43話です!どうぞ!
リランカ島での戦いは続いていた。ダンテと騎士悪魔は一進一退の攻防を続け、夕立がダンテの援護で砲撃する。艦娘と深海棲艦の戦闘では、港湾棲姫の随伴艦の輸送艦を撃破し、『護衛要塞』の攻撃も激しい中、着実に港湾棲姫にダメージを与えていた。それでも被弾する者も出てきている。
ダンテ「お前は あっちを援護しろ!」
夕立「ぽい!?」
ダンテに指示されるが、夕立はダンテを放っておけず渋っていた。だが何度も「行け」と言われ、仕方なく夕立は艦隊に戻る。
ダンテと騎士悪魔は再び鍔迫り合う。
ダンテ「お前が出てきたのは偶然か?それとも深海棲艦と関係あるのか?」
悪魔『さぁ、どうだろうな』
騎士悪魔はダンテを押し退けると、港湾棲姫の方へ飛んでいった。ダンテも それを追いかける。
艦娘達は護衛要塞を破壊、港湾棲姫は度重なる攻撃で損壊にまでダメージを負っていた。騎士悪魔が港湾棲姫に近付くのを見た艦娘達は、港湾棲姫を助けようとしてるのかと警戒した。だが騎士悪魔は、ダンテや艦娘の予想とは違う行動をした。騎士悪魔は港湾棲姫の懐に飛び込み、港湾棲姫の胸を剣で貫いた。予想外の出来事に、ダンテも艦娘達も動きを止めた。
加賀「何?どういうこと?」
ダンテ「テメェ・・・!」
ダンテは再び水上を滑り、騎士悪魔に向かっていく。騎士悪魔は剣を引き抜くと、上空へと飛び上がってダンテを見る。
悪魔『やはり貴様は甘いな』
鳳翔「え・・・?」
鳳翔は騎士悪魔の言葉に、どこか聞き覚えがあった。
“提督としては貴様の考えは甘い”
鳳翔「そんな、まさか・・・」
騎士悪魔は くぐもった声をしていて、声だけでは判別できない。勘違いであってほしい。だが鳳翔の知る限り、ダンテに向かって そんな事を言うのは1人だけだ。
騎士悪魔は そのまま どこかへと飛んで消えた。
ダンテは港湾棲姫に近付く。
ダンテ「おい、死ぬな。まだ教えてもらってない事があるんだ」
港湾『イツカハ・・・ワタシタチモ・・・カエレル・・・』
ダンテ「何の話だ?どういう意味だ?」
赤城「提督!戻ってください!」
リランカ島の基地は度重なる攻撃で炎上、港湾棲姫の燃料にも引火しようとしていた。ダンテは港湾棲姫から離れると、港湾棲姫は爆発炎上して破壊された。
リランカ島 強襲作戦は騎士悪魔 乱入のせいで、後味の悪い幕引きとなった。
艦隊はドロップ艦の『利根』と共に一度 泊地に戻り、潜水艦を残して鎮守府へと全員 撤収する事になった。
・・・・・・
*Devil May Cry鎮守府 正面ゲート*
リカンカ島 強襲から4日後、鎮守府に戻った翌日、鎮守府に1人の客人が来た。近付いてくる車を止める憲兵。
横須賀「横須賀の提督よ。ダンテ提督に用があるの」
憲兵「どうぞ、お通りください」
憲兵に身分証を見せて敷地内に入る横須賀の提督。横須賀の提督は 執務室へと向かった。
*執務室*
執務室では数名の艦娘が遊んでいる。
利根「おぬし、仕事はせんのか?」
ダンテ「今は勉強中だ」
ダンテは雑誌を見ながら答えた。その言葉に、鈴谷がダンテに近付いて雑誌を取り上げる。
鈴谷「・・・これで何を勉強するの?」
雑誌を見て、開いていた雑誌のページを見せながらジト目で訊く。雑誌はグラビア雑誌だった。
ダンテ「さぁ、何だろうな?」
そこへ横須賀の提督が執務室へ入ってきた。いつもの軍服ではなく、お洒落な私服で登場した。
ダンテ「粧し込んで お出掛けか?」
横須賀「そうよ、一緒に来なさい」
ダンテ「悪いが今は勉強中なんだ」
鈴谷「あっ!?」
鈴谷から雑誌を奪い取り、雑誌に目を通し始めるダンテ。
横須賀「どうせ週休6日なんでしょ?」
横須賀の提督はダンテから一度だけ聞いた言葉を憶えていた。
横須賀「貸しも返してもらってないし、あなた“デートなら いつでもしてやる”って言ってたわよね?今が その時よ!」
ダンテ「今は忙しい」
横須賀「それに・・・これで何を勉強するつもり?」
横須賀の提督はダンテに近付き、鈴谷と同じ行動をしてダンテに訊く。
赤城「デートって、ご飯 食べれますか?」
横須賀「まぁ、食事ぐらいはするけど・・・」
赤城「私も行きたいです!」
横須賀「来なくていいから!外食するのをデートとは呼ばないから!」
赤城も一緒に行こうとするのを必死に止める横須賀の提督。
鈴谷「そもそも、いきなりデートって どういうこと!?」
横須賀「うるさいわよ!口出ししないで!」
鈴谷「横暴!」
ギャーギャーと執務室が騒がしくなる。ダンテは静かに昼寝できていた頃を思い出し、自分の世界が懐かしく思えた。
青葉「青葉、聞いちゃいました・・・!」
盗み聞きしていた青葉によって、ダンテが横須賀の提督とデートする話が、鎮守府中に瞬く間に広がった。
*大本営*
同じ頃 鳳翔は、加賀が運転する車で大本営に来ていた。
鳳翔「加賀さんは ここで待っていてください」
加賀「え・・・?分かりました」
車に加賀だけを残して、鳳翔は大本営の建物に入っていった。
・・・・・・
*食堂*
大将「いいか吹雪、しっかり食べて しっかり身体を動かす、そうすれば強くなれる!」
吹雪「も、もう食べれません・・・」
大将「弱音を吐くな。大和なら この5倍は食べるぞ。お前も見習え」
吹雪「そんなぁ~・・・」
大将と吹雪が食事をしているテーブルには、大量の料理が並んでいる。胃が限界の吹雪は、上官である大将に“もっと食え”と言われて泣きそうだった。そこに、大将の居場所を聞いた鳳翔が来た。
鳳翔「お話があります」
大将「鳳翔か、お前も食うか?」
鳳翔「結構です。私達がリランカ島で作戦行動中、どこに居ましたか?」
大将「何だ、藪から棒に・・・俺は ここで仕事していた」
鳳翔「証明できますか?」
大将「何が言いたいか知らんが、俺は吹雪と ずっと仕事だった」
鳳翔は今度は吹雪に顔を向ける。
鳳翔「本当ですか?」
吹雪「はい、ずっと一緒でした」
鳳翔「しばらく留守にした事は一度もありませんか?」
吹雪「・・・なかったと、思います」
少し考えてから吹雪は答えた。
鳳翔は騎士悪魔が喋っていたのを、大将が喋っているように感じた。だから ここに来た。
大将「どうしたんだ?訳を話せ」
鳳翔「・・・いえ、今日は帰ります」
鳳翔は踵を返して その場から立ち去る。大将は無表情で、鳳翔の背中を見詰めていた。
・・・・・・
*街*
街にはダンテと横須賀の提督が来ていた。ダンテはギターケースに入れたリベリオンと、エボニー&アイボリーを持っていこうとしたが、横須賀の提督に「デートに そんな無粋な物を持ってくるな」と言われて置いてきた。今のダンテは丸腰だった。
ダンテ「で、どこに行きたいんだ?」
横須賀「そうね、先に買い物よ」
ダンテ「・・・おい、歩きにくいな」
横須賀「デートなんだからエスコートしてくれなきゃ」
ダンテ「お手柔らかに頼む」
デートは横須賀の提督の希望に沿って回る。
横須賀の提督はダンテと腕を組む。ダンテは困ったような笑みを浮かべるだけだった。
横須賀「(これがデート?これがデート!ワクワクが止まらない!ワクワクが止まらないわ!!)」
初めてのデート体験で、横須賀の提督は浮かれていた。ドキドキではなくワクワクが止まらない。
その2人を、離れた場所から監視している者達が居た。
金剛「私の知らない間に・・・これは私に対する挑戦デスカ?挑戦デスネ?受けて立ちマース!」
鈴谷「シーッ、気付かれるって」
デカい声を出す金剛を黙らせる鈴谷。他には赤城、蒼龍、比叡、霧島、青葉、熊野、利根、北上、大井、如月、不知火が来ていた。青葉は ずっとカメラで2人を撮っている。
利根「おもしろくなってきよったな」
熊野「こんなコソコソとする必要なんてありますの?」
鈴谷「気付かれたら終わる」
大井「北上さん、鎮守府に帰りませんか?」
北上「これ見逃したら後悔する」
熊野と大井は理解できず、溜め息を吐いた。蒼龍、比叡、霧島、熊野、大井は付き添いで来ただけなので、ダンテのデートに興味がない。不知火はダンテの護衛で来ただけだ。
赤城「ご飯まだですか?」
赤城はデートより食欲で来ていた。
霧島「私の計算では買い物をして疲れた後に、休憩で店に入ります」
蒼龍「じゃあ その時に食べれますよ」
赤城「楽しみです!」
比叡「さすが霧島!」
どうでもいい会話の中、金剛と如月の心中は穏やかではなかった。
金剛「あんなに くっ付いて・・・!」
如月「もう、司令官ったら」
比叡「ひっ・・・!?」
電柱に触れている金剛の手に力が入ると、電柱に罅が入る。如月も笑顔だが、怒っているのは明白だった。
不知火「移動するみたいですね」
利根「行くぞ!」
移動を始めた2人を追って、艦娘達も移動する。
鈴谷「比叡さん、ガタガタうるさいんだけど」
比叡「だって指令の荷物が・・・」
比叡はダンテのギターケースを背負っていた。中にはリベリオンと無理に入れたエボニー&アイボリーが入っている。ダンテが必要とした時の為に持ってきていた。ケースの中で固定されていない銃が、リベリオンに当たってガタガタと音が鳴っている。
・・・・・・
*服飾店*
店では、横須賀の提督が様々な衣類をダンテに見せながら感想を聞いていた。
横須賀「これなんて どうかしら?」
ダンテ「良いんじゃないか?」
横須賀「・・・・・・・・・」
素っ気ないダンテの返事に怒りそうになる横須賀の提督。
横須賀「じゃあ これは?」
ダンテ「・・・婆臭いな」
横須賀「ばば・・・じゃあ こっちは?」
ダンテ「悪くないな」
横須賀「じゃあ これと これと、これにする。お会計よろしくね」
ダンテ「・・・は?」
横須賀の提督はダンテに会計を払えと言っている。この瞬間までダンテが払うという話は出ていなかった。払えと言われていなければ、払うとも言っていない。だから自分が払う事になるとは思っていなかったダンテ。
横須賀「こういうのは男が出すものでしょ?」
ダンテ「何で俺が・・・ちょっと待て、何で服が こんな値段するんだ!?」
値札を見て驚愕するダンテ。自分の世界でもレディ、トリッシュ、パティが自分に代金 支払いをさせた事がある。その時も高額だった。結局 支払いはダンテがする事になった。
・・・・・・
*映画館*
次は映画館へと移動した2人。
ダンテ「・・・・・・・・・」
横須賀「まだ怒ってるの?」
ダンテ「うっせぇ・・・」
只でさえ お金が無い状況で予定外の出費、ダンテは怒るよりも鳳翔に怒られる心配をしていた。
北上「う~ん、マズイねぇ・・・」
不知火「何がですか?」
北上「暗がりで男女が2人でやる事と言えば、キスしかないでしょ」
金剛「あの女、ぶっ飛ばすデース」
比叡「お姉さま、艤装はダメですって!」
霧島「落ち着いてください!」
北上が余計な事を言うせいで、金剛は ご立腹だった。艤装まで出そうとしている。比叡と霧島が慌てて金剛を取り押さえる。
蒼龍「赤城さん、私にもポップコーンください」
赤城「嫌です」
蒼龍「えっ!?」
鈴谷「映画 始まるからシーッ!」
映画が始まり、内容は よくある在り来たりなラブロマンス。ダンテは興味がないので即行で居眠りを始めた。横須賀の提督や何人かの艦娘の心には刺さったようで、普通に泣いている。
・・・・・・
*喫茶店*
映画も終わり、その後も色々と見て回ったダンテと横須賀の提督。
休憩の為に喫茶店へと入った。
ダンテ「・・・何か悩んでるのか?」
横須賀「えっ!?」
ダンテ「時々、どこか上の空だったろ」
横須賀「よく見てるわね」
ダンテ「生き抜く為には、そういうのも必要だからな」
それから横須賀の提督は、ダンテに悩みを打ち明けた。まだ先の話だが、呉鎮守府で観艦式があるらしい。呉の提督は、そこでのパフォーマンスで艦隊演習をする。その相手として、白羽の矢が立ったのが横須賀鎮守府らしい。それだけなら悩む事はない。問題は呉鎮守府だ。呉鎮守府は色々と悪い噂が流れている。艦隊演習では卑怯な手で勝ち星を上げているそうだ。
ダンテ「うちの連中と やった時の威勢は どうした?」
横須賀「心配なのよ、あの娘達が何されるか・・・」
ダンテ「どんな卑怯な手を使っても、本物の魂を持つ奴には敵わない」
横須賀「え?」
ダンテ「ずっと勉強と訓練を頑張ってきたんだろ?だったら勝ってやれ」
横須賀「憶えてたんだ」
ダンテ「まぁな・・・手助けは必要か?」
横須賀「いいえ、これは横須賀の問題だから」
ダンテ「気が変わったら言ってくれ。借りも返さないといけないしな」
ダンテから離れた席から、艦娘達が まだ監視していた。大量に運ばれた料理を、赤城が忙しなく動いて食べている。
鈴谷「何か、良い感じなんですけどー」
利根「これ美味いな」
不知火「店を出るみたいですね」
ダンテと横須賀の提督は会計のため立ち上がる。
蒼龍「赤城さん、行きますよ」
赤城「まだデザートが・・・!」
赤城を引っ張り、艦娘達も会計に走る。
・・・・・・
*地下駐車場*
日も暮れて鎮守府に帰る為に、ダンテと横須賀の提督は車を停めている駐車場まで来た。横須賀の提督が先に車に乗り込む。
横須賀「どうしたの?送っていくから乗りなさいよ」
ダンテ「俺はいい、1人で先に帰りな」
ダンテが車に乗らないので不思議に思う。そこに1体の悪魔が現れた。
悪魔『ダンテェー・・・』
横須賀「あ、悪魔!?」
ダンテ「どうやら ご指名だ」
横須賀「1人で大丈夫なの?」
ダンテ「平気だ」
横須賀「でも、私のせいで武器 持ってないじゃない」
ダンテ「武器ならある・・・デートは楽しかったか?」
横須賀「へ?」
ダンテ「楽しかったか?」
悪魔が現れた状況で、横須賀の提督は そんな質問をされるとは思っていなかった。だが素直に答えた。
横須賀「・・・楽しかった///////」
ダンテ「そいつは良かった、早く行きな」
横須賀の提督は車を発進させて、ダンテに任せた。
ダンテ「比叡、リベリオン寄越せ」
比叡「はい!・・・え?」
艦娘達は ずっと隠れて尾行していたが、ダンテにバレていた。バレていた事実に、艦娘達は顔面蒼白になった。
比叡からリベリオンとエボニー&アイボリーを受けとる。
不知火「加勢します」
ダンテ「他人の楽しみを奪うな、待機してろ」
不知火「・・・了解」
ダンテ「お前らも後で お仕置きだ」
それを言われた艦娘達は冷や汗が止まらない。
悪魔はダンテに向かって酸性の液体を口から吐き出す。ダンテは それを躱しながら悪魔に向かっていく。
ダンテ「
・・・・・・
*Devil May Cry鎮守府 執務室*
悪魔を倒し、艦娘達と一緒に鎮守府に戻ったダンテは、執務室で鳳翔と話していた。
ダンテ「大将が?」
鳳翔「私も信じたくはないですが、あの時、騎士姿の悪魔が言った言葉が どうしても引っ掛かるんです」
ダンテ「だが あの男からは悪魔の臭いはしなかったぞ」
鳳翔「何かで臭いを消す方法とかはないのですか?」
ダンテ「あるにはある」
ダンテも それに心当たりはあった。アビゲイルの力を欲した悪魔シドは、人間の皮を被って臭いを消していた。その時はダンテも気付かなかった。他にも方法はあるかもしれないが、ダンテには分からない。そういうのに詳しいのはダンテよりトリッシュだ。だがトリッシュは この世界に来ていない。
ダンテ「今は まだ憶測だろ?お前も迂闊な事するんじゃねぇよ。仮に あいつが悪魔だとしたら、殺されてたかもしれないんだぞ」
鳳翔「すみません・・・」
その場で殺されなかったとしても、命を狙われる危険性もある。鳳翔の行動は正しいとは言えない。
ダンテ「今日は気にせず、ゆっくり寝な」
鳳翔「分かりました」
ダンテ「添い寝が必要ならしてやってもいいぞ。寝かし付けるのは得意なんだ」
鳳翔「ご冗談を」
鳳翔は笑って執務室から出ていった。
ダンテ「またキナ臭い事になってきたな」
深海棲艦と悪魔の関係、騎士悪魔の正体は大将なのか、横須賀鎮守府と呉鎮守府の艦隊演習、疑問が解消される処か、疑問と問題が増え続ける一方だ。ダンテは これから どうするのだろうか?
色々と迷走中です。
次の お話が思い付いていないので、次回の投稿は日が空くかもしれません。
思い付いたら すぐに投稿します!
次回も よろしく お願いいたします!