笑みを浮かべた。
那珂「やっぱりバージルさんは、提督の お兄ちゃんですね」
バージル「ん?何を今更な事を」
那珂「よし!那珂ちゃん、夜もボディーガード頑張ります!」
バージル「今日は帰れ」
那珂「えぇーっ!?」
バージル「うるさい」
那珂「ごめんなさい・・・」
バージル「今日は俺が見張る。帰って休むといい」
那珂「う~ん、でも・・・」
バージル「貴様、斬られたいのか?」
素直に言う事を聞かない那珂に対して、バージルは閻魔刀を見せながら脅す。
那珂は目の錯覚で、バージルが何か とてつもなく恐ろしいものに見えた。
那珂「帰ります!すぐ帰ります!」
バージル「うるさいと言ってるのが分からんのか?」
那珂「ごめんなさい・・・」
バージルの変な気迫に負けて、那珂は渋々ながらも今日は鎮守府に帰る事にした。
那珂「じゃあバージルさん、また明日!」
那珂は鎮守府に帰るため、元気良く手を振りながら走って駅に向かっていった。
バージル「だから うるさいと・・・まぁいい」
バージルは鋭い視線を麗歌の自宅があるマンションに向け、事前の話と今日の事を照らし合わせ考える。
バージル「(ストーカーと言っていたが、今日 狙ってきたのは悪魔だった・・・どうなってる?)」
同じ頃 別のマンションでは、スーツを着た男が帰宅し、リビングを抜けて寝室に入ると、そこには麗歌の写真やポスターが、壁や天井などに所狭しと貼られていた。
男は寝室に入った正面の奥にあるパソコンに近付き、電源を入れる。画面には、麗歌と麗歌の自宅の様子が映像として映し出されていた。
?「麗歌・・・君は僕の物だ・・・!アイドルとしての君を破滅させて、僕が幸せにしてあげるよ。ひひっ・・・」
悪意は、誰も気付かないまま すぐ近くに居た。
次回も宜しく お願い致します!