Devil May Cry鎮守府   作:しゅんしゅん@よし

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41話です!どうぞ!


Mission41 マダム~夜の お出掛け~

*街*

 

北上は街でブラブラと歩いていた。何か目的があって来た訳ではなかった。ただ気分転換に街に来ただけだ。

 

?「もし?そこの人」

 

北上「お?私?」

 

黒ずくめの女性に声を掛けられ、北上は足を止めた。

 

?「占いをしているのだけど、もし良ければ お試しに どうかしら?」

 

北上「ん~、そういうの興味ないからなぁー」

 

?「ただのお試しよ。初回は無料でしてるの。どうかしら?」

 

北上「・・・じゃあ一度だけなら」

 

北上は少しだけ考えて、占ってもらう事にした。女性に連れられ、2人で路地裏へと入っていく。しばらくすると北上は路地裏から出てきた。北上の首には普段 付けていないネックレスが掛けられていた。

 

 

・・・・・・

 

*数日後 Devil May Cry鎮守府 執務室*

 

曙が着任してから数日が経った。

執務室ではダンテと鳳翔が話していた。

 

鳳翔「では その騎士のような悪魔は、特に何もせずに?」

 

ダンテ「あぁ、すぐに消えちまった」

 

鳳翔「提督の名前を知っている男の人も気になりますね」

 

ダンテ「最初から胡散臭い感じはあったけどな」

 

鳳翔「あなたの名前を知っているなら、何か目的があって近付いたのかもしれません。その人が立ち去ってから悪魔が出たのは偶然ではないでしょう」

 

ダンテ「だろうな、用があるなら向こうから また来るだろうさ」

 

鳳翔「それまで待つという事ですか?」

 

ダンテ「そうなるな」

 

そう言ってダンテは開いている雑誌を顔に乗せて昼寝の体勢になった。ダンテは落ち着いているが、鳳翔は そうもいかなかった。現在Devil May Cry鎮守府では西方海域での作戦行動中であり、多くの艦娘が同方面の泊地へ行って留守にしている。鎮守府の警備は手薄だ。そして今日は憲兵が来る。何か問題があって来る訳ではない。本来 軍施設では憲兵が警備をするが、今までダンテは断り続けていた。いつまでも そうしていられないと判断され、警備で鎮守府に駐屯する憲兵が派遣される。つまりバタバタと忙しいのだ。

 

大淀「失礼します。カレー洋 正面海域での作戦終了の報告が・・・」

 

鳳翔「寝てます」

 

大淀「またですか?」

 

大淀は呆れたような顔になる。

 

鳳翔「私から伝えておきます。他には何かありますか?」

 

大淀「空母と戦艦は、一度こちらに戻るように指示を出しておきました」

 

鳳翔「分かりました」

 

そこへノックの音がした。

 

?「失礼します」

 

鳳翔「どうぞ」

 

男の声だ。入ってきたのは数名の憲兵。

 

憲兵「本日付で、こちらで警備を担当する事になりました。よろしく お願いします」

 

1人の憲兵が代表で挨拶する。

 

鳳翔「よろしく お願いします。提督、起きてください」

 

憲兵「いえ、せっかく寝てらっしゃるので、挨拶は改めてさせていただきます」

 

鳳翔「すみません。提督は必要最低限の事をしてくれれば、あとは自由にしてくれと言ってましたので、警備に関しては そちらに一任しますね」

 

憲兵「了解しました」

 

憲兵達が顔を見合わせると、代表で喋っていた憲兵 以外は退室した。

 

憲兵「お久しぶりです。鳳翔さん、大淀さん」

 

「「・・・・・・?」」

 

憲兵「やっぱり分からないですよね。昔 艦娘が好きで、ここに会いに来た子供を憶えてませんか?」

 

大淀「もしかして・・・」

 

鳳翔「まぁ・・・!」

 

昔、艦娘が好きだと言う子供が鎮守府に来た。その時は那珂が勝手に鎮守府に入れたので、罰として那珂が家まで送るはずだったが、寄り道をして悪魔に襲われた事があり、それを切っ掛けに那珂のファンを公言した少年だった。

 

 

鳳翔「大きくなりましたね」

 

憲兵「そりゃ あれから何年も経ちますし、大きくもなりますよ」

 

まるで久々に会った親戚との会話のようで、憲兵も苦笑いになった。艦娘が好きな事は今でも変わらず、海軍に入隊、海軍憲兵となり今の彼がある。この鎮守府が再稼働したのを知り、自ら配属願を出したらしい。他の若き憲兵も彼に何度も話を聞かされ、興味から配属願を出したとか。

 

憲兵「那珂ちゃんは元気ですか?」

 

大淀「元気ですよ。今は任務で西方海域に居ます」

 

憲兵「そうですか・・・長話も あれなんで、仕事 始めます。失礼します」

 

憲兵は執務室から退室した。

 

鳳翔「立派になりましたね」

 

大淀「そうですね、提督も自分から率先して仕事してくれれば良かったんですが・・・」

 

鳳翔と大淀の2人は昼寝中のダンテを見る。ダンテは前より仕事をしなくなっていた。

そこでノックの後、また誰かが入ってくる。それは新たに建造した潜水艦、伊168、伊8、伊19、伊58だった。鎮守府内ではイムヤ、ハチ、イク、ゴーヤと呼ばれている。

 

ゴーヤ「雷撃演習 終わったでち」

 

大淀「ご苦労様です」

 

イクがダンテの近くに寄っていく。

 

イク「提督!演習 頑張ったから お小遣い欲しいの!」

 

寝ているダンテの身体を揺さぶるイク。

 

ダンテ「・・・何で俺が小遣いやらなきゃいけないんだ?俺が欲しいぐらいだ。それに お前らのせいで金が無い」

 

ダンテは気だるげに目を開ける。潜水艦が鎮守府に着任してイムヤがスマホを ねだったせいで、鎮守府の艦娘 全員分のスマホを買う事になった。ダンテの分も買う事に・・・。

 

ダンテ「スマホ、だったか?あれで我慢しろ」

 

イク「それと これとは話が違うのね!」

 

それからイクは、ガンガンとダンテの身体を揺さぶり続けた。

 

 

*食堂*

 

大井「北上さん、最近 顔色が悪いですよ」

 

北上「そうかな?かなり絶好調だよ」

 

大井「それに夜になると どこかに行ってるようですが、どこかに行く時は一声 掛けてからって いつも言ってるじゃないですか」

 

北上「そうだっけ?まぁ大丈夫だって、身体の調子も良いし心配ないって」

 

そんな事を言われても大井は安心できなかった。北上の顔は血色が悪く、誰が見ても調子が悪そうで覇気がなかった。夜になると必ず どこかに外出しては、夜遅くに帰ってくる。大井は心配で仕方なかった。

 

 

・・・・・・

 

*夜 正面ゲート*

 

その日の夜も、北上は鎮守府を抜け出して どこかに行こうとしていた。そこで1人の憲兵に止められる。

 

憲兵「こんな時間から出掛けるのですか?」

 

北上「うん、ちょっと用事でね」

 

憲兵「そうですか、気を付けてください」

 

北上「ほいほーい」

 

憲兵は北上の言葉を信じて そのまま行かせた。北上はフラフラと闇夜に消えた。

 

 

・・・・・・

 

*翌日 執務室*

 

ダンテが執務室で暇していると、大井が駆け込んできた。

 

大井「提督!」

 

ダンテ「お前も小遣い目当てなら他を当たれ」

 

大井「何の話ですか?それより北上さんが大変なんです!」

 

ダンテ「・・・・・・?」

 

大井は それから北上の事を話した。曙が着任した次の日に出掛けてから様子が おかしいこと。その日から夜な夜な どこかに行っては夜遅くに帰ってくる。北上は「大丈夫」と言っているが、明らかに体調が悪そうだと。

 

ダンテ「あいつも成長してるんだろ。夜遊びぐらいするさ。それに体調が悪いなら明石に診察してもらえば済む話だろ?」

 

大井「言っても聞いてくれないんです!提督も外出の許可は出さないでください!」

 

ダンテ「出してない」

 

大井「・・・・・・え?」

 

ダンテ「曙が来た次の日は聞いたが、それ以外で外出する話は初耳だ」

 

大井「そんな・・・分かりました」

 

大井は そのまま執務室から退室した。

夜遊びぐらいで大袈裟だと思いながら、ダンテは昼寝した。

 

 

・・・・・・

 

*街*

 

その日の夜も北上は鎮守府を抜け出した。大井は北上が心配で、北上が どこに行っているのか尾行している。

 

大井「(見失う・・・えっ!?)」

 

北上が路地裏に入ったので大井も急いで路地裏に入ると、そこは行き止まりだった。だが北上の姿はない。辺りを隈無く探すが、他に抜け道などもない。

北上は忽然と姿を消した。

 

 

・・・・・・

 

*翌日 Devil May Cry鎮守府 食堂*

 

大井「北上さん!ちゃんと話して!」

 

北上「だから大井っちには関係ないって!」

 

大井「何で教えてくれないの?何をしてるんですか!?」

 

北上「もう放っといてよ!」

 

大井が北上に問い詰めたが北上は素直に話さなかった。

それ処か、珍しく喧嘩になってしまった。

 

加賀「ちょっと、何が理由か知らないけど落ち着きなさい」

 

空母と戦艦は今朝、西方海域から帰投した。まさか戻った初日に喧嘩に遭遇するとは思わなかった。しかも喧嘩の理由も分からない。

北上は黙って食堂から出ていった。

 

大井「どうして・・・北上さん・・・」

 

大井は その場で泣き崩れてしまった。

そこにダンテが食堂に入ってきた。

 

ダンテ「・・・どういう状況だ?」

 

赤城「提督、それが・・・」

 

 

・・・・・・

 

*執務室*

 

場所を執務室に移して大井から話を聞く事になった。

 

鳳翔「では大井さんも黙って鎮守府を抜け出したのですか?」

 

大井「北上さんが心配で・・・」

 

鳳翔「次からは もっと早く相談してください」

 

ダンテ「しかし妙な話だな」

 

赤城「そうですね、行き止まりで居なくなるなんて」

 

加賀「普通じゃないわね」

 

金剛「どうするのデスカ?」

 

ダンテ「俺も久しぶりに夜更かしするかな」

 

 

・・・・・・

 

*街*

 

その日の夜も北上は街に来た。北上の後ろではダンテと大井が離れた位置で追跡している。大井が1人で追った時と同じように、北上は路地裏に入った。ダンテと大井も向かうが、やはり行き止まりで北上は居ない。

 

大井「どうするんですか!?見失いましたよ!」

 

ダンテ「昨日 見失ったのも この場所か?」

 

大井「そうですよ」

 

ダンテ「・・・・・・?」

 

ダンテは突き当たりの壁に触れて違和感を感じた。ギターケースからリベリオンを出して壁を斬る。すると壁はグニャグニャと歪み、次の瞬間には扉が現れた。

 

ダンテ「賢いな」

 

大井「隠し扉?」

 

ダンテ「だな、北上は この先だろうな」

 

何者かが認識を阻害して扉を隠していた。壁に見えるように認識させられ、扉を通った後は人が消えたように思わされていたのだ。扉を開けると地下に続く階段。

 

ダンテ「こんな所で何してんだか」

 

大井「提督、行きますよ」

 

ダンテ「お前は待ってても良いんだぜ」

 

大井「嫌です!北上さんが危ないかもしれないのに、待ってられません!」

 

ダンテは やれやれという風な顔をしてから大井と階段を下りる。階段の先は地下水路だった。

 

ダンテ「カビ臭いな」

 

それだけではない。それに混じって悪魔の臭いもしている。

 

大井「どっちに行くんですか」

 

ダンテ「こっちだな」

 

臭いを辿って地下水路を進む2人。しばらく進むと人1人が通れるぐらいの通路があった。そこを抜けると、少し広めの赤い照明に照らされた通路に出た。両側には扉の無い部屋が いくつもある。部屋を見ていくと10代から20代の若者が台の上で寝かされていた。部屋の1つには北上も寝かされていた。

 

大井「北上さん!」

 

大井が北上に駆け寄る。呼吸をしている事から、まだ無事のようだ。ダンテは北上が付けているネックレスを見ると、それを手に取る。

 

ダンテ「・・・これか」

 

ダンテはネックレスを引き千切った。ネックレスには何かしらの力を感じた。夜な夜な外に出ていたのはネックレスに原因がある可能性がある。

 

ダンテ「大井、ここに居る全員のネックレスを外しておけ」

 

ダンテは部屋を後にしようとする。

 

大井「提督は どこに行くんですか?」

 

ダンテ「ここの主に挨拶してくる。北上が世話になったみたいだからな」

 

大井は数多い部屋に居る若者のネックレスを引き千切って回る。

ダンテは奥へと進んだ。1番 奥の部屋は他の部屋と違い、アンティークなどが置かれた洒落た部屋だった。その部屋に黒ずくめの女が居た。

 

マダム「マダムの占いの館に ようこそ」

 

ダンテ「悪いが占いに興味はないな」

 

マダム「なら、何に興味があるのかしら?」

 

ダンテ「人間を ここに連れ込んで何が目的だ?」

 

マダム「若さよ。若い人間の生命を抜き取って、私の美貌を保つの。そして残った身体は私の胃に入る。無駄がなくて素敵じゃない?」

 

ダンテ「これを使ってか?」

 

ダンテは北上から引き千切ったネックレスをマダムに見せる。

 

マダム「そうよ、それで暗示を掛けて私の元に帰ってくるようにしてたのよ。ゆっくり じっくり抜き取れば気付かれないと思ったのに・・・」

 

マダムの背中から蜘蛛の脚が生えてくる。脚の先はどんな物も貫けそうなぐらい鋭利になっている。下半身の2本の脚も蜘蛛の脚に変貌している。

 

マダム『こんなに早く見付かるなんてね!

 

ダンテはマダムの姿を見て笑った。

 

ダンテ「無理な若作りしてるより、そっちの方が お似合いだぜ」

 

マダム『お前も私の糧になるのよ!

 

マダムの鋭利な脚がダンテに伸びてくる。ダンテは飛び退いて回避すると、エボニー&アイボリーをマダムに向かって連射する。だがマダムの動きは俊敏で銃弾が当たらない。そしてマダムの脚がダンテに向かって襲い掛かる。リベリオンで応戦するが、脚は同時に伸びてきたり時間差で襲い掛かってくる。応戦するにしても こちらの手が足りない。動きも速く、リベリオンで攻撃しようにも避けられる。ダンテは その場から離れる事にした。

 

マダム『逃がさないわよ!

 

マダムは逃げるダンテを追う。大井は まだネックレスを引き千切り回っていた。横目でダンテが出口に向かって走っていくのが見えた。

 

大井「提督!?」

 

マダム『待てぇー!!

 

大井「・・・今の、何?」

 

その すぐ後に悪魔が通り過ぎた。マダムは大井に気付かずダンテを追い続ける。

人1人が通れるぐらいの通路に入り、出口でダンテは止まった。

 

マダム『逃げるのは諦めたのかしら?

 

ダンテ「そう思うか?」

 

マダムはダンテが逃げるのを諦めたと思い笑っていたが、笑っているのはダンテも同じだった。ダンテは振り返るとエボニー&アイボリーを連射した。マダムは躱そうとするが、通路が狭くて躱せない。銃弾を諸に浴びてマダムは怯む。ダンテは逃げたのではなく、この狭い通路にマダムを誘い込んだのだ。

 

ダンテ「隙だらけだ!」

 

ダンテはリベリオンによる紅い斬撃、Driveを3発 放った。斬撃は背中から左右に伸びている脚と、下半身の脚を消し飛ばした。マダムは自身を支える脚を失くして地に倒れる。ダンテはマダムに近付く。

 

マダム『お前、人間じゃないのか?お前は何なんだ!?

 

ダンテ「さぁな、神様にでも訊いてくれ」

 

ダンテは倒れるマダムにアイボリーを向ける。

 

マダム『ま、待って!私は、若さが欲しかっただけ、だから━━

 

ダンテ「あの世で反省しな」

 

一発の銃弾が、若さを欲した悪魔を葬った。

 

 

・・・・・・

 

地下水路から出たダンテ達。

 

北上「・・・んっ、ここは?」

 

大井「北上さん!」

 

北上「ぐえっ!?大井っち?」

 

北上が目を覚ますと、そこは地上だった。いきなり大井に抱き付かれて、一瞬 呼吸が止まる。

 

北上「あれ?何で こんな所に居るんだっけ?」

 

ダンテ「記憶がないのか?」

 

北上「あ、提督じゃん」

 

大井「北上さん、気にしなくて良いのよ。全部 悪い夢だから」

 

北上「ん~?」

 

北上同様、マダムに捕まってた人は皆、この数日の記憶がなかった。皆 目を覚まし、帰るべき場所へと帰っていった。北上もダンテと大井と一緒に帰る為に立ち上がろうとするが・・・

 

北上「あれ?何か、足に力 入んないや」

 

大井「私が背負っていきます!」

 

北上「でも大井っち大変でしょ、提督に━━」

 

大井「私が!背負います!!」

 

必死な大井の迫力に負けて、北上はお願いする事にした。

3人は鎮守府へと帰っていった。

 

 

・・・・・・

 

*3日後 Devil May Cry鎮守府 食堂*

 

北上は念のため、2日間 安静にしていた。血色も良くなり、いつも通りの北上に戻っていた。

 

大井「北上さ~ん!」

 

北上「大井っち、ストロベリーサンデー食べる?」

 

大井「はい!」

 

大井は北上のストロベリーサンデーを食べさせてもらい、悶絶する。

 

北上「提督も ごめんね、また助けてもらっちゃったみたいで」

 

ダンテ「構わねぇよ、もう慣れた」

 

食堂にダンテを探しに大淀が来た。

 

大淀「提督、大本営から次の出撃任務が」

 

ダンテ「はいよ」

 

北上の夜の お出掛けはなくなった。

Devil May Cry鎮守府は今日も平常運転だった。




この先、マンネリ化しないか心配です。

次回も よろしく お願いいたします!
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