425話です!どうぞ!
*街 7月15日 20:30*
明陽学苑の校則ではアルバイトは禁止なのだが、ネロが受け持つクラス2年4組の生徒の1人『
同じく2年4組のリーダー格の1人
輝男「あいつ、何やってるんだよ・・・?」
声を掛けるべきか悩んでいたが、悩んでる間に遥香は男と どこかに行き、人混みの中に消えてしまった。
・・・・・・
*ホテル 22:03*
遥香は男とのデートの末、2人でホテルへと来ていた。
先にシャワーを浴びていた男が、バスローブ姿で出てきた。
男「終わったから、行っておいで」
遥香「うん。あっ、喉 渇いたでしょ?飲み物 用意してあるから、飲んで待ってて」
男「分かった」
遥香がバスルームに行き、男は これからする事を楽しみにしながらソワソワした様子で待ち、遥香に渡されたペットボトルの水を飲む。
数分して、濡れてない状態で身体にタオルを巻いた遥香が戻ってきた。
ベッドでは、下着1枚になってる男が大の字で寝ていた。
遥香はベッドに近付き、男の頬を指で突いて本当に寝てるか確認する。
深い眠りに落ちてるのを確認すると、今度は男の服を漁り、そこから財布を取り出す。
遥香が男に渡した飲み物には睡眠薬を混ぜており、彼女はデートクラブでのバイトを利用して、こうして男を騙しながらも お金を稼いでいた。
財布から数枚の万札を抜き取り、服を着て帰ろうとドアを開けると、まさかの担任であるネロと鉢合わせした。
ネロ「・・・・・・・・・」
遥香「・・・・・・・・・」
遥香は思考が停止した頭を無理矢理にでも動かし、この場を誤魔化すためにドアを閉めようとする。
ネロ「待て待て待て待て待て!」
だが それはネロに阻止され、ドアを開けられ中に入ってくる。もう言い逃れはできない。
ネロ「お前なんで こんな所に居るんだ?!」
遥香「それは・・・」
ネロは遥香から視線を外し、彼女の後ろにあるベッドに目を向ける。そこにはパンツ一丁の中年男性が、横になって動かない姿がある。それを見て、ネロは驚き目を見開いた。
ネロ「死んでるー!?」
遥香「死んでない死んでない!寝てるだけだから!」
ネロ「え?」
聞かされたネロは本当なのかと、改めて動かない男性を見る。
ネロ「・・・・・・やっぱり死んでるー!?」
遥香「だから死んでないって!」
ネロ「お、お前、流石に殺人は ちょっと・・・」
遥香「もういいって!それより、何で先生が ここに居るの!?」
ネロ「何て言ったっけ?アルバイト?金欠で仕方なく ここで働いてるんだよ」
遥香「教師がバイトとかしていいわけ?」
ネロ「お前こそ人のこと言えないだろ、ガキのくせに こんな所 来やがって。学校には黙っててやるから、俺が ここで働いてるの誰にも言うなよ?」
お互いに秘密を黙ってる事で話が有耶無耶になり、遥香はネロに見付かりながらも お咎めなしで家で帰る事になった。
・・・・・・
*明陽学苑高校 7月16日 2年4組 9:35*
翌日、休み時間の間、輝男は昨日 見た遥香の事が頭から離れず、ずっと彼女を見ていた。
輝男は遥香とは幼馴染みで、高校に進学してからは あまり話す事もなくなっていたのだが、それでも彼女が心配だった。
やはり我慢ならず、輝男は注意だけしておく事にした。
輝男「おい」
遥香「・・・何?」
輝男「昨日の夜、一緒に歩いてた おっさん誰だよ?」
遥香「見てたの!?」
輝男「お前、変な事してるならやめとけ。中には危ない奴だって居るんだぞ」
遥香「あんたには関係ないでしょ!」
輝男の忠告も聞かず、遥香は不機嫌そうに教室から出ていった。
教室に居た皆は何事かと気になる様子だったが、面倒事に関わりたくないのか口を挟む事はしない。
そんな中、輝男はモヤモヤした気持ちのまま、追う事もできず立ち尽くすのだった。
・・・・・・
*輝男の自宅 21:23*
その夜、学校終わりに遊びに行っていた輝男が制服のまま帰宅すると、担任のネロがリビングで食事していた。
ネロ「おー、輝男、おかえり」
輝男「何でテメェが俺の家に居るんだよ?!」
すると輝男の母が、料理を手に息子の物言いを注意するため口を開く。
母「あんた先生に何て口の利き方するの!」
輝男「いや、何で こいつが俺の家で飯 食ってんだよ?!」
母「あんたこそ どういうつもり?家庭訪問あること黙ってたでしょ!」
輝男「家庭訪問!?」
実はネロ、問題児だらけの2年4組の生徒を少しでも知るため、独断で家庭訪問を実施していた。勿論 独断であるため、生徒にも学校にも一言も言ってない。
生徒が心を開くには時間が掛かるため、先ずは親に取り入り根掘り葉掘り聞き出そうとしていた。
母「あんたが帰ってくるまで、先生ずっと待っててくれてたんだよ。ちゃんと謝るんだよ」
輝男「いや、ふざけんな!高校で家庭訪問なんて聞いた事ねぇよ!」
ネロ「まぁいいじゃねぇか、うちの学校は家庭訪問あったって。お母さん、これ美味い」
母「あら やだぁ、先生ったら お上手なんですから♪」
輝男「テメェも普通に飯 食ってんじゃねぇよ!」
母「あんた そんな事ばっかり言ってたら ご飯 抜きにするよ!」
ネロ「いいから お前も早く こっち座って食え食え」
輝男「・・・誰が お前なんかと一緒に飯 食うか!」
輝男はネロが勝手に家に来て、母親に取り入り当たり前のように食事してるのが腹立たしく、不機嫌なまま自分の部屋に行ってしまう。
母「ちょっと、ご飯はー?!」
輝男「誰が食うか!!」
母「すみませんねぇ、うちのバカ息子が」
ネロ「いや、お構いなく」
とりあえず今は輝男本人に用はないため、ネロは母親の機嫌を取りながら輝男の情報を引き出せるだけ聞くのだった。それこそ、出産から今日に至るまでの話全てを。
輝男「あいつ~・・・!学校に来れなくして絶対に潰してやる!」
ネロに憤慨する輝男はパソコンに向き、ネロがクビになるように仕向けるための作業を始めるのだった。
・・・・・・
*明陽学苑高校 7月17日 8:20*
翌朝、明陽学苑に生徒がチラホラと登校してくる中、廊下にある掲示板の前で人だかりが出来ていた。
生徒や教職員が集まって掲示板を見るのに混じって、羽黒も顔面蒼白になりながら掲示板を見ていた。その掲示板には、パンツ一丁で腕を拘束され、三角木馬に跨がるネロのコラ写真が掲載されていた。
羽黒「な、何これ・・・!?」
そこに眠そうなネロが出勤してきて、人だかりが気になり生徒を押し退けながら前へと進む。
ネロ「羽黒おはよー。これ何の騒ぎ?」
羽黒「ネロ先生、これ どういう事ですか!?」
ネロ「どうって何が?」
羽黒「これ!」
羽黒に言われネロも掲示板を見ると、そこにある自身の写真を見て驚いた。
ネロ「何だ こりゃー!?」
ネロからすれば、こんな写真を撮った憶えもなければ、こんな事をした事だってない。
周りに居る生徒達は、ネロ本人を見ながらクスクスと笑い、ヒソヒソと何か話している。
するとタイミング悪く、この学校でも厄介な教頭が現れた。
教頭「ネロ!!今すぐ理事長室に来ーい!!!」
・・・・・・
*理事長室 8:30*
羽黒と教頭に連れられ、ネロはSMプレイに興じてる写真の事で、理事長と話さなければならなくなった。
と言っても、ネロは怠そうに耳をホジり、怒ってるのは教頭だけだった。
教頭「こんな如何わしい事をしてる教師を学苑に置いておくなど、生徒に悪影響しかありません!すぐにネロを解雇してください!」
教頭は飽きもせず、またネロをクビにするよう進言する。
理事長も今回は、物的証拠となる物が目の前にあり、難しい顔をしていた。そんな表情のまま、ネロに視線を向ける。
理事長「ネロ先生、何か申し開きはありますか?」
ネロ「それ偽物。俺こういうのやってないし、合成写真ってやつ。どうせ生徒の悪戯か何かだと思うけど?」
教頭「貴様!この期に及んで言い訳するのか?!しかも生徒のせいにするなど・・・!」
ネロ「そうじゃなくて。上手く出来てるけど、荒さが残ってて合成なのは間違いない。ほら、首から上と下の光の加減が違う。よく見てくれ」
ネロの指摘に、羽黒と教頭は写真を食い入るように見て、本当に その通りか確認する。そう言われれば そんな気もするし、違うと思えば違う気もするし、素人目ではハッキリとした事は判らなかった。
ただ理事長は、これまでの2年4組の行動もあり、いきなり問答無用で解雇するという選択は取らない事にした。
理事長「ではネロ先生、その合成写真の犯人を見付けて、自分の無実を証明してください。それが今回の あなたへの罰です」
ネロ「あぁ、任してくれ」
教頭「理事長!?」
理事長の その言葉は、理事長自身が今回もネロの味方であるという事であり、解雇処分もないという事になり、解雇するのに十分な紛れもない物的証拠があるのに そうしなかった事に、教頭は酷く驚いていた。
そしてネロは、犯人を見付ける自信があるのか、不敵な笑みを浮かべていた。
・・・・・・
*2年4組 8:40*
と言っても、悪意ある合成写真など許される事ではない。ネロは肩を怒らせながら廊下を歩き、教室の扉を開けて中に入り、教壇の前に立つ。
そして持っていた合成写真を掲げ、生徒達を睨みながら口を開く。
ネロ「これ作ったの誰だ?」
生徒達は自分ではないため、固く口を閉ざし沈黙する。
それでなくても、やったとしてネロの様子から怒られるのは間違いないので、普通なら“自分がやった”と自白する方が珍しいだろう。
そんな中、輝男だけは不敵な笑みを浮かべて、ネロを見ながら口を開く。
輝男「教師がSMプレイとか気持ち悪くて、学校に来れないなぁ」
輝男の言葉と態度に、ネロは合成写真を作った犯人が輝男であると すぐに理解した。
ネロ「・・・お前か?お前が作ったんだな?」
輝男「あぁ、俺が作った。よく出来てるだろ?」
予想外にも、輝男は自分がやったと あっさり認めた。
その言葉を受けて、ネロは輝男を睨みながら彼の席まで歩いて迫り、目の前で立ち止まる。
輝男「・・・何だよ?説教でもするのか?それとも退学にでもするか?好きにしろよ」
このままでは良くない事になると生徒達は理解し、重苦しい空気の中 黙って見守っている。
するとネロは、輝男の机に両手を叩き付け、ガバッと顔を上げて輝男を見る。
ネロ「素晴らしい!」
輝男「・・・・・・は?」
これまた予想外な言葉に、輝男は唖然とし、他の生徒達は怪訝な顔をする。
ネロ「これ お前が作ったのか!?頼みがあるんだけどよぉ、“ダンテ”っていう俺の叔父が居て これが またムカつく奴なんだ。ダンテの顔と適当なの くっ付けて似たようなの作ってくれないか?」
鎮守府から追い出された事も含め、これまで散々ダンテに迷惑を掛けられていた事もあり、ネロは同じ方法でダンテに仕返しし、恥を掻かせようと考えていた。そのために犯人探しをしていたようなものだった。
輝男「ふ、ふざけんな!誰が お前なんかのために働くか!」
ネロ「何だよ金かぁ?今月あんまり持ってないから高いと困るんだよなぁ・・・」
言いながら、ネロはポケットから お金を出すが、ジャラジャラと小銭ばかり出てくる。
お金の問題ではないのに話を聞かないネロに嫌気が差した輝男は教室から逃げ、それをネロが作ってくれと頼みながら追い掛け2人で姿を消す。
残された生徒達は呆れた溜め息を吐いたり、唖然として2人が出ていった扉の方を見ていた。
明陽学苑高校、ネロが赴任してから社会科の授業だけ進みが悪かった。
・・・・・・
*街 16:00*
放課後、1人で街を歩いていた輝男は、あるブランドショップを視界に入れ足を止めた。その店の中では、幼馴染みの遥香が、男性にブランド品をプレゼントする姿があった。
それを遠目に見ていると、誰かに肩を組まれた。顔を横に向けると、至近距離にネロの顔があり慌てて離れる。
輝男「何で お前が ここに居るんだよ!?」
ネロ「え?あぁ、お前に合成写真 作ってもらおうと思って」
輝男「まだ言ってんのかよ!?」
ネロ「それより、さっきから何 見てたんだ?」
ネロも さっきまで輝男が見ていた方に顔を向けると、自分が受け持つクラスの生徒である遥香の姿を見付ける。
ネロ「お前、こんな離れた所から何 見てるのかと思ったら・・・ストーカーしてるのか!?」
輝男「ちげぇよバカ!」
ネロ「じゃあ何だよ?」
輝男「よく見ろよ。遥香と一緒に居る奴」
そう言われ、改めてブランドショップの方を見ると、遥香が男性と一緒に店から出てきた。
男性の方は明らかに遥香より年上に見え、ネロは僅かな違和感を感じて目を細める。
輝男の話では、男性は大学生で、遥香と付き合ってるらしい。
ネロ「さては お前、遥香の事が好きなんだな?」
輝男「は、はぁ!?」
ネロ「んで、嫉妬から こんな離れた場所で見詰めるしかないと」
輝男「そんなんじゃねぇよ!あいつとは ただの幼馴染みってだけだ!」
ネロ「じゃあ何で こんな離れた所で見てるんだよ?」
輝男「あいつの事が心配なんだよ」
遥香は彼と付き合い始めてから妙なバイトを始め、それで稼いだ お金でブランド品など高価な物を買っては、自分が身に付けたり彼にプレゼントしたりしてるらしい。
輝男「あいつ、男と釣り合おうとして無理してるんだ。自分の家は貧乏で余裕なんてないくせに、今の学校だって親が無理して行かせてもらってるんだ」
ネロ「ふーん・・・お前、思ったよりも友達思いなんだな」
輝男「うるせぇな、何で お前と こんな風に話さなきゃならないだよ!今の話 忘れろ!こっちは お前と馴れ合うつもりなんてないんだ!」
輝男はネロと敵対してるのを思い出し、不機嫌そうに その場から立ち去った。
残されたネロは、楽しそうに男性と歩く遥香を見ながら、意味深な顔をしていた。
・・・・・・
*団地 19:47*
デートから遥香が帰宅すると、家では母親が夕飯の準備をしていた。
母親「おかえり遥香。もう ご飯 出来るから着替えてきなさい」
遥香「うん、分かった。お父さんは?」
母親「もう帰ってくると思うわよ」
「「おかえりー!」」
遥香「ただいまー!」
すると2人の
遥香も嬉しそうに笑顔を見せながら頭を撫でる様子から、姉弟仲は良好のようだ。
・・・・・・
部屋着に着替えた遥香も夕飯の準備を手伝っていると、インターホンが鳴らされた。
母親「こんな時間に誰かしら?」
遥香「私が出てくる」
遥香が玄関の扉を開けると、ネロが立っていた。
ネロの顔を見た瞬間、遥香はギョッとして慌てて玄関を閉めようとしたが、ネロが足を間に入れて阻止する。
ネロ「おい、閉めんな」
遥香「何で ここに居るの!?て言うか、何で私の家 知ってるのよ?!」
ネロ「そりゃ担任だからな」
遥香「意味 分かんない!帰ってよ!」
ネロ「家庭訪問だ。親 居るか?」
遥香「高校で家庭訪問とか聞いた事ないし!あーもうっ!ちょっと外で話そう!」
玄関扉での格闘戦の末、遥香はマンションの外にネロを連れ出し話をする事にした。
・・・・・・
2人でマンションの外まで行ったが、遥香はネロに背を向け見ようともしない。ネロは、遥香の妙な様子に黙って背中を見詰めるだけだった。
遥香「ここには来てほしくなかった・・・」
ネロ「そんなに嫌がる事か?ちょっと話を聞くだけだ」
遥香「私、家が貧乏で、団地に住んでるのも恥ずかしくて誰にも言ってないの。だから友達も呼べないし・・・。でも先生に知られちゃった・・・」
ネロ「今日 来たのは、輝男が お前のこと心配してたからだ。付き合ってる男と釣り合おうと、無理してるってな」
遥香「あいつ、余計な事を・・・!」
ネロ「それに、ここに住んでるのが そんなに恥ずかしい事か?親が頑張って、学校に通わせてくれてるんだろ?そこまでしてくれる親と一緒に住んでる場所が、そんなに恥ずかしい事なのか?」
遥香「それは・・・」
遥香は貧乏である事をコンプレックスに感じていた。
だがネロの言ってる事も理解できるため、何も言えなくなり口を噤んでしまった。
そこに、眼鏡にスーツ姿の中年の男性が現れた。
遥香「お父さん・・・おかえり」
父親「ただいま、遥香。そちらは?」
遥香「えっと・・・」
ネロ「どうも、遥香の担任のネロだ」
父親は なぜ担任の先生が自宅の前に居るのかと理解が追い付かない状況だったが、とりあえず会釈だけした。
・・・・・・
その後 父親は家庭訪問に来たのだと聞かされ、外で話すのも申し訳ないという事で、ネロは自宅に招かれ一緒に夕飯を ご馳走になっていた。
父親「どうぞ先生!グッと行ってくださいグッと!」
ネロ「あー、どうも・・・」
母親「ちょっと お父さん?あんまり無理に先生に呑ませちゃ駄目よ。先生も すみません、うちの人が」
遥香の父親は既に酔っ払って出来上がっており、高校なのに家庭訪問してまで娘の事を考えてくれてるのだと気を良くし、ネロのコップが空になる度 瓶ビールから注いでくれる。
すると遥香の弟と妹がネロに駆け寄り、一緒に遊ぼうと誘う。
ネロ「よし、何して遊ぶ?」
ネロが来ただけで家の中が いつも以上に活気に溢れているのを見て、遥香は複雑そうな表情を浮かべていた。
・・・・・・
父親の酒盛りに付き合い、酔い潰して22時を回ってから やっとネロは退散する事にした。
見送りで、遥香が外まで一緒に来た。
遥香「今日は ありがとう、弟と妹の面倒まで見てもらっちゃって。あんまり人は呼べないから、2人も喜んでた」
ネロ「大した事じゃない。子供の相手は慣れてるからな」
遥香「・・・・・・先生って変わってるね。普通 高校で家庭訪問しようなんてする人 居ないよ」
ネロ「そうか?じゃあ俺は、他の奴がしない事をするタイプなんだろうな」
遥香「だと思う」
ネロ「お前、いい家族が居るんだから、恥ずかしがらずに大切にしろよ。それに、無理にブランド品なんか買わなくても、ありのままの お前を好きになってくれる奴が居るって事も忘れるな」
遥香「・・・それ、誰のこと?まさか先生?」
ネロ「バカちげーよ。兎に角、家が貧乏なら、ブランド品なんか買わず家のために何かしてやれ。じゃあな」
ネロは それだけ言い、ダンテから借りてるキャバリエーレで帰っていった。
それを見送った遥香は、踵を返して戻ろうとしたのだが、ある疑問が浮かんで足を止めて振り返った。ネロは“家庭訪問”と称して自宅まで来たが、大した話はしていなかった。
クラス全体で担任に対して嫌がらせまでしてるのに、その話はせず家での様子などだけを訊いていた。
どうして その話をしなかったのかと不思議には思ったが、変わった先生だからと気にせず今度こそ戻るのだった。
だが翌朝、酒を呑んで家に帰ってきたダンテによって、急展開を迎える事になる。
次回に続く!
次回も宜しく お願い致します!