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404話です!どうぞ!
ストリートギャングの溜まり場にあったビデオカメラに、葬儀社の映像が映っていた。そこから葬儀社の持ち主を調べると、ジョニー・タピアという実業家の名前が浮上する。
更にタピアは、マイアミにある母親の別荘に滞在中と判明し、呉提督と
そこでシュレッダーに掛けられた何かの書類と、血塗れのキッチンで人の指を見付ける。
証拠品として回収するが、タピアの部下に見付かり、銃弾から逃げながら呉提督と健は別荘から脱出するのだった。
*隠れ家 アメリカ時間5月13日 10:11*
別荘から脱出した翌日、新たな進展があった。回収した証拠品をオリーブ財団に回し調べてもらい、その解析が終わった連絡が入ったのだ。
それについて、ダンテとネロ、呉提督、健、
呉「書類じゃないですって?」
健「そう。シュレッダーに掛けられてたのは、『デキシー7』って名前の船の写真」
ダンテ「持ち主は誰だ?」
健「聞いて驚いてよ。持ち主は まさかの、ダンテ提督とネロがカーチェイスしたストリートギャングのメンバーの1人だった」
呉「ちょっと待って、ややこしくなってきた」
ストリートギャングのビデオカメラから判ったのは、彼らはタピアの葬儀社を調べていた。
そしてタピアは、ストリートギャングのメンバーの1人が所有する船の写真を持っていた。
ストリートギャングが麻薬だか現金だかが欲しくて、取引の場に現れ襲ったのは理解できる。
だがタピアが、そのストリートギャングのメンバーの1人が所有する船の写真を持ってるのは どうにも よく分からない。
ただ、今回の事件の中心である麻薬エクストリームが絡んでるのは間違いない。
ネロ「互いに存在を知ってたって事か?あいつら知り合いなのか?」
ダンテ「船の所有者は?」
健「『フロイド・ギャラッド』。麻薬売買、銃の違法所持、窃盗で刑務所に収監されてる」
ダンテ「そいつ使えるな」
健「あと大佐が持ち帰った指なんだけどね、指輪にあったシンボルはロシアマフィアが使ってるシンボルだった。DNAも そこの幹部、『ジョセフ・ベレスネフ』と一致したって」
ネロ「今度はロシア人のマフィアかよ。色んな奴が絡んでるな」
それだけではない。そのロシアマフィアのボス、アレクセイ・アニシンがマイアミで経営していたナイトクラブが、昨日の時点で買収されて名義が変わっていた事を健は突き止めていた。
呉「誰に?」
健「これまたビックリ。ジョニー・タピア」
刹那「葬儀社の持ち主・・・」
呉「キッチンで人をバラバラにした別荘に居る奴・・・」
ネロ「でも、繋がってきたって感じはするよな?」
ダンテ「エクストリームに関して、ジョニー・タピアって奴を中心に動いてるのは間違いない」
これだけでは、まだタピアを捕まえるには不十分だ。タピアは これまで、警察の捜査で何度も逮捕されてるのだが、その度に不当逮捕を訴え、釈放されてきてる。
それを防ぐには、タピアとエクストリームの確かな繋がりを掴まなければならない。
呉「もっと決定的な証拠が欲しいわね」
健「・・・・・・じゃあ、どうする?」
ダンテ「刑務所に行く」
デキシー7の所有者であるフロイドなら、エクストリームを中心に動いてる事件の顛末を何か知ってるかもしれない。そのため、ダンテとネロは、2人でフロイドが収監されてる刑務所に向かうのだった。
・・・・・・
*刑務所 13:25*
面会の順番待ちをしてる囚人に混じって、ダンテとネロは一緒に椅子に座っていた。
すると、面会で呼び出されたフロイドが現れ、ダンテとネロは椅子から立ち上がり、彼に近付く。
ネロ「フロイド・ギャラッド、訊きたい事があるから付き合ってくれ」
フロイド「何だ お前ら?刑事か?」
ダンテ「俺達が刑事に見えるか?」
フロイド「俺は これから面会なんだ」
ネロ「俺達が面会相手だ」
ダンテ「残念だったな。そこに座れ」
フロイドを無理矢理 椅子に座らせ、ダンテとネロが彼を挟むようにして座り、逃げられないようにする。
ネロ「デキシー7、葬儀社、ジョニー・タピア、エクストリーム、知ってること全部 話せ」
フロイド「ハッ、誰が話すかよ」
フロイドが そう言った瞬間、看守が背中を向けて見てないのを いい事に、ダンテがフロイドの腹にパンチを入れた。
フロイド「な、何するんだ・・・?!」
ダンテ「俺達 警察じゃないが、こういう事しても許される特権 持ってるんだ」
ネロ「何て言ったっけ?あぁ、そうだ、総括的権限ってやつ」
ダンテ「大人しく話せ。もう1発 喰らいたいか?」
フロイド「ふざけんな・・・誰がテメェらなんかに━━」
フロイドが口答えした瞬間、ダンテが椅子から引き摺り降ろし、床に捻じ伏せて押さえ付ける。
すると、何の騒ぎだと看守が来るが、ネロが身分証を見せて下がらせた。
ダンテ「分かったか?誰も お前を助けてくれないぞ。何か言われても、囚人の お前が脱獄しようとして危害を加えてきたから取り押さえたと言えば、それで全部 丸く収まっちまう」
フロイド「こんなの・・・権利の侵害だぞ・・・!」
ダンテ「けど お前の権利を守ってやれるのも俺達だけだ。俺達なら お前を釈放させてやれる。交換条件だ」
ネロ「・・・ダンテ?なに言ってるんだ?」
フロイドからエクストリーム絡みの話を聞くだけだと思っていたので、ネロは釈放の話は寝耳に水で、ダンテの言ってる事に戸惑う。
ダンテ「どうする?言わないなら、この腕 折っちまうか。ほら、どんどん変な方向に曲がってくぞ」
フロイド「わ、分かった!分かったから放してくれ!頼む!」
フロイドが協力する気になったので、ダンテはフロイドを立たせて また椅子に座らせる。
フロイドの話によると、所属するストリートギャングは運び屋の仕事をしてるらしく、キューバから来る積み荷を海上で受け取り、それを自分が持つデキシー7で港に運んでいたそうだ。
ダンテ「おっと・・・ビンゴか?」
フロイドの話から、エクストリームの話と類似する点があった。エクストリームはキューバから海を経由してアメリカに持ち込まれている。
オリーブ財団も警察も そこまでは突き止めてるが、いつも積み荷が到着する場所に行くと、情報より少ない量だけで一気に摘発できていなかった。
ダンテ「積み荷が何か知ってるのか?」
フロイド「知らない。中身は聞かない契約になってる。ただ積み荷を運んで金を貰うだけだ」
ネロ「お前の仲間が麻薬の現金取引の場を襲撃した。しかも葬儀社の事を調べてた。どう関係する?」
フロイド「仲間は金が欲しかったんじゃなくて、麻薬が欲しかっただけだ」
フロイドが収監され、運び屋の仕事ができなくなったストリートギャングは麻薬を買う稼ぎが無くなった。だから麻薬を手に入れるため、取引の場を襲撃したらしい。
葬儀社に関しても、麻薬を製造してるタピアが所有する建物なら麻薬があるかもしれないと思い、襲撃する機会を窺っていたとの事だ。
ネロ「海には深海棲艦が出るのに、どうやって海を渡れてるんだ?」
フロイド「よくは分からないが、キューバから来る船は いつも艦娘が護衛してた。そのまま一緒に港まで護衛してもらって、積み荷を届けたら仕事は終わりだ」
ネロ「ここでも艦娘売買された艦娘か・・・」
ダンテ「だな。おい、その仕事の契約、今も生きてるのか?」
フロイド「あぁ、出所したら また運ぶ約束になってる」
ダンテ「なら俺達が釈放させてやるから、すぐに仕事に戻れ。受け渡しの場所は?」
・・・・・・
フロイドから受け渡しのポイントを聞いたダンテとネロは、刑務所から出て自分達が乗ってきた車に向かっていた。
だが、ネロには1つ気掛かりな事があり、ダンテを呼び止めた。
ネロ「おい、どういうつもりだよ?」
ダンテ「ステフに言われた仕事してるんだ」
ネロ「ステフに一言も言わずに、財団の権利 使って勝手に囚人なんか釈放したらマズいぞ。ステフにバレたら何て言い訳するつもりだよ?」
ダンテ「フロイドは小物だ、放っといても また すぐ捕まる。俺達が集中すべきは鈴谷を見付ける事だ」
ネロ「・・・おい、何で そこで鈴谷が出てくるんだよ?」
ダンテ「・・・・・・・・・」
ネロ「まさか・・・あの時の鈴谷が俺達の知ってる鈴谷だと思って こんなムチャしてるのか?!ステフにも忘れろって言われただろ!」
ダンテ「そうだな!」
ネロ「なに考えてんだよ!アンタ鈴谷の事に拘って周りが見えてない!」
ダンテ「だったら何だ?!」
ネロ「鈴谷は死んだんだ!それは俺だって確認した!もう鈴谷は戻らないんだよ!」
ダンテ「俺の考えは違う。あの時の鈴谷は俺達の事を知ってた」
ネロ「それはステフも言ってただろ。日本政府が俺達の事を公表したと。俺達を知る術は幾らでもあるって」
ダンテ「お前は それでいいのか?・・・あぁん?!それでいいのか?!」
ネロ「・・・どういう意味だよ?」
ダンテ「もし俺達の知る鈴谷が生きてる可能性があるなら、お前は取り戻したくないのか?」
ネロ「・・・・・・・・・」
ダンテ「お前だって思ったはずだろ。俺を“提督”と呼び、お前の名を口にした時、あいつかもしれないと」
ネロ「それは・・・」
ダンテ「鳳翔と約束した。必ず鈴谷が生きてる確証を掴むと。エクストリームとタピアが あいつに関わってるなら、喜んで麻薬カルテルなんか潰してやるよ!さっさと乗れ!」
ダンテは怒りのままに車に乗り込みドアを閉め、ネロも遅れて乗り込みドアを閉める。
車が走り出し、妙に気まずい沈黙の中、ネロは口を開く。
ネロ「鈴谷の事になるとアンタらしくない。鈴谷と何があったんだよ?」
ダンテ「・・・・・・あいつは、最初から うちの鎮守府に居た訳じゃない。前は舞鶴に居た」
ネロ「・・・それで?」
ダンテ「今の提督からじゃないが、あいつは虐待を受けてたんだ」
ネロ「虐待・・・?鈴谷が?」
ダンテ「大井と一緒にな」
ネロ「・・・・・・そんな話、初めて聞いた・・・」
ダンテ「そりゃ そうさ。今更どうこう話す事じゃないからな。もう2度と、あいつを同じ目に遭わせる訳にはいかない」
ネロ「・・・・・・アンタが鈴谷の事で必死になるの、少し分かった気がする・・・キリエが魔剣教団に拐われた時、俺も同じだったから・・・。ごめん・・・」
ダンテ「おい、らしくないな。気持ち悪いぞ」
ネロ「はぁ?!悪いと思ったから謝ったのに、何だよ それ?!」
ダンテ「まぁ、鈴谷とキリエの お嬢ちゃんじゃ、比べても仕方ないけどな」
ネロ「でも必死になる理由はあるんだろ?」
ダンテ「当然だ。最上型に家族を返してやらないとな。お前だって同じだろ?」
ネロ「・・・あぁ、そうだな。もし本当に鈴谷が生きてるなら、俺だって本気で取り戻したい」
ダンテ「それでいいんだよ。諦めるには まだ早いって事さ」
ダンテはアクセルを踏み込み、車のスピードを上げる。
その後 隠れ家に戻ったダンテとネロは、フロイドから連絡を受け、今夜 積み荷を運ぶ事になったと連絡を受けた。
ダンテとネロ、呉提督、健、刹那は、今夜の受け渡しを押さえるために準備し、オリーブ財団の特殊部隊も召集するのだった。
・・・・・・
*ボート小屋 5月14日 3:01*
日付も変わった夜更け、ダンテ達はボート小屋で受け渡し時間になるのを待ちながら、海の方を監視していた。
オリーブ財団の特殊部隊も、少し離れた場所で待機している。
そんな中、ダンテは遠くの桟橋に誰かが居る事に気付き、皆に黙って そちらに向かう。
呉「あれ?ダンテちゃんは?」
刹那「知らない」
健「トイレじゃない?」
*桟橋*
桟橋の先で、鈴谷が夜の海を眺めていた。
誰かの足音がして振り返ると、ダンテが立っていた。
ダンテ「・・・・・・・・・」
鈴谷「提督・・・・・・提督!」
鈴谷は駆け出しダンテに抱き付き、ダンテは彼女を受け止めた。
鈴谷「会いたかった・・・会いたかった・・・!」
ダンテ「念のために訊くが、俺との思い出は?」
鈴谷「う~ん・・・やっぱり鈴谷が舞鶴鎮守府から逃げ出して、ドッペルゲンガーに取り憑かれたのを提督が助けてくれた事かな?」
ダンテ「やっぱり お前だったのか」
鈴谷「うん、そうだよ」
ダンテ「どうなってる?お前は死んだ事になってたんだぞ」
鈴谷「・・・鈴谷が勝手にメキシコ行ったの、皆にバレてる?」
ダンテ「全員 知ってる」
鈴谷「じゃあ売春組織の事も聞いてるよね。鹿島と2人でメキシコに行って、売春組織の手懸かりを掴もうとしたんだけど━━」
・・・・・・
*メキシコ 廃屋 メキシコ時間10月8日 2:15*
去年の10月、情報提供者の案内で、鈴谷と鹿島は売春組織のアジトの場所を知る男と会うため、クラブへと赴いた。
そこで鈴谷は しつこいナンパを受け、渋々ナンパの渡してきたドリンクを飲んでしまい、意識を失ってしまった。
鈴谷が目を覚ますと、拘束された状態で見知らぬ廃屋に居た。
そこに、入り口の方から鹿島が現れた。
鈴谷「鹿島!これ どうなってんの!?縄 解いてくれない?」
鹿島「申し訳ありませんが、それはできません」
鈴谷「できないって、何で!?」
鹿島「鈴谷さん、艦娘のオーダーが1人 入ったんです。あなたは商品として、これから出荷されるんですよ」
鈴谷「・・・何、言ってるの・・・?いいから縄を解いてよ!」
鹿島「あらあら、鈴谷さんって、ほんとに頭が弱いですね」
鈴谷「意味 分かんない!どういう事か説明してよ!」
鹿島はソッと近付き、鈴谷の耳元に口を近付けると、鈴谷は信じられない話を聞かされる事になる。
鹿島「私は、Mr.Jが送り込んだスパイなんです」
鈴谷「Mr.Jって・・・何で・・・?何で鹿島がスパイなの!?出荷って何!?私を どうするつもりなの!?」
鹿島「だから言ったじゃないですか。あなたは商品として売られるんです。艦娘売買の商品として」
鈴谷「そんなの おかしいよ!」
鹿島「何も おかしくはありません」
鈴谷「・・・じゃあ鹿島は、ずっと私達を騙してたの・・・?私達を裏切るの・・・?」
鹿島「・・・まぁ、そうなりますね」
鈴谷「じゃあ全部 嘘だったの?!仲間として一緒に戦ってきたのも!家族として一緒に鎮守府で過ごしてきたのも!全部!!」
鈴谷は、鹿島との時間が全て嘘だったと知り、鈍器で殴られたようなショックを受け、悔しさから涙を流した。
騙されただけじゃない。鹿島に唆され、自分はノコノコと付いていき、罠に嵌まった事も含めて全部が悔しくて、考えや感情がグチャグチャになっていく。
そんな鈴谷の頬を流れる涙を、鹿島は手で拭った。
鹿島「確かに私は、皆さんを騙してきました。そして これからも、騙し続けるでしょう。私の全ては、嘘で塗り固められてるんです。ですが、1つだけ真実を話してあげます。いつか、提督さんが あなたを助けに来ます」
鈴谷「え・・・?」
鹿島「提督さんは、今は どこに居るかも不明ですが、いつかオリーブ財団に合流するはずです。彼がMr.Jと事を構えるつもりなら、いつか きっと、彼は あなたを見付けてくれます。それまでは、艦娘売買で売られた艦娘として生きてください」
続けて鹿島は、オリーブ財団のメンバーは鈴谷が死んだと思い込むと言った。
鈴谷と鹿島が売春組織を調べるためにメキシコに行ったと知れば、オリーブ財団は必ず救出に向かう。
売春組織には、艦娘売買で売られた別の鈴谷が捕まっており、その鈴谷をDevil May Cry鎮守府の鈴谷だと皆が思い込む事でカモフラージュになり、Devil May Cry鎮守府の鈴谷をキューバの麻薬カルテルに売り飛ばす時間稼ぎができるとの事だった。つまり、鹿島が鈴谷を選んでメキシコに連れてきたのは、鈴谷が1番 都合が良かったからだ。
しばらくの間、オリーブ財団の目はメキシコに向く。その間に、鈴谷を連れて監視の目が緩むアメリカに戻り、マイアミに居るタピアに彼女を売る。
鹿島は その帰りに、しれっとオリーブ財団に戻って、もう しばらく鎮守府の艦娘達との家族ごっこを楽しむ算段だった。
そう話し終えると、鹿島は鈴谷の首に、艦娘ですら殺せる爆弾の首輪を嵌めた。
鹿島は立ち上がり、鈴谷から離れていく。
鈴谷「ちょっと待ってよ!鹿島!提督が助けに来るって何で分かるの?!待って行かないで!鹿島ぁー!!」
・・・・・・
*現在*
ダンテ「・・・・・・鹿島が そんな事を・・・」
鈴谷「うん。最初は半信半疑だった。黙ってメキシコに行っちゃったし、誰にも見付けてもらえないと思ってた・・・。けど、提督が見付けてくれた」
ダンテ「じゃあ何でカーチェイスの後、俺達の前から去った?」
鈴谷「首の爆弾。今、ジョニー・タピアって奴の下で働かされてるの。言われた仕事しないと、起爆されちゃうから・・・」
ダンテ「酷い事はされてないか?」
鈴谷「それは大丈夫。仕事は ちょっとキツいけどね。麻薬取引の仕事させられたり、タピアの娘のベビーシッターさせられたり、家政婦みたいな事させられたり・・・あっ!たまに仕事仲間からエロい目で見られるのも腹立たしいよね!」
ダンテ「ちょ、ちょっと待て。話が脱線しそうだ」
鈴谷「もうね、どんだけ仕事させるんだって感じ!犯罪組織ってブラック企業よりブラックだよ、マジで!仕事でミスしたら命 取るって無理ゲーだよ!ミスぐらいするっつの!」
ダンテ「おい、落ち着け。もう話が脱線してる」
鈴谷「あ、ごめん。そうだ、提督なんで ここに居るの?」
ダンテ「そりゃ こっちのセリフだ」
ダンテは先に、鈴谷を取り戻すためにエクストリームを流通させてる麻薬組織を潰そうと、ここで行われる取引を見張ってる事を説明する。
ダンテ「お前こそ どうして ここに居る?」
鈴谷「鈴谷?鈴谷は・・・よく分かんない」
ダンテ「・・・はぁ?」
鈴谷「よく分かんないけど、タピアに ここに居ろって言われて、それで暇だから海を見てたの」
ダンテ「鈴谷、お前の知ってる事を全部 話してくれ。タピアとエクストリーム、葬儀社、どう繋がるか知ってるか?」
鈴谷「マイアミに運ばれてくる物だけなら知ってるよ」
鈴谷の話では、ダンテ達が見張る取引で受け渡しされるのは複数の死体らしい。
キューバから送られてきた死体が、ここマイアミにある葬儀社に定期的に運ばれてるらしい。
ダンテ「何で わざわざキューバから死体を運んでくる?」
鈴谷「さぁ、そこまでは分かんないけど・・・解剖するとか?」
ダンテ「パッとしないな。他に理由がありそうだ」
ダンテは、ネロ達も居るから会っていくか提案すると、鈴谷は喜んで その提案を受ける事にした。
2人で肩を並べて歩くが、突然ダンテが足を止めて、鈴谷も不思議そうに立ち止まる。
鈴谷「提督、どうしたの?」
“いつか、提督さんが あなたを助けに来ます”
ダンテ「(・・・鹿島は、ここで俺と鈴谷が会うのを見越してたのか・・・?)」
全て鹿島の予想通りだとすれば、ダンテ達が取引の場の近くに来る事も読んでる可能性がある。
そう考えが行き着き、ダンテは何かを警戒して探すように周囲を見渡す。
一方ネロ達の方は、ボート小屋から暗視モードのある双眼鏡で、取引の場となる海を見ていた。
呉「・・・デキシー7が来たわね」
刹那「待って、もう1隻 来た」
ネロ「6人の艦娘が護衛してるな・・・首輪も確認できた。艦娘売買で売られた艦娘だ」
2隻の船が横に並び、荷物の受け渡しが行われてるのが見える。
すると、何かの飛翔音が聴こえ、双眼鏡から目を離して そちらを見てみると、ロケット弾が向かってきていた。
ネロ「マズい・・・!」
ロケット弾はネロ達の居るボート小屋に着弾し、大きな爆発が起きる。
それを見たダンテは駆け出すが、鈴谷が来てない事に気付き、立ち止まって振り返る。
ダンテ「鈴谷・・・」
鈴谷は、切なそうに首の爆弾に触れた。
鈴谷「提督、行って。鈴谷は、この爆弾があるから一緒には戦えないの・・・裏切ったら起爆されちゃうから・・・」
ダンテ「・・・必ず、お前を迎えに行く。その首輪も外してやる」
鈴谷「・・・・・・うん・・・」
ダンテは鈴谷に背を向け、ボート小屋に走り去っていく。
それを見送った鈴谷の横から、鹿島が現れた。
鹿島「提督さんのセリフじゃないですが、感動の再会でしたね」
鈴谷「・・・どういうつもり?」
鹿島「どう、とは?」
鈴谷「提督が ここに来るって知ってたんでしょ?解放する気もないのに、どうして提督に会わせて期待させるような事するの?」
鹿島「あなたをタピアに売った、せめてもの お詫びです」
鈴谷「これの どこが・・・!」
鹿島「でも嬉しかったのでしょう?彼の顔が見れて、彼の優しい声が聞けて、彼の匂いを感じ取れて」
鈴谷「・・・・・・・・・」
鹿島「楽しみですね、このゲームの結果が。あなたを救えず提督さん達が絶望するのか、彼らの内の誰かが死んで あなたが絶望するのか、それとも あなたを救い出してハッピーエンドになるのか」
鈴谷「提督達に何かあったら、私は絶対あんたを許さない!」
鈴谷は、今まで見せた事がない程の憎悪の顔で鹿島を睨む。
しかし、鹿島は それを見て、どこか嬉しそうに笑みを浮かべていた。
鹿島「・・・鈴谷さん、そんな目で殺気を向ける事もできたんですね。いいですよ。その方が楽しみも増えますから。鈴谷さんが どう私を許さないのか、首に爆弾がある状態で何ができるのか、是非とも見てみたいものです」
そう言って、鹿島は鈴谷の首にある爆弾の起爆スイッチを取り出し見せてくる。
それを見て、鈴谷の怒りの顔が更に歪む。
鈴谷「あんた、どこまで性格 悪いのよ・・・!」
鹿島「さぁ、タピアの元へ戻る時間ですよ」
鹿島は先に歩き出し、鈴谷は首の爆弾があるため、鹿島に逆らえず付いていくしかない。
鈴谷はダンテが向かった燃えるボート小屋の方を1度 見てから、鹿島を追って立ち去るのだった。
次回も宜しく お願い致します!